JPH07326073A - 相変化型光ディスク及びその製造方法 - Google Patents
相変化型光ディスク及びその製造方法Info
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- JPH07326073A JPH07326073A JP6118265A JP11826594A JPH07326073A JP H07326073 A JPH07326073 A JP H07326073A JP 6118265 A JP6118265 A JP 6118265A JP 11826594 A JP11826594 A JP 11826594A JP H07326073 A JPH07326073 A JP H07326073A
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- film
- recording
- optical disk
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- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 オーバーライトの繰り返しに対しても特性が
劣化することなく安定した記録消去を可能とする相変化
型光ディスク並びに大量生産に適した生産性に優れた相
変化型光ディスクの製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 基板上に非晶質相と結晶相との間で可逆的に
相変化を行なう相変化型の記録膜を設けるとともに、少
なくとも記録膜と基板との間に透明セラミックスからな
る保護膜を設けた相変化型光ディスクにおいて、少なく
とも前記保護膜が粒径50nm以下の緻密な透明セラミック
スからなることを特徴とする相変化型光ディスク、及び
この相変化型光ディスクの製造方法において、少なくと
もその保護膜を対向ターゲット式スパッタ法により作成
することを特徴とする相変化型光ディスクの製造方法で
ある。
劣化することなく安定した記録消去を可能とする相変化
型光ディスク並びに大量生産に適した生産性に優れた相
変化型光ディスクの製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 基板上に非晶質相と結晶相との間で可逆的に
相変化を行なう相変化型の記録膜を設けるとともに、少
なくとも記録膜と基板との間に透明セラミックスからな
る保護膜を設けた相変化型光ディスクにおいて、少なく
とも前記保護膜が粒径50nm以下の緻密な透明セラミック
スからなることを特徴とする相変化型光ディスク、及び
この相変化型光ディスクの製造方法において、少なくと
もその保護膜を対向ターゲット式スパッタ法により作成
することを特徴とする相変化型光ディスクの製造方法で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録、消去又は重ね書
きのできる相変化型光ディスクに関し、更に詳しくは書
換え耐久性に優れた相変化型光ディスクに関する。
きのできる相変化型光ディスクに関し、更に詳しくは書
換え耐久性に優れた相変化型光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量メモリーとして光ディスク
が注目を浴びている。光ディスクは、CD(コンパクトデ
ィスク) に代表される再生専用タイプと、CD-R(電子式
文書ファイルに代表される1回記録可能な書き込み専用
光ディスク)と、繰り返し記録が可能な光ディスクとに
大別される。繰り返し記録が可能な光ディスクのうちで
も、レーザー光の照射により、記録膜を結晶相と非晶質
相とに可逆的に変化させて記録、消去を行なう、所謂、
相変化型の光ディスクはCD-Rと同様なドライブを利用で
きることからマルチメデイア時代の蓄積メモリーとして
注目され、開発が進められている。
が注目を浴びている。光ディスクは、CD(コンパクトデ
ィスク) に代表される再生専用タイプと、CD-R(電子式
文書ファイルに代表される1回記録可能な書き込み専用
光ディスク)と、繰り返し記録が可能な光ディスクとに
大別される。繰り返し記録が可能な光ディスクのうちで
も、レーザー光の照射により、記録膜を結晶相と非晶質
相とに可逆的に変化させて記録、消去を行なう、所謂、
相変化型の光ディスクはCD-Rと同様なドライブを利用で
きることからマルチメデイア時代の蓄積メモリーとして
注目され、開発が進められている。
【0003】この相変化型の光記録方式では一般にレー
ザー光をディスク媒体の記録面に集光して加熱し、レー
ザー光のパルス出力とパルス幅を制御することによって
生ずる記録材料の相変化、即ち結晶状態から非晶質状態
への移行またはこの逆の移行即ち相転移を起こさせ、そ
れぞれの状態における反射率の違いを利用して情報の記
録再生を行なう。近年では、記録材料の特性を向上させ
記録(非晶質化)と同じくらい短い時間で消去(結晶
化)を実現している。このように高速結晶化が実現した
材料を記録膜とした相変化型の光ディスクでは、記録と
消去は同じパルス幅のレーザービームでよい。記録と消
去の違いは、レーザービームの出力の大小で区別する。
この方式では、前に書き込まれた非晶質の記録ビットを
消しながら新たな非晶質化ビットを形成できる即ち書き
込めるため、いわゆる単一レーザービームオーバーライ
ト方式と言われている(図4参照)。
ザー光をディスク媒体の記録面に集光して加熱し、レー
ザー光のパルス出力とパルス幅を制御することによって
生ずる記録材料の相変化、即ち結晶状態から非晶質状態
への移行またはこの逆の移行即ち相転移を起こさせ、そ
れぞれの状態における反射率の違いを利用して情報の記
録再生を行なう。近年では、記録材料の特性を向上させ
記録(非晶質化)と同じくらい短い時間で消去(結晶
化)を実現している。このように高速結晶化が実現した
材料を記録膜とした相変化型の光ディスクでは、記録と
消去は同じパルス幅のレーザービームでよい。記録と消
去の違いは、レーザービームの出力の大小で区別する。
この方式では、前に書き込まれた非晶質の記録ビットを
消しながら新たな非晶質化ビットを形成できる即ち書き
込めるため、いわゆる単一レーザービームオーバーライ
ト方式と言われている(図4参照)。
【0004】現在までに高速結晶化が実現し、単一レー
ザービームオーバーライトが可能な相変化型記録材料と
しては、Ge-Sb-Teの3元合金系とAg-In-Sb-Te の4 元合
金系等が知られている。しかしながら、このような単一
レーザービームオーバーライト方式にも次の様な欠点が
あった。
ザービームオーバーライトが可能な相変化型記録材料と
しては、Ge-Sb-Teの3元合金系とAg-In-Sb-Te の4 元合
金系等が知られている。しかしながら、このような単一
レーザービームオーバーライト方式にも次の様な欠点が
あった。
【0005】すなわち、オーバーライトを繰り返してお
こなうと、ディスクの一部にバーストエラーが生じ、信
号対雑音(C/N )比や消去率が低下するという問題があ
る。
こなうと、ディスクの一部にバーストエラーが生じ、信
号対雑音(C/N )比や消去率が低下するという問題があ
る。
【0006】ここで、相変化型光ディスクの層構成の代
表例を図3に示す。図示の通りポリカーボネート(PC)
等のプラスチック製又はガラス製の透明基板1上に、保
護膜として第1の無機誘電体膜2、相変化記録膜3、第
2の無機誘電体膜4及び金属反射膜5の順に積層した構
造が代表的な層構成である。
表例を図3に示す。図示の通りポリカーボネート(PC)
等のプラスチック製又はガラス製の透明基板1上に、保
護膜として第1の無機誘電体膜2、相変化記録膜3、第
2の無機誘電体膜4及び金属反射膜5の順に積層した構
造が代表的な層構成である。
【0007】この構成において、各層の役割は次のよう
になっている。すなわち、記録膜3は、レーザービーム
Rの照射条件により非晶質(記録)と結晶(消去)とに
可逆的に変化することにより、情報を記録する。図4に
示すように、レーザービームRの照射条件により非晶質
(記録)域は記録膜3が融解した後急冷することにより
非晶質状態に凍結された状態となり、結晶(消去)域は
記録膜3が結晶化温度より高く融解温度より低い状態か
ら冷却することにより結晶(消去)状態になる。Ge-Sb-
Teの3元合金系の記録膜3の場合には、結晶化温度は20
0 〜500 ℃の範囲であり、融解温度は650 ℃程度である
ことが解析結果として信学技報、MR92-73(1992-12)に報
告されている。
になっている。すなわち、記録膜3は、レーザービーム
Rの照射条件により非晶質(記録)と結晶(消去)とに
可逆的に変化することにより、情報を記録する。図4に
示すように、レーザービームRの照射条件により非晶質
(記録)域は記録膜3が融解した後急冷することにより
非晶質状態に凍結された状態となり、結晶(消去)域は
記録膜3が結晶化温度より高く融解温度より低い状態か
ら冷却することにより結晶(消去)状態になる。Ge-Sb-
Teの3元合金系の記録膜3の場合には、結晶化温度は20
0 〜500 ℃の範囲であり、融解温度は650 ℃程度である
ことが解析結果として信学技報、MR92-73(1992-12)に報
告されている。
【0008】第1及び第2の無機誘電体膜2及び4は、 1)記録膜3が融解する際、蒸発や移動により穴が開い
たり、記録層の均一性が阻害されるのを防止すること、 2)記録、消去における記録膜の昇温、冷却に適した熱
伝導率の材料を選択し、記録の高速化や高密度化に寄与
すること、 3)また、最後に積層する金属反射膜と合わせて光学的
干渉効果を利用して信号をエンハンスすること、 等の役割を担っている。従って、前述したオーバーライ
トの繰り返しに対する特性の劣化の原因としては、 1)記録膜3の組成がオーバーライトの繰り返しに対し
て経時的に変化して可逆的に相変化出来なくなること、 2)無機誘電体膜2及び4がオーバーライトの繰り返し
に対して、変形による疲労破壊を生じてしまい記録膜が
蒸発してしまうこと、 の二つの原因が考えられる。
たり、記録層の均一性が阻害されるのを防止すること、 2)記録、消去における記録膜の昇温、冷却に適した熱
伝導率の材料を選択し、記録の高速化や高密度化に寄与
すること、 3)また、最後に積層する金属反射膜と合わせて光学的
干渉効果を利用して信号をエンハンスすること、 等の役割を担っている。従って、前述したオーバーライ
トの繰り返しに対する特性の劣化の原因としては、 1)記録膜3の組成がオーバーライトの繰り返しに対し
て経時的に変化して可逆的に相変化出来なくなること、 2)無機誘電体膜2及び4がオーバーライトの繰り返し
に対して、変形による疲労破壊を生じてしまい記録膜が
蒸発してしまうこと、 の二つの原因が考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】先に記した相変化型の
記録膜3がGe-Sb-Teの3元合金系やAg-In-Sb-Te の4 元
合金系のものでは、組成を適正に選ぶことにより、オー
バーライトの繰り返しに対して組成の経時的な変化が生
じることがなくなり、1 万回程度のオーバーライトの繰
り返しまでは実用的には問題がなくなったと言われてい
る。
記録膜3がGe-Sb-Teの3元合金系やAg-In-Sb-Te の4 元
合金系のものでは、組成を適正に選ぶことにより、オー
バーライトの繰り返しに対して組成の経時的な変化が生
じることがなくなり、1 万回程度のオーバーライトの繰
り返しまでは実用的には問題がなくなったと言われてい
る。
【0010】しかしながら、動画や音声、テキスト情報
を通信、放送等で同時に扱うマルチメデイアの蓄積メデ
イアとしては、オーバーライトの繰り返し回数が100
万回を越えても信号が劣化しないことが必要であると言
われており、更には記録媒体の使命として安価であるこ
と即ちビットコストを下げることのできるディスク作製
技術が必要である。
を通信、放送等で同時に扱うマルチメデイアの蓄積メデ
イアとしては、オーバーライトの繰り返し回数が100
万回を越えても信号が劣化しないことが必要であると言
われており、更には記録媒体の使命として安価であるこ
と即ちビットコストを下げることのできるディスク作製
技術が必要である。
【0011】これまでの開発研究結果によれば、無機誘
電体膜2及び4として特公平4−74785号公報に記
載のZnS・SiO2 膜はオーバーライトの繰り返し回
数を改善するのに効果が高いことが報告されている。ま
た、同公報には、それまでに無機誘電体膜2及び4とし
て提案された蒸着法や高周波(マグネトロン)スパッタ
法で作製した、酸化物(SiO2 、GeO2 、Al2 0
3 、BeO2 )、窒化物(BN、Si3 N4 、Al
N)、炭化物(SiC)、カルコゲン化物(ZnS、Z
nSe)等の従来技術は、オーバーライトの繰り返し回
数を実用レベルまで高めることができなかったこと記載
されている。さらに同公報は、ZnS・SiO2 保護膜
に限らず、一般に記録層と隣接する無機誘電体膜とし
て、複数の化合物でありかつそれらの混合物の構造化合
物が互いに固溶し合わない組み合わせが優れた特性を示
すことを提案している。
電体膜2及び4として特公平4−74785号公報に記
載のZnS・SiO2 膜はオーバーライトの繰り返し回
数を改善するのに効果が高いことが報告されている。ま
た、同公報には、それまでに無機誘電体膜2及び4とし
て提案された蒸着法や高周波(マグネトロン)スパッタ
法で作製した、酸化物(SiO2 、GeO2 、Al2 0
3 、BeO2 )、窒化物(BN、Si3 N4 、Al
N)、炭化物(SiC)、カルコゲン化物(ZnS、Z
nSe)等の従来技術は、オーバーライトの繰り返し回
数を実用レベルまで高めることができなかったこと記載
されている。さらに同公報は、ZnS・SiO2 保護膜
に限らず、一般に記録層と隣接する無機誘電体膜とし
て、複数の化合物でありかつそれらの混合物の構造化合
物が互いに固溶し合わない組み合わせが優れた特性を示
すことを提案している。
【0012】このZnS・SiO2 保護膜を使用した相
変化型光ディスクのオーバーライトの繰り返し回数と相
変化型の記録膜の特性を調べた結果が信学技報、MR9
2−73(1992.12)に報告されている。この報
告によれば、オーバーライトの繰り返しの際に発生した
結晶核は記録膜が記録時に溶融した場合にも完全に消滅
することが無く、何らかの形で結晶核の数がオーバーラ
イトの繰り返し回数に比例して増加する。また、この結
晶核の数がある値まで増加した後結晶粒の大きさは減少
を始め、かつ結晶核の状態が記録消去のレーザー照射に
よって変化しなくなることが明らかになっている。
変化型光ディスクのオーバーライトの繰り返し回数と相
変化型の記録膜の特性を調べた結果が信学技報、MR9
2−73(1992.12)に報告されている。この報
告によれば、オーバーライトの繰り返しの際に発生した
結晶核は記録膜が記録時に溶融した場合にも完全に消滅
することが無く、何らかの形で結晶核の数がオーバーラ
イトの繰り返し回数に比例して増加する。また、この結
晶核の数がある値まで増加した後結晶粒の大きさは減少
を始め、かつ結晶核の状態が記録消去のレーザー照射に
よって変化しなくなることが明らかになっている。
【0013】信学技報、MR92−74(1992.1
2)では、ZnS・SiO2 とSiN等の保護膜と記録
膜の濡れ性と繰り返し耐久性の関係を報告している。耐
久性の低い膜構成では、記録膜と保護膜との濡れ性が悪
い。この悪い濡れ性の界面の場合には結晶核は容易に生
成する。
2)では、ZnS・SiO2 とSiN等の保護膜と記録
膜の濡れ性と繰り返し耐久性の関係を報告している。耐
久性の低い膜構成では、記録膜と保護膜との濡れ性が悪
い。この悪い濡れ性の界面の場合には結晶核は容易に生
成する。
【0014】即ち、これまでの相変化記録技術の記録媒
体の構成では、オーバーライトの繰り返しによって記録
膜には結晶核が生じ、この結晶核の成長により耐久性が
阻害される問題点があることが明らかとなっている。し
かし、これまでの検討では、この結晶核生成の機構につ
いては、 1)保護膜で挾まれた記録膜の固相と液相との相変化に
よって結晶核が生じること、 2)結晶核は記録領域にほぼ均一に分散して生じ結晶粒
径が変化すること、 3)物理蒸着した記録膜(非晶質状態)を結晶状態にす
るために一旦融解したのち徐冷した場合と記録消去のた
めに結晶化温度に昇温した場合では結晶粒界の様子が異
なること、 といった現象が明らかになっただけであり、未だ結晶核
生成を抑制し、耐久性を本質的に改善する提案はない。
体の構成では、オーバーライトの繰り返しによって記録
膜には結晶核が生じ、この結晶核の成長により耐久性が
阻害される問題点があることが明らかとなっている。し
かし、これまでの検討では、この結晶核生成の機構につ
いては、 1)保護膜で挾まれた記録膜の固相と液相との相変化に
よって結晶核が生じること、 2)結晶核は記録領域にほぼ均一に分散して生じ結晶粒
径が変化すること、 3)物理蒸着した記録膜(非晶質状態)を結晶状態にす
るために一旦融解したのち徐冷した場合と記録消去のた
めに結晶化温度に昇温した場合では結晶粒界の様子が異
なること、 といった現象が明らかになっただけであり、未だ結晶核
生成を抑制し、耐久性を本質的に改善する提案はない。
【0015】また、保護膜材料として最も優れているZ
nS・SiO2 の作製には高周波スパッタ(RFスパッ
タ)が必要であり、製膜速度が遅くかつ基板へのプラズ
マ衝撃が大きいためPC基板等のプラスチック製の基板
に無機誘電体膜2を形成するとコンタミの影響を受けや
すい。このように、耐久性といった品質面のみならず生
産性面においても問題がある。
nS・SiO2 の作製には高周波スパッタ(RFスパッ
タ)が必要であり、製膜速度が遅くかつ基板へのプラズ
マ衝撃が大きいためPC基板等のプラスチック製の基板
に無機誘電体膜2を形成するとコンタミの影響を受けや
すい。このように、耐久性といった品質面のみならず生
産性面においても問題がある。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは100万回を越えるオーバ
ーライトの繰り返し回数に対しても特性が劣化すること
なく安定した記録消去を可能とする相変化型光ディスク
並びに大量生産に適した生産性に優れた相変化型光ディ
スクの製造方法を提供するものである。
で、その目的とするところは100万回を越えるオーバ
ーライトの繰り返し回数に対しても特性が劣化すること
なく安定した記録消去を可能とする相変化型光ディスク
並びに大量生産に適した生産性に優れた相変化型光ディ
スクの製造方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち、本発明は、基板上に非
晶質相と結晶相との間で可逆的に相変化を行なう相変化
型の記録膜を設けるとともに、少なくとも記録膜と基板
との間に透明セラミックスからなる保護膜を設けた相変
化型光ディスクにおいて、少なくとも前記保護膜が粒径
50nm以下の緻密な透明セラミックスからなることを特徴
とする相変化型光ディスクを第1発明とし、基板上に非
晶質相と結晶相との間で可逆的に相変化を行なう記録膜
を設けるとともに、少なくとも記録膜と基板との間に透
明セラミックスからなる保護膜を設けた相変化型光ディ
スクの製造方法において、少なくとも前記保護膜を対向
ターゲット式スパッタ法により作成することを特徴とす
る相変化型光ディスクの製造方法を第2発明とするもの
である。
明により達成される。すなわち、本発明は、基板上に非
晶質相と結晶相との間で可逆的に相変化を行なう相変化
型の記録膜を設けるとともに、少なくとも記録膜と基板
との間に透明セラミックスからなる保護膜を設けた相変
化型光ディスクにおいて、少なくとも前記保護膜が粒径
50nm以下の緻密な透明セラミックスからなることを特徴
とする相変化型光ディスクを第1発明とし、基板上に非
晶質相と結晶相との間で可逆的に相変化を行なう記録膜
を設けるとともに、少なくとも記録膜と基板との間に透
明セラミックスからなる保護膜を設けた相変化型光ディ
スクの製造方法において、少なくとも前記保護膜を対向
ターゲット式スパッタ法により作成することを特徴とす
る相変化型光ディスクの製造方法を第2発明とするもの
である。
【0018】ここで、対向ターゲット式スパッタ法と
は、特公昭63−20304号公報、特公平5−758
27号公報等により公知の通りで、真空室の中に所定間
隔隔てて対向配置された一組のターゲットを取り囲むよ
うにプラズマ捕捉の磁界を形成し、このターゲットの間
の空間に対面するようにその側方に配した基板上に膜形
成するスパッタ法のことで、詳細は後述する。
は、特公昭63−20304号公報、特公平5−758
27号公報等により公知の通りで、真空室の中に所定間
隔隔てて対向配置された一組のターゲットを取り囲むよ
うにプラズマ捕捉の磁界を形成し、このターゲットの間
の空間に対面するようにその側方に配した基板上に膜形
成するスパッタ法のことで、詳細は後述する。
【0019】上述の第1発明において、前記保護膜は好
ましくは前記粒径30nm以下の緻密な透明セラミックスか
らなるものであり、さらに好ましくは、前記透明セラミ
ックスがSi,Zr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf の内少なくとも
一種類の元素とC またはC-Hからなるカーボン系セラミ
ックス薄膜であるものである。
ましくは前記粒径30nm以下の緻密な透明セラミックスか
らなるものであり、さらに好ましくは、前記透明セラミ
ックスがSi,Zr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf の内少なくとも
一種類の元素とC またはC-Hからなるカーボン系セラミ
ックス薄膜であるものである。
【0020】また上述の第2発明において、好ましくは
基板表面のプラズマ電位が0V からマイナス100Vの範囲
でかつかつ基板への熱流が堆積速度1nm/min に対して1
〜3mW/cm2 のスパッタ条件で膜形成するものである。
基板表面のプラズマ電位が0V からマイナス100Vの範囲
でかつかつ基板への熱流が堆積速度1nm/min に対して1
〜3mW/cm2 のスパッタ条件で膜形成するものである。
【0021】なお、第2発明においても、第1発明の保
護膜すなわち粒径50nm以下、より好ましくは30nm以下の
緻密な透明セラミックスからなるもの、更にはこの透明
セラミックスがSi,Zr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf の内少な
くとも一種類の元素とC またはC-H からなるカーボン系
セラミックス薄膜であるものが好ましく適用される。
護膜すなわち粒径50nm以下、より好ましくは30nm以下の
緻密な透明セラミックスからなるもの、更にはこの透明
セラミックスがSi,Zr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf の内少な
くとも一種類の元素とC またはC-H からなるカーボン系
セラミックス薄膜であるものが好ましく適用される。
【0022】これまで、保護膜に要求される特性とし
て、(1) 使用波長領域で透明であること、(2) 動作温度
を越える高融点であること、(3) 機械的強度が大きいこ
と、(4) 化学的に安定であること、(5) 適当な熱定数
(熱伝導率、比熱)を持っていること、等の条件を全て
満たすことが必須であることが分かっている。
て、(1) 使用波長領域で透明であること、(2) 動作温度
を越える高融点であること、(3) 機械的強度が大きいこ
と、(4) 化学的に安定であること、(5) 適当な熱定数
(熱伝導率、比熱)を持っていること、等の条件を全て
満たすことが必須であることが分かっている。
【0023】本発明は、かかる条件を満たすセラミック
スについて種々検討の結果、セラミックス薄膜の組織の
制御により熱衝撃の繰り返し回数の増加に対して耐熱保
護膜の疲労破壊が生じない条件があり、上記緻密な結晶
構造を有するセラミックスにより目的が達成されるこ
と、中でもカーボン系セラミックスにより更に耐久性が
向上できること、また対向ターゲット式スパッタ法によ
ればプラスチック基板界面にセラミックス薄膜を積層す
る場合でも均質な組織からなる初期層を形成できること
を見出し、なされたものである。
スについて種々検討の結果、セラミックス薄膜の組織の
制御により熱衝撃の繰り返し回数の増加に対して耐熱保
護膜の疲労破壊が生じない条件があり、上記緻密な結晶
構造を有するセラミックスにより目的が達成されるこ
と、中でもカーボン系セラミックスにより更に耐久性が
向上できること、また対向ターゲット式スパッタ法によ
ればプラスチック基板界面にセラミックス薄膜を積層す
る場合でも均質な組織からなる初期層を形成できること
を見出し、なされたものである。
【0024】すなわち、本発明の第2発明によれば、タ
ーゲットからスパッタされたほとんどの粒子は運動エネ
ルギーを減衰することなく基板表面に到達する。一方、
スパッタ粒子とともにターゲット表面から発生する二次
電子や負イオン粒子などの高エネルギーのプラズマ粒子
は対向するターゲット間に拘束される結果、スパッタ粒
子が堆積する基板表面に対する高エネルギーのプラズマ
粒子の衝撃は抑制される。このため、スパッタ粒子の堆
積は基板表面に一様に分布して固化するため常に原子が
最密状態で積層し、粒界は積層初期状態における結晶方
位に対応して形成される。これらの薄膜作製条件は基板
表面のプラズマ電位が0V からマイナス100Vの範囲であ
ることが好ましい。
ーゲットからスパッタされたほとんどの粒子は運動エネ
ルギーを減衰することなく基板表面に到達する。一方、
スパッタ粒子とともにターゲット表面から発生する二次
電子や負イオン粒子などの高エネルギーのプラズマ粒子
は対向するターゲット間に拘束される結果、スパッタ粒
子が堆積する基板表面に対する高エネルギーのプラズマ
粒子の衝撃は抑制される。このため、スパッタ粒子の堆
積は基板表面に一様に分布して固化するため常に原子が
最密状態で積層し、粒界は積層初期状態における結晶方
位に対応して形成される。これらの薄膜作製条件は基板
表面のプラズマ電位が0V からマイナス100Vの範囲であ
ることが好ましい。
【0025】この第2発明によれば、記録膜及び第1及
び第2の保護膜や金属反射膜を緻密かつ均質な微細組織
に形成できる。特に、PC等のプラスチック基板表面や
界面に存在する水分子や炭素系単分子等を乖離しながら
形成した保護層界面での残留応力の発生や表面劣化が生
じない状態にイオン衝撃しながら第1の保護膜を形成す
ることができ、相変化型光ディスクの耐久性向上に効果
的である。
び第2の保護膜や金属反射膜を緻密かつ均質な微細組織
に形成できる。特に、PC等のプラスチック基板表面や
界面に存在する水分子や炭素系単分子等を乖離しながら
形成した保護層界面での残留応力の発生や表面劣化が生
じない状態にイオン衝撃しながら第1の保護膜を形成す
ることができ、相変化型光ディスクの耐久性向上に効果
的である。
【0026】本発明による保護膜が緻密かつ均質な微細
組織のセラミックスから形成される相変化型光ディスク
では、レーザービーム照射による昇温、冷却過程で材料
物性に応じて発生する原子間の膨張、収縮でのストレス
は照射領域で均一に分散すると考えられる。この結果、
異種界面での局所的な残留応力やレーザービーム照射域
で発生する粒界での残留応力の分散むらが解消すること
になるため、オーバーライトの繰り返し回数に対して記
録膜と隣接する保護膜の表面状態が熱劣化により局所的
に劣化が進むことが抑制される。
組織のセラミックスから形成される相変化型光ディスク
では、レーザービーム照射による昇温、冷却過程で材料
物性に応じて発生する原子間の膨張、収縮でのストレス
は照射領域で均一に分散すると考えられる。この結果、
異種界面での局所的な残留応力やレーザービーム照射域
で発生する粒界での残留応力の分散むらが解消すること
になるため、オーバーライトの繰り返し回数に対して記
録膜と隣接する保護膜の表面状態が熱劣化により局所的
に劣化が進むことが抑制される。
【0027】特に、保護膜にカーボン系セラミックスを
用いた場合には、オーバーライトの繰り返し回数に対し
て結晶核の発生頻度の抑制と結晶粒径の変化を抑制する
効果が著しい。本発明のカーボン系セラミックスの薄膜
の構造はスパッタガス中に水素ガスを共存させて薄膜作
製することにより薄膜の応力調整、熱伝導率の調整等が
できるため、前述の保護膜の条件を満たすことができ
る。特に、Ge-Sb-TeやIn-Ag-Sb-Te 合金といった記録材
料との親和性は優れており、かつ記録消去におけるプロ
セスで記録膜との界面で相変化挙動を阻害する化学反応
が生じる懸念はない。例えば、Si-CとSi-C-Hとの膜には
熱伝導性の調節や光学特性の調節をする場合に膜厚の違
いがある。その他の特性には大差ない。この結果、繰り
返しオーバーライトに対しても、耐久性を阻害する結晶
核が増加する懸念がない。
用いた場合には、オーバーライトの繰り返し回数に対し
て結晶核の発生頻度の抑制と結晶粒径の変化を抑制する
効果が著しい。本発明のカーボン系セラミックスの薄膜
の構造はスパッタガス中に水素ガスを共存させて薄膜作
製することにより薄膜の応力調整、熱伝導率の調整等が
できるため、前述の保護膜の条件を満たすことができ
る。特に、Ge-Sb-TeやIn-Ag-Sb-Te 合金といった記録材
料との親和性は優れており、かつ記録消去におけるプロ
セスで記録膜との界面で相変化挙動を阻害する化学反応
が生じる懸念はない。例えば、Si-CとSi-C-Hとの膜には
熱伝導性の調節や光学特性の調節をする場合に膜厚の違
いがある。その他の特性には大差ない。この結果、繰り
返しオーバーライトに対しても、耐久性を阻害する結晶
核が増加する懸念がない。
【0028】耐久性を阻害する結晶核発生の機構は以下
に述べるように記録消去におけるプロセスで記録膜とZ
nS・SiO2 保護膜との界面での化学反応により生じ
ると考えられる。
に述べるように記録消去におけるプロセスで記録膜とZ
nS・SiO2 保護膜との界面での化学反応により生じ
ると考えられる。
【0029】ZnS・SiO2 の保護膜で発生した結晶
核と結晶核形状の変化は主に記録膜を構成するGe-Sb-Te
やIn-Ag-Sb-Te 合金が溶融してZnS・SiO2 の保護
膜界面と接触した状態で、Teと酸素とが反応してTeO
2 といった酸化物が生成されることによると思われる。
特に、接触界面が原子サイズで不均一な形状変化した膜
構成の場合には活性度の高いTeと酸素原子とが結合する
頻度が高くなるとともに記録膜の原子が相変化状態で保
護膜の固定された原子群と密着した状態が継続すること
になる。
核と結晶核形状の変化は主に記録膜を構成するGe-Sb-Te
やIn-Ag-Sb-Te 合金が溶融してZnS・SiO2 の保護
膜界面と接触した状態で、Teと酸素とが反応してTeO
2 といった酸化物が生成されることによると思われる。
特に、接触界面が原子サイズで不均一な形状変化した膜
構成の場合には活性度の高いTeと酸素原子とが結合する
頻度が高くなるとともに記録膜の原子が相変化状態で保
護膜の固定された原子群と密着した状態が継続すること
になる。
【0030】一方、熱による膨張、収縮過程では分散し
て粒界を形成しているZnSとSiO2 のクラスターは
熱膨張係数の違いにより一層分散が生じやすくなる。こ
のため、Siと結合していない酸素は記録膜の原子と結合
しやすい状態になる。TeO 2 の融点は733 ℃である
が、350 ℃程度でもTeO2 の結晶が得られることから
考えると、保護膜に酸化物系材料を選択することなく高
温の融点と適度な熱伝導性及び熱ストレスに優れた材料
が好ましく適用される。かかるセラミックス材料として
はZr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf等の内少なくとも一元素と
C 及びC-H からなるカーボン系セラミックスが挙げられ
る。
て粒界を形成しているZnSとSiO2 のクラスターは
熱膨張係数の違いにより一層分散が生じやすくなる。こ
のため、Siと結合していない酸素は記録膜の原子と結合
しやすい状態になる。TeO 2 の融点は733 ℃である
が、350 ℃程度でもTeO2 の結晶が得られることから
考えると、保護膜に酸化物系材料を選択することなく高
温の融点と適度な熱伝導性及び熱ストレスに優れた材料
が好ましく適用される。かかるセラミックス材料として
はZr,Be,Ta, Ti, Cr, B,W,Hf等の内少なくとも一元素と
C 及びC-H からなるカーボン系セラミックスが挙げられ
る。
【0031】以下、本発明の詳細を実施例に基づいて説
明する。
明する。
【0032】
【実施例】図1は実施例に用いた対向ターゲット式スパ
ッタ装置の要部のターゲット部の概略断面図である。図
2は該ターゲット部の詳細を示す断面図である。図3
は、典型的な相変化型光記録ディスクの構成とレーザー
照射の説明図である。図4は相変化型光記録ディスクの
オーバーライト記録におけるレーザーパワーと記録、消
去の関係を説明する説明図である。
ッタ装置の要部のターゲット部の概略断面図である。図
2は該ターゲット部の詳細を示す断面図である。図3
は、典型的な相変化型光記録ディスクの構成とレーザー
照射の説明図である。図4は相変化型光記録ディスクの
オーバーライト記録におけるレーザーパワーと記録、消
去の関係を説明する説明図である。
【0033】ところで、対向ターゲット式スパッタ装置
は公知であり、特公昭63−20304号公報、特公平
5−75827号公報等により公知である。本実施例で
は特公平5−75827号公報記載のものと基本的に同
じものを用いており、詳細な説明は省略し、以下要部の
みを説明する。
は公知であり、特公昭63−20304号公報、特公平
5−75827号公報等により公知である。本実施例で
は特公平5−75827号公報記載のものと基本的に同
じものを用いており、詳細な説明は省略し、以下要部の
みを説明する。
【0034】図1において、11A,11Bは、一対の
ターゲットであり、ターゲット支持体12A,12Bに
取着され、所定の間隔で対向するように配置されてい
る。そして、成膜される光ディスクの基板1は基板ホル
ダー50に取り付けられ、このターゲット11A,11
B間の空間(以下、対向空間と略称する)の側方に配置
された構成となっている。
ターゲットであり、ターゲット支持体12A,12Bに
取着され、所定の間隔で対向するように配置されてい
る。そして、成膜される光ディスクの基板1は基板ホル
ダー50に取り付けられ、このターゲット11A,11
B間の空間(以下、対向空間と略称する)の側方に配置
された構成となっている。
【0035】ターゲット11A,11Bの外縁に沿っ
て、プラズマ拘束用の磁界を発生する磁界発生手段20
A,20Bの磁石21A,21BがNとSの磁極が対向
するように設けられている。この磁石21A,21Bの
先端面には軟磁性体材料からなるコア22A,22Bが
設置され、磁極から発生する磁界分布の一様化が図られ
ている。更に、この磁界発生の先端位置をターゲット表
面より数ミリメーター前方に突出させるとともに、その
前面に導電性材からなり飛来する電子を反発する電位に
保持される電子反射電極30A,30Bを配置した構成
となっている。
て、プラズマ拘束用の磁界を発生する磁界発生手段20
A,20Bの磁石21A,21BがNとSの磁極が対向
するように設けられている。この磁石21A,21Bの
先端面には軟磁性体材料からなるコア22A,22Bが
設置され、磁極から発生する磁界分布の一様化が図られ
ている。更に、この磁界発生の先端位置をターゲット表
面より数ミリメーター前方に突出させるとともに、その
前面に導電性材からなり飛来する電子を反発する電位に
保持される電子反射電極30A,30Bを配置した構成
となっている。
【0036】かかる構成により、図1に示した、対向空
間を囲むようにその外縁部に形成されるターゲット面と
垂直な成分の磁束M1とターゲット11A,11Bの周
縁部の前面近傍に形成されるターゲット面と平行な成分
を持つ磁束M2からなる磁界が電子反射板30A,30
Bを介して発生する。磁束M1はターゲット外縁部全周
に渡って一様に形成される結果、対向空間に発生するス
パッタプラズマの内ガンマ電子(二次電子)といった高
いエネルギーのプラズマ粒子は磁束M1の壁に阻まれて
基板1の膜堆積面を衝撃することが無くなる。
間を囲むようにその外縁部に形成されるターゲット面と
垂直な成分の磁束M1とターゲット11A,11Bの周
縁部の前面近傍に形成されるターゲット面と平行な成分
を持つ磁束M2からなる磁界が電子反射板30A,30
Bを介して発生する。磁束M1はターゲット外縁部全周
に渡って一様に形成される結果、対向空間に発生するス
パッタプラズマの内ガンマ電子(二次電子)といった高
いエネルギーのプラズマ粒子は磁束M1の壁に阻まれて
基板1の膜堆積面を衝撃することが無くなる。
【0037】この作用は図1に示した磁束M1,M2に
拘束されて電子が移動することで説明されるが、ターゲ
ット11A,11B間の距離Dとターゲット11A,1
1Bの寸法、磁界の強さによってターゲット表面から飛
び出す二次電子を対向空間に拘束する確率が決定され
る。
拘束されて電子が移動することで説明されるが、ターゲ
ット11A,11B間の距離Dとターゲット11A,1
1Bの寸法、磁界の強さによってターゲット表面から飛
び出す二次電子を対向空間に拘束する確率が決定され
る。
【0038】ターゲット寸法が150mm の正方形で、ター
ゲット間距離Dが150mm の場合には、垂直成分の磁束M
1の電子反射板30A,30B表面での磁界強度が200
ガウス以上あればターゲット11A,11Bの表面から
飛び出す二次電子を対向空間に殆ど拘束でき、本発明の
目的を達成することができる。通常、アルニコ系磁石を
使用した場合には、垂直成分の磁束M1の電子反射板3
0A,30B表面での磁界強度が500 ガウス以上とな
り、充分に目的が達成できる。
ゲット間距離Dが150mm の場合には、垂直成分の磁束M
1の電子反射板30A,30B表面での磁界強度が200
ガウス以上あればターゲット11A,11Bの表面から
飛び出す二次電子を対向空間に殆ど拘束でき、本発明の
目的を達成することができる。通常、アルニコ系磁石を
使用した場合には、垂直成分の磁束M1の電子反射板3
0A,30B表面での磁界強度が500 ガウス以上とな
り、充分に目的が達成できる。
【0039】ターゲット面と平行な成分を持つ磁束M2
は図示の通りターゲット11A,11Bの外縁からその
内側の表面に向かって生じるので、ターゲット11A,
11Bの周縁部全周に渡ってその表面に平行な成分から
主としてなる平行磁界空間が一様に形成される。この平
行磁界空間に拘束される二次電子には電界と磁界が直交
して作用するため、ターゲット周縁部全周に沿ってサイ
クロイド運動をする。この結果、平行磁界空間に覆われ
たターゲット11A,11Bの周縁部の表面近傍ではア
ルゴンガス等のスパッタガス分子が二次電子の衝突によ
りイオン化される確率が増大し、ターゲット11A,1
1Bはその周縁部を含めた全面に渡って一様にスパッタ
される効果が得られる。
は図示の通りターゲット11A,11Bの外縁からその
内側の表面に向かって生じるので、ターゲット11A,
11Bの周縁部全周に渡ってその表面に平行な成分から
主としてなる平行磁界空間が一様に形成される。この平
行磁界空間に拘束される二次電子には電界と磁界が直交
して作用するため、ターゲット周縁部全周に沿ってサイ
クロイド運動をする。この結果、平行磁界空間に覆われ
たターゲット11A,11Bの周縁部の表面近傍ではア
ルゴンガス等のスパッタガス分子が二次電子の衝突によ
りイオン化される確率が増大し、ターゲット11A,1
1Bはその周縁部を含めた全面に渡って一様にスパッタ
される効果が得られる。
【0040】電子反射板30A,30Bは、上述の二次
電子を反射するのに必要なマイナス電位に保持されるの
で、ターゲット支持体12A,12B等に吸収されてい
た二次電子を対向空間のプラズマへ跳ね返す反射作用を
奏し、よって、それだけスパッタ効率が向上し且つ得ら
れる膜の品質も向上する効果が得られる。なお、上述の
条件で、実験では150 ボルト以上のマイナス電位を加え
れば二次電子はほぼ全量跳ね返されて対向空間に拘束さ
れることを確認した。
電子を反射するのに必要なマイナス電位に保持されるの
で、ターゲット支持体12A,12B等に吸収されてい
た二次電子を対向空間のプラズマへ跳ね返す反射作用を
奏し、よって、それだけスパッタ効率が向上し且つ得ら
れる膜の品質も向上する効果が得られる。なお、上述の
条件で、実験では150 ボルト以上のマイナス電位を加え
れば二次電子はほぼ全量跳ね返されて対向空間に拘束さ
れることを確認した。
【0041】なお、本例のターゲット支持体12A,1
2Bは同一の構成であり、以下その詳細をターゲット支
持体12Aを例に図2により説明する。
2Bは同一の構成であり、以下その詳細をターゲット支
持体12Aを例に図2により説明する。
【0042】図の121Aは、その上にターゲット11
Aが取着される支持板で、ターゲット11Aと同じ外形
の冷却板123Aがテフロン(デュポン社商品名)、セ
ラミック等の絶縁材からなる絶縁ブロック122Aを介
して取り付けられている。
Aが取着される支持板で、ターゲット11Aと同じ外形
の冷却板123Aがテフロン(デュポン社商品名)、セ
ラミック等の絶縁材からなる絶縁ブロック122Aを介
して取り付けられている。
【0043】冷却板123Aは冷却媒体を通す冷却溝1
24Aを図で上面の全面に渡って配設した構造で、ステ
ンレス等の熱伝導性の良い材で構成される。冷却板12
3Aの冷却溝124Aには、その接続口125Aに図示
省略した冷却配管が接続され、冷却媒体の循環により直
接ターゲット11Aの全面を冷却するようになってい
る。
24Aを図で上面の全面に渡って配設した構造で、ステ
ンレス等の熱伝導性の良い材で構成される。冷却板12
3Aの冷却溝124Aには、その接続口125Aに図示
省略した冷却配管が接続され、冷却媒体の循環により直
接ターゲット11Aの全面を冷却するようになってい
る。
【0044】ターゲット11Aは図示のように熱伝導性
のよい材からなる冷却プレート111Aと膜形成材のタ
ーゲット材112Aを接着した構造となっている。冷却
プレート111Aには、具体的には熱伝導性に優れた銅
板が好ましい。冷却プレート111Aとターゲット材1
12Aとの接着には、有機接着材やインジューム系無機
接着材等が使用される。そして、ターゲット11Aは、
冷却プレート111Aを所定数の植え込みボルト126
Aにより冷却板123Aに取り付けることにより、ター
ゲット支持体12Aにセットされる。
のよい材からなる冷却プレート111Aと膜形成材のタ
ーゲット材112Aを接着した構造となっている。冷却
プレート111Aには、具体的には熱伝導性に優れた銅
板が好ましい。冷却プレート111Aとターゲット材1
12Aとの接着には、有機接着材やインジューム系無機
接着材等が使用される。そして、ターゲット11Aは、
冷却プレート111Aを所定数の植え込みボルト126
Aにより冷却板123Aに取り付けることにより、ター
ゲット支持体12Aにセットされる。
【0045】なお、支持板121Aの上面、絶縁ブロッ
ク122A、冷却板123A、ターゲット11Aの冷却
プレート111Aの各接触面は、当然のことながらパッ
キン(図示省略)によりシールされている。
ク122A、冷却板123A、ターゲット11Aの冷却
プレート111Aの各接触面は、当然のことながらパッ
キン(図示省略)によりシールされている。
【0046】以上の構成により、ターゲット11A,1
1Bの交換が簡単になるとともに、ターゲット11A,
11Bは隅々まで均一冷却が可能となり、従来の磁石を
ターゲット支持体12A,12Bに内蔵するスパッタ装
置と比較すると冷却効率が10倍以上改善し、堆積速度の
向上、安定運転ににも効果が大きい。
1Bの交換が簡単になるとともに、ターゲット11A,
11Bは隅々まで均一冷却が可能となり、従来の磁石を
ターゲット支持体12A,12Bに内蔵するスパッタ装
置と比較すると冷却効率が10倍以上改善し、堆積速度の
向上、安定運転ににも効果が大きい。
【0047】磁界発生手段20Aは、C形鋼と同様の図
示のチャンネル構造でステンレス等の非磁性導電材から
なる磁石ホルダー23Aの内部にコア22A、永久磁石
21Aを収納した構成で、ターゲット11A及び冷却板
123Aと所定の間隔Sを有するように配置されてい
る。コア22Aは、鉄、パーマロイ等の軟磁性材の板状
体からなり、図示の通り、永久磁石21Aの先端面上に
ターゲット11Aの全周囲に渡って配置され、発生磁界
を全周に渡って均一化する。磁石ホルダー23Aの先端
部及び電子反射板30Aの外面を覆うようにステンレス
等からなる金網127Aが敷設されている。この金網1
27Aにより、これら部位に堆積するスパッタ付着物の
スパッタ中での剥離が防止され、また清掃が簡単にな
り、生産性、安全運転面で大きな効果が得られる。
示のチャンネル構造でステンレス等の非磁性導電材から
なる磁石ホルダー23Aの内部にコア22A、永久磁石
21Aを収納した構成で、ターゲット11A及び冷却板
123Aと所定の間隔Sを有するように配置されてい
る。コア22Aは、鉄、パーマロイ等の軟磁性材の板状
体からなり、図示の通り、永久磁石21Aの先端面上に
ターゲット11Aの全周囲に渡って配置され、発生磁界
を全周に渡って均一化する。磁石ホルダー23Aの先端
部及び電子反射板30Aの外面を覆うようにステンレス
等からなる金網127Aが敷設されている。この金網1
27Aにより、これら部位に堆積するスパッタ付着物の
スパッタ中での剥離が防止され、また清掃が簡単にな
り、生産性、安全運転面で大きな効果が得られる。
【0048】電子反射板30Aは、ターゲット11Aの
周囲に沿った所定幅の板状体からなる枠構成として、磁
石ホルダー23Aに取着され、図示のように磁界発生手
段20Aの先端に配置される。すなわち、電子反射板3
0Aは、コア22Aに密着し、少なくともターゲット1
1Aを取り付ける植え込みボルト126Aを覆う位置ま
でターゲット11Aの内側に突き出し、この突き出し部
とターゲット11Aの前面との間には数ミリメーターの
空隙を有するように配置されている。この配置により電
子反射板30Aとターゲット11Aには別々の電源を供
給できる。
周囲に沿った所定幅の板状体からなる枠構成として、磁
石ホルダー23Aに取着され、図示のように磁界発生手
段20Aの先端に配置される。すなわち、電子反射板3
0Aは、コア22Aに密着し、少なくともターゲット1
1Aを取り付ける植え込みボルト126Aを覆う位置ま
でターゲット11Aの内側に突き出し、この突き出し部
とターゲット11Aの前面との間には数ミリメーターの
空隙を有するように配置されている。この配置により電
子反射板30Aとターゲット11Aには別々の電源を供
給できる。
【0049】接地されたアノード電極40Aが、電子反
射板30Aの近傍に対向空間を囲むように設けられる。
このアノード電極40Aにより、スパッタプラズマに生
じている電子は捕集されることになる。従って、アノー
ド電極40Aの空間位置によってスパッタプラズマの電
子密度分布を調節することができるので、ターゲット1
1Aの侵食分布や基板1への堆積分布の調節ができる。
射板30Aの近傍に対向空間を囲むように設けられる。
このアノード電極40Aにより、スパッタプラズマに生
じている電子は捕集されることになる。従って、アノー
ド電極40Aの空間位置によってスパッタプラズマの電
子密度分布を調節することができるので、ターゲット1
1Aの侵食分布や基板1への堆積分布の調節ができる。
【0050】以上、実施例に用いる対向ターゲット式ス
パッタ装置の構成の主要部を説明した。この説明から分
かるように、本装置によれば高いエネルギーのスパッタ
プラズマを、基板1をこれに晒すことなく、安定に発生
できる。また、ターゲット11A,11B間の対向空間
に形成されるプラズマ空間に浮遊するスパッタガス(A
r,Ne,Kr,H, CH3 等)は、通常のスパッタ法と比較して
高いエネルギー状態になっている。これは、反跳スパッ
タ粒子や二次電子との衝突を繰り返すためスパッタ室に
導入されるスパッタガスがプラズマ空間で運動エネルギ
ー状態を高めることによる。この結果、殆どのスパッタ
粒子はプラズマ空間でスパッタガスとの衝突が生じても
高い運動エネルギーを維持した状態で基板1の表面に到
達する。また、基板1の電位を調節することにより、基
板表面をイオン化された粒子のエネルギーを所定の値に
保った状態でイオン粒子衝撃することもできる。
パッタ装置の構成の主要部を説明した。この説明から分
かるように、本装置によれば高いエネルギーのスパッタ
プラズマを、基板1をこれに晒すことなく、安定に発生
できる。また、ターゲット11A,11B間の対向空間
に形成されるプラズマ空間に浮遊するスパッタガス(A
r,Ne,Kr,H, CH3 等)は、通常のスパッタ法と比較して
高いエネルギー状態になっている。これは、反跳スパッ
タ粒子や二次電子との衝突を繰り返すためスパッタ室に
導入されるスパッタガスがプラズマ空間で運動エネルギ
ー状態を高めることによる。この結果、殆どのスパッタ
粒子はプラズマ空間でスパッタガスとの衝突が生じても
高い運動エネルギーを維持した状態で基板1の表面に到
達する。また、基板1の電位を調節することにより、基
板表面をイオン化された粒子のエネルギーを所定の値に
保った状態でイオン粒子衝撃することもできる。
【0051】以上、本装置で可能なスパッタ粒子が高い
運動エネルギー状態で薄膜形成する場合には、微細かつ
緻密な多結晶粒子からなる薄膜を低い基板温度条件で形
成でき、よって高融点薄膜に形成できる特長があり、以
下の通り本発明の目的を達することができる。
運動エネルギー状態で薄膜形成する場合には、微細かつ
緻密な多結晶粒子からなる薄膜を低い基板温度条件で形
成でき、よって高融点薄膜に形成できる特長があり、以
下の通り本発明の目的を達することができる。
【0052】[実施例1]ポリカーボネート(PC)よりな
るディスク基板上に前述の図1に示した対向ターゲット
式スパッタ装置に直流電源を用いて、Si,Zr,Be,Ta, Ti,
Cr, B,W,Hf のそれぞれとC またはC-H からなるカーボ
ン系セラミックス薄膜の保護膜を以下のようにして作製
した。
るディスク基板上に前述の図1に示した対向ターゲット
式スパッタ装置に直流電源を用いて、Si,Zr,Be,Ta, Ti,
Cr, B,W,Hf のそれぞれとC またはC-H からなるカーボ
ン系セラミックス薄膜の保護膜を以下のようにして作製
した。
【0053】ターゲットにはSi,Zr,Be,Ta, Ti, Cr, B,
W,Hf のそれぞれとカーボンの混合物の焼結体を用い
た。スパッタ時における到達真空度は5 ×10-4パスカル
(Pa)以下とし、スパッタガスにはアルゴンガス(Ar)また
はArにH2ガスを混合したガスを用いて、それぞれにつき
炭素系と炭素−水素系の膜を形成した。スパッタは0.1
から0.5Pa の範囲で実施した。基板表面位置におけるプ
ラズマ電位は-5ボルト(V)から-20Vであった。また、堆
積速度と熱流の関係を熱流束センサーP-8400-J(米国HY
-CAL Engineering社製)を用いて測定した。この結果、
1nm/min 相当の堆積速度に対して1.0mW/cm2 から1.3mW/
cm2 であった。
W,Hf のそれぞれとカーボンの混合物の焼結体を用い
た。スパッタ時における到達真空度は5 ×10-4パスカル
(Pa)以下とし、スパッタガスにはアルゴンガス(Ar)また
はArにH2ガスを混合したガスを用いて、それぞれにつき
炭素系と炭素−水素系の膜を形成した。スパッタは0.1
から0.5Pa の範囲で実施した。基板表面位置におけるプ
ラズマ電位は-5ボルト(V)から-20Vであった。また、堆
積速度と熱流の関係を熱流束センサーP-8400-J(米国HY
-CAL Engineering社製)を用いて測定した。この結果、
1nm/min 相当の堆積速度に対して1.0mW/cm2 から1.3mW/
cm2 であった。
【0054】膜厚20nmから200nm の範囲で作成した全サ
ンプルについて、表面を走査型電子顕微鏡(SEM )で、
断面組織を透過型電子顕微鏡(TEM )及びSEM により観
察した。表面状態は10nmから20nm程度の径からなる均一
粒界からなっている。断面については、粒界がほとんど
観察できない均質な膜であった。
ンプルについて、表面を走査型電子顕微鏡(SEM )で、
断面組織を透過型電子顕微鏡(TEM )及びSEM により観
察した。表面状態は10nmから20nm程度の径からなる均一
粒界からなっている。断面については、粒界がほとんど
観察できない均質な膜であった。
【0055】なお、ディスク基板の配置位置を変化させ
ることによって、基板面上でのプラズマ電位および堆積
速度に対する熱流が変化する。基板配置位置と薄膜特性
の関係を調べた結果、ディスク基板のプラズマ電位が少
なくとも負電位が好ましいこが判った。
ることによって、基板面上でのプラズマ電位および堆積
速度に対する熱流が変化する。基板配置位置と薄膜特性
の関係を調べた結果、ディスク基板のプラズマ電位が少
なくとも負電位が好ましいこが判った。
【0056】[実施例2]以下のようにして、図3と同
様の構成の相変化型光ディスクを作成して評価した。
様の構成の相変化型光ディスクを作成して評価した。
【0057】実施例1のスパッタ条件で、PCディスク
基板1上に保護膜として第1の無機誘電体膜2、第2の
無機誘電体膜4としてSi-C膜を150nm 及び20nmの膜厚に
作成した。
基板1上に保護膜として第1の無機誘電体膜2、第2の
無機誘電体膜4としてSi-C膜を150nm 及び20nmの膜厚に
作成した。
【0058】相変化記録膜3は、第1の無機誘電体膜2
を上述の通りに形成後、その上に従来例と同様に市販の
マグネトロンスパッタ装置でGe-Sb-Te系記録膜3を30nm
の膜厚に作成した。次いで、その上に上述の通りに無機
誘電体膜4を形成し、更にその上に相変化記録膜3とほ
ぼ同様にしてAl-Au 系金属反射膜5を10nmの膜厚に作成
して、図3に示す構成の光ディスクを得た。図4に示す
ような記録消去条件で、この光ディスクの繰り返し耐久
性を評価した。その結果、100 万回を越える耐久性テス
ト後でも、記録と消去域の反射率は初期化状態から殆ど
変化なかった。
を上述の通りに形成後、その上に従来例と同様に市販の
マグネトロンスパッタ装置でGe-Sb-Te系記録膜3を30nm
の膜厚に作成した。次いで、その上に上述の通りに無機
誘電体膜4を形成し、更にその上に相変化記録膜3とほ
ぼ同様にしてAl-Au 系金属反射膜5を10nmの膜厚に作成
して、図3に示す構成の光ディスクを得た。図4に示す
ような記録消去条件で、この光ディスクの繰り返し耐久
性を評価した。その結果、100 万回を越える耐久性テス
ト後でも、記録と消去域の反射率は初期化状態から殆ど
変化なかった。
【0059】[実施例3]実施例2の光ディスクと、相
変化記録膜3とAl-Au 系金属反射膜5とを、実施例2の
第1,第2の無機誘電体膜2、4と同様に、図1の前述
の対向ターゲット式スパッタ装置を用いて膜形成した以
外は同じ構成の光ディスクを作成し、実施例2と同様に
して繰り返し耐久性を評価した。
変化記録膜3とAl-Au 系金属反射膜5とを、実施例2の
第1,第2の無機誘電体膜2、4と同様に、図1の前述
の対向ターゲット式スパッタ装置を用いて膜形成した以
外は同じ構成の光ディスクを作成し、実施例2と同様に
して繰り返し耐久性を評価した。
【0060】その結果は、200 万回を越える耐久性テス
ト後でも、記録と消去域の反射率は初期化状態から殆ど
変化なかった。
ト後でも、記録と消去域の反射率は初期化状態から殆ど
変化なかった。
【0061】[実施例4]PCのディスク基板を用い、
その表面に直流電圧のバイアスを加える以外は実施例1
と同じ条件でカーボン系セラミックス膜の例としてSi-C
膜を30nmの膜厚に作製した。バイアス電圧がマイナス
70Vを越える条件では基板への堆積速度が減少を始め、
100 Vを越える条件では基板膜面を凸にした変形が顕著
となり本発明の目的の条件に適さないことが判った。
その表面に直流電圧のバイアスを加える以外は実施例1
と同じ条件でカーボン系セラミックス膜の例としてSi-C
膜を30nmの膜厚に作製した。バイアス電圧がマイナス
70Vを越える条件では基板への堆積速度が減少を始め、
100 Vを越える条件では基板膜面を凸にした変形が顕著
となり本発明の目的の条件に適さないことが判った。
【0062】[比較例1]実施例2と、第1の無機誘電
体膜2、第2の無機誘電体膜4を対向ターゲット式スパ
ッタの替わりに前述のマグネトロンスパッタ装置を用い
てRFマグネトロンスパッタで作成した以外は同じ構成の
光ディスクを作成し、実施例2と同様にして繰り返し耐
久性を評価した。
体膜2、第2の無機誘電体膜4を対向ターゲット式スパ
ッタの替わりに前述のマグネトロンスパッタ装置を用い
てRFマグネトロンスパッタで作成した以外は同じ構成の
光ディスクを作成し、実施例2と同様にして繰り返し耐
久性を評価した。
【0063】その結果は、耐久性テストが1万回を越え
たところで、記録と消去域の反射率が初期化状態から変
化し始めた。
たところで、記録と消去域の反射率が初期化状態から変
化し始めた。
【0064】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の相変化型光
ディスクによれば、記録膜に隣接する無機保護膜が緻密
な微細組織の透明セラミックスからなり、昇温冷却とい
った熱衝撃の繰り返しに対しても破壊といった膜疲労が
発生せず、更にこのセラミックスをカーボン系セラミッ
クとしたものでは記録膜材質との化学反応による微結晶
コンタミが生じ無い。この結果、オーバーライトの繰り
返しに対しても特性の劣化が生じることがなく良好な特
性を維持できる。
ディスクによれば、記録膜に隣接する無機保護膜が緻密
な微細組織の透明セラミックスからなり、昇温冷却とい
った熱衝撃の繰り返しに対しても破壊といった膜疲労が
発生せず、更にこのセラミックスをカーボン系セラミッ
クとしたものでは記録膜材質との化学反応による微結晶
コンタミが生じ無い。この結果、オーバーライトの繰り
返しに対しても特性の劣化が生じることがなく良好な特
性を維持できる。
【0065】また、本発明の相変化型光ディスクの製造
方法によれば、ポリカーボネートといった耐熱性の低い
プラスチック基板表面を異常なエネルギー粒子が衝撃す
ることが抑制できるため、均質な膜応力からなる緻密な
薄膜を均一な基板表面状態に維持したまま高速に形成で
きる。この結果、高い生産性に保ったまま、均質な光デ
ィスクを大量に生産できる効果を奏する。
方法によれば、ポリカーボネートといった耐熱性の低い
プラスチック基板表面を異常なエネルギー粒子が衝撃す
ることが抑制できるため、均質な膜応力からなる緻密な
薄膜を均一な基板表面状態に維持したまま高速に形成で
きる。この結果、高い生産性に保ったまま、均質な光デ
ィスクを大量に生産できる効果を奏する。
【0066】従来のマグネトロンスパッタ法や蒸着法で
記録膜と保護膜を形成する場合には、基板表面へのプラ
ズマ衝撃とスパッタ粒子の表面拡散での組み合わせで薄
膜が形成されるため、膜組織は作製条件により変化しや
すい。特に、プラスチック界面での微細組織には残留応
力が局所的に分散して生じる。この結果、熱衝撃による
残留応力の緩和が局所的に発生するため、オーバーライ
トの繰り返しに対しても特性の劣化が著しい欠点を解消
することが難しい。記録膜以降の薄膜作製では薄膜材質
との界面はプラスチック基板界面と比較した場合には、
膜組織の不均一性が緩和される。従って、本発明におい
ては、少なくともプラスチック基板界面と隣接する保護
膜の作製を対向ターゲット式スパッタで作製することが
特に好ましい。
記録膜と保護膜を形成する場合には、基板表面へのプラ
ズマ衝撃とスパッタ粒子の表面拡散での組み合わせで薄
膜が形成されるため、膜組織は作製条件により変化しや
すい。特に、プラスチック界面での微細組織には残留応
力が局所的に分散して生じる。この結果、熱衝撃による
残留応力の緩和が局所的に発生するため、オーバーライ
トの繰り返しに対しても特性の劣化が著しい欠点を解消
することが難しい。記録膜以降の薄膜作製では薄膜材質
との界面はプラスチック基板界面と比較した場合には、
膜組織の不均一性が緩和される。従って、本発明におい
ては、少なくともプラスチック基板界面と隣接する保護
膜の作製を対向ターゲット式スパッタで作製することが
特に好ましい。
【0067】このように、本発明は相変化型光ディスク
の耐久性の向上に大きな効果を奏するものである。
の耐久性の向上に大きな効果を奏するものである。
【図1】実施例に用いた対向ターゲット式スパッタ装置
の要部のターゲット部の概略断面図である。
の要部のターゲット部の概略断面図である。
【図2】該ターゲット部の詳細を示す断面図である。
【図3】典型的な相変化型光記録ディスクの構成とレー
ザー照射の説明図である。
ザー照射の説明図である。
【図4】相変化型光記録ディスクのオーバーライト記録
におけるレーザーパワーと記録、消去の関係を説明する
説明図である。
におけるレーザーパワーと記録、消去の関係を説明する
説明図である。
1 基板 2 第1無機誘電体膜 3 相変化記録膜 4 第2無機誘電体膜 5 金属反射膜 11A,11B ターゲット 12A,12B ターゲット支持体 20 磁界発生手段 30A,30B 電子反射板 40A アノード電極
Claims (9)
- 【請求項1】 基板上に非晶質相と結晶相との間で可逆
的に相変化を行なう相変化型の記録膜を設けるととも
に、少なくとも記録膜と基板との間に透明セラミックス
からなる保護膜を設けた相変化型光ディスクにおいて、
少なくとも前記保護膜が粒径50nm以下の緻密な透明セラ
ミックスからなることを特徴とする相変化型光デイス
ク。 - 【請求項2】 前記粒径30nm以下の緻密な透明セラミッ
クスからなる請求項1記載の相変化型光デイスク。 - 【請求項3】 前記透明セラミックスがSi,Zr,Be,Ta, T
i, Cr, B,W,Hf の内少なくとも一種類の元素とC または
C-H からなるカーボン系セラミックス薄膜である請求項
1又は請求項2記載の相変化型光デイスク。 - 【請求項4】 基板上に非晶質相と結晶相との間で可逆
的に相変化を行なう相変化型の記録膜を設けるととも
に、少なくとも記録膜と基板との間に透明セラミックス
からなる保護膜を設けた相変化型光デイスクの製造方法
において、少なくとも前記保護膜を対向ターゲット式ス
パッタ法により作成することを特徴とする相変化型光デ
ィスクの製造方法。 - 【請求項5】 基板表面のプラズマ電位が0V からマイ
ナス100Vの範囲でかつかつ基板への熱流が堆積速度1nm/
min に対して1 〜3mW/cm2 のスパッタ条件で膜形成する
請求項4記載の相変化型光デイスクの製造方法。 - 【請求項6】 前記記録層を対向ターゲット式スパッタ
法で形成する請求項4又は請求項5記載の相変化型光デ
イスクの製造方法。 - 【請求項7】 前記保護膜が粒径50nm以下の緻密な透明
セラミックスからなる請求項4〜請求項6記載のいずれ
かの相変化型光デイスクの製造方法。 - 【請求項8】 前記粒径30nm以下の緻密な透明セラミッ
クスからなる請求項7記載の相変化型光デイスクの製造
方法。 - 【請求項9】 前記透明セラミックスがSi,Zr,Be,Ta, T
i, Cr, B,W,Hf の内少なくとも一種類の元素とC または
C-H からなるカーボン系セラミックス薄膜である請求項
4〜請求項8記載のいずれかの相変化型光デイスクの製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6118265A JPH07326073A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 相変化型光ディスク及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6118265A JPH07326073A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 相変化型光ディスク及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07326073A true JPH07326073A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14732360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6118265A Pending JPH07326073A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 相変化型光ディスク及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07326073A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6268034B1 (en) | 1998-08-05 | 2001-07-31 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium and method for producing the same, method for recording and reproducing information thereon and recording/reproducing apparatus |
| US6343062B1 (en) | 1997-09-26 | 2002-01-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd | Optical disk device and optical disk for recording and reproducing high-density signals |
| US6388984B2 (en) | 1997-08-28 | 2002-05-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium and its recording and reproducing method |
| US6821707B2 (en) | 1996-03-11 | 2004-11-23 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium, producing method thereof and method of recording/erasing/reproducing information |
| JP2006228274A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Ricoh Co Ltd | 相変化型光記録媒体 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6118265A patent/JPH07326073A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6821707B2 (en) | 1996-03-11 | 2004-11-23 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium, producing method thereof and method of recording/erasing/reproducing information |
| US7037413B1 (en) | 1996-03-11 | 2006-05-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium, producing method thereof and method of recording/erasing/reproducing information |
| US6388984B2 (en) | 1997-08-28 | 2002-05-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium and its recording and reproducing method |
| US6343062B1 (en) | 1997-09-26 | 2002-01-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd | Optical disk device and optical disk for recording and reproducing high-density signals |
| US6268034B1 (en) | 1998-08-05 | 2001-07-31 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical information recording medium and method for producing the same, method for recording and reproducing information thereon and recording/reproducing apparatus |
| JP2006228274A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Ricoh Co Ltd | 相変化型光記録媒体 |
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