JPH05159941A - 巻鉄心及びその製造方法 - Google Patents

巻鉄心及びその製造方法

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JPH05159941A
JPH05159941A JP3323035A JP32303591A JPH05159941A JP H05159941 A JPH05159941 A JP H05159941A JP 3323035 A JP3323035 A JP 3323035A JP 32303591 A JP32303591 A JP 32303591A JP H05159941 A JPH05159941 A JP H05159941A
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ribbon
wound
winding
magnetic alloy
amorphous magnetic
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JP3323035A
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English (en)
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Masaki Komon
正毅 小門
Yoshiaki Shimizu
吉章 清水
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】非晶質磁性合金薄帯からなる巻鉄心の占積率を
向上させて巻鉄心を小形にし、その製造に要する時間を
短縮する。 【構成】2枚の非晶質磁性合金薄帯2a,2bを、それ
ぞれのロール面Srどうしが隣り合い、自由面Sfどう
しが隣り合う状態で並列に巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質磁性合金薄帯を
巻回してなる巻鉄心及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】非晶質磁性合金薄帯(以下単に薄帯とも
云う。)は、溶融金属を固定冷媒である冷却ロールの外
周面上に噴出させて、極めて短時間で冷却固化させるこ
とにより、非晶質状態の固体金属としたものである。
【0003】溶融金属を結晶化することなく固化するた
めには、極めて大きな冷却速度を必要とするので、非晶
質磁性合金薄帯の厚さはごく薄いものに限定され、通常
は20〜30μm程度の厚さとされる。
【0004】非晶質磁性合金薄帯は、一般に1個の冷却
ロールを用いて、その外周面上に溶融金属を冷却固化す
る単ロール法により製造される。単ロール法により製造
される薄帯は、固化時に冷却ロールに接触していた面
(ロール面)と、固化時に雰囲気ガス(ヘリウムガス又
はアルゴンガス)に接していた面(自由面)との、表面
状態の異なる2種類の面を有している。
【0005】ロール面は、冷却ロールの外周面が転写さ
れた状態となっているため、一般に細かい凹凸はあるが
平坦度は良好である。一方、自由面は大きなうねりを有
していて、その平坦度は良くない。自由面の平坦度が悪
いのは、薄帯の製造工程において溶融金属が雰囲気ガス
に対して大きな相対運動を行うことにより、激しい乱流
状態の雰囲気ガスに接しつつ固化されるためである。
【0006】ここで云う平坦度とは表面のうねりの小さ
さを意味するものであって、平坦度が良い(悪い)とい
うことは表面のうねりが小さい(大きい)ことを意味し
ている。
【0007】尚凹凸がなくても厚さが一様でない場合
(例えば直線的な傾斜面となっている場合)は、平坦度
が悪いとみなす。平坦度を評価する方向は、特に記載の
ないかぎり薄帯の幅方向とする。
【0008】一般に非晶質磁性合金薄帯の自由面におけ
る幅方向の表面パターンはランダムなうねりを有し、薄
帯の長さ方向の任意の部分における幅方向の表面パター
ンは、小さい凹凸はあるが全般的には一様である。
【0009】非晶質磁性合金薄帯は、大径のロール状に
巻回された薄帯材料コイルが1単位となって使用者に供
給される。非晶質磁性合金薄帯のロール面及び自由面の
いずれが薄帯材料コイルの内側に位置するか外側に位置
するかは任意であるが、同一設備によって生産される薄
帯材料コイルにおいては、当然ロール面及び自由面の位
置関係は同じである。
【0010】非晶質磁性合金薄帯を用いて巻鉄心を製造
する方法としては、薄帯材料コイルから巻戻した薄帯を
巻取って直接巻鉄心の形に巻回する方法と、薄帯材料コ
イルから巻戻した薄帯をリング状に巻き取った後、所定
の加工を施して巻鉄心の形にする方法とがある。後者の
方法としては、例えば、リング状に巻き取ったものを一
か所で切断して展開することにより薄帯の積層体を形成
した後、この積層体から分離した多数の単位積層体を順
次巻芯に巻回してそれぞれの両端を接合する方法があ
る。
【0011】図3(A)は、非晶質磁性合金薄帯を用い
た従来の巻鉄心を一部破断してその外観を示した斜視図
であり、図3(B)は同図(A)の破断面A´の一部を
拡大して示した断面図である。図示の巻鉄心1´は非晶
質磁性合金薄帯2を巻回して積層した矩形状巻鉄心で、
図3(B)において、Sr及びSfはそれぞれ薄帯のロ
ール面及び自由面を示している。尚ロール面にも細かい
凹凸は存在するが、表示の便宜上ロール面は平面で表し
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】薄帯を用いた巻鉄心の
占積率(鉄心のみかけの断面積に対する磁性体の正味の
断面積との比)は良くない。珪素鋼帯を用いた巻鉄心で
は、0.9以上の占積率を確保できるのに対して、薄帯
を用いた巻鉄心の占積率は0.8程度である。これは、
薄帯が極めて薄いことと、薄帯の自由面の平坦度が悪い
こととの2つの理由による。
【0013】しかし、薄帯の厚さを大きくしたり、自由
面の平坦度を良くしたりすることは容易ではない。そこ
で、巻鉄心の製造方法に工夫を加えることにより鉄心の
占積率の向上を図ることが提案されている。
【0014】特公平2−28243号には、薄帯を巻回
して巻鉄心を製造する過程で、一旦薄帯を切断して幅方
向に180度反転させて再び巻回を行い、この反転作業
を1ないし数回行うことにより占積率の向上を図る方法
が開示されている。しかしこの方法では、薄帯の厚さが
幅方法に一様に変化している場合に占積率の向上が図れ
るのであって、通常の表面状態の薄帯、すなわちランダ
ムな凹凸を有する薄帯の場合には効果がない。また、こ
の方法では巻鉄心の巻回途中で薄帯を切断して、切断し
た薄帯を接続しなければならないので、作業能率が低下
するという問題がある。
【0015】本発明の目的は、いかなる非晶質磁性合金
薄帯を用いた場合にも占積率の向上と製造能率の向上と
を図ることができる巻鉄心及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる巻鉄心で
は、非晶質磁性合金薄帯のロール面どうしが相隣接し、
自由面どうしが相隣接する状態で非晶質磁性合金薄帯を
積層する。上記の巻鉄心を製造する本発明の製造方法に
おいては、非晶質磁性合金薄帯をコイル状に巻回してな
る薄帯材料コイルを偶数個用意して該偶数個の薄帯材料
コイルをそれぞれアンコイラに取付け、偶数個の薄帯材
料コイルの内の半数の薄帯材料コイルを巻枠の回転方向
と同一方向に回転させるともに他の半数の薄帯材料コイ
ルを巻枠と反対方向に回転させてそれぞれの薄帯材料コ
イルから非晶質磁性合金薄帯を巻き戻し、巻枠と同方向
に回転する薄帯材料コイルから巻取った非晶質磁性合金
薄帯及び巻枠と反対方向に回転する薄帯材料コイルから
巻取った非晶質磁性合金薄帯を隣合わせに配置して並列
に巻回することにより薄帯の巻回体を形成する。尚「並
列に巻回する」とは、複数枚の薄帯を厚さ方向に重ね合
わせて同時に巻回することを意味する。上記の方法で用
いる巻枠は、輪郭が矩形状を呈するものでもよく、輪郭
が円形を呈するものでもよい。上記の方法で得られた巻
回体はそのまま焼鈍して電気機器用の巻鉄心として用い
るようにしてもよく、また更に他の加工を加えてから焼
鈍して電気機器用の巻鉄心として用いるようにしてもよ
い。例えば輪郭が円形の巻枠を用いる場合には、該巻枠
に巻回された巻回体が円環状を呈するが、この巻回体を
矩形状に成形してから焼鈍して、変圧器用の鉄心として
用いるようにしても良い。また円環状の巻回体を一か所
で積層方向に切断して展開した後、展開された積層体か
ら所定枚数の薄帯を分離し、分離した薄帯を矩形状の巻
枠の外周に順次巻き付けてそれぞれの両端を突き合わせ
接合していく方法により、継鉄部に接合部を有する矩形
状の巻鉄心を得て、該鉄心を焼鈍してから変圧器等の鉄
心として用いるようにしても良い。
【0017】
【作用】前述のように、非晶質合金薄帯の表面はロール
面と自由面との2種類の面からなっていて、自由面の平
坦度は良くない。薄帯の自由面は凹凸の波高(凹凸の
差)及び波長(凹凸のピッチ)が大きいので、自由面ど
うしを対向させて押し付けると、対向する薄帯の凹凸部
が相互に噛み合う状態となる。これに対し、ロール面は
凹凸の波高及び波長が共に小さいので、ロール面と自由
面とを対向させて押付けても、両者の凹凸部はほとんど
噛み合わない。したがって、上記のように薄帯を巻回し
て巻鉄心を製作する際に、同じ種類の面どうしを対向さ
せた状態で偶数枚の薄帯を並列に巻回するようにする
と、薄帯の積層体の自由面どうしが対向する部分で薄帯
の凹凸部が相互に噛み合った状態となり、巻鉄心の積層
厚さが小さくなる。即ち、上記のように構成すると、鉄
心の占積率が向上するため、薄帯の所要量を少なくする
ことができ、コストの低減を図ることができる。また上
記のように、偶数個の薄帯材料コイルを用意して、半数
の薄帯材料コイルと他の半数の薄帯材料コイルとをそれ
ぞれ反対方向に回転させて薄帯を巻戻し、回転方向が異
なる薄帯材料コイルから巻戻された薄帯を隣り合わせに
して複数枚の薄帯を並列に巻回するようにすると、薄帯
の同種類の面が対向した状態にある巻鉄心を能率良く短
時間で巻回することができ、製造能率を向上させること
ができる。
【0018】
【実施例】図1(A)は、本発明に係わる巻鉄心を一部
破断してその外観を示した斜視図、図1(B)は同図
(A)の破断面Aの一部を拡大して示した部分拡大断面
図である。図示の巻鉄心1は、非晶質磁性合金からなる
第1の薄帯2aと第2の薄帯2bとを並列に巻回して積
層したもので、その全体形状が矩形状を呈するように成
形されている。
【0019】本発明に係わる巻鉄心においては、非晶質
磁性合金薄帯のロール面どうしが相隣接し、自由面どう
しが相隣接する状態で薄帯が積層されている。即ち、第
1の薄帯2aのロール面Srと第2の薄帯2bのロール
面Srとが相隣接し、第1の薄帯2aの自由面Sf と第
2の薄帯2bの自由面Sfとが相隣接した状態で薄帯2
a,2bが並列に巻回されて積層されている。尚、実際
にはロール面にも細かい凹凸が存在するが、表示の便宜
上ロール面は平坦な面として表している。
【0020】図1(B)に示したように、薄帯2a,2
bの自由面Sfどうしの対向部において相互の凹凸部が
噛み合う状態を生じ、第1の薄帯2aの凸部が第2の薄
帯2bの凹部に入り込み、第1の薄帯2aの凹部に第2
の薄帯2bの凸部が入り込む状態が生じる。
【0021】薄帯の凹部と凸部とが噛み合う状態を生じ
るのは、凹凸の波長が大きい面どうしが対向する場合に
限られ、凹凸の波長の小さい面どうしが対向する場合に
は凹凸部の噛み合う状態が生じにくい。また、凹凸部の
波長が著しく異なる2面が対向する場合にも、凹凸部の
噛み合う状態はほとんど生じない。したがって、薄帯2
a,2bのロール面どうしが対向する部分においては、
凹凸部の噛み合いはほとんど生じない。
【0022】また、本発明の巻鉄心においては存在しな
いが、従来の巻鉄心の薄帯間のすべてに存在するロール
面と自由面との対向部においても凹凸部の噛み合いはほ
とんど生じない。
【0023】上記の理由から、図1(B)に示したよう
に、本発明に係わる巻鉄心1を構成する薄帯の所定枚数
分(図示例では便宜上6枚としている)の積層厚さtと
し、従来の巻鉄心の同じ積層枚数の薄帯の積層厚さt´
(図3B参照)とすると、t<t´なることは明らかで
あり、本発明によれば、従来の巻鉄心よりも占積率が向
上することが分かる。従って本発明によれば、非晶質磁
性合金薄帯の所要量を従来より少なくすることができ、
巻鉄心を小形に構成することができる。
【0024】次に上記巻鉄心を製造する本発明の方法に
ついて述べる。本発明の製造方法においては、偶数個の
薄帯材料コイルをアンコイラに取付け、該アンコイラに
より薄帯材料コイルから巻戻した薄帯を巻枠に並列に巻
回することにより薄帯の巻回体を形成する。
【0025】図2は本発明の製造方法で用いる製造装置
の概要を示したもので、この例では2個のアンコイラ2
0a,20bが設けられている。これらのアンコイラ
は、水平方向に配置された回転軸に取付けられたドラム
Da,Dbを備えていて、アンコイラ20a及び20b
のドラムDa及びDbにそれぞれ薄帯材料コイルCa及
びCbが保持されている。第1のアンコイラ20aに取
付けられた薄帯材料コイルCaから巻戻される薄帯を第
1の薄帯2aとし、第2のアンコイラ20bに取付けら
れた薄帯材料コイルCbから巻戻される薄帯を第2の薄
帯2bとする。
【0026】この例で用いている薄帯材料コイルCa及
びCbはともに非晶質磁性合金薄帯を、ロール面Srを
外側にして巻回したものである。また、第1及び第2の
薄帯2a及び2bはそれぞれの自由面Sfどうしを隣合
わせにした位置関係で輪郭が円形を呈する巻枠21に巻
回されるものとする。薄帯2a,2bを巻枠21に巻回
することにより巻回体10を得る。既に述べたように、
巻回体10を焼鈍してそのまま電気機器の巻鉄心として
用いる場合もあり、巻回体10に更に加工を施して他の
形状(例えば矩形状)の鉄心としてから焼鈍して電気機
器用巻鉄心として用いることもある。
【0027】本発明においては、薄帯材料コイルCa及
びCbが巻戻される際のそれぞれの回転方向が異なるよ
うに、両薄帯材料コイルがそれぞれの向きを異ならせて
アンコイラ20a及び20bに取り付けられる。図示の
例では巻枠21が図示しない駆動源により反時計方向に
回転駆動される。薄帯2a及び2bが巻枠21に巻回さ
れると第1のアンコイラ20aが時計方向に回転し、第
2のアンコイラ20bは巻枠21と同様に反時計方向に
回転する。
【0028】22a1ないし22a6は第1の薄帯2a用の
アイドラー、22b1ないし22b6は第2の薄帯2b用の
アイドラーであり、これらのアイドラーはそれぞれ定位
置に配置されてそれぞれの回転軸が装置のフレームに支
持されている。
【0029】23a及び23bはそれぞれ第1及び第2
の薄帯用のスウィングローラであって、これらのスウィ
ングローラは回転自在、かつ、所定範囲内で上下方向に
変位自在に支持されている。スウィングローラ23a及
び23bはそれぞれ図示しない付勢手段により下方及び
上方に付勢されている。これらのスウィングローラの付
勢力の大きさは任意に調整できるようになっている。ま
た各スウィングローラには図示しない位置センサが取付
けられ、該位置センサの検出出力に応じて、薄帯に弛み
や過大張力が生じないようアンコイラ20a,20bの
回転速度を制御するアンコイラ回転速度制御装置が設け
られている。即ち第1の薄帯2aに作用する張力が高く
なってスウィングローラ23aが上方に変位したときに
は、第1のアンコイラ20aの回転速度が上昇するよう
に制御され、第1の薄帯の張力が低下してスウィングロ
ーラ23aが下方に変位したときには第1のアンコイラ
20aの回転速度が低下するように制御されるようにな
っている。
【0030】また第2の薄帯2bに作用する張力が高く
なってスウィングローラ23bが下方に変位したときに
は、第2のアンコイラ20bの回転速度が上昇するよう
に制御され、第2の薄帯の張力が低下してスウィングロ
ーラ23bが上方に変位したときには第1のアンコイラ
20bの回転速度が低下するように制御されるようにな
っている。
【0031】24a及び24bはそれぞれ第1の薄帯2
a用及び第2の薄帯2b用のロードセルであって、これ
らのロードセルはそれぞれ第1の薄帯2a及び第2の薄
帯2bに作用している張力を表示するものである。ロー
ドセルが検出した張力が1つでも設定値を越えたときに
は、巻枠21及び第1のアンコイラ20a及び第2のア
ンコイラ20bを非常停止させることができるようにな
っている。
【0032】25a及び25bはそれぞれ第1及び第2
の薄帯用の薄帯エッジコントローラであって、巻枠21
に巻取られる際の薄帯2a及び2bの幅方向の位置を検
出してそれぞれの薄帯の幅方向位置を所定位置に保つよ
うにアンコイラ20a,20bの位置を制御するために
設けられたものである。
【0033】即ち、薄帯エッジコントローラ25aによ
り第1の薄帯2aが所定位置より薄帯の進行方向に向っ
て左側(図2の紙面の手前側)にずれたことが検出され
ると、第1のアンコイラ20aが図2において紙面の裏
側に微小移動するように該アンコイラ20aの位置が制
御されて上記のずれが解消されるようになっている。反
対に、薄帯エッジコントローラ25aにより、第1の薄
帯2aが所定位置より薄帯進行方向に向って右側(図2
の紙面の裏側)にずれたことが検出されたときには、第
1のアンコイラ20aが図2において紙面の手前側に微
小移動するように該アンコイラの位置が制御され、これ
により上記のずれが解消される。
【0034】薄帯エッジコントローラ25bによるアン
コイラ20bの位置の制御も同様に行われる。尚この例
では、第2のアンコイラ20bが必要に応じ第1のアン
コイラ20aと同じ方向(時計回り)に回転できるよう
になっている。これは入荷時における薄帯材料コイルの
薄帯の面の位置関係が統一されていない(ロール面が外
側のものと自由面が外側のものとが混在する)場合があ
ったときに、これに対処できるようにするためである。
【0035】ロール面と自由面との位置関係が一定しな
い薄帯材料コイルを用いる場合には、外側がロール面の
薄帯材料コイルを第1のアンコイラ20aに取付け、外
側が自由面の薄帯材料コイルを第2のアンコイラ20b
に取付ける。この場合、第2のアンコイラ20bからの
薄帯の引出し位置は、図に破線で示したように第1のア
ンコイラ20aからの薄帯の引出し位置と同様の位置
(アンコイラの下側)とする。そしてこの場合、2個の
アンコイラ20a,20bの回転方向を同一(時計回
り)とする。
【0036】尚図2は本発明の製造方法で用いる製造装
置の一例を概略的に示したものであって、アンコイラの
数は2個に限定されるものではない。アンコイラは偶数
個設けられていればよい。またアイドラーの数も任意で
ある。スウィングローラ,ロードセル及び薄帯エッジコ
ントローラは必ずしも必須のものではない。
【0037】また上記の説明では、全てのアンコイラを
同方向に回転させる場合に、アンコイラの回転方向を巻
枠の回転方向と反対方向としたが、アンコイラの回転方
向を巻枠の回転方向と同方向とするようにしてもよい。
【0038】尚巻枠及びアンコイラの回転方向は上記の
例に限定されるものではなく、上記の例においてアンコ
イラ20aとアンコイラ20bの回転方向を逆にしても
よいのはもちろんである。
【0039】本発明の巻鉄心を製造する装置におけるア
ンコイラ及び巻枠の特徴を一般的に云えば次の通りであ
る。
【0040】本発明においては、偶数個のアンコイラと
1個の巻枠とを用いて全てのアンコイラに取付けられた
薄帯材料コイルから巻戻した薄帯を巻枠に並列巻回する
際に、半数のアンコイラは巻枠と同方向に回転させ、他
の半数のアンコイラは巻枠と反対方向に回転させる。
【0041】そして、巻枠と同方向に回転するアンコイ
ラに取付けられた薄帯材料コイルから巻戻した薄帯と、
巻枠と反対方向に回転するアンコイラに取付けられた薄
帯材料コイルから巻戻した薄帯とを1枚ずつ隣合わせに
して巻枠に並列に巻回する。上記の例で示したように、
薄帯材料コイルのロール面と自由面との位置関係が一定
しない場合に対処し得るようにするために、巻枠と同方
向(反対方向)に回転するアンコイラに、巻枠と反対方
向(同方向)にも回転できる機能を持たせて、必要に応
じて全てのアンコイラを巻枠と反対方向(同方向)に回
転させ得るようにしておくことが好ましいが、薄帯材料
コイルのロール面と自由面との位置関係が一定しないの
は特殊なケースであるので、このような機能を持たせる
ことは本発明の必須の要件ではない。
【0042】上記のように、2枚の薄帯を並列にして巻
回するようにすると、1枚の薄帯を巻回する場合に比べ
て当然巻回時間は短くて済むから、巻鉄心の製作時間が
短縮されることになる。
【0043】上記の例では、2枚の薄帯の自由面どうし
を隣り合わせにして並列に巻回するようにしたが、2枚
の薄帯のロール面どうしを隣り合わせにして並列に巻回
するようにしてもよいのもちろんである。2枚の薄帯の
ロール面どうしを隣り合わせにして並列巻回すると、隣
接するターン間において自由面どうしが対向することに
なり、該自由面どうしが対向する部分でそれぞれの凹凸
部が噛み合う状態となる。
【0044】尚、2枚の薄帯を並列にしてNターンの巻
回を行う場合において、自由面どうしを隣合わせにして
並列巻回するようにすると、自由面どうしの対向箇所は
N箇所(巻回体の厚さ方向に沿って数えた自由面どうし
の対向箇所)となり、ロール面どうしを隣合わせにして
並列巻回した場合には、自由面どうしの対向箇所は(N
−1)箇所となる。したがって、計算上は自由面どうし
を隣り合わせにして並列巻回する方が占積率向上の面で
有利であるが、一般に巻回数Nは極めて大きいから実質
上の優劣の差は無視しうる程度である。
【0045】図2に示した製造装置により製作された巻
鉄心においては、並列巻回されている2枚の薄帯が互い
に幅方向に反転した状態で重なり合うことにより、同じ
種類の面どうしが対向した状態にある。
【0046】2枚の薄帯を幅方向に反転させる方法とし
て、一方のアンコイラにより巻戻した薄帯にねじりを加
えることにより幅方向に反転させながら巻枠に巻回する
方法を採用することもできる。但しこの場合には、巻枠
及びアンコイラの回転速度を上記の実施例による場合よ
りも低く設定する必要がある。
【0047】また2枚の薄帯を長手方向に反転させて重
ね合わせることにより薄帯の同じ種類の面どうしを対向
させる方法もある。即ち、薄帯材料コイルから薄帯の表
裏を反転させて一旦反転用リコイラに巻き取り、該反転
用リコイラから巻戻した薄帯と、薄帯の表裏を反転させ
てない他の薄帯材料コイルから巻戻した薄帯とを巻枠に
並列に巻回する方法をとることもできる。薄帯材料コイ
ルの反転操作においては、アンコイラと反転用リコイラ
との回転方向は同方向である。
【0048】反転用リコイラに巻取られた薄帯を反転薄
帯材料コイルと呼ぶことにする。薄帯材料コイルにおい
てロール面Srが外側に位置していたとすれば、反転薄
帯材料コイルにおいては自由面Sfが外側に位置するこ
とになる。また薄帯材料コイルの巻始め端及び巻終り端
はそれぞれ、反転薄帯材料コイルの巻終り端及び巻始め
端になる。この反転材料コイルと反転操作を行っていな
い薄帯材料コイルとを、図2に示したものと同様な製造
装置のアンコイラに取付けて、2枚の薄帯を巻枠に並列
に巻回する。この場合2個のアンコイラの回転方向は同
一である。このようにして並列に巻回した2枚の薄帯
は、互いに長手方向に反転された状態で対向する。
【0049】薄帯の同じ種類の面どうしを対向させる場
合に、薄帯を幅方向に反転させる方法をとる場合と、薄
帯を長手方向に反転させる方法をとる場合とのいずれが
巻鉄心の占積率向させる上で有利であるかは、薄帯の対
向面の噛み合い状態がいずれの方法による場合により強
く生じるかによって決まる。一般には、薄帯を幅方向に
反転させる方法をとる方が巻鉄心の占積率を向上させる
上で有利なことが多く、製作工程面に関してもこの方が
有利である。
【0050】上記の実施例では、2個の薄帯材料コイル
を2枚の薄帯を並列に巻回するようにしたが、4個以上
の薄帯材料コイルを設けて、4枚以上の偶数枚の薄帯
を、同じ種類の面どうしを隣合わせにして並列に巻回す
るようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、非晶質
磁性合金薄帯の同じ種類の面どうしを隣り合わせにして
偶数枚の薄帯を並列に巻回するようにしたので、薄帯の
自由面の凹凸部を互いに噛み合わせた状態として、鉄心
の占積率を向上させることができる。したがって薄帯の
所要量を少なくすることができ、巻鉄心を小形に製作で
きる利点がある。また偶数枚の薄帯を並列に巻回するの
で、巻鉄心の製作時間を短縮できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係わる巻鉄心を一部破断して
その外観を示した斜視図である。(B)は(A)の破断
面Aの一部を拡大して示した部分拡大断面図である。
【図2】本発明の製造方法で用いる製造装置の構成例を
示した概略図である。
【図3】(A)は従来の巻鉄心を一部破断してその外観
を示した斜視図である。(B)は(A)の破断面A´の
一部を拡大して示した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…巻鉄心、2…非晶質磁性合金薄帯、2a…第1の非
晶質磁性合金薄帯、Ca…第1の薄帯材料コイル、2b
…第2の非晶質磁性合金薄帯、Cb…第2の薄帯材料コ
イル、10…巻回体、20a…第1のアンコイラ、20
b…第2のアンコイラ、21…巻枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/02 A 8019−5E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質磁性合金薄帯からなる巻鉄心におい
    て、 非晶質磁性合金薄帯のロール面どうしが相隣接し、自由
    面どうしが相隣接する状態で前記非晶質磁性合金薄帯が
    積層されていることを特徴とする巻鉄心。
  2. 【請求項2】非晶質磁性合金薄帯を巻回して薄帯の巻回
    体を形成する工程を行って巻鉄心を製造する方法におい
    て、 非晶質磁性合金薄帯をコイル状に巻回してなる薄帯材料
    コイルを偶数個用意して該偶数個の薄帯材料コイルをそ
    れぞれアンコイラに取付け、前記偶数個の薄帯材料コイ
    ルの内の半数の薄帯材料コイルを前記巻枠の回転方向と
    同一方向に回転させるとともに他の半数の薄帯材料コイ
    ルを前記巻枠と反対方向に回転させてそれぞれの薄帯材
    料コイルから非晶質磁性合金薄帯を巻き戻し、 前記巻枠と同方向に回転する薄帯材料コイルから巻取っ
    た非晶質磁性合金薄帯及び前記巻枠と反対方向に回転す
    る薄帯材料コイルから巻取った非晶質磁性合金薄帯を相
    隣るように配置して並列に巻回することにより前記巻回
    体を形成することを特徴とする巻鉄心の製造方法。
JP3323035A 1991-12-06 1991-12-06 巻鉄心及びその製造方法 Pending JPH05159941A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009176846A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Aichi Electric Co Ltd 鉄心材料の周長差調整装置
JP2009238794A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Aichi Electric Co Ltd 鉄心材料の定速巻戻し補助装置

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