JPH05155667A - 窒化けい素系構造物 - Google Patents
窒化けい素系構造物Info
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- JPH05155667A JPH05155667A JP3320759A JP32075991A JPH05155667A JP H05155667 A JPH05155667 A JP H05155667A JP 3320759 A JP3320759 A JP 3320759A JP 32075991 A JP32075991 A JP 32075991A JP H05155667 A JPH05155667 A JP H05155667A
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- JP
- Japan
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- silicon nitride
- exterior
- exterior member
- interior member
- interior
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 窒化けい素系構造物は、一般に高温強度に優
れるが、熱伝導率が大きい。そこで、構造物全体の高温
強度は保持つつ断熱性を大幅に向上させた窒化けい素系
構造物を得る。 【構成】 窒化けい素材により構成された少なくとも2
個の外装部材3,4,9と、これら外装部材3,4,9
の各端部を接合することにより外装部材3,4,9内に
封じ込めた内装部材5とからなり、この内装部材5を外
装部材3,4,9とほぼ等しい熱膨張率の素材により多
孔質に形成し、その外表面を外装部材3,4,9と密着
させた。
れるが、熱伝導率が大きい。そこで、構造物全体の高温
強度は保持つつ断熱性を大幅に向上させた窒化けい素系
構造物を得る。 【構成】 窒化けい素材により構成された少なくとも2
個の外装部材3,4,9と、これら外装部材3,4,9
の各端部を接合することにより外装部材3,4,9内に
封じ込めた内装部材5とからなり、この内装部材5を外
装部材3,4,9とほぼ等しい熱膨張率の素材により多
孔質に形成し、その外表面を外装部材3,4,9と密着
させた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化けい素系構造物に
係り、特に高温強度と断熱性に優れた窒化けい素系構造
物に関するものである。
係り、特に高温強度と断熱性に優れた窒化けい素系構造
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車のエンジンなどをセラミ
ックスによって造る研究が盛んに行われている。この場
合、各種セラミックスの優れた特質を十分に発揮できる
ように、エンジンの部位によってセラミックスの種類も
変えている。例えばピストン、シリンダーライナ、排気
バルブ、ターボチャージャなどのように、高温強度の他
に耐熱衝撃性が要求される部位では窒化けい素系のセラ
ミックスが用いられ、また排気マニホールド、ポートラ
イナなどのように耐熱衝撃性の他に断熱性が要求される
部位ではコーデュエライトやチタン酸アルミが用いられ
ている。
ックスによって造る研究が盛んに行われている。この場
合、各種セラミックスの優れた特質を十分に発揮できる
ように、エンジンの部位によってセラミックスの種類も
変えている。例えばピストン、シリンダーライナ、排気
バルブ、ターボチャージャなどのように、高温強度の他
に耐熱衝撃性が要求される部位では窒化けい素系のセラ
ミックスが用いられ、また排気マニホールド、ポートラ
イナなどのように耐熱衝撃性の他に断熱性が要求される
部位ではコーデュエライトやチタン酸アルミが用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なセラミックエンジンの場合、冷却効率の点から断熱特
性を向上させるためには、ピストンおよびシリンダライ
ナの断熱性を上げる必要がある。しかし、これらピスト
ンなどを構成していた窒化けい素の焼結体は熱伝導率が
大きく、また従来におけるピストンは窒化けい素の一体
焼結物で構成されていたために、熱の伝わりがよく断熱
性の点で十分であるとはいえなかった。一方、他のコー
デュエライト、チタン酸アルミなどのセラミックスは、
断熱性の点では窒化けい素より優れているものの高温で
の機械強度に問題を有しており、ピストンなどに用いる
ことはできなかった。
なセラミックエンジンの場合、冷却効率の点から断熱特
性を向上させるためには、ピストンおよびシリンダライ
ナの断熱性を上げる必要がある。しかし、これらピスト
ンなどを構成していた窒化けい素の焼結体は熱伝導率が
大きく、また従来におけるピストンは窒化けい素の一体
焼結物で構成されていたために、熱の伝わりがよく断熱
性の点で十分であるとはいえなかった。一方、他のコー
デュエライト、チタン酸アルミなどのセラミックスは、
断熱性の点では窒化けい素より優れているものの高温で
の機械強度に問題を有しており、ピストンなどに用いる
ことはできなかった。
【0004】そこで、本発明の技術的課題は、自動車の
エンジンなど高温での使用に耐え得るような断熱性およ
び高温機械強度に優れたセラミック構造物を提供するこ
とである。
エンジンなど高温での使用に耐え得るような断熱性およ
び高温機械強度に優れたセラミック構造物を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術的課
題を解決するために、窒化けい素材により構成された少
なくとも2個の外装部材と、これら外装部材の各端部を
接合することにより外装部材内に封じ込めた内装部材と
からなり、この内装部材を外装部材とほぼ等しい熱膨張
率の素材により多孔質に形成し、その外表面を外装部材
と密着させた窒化けい素系構造物を手段とする。
題を解決するために、窒化けい素材により構成された少
なくとも2個の外装部材と、これら外装部材の各端部を
接合することにより外装部材内に封じ込めた内装部材と
からなり、この内装部材を外装部材とほぼ等しい熱膨張
率の素材により多孔質に形成し、その外表面を外装部材
と密着させた窒化けい素系構造物を手段とする。
【0006】上記外装部材を構成する窒化けい素は、従
来からセラミックエンジン等に用いられていたものと同
じものである。外装部材は、例えば所定形状の枠体の中
で窒化けい素の粉末または粒状体を高温で焼結すること
により得られる。一方、上記内装部材は、外装部材を構
成する窒化けい素とほぼ等しい熱膨張率を有する。従っ
て、外装部材と同じ材料である窒化けい素を用いるのが
望ましい。外装部材とほぼ同じ熱膨張率の材料を用いる
のは、外装部材内に内装部材を密に封じ込めて外装部材
を接合するときに、例えばムライトのように熱膨張率が
窒化けい素のそれに比べて大きいセラミックスでは、接
合時の昇温過程において内装部材の方が大きく膨張して
しまって外装部材が破損したり、また接合昇温時で位置
調整してある場合には冷却時に内装部材にクラックが生
じたり、外装部材との間に隙間を生じるからである。一
方、内装部材として、外装部材より熱膨張率の小さいコ
ーデュエライト材やチタン酸アルミを使用した場合に
は、高温での使用時に内装部材に比べて外装部材の膨張
が大きく、両者の間に隙間を生じてしまうからである。
隙間が生じている状態で使用すると、外装部材に外力を
加えた時に内装部材に十分に力が伝達されず、外装部材
の破損の原因となるので好ましくない。この点、内装部
材として窒化けい素を用いた場合には、熱膨張率が外装
部材と等しく、また窒素ガス雰囲気では1800℃まで
安定であることから、外装部材同士を接合する際の制約
が少なくて済む。この点でも、コーデュエライト材は、
1300℃以上の非酸化雰囲気では窒化けい素材と反応
溶解し、またチタン酸アルミでは1000℃以上におい
て還元分解してしまうといった問題がある。
来からセラミックエンジン等に用いられていたものと同
じものである。外装部材は、例えば所定形状の枠体の中
で窒化けい素の粉末または粒状体を高温で焼結すること
により得られる。一方、上記内装部材は、外装部材を構
成する窒化けい素とほぼ等しい熱膨張率を有する。従っ
て、外装部材と同じ材料である窒化けい素を用いるのが
望ましい。外装部材とほぼ同じ熱膨張率の材料を用いる
のは、外装部材内に内装部材を密に封じ込めて外装部材
を接合するときに、例えばムライトのように熱膨張率が
窒化けい素のそれに比べて大きいセラミックスでは、接
合時の昇温過程において内装部材の方が大きく膨張して
しまって外装部材が破損したり、また接合昇温時で位置
調整してある場合には冷却時に内装部材にクラックが生
じたり、外装部材との間に隙間を生じるからである。一
方、内装部材として、外装部材より熱膨張率の小さいコ
ーデュエライト材やチタン酸アルミを使用した場合に
は、高温での使用時に内装部材に比べて外装部材の膨張
が大きく、両者の間に隙間を生じてしまうからである。
隙間が生じている状態で使用すると、外装部材に外力を
加えた時に内装部材に十分に力が伝達されず、外装部材
の破損の原因となるので好ましくない。この点、内装部
材として窒化けい素を用いた場合には、熱膨張率が外装
部材と等しく、また窒素ガス雰囲気では1800℃まで
安定であることから、外装部材同士を接合する際の制約
が少なくて済む。この点でも、コーデュエライト材は、
1300℃以上の非酸化雰囲気では窒化けい素材と反応
溶解し、またチタン酸アルミでは1000℃以上におい
て還元分解してしまうといった問題がある。
【0007】本発明では、内装部材を構成する窒化けい
素は、外装部材のものとは異なって、その一つ一つが針
状もしくは繊維状になっているものがよい。これは、こ
れら針状もしくは繊維状の多数の細片を互いに絡ませて
結合させ、所定形状に形成したときに、内装部材の内部
に多くの気孔を作り易くして断熱効果を高めるためであ
る。本発明において、内装部材を断熱材として利用する
場合には、内装部材の気孔率を30〜90%の間に設定
するのが望ましい。これは、内装部材を断熱材として用
いたときに、気孔率30%以下では断熱性能を十分に得
ることができず、また気孔率90%以上では十分な強度
が得られず断熱材としての実用性に乏しくなるからであ
る。また、内装部材として用いる窒化けい素は、外装部
材とは異なって針状もしくは繊維状のものであるが、こ
れは粒状または粉末状の窒化けい素材に比べて、得られ
る内装部材の機械強度を高く保ちつつ低密度化すること
が可能となるからである。
素は、外装部材のものとは異なって、その一つ一つが針
状もしくは繊維状になっているものがよい。これは、こ
れら針状もしくは繊維状の多数の細片を互いに絡ませて
結合させ、所定形状に形成したときに、内装部材の内部
に多くの気孔を作り易くして断熱効果を高めるためであ
る。本発明において、内装部材を断熱材として利用する
場合には、内装部材の気孔率を30〜90%の間に設定
するのが望ましい。これは、内装部材を断熱材として用
いたときに、気孔率30%以下では断熱性能を十分に得
ることができず、また気孔率90%以上では十分な強度
が得られず断熱材としての実用性に乏しくなるからであ
る。また、内装部材として用いる窒化けい素は、外装部
材とは異なって針状もしくは繊維状のものであるが、こ
れは粒状または粉末状の窒化けい素材に比べて、得られ
る内装部材の機械強度を高く保ちつつ低密度化すること
が可能となるからである。
【0008】上述のような針状もしくは繊維状の窒化け
い素としては、線径が0.05〜10μm程度、長さが
0.01〜10mm程度のものが好ましい。そして、そ
の種類として、例えばα−窒化けい素ウイスカ、β−窒
化けい素ウイスカー、窒化けい素繊維などを良好に用い
ることができる。また、本発明では内装部材の強度を高
めるために、結合剤を用いることが望ましい。この結合
剤は、例えば酸化アルミニウム、酸化カルシウム、希土
類酸化物の中から選ばれた少なくとも1種類と、酸化け
い素とからなるものが好ましいが、少なくとも酸化けい
素だけでもよい。そして、内装部材を作る場合には、内
装部材を成形する前に予めこれら結合剤を窒化けい素ウ
イスカーや窒化けい素繊維に所定量配合し、よく混合し
てから所定形状に合わせて吸引濾過したのちこれを焼結
する。そうすることにより、結合剤が窒化けい素のウイ
スカーや繊維と反応して酸窒化物を形成し、この酸窒化
物がウイスカー同士、又は繊維同士の結合を助け、所定
の強度を確保することになる。また、添加したアルミニ
ウムや酸素原子などが窒化けい素に固溶することにより
窒化けい素の熱伝導率が減少する。上記α−窒化けい素
ウイスカーとβ−窒化けい素ウイスカーとを比較したと
きに、断熱性の点ではα−窒化けい素ウイスカーの方が
好ましいが、この場合、内装部材を成形するときの焼結
温度を1600℃以下とする必要がある。なお、結合剤
を30wt%以上添加することは、窒化けい素との間に
熱膨張率の差を生じて好ましくない。
い素としては、線径が0.05〜10μm程度、長さが
0.01〜10mm程度のものが好ましい。そして、そ
の種類として、例えばα−窒化けい素ウイスカ、β−窒
化けい素ウイスカー、窒化けい素繊維などを良好に用い
ることができる。また、本発明では内装部材の強度を高
めるために、結合剤を用いることが望ましい。この結合
剤は、例えば酸化アルミニウム、酸化カルシウム、希土
類酸化物の中から選ばれた少なくとも1種類と、酸化け
い素とからなるものが好ましいが、少なくとも酸化けい
素だけでもよい。そして、内装部材を作る場合には、内
装部材を成形する前に予めこれら結合剤を窒化けい素ウ
イスカーや窒化けい素繊維に所定量配合し、よく混合し
てから所定形状に合わせて吸引濾過したのちこれを焼結
する。そうすることにより、結合剤が窒化けい素のウイ
スカーや繊維と反応して酸窒化物を形成し、この酸窒化
物がウイスカー同士、又は繊維同士の結合を助け、所定
の強度を確保することになる。また、添加したアルミニ
ウムや酸素原子などが窒化けい素に固溶することにより
窒化けい素の熱伝導率が減少する。上記α−窒化けい素
ウイスカーとβ−窒化けい素ウイスカーとを比較したと
きに、断熱性の点ではα−窒化けい素ウイスカーの方が
好ましいが、この場合、内装部材を成形するときの焼結
温度を1600℃以下とする必要がある。なお、結合剤
を30wt%以上添加することは、窒化けい素との間に
熱膨張率の差を生じて好ましくない。
【0009】更に、本発明では内装部材の外表面と外装
部材とが密着する一部又は全面に外装部材の接合温度で
は溶融しないスペーサ部材を介在させた構造とするのが
望ましいが、その理由は以下の通りである。即ち、窒化
けい素で構成された外装部材同士を接合する場合には、
高温強度の点より無機系接合剤、特に酸窒化ガラスによ
る接合が有効な手段である。しかし、無機系接合剤の接
合層は脆性材料であるため、窒化けい素と接合層との熱
膨張差により発生する応力を塑性変形により緩和するこ
とは難しい。そして、窒化けい素と接合層との間に熱膨
張差がある場合には、発生する応力は接合層が厚いほど
大きくなる。また、窒化けい素に比べて接合層の方が強
度的には小さいため、接合層の厚さはできるだけ薄くす
る方が望ましいが、この接合層の厚さが窒化けい素の寸
法精度、もしくは接合時における窒化けい素の変形量よ
りも小さい場合には接合層の存在しない箇所ができてし
まい、そこが破壊源となって接合強度が大きく低下す
る。このような理由から無機系接合剤を用いる場合に
は、接合層の厚さを一定範囲内で制御することが重要と
なるが、無機系接合剤は、接合温度で粘性が変化して溶
融もしくは軟化するために厚みが変化する。また、接合
剤の塗布厚さのばらつき、または接合時に加える荷重の
偏りによっても接合層の厚みのばらつきを生じ、結果と
して接合強度にばらつきを生じ易い。
部材とが密着する一部又は全面に外装部材の接合温度で
は溶融しないスペーサ部材を介在させた構造とするのが
望ましいが、その理由は以下の通りである。即ち、窒化
けい素で構成された外装部材同士を接合する場合には、
高温強度の点より無機系接合剤、特に酸窒化ガラスによ
る接合が有効な手段である。しかし、無機系接合剤の接
合層は脆性材料であるため、窒化けい素と接合層との熱
膨張差により発生する応力を塑性変形により緩和するこ
とは難しい。そして、窒化けい素と接合層との間に熱膨
張差がある場合には、発生する応力は接合層が厚いほど
大きくなる。また、窒化けい素に比べて接合層の方が強
度的には小さいため、接合層の厚さはできるだけ薄くす
る方が望ましいが、この接合層の厚さが窒化けい素の寸
法精度、もしくは接合時における窒化けい素の変形量よ
りも小さい場合には接合層の存在しない箇所ができてし
まい、そこが破壊源となって接合強度が大きく低下す
る。このような理由から無機系接合剤を用いる場合に
は、接合層の厚さを一定範囲内で制御することが重要と
なるが、無機系接合剤は、接合温度で粘性が変化して溶
融もしくは軟化するために厚みが変化する。また、接合
剤の塗布厚さのばらつき、または接合時に加える荷重の
偏りによっても接合層の厚みのばらつきを生じ、結果と
して接合強度にばらつきを生じ易い。
【0010】そこで、本発明はこのような点を考慮して
内装部材と外装部材との間に、外装部材を接合するとき
の温度では溶融しないスペーサ部材を挟み込む構造を採
用している。このスペーサ部材は、例えば高融点の粉末
材料からなる集合材またはこれをシート状に成形したも
のである。このスペーサ部材を用いて接合した場合、接
合剤が軟化することで、接合層はスペーサ部材の厚さま
で減少するが、スペーサ部材に内装部材または外装部材
が当接すると接合層の減少は止まる。その結果、接合層
の厚さをスペーサ部材によって制御することができるた
め、接合層が過度に薄くなったり厚くなったりすること
もなく、また接合層の厚さをスペーサ部材により全体に
亘って均一に保つこともできる。更に、外装部材と内装
部材との間の隙間をスペーサ部材が埋めるために、外力
が加わったときにも内装部材への力の伝達も十分に行わ
れ、外装部材の変形が抑制され接合部分に加わる応力を
減少させることができる。なお、スペーサ部材は、外装
部材同士を接合した後には、内装部材と同程度の圧縮、
曲げ強度を有することが望ましく、例えば高融点粉末材
料として、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、希土類
酸化物の中から選ばれた少なくとも1種類と酸化けい素
との混合物を、窒化けい素粉末に20%以下添加させた
ものがよい。なお、上記高融点粉末材料に替えて、接合
温度で安定な窒化けい素の焼結体を薄く加工したシート
材を用いてもよい。なお、本発明では内装部材と接合層
との位置関係を厳密に調整した場合にはスペーサ部材を
必要としない。
内装部材と外装部材との間に、外装部材を接合するとき
の温度では溶融しないスペーサ部材を挟み込む構造を採
用している。このスペーサ部材は、例えば高融点の粉末
材料からなる集合材またはこれをシート状に成形したも
のである。このスペーサ部材を用いて接合した場合、接
合剤が軟化することで、接合層はスペーサ部材の厚さま
で減少するが、スペーサ部材に内装部材または外装部材
が当接すると接合層の減少は止まる。その結果、接合層
の厚さをスペーサ部材によって制御することができるた
め、接合層が過度に薄くなったり厚くなったりすること
もなく、また接合層の厚さをスペーサ部材により全体に
亘って均一に保つこともできる。更に、外装部材と内装
部材との間の隙間をスペーサ部材が埋めるために、外力
が加わったときにも内装部材への力の伝達も十分に行わ
れ、外装部材の変形が抑制され接合部分に加わる応力を
減少させることができる。なお、スペーサ部材は、外装
部材同士を接合した後には、内装部材と同程度の圧縮、
曲げ強度を有することが望ましく、例えば高融点粉末材
料として、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、希土類
酸化物の中から選ばれた少なくとも1種類と酸化けい素
との混合物を、窒化けい素粉末に20%以下添加させた
ものがよい。なお、上記高融点粉末材料に替えて、接合
温度で安定な窒化けい素の焼結体を薄く加工したシート
材を用いてもよい。なお、本発明では内装部材と接合層
との位置関係を厳密に調整した場合にはスペーサ部材を
必要としない。
【0011】
【作用】上述の手段によれば、内装部材が多孔質体で構
成され且つ外装部材とは別体に構成されているために、
内装部材自身および内装部材と外装部材との間の熱伝達
が悪く、全体として断熱効果が大きいものとなる。ま
た、内装部材は外装部材と熱膨張率が同じなので、外装
部材同士を接合する際に加熱しても熱膨張差によって内
装部材または外装部材にクラックが入ったり、両者の間
に隙間が生じたりといったことはない。さらに、外装部
材と内装部材との間にスペーサ部材を配設した場合に
は、外装部材同士の接合を容易にかつ確実に行うことが
できる。
成され且つ外装部材とは別体に構成されているために、
内装部材自身および内装部材と外装部材との間の熱伝達
が悪く、全体として断熱効果が大きいものとなる。ま
た、内装部材は外装部材と熱膨張率が同じなので、外装
部材同士を接合する際に加熱しても熱膨張差によって内
装部材または外装部材にクラックが入ったり、両者の間
に隙間が生じたりといったことはない。さらに、外装部
材と内装部材との間にスペーサ部材を配設した場合に
は、外装部材同士の接合を容易にかつ確実に行うことが
できる。
【0012】
実施例1 80wt%のβ−窒化けい素ウイスカーと20wt%のシリ
カゲルを十分に混合したのち所定形状に成形し、焼成し
て気孔率70%の断熱材を得た。この断熱材は、曲げ強
度が5kg/mm2、圧縮強度が5kg/mm2、熱伝導率が2w/mk
の特性を有していた。次に、上記断熱材を用いて図1に
示したようなエンジン用のピストンヘッド1を作成し
た。このピストンヘッド1は、下部フランジ2を有する
外装部材としてのリング部材3内に外装部材としてのベ
ース部材4を嵌め入れて下部フランジ2上に載置すると
ともに、ベース部材4の上面に内装部材としての断熱材
5を載置した。その後、リング部材3とベース部材4と
の間およびベース部材4と断熱材5との間をCaO-SiO2-S
i3N4系ガラスからなる接合剤6によりそれぞれ接合し、
リング部材3に対してベース部材4および断熱材5を固
定した。次に、リング部材3の上面と断熱材5の上面と
が同一平面となるように加工したのち、断熱材5の上面
に窒化けい素粉と少量のCaO-SiO2とを混合した粉末状の
スペーサ部材7を塗布して乾燥させた。そして、リング
部材3の上面全周にCaO-SiO2-Si3N4ガラスからなる接合
剤8をスペーサ部材7の高さより多少厚く塗布したの
ち、スペーサ部材7の上にプレート部材9を載置し、加
熱下でプレート部材9上に所定の圧力を加えてリング部
材3の上面にプレート部材9の周縁部を接合した。この
場合、プレート部材9に加熱下で圧力を加えることによ
り接合剤は次第に軟化し、プレート部材9が次第に下が
っていくが、スペーサ部材7に当たることにより下がる
のが止まり、プレート部材9とリング部材3との間が接
合される。
カゲルを十分に混合したのち所定形状に成形し、焼成し
て気孔率70%の断熱材を得た。この断熱材は、曲げ強
度が5kg/mm2、圧縮強度が5kg/mm2、熱伝導率が2w/mk
の特性を有していた。次に、上記断熱材を用いて図1に
示したようなエンジン用のピストンヘッド1を作成し
た。このピストンヘッド1は、下部フランジ2を有する
外装部材としてのリング部材3内に外装部材としてのベ
ース部材4を嵌め入れて下部フランジ2上に載置すると
ともに、ベース部材4の上面に内装部材としての断熱材
5を載置した。その後、リング部材3とベース部材4と
の間およびベース部材4と断熱材5との間をCaO-SiO2-S
i3N4系ガラスからなる接合剤6によりそれぞれ接合し、
リング部材3に対してベース部材4および断熱材5を固
定した。次に、リング部材3の上面と断熱材5の上面と
が同一平面となるように加工したのち、断熱材5の上面
に窒化けい素粉と少量のCaO-SiO2とを混合した粉末状の
スペーサ部材7を塗布して乾燥させた。そして、リング
部材3の上面全周にCaO-SiO2-Si3N4ガラスからなる接合
剤8をスペーサ部材7の高さより多少厚く塗布したの
ち、スペーサ部材7の上にプレート部材9を載置し、加
熱下でプレート部材9上に所定の圧力を加えてリング部
材3の上面にプレート部材9の周縁部を接合した。この
場合、プレート部材9に加熱下で圧力を加えることによ
り接合剤は次第に軟化し、プレート部材9が次第に下が
っていくが、スペーサ部材7に当たることにより下がる
のが止まり、プレート部材9とリング部材3との間が接
合される。
【0013】このような構造からなるピストンヘッドに
おいて、接合加熱時におけるリング部材3およびプレー
ト部材9の破壊変形は認められず、また断熱材5とプレ
ート部材9との間ではスペーサ部材7が剥離したり両者
の間に隙間が生ずるなどの問題はなかった。更に、プレ
ート部材9の上から5トンの荷重を加え、繰り返し疲労
試験を行ったが、断熱材の剥離破損およびプレート部材
9の破損などの問題はなかった。
おいて、接合加熱時におけるリング部材3およびプレー
ト部材9の破壊変形は認められず、また断熱材5とプレ
ート部材9との間ではスペーサ部材7が剥離したり両者
の間に隙間が生ずるなどの問題はなかった。更に、プレ
ート部材9の上から5トンの荷重を加え、繰り返し疲労
試験を行ったが、断熱材の剥離破損およびプレート部材
9の破損などの問題はなかった。
【0014】比較例1 ムライト材を用いて上記と同様の多孔質体からなる断熱
材を作り、図1に示したのと同じ構造からなるピストン
ヘッドを試作した。なお、リング部材、ベース部材およ
びプレート部材は、いずれも上記と同様の窒化けい素に
より構成した。そして、上記と同様の接合剤を用いてリ
ング部材とプレート部材とを接合させたところ、ムライ
ト材の熱膨張によりリング部材が破壊した。
材を作り、図1に示したのと同じ構造からなるピストン
ヘッドを試作した。なお、リング部材、ベース部材およ
びプレート部材は、いずれも上記と同様の窒化けい素に
より構成した。そして、上記と同様の接合剤を用いてリ
ング部材とプレート部材とを接合させたところ、ムライ
ト材の熱膨張によりリング部材が破壊した。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る窒化
けい素系構造物によれば、外装部材と内装部材とからな
る窒化けい素系構造物において、内装部材を外装部材と
同じ熱膨張率の材料によって多孔質に形成したから、構
造物全体が高温強度を保ちつつ断熱性が大幅に向上し
た。その結果、この窒化けい素系構造物を、例えば自動
車のセラミックエンジンのピストンなどに適用した場合
には、ピストンでの発熱を抑えることができ、エンジン
全体の冷却効率を上げることができる。
けい素系構造物によれば、外装部材と内装部材とからな
る窒化けい素系構造物において、内装部材を外装部材と
同じ熱膨張率の材料によって多孔質に形成したから、構
造物全体が高温強度を保ちつつ断熱性が大幅に向上し
た。その結果、この窒化けい素系構造物を、例えば自動
車のセラミックエンジンのピストンなどに適用した場合
には、ピストンでの発熱を抑えることができ、エンジン
全体の冷却効率を上げることができる。
【図1】ピストンヘッドの断面図である。
3 リング部材(外装部材) 4 ベース部材(外装部材) 5 断熱材(内装部材) 7 スペーサ部材 9 プレート部材(外装部材)
フロントページの続き (72)発明者 馬渕 真 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメン ト株式会社中央研究所内 (72)発明者 鈴木 弘 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメン ト株式会社中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 窒化けい素材により構成された少なくと
も2個の外装部材と、これら外装部材の各端部を接合す
ることにより外装部材内に封じ込めた内装部材とからな
り、この内装部材を外装部材とほぼ等しい熱膨張率の素
材により多孔質に形成し、その外表面を外装部材と密着
させたことを特徴とする窒化けい素系構造物。 - 【請求項2】 内装部材は、針状もしくは繊維状に形成
された多数の窒化けい素の細片を結合してできた気孔率
30〜90%の多孔質体である請求項1記載の窒化けい
素構造物。 - 【請求項3】 内装部材は、窒化けい素の細片の他に、
酸化アルミニウム、酸化カルシウム、希土類酸化物の中
から選ばれた少なくとも1種類と酸化けい素とからなる
結合剤を30wt%以下含むことを特徴とする請求項2記
載の窒化けい素系構造物。 - 【請求項4】 内装部材の外表面と外装部材とが密着す
る一部又は全面に外装部材の接合温度では溶融しないス
ペーサ部材を介在させてなる請求項1記載の窒化けい素
系構造物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3320759A JPH05155667A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 窒化けい素系構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3320759A JPH05155667A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 窒化けい素系構造物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05155667A true JPH05155667A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18124950
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3320759A Pending JPH05155667A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 窒化けい素系構造物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05155667A (ja) |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP3320759A patent/JPH05155667A/ja active Pending
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