JPH05150893A - デジタイザ・タブレツト並びにタブレツト表面に対するポインテイング手段の位置及び角度を決定する方法 - Google Patents

デジタイザ・タブレツト並びにタブレツト表面に対するポインテイング手段の位置及び角度を決定する方法

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JPH05150893A
JPH05150893A JP10511892A JP10511892A JPH05150893A JP H05150893 A JPH05150893 A JP H05150893A JP 10511892 A JP10511892 A JP 10511892A JP 10511892 A JP10511892 A JP 10511892A JP H05150893 A JPH05150893 A JP H05150893A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 重み付きコイル信号測定値を使用して、ペン
の位置と傾斜の両方を推定する。 【構成】 デジタイザ・タブレット10が示される。該
タブレット10は2つの重なり合ったコイルのアレイ1
4を含むセンサ・グリッド12を含む。一方のアレイ1
4のコイルが他方のコイルに直角に配置される。ペン1
6が電磁信号を発生し、この信号がセンサ・グリッド1
2で検出される。検出された振幅に応答して、検出面に
関連する座標系に関するポインティング装置の位置と傾
斜角度を正確に推定するためのデータ・プロセッサ30
を含む。ゲロ交差推定子から導出される第1のペン位置
推定値EST.#1を得る。第1曲線の中心をEST.
#1におく。次いで重み付きコイル測定値の最小自乗直
線近似を計算しEST.#2を得る。第2曲線の中心を
EST.#2に置く。RMS(信号強度の平方自乗)を
正規化して評価傾斜値を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全般的には電磁式(E
M)デジタル化装置と方法に関し、具体的には電磁誘導
ペンの位置及び傾斜を推定することに関する。
【0002】
【従来の技術】多くの種類のEMデジタイザまたはデジ
タイザ・タブレットが、当技術分野で既知である。一般
に、デジタイザ・タブレットは、平面センサ・グリッド
の表面に対するプローブの位置を示す。ある種類のデジ
タイザ・タブレットは、磁界の検出によって動作し、一
方の組が他方の組に対して直角に配向されている2組の
導体アレイを含む。この種のシステムでは、プローブを
交流信号で駆動して、導体アレイ内に信号を誘導する振
動磁界を発生させる。導体アレイ内の信号を検出し比較
して、タブレットの表面に対するプローブの2次元位置
を決定する。
【0003】導体アレイを駆動し、その電磁界をプロー
ブで検出するような、他の種類のデジタイザ・タブレッ
トも既知である。電界と抵抗ブリッジを用いて動作する
タブレットも既知である。磁気ひずみ要素を含むタブレ
ットも、当技術分野で十分に示されている。
【0004】本発明は、特に磁界検出式タブレットを対
象とする。具体的に言うと、この種のタブレットは、1
対のコイルの相互インダクタンスを測定する。一方のコ
イルは、タブレット内にあり、もう一方のコイルは、プ
ローブ中に置かれる。このプローブは、本明細書ではス
タイラスまたはペンとも称する。ペンを、1本または複
数のワイヤを介してタブレットに物理的に結合すること
ができ、これを「テザード」ペンと称する。またペン
を、タブレットから物理的に切り離すこともでき、これ
を「アンテザード」ペンと称する。アンテザード・ペン
の方が、より自然なユーザ・インターフェースがもたら
されるという点で好ましい。
【0005】多くのタブレットのセンサ・グリッド配置
構成は、タブレットのx軸とy軸に沿って配置された数
組の同一構造をもつ細長いコイルからなる。ペン位置を
推定する従来の方法の1つは、ペン近傍のコイル内信号
強度を測定し、各次元に沿った信号強度のピークの位置
を推定することである。これは、各次元での信号導関数
のゼロ交点を見つけるのと等価である。すべての計算が
導関数に対して行われるので、導関数の測定値を参照す
るのが便利である。この測定値は、普通は、コイル・ア
レイ中の隣接するコイル内の信号の差を取ることによっ
て得られる。
【0006】従来のデジタイザ・タブレットに伴う問題
点は、センサ・コイルから回復された信号からペン位置
を正確に予測する点にある。この点に関連して、タブレ
ットの表面の法線に対するペンの傾斜または配向が、コ
イル信号のゼロ交点推定値に影響を及ぼし、したがっ
て、ペン位置の推定値に影響を及ぼすことが知られてい
る。位置推定値に対する傾斜の影響のほかに、自動オン
ライン手書き文字認識システムなど、デジタイザ・タブ
レットの一部のユーザにとっては、ペンの傾斜の情報自
体が、x−y位置情報とともに、かなりの価値を有する
かもしれない。
【0007】以下の年代順に並べられた米国特許は、当
技術分野で発行された多数の米国特許を代表するもので
ある。
【0008】米国特許第3904822号明細書では、
時間間隔のあいた電流パルスで付勢される直交導体グリ
ッドが記載されている。スタイラスの傾斜が、図4を参
照して論じられ、出力信号と推定ゼロ交差時刻を発生す
る回路が開示されている。
【0009】米国特許第4185165号明細書では、
ノーズ・ピースの周囲にコイルが配置されたペンを有す
る、高S/N比のデジタル化システムが記載されてい
る。導体のグリッドは、X方向とY方向に向いた平行に
離隔した導体のグループを含んでいる。ペンのコイルに
よって、X方向とY方向の導体中で96kHzの交流電
圧が誘起され、差動増幅器がマルチプレクサを介して単
一のコイルの上端と下端に接続されている。
【0010】米国特許第4477877号明細書では、
タブレットに対する座標インジケータの傾斜によって引
き起こされる計算位置の誤差を補償するための手段を含
む、座標決定装置が記載されている。この技法では、最
大の電圧値を有する検出線から離れた検出線で検出され
た、第2のピーク電圧値を使用する。
【0011】米国特許第4552991号明細書では、
少なくとも2つの導体グリッド・システムを含む2次元
デジタル化システムが記載されている。各グリッド・シ
ステムは、第1のピッチ間隔を有する複数の巻線と、第
1ピッチ間隔とはわずかな増分だけ異なる第2のピッチ
間隔を有する同数の巻線を有する。この技法は、粗位置
と精密位置の両方が測定できる。
【0012】米国特許第4717793号明細書では、
ある範囲のスタイラスまたはペンの傾斜に対処する包絡
面の検出を行うグラフィック入力装置が記載されてい
る。図13Bは、ペンの傾斜が、どのようにして強い磁
界を発生させ、ペンが傾く方向の導体ループを相互結合
するかを示す図である。その結果、図15Bに示されて
いるように、信号内に大きなピークが現れる。
【0013】米国特許第4928256号明細書では、
平行導体のグリッドに対するポインタの位置、傾斜及び
オフセットを決定するための装置と方法が記載されてい
る。この方法は、応答曲線の特性形状に関数的に関連す
る情報を記憶し、測定された応答を、記憶された特性形
状を表す関数式に数学的にあてはめて、ポインタの位置
座標を決定するものである。
【0014】米国特許第4939318号明細書では、
ペンの先端位置の計算値を補償する方法を利用したデジ
タイザ・タブレット・システムが記載されている。この
方法は、ペンの傾斜の近似値を計算するステップと、事
前に確定された定数にその傾斜を掛けた積を加算するス
テップを含む。
【0015】米国特許第4990726号明細書では、
ポインティング装置の両側面の下に置かれたワイヤから
の1対のサンプル値を決定し、サンプル値の対の間で補
間を行って、ポインティング装置の位置を決定する、デ
ジタイザ・タブレットが説明されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術で教
示されておらず、したがって本発明で達成しようとする
目的は、重み付きコイル信号測定値を使用して、ペンの
位置と傾斜の両方を推定することである。
【0017】本発明のもう1つの目的は、ガウス分布重
み関数に従って重みを付けたコイル信号測定値を使用し
て、ペンの位置と傾斜の両方を推定することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記その他の問題の克服
と、本発明の目的の実現は、検出面の外部に配置された
ポインティング装置によって発生される電磁信号を検出
するための検出面を画定する導体のアレイを有する、デ
ジタイザ・タブレットによって達成される。このタブレ
ットは、導体のアレイに結合された、ポインティング装
置によって導体のアレイ内に誘起された電気信号の振幅
を決定するための回路を含む。また、本発明の1実施例
では、このタブレットは、決定された振幅に応答して、
検出面に関連する座標系に関する、ポインティング装置
の位置と角度の両方を正確に推定するためのデータ・プ
ロセッサを含む。
【0019】さらに、本発明によれば、ペンまたはスタ
イラスの位置を決定するためにデジタイザ・タブレット
を動作させる方法と、その方法を達成するための装置が
記述される。第1ステップでは、複数のセンサ・グリッ
ド・コイルにペンが接近したことによって、複数のセン
サ・グリッド・コイルのそれぞれの中に誘起される電気
信号を測定する。次のステップでは、誘起された電気信
号が通過するゼロ交点をその間に含むような、1対の隣
接するコイルを決定する。第3ステップでは、複数のセ
ンサ・グリッド・コイルに対するペンの位置の第1位置
推定値を導出する。第4ステップでは、第1重み曲線の
中心を第1位置推定値に置き、第5ステップでは、重み
を付けた電気信号の測定値を使用して、最小自乗直線近
似を用いて、複数のセンサ・グリッド・コイルに対する
ペンの位置の第2位置推定値を導出する。
【0020】さらに、(a)第2重み曲線の中心を第2
位置推定値に置くステップと、(b)信号測定値の加重
平均を計算するステップと、(c)信号強度の平方自乗
(RMS)平均値に対して信号の加重平均を正規化する
ステップとによって、センサ・グリッド・コイルの平面
に対するペンの角度を決定する。
【0021】この方法では、決定されたペン角度から、
x軸とy軸の位置補正量も導出する。
【0022】
【実施例】図1を参照すると、デジタイザ・タブレット
10がブロック図の形で示されている。デジタイザ・タ
ブレット10は、2つの重なり合ったコイルのアレイ1
4を含むセンサ・グリッド12を含んでいる。一方のア
レイ14のコイルが、他方のアレイのコイルに対して直
角に配置されている。使用中には、ペン16が電磁信号
を発生し、この信号がセンサ・グリッド12で検出され
る。
【0023】各アレイの個々のコイルを、同時係属の米
国特許出願第696434号に記載の方式で互いに差動
接続して、重なり合うコイル対を形成することができ
る。ただし、本発明の教示は、いくつかのセンサ・グリ
ッド形状に適用できることに留意されたい。
【0024】ペン16は、ペン・コイル18とコイル駆
動回路20を含んでいる。ペン・コイル18は、通常は
フェライト・コア22に巻き付ける。ペン16の先端が
センサ・グリッド12の上面に接触した時を示すため
に、通常は接点スイッチ24を使用する。アンテザード
式プローブの場合、コイル駆動回路20に、スイッチの
開閉の情報を符号化する手段を含め、この情報を送り出
してセンサ・グリッド12で受け取るようにすることが
できる。
【0025】たとえば、センサ・グリッド12内の各コ
イル対のインダクタンスは、幅1cm、長さ約20cm
のコイルでは約0.1〜1.0μHであり、ペン・コイ
ル18のインダクタンスは、約100〜200μHであ
る。
【0026】図2は、センサ・グリッド12内で、y軸
センサ・アレイ14bに対しx軸センサ・アレイ14a
が直角に配向される様子を示す図である。各センサ・ア
レイ14は同じ構成とすることができる。隣接するコイ
ル同士をオーバラップさせることは、必ずしも必要では
ないが、そうすると隣接するコイル間のコイル・ピッチ
または中心間間隔を同一に保ちながら、個々のコイルを
より広くすることができるため、受信信号の強度が増加
するので、そうすることが好ましい。
【0027】デジタイザ・タブレット10はさらに、x
軸センサ・アレイ14aのコイル対から入力を受け取る
x軸マルチプレクサ26と、y軸センサ・アレイ14b
のコイル対から入力を受け取るy軸マルチプレクサ28
を含んでいる。コイル対は、x軸マルチプレクサ26及
びy軸マルチプレクサ28の入力に直接に結合してよ
く、また、インピーダンス整合トランスを介して結合し
てもよい。ある特定のコイル対がYアドレス信号(Y−
ADDR)によって選択され、第2のコイル対がXアド
レス信号(X−ADDR)によって選択される。これら
のアドレス信号は、共にプロセッサ30が発生する。選
択されたy軸コイル対と選択されたx軸コイル対からの
信号出力は、マルチプレクサ32に供給される。プロセ
ッサ30が、増幅器/復調器/検出器(ADD)ブロッ
ク34に供給すべきx軸コイル対信号の1つを選択して
いる場合は、ある1つのy軸コイル対信号が選択され、
クロック位相回復回路36に供給される。逆に、プロセ
ッサ30がADDブロック34に供給すべきy軸コイル
対信号の1つを選択している場合は、ある1つのx軸コ
イル対信号が選択され、クロック位相回復回路36に供
給される。クロック位相回復回路36は、フェーズ・ロ
ック・ループを含み、コヒーレント検出クロック(B)
を発生する。
【0028】図14及び図15を参照すると、図1で
(A)と記した信号は、マルチプレクサ32からADD
ブロック34への入力である。前述したように、この信
号は交流信号である。クロック位相回復回路36は、コ
ヒーレント検出クロック(B)である方形波信号を発生
する。コヒーレント検出クロックが低レベルの時には、
信号(A)の対応する部分が、ADDブロック34の出
力部で反転される。すなわち、コヒーレント検出クロッ
クが信号(A)と同相である時には、図14に示すよう
に、出力信号(C)は、正の全波整流信号に類似する。
コヒーレント検出クロックが信号(A)と位相外れであ
る時には、図15に示すように出力信号(C)は、負の
全波整流信号に類似する。コヒーレント検出クロックを
用いると、差動式グリッドの実施態様では、コイル信号
が、他のコイル信号測定値に対して同相(+)であるか
位相外れ(−)であるかが決定できる。これによって、
以下で明らかになるように、傾斜の計算も容易になる。
【0029】信号(C)は、積分型アナログ−デジタル
(A/D)コンバータ38に印加され、A/Dコンバー
タ38は、信号の振幅と符号をデジタル形式に変換し
て、プロセッサ30に入力する。
【0030】具体的に言うと、コイル信号の強度が、ペ
ン・コイル18によってセンサ・グリッド12内に誘起
された交流電圧の振幅に比例する符号付きの値で表され
る。信号強度は、誘起された電圧がペン・コイル18の
電圧と同相の場合には正の符号を有し、誘起された電圧
がペン・コイル18の電圧と位相外れの場合には負の符
号を有する。
【0031】使用中には、プロセッサ30が、複数の隣
接するコイル対を逐次走査し、各コイル対内に誘起され
た信号の強度を測定する。この測定値が、以下で詳細に
説明する新規の信号処理アルゴリズムで処理されて、ペ
ン位置とペン傾斜の推定値をもたらす。
【0032】プロセッサ30は、従来型のRS−232
C直列通信回線などの通信回線30aによって外部ホス
トに接続され、コマンドとセットアップ情報をホストか
ら受け取る。プロセッサ30は、下記の式1ないし式1
2に従い、図13の流れ図に従う方法を実行するための
プログラムを記憶するメモリ30bに結合されている。
動作中にプロセッサ30は、センサ・グリッド12に対
するペン16の位置と、必要なら、その角度とに関する
情報のパケットを出力する。この情報には、x軸及びy
軸のペン位置情報と、センサ・グリッド12のx−y座
標系に関するペンの向きに関する傾斜情報(αとβ)が
含まれる。使用中、プロセッサ30は、毎秒数百パケッ
トのペン位置及び傾斜情報を出力できる。したがって、
効率的な測定及び計算の技法を提供することが、重要な
問題である。
【0033】センサ・グリッド12のx−y座標系に関
するペン16の位置の推定値を決定する際に、本発明
は、改良された位置推定技法を提供する。本発明はま
た、センサ・グリッド12の平面に対するペン16の向
き(傾斜)を推定する技法を提供する。
【0034】図16ないし図18は、ペンの傾斜の成分
(αとβ)を具体的に示す、コイルに対して位置決めさ
れたペン16の上面図、端面図及び側面図である。
【0035】図4ないし図12の信号波形に関して、長
さ11mmのペン・コイル18を仮定する。また、ペン
・コイル18の下端は、ペン16の先端より6mm上に
あると仮定する。また、ペン16の先端は、センサ・グ
リッド・アレイから8mm離れた書き込み表面上にある
と仮定する。これらの図に示された、下側にある矩形の
グリッドは、コイルの中心を示す。非差動式コイルの実
施態様では、これらのコイルは、x方向とy方向で、
0.75cm幅で中心間間隔が1cmであると仮定す
る。差動接続されたコイル対の実施態様では、各コイル
は0.75cm幅で、1対のコイルの中心間間隔が1.
5cm、隣接する重なり合う2つのコイル対の中心間間
隔が1cmであると仮定する。
【0036】図4の信号波形は、コイルの端から測定し
て、Y=2cm、Z=8mm、α=0.6ラジアン(約
35度)、β=0で、磁気シールド12bがないと仮定
したものである(図16ないし図18参照)。
【0037】図4を参照すると、上述の非差動式コイル
から導出された信号波形が示されている。図5は、差動
接続されたコイル対から導出される信号波形(A)を示
す図である。丸印は、個々のコイル測定値を示す。本発
明によれば、ガウス分布曲線Bとして表されている第1
重み関数の中心を、非線形補正を適用したゼロ交点位置
推定子から導出される第1のペン位置推定値(EST.
#1)に置く。この第1重み関数を、コイル信号測定値
の重み付け(W1ないしW5)に用いて、5つの隣接する
個々のコイル測定値の最小自乗直線近似(直線Lで示
す)を行い、第2のペン位置推定値(EST.#2)を
導出する。図6は、波形信号(A)と、ガウス分布曲線
Cとして表されている第2重み関数を示す図である。第
2重み関数の中心を、EST.#2に置く。また、図6
には、以下で説明するように本発明の1側面に従って導
出されるペン傾斜推定値(T)も示されている。
【0038】図7は、図5と同様であるが、β=47°
の差動接続されたコイル対から得られる信号波形を示す
図である。図8は、図6に対応し、実際のペン傾斜(A
T)から逸脱したペン傾斜推定値(T)を示す図であ
る。
【0039】図9は、図7及び図8に示された条件(磁
気シールド12bがない)で非差動式コイルから導出さ
れる波形信号を示す図である。これに対して図10は、
導電性平面を磁気シールド12bとして使用する非差動
式コイルから得られる波形信号を示す図である。この磁
気シールド12bは、センサ・グリッド・アレイ12a
のすぐ近くに隣接して配置されている。図11及び図1
2は、それぞれ図7及び図8に対応するが、導電性の磁
気シールド12bが存在する場合を示す図である。図か
らわかるように、磁気シールド12bが存在するため
に、信号波形の形状が変化している。以下で説明するペ
ンの位置と傾斜に関する推定子の定数が、信号形状の変
化を補正するため、適宜修正される。
【0040】図13の流れ図を参照すると、第1位置推
定子は、(差動的に)ゼロと交差する2つの隣接するコ
イル対測定値を結んだ直線が、ゼロと交差する点を見つ
ける。これらの2点は、図5ではP1及びP2として示
されている。この技法は、実際のペン位置の非線形関数
である第1位置推定値(EST.#1)をもたらす。こ
の位置推定値は、ペンの傾斜(αとβ)の影響を強く受
ける。
【0041】具体的に言うと、この第1推定子は、2つ
の点(コイル信号)だけを使用し、それからゼロ交点を
計算する。最大値と最小値のコイル対の間にある、ゼロ
に最も近い値を有するコイル対が選択される。次に、隣
接するコイル対のうち、信号の符号がゼロに最も近いコ
イル対とは逆のコイル対が選択される。
【0042】コイル間の位置推定値は、次式で表され
る。 x=fs (A/A−B) (1) ただし、Aは左側の隣接コイル対の信号強度、Bは右側
の隣接コイル対の信号強度である。この分数値は、左側
のコイル対の中心から測定した値である。
【0043】関数fs()は、推定子に固有のひずみを
補償するための非線形の補正である。実施の際には、こ
の補正値をテーブル化する。
【0044】図13の流れ図のステップD及びEを参照
すると、改良された位置推定子は、EST.#1に中心
を合わせた対称形曲線から導出される重み関数を使用し
て、5つ以上のコイル測定値に基づく最小自乗直線近似
を計算する。これに関連して、この曲線は、図5に示す
ようにガウス分布関数に従うものでも、式(1/(1+
(x/w)2))(wは曲線の幅の1/2)によって生成
される曲線など、他の適当な対称形曲線に従うものでも
よい。測定された信号強度について、第1重み関数の中
心を、上記に従って導出された第1位置推定値(ES
T.#1)に置く。重み関数の最適の幅は、コイルの間
隔と、ペン・コイルの幾何形状に関連する。図4ないし
図12に示した信号に対して指定されるペン・コイル1
8の幾何形状については、半幅が1cmの曲線が適して
いることがわかった。最小自乗近似直線のゼロ交点を、
第2の改良されたペン位置推定値(EST.#2)とし
て使用する。
【0045】改良された位置推定子は、次式のように要
約できる。
【数3】 上式は、正規化定数を与える。
【0046】項(w)は、ガウス分布の半幅であり、Δ
iは、i番目のコイルの中心のEST.#1からの距
離を示す。また、
【数4】 で与えられる。
【0047】前述したように、これらの式は、隣接する
コイルの測定値に対応する重み付けされた複数の点を使
用した、直線への最小自乗近似を表す。
【0048】その結果得られる推定子(X2)は、実質
的に線形であり、補正の必要はほとんどまたは全くな
い。さらに、この改良された推定子は、複数の異なる形
式のコイル幾何形状に使用することができ、差動接続さ
れたコイル対での使用に限定されるものではない。
【0049】残っている最も大きなひずみは、X、α及
びβの関数である。垂直からのペン傾斜が55°までの
場合、このひずみは、通常はコイル間隔の±6%未満で
ある。このひずみは、X、α及びβのテーブル化された
値を補間して簡単に補正でき、最大傾斜付近ではコイル
間隔の±1.5%の残存誤差、30°未満の傾斜の場合
にはコイル間隔の0.5%未満の残存誤差がもたらされ
る。補間に使用するα及びβの値の決定方法は、後で説
明する。
【0050】本発明のもう1つの態様に従って、図6並
びに図13の流れ図のステップF、G及びHを参照し
て、ペン傾斜(α及びβ)の推定値をもたらす推定子を
例示する。推定された傾斜は、ペン推定値(EST.#
2)の補償を決定するのに使用することができ、ホスト
・システムに出力することもできる。また、傾斜推定子
は、曲線Cに基づく重み付き推定値を使用する。曲線C
は、位置推定値EST.#2にその中心が置かれ、約2
cmの半幅を有する。この方法では、ペン16の付近の
信号導関数の加重平均を計算する。この加重平均をRM
S信号強度に対して正規化すると、信号強度が得られた
次元内の傾斜角度の予備推定値が得られる。
【0051】具体的に言うと、当初の位置推定値が与え
られると、ペン傾斜角の推定子は、曲線の中心を位置推
定値EST.#2に置いた状態でコイル信号の加重和を
計算し、その結果を平均コイル電力によって正規化す
る。ガウス分布重み関数を使用すると、傾斜推定子は、
次式で与えられる。
【数5】 ただし、xiはi番目のコイルの位置、x0 = 位置推
定値、w = 曲線の幅、V(i) = i番目のコイ
ルの信号、Kは比例定数であり、傾斜はラジアンまたは
度で表される。
【0052】図3は、上述の傾斜推定を実行するための
重み付け曲線(D)のもう1つの実施例を示す図であ
る。曲線Dは、位置推定値EST.#2の周囲に対称に
配置され、約2cmの半幅を有する。曲線Dは、通常は
鞍型であり、くぼんだ中央部を有し、くぼんだ中央部の
最小振幅の中心が、EST.#2に置かれている。
【0053】図16ないし図18からわかるように、傾
斜角αは、ペン16のx−z平面に対する2次元投影か
ら測定され、傾斜角βは、ペン16のy−z平面に対す
る2次元投影から測定される。αは、Y軸に直交する平
面へのペン16の投影と垂直の間の角度である。βは、
X軸に直交する平面へのペン16の投影と垂直の間の角
度である。
【0054】ペン16の向きは、この点から反対の端部
までのデカルト座標形での距離、すなわち、dx、dy
及びdzによって指定することもできる。これらの値と
傾斜角の間の関係は、次式で表される。 tan(α) = dx/dz tan(β) = dy/dz
【0055】式10で説明した傾斜角推定子は、ペン位
置の変化に関する補正によって改良される。この目的の
ために、第1推定子(式1)または第2推定子(式2)
を効果的に使用できる。この補正は、比例定数(K)に
対して行われ、Kは、コイルの間の分数表現のペン位置
の関数になる。
【0056】上述の位置とペン傾斜の推定子は、x次元
内のペン位置と傾斜の推定用である。これらの推定に到
達した後に、プロセッサ30は同じ手順に従って、y次
元内のペン位置と傾斜を導出する。
【0057】傾斜推定子の残存誤差は、垂直から55°
(約0.96ラジアン)までのすべての角度について、
またセンサ・グリッド12の表面上のすべてのペン・チ
ップ位置について、0.04ラジアン(約2.3度)未
満である。ペン・チップ位置が表面より高い位置にある
場合は、より大きな誤差が発生する。
【0058】さらに、本発明によれば、推定ペン傾斜値
が、ペン位置推定値に対する補正係数として使用され
る。x次元の補正係数は、おおむね、 Δx=k sin α(cos β - c) (11) であり、y次元の補正係数は、おおむね、 Δy=k sin β(cos α - c) (12) である。ただし比例定数(k)とオフセット(c)は、
ペン・コイル18の幾何形状と、センサ・グリッド12
からのペン・コイル18の高さに関連する。
【0059】ペンによって生成された磁界の検出にコイ
ル・アレイを使用するデジタイザ・タブレットに関して
本発明を説明してきたが、本発明の教示は、コイル・ア
レイを駆動し、ペン・コイルを用いて磁界を検出するデ
ジタイザ・タブレットにも適用されることを理解された
い。また、本発明の教示は、磁界の代わりに電界を検出
するデジタイザ・タブレットにも適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成され操作される、デジタイ
ザ・タブレットのブロック図である。
【図2】一方の組のコイル対が他方の組のコイル対に対
して直角に配置されている、2組の重なり合う差動接続
されたコイル対からなるセンサ・グリッドを示す図であ
る。
【図3】傾斜推定を実行するための重み付け曲線のもう
1つの実施例を示す図である。
【図4】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図5】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図6】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図7】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図8】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図9】センサ・グリッド・アレイとそこから得られる
コイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成され
る、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施態
様を示す図である。
【図10】センサ・グリッド・アレイとそこから得られ
るコイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成さ
れる、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施
態様を示す図である。
【図11】センサ・グリッド・アレイとそこから得られ
るコイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成さ
れる、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施
態様を示す図である。
【図12】センサ・グリッド・アレイとそこから得られ
るコイル測定値を示し、さらに、本発明によって達成さ
れる、ペンの位置及び傾斜推定用の重み付け曲線の実施
態様を示す図である。
【図13】図5ないし図8及び図10ないし図12の推
定子の動作を示す流れ図である。
【図14】図1のあるブロックの出力に対応する信号を
示し、センサ・グリッドから受け取った信号に対するコ
ヒーレント検出クロックの同相関係を具体的に示す図で
ある。
【図15】センサ・グリッドから受け取った信号に対す
るコヒーレント検出クロックの位相外れ関係に対応する
信号を示す図である。
【図16】ペンの傾斜の諸成分を具体的に示す、コイル
に対して位置決めされたペンの上面図である。
【図17】ペンの傾斜の諸成分を具体的に示す、コイル
に対して位置決めされたペンの端面図である。
【図18】ペンの傾斜の諸成分を具体的に示す、コイル
に対して位置決めされたペンの側面図である。
【符号の説明】
10 デジタイザ・タブレット 12 センサ・グリッド 12b 磁気シールド 14 アレイ 14a x軸センサ・アレイ 14b y軸センサ・アレイ 16 ペン 18 ペン・コイル 20 コイル駆動回路 22 フェライト・コア 24 接点スイッチ 26 x軸マルチプレクサ 28 y軸マルチプレクサ 30 プロセッサ 30a 通信回線 32 マルチプレクサ 34 増幅器/復調器/検出器(ADD)ブロック 36 クロック位相回復回路 38 アナログ−デジタル(A/D)コンバータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部の可動誘導子と共に使用する固定誘導
    子のアレイと、前記固定誘導子のアレイと前記可動誘導
    子の間の相互インダクタンスの大きさを決定する手段
    と、前記決定手段の出力部に結合され、決定された値に
    応答して、前記固定誘導子アレイに関連する前記可動誘
    導子の位置の推定値を導出する手段とを備えたデジタイ
    ザ・タブレットにおいて、前記決定手段が、前記固定誘
    導子アレイの個々の誘導子からの誘起電気信号の大きさ
    を測定するための測定手段を含み、前記導出手段が、複
    数の重み付き測定値の最小自乗直線近似に従って前記可
    動誘導子の推定位置を決定するため、第1重み関数に従
    って複数の測定値に重みを付ける手段を含むことを特徴
    とする、デジタイザ・タブレット。
  2. 【請求項2】さらに、前記固定誘導子アレイを含む平面
    に対する前記可動誘導子の角度配向の推定値を得るた
    め、前記複数の測定値に対して第2重み関数を適用する
    手段を含み、前記第2重み関数の中心が、前記推定位置
    に置かれることを特徴とする、請求項1に記載のデジタ
    イザ・タブレット。
  3. 【請求項3】デジタイザ・タブレットを動作させて、タ
    ブレット表面に対するポインティング手段の位置を決定
    する方法であって、次元xとyのそれぞれについて、 前記タブレットの表面の下に配置された複数のセンサ・
    グリッド・コイルに対するポインティング手段の位置の
    第1位置推定値を決定するステップと、 第1重み関数を表す第1曲線の中心を、前記第1位置推
    定値に置くステップと、 前記第1重み関数に従って、隣接するコイルの複数の電
    気信号測定値に重みを付けるステップと、 最小自乗直線近似を使用して重み付きの測定値を使って
    前記複数のセンサ・グリッド・コイルに対する前記ポイ
    ンティング手段の位置の第2位置推定値を導出するステ
    ップとを含む方法。
  4. 【請求項4】さらに、前記センサ・グリッド・コイルの
    平面に対する前記ポインティング手段の角度配向の推定
    値を決定するため、 第2重み関数を表す第2曲線の中心を、前記第2位置推
    定値に置くステップと、 前記複数の電気信号測定値の加重平均を計算するステッ
    プと、 前記電気信号測定値の加重平均を、前記電気信号測定値
    のRMS電気信号強度に対して正規化するステップとを
    含む、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】(w)が重み関数の半幅であり、Δxi
    前記第1位置推定値からのi番目のコイルの中心の距離
    を示し、 【数1】 で与えられ、位置と電圧の相関が、 【数2】 に従って達成されることを特徴とする、請求項3に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記第1曲線が、約1cmの半幅を有する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記ポインティング手段が前記複数のセン
    サ・コイルに接近したことによって、前記複数のセンサ
    ・グリッド・コイルのそれぞれに誘起された電気信号を
    測定するステップと、 前記誘起された電気信号がゼロ交点を通過する、隣接セ
    ンサ・グリッド・コイルの対を識別するステップとを含
    み、 前記複数のセンサ・グリッド・コイルに対する前記ポイ
    ンティング手段の位置の前記第1位置推定値を決定する
    ステップが、前記ゼロ交点に基づくことを特徴とする、
    請求項3に記載の方法。
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