JPH05156145A - ポリエステル組成物およびその製造方法とフィルム - Google Patents
ポリエステル組成物およびその製造方法とフィルムInfo
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- JPH05156145A JPH05156145A JP9392592A JP9392592A JPH05156145A JP H05156145 A JPH05156145 A JP H05156145A JP 9392592 A JP9392592 A JP 9392592A JP 9392592 A JP9392592 A JP 9392592A JP H05156145 A JPH05156145 A JP H05156145A
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Abstract
ン酸金属塩基を持つ化合物を共重合してなる芳香族ポリ
エステルと、表面の一部もしくは全体が、水溶性高分子
化合物で被覆された架橋高分子粒子からなるポリエステ
ル組成物で、粒子をスラリー化してベント式成形機で該
ポリマーに配合する。配合したポリマーを積層したフィ
ルム。 【効果】 粒子の均一分散性が優れ、長時間溶融保持し
ても再凝集しなく、フィルムに成形すると走行性、耐摩
耗性に優れた特徴を有するものである。
Description
しても、架橋高分子粒子が均一単分散状態を維持するポ
リエステル組成物及びその製造方法とフィルムに関す
る。
タレートは、その優れた物理的、化学的特性を有するた
め、繊維、フィルム、その他成形品として広く使用され
ている。しかし、その優れた特性とは逆に、上記成形品
を得る成形工程における工程通過性、あるいは製品自体
での取扱いにおける滑り性不良による作業性の悪化、製
品価値の低下といった好ましくないトラブルが発生する
ことも知られている。
微粒子を含有せしめて成形品の表面に適度の凹凸を付与
し、成形品の表面の滑り性を向上させる方法が数多く提
案され、その一部は実用化されている。例えば、酸化ケ
イ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、カオリ
ナイト等の不活性無機粒子、あるいはベンゾグアナミン
・ホルムアルデヒド樹脂、ポリテトラフルオルエチレン
−ヘキサフルオルプロピレン共重合体、ポリフェニルエ
ステル樹脂等の有機高分子微粒子をポリエステル合成反
応系に添加する方法がある(例えば特開昭55−133
431号公報、特開昭57−125247号公報等)。
は、一般にポリエステルとの親和性が悪く、例えばフィ
ルムにした場合、粒子周辺にボイドが生成する。また、
往々にして粗大粒子が混入し、これを除去するために粉
砕、分級操作を行ったとしてもなお粗大粒子の混入は避
けきれない。このようにボイドが生成したり、粗大粒子
が存在すると、例えば製版印刷用、マイクロフィルム用
等の透明性が要求されるフィルムにおいては透明性が著
しく低下し、コンデンサー用フィルムにおいては、電気
特性に悪影響を及ぼす。さらには、磁気テープ用フィル
ムにおいては、電磁変換特性を低下させたり、ドロップ
アウトを引き起こす原因となり、フィルム品質を損ねて
しまう。
は、一般にポリエステルとの親和性が良好であるが、均
一微細粒子が得られにくく、得られたとしてもポリエス
テル中で凝集するなど、ポリエステル中の分散性が不良
で、粗大粒子の混入は避けきれない。
デンサー用フィルム、磁気テープ用フィルム等でより高
度な品質が要求され、易滑姓と共にフィルム表面が均一
で、ポリエステルとの親和性に優れた粒子を含有するフ
ィルムが望まれている。そこで、本発明者らは、上記従
来使用されている粒子添加方式の欠点を改良し、特に易
滑性とフィルム表面の均一性、透明性、耐摩耗性等に優
れたポリエステルフィルムを得るために鋭意検討した結
果、特定の官能基を有するポリエステルに、特定化合物
で処理された架橋高分子粒子を組合せることによって、
長時間溶融保持しても、架橋高分子粒子が均一単分散状
態を維持することを見出し、前記した目的を達成できる
ことが判明した。
高分子粒子がポリエステル中に均一単分散しており、し
かも長時間溶融保持してもこの状態を維持することに由
来し、従来技術では達し得なかった優れた易滑性、表面
均一性、透明性及び耐摩耗性を有するポリエステル組成
物及びその製造方法とフィルムを提供することにある。
は、次の構成によって達成される。
はスルホン酸金属塩基を持つ化合物を共重合してなる芳
香族ポリエステル(A)と、表面の一部もしくは全体が
水溶性高分子化合物で被覆された架橋高分子粒子(B)
からなることを特徴とするポリエステル組成物。
も一つのスルホン酸基またはスルホン酸金属塩基を持つ
芳香族ポリエステル(イ)に、架橋性高分子粒子(ロ−
1)及び水溶性高分子化合物(ロ−2)の水または沸点
200℃以下の有機化合物のスラリー(ロ)を添加する
ことを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
りなる二軸配向ポリエステルフィルム。
少なくとも片面に積層してなることを特徴とする二軸配
向積層フィルム。
ルム厚さが架橋高分子粒子(B)の平均粒径の0.1〜
10倍、該粒子の含有量が積層部ポリマー100重量部
に対して、0.01〜20重量部であることを特徴とす
る二軸配向積層フィルム。
酸基、またはスルホン酸金属塩基を持つ化合物を共重合
してなる芳香族ポリエステル(A)とは、芳香族ジカル
ボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体(a)及びグ
リコール(b)及びスルホン酸基、またはスルホン酸金
属塩基を少なくとも一つ有する化合物(c)を主成分と
するポリエステルである。
形成性誘導体(a)の具体例としては、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(クロ
ロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、その
エステル形成性誘導体としてテレフタル酸ジメチル、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、1,2−ビ
ス(クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン
酸ジメチル等が挙げられ、なかでもテレフタル酸もしく
はテレフタル酸ジメチルが好ましい。
チレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げら
れ、なかでもエチレングリコールが好ましい。
塩基を少なくとも一つ有する化合物(c)としては、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸及びそのエステル形成
性誘導体、5−リチウムスルホイソフタル酸及びそのエ
ステル形成性誘導体、5−ナトリウムスルホレゾルシン
等が挙げられ、なかでも5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸及びそのエステル形成性誘導体、5−リチウムスル
ホイソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体が好まし
い。
は、架橋高分子粒子の溶融保持時の分散安定性の点か
ら、芳香族ジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘
導体(a)100重量部に対して、0.1重量部以上が
好ましい。また、フィルムとしてのハンドリング、粒子
の分散安定性の点から、化合物(c)の共重合量は芳香
族ジカルボン酸、もしくはそのエステル形成誘導体
(a)100重量部に対して10重量部以下、好ましく
は8重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下が望ま
しい。
もよい。その成分としては、例えばネオペンチルグリコ
ール、ポリアルキレングリコール、p−キシリレングリ
コール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フ
タル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸成分、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等の多官能ジカルボン酸成分、
p−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸成分
等が挙げられる。
は、グリコールとエステル化反応後、またジカルボン酸
エステルの場合は、グリコールとエステル交換反応後、
高温、減圧下にて重縮合せしめてポリエステルを得る。
重縮合させることもできる。
水に可溶性のものであれば特に限定されない。具体例と
しては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、部分アルキル化セルロ−ス、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸部分金
属塩もしくは部分アンモニウム塩、ポリメタクリル酸、
ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル等が挙げら
れ、これらのホモポリマーであっても構わないし、共重
合ポリマーであっても構わない。好ましくは、架橋高分
子粒子の水スラリーに水溶性高分子化合物を加えた際の
分散安定性が良好なものが望ましく、特にpH5〜8の
領域のゼータ電位の絶対値が、水溶性高分子化合物を加
える前よりも大きくなるものが好ましい。
000が好ましく、さらには1000〜500000が
好ましい。ポリエステル中での水溶性高分子化合物は、
例えばオスミウム酸、ルテニウム酸等による染色によっ
て確認できるものが好ましく、特に粒子表面が染色され
ると好ましい。処理量としては、架橋高分子粒子100
重量部に対して、好ましくは0.01〜100重量部、
さらに好ましくは0.1〜30重量部である。水溶性高
分子化合物による架橋高分子粒子の処理は、通常溶媒中
で行われるが、ポリエステルに配合することを考える
と、水系あるいは該ポリエステルの構造単位であるグリ
コニール系で行うのが好ましい。尚、この際の処理方法
は攪拌によらずとも、例えば超音波等によっても構わな
く、またサンドグラインダ等の媒体型ミルを用いても構
わない。この場合、水溶性高分子化合物は、一種類で行
っても構わないし、複数の化合物で行っても構わない。
一般に分子中に唯一個の脂肪族の不飽和結合を有するモ
ノビニル化合物(X)と、架橋剤として分子中に2個以
上の脂肪族の不飽和結合を有する化合物(Y)との共重
合体、もしくは後者の架橋剤(Y)のみからなるものが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
−メチルスチレン、フルオロスチレン、ビニルピリン、
エチルビニルベンゼン等の芳香族モノビニル化合物、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニ
ル化合物、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、グリシジルアクリレート、N,N’−
ジメチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エス
テルモノマー、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート等
のメタクリル酸エステルモノマー、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸等のモノまたはジカル
ボン酸及びジカルボン酸の酸無水物、アクリルアミド、
メタクリルアミド等のアミド系モノマーを用いることが
できる。化合物(Y)の例としては、ジビニルベンゼン
化合物、あるいはトリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、あ
るいはポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレン
グリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート
等の多価アクリレート及びメタクリレートが挙げられ
る。化合物(Y)のうち、粒径をコントロールする面で
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
トまたはトリメチロールプロパントリメタクリレートを
用いることが好ましい。尚、これら化合物(X)、
(Y)はそれぞれ2種以上を混合して用いることもでき
る。
しいものを例示すると、ジビニルベンゼン共重合体(エ
チルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン)、ブチルアク
リレート−ジビニルベンゼン共重合体、2−エチルヘキ
シルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体、2−エ
チルヘキシルアクリレート−エチレングリコールジメタ
クリレート共重合体等の架橋高分子粒子が挙げられる。
また、ブチルアクリレート−エチルビニルベンゼン−ジ
ビニルベンゼン共重合体、スチレン−エチルビニルベン
ゼン−ジビニルベンゼン共重合体、2−エチルヘキシル
アクリレート−エチレングリコールジメタクリレート−
ジビニルベンゼン共重合体等のように3成分系、または
それ以上の多成分系で粒子を製造してもよい。
に関し、熱天秤による熱分解温度(10%減量温度)が
350℃以上の耐熱性を有する粒子が好ましく、さらに
好ましくは360℃以上、特に好ましくは370℃以上
である。350℃未満では、ポリエステル組成物製造時
溶融成形時、あるいは成形品の回収再利用時に粒子が凝
集して、成形品の表面均一性酎摩耗性等を疎外する傾向
にある。このような耐熱性を有するためには、化合物
(Y)の架橋剤により高度に架橋する必要がある。架橋
剤の種類に特に限定はないが、中でもジビニルベンゼン
が好ましく、モノマーに対して純粋なジビニルベンゼン
として、好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは8
重量%以上である。また、本発明の架橋高分子粒子に
は、化合物(X)、(Y)以外の成分が含有されていて
もよく、例えば、市販のジビニルベンゼンの不純物であ
るジエチルベンゼン等が挙げられる。
性、表面均一性、透明性等の点から粒子形状が球形状で
均一な粒度分布のものが好ましい。即ち、体積形状係数
が0.35〜0.52のものが好ましく、さらには0.
45以上のものが好ましい。[但し、体積形状係数fは
次式で表される。f=V/D3、ここでVは粒子体積
(μm3)、Dは粒子の投影面における最大径(μ
m)]
法によって得られるものを用いることができる。公知の
製造方法としては、以下のような例えば乳化重合による
方法がある。 (1)ソープフリー重合法、即ち乳化剤を使用しない
か、あるいは極めて少量の乳化剤を用いて重合する方
法。 (2)乳化重合に先だって、重合系内へ重合体粒子を添
加しておいて、乳化重合させるシード重合法。 (3)単量体成分の一部を乳化重合させ、その重合系内
で残りの単量体を重合させるコアーシェル重合方法。 (4)特開昭54−97582号公報、及び特開昭54
−126288号公報に示されているユーゲルスタット
等による重合方法。 (5)(4)の方法において、膨潤助剤を用いない重合
方法。上記のうち、特に(3)及び(4)の方法が、均
一な粒度分布を持つ球形状架橋高分子粒子を得ることが
できるので、好ましい。
していても構わない。そのような官能基の種類に特に限
定はないが、例えばカルボキシル基、水酸基、スルホン
酸基、エステル基及びカルボキシル基の金属塩等を挙げ
ることができる。
子の耐熱性の点から、一度高架橋の母体となる粒子を製
造し、その母体粒子の表面に官能基を導入することが好
ましい。例えば、カルボキシル基のナトリウム塩を導入
する場合、母体粒子としてスチレン−ジビニルベンゼン
共重合体を用いて、ジビニルベンゼンにより高度に架橋
した粒子を製造し、その後メタクリル酸により粒子表面
にカルボキシル基を導入する。そして、粒子製造系内を
アルカリ側にすることで、粒子表面に−COONaの官
能基が導入される。
有させる架橋高分子粒子の平均粒径は、滑り性、透明
性、耐摩耗性等の点で0.01〜5μmの範囲か好まし
く、より好ましくは0.05〜2μmである。
する添加量は、好ましくは0.0001〜20重量%で
あり、より好ましくは0.001〜10重量%で、さら
に好ましくは0.01〜5重量%である。
の長時間溶融保持しても、ポリエステル中に均一単分散
させることができる。この均一単分散とは、二次凝集粒
子がほとんどなく、一次粒子としてポリマー中に分散さ
れている状態をいう。即ち、ポリマーを透過型電子顕微
鏡により観察し、0.01mm2の視野当たり二次凝集
粒子の数が20個以下が好ましい。より好ましくは15
個以下で、さらに好ましくは10個以下である。
方法、例えばポリエステル合成反応系に添加、混合する
方法等によりポリマー中に含有させることができるが、
ベント式成形機において、ポリエステルに架橋高分子粒
子の水及び/または沸点200℃以下の有機化合物スラ
リーを添加し、加熱減圧下で水及び/または沸点200
℃以下の有機化合物を除去し、溶融混練することにより
得られる方法の方が、より均一単分散するので好まし
い。ベント式成形機は、少なくとも1つのベント孔を設
けた溶融成形機で、例えば押出成形機であっても射出成
形機であってもよい。水及び/または沸点200℃以下
の有機化合物を除去するためのベント孔の少なくとも1
つは、減圧下に保持する必要がある。また、ベント孔の
減圧度は、100Torr以下に保持することが好まし
く、50Torr以下がより好ましく、30Torr以
下がさらに好ましい。
沸点200℃以下の有機化合物スラリーとして、ポリエ
ステルに添加することが必要である。沸点200℃以下
の有機化合物の例としては、メタノール、エタノール、
エチレングリコール等のアルコール類、ベンゼン、トル
エン等の炭化水素化合物、その他としてエステル類、ケ
トン類、アミン類等が挙げられるが、特に制限されな
い。中でもハンドリング性、除去性等の観点から水が好
ましい。もちろん水及び/または有機化合物は、二種以
上の混合溶媒でもよく、その場合、水リッチ系の混合溶
媒が好ましい。
粒子分散性の点から、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活
性剤を含ませることが好ましい。
沸点200℃以下の有機化合物スラリー濃度は特に制限
されないが、ポリマー中の分散性及びポリマーの極限粘
度の点から2重量%以上30重量%以下が好ましい。よ
り好ましくは2重量%以上20重量%以下である。
架橋高分子粒子を高濃度に含有させることができる。従
って、架橋高分子粒子を高濃度に含有したポリエステル
を製造し、実質的に粒子を含まないポリエステルで希釈
して使用することもできる。
び/または沸点200℃以下の有機化合物スラリーの状
態で、ポリエステルに添加、混合することが可能であ
る。例えば、ポリエステル合成反応時に添加する場合、
水分あるいは界面活性剤によって著しくポリエステル合
成反応が遅延される等の諸悪影響を回避でき、作業性が
良好となる。さらに、比較的耐熱性の悪い架橋高分子粒
子でもポリエステルに混合できる。
は均一単分散しており、従って、延伸フィルムにした場
合には、均一な凹凸表面が得られる。また、溶融保持し
た時の再凝集もないために、製膜加工工程においても、
均一単分散した状態を維持できる。従って、易滑性、透
明性及び耐摩耗性を兼備したフィルムが得られる。
エステルの製造時に通常用いられるリチウム、ナトリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、アン
チモン、ゲルマニウム、チタン等の化合物の金属化合物
触媒、着色防止剤としてのリン化合物、架橋高分子粒子
以外の不活性粒子等を含んでいてもよい。
ムでも用いられるが、架橋高分子粒子を含有したポリエ
ステル組成物と粒子含有または実質的に粒子を含有しな
いポリエステルを共押し出しし、少なくとも片面に積層
した後、二軸配向したフィルムの形で用いると、フィル
ム表面の均一性、易滑性、耐摩耗性が良好となるので、
好ましい。
加される架橋高分子粒子の平均粒径に対して、0.1〜
10倍、特に0.1〜5倍にすると、易滑性、耐摩耗性
が特に良好となり好ましい。
含有量は、0.01〜20重量%、特に0.05〜10
重量%であることが、易滑性、耐摩耗性の点で好まし
い。積層方法としては、溶融共押し出し等適宜公知の積
層方法を用いることができる。
する。尚、得られたポリエステルの各特性値測定は、次
の方法に従って行った。
50体積%の点にあたる粒子等価球直径により求めた。
等価球直径とは、粒子と同じ体積を有する球の直径であ
る。
た。
0℃/minでの熱天秤減量曲線を測定した。10%を
熱分解温度とした。
薄切片にしたのち、透過型電子顕微鏡により、ポリマー
中の粒子の分散状態を観察し、0.01mm2の視野当
たりの二次凝集粒子の数をカウントした。
冷却固化し、前記した(D)の方法で分析した。
いて測定した(カットオフ値0.08mm、測定長4m
m)。
験機TBT−300型((株)横浜システム研究所製)
を使用し、20℃、60%RH雰囲気で走行させ、初期
のμkを下記の式より求めた。 μk=0.7331og(T1/T2) ここで、T2は入側張力、T1は出側張力である。ガイ
ド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS27(表面
粗度0.2S)、巻き付け角は180°、走行速度は
3.3cm/秒である。上記μkが0.35以下である
ものが、滑り性良好である。ここで、μkが0.35は
フィルム加工時または、製品とした時の滑り性が極端に
悪くなるかどうかの臨界の値である。
ム研究所製)を使用し、25℃、50%RHの雰囲気で
2000回繰り返し走行させた後、ガイド部に付着した
白色の削れ粉(白粉)を目視にて判定する。ここで、ガ
イド径は8mmφであり、ガイド材質はSUS27(表
面粗度0.2S)、巻き付け角は180°、テープ走行
速度は3.3cm/秒である。
りである。 1)SSIA:5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメ
チル LSIA:5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル DMI :イソフタル酸ジメチル 2)DVB−1:ジビニルベンゼン共重合体粒子(ジビ
ニルベンゼン55%,エチルビニルベンゼン40%) DVB−2:ジビニルベンゼン共重合体粒子(ジビニル
ベンゼン70%,エチルビニルベンゼン25%) DVB−3:ジビニルベンゼン共重合体粒子(ジビニル
ベンゼン50%,エチルビニルベンゼン20%) BA :ブチルアクリレート 2EHA :2−エチルヘキシルアクリレート 3)PVP:ポリビニルピロリドン P(VP/MA):ポリ(ビニルピロリドン/アクリル
酸メチル)共重合体 4)芳香族ジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘
導体(a)100重量部に対する量 5)共重合芳香族ポリエステル(A)100重量部に対
する量 6)架橋高分子粒子(B)100重量部に対する量
ルホイソフタル酸ジメチル1重量部、エチレングリコー
ル70重量部を精留塔付きフラスコに仕込み、160℃
で溶融し、触媒として酢酸マグネシウム0.06重量部
を添加した後、昇温した。昇温と共に反応で生成したメ
タノールを精留塔から除去しつつ、3時間かけて240
℃まで昇温した。所定量のメタノールが留出したことを
確認した後、三酸化アンチモン0.03重量部、トリメ
チルホスフェート0.03重量部を添加し、通常の方法
に従って重縮合し、極限粘度0.680の共重合芳香族
ポリエステル(A)を得た。
(X)の合成 平均粒径0.3μmのジビニルベンゼン共重合体粒子
[市販のジビニルベンゼン100%(ジビニルベンゼン
55%、エチルビニルベンゼン40%)を重合。体積形
状係数0.51、熱分解温度400℃]10重量部、ポ
リビニルピロリドン(分子量10000)0.1重量
部、水90重量部を混合して、常温下1時間タービン翼
で攪拌処理し、表面がポリビニルピロリドンで被覆して
いるジビニルベンゼン共重合体粒子(B)の水スラリー
を得た。次にベントタイプ二軸押出機を使用して、共重
合芳香族ポリエステル(A)を溶融状態とし、該ポリエ
ステル(A)100重量部に対して3.0重量部となる
ように、上記ジビニルベンゼン共重合体粒子(B)水ス
ラリーを添加した。ベントロを10Torrの真空度に
保持し、樹脂温度280℃で溶融押出して、ジビニルベ
ンゼン共重合体粒子含有ポリエチレンテレフタレート組
成物(X)を得た。得られたポリマーの極限粘度は、
0.610であった。ポリマーを透過型電子顕微鏡によ
って観察した結果、0.01mm2の視野当たり二次凝
集の数が、3個でほぼ均一単分散状態で存在した。
で30分保持した後、冷却固化して同様の評価を行った
ところ、0.01mm2の視野当たり二次凝集の数が4
個であり、溶融貯留しても分散安定性が保持されること
を確認した。
(Y)の合成 ジメチルテレフタレート100重量部、エチレングリコ
ール64重量部に触媒として、酢酸マグネシウム0.0
6重量部を加えて、エステル交換反応を行った。次に、
三酸化アンチモン0.03重量部とトリメチルホスフェ
ート0.03重量部を加え、重縮合反応を行い、固有粘
度0.620のポリエチレンテレフタレート(Y)を得
た。
ンテレフタレート組成物(X)を290℃で溶融共押し
出しして、積層未延伸フィルムとした。その後90℃で
縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後220℃で15
秒熱処理し、ポリエチレンテレフタレート(Y)層厚さ
8μmでその上に、ポリエチレンテレフタレート組成物
(X)層厚さ0.3μmが積層された二軸延伸フィルム
を得た。このフィルムを評価したところ、表1に示すよ
うにRa=0.014μm、μk=0.27、耐摩耗性
に非常に優れたフィルムであった。
チレンテレフタレート組成物(X)中の架橋高分子粒子
の組成、平均粒径、表面処理剤の量及び種類、フィルム
の積層比、スラリー添加方法等を変更し、実施例1と同
様の方法で二軸延伸フィルムを得た。これらのフィルム
の評価結果を表1〜2に示したが、再溶融後の粒子分散
性耐摩耗性に非常に優れたフィルムであった。実施例4
では、積層フィルムの厚みが厚く、耐摩耗性が少し低く
なった。実施例5は、単膜のフィルムであるがμkがや
や高く、耐摩耗性が少し低くなった。実施例6では、積
層フィルム中の粒子含有量が少なく、μkが高く、耐摩
耗性が少し低下した。実施例7は、共重合芳香族ポリエ
ステル(A)の製造時のエステル交換反応後、ポリビニ
ルピロリドンで被覆しているジビニルベンゼン共重合体
粒子(B)水スラリーを添加したが、溶融前の分散性が
悪化し、満足したフィルムが得られなかった。
[市販のジビニルベンゼン100%(ジビニルベンゼン
55%,エチルビニルベンゼン40%)を重合。体積形
状係数0.51、熱分解温度400℃]10重量部、水
90重量部を混合して、常温下1時間タービン翼で攪拌
処理し、ジビニルベンゼン共重合体粒子水スラリーを得
た。次にベントタイプ二軸押出機を使用して、ポリエチ
レンテレフタレート(Y)を溶融状態とし、該ポリエス
テル(Y)100重量部に対して、3.0重量部となる
ように、上記ジビニルベンゼン共重合体粒子水スラリー
を添加した。ベント口を10Torrの真空度に保持
し、樹脂温度280℃で溶融押出して、ジビニルベンゼ
ン共重合体粒子含有ポリエチレンテレフタレート組成物
(Z)を得た。得られたポリマーの極限粘度は、0.6
12であった。ポリマーを透過型電子顕微鏡によって観
察した結果、0.01mm2の視野当たり二次凝集の数
が、4個でほぼ均一単分散状態で存在した。
で30分保持した後、冷却固化して同様の評価を行った
ところ、0.01mm2視野当り二次凝集の数が44個
であり、溶融貯留により分散安定性が維持できないもの
であった。 VI.積層ポリエステルフィルムの製造 ポリエチレンテレフタレート(Y)の上に、ポリエチレ
ンテレフタレート組成物(Z)を290℃で溶融共押し
出しして、積層未延伸フィルムとした。その後90℃で
縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後220℃で15
秒熱処理し、ポリエチレンテレフタレート(Y)層厚さ
8μmでその上に、ポリエチレンテレフタレート組成物
(Z)層厚さ0.3μmが積層された二軸延伸フィルム
を得た。このフィルムを評価したところ、表3に示すよ
うにRa=0.016μm、μk=0.25、耐摩耗性
に劣ったフィルムであった。
チレンテレフタレート組成物(X)及び(Z)中の架橋
高分子粒子の組成、平均粒径、表面処理剤の量及び種類
等を変更し、比較例1と同様の方法で二軸延伸フィルム
を得た。これらのフィルムの評価結果を表3に示した
が、本発明の範囲外であるため、再溶融後の粒子分散
性、耐摩耗性に劣るフィルムであった。
ポリマー及び水溶性高分子で処理された架橋高分子粒子
を含有しているので、ポリマー中で均一単分散状態とな
り、且つ溶融保持しても分散安定性を保持するためさら
に次のような優れた効果が発揮される。例えば、フィル
ムとする場合、溶融成形過程で凝集によるフィルターの
目詰まりがなく、且つ凝集粗大粒子によるフィルムの膜
破れ等がない。延伸フィルムにした場合、均一な凹凸表
面が得られる。従って、易滑性、透明性、耐摩耗性に優
れており、磁気テープ用途、写真、製版用途、コンデン
サー用途等に好適である。本発明の組成物を用いて積層
フィルムとする場合、凝集粒子による粗大突起が少な
く、耐摩耗性が良好なフィルムが得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも一つのスルホン酸基またはス
ルホン酸金属塩基を持つ化合物を共重合してなる芳香族
ポリエステル(A)と、表面の一部もしくは全体が水溶
性高分子化合物で処理された架橋高分子粒子(B)から
なることを特徴とするポリエステル組成物。 - 【請求項2】 ベント式成形機において、少なくとも一
つのスルホン酸基またはスルホン酸金属塩基を持つ芳香
族ポリエステル(イ)に、架橋高分子粒子(ロ−1)及
び水溶性高分子化合物(ロ−2)の水または沸点200
℃以下の有機化合物のスラリー(ロ)を添加することを
特徴とするポリエステル組成物の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1のポリエステル組成物よりなる
二軸配向ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】 請求項1に記載のポリエステル組成物を
少なくとも片面に積層してなることを特徴とする二軸配
向積層フィルム。 - 【請求項5】 請求項4において積層部のフィルム厚さ
が架橋高分子粒子(B)の平均粒径の0.1〜10倍、
該粒子の含有量が積層部ポリマー100重量部に対して
0.01〜20重量部であることを特徴とする二軸配向
積層フィルム。
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1992
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