JPH0515843A - 多孔質無機建材の塗装方法 - Google Patents

多孔質無機建材の塗装方法

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JPH0515843A
JPH0515843A JP3202390A JP20239091A JPH0515843A JP H0515843 A JPH0515843 A JP H0515843A JP 3202390 A JP3202390 A JP 3202390A JP 20239091 A JP20239091 A JP 20239091A JP H0515843 A JPH0515843 A JP H0515843A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に大小の凹凸がある材料に対しても十分
な保護性を確保できる多孔質無機建材の塗装方法の提
供。 【構成】 静電吸着により塗料霧滴25を導入することで
パネル10の段差面12, 13にも一様な塗膜26を形成し、か
つ比較的大きな気孔15, 16内にも塗膜26を形成する。さ
らに、塗料の浸透性により周囲に塗料浸透領域27を形成
し、静電吸着では塗料が達しない微小な気孔14内の保護
性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多孔質無機建材の塗装方
法に関し、プレハブ住宅建築の外壁に用いられる軽量気
泡コンクリートパネルの表面塗装処理の際などに利用で
きる。
【0002】
【背景技術】従来より、プレハブ住宅建築の外壁材とし
て軽量気泡コンクリートパネル等の多孔質無機建材が用
いられている。このような多孔質無機建材は、内部に多
数の気泡を有し、軽量で取扱い性が良好であるうえ、断
熱性や遮音性が高いなど、外壁材として機能的に優れた
ものである。
【0003】しかし、多孔質無機建材は、多数の気孔が
ある関係から、降雨の際などに材料中への水の染み込み
が生じ易く、耐久性を損なう原因となっている。また、
この種の材料は、コンクリートの中性化現象に代表され
るように、空中の炭酸ガスとの直接接触すると、いわゆ
る炭酸化を生じて材料が脆くなる等の障害も生じること
になる。このために、従来より多孔質無機建材の表面に
は遮断性の高い塗料による塗膜を形成し、水や空気から
の保護を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多孔質無機
建材の表面塗装には各種の塗装方法および塗料が採用さ
れている。
【0005】しかし、多孔質無機建材には表面に凹凸模
様が形成されるとともに、多孔質であるため表面にも気
孔による微細な凹凸が多数発生する。このような大小の
凹凸があると、塗膜にむらや欠損を生じることになり、
塗膜形成性や防水性あるいは凍結融解抵抗性などを総合
的に考慮すると、何れの塗装方法でも十分に満足できる
塗膜が得られないという問題がある。
【0006】例えば、塗装方法としてスプレーコートあ
るいはエアレススプレーコートを行った場合には、凹部
に塗料が入らないため、塗膜に欠損が生じることにな
る。また、ロールコートを行った場合には、凹部に塗料
が溜まって膨れが生じ、塗装としての適性に欠けるもの
となる。さらに、シャワーコートを行った場合には、下
向き斜面等に塗料が乗りにくいなど、塗膜のばらつきが
大きくなるという問題がある。
【0007】一方、何れの塗装方法においても、気孔に
よる微細な凹凸部分には基本的に塗装が難しいという問
題がある。
【0008】例えば、通常の塗料では、塗膜を確保する
ために所定の粘性等の塗膜形成性が必要とされる。しか
し、塗膜形成性が高い塗料を用いた場合、図3のよう
に、気孔91の表面開口を覆うように塗膜92が形成され、
乾燥すると破断して欠損を生じる。すると、気孔91内に
は欠損から雨水等が侵入し、未塗装の気孔91内壁から材
料90内に浸水するなど、塗膜92としての十分な保護性が
得られない。
【0009】これに対し、気孔91の内部にまで塗膜92が
形成できるように、塗料の溶媒を増すなどして浸透性を
高めることがなされている。しかし、浸透性の高い塗料
を用いた場合、図4のように、気孔91の内部にまで塗膜
92が形成できるが、多量の溶媒で薄められた分だけ塗膜
92が弱く、浸水等に対する保護性を高めることが難し
い。
【0010】本発明の目的は、表面に大小の凹凸がある
材料に対しても十分な保護性を確保できる多孔質無機建
材の塗装方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に大小の
凹凸を有する多孔質無機建材の塗装方法であって、前記
建材の表面に静電吸着により塗料を塗布するとともに、
前記塗料として所定の塗膜形成性を有し、かつ表面から
前記静電吸着では内側に塗膜ができない比較的小さな凹
部の深さまで浸透する程度の浸透性を有する塗料を用い
ることを特徴とする。
【0012】ここで、前記塗料としては、単独で前述し
た浸透性および塗膜形成性を有するもののほか、前述し
た浸透性を有する塗料と塗膜形成性を有する塗料との二
種類の成分を混合したものでもよい。また、前記二種類
の塗料を別々に塗装してもよい。
【0013】また、これらの塗料を静電吸着する装置等
は既存のものが利用できるが、エア圧による凹部への塗
料押し込みの効果も得られるため、エア霧化タイプのも
のを用いることが望ましい。
【0014】
【作 用】このような本発明においては、静電吸着を行
うことにより、多孔質無機建材の表面に凹凸があっても
霧化した塗料が一様に付着し、表面に安定した塗膜が形
成されることになる。
【0015】また、気孔等の微細な凹部のうち、比較的
大きなものに対しては静電吸着により内側まで霧化した
塗料が送り込まれ、内部に塗膜が形成されることにな
る。一方、静電吸着では内側に塗膜ができない比較的小
さな凹部に対しては、浸透性により当該凹部の深さまで
表面に付着した塗料が浸透し、当該凹部の周囲の材質中
に塗料成分の層が形成されるため、塗膜が形成されなく
とも当該凹部の内側の保護性が確保されることになる。
【0016】従って、本発明においては、多孔質無機建
材の表面の模様的な凹凸に対しても安定した塗膜が形成
され、かつ気孔による微細な凹凸に対しても十分な保護
性が得られることになり、これらにより前記目的が達成
される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、多孔質無機建材である軽量気泡コン
クリート製のパネル10の表面に塗装を行う静電塗装装置
20が示されている。
【0018】パネル10の表面には模様としての凹凸形状
が形成され、凸部および凹部の垂直な表面11の間には傾
斜した段差面12, 13が形成されている。図2に拡大して
示すように、パネル10の表面には、微細な凹凸である気
孔14,15, 16が形成されている。このうち、比較的小さ
な気孔14に対し、気孔15は中程度、気孔16は比較的大き
なものとなっている。
【0019】図1に戻って、静電塗装装置20は、エア霧
化式のスプレイノズル21を有し、このスプレイノズル21
には噴霧する塗料を供給する塗料供給系統22および噴霧
用の駆動エアを供給するエア供給系統23が接続されてい
る。
【0020】スプレイノズル21には静電吸着用の帯電を
行わせるための帯電装置24の+極が接続され、その−極
はパネル10に接続されている。従って、スプレイノズル
21から噴霧される塗料霧滴25は+に帯電し、−に帯電し
たパネル10の表面に吸着されることになる。
【0021】ここで、塗料供給系統22から供給される塗
料は、所定の塗膜形成性を有し、かつパネル10の表面か
ら静電吸着では内側に塗膜ができない比較的小さな気孔
14の深さまで浸透する程度の浸透性を有する塗料とされ
ている。
【0022】次に、本実施例における作用について説明
する。先ず、塗料供給系統22からスプレイノズル21に供
給された塗料は、エア供給系統23からのエアによりスプ
レイノズル21から噴霧される。噴霧された塗料霧滴25
は、帯電装置24により+に帯電されており、順次−に帯
電したパネル10に吸着され、その表面に付着することに
なる。
【0023】このため、パネル10の垂直な表面11には塗
料霧滴25が均一に付着して一様な塗膜26が形成される。
また、上向きの段差12にも塗料不足が生じることがな
く、垂直な表面11と同様に一様な塗膜26が形成される。
さらに、下向きの段差13にも不必要に多量の塗料が溜ま
ることがなく、垂直な表面11と同様に一様な塗膜26が形
成される。
【0024】ここで、微視的に見た場合、パネル10の表
面の比較的大きな気孔15, 16には、静電吸着により塗料
霧滴25が入り込み、各々の内側に塗膜26が形成される。
特に、塗料の霧化にあたってエア霧化方式としたため、
エア圧による送り込み効果も得られることから、比較的
大きな気孔15, 16の内部には十分な塗膜26が確保され
る。
【0025】一方、パネル10の表面の比較的小さな気孔
14には、静電吸着およびエア圧によっても塗料霧滴25が
入り込まず、その表面開口を覆うように塗膜26が形成さ
れることになる。しかし、本実施例における塗料には浸
透性の高い塗料が用いられているため、パネル10の表面
に付着した塗料霧滴25からの浸透性成分がパネル10材質
内に浸透し、表面から気孔14の深さ以上に達する塗料浸
透領域27が形成される。このため、気孔14の周囲は塗料
浸透領域27となり、気孔14の内側面も塗料が浸潤した状
態となり、塗膜26がなくとも塗料による防水等の保護性
が確保されることになる。
【0026】従って、本実施例によれば、塗装にあたっ
て静電吸着を採用することで、パネル10表面の模様の凹
凸や大きな気孔15, 16等の内側にも塗膜26が形成でき、
確実な保護性を得ることができる。また、塗料に所定の
浸透性を付与することで、小さな気孔14は塗料の浸透性
成分による塗料浸透領域27により内側の保護性を得るこ
とができる。このため、各種の凹凸を有する軽量気泡コ
ンクリート製のパネル10の表面に高い保護性を確保する
ことができる。
【0027】一方、本実施例で用いた静電塗装装置20は
構造も簡単であり、既存の装置を用いることができると
ともに、塗料も既存の材料を適宜用いることができ、従
って容易に実施することができる。また、塗装にあたっ
ての実際の操作等に特別な作業等を行う必要もないた
め、この点でも容易に実施することができる。
【0028】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、以下に示すような変形等も本発明に含まれ
るものである。すなわち、前記実施例における塗料とし
ては、所定の塗膜形成性と所定の浸透性とを兼ね備えた
ものであればよく、具体的な成分等は実施にあたって試
験等を行って選択することが望ましい。
【0029】また、同じく塗料としては、所定の塗膜形
成性を有する塗料と所定の浸透性を有する塗料の二種類
を混合したものを用いてもよい。あるいは、前述した二
種類の塗料を別々に塗布してもよく、この場合は先に浸
透性の高い塗料を塗り、その後で塗膜形成性の高い塗料
を塗布することが望ましい。
【0030】さらに、静電塗装装置20の具体的構成は前
記実施例に限定されるものではなく、塗料の霧化にエア
を用いる方式のほか、エアレスで霧化するものでもよ
く、初期の静電吸着塗装が行えるように適宜設定すれば
よい。
【0031】また、前記実施例では多孔質無機建材とし
て軽量気泡コンクリート製のパネル10を用いたが、その
他の材質であってもよく、本発明は微小な気孔等の凹凸
や模様等の凹凸がある各種の多孔質無機建材に適用して
優れた効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
静電吸着により塗料霧滴を導入することで凹部内に塗膜
を形成することができるとともに、塗料に浸透性を与え
ることで周囲から微小な凹部内の保護性を確保すること
ができ、表面に大小の凹凸がある多孔質無機建材に対し
ても十分な保護性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図。
【図2】同実施例の要部を示す拡大断面図。
【図3】従来例を示す拡大断面図。
【図4】他の従来例を示す拡大断面図。
【符号の説明】
10 多孔質無機建材である軽量気泡コンクリート製パネ
ル 11 垂直な表面 12 上向きの段差面 13 下向きの段差面 14 小さな気孔 15 中程度の気孔 16 大きな気孔 20 静電塗装装置 25 塗料霧滴 26 塗膜 27 塗料浸透領域

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 表面に大小の凹凸を有する多孔質無機建
    材の塗装方法であって、前記建材の表面に静電吸着によ
    り塗料を塗布するとともに、前記塗料として所定の塗膜
    形成性を有し、かつ表面から前記静電吸着では内側に塗
    膜ができない比較的小さな凹部の深さまで浸透する程度
    の浸透性を有する塗料を用いることを特徴とする多孔質
    無機建材の塗装方法。
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