JPH05135409A - 光記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

光記録媒体およびその製造方法

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JPH05135409A
JPH05135409A JP3297230A JP29723091A JPH05135409A JP H05135409 A JPH05135409 A JP H05135409A JP 3297230 A JP3297230 A JP 3297230A JP 29723091 A JP29723091 A JP 29723091A JP H05135409 A JPH05135409 A JP H05135409A
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boron nitride
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JP3297230A
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English (en)
Inventor
Satoru Nishiyama
哲 西山
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
Naoto Kuratani
直人 鞍谷
Akinori Ebe
明憲 江部
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザパワーに対する感度の低下なしに記録層
の結晶化速度を大きくできるとともに非晶質状態への変
化の際の冷却速度を大きくでき、しかも繰り返し記録、
消去および書き込みを行っても基板の熱による変形を防
止することができる光記録媒体を提供する。 【構成】光記録媒体は、基板11上に第1の保護層1
2、記録層13、第2の保護層14および反射冷却層1
5を順に形成してなり、前記記録層13が前記基板11
側から入射するレーザ光によって可逆的な相変化を起こ
す光記録媒体において、前記第1の保護層12は主とし
て六方晶系のグラファイトに類似した結晶構造の窒化ホ
ウ素を含有した窒化ホウ素膜層を有し、前記第2の保護
層14は主として立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構造の窒
化ホウ素を含有した窒化ホウ素膜層を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光を照射して記録層
を加熱することにより情報の記録、消去および再生を行
うことが可能な相変化型の光記録媒体およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報の高密度化が要求されるにつれ、従
来用いられてきた磁気記録媒体にかわって、非接触で記
録密度を大きく取れる光記録媒体が研究開発されてきて
いる。この光記録媒体にはいくつかの種類があるが、情
報の読み出しだけが可能な再生専用型や、記録・再生だ
けが可能な追記型のものと比べて、情報の記録、再生な
らびに消去が可能な書換え型のものは幅広い用途が可能
であるため、その実用化が最も期待されている。
【0003】この書換え型の光記録媒体は、主に光磁気
型と相変化型があり、前者はレーザ光を磁性膜に照射
し、照射された部分の温度が上昇して保磁力が減少する
と磁化が反転しやすくなることを利用して情報を記録ま
たは消去し、情報の再生は光を直線偏光して磁性膜の表
面で反射、透過させた際に生じる偏光面の回転、すなわ
ちカー効果やファラデー効果を利用するものである。
【0004】一方、相変化型は、例えばカルコゲン元素
を主成分とする材料にレーザ光を照射し、融点以上に加
熱・急冷させた際には非晶質(アモルファス)状態にな
り、結晶化温度と融点の間の温度に加熱させれば結晶状
態になることを利用して情報の記録・消去を行い、また
その両者の反射率の違いを利用して情報の再生を行うも
のである。
【0005】この書換え型の光記録媒体のうち相変化型
は、一般には例えばポリカーボネイト(PC)やエポキ
シ系樹脂、さらにアクリル系樹脂(PMMA)等の基板
上に、ZnS2、ZrO2またはSiO2といった第1の保護層を設
け、その上に記録層を形成し、さらにその上に第1の保
護層と同じ物質より成る第2の保護層を設ける構造をし
ている(さらに第2の保護層の上に有機系の保護層を積
層させる場合もある)。
【0006】記録層として用いられる材料としては、結
晶化が速く、非晶質の状態が長期的に安定し、かつ書換
えの回数が増えても動作特性が安定している物質が要求
され、例えば、In-Sn系、Ge-Sb-Te系、Ge-Te系、Sn-Te
系あるいはTe-O-Sn-Ge系のものが使用される。また保護
層は記録層の耐酸化等の耐候性を向上させ、長期安定性
を確保するとともに効率よく記録層の加熱が行えるよう
に断熱効果の大きいものが好まれることから、前述のZn
S2、ZrO2またはSiO2といったものが用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記保
護層が断熱効果を有していることによって記録層の急冷
が不十分になることが多く、そのため記録層の結晶化状
態から非晶質状態への変化に支障をきたし、書き込みの
信号レベルが低下し、記録スポットサイズが大きくなっ
て情報の消去が充分行われないという問題点が生じる。
【0008】また、レーザ光による熱のために、消去・
書き込みを繰り返し行うと基板の変形が生じ、光記録媒
体の長期安定性が劣下する問題も生じる。このため、第
1の保護層および第2の保護層を熱伝導率の良いもので
構成したり、第2の保護層上にAlなどからなる反射冷却
層を設けて、記録層の冷却能を向上させる試みがなされ
ている。
【0009】しかし、記録層の冷却能力が大きすぎると
レーザパワーに対する感度が低下するため、レーザパワ
ーを大きくしなければならないという問題が生じる。し
たがって、この発明の目的は、レーザパワーに対する感
度の低下なしに記録層の結晶化速度を大きくできるとと
もに非晶質状態への変化の際の冷却速度を大きくでき、
しかも繰り返し記録、消去および書き込みを行っても基
板の熱による変形を防止することができる光記録媒体お
よびその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の光記録媒体
は、基板上に第1の保護層、記録層、第2の保護層およ
び反射冷却層を順に形成してなり、記録層が基板側から
レーザ光を入射して可逆的な相変化を起こす光記録媒体
において、第1の保護層は主として六方晶系のグラファ
イトに類似した結晶構造の窒化ホウ素を含有した窒化ホ
ウ素膜層を有し、第2の保護層が主として立方晶系の閃
亜鉛鉱型の結晶構造の窒化ホウ素を含有した窒化ホウ素
膜層を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項2の光記録媒体の製造方法は、請求
項1記載の光記録媒体の製造方法であって、窒化ホウ素
膜層を、層形成面上への真空蒸着およびスパッタのいず
れか一方によるホウ素の被着と、同時、交互またはホウ
素の被着後に、層形成面上に窒素イオンを含むイオンを
照射することにより形成し、かつ窒素イオンに不活性ガ
ス等の混合量,層内のホウ素原子と窒素原子の個数比お
よびイオンの加速エネルギ等を制御することにより、第
1の保護層に主として六方晶系のグラファイトに類似し
た結晶構造の窒化ホウ素を含有させ、第2の保護層に主
として立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構造の窒化ホウ素を
含有させることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1の光記録媒体によれば、図1に示すよ
うに、基板11上に第1の保護層12、記録層13、第
2の保護層14および反射冷却層15が順に形成されて
いる。なお16は表面保護層である。この場合におい
て、第1の保護層は主として六方晶系のグラファイトに
類似した結晶構造の窒化ホウ素(以下h−BNという)
を含有した窒化ホウ素膜層を有し、第2の保護層は主と
して立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構造の窒化ホウ素(以
下c−BNという)を含有した窒化ホウ素膜層を有す
る。これらの窒化ホウ素膜層は化学的安定性に優れてい
るので記録層の保護層としての機能に優れ、耐候性が向
上し、光記録媒体の長期安定性が確保される。またc−
BNは熱伝導率が高いため記録層に加えられた熱は第2
の保護層内で拡散されるので、書き込みの際に記録層に
レーザ光が照射される温度上昇領域が限定されるので、
記録スポットサイズ径の小さい非晶質状態が記録層に得
られC/N比(搬送波対雑音比)が向上するとともに、
消去の際の記録層の冷却速度が向上し、記録スポットサ
イズ径をレーザ光の照射径に対して小さくすることによ
り、消え残りが生じる問題点を解消できるため、消去の
程度を示す消去比の向上を図ることができる。しかも基
板への熱影響が緩和されて基板の熱変形も防止できるの
で、安定で良好な繰り返し特性が得られる。さらにh−
BNを第1の保護層に有するため、光記録媒体の冷却能
力が調整でき、レーザパワーに対する感度の低下を防ぐ
ことが可能である。
【0013】請求項2の光記録媒体の製造方法によれ
ば、下地材の層形成面上への真空蒸着およびスパッタの
いずれか一方によるホウ素の被着と、同時、交互または
ホウ素の被着後に、層形成面上に窒素イオンを含むイオ
ンを照射することにより、窒化ホウ素膜層を形成する。
この実施装置の一例を図2に示す。すなわち、1は基
板、2は基板1を支持するホルダ、3はホウ素元素を含
有する物質を蒸発させる蒸発源、4はイオンを照射させ
るためのイオン源、5は基板1等の下地材の層形成面上
に蒸着されるホウ素の個数およびその膜厚を計測するた
めの、例えば水晶振動式膜厚計等の膜厚モニタ、6は層
形成面に照射されるイオンの個数を計測するための、た
とえば2次電子抑制電極を備えたファラデ−カップ等の
イオン電流測定器である。これらは図示していない真空
容器内に収納されている。
【0014】この製造方法を実施するに当たって、まず
基板1をホルダ2に支持した後、真空容器内を1×10
-5Torr以下の高真空に排気する。この場合、基板1に第
1の保護層12を形成する際には基板11自体をホルダ
2に保持し、第2の保護層14を形成する際には基板1
1上に第1の保護層12と記録層13が形成されたもの
をホルダ2に保持する。
【0015】そして、蒸発源3を駆動させてホウ素元素
を含有する物質3′を基板1に真空蒸着する。この際、
ホウ素元素を含有する物質としては、ホウ素単体、ホウ
素元素の酸化物、あるいは窒化物等が選ばれる。また、
蒸発源3の方式は特に限定されるものではなく、例え
ば、電子ビーム(EB)、レーザまたは高周波等の手段
を用いるものが適宜選択される。
【0016】また、ホウ素元素を含有する物質3′は、
スパッタによって基板1上に膜形成されても良い。この
際、スパッタさせる手法も特に限定されず、イオンビ−
ム、マグネトロンあるいは高周波等の手段によってスパ
ッタされる。このホウ素元素を含有する物質3′の真空
蒸着およびスパッタのいずれか一方と同時、もしくは交
互に、または真空蒸着・スパッタ終了後に、イオン源4
より窒素イオンを含有するイオン4′が蒸着等される面
に照射される。イオン4′としては、窒素イオンや、窒
素イオンに不活性ガスイオンもしくは水素イオンを混合
したものが選ばれる。また、イオン源4の型式も特に限
定されるものではなく、例えば、カウフマン型、バケッ
ト型等のものが選ばれる。
【0017】この結果、基板1等上に窒化ホウ素(B
N)を含有する薄膜が形成され、また、蒸着物質とイオ
ンとの衝突・反跳により、層形成面の構成原子とそれら
の混合層が基板1等と窒化ホウ素膜層との界面に形成さ
れ、密着性に優れた窒化ホウ素膜層が層形成面に形成さ
れる。なお、この際、照射されるイオンの加速エネルギ
−は、イオン1個当り10KeV以下であることが好ま
しい。10KeVを超えた場合には、照射イオンによる
基板1の損傷が過大になるので好ましくない。
【0018】また、窒化ホウ素膜層に含有されるホウ素
と窒素の原子数比(B/N組成比)が20以下になるよ
うに、成膜中のホウ素含有物質の蒸発量と、窒素イオン
を含有するイオンの照射量を適宜調整する必要がある。
これは、窒化ホウ素膜層のB/N組成比が20を超えた
場合、層内に含有される窒化ホウ素の量が少なくなり、
窒化ホウ素の特性が充分に引き出されない危険性がある
ためである。このB/N組成比の調整は、膜厚モニタ5
並びにイオン電流測定器6によって行なわれる。
【0019】このように、層形成面上への真空蒸着およ
びスパッタのいずれか一方によるホウ素の被着と、同
時、交互またはホウ素の被着後に、窒素イオンを含むイ
オンを照射するという方法により、軟質ながらも化学的
安定性の高い六方晶系でグラファイトに類似した結晶構
造の窒化ホウ素(h−BN)が窒化ホウ素膜層中に含有
されるだけでなく、イオンと蒸着等されるホウ素原子と
の衝突によって蒸着等されるホウ素原子が励起されるの
で、化学的安定性が高くかつ熱伝導率の大きな立方晶系
の閃亜鉛鉱型の結晶構造のc−BNの薄膜合成が非熱平
衡過程下で可能となる。
【0020】また、基板1を支持するホルダ2を水冷す
ることによって、窒化ホウ素膜層作成中の基板1を冷却
することが可能であり、これにより成膜中の熱による損
傷をさらに防止することが可能である。なお、成膜中、
基板1が冷却されても、窒化ホウ素膜層と基板1との密
着性、およびc−BNの含有量は変化しないことが確か
められている。
【0021】そして、例えば、第1の保護層12を形成
する際にはイオン種として窒素を用い、第2の保護層1
4を形成する際にはイオン種として窒素と不活性ガスを
混合させたものを用いる。この結果、第1の保護層12
はh−BNが主体となり、第2の保護層はc−BNが主
体となる。さらに、第1の保護層12は、イオンの照射
エネルギーを2KeV 以下にして、成膜の際に基板上に到
達するホウ素原子と窒素イオンの個数(B/N輸送比)
を2〜4の間で調整すれば、窒化ホウ素膜内にはh−B
Nだけではなくc−BNも含有されるようになる。した
がって第1の保護層12は光記録媒体の書き込みの際の
C/N比から最適なh−BNとc−BNの混合量比を決
定すればよい。また、第2の保護層14は例えば2KeV以
下のイオンの加速エネルギーにおいて、不活性ガスとし
てArを使用し、B/N輸送比=1の条件で作成する。こ
れによって、第2の保護層はc−BNが主体となる層と
なる。
【0022】この製造方法によれば、蒸発原子とイオン
との衝突による励起作用を利用することによって、低温
下でc−BNを合成することができるので、製造過程で
の基板11や記録層13への熱影響を回避することがで
きる。他の方法、例えばCVD法でこのc−BNを合成
する場合には高温を必要とするため、基板11や記録層
13に熱的に損傷が加えられやすく、基板11上に薄膜
として被覆させることは困難であった。また、窒化ホウ
素膜層を形成する際、窒素イオンに不活性ガス等を混合
させる混合量,層内のホウ素原子と窒素原子の個数比お
よびイオンの加速エネルギ等を制御することにより、B
Nの結晶構造をh−BNやc−BNに変化させることが
できるので、請求項1で述べた効果を有する保護層の製
造が比較的容易である。また、蒸発原子とイオン照射と
の衝突によって、窒化ホウ素膜層とその下地材との間に
両者の構成原子よりなる混合層が形成されるため、密着
性に優れた層が形成される。
【0023】
【実施例】図1の光記録媒体を製造する。すなわち、基
板11は多くのトラッキング溝(図示せず)を形成した
ポリカーボネイト(PC)基板であり、その上に30nmの
第1の保護層12、60nmのGe-Sb-Te系よりなる記録層1
3、200nm の第2の保護層14、100nmのAlよりなる反
射冷却層15、10nmのUV樹脂の表面保護層16を順次積
層する。
【0024】この光記録媒体において、第1の保護層1
2は図2の実施装置により、500evの加速エネルギー
の窒素イオンを用いて、B/N組成比が2となるように
B/N輸送比を調整しながら作成し、第2の保護層14
は2KeV の加速エネルギーの窒素イオンとArイオンの混
合イオン(イオン源に導入する際のArガス/窒素ガス
のガス圧比が30%になるようにして作成)を用いて、
B/N組成比=1となるようにB/N輸送比を調整しな
がら作成した。
【0025】この光記録媒体(記録層はあらかじめ結晶
化状態)の書き込みの際のレーザパワーの立ち上がりは
16mWでC/N比=22dB、25mWの際のC/N
比は55dBであった。また、3.7MHz、duty33% の信号
を23/10mWのパワー比で書き込み、次に同じ所に2.22MHz
、duty20% の信号を同一パワー条件で重ね書きを行な
ったところ、書き込みのC/N比は50dB、消去比は27dB
であった。
【0026】比較例1として図1の光記録媒体におい
て、第1の保護層および第2の保護層ともに窒化ほう素
膜層のないSiO2層により形成したものに対して、書き込
みの際のレーザパワーの立ち上がりは16mWでC/N
比=22dB、25mWの際のC/N比は55dBであ
った。また、3.7MHz、duty33%の信号を23/10mWのパワー
比で書き込み、次に同じ所に2.22MHz 、duty20%の信号
を同一パワー条件で重ね書きを行なったところ、書き込
みのC/N比は45dB、消去比は20dBであった。
【0027】比較例2として、図1の光記録媒体におい
て、第1の保護層12および第2の保護層14ともにc
−BNを主とする窒化ホウ素膜層としたものを用いる。
この比較例2の書き込みの際のレーザパワーの立ち上が
りは20mWでC/N比=16dB、25mWの際のC
/N比は45dBであった。また、実施例1と同じく、
3.7MHz、duty33% の信号を23/10mWのパワー比で書き込
み、次に同じ所に2.22MHz 、duty20% の信号を同一パワ
ー条件で重ね書きを行ったところ、書き込みのC/N比
は50dB、消去比は27dBであった。
【0028】このように、本発明によるものは、保護層
として比較例1のように断熱効果のあるものだけを用い
たものよりも消去比等が優れ、また第1の保護層12お
よび第2の保護層14の両方に熱伝導率に優れたc−B
Nを含有した窒化ホウ素膜層とした比較例2を用いたも
のよりも、レーザパワー感度に優れたものになっている
ことがわかる。
【0029】なお、この発明において、記録層、反射冷
却層および表面保護層、並びに基板の種類や各層の膜厚
は特に限定されない。また第1の保護層および第2の保
護層の全体が窒化ホウ素膜層により形成されたもでもよ
いし、第1の保護層および第2の保護層の一部に窒化ホ
ウ素膜層が形成されたものでもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1の光記録媒体によれば、基板上
に第1の保護層、記録層、第2の保護層および反射冷却
層を順に形成した光記録媒体において、前記第1の保護
層は主として六方晶系のグラファイトに類似した結晶構
造の窒化ホウ素を含有した窒化ホウ素膜層を有し、前記
第2の保護層が主として立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構
造の窒化ホウ素(c−BN)を含有した窒化ホウ素膜層
を有するため、化学的安定性に優れた窒化ホウ素膜によ
って保護層は記録層を保護する機能に優れ、よって記録
層の耐候性が向上し、光記録媒体の長期安定性が確保さ
れる。またc−BNは熱伝導率が高いため記録層に加え
られた熱は第2の保護層内で拡散されるので、書き込み
の際に記録層にレーザ光が照射される温度上昇領域が限
定されるので、記録スポットサイズ径の小さい非晶質状
態が記録層に得られCN比(搬送波対雑音)比が向上す
るとともに、消去の際の記録層の冷却速度が向上し、記
録スポットサイズ径をレーザ光の照射径に対して小さく
できることにより、消え残りが生じる問題点を解消でき
消去比の向上を図ることができる。しかも基板への熱影
響が緩和されて基板の熱変形を防止できるため、安定で
良好な繰り返し特性が得られる。さらにh−BNを第1
の保護層に有することで、光記録媒体の冷却能力が調整
され、レーザパワーに対する感度の低下を防ぐことが可
能であるという効果がある。
【0031】請求項2の光記録媒体の製造方法によれ
ば、層形成面上への真空蒸着およびスパッタのいずれか
一方によるホウ素の被着と、同時、交互およびホウ素の
被着後に、層形成面上に窒素イオンを含むイオンを照射
することにより、窒化ホウ素膜層を形成するため、基板
や記録層への熱影響が回避できる低温下でc−BNを合
成することができる。また、窒化ホウ素膜層を形成する
際、窒素イオンに不活性ガス等の混合量,層内のホウ素
原子と窒素原子の個数比およびイオンの加速エネルギ等
を制御することにより、BNの結晶構造を六方晶系のグ
ラファイトに類似したものや、立方晶系の閃亜鉛鉱型の
結晶構造のものに変化させることができるので、請求項
1の効果を得る保護層の製造が比較的容易である。ま
た、蒸発原子とイオン照射との衝突によって、窒化ホウ
素膜層とその下地材との間に両者の構成原子よりなる混
合層が形成されるため、密着性に優れた層が形成される
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の層構造を説明する説明図である。
【図2】この発明の製造方法の実施装置の概略説明図で
ある。
【符号の説明】
11 基板 12 第1の保護層 13 記録層 14 第2の保護層 15 反射冷却層
フロントページの続き (72)発明者 江部 明憲 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1の保護層、記録層、第2の
    保護層および反射冷却層を順に形成してなり、前記記録
    層は前記基板側からレーザ光を入射して可逆的な相変化
    を起こす光記録媒体において、前記第1の保護層は主と
    して六方晶系のグラファイトに類似した結晶構造の窒化
    ホウ素を含有した窒化ホウ素膜層を有し、前記第2の保
    護層は主として立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構造の窒化
    ホウ素を含有した窒化ホウ素膜層を有することを特徴と
    する光記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光記録媒体の製造方法で
    あって、前記窒化ホウ素膜層を、層形成面上への真空蒸
    着およびスパッタのいずれか一方によるホウ素の被着
    と、同時、交互または前記ホウ素の被着後に、前記層形
    成面上に窒素イオンを含むイオンを照射することにより
    形成し、かつ前記窒素イオンに不活性ガス等の混合量,
    層内のホウ素原子と窒素原子の個数比およびイオンの加
    速エネルギ等を制御することにより、前記第1の保護層
    に主として六方晶系のグラファイトに類似した結晶構造
    の窒化ホウ素を含有させ、前記第2の保護層に主として
    立方晶系の閃亜鉛鉱型の結晶構造の窒化ホウ素を含有さ
    せることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09138974A (ja) * 1995-10-31 1997-05-27 Samsung Electron Co Ltd 相変化型光ディスク

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09138974A (ja) * 1995-10-31 1997-05-27 Samsung Electron Co Ltd 相変化型光ディスク

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