JPH05164671A - 血液線溶反応の測定法及び測定装置 - Google Patents
血液線溶反応の測定法及び測定装置Info
- Publication number
- JPH05164671A JPH05164671A JP33191891A JP33191891A JPH05164671A JP H05164671 A JPH05164671 A JP H05164671A JP 33191891 A JP33191891 A JP 33191891A JP 33191891 A JP33191891 A JP 33191891A JP H05164671 A JPH05164671 A JP H05164671A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- measuring
- reaction
- fibrin
- vibrator
- piezoelectric vibrator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 正確に感度よく生体内反応に近い線溶系活性
または線溶系に関与する因子の活性量、存在量または濃
度を定量する。 【構成】 圧電振動子に予め線溶反応の基質となる線維
素、線維素原もしくはこれらの派生物質またはこれらを
含有する生体材料を付着させ、線溶反応によりこれらの
物質が溶離する際の物理現象を該圧電振動子を用いて測
定する血液線溶反応の測定方法。
または線溶系に関与する因子の活性量、存在量または濃
度を定量する。 【構成】 圧電振動子に予め線溶反応の基質となる線維
素、線維素原もしくはこれらの派生物質またはこれらを
含有する生体材料を付着させ、線溶反応によりこれらの
物質が溶離する際の物理現象を該圧電振動子を用いて測
定する血液線溶反応の測定方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生化学の分野における
血液線溶系検査での圧電振動子を利用した血液線溶に伴
う線維素溶解反応の測定法及び測定装置に関し、詳しく
は圧電振動子表面上に血液線溶反応の基質である線維
素、線維素原またはこれらの派生物質を前もって付着さ
せ、血液線溶反応に寄与または影響する物質、触媒、活
性化因子、阻害因子、酵素、基質などの血液線溶系因子
の存在量や濃度を測定する測定法及び測定装置に関す
る。
血液線溶系検査での圧電振動子を利用した血液線溶に伴
う線維素溶解反応の測定法及び測定装置に関し、詳しく
は圧電振動子表面上に血液線溶反応の基質である線維
素、線維素原またはこれらの派生物質を前もって付着さ
せ、血液線溶反応に寄与または影響する物質、触媒、活
性化因子、阻害因子、酵素、基質などの血液線溶系因子
の存在量や濃度を測定する測定法及び測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】活性反応を主反応とした血液線溶系また
は血液線溶系因子の活性量、存在量または濃度の測定に
は、プラスミンに特異的な発色性合成ペプチド(特開昭
58−172354号公報)やプラスミンの活性化因子
に特異的な発色性合成ペプチドを基質として用い、線溶
系因子により該合成ペプチドから水解遊離される発色体
の量を光学的に測定する方法、放射性同位元素で標識し
た線維素平板から線溶系因子によって溶離される可溶性
の放射性線維の放射活性を測定する方法(ジヤーナル
オブ エクスペリメンタル メディシン(J.Exp.
Med)、137,85−111(1973))、線維
素平板が線溶系因子によって溶解される過程または溶解
後の溶解面積を測定する方法(プログレス イン ケミ
カル フィブリノリシス アンド トロンボシス 1、
ラバン プレス(Progressin Chemic
al Fibrinolysis and Throm
bosis 1、Ravan Press)、151−
159(1975))がある。一方、電圧振動子を用い
て、粘度変化などを指標として測定する方法は、血液凝
固系に関しては報告されている(アナリティカ ケミカ
アクタ(Anal,Chim,Acta)、217、
321−326(1989))が、線溶系または線溶系
因子の測定に応用した例はない。
は血液線溶系因子の活性量、存在量または濃度の測定に
は、プラスミンに特異的な発色性合成ペプチド(特開昭
58−172354号公報)やプラスミンの活性化因子
に特異的な発色性合成ペプチドを基質として用い、線溶
系因子により該合成ペプチドから水解遊離される発色体
の量を光学的に測定する方法、放射性同位元素で標識し
た線維素平板から線溶系因子によって溶離される可溶性
の放射性線維の放射活性を測定する方法(ジヤーナル
オブ エクスペリメンタル メディシン(J.Exp.
Med)、137,85−111(1973))、線維
素平板が線溶系因子によって溶解される過程または溶解
後の溶解面積を測定する方法(プログレス イン ケミ
カル フィブリノリシス アンド トロンボシス 1、
ラバン プレス(Progressin Chemic
al Fibrinolysis and Throm
bosis 1、Ravan Press)、151−
159(1975))がある。一方、電圧振動子を用い
て、粘度変化などを指標として測定する方法は、血液凝
固系に関しては報告されている(アナリティカ ケミカ
アクタ(Anal,Chim,Acta)、217、
321−326(1989))が、線溶系または線溶系
因子の測定に応用した例はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発色性合成基質を用い
る水解活性測定法は、基質の酵素特異性および親和性が
天然型の基質と異なり、交叉反応性のある蛋白分解酵素
の影響を少なからず受けるばかりか、活性中間体に対す
る挙動も様々であり、必ずしも生体内で実際に発現され
る線溶系因子の活性を測定するものではない。また、遊
離発色体を光学的に測定するため全血を用いた場合には
使用できない。その点線維素平板を溶解させる測定方法
は、天然の基質を用いるため生体内での線溶動態をよく
反映し、全血での測定が可能であるという特徴を有す
る。しかしながら、溶離した可溶性線維素を測定する方
法はラジオアイソトープを使用し、その取り扱いに煩雑
さを伴う。また溶解面積を計測する方法は、測定上の誤
差を招き適切な方法ではない。
る水解活性測定法は、基質の酵素特異性および親和性が
天然型の基質と異なり、交叉反応性のある蛋白分解酵素
の影響を少なからず受けるばかりか、活性中間体に対す
る挙動も様々であり、必ずしも生体内で実際に発現され
る線溶系因子の活性を測定するものではない。また、遊
離発色体を光学的に測定するため全血を用いた場合には
使用できない。その点線維素平板を溶解させる測定方法
は、天然の基質を用いるため生体内での線溶動態をよく
反映し、全血での測定が可能であるという特徴を有す
る。しかしながら、溶離した可溶性線維素を測定する方
法はラジオアイソトープを使用し、その取り扱いに煩雑
さを伴う。また溶解面積を計測する方法は、測定上の誤
差を招き適切な方法ではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は圧電振動子を測
定用素子として用いることを特徴とする血液線溶反応の
測定法に関し、さらに詳しくは、圧電振動子に、予め線
溶反応の基質となる線維素もしくは線維素原またはこれ
らの派生物質を付着させ、線溶反応によりこれらの物質
が溶離する際の物理現象を該圧電振動子を用いて測定す
る方法に関する。また本発明は、線溶反応の基質となる
線維素もしくは線維素原またはこれらの派生物質を付着
させた圧電振動子を測定用素子として有する血液線溶反
応の測定装置に関する。
定用素子として用いることを特徴とする血液線溶反応の
測定法に関し、さらに詳しくは、圧電振動子に、予め線
溶反応の基質となる線維素もしくは線維素原またはこれ
らの派生物質を付着させ、線溶反応によりこれらの物質
が溶離する際の物理現象を該圧電振動子を用いて測定す
る方法に関する。また本発明は、線溶反応の基質となる
線維素もしくは線維素原またはこれらの派生物質を付着
させた圧電振動子を測定用素子として有する血液線溶反
応の測定装置に関する。
【0005】本発明の方法において、測定用素子として
用いる圧電振動子に付着させる線維素、線維素原または
これらの派生物質の付着方法は特に制限はないが、これ
らの物質の水溶液を調製し、予め圧電振動子が装着され
ている測定用セルにその水溶液を満たし物理吸着により
圧電振動子表面に付着させる方法が簡便であり好まし
い。その溶液濃度は、高純度溶液を用いる場合は、特に
制限はないが、付着時間を短時間にするためには、1m
g/ml以上が好ましく、この場合30分で付着は終了
する。一方、溶液中に他の血漿由来の蛋白質またはペプ
チドを多く含有する場合、特に該蛋白質またはペプチド
が溶液中の全蛋白質量の20%(重量/重量)以上の場
合には0.01mg/mlないし0.1mg/mlが好
ましい。このような線維素、線維素原またはこれらの派
生物質を他の生体蛋白質あるいはペプチドと共存させた
状態で、すなわち生体材料として付着させた圧電振動子
は、生体内反応に近似させた線溶反応系全体の活性を測
定するのに好都合である。
用いる圧電振動子に付着させる線維素、線維素原または
これらの派生物質の付着方法は特に制限はないが、これ
らの物質の水溶液を調製し、予め圧電振動子が装着され
ている測定用セルにその水溶液を満たし物理吸着により
圧電振動子表面に付着させる方法が簡便であり好まし
い。その溶液濃度は、高純度溶液を用いる場合は、特に
制限はないが、付着時間を短時間にするためには、1m
g/ml以上が好ましく、この場合30分で付着は終了
する。一方、溶液中に他の血漿由来の蛋白質またはペプ
チドを多く含有する場合、特に該蛋白質またはペプチド
が溶液中の全蛋白質量の20%(重量/重量)以上の場
合には0.01mg/mlないし0.1mg/mlが好
ましい。このような線維素、線維素原またはこれらの派
生物質を他の生体蛋白質あるいはペプチドと共存させた
状態で、すなわち生体材料として付着させた圧電振動子
は、生体内反応に近似させた線溶反応系全体の活性を測
定するのに好都合である。
【0006】本発明の方法においては、上記のようにし
て圧電振動子表面上に前もって付着させた血液線溶反応
の基質である線維素、線維素原またはこれらの派生物質
が線溶反応により溶離する際の物理現象により、圧電振
動子の発振周波数変化を伴うことを利用し、高感度でか
つ再現性よく血液線溶系に関与する各因子あるいは系全
体の活性量、存在量または濃度を測定する。
て圧電振動子表面上に前もって付着させた血液線溶反応
の基質である線維素、線維素原またはこれらの派生物質
が線溶反応により溶離する際の物理現象により、圧電振
動子の発振周波数変化を伴うことを利用し、高感度でか
つ再現性よく血液線溶系に関与する各因子あるいは系全
体の活性量、存在量または濃度を測定する。
【0007】実際には反応に伴う圧電振動子の発振周波
数変化を周波数カウンタを用いて測定する方法、インピ
ーダンスアナライザを用いて圧電振動子のインピーダン
スを測定する共振法等を行うことができるが、装置が簡
便で低コストであること等から、発振周波数変化を測定
する方法が好ましい。
数変化を周波数カウンタを用いて測定する方法、インピ
ーダンスアナライザを用いて圧電振動子のインピーダン
スを測定する共振法等を行うことができるが、装置が簡
便で低コストであること等から、発振周波数変化を測定
する方法が好ましい。
【0008】本発明の方法において、その活性量、存在
量または濃度を測定する因子としては例えば次のものが
挙げられる。第I因子(フイブリノージエン)、FDP
−(X、Y、A、E、Dダイマー等)、C1INH、α
2M、α1AT,α2PI、TAT、PF4、Protein
C、活性化Protein C、Protein S、活性化Protein
S、Protein Z、活性化ProteinZ、活性化Heparin、プ
ラスミノーゲン、プラスミノーゲンアクチベータ、プラ
スミン、可溶性フィブリンモノマー、可溶性フィブリン
モノマー複合体、フィブリン、安定化フィブリン、PI
VKA。
量または濃度を測定する因子としては例えば次のものが
挙げられる。第I因子(フイブリノージエン)、FDP
−(X、Y、A、E、Dダイマー等)、C1INH、α
2M、α1AT,α2PI、TAT、PF4、Protein
C、活性化Protein C、Protein S、活性化Protein
S、Protein Z、活性化ProteinZ、活性化Heparin、プ
ラスミノーゲン、プラスミノーゲンアクチベータ、プラ
スミン、可溶性フィブリンモノマー、可溶性フィブリン
モノマー複合体、フィブリン、安定化フィブリン、PI
VKA。
【0009】存在量や濃度を測定する血液線溶反応に寄
与または影響する物質、触媒、活性化因子、阻害因子、
酵素、基質などの血液線溶系因子は特に制限はないが、
各因子の活性量、存在量または濃度を求める場合には、
他の因子の存在量を一定にしておき、一つの因子の存在
量または濃度だけを変化させ周波数変化を測定し、予め
検量線を作製しておくのが好ましい。
与または影響する物質、触媒、活性化因子、阻害因子、
酵素、基質などの血液線溶系因子は特に制限はないが、
各因子の活性量、存在量または濃度を求める場合には、
他の因子の存在量を一定にしておき、一つの因子の存在
量または濃度だけを変化させ周波数変化を測定し、予め
検量線を作製しておくのが好ましい。
【0010】測定される周波数変化のデータ解析手段と
しては、公知の様々の解析法が採用できる。例えば、反
応前後での周波数の差、周波数変化の曲線の傾き(Hz
/秒、Hz/分等)、一定時間経過後の周波数の変化
量、周波数変化の曲線がある傾きに達する迄の時間(変
曲点)、一定の周波数変化を得るまでに要する時間、周
波数変化の曲線の微分値、該微分値の一定値を得るまで
に要した時間等を求めることにより測定することができ
る。
しては、公知の様々の解析法が採用できる。例えば、反
応前後での周波数の差、周波数変化の曲線の傾き(Hz
/秒、Hz/分等)、一定時間経過後の周波数の変化
量、周波数変化の曲線がある傾きに達する迄の時間(変
曲点)、一定の周波数変化を得るまでに要する時間、周
波数変化の曲線の微分値、該微分値の一定値を得るまで
に要した時間等を求めることにより測定することができ
る。
【0011】一例として反応前後での周波数の差を求め
る方法について説明する。まず、存在量、濃度または活
性量を知りたい線溶系に関わる因子を欠如させた水溶液
を前記圧電振動子を設置した測定用セル内に圧電振動子
が浸漬するまで入れ、発振させ安定したところで、測定
対象である線溶系因子を含有する被検試料を一定量添加
し反応を生じさせ、安定化したときの発振周波数を測定
する。また、線溶系全体の活性を求める場合には、線溶
系の活性化されている標準液の希釈系列の線溶活性に伴
う周波数変化を測定し、予め検量線を作製しておくのが
好ましい。そして被検対象物の線溶活性量が検量線の濃
度あるいは活性量の範囲内に入るように調製した被検溶
液を、水溶液中で安定に圧電振動子が発振している測定
用セルに添加し、再度安定化したときの発振周波数を測
定する。測定終了後、測定前後の発振周波数の差を算出
し、発振周波数変化とする。
る方法について説明する。まず、存在量、濃度または活
性量を知りたい線溶系に関わる因子を欠如させた水溶液
を前記圧電振動子を設置した測定用セル内に圧電振動子
が浸漬するまで入れ、発振させ安定したところで、測定
対象である線溶系因子を含有する被検試料を一定量添加
し反応を生じさせ、安定化したときの発振周波数を測定
する。また、線溶系全体の活性を求める場合には、線溶
系の活性化されている標準液の希釈系列の線溶活性に伴
う周波数変化を測定し、予め検量線を作製しておくのが
好ましい。そして被検対象物の線溶活性量が検量線の濃
度あるいは活性量の範囲内に入るように調製した被検溶
液を、水溶液中で安定に圧電振動子が発振している測定
用セルに添加し、再度安定化したときの発振周波数を測
定する。測定終了後、測定前後の発振周波数の差を算出
し、発振周波数変化とする。
【0012】本発明において使用する圧電振動子の種類
は特に制限はないが、温度特性に優れた発振をするAT
カットされた水晶振動子を用いるのが好ましい。また、
測定溶液の導電率が高く、圧電振動子が安定に発振しな
い場合は圧電振動子電極の片面だけを測定溶液に接する
ようにするのが好ましい。その方法に特に制限はない
が、圧電振動子と同じ形状の板とシリコン樹脂で片面を
封止した素子を用いると、セル内での圧電振動子の配置
の方向にまったく制限がなくなるので好ましい。
は特に制限はないが、温度特性に優れた発振をするAT
カットされた水晶振動子を用いるのが好ましい。また、
測定溶液の導電率が高く、圧電振動子が安定に発振しな
い場合は圧電振動子電極の片面だけを測定溶液に接する
ようにするのが好ましい。その方法に特に制限はない
が、圧電振動子と同じ形状の板とシリコン樹脂で片面を
封止した素子を用いると、セル内での圧電振動子の配置
の方向にまったく制限がなくなるので好ましい。
【0013】図1に該圧電振動子(測定用素子)の一例
を示す。図1の(a)は正面図、(b)は(a)のa−
a′線断面図である。水晶板1の両面には銀電極2が設
けられリード線6が支持台5を経て設けられている。水
晶板1の片面は、水晶薄板3がシリコン樹脂によって接
着され、封止されている。また、リード線の測定用セル
内に浸漬される部分もシリコン樹脂4によって封止され
ている。
を示す。図1の(a)は正面図、(b)は(a)のa−
a′線断面図である。水晶板1の両面には銀電極2が設
けられリード線6が支持台5を経て設けられている。水
晶板1の片面は、水晶薄板3がシリコン樹脂によって接
着され、封止されている。また、リード線の測定用セル
内に浸漬される部分もシリコン樹脂4によって封止され
ている。
【0014】以上のような本発明の測定法に用いる装置
としては、図2に示すように、圧電振動子(測定用素
子)、発振回路、周波数カウンタ及びデータ演算装置を
備えたものが好ましい。図2において、圧電振動子(図
2では水晶振動子8)は、測定用セル7内に設置され
る。そして該圧電振動子は、発振回路に接続され、発振
回路は、周波数カウンターへ、該カウンターは、データ
演算装置としてのマイクロコンピュータに接続される。
としては、図2に示すように、圧電振動子(測定用素
子)、発振回路、周波数カウンタ及びデータ演算装置を
備えたものが好ましい。図2において、圧電振動子(図
2では水晶振動子8)は、測定用セル7内に設置され
る。そして該圧電振動子は、発振回路に接続され、発振
回路は、周波数カウンターへ、該カウンターは、データ
演算装置としてのマイクロコンピュータに接続される。
【0015】
【作用】圧電振動子に電圧を印加すると、微小ではある
が圧電振動子自体形状を変形することによって機械的に
振動する。圧電振動子は発振条件を検討すると、水溶液
中でも振動する。また圧電振動子表面上に線維素、線維
素原またはこれらの派生物質を付着させておいても、発
振周波数は異なるが振動する。この状態で圧電振動子を
安定に発振させ、さらに溶液環境中に線溶系を活性化さ
せるに十分な因子を補ってやると、圧電振動子表面上に
付着させてある線維素、線維素原またはこれらの派生物
質が溶液中に溶離し圧電振動子表面全体の質量およびせ
ん断応力が減少することにより発振周波数が変化する。
したがって、この圧電振動子の発振周波数変化をもって
線溶反応を高感度で再現よく測定できる。
が圧電振動子自体形状を変形することによって機械的に
振動する。圧電振動子は発振条件を検討すると、水溶液
中でも振動する。また圧電振動子表面上に線維素、線維
素原またはこれらの派生物質を付着させておいても、発
振周波数は異なるが振動する。この状態で圧電振動子を
安定に発振させ、さらに溶液環境中に線溶系を活性化さ
せるに十分な因子を補ってやると、圧電振動子表面上に
付着させてある線維素、線維素原またはこれらの派生物
質が溶液中に溶離し圧電振動子表面全体の質量およびせ
ん断応力が減少することにより発振周波数が変化する。
したがって、この圧電振動子の発振周波数変化をもって
線溶反応を高感度で再現よく測定できる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳述するが、基本的
な処理手順等を前もって説明する。 測定装置 圧電振動子には水晶結晶より作製されたATカット、9
MHz(八雲通信社製)の水晶振動子を用いている。図
1(a)は、該水晶振動子の正面図であり、(b)は
(a)のa−a′線断面図である。図中水晶板1の両面
には銀電極2がとりつけられており、水晶振動子の片面
は同一形状の水晶薄板3でシリコン樹脂4(シリコンシ
ーラント45、信越化学工業(株)製)を用いて封止さ
れている。さらにシード線6のうち支持台上部に出てい
る部分は、同様のシリコン樹脂4で封止されている。図
2に測定装置の該略図を示す。銀電極2から出たリード
線6は図2で示すように支持台5を介して発振回路に接
続されている。そして図1に示したように片面封止され
た水晶振動子8は図2のように測定用セル7内にシリコ
ン樹脂を用いてセットされる。水晶振動子表面への線維
素、線維素原またはこれらの派生物質付着方法は以下の
手順に従った。まず、50mM、pH7.4のトリス塩
酸緩衝液を調製し、線維素、線維素原またはこれらの派
生物質等を所定量添加しその水溶液を調製する。そして
該水溶液を水晶振動子8がセットされた測定用セル7に
水晶振動子8が全て浸漬される程度に入れ、室温で所定
時間放置する。その後水溶液を抜き取り、洗浄液として
0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝液(pH
8.0)を転化、1分間放置、抜き取る作業を3回行い
測定用素子として用いる。
な処理手順等を前もって説明する。 測定装置 圧電振動子には水晶結晶より作製されたATカット、9
MHz(八雲通信社製)の水晶振動子を用いている。図
1(a)は、該水晶振動子の正面図であり、(b)は
(a)のa−a′線断面図である。図中水晶板1の両面
には銀電極2がとりつけられており、水晶振動子の片面
は同一形状の水晶薄板3でシリコン樹脂4(シリコンシ
ーラント45、信越化学工業(株)製)を用いて封止さ
れている。さらにシード線6のうち支持台上部に出てい
る部分は、同様のシリコン樹脂4で封止されている。図
2に測定装置の該略図を示す。銀電極2から出たリード
線6は図2で示すように支持台5を介して発振回路に接
続されている。そして図1に示したように片面封止され
た水晶振動子8は図2のように測定用セル7内にシリコ
ン樹脂を用いてセットされる。水晶振動子表面への線維
素、線維素原またはこれらの派生物質付着方法は以下の
手順に従った。まず、50mM、pH7.4のトリス塩
酸緩衝液を調製し、線維素、線維素原またはこれらの派
生物質等を所定量添加しその水溶液を調製する。そして
該水溶液を水晶振動子8がセットされた測定用セル7に
水晶振動子8が全て浸漬される程度に入れ、室温で所定
時間放置する。その後水溶液を抜き取り、洗浄液として
0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝液(pH
8.0)を転化、1分間放置、抜き取る作業を3回行い
測定用素子として用いる。
【0017】測定方法 上記のようにして作製した線維素、線維素原またはこれ
らの派生物質を付着させた測定用素子を用いて行った血
液線溶反応の測定法を以下に説明する。図3に示すよう
に測定用素子が装着された反応用セルに反応用緩衝溶液
として0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝
液(pH8.0)900μlを添加し、水晶振動子を発
振させる。線溶系に関与する活性化物質の活性を測定す
る場合は、該緩衝液中に測定対象物質を除き反応に必要
なすべての因子を所定量含有させ水晶振動子を発振させ
る。そして溶液中に測定対象であるプラスミン、プラ
スミノゲン活性化因子などの線溶を開始させる物質を含
有する溶液を100μl添加し、線溶反応に伴う周波
数変化を測定する。また、線溶系活性化因子の前駆体量
またはプラスミノゲン量を測定する場合は、予めこれら
前駆体を活性化しておき、該活性化体を含有する溶液
を100μl添加し、線溶反応に伴う周波数変化を測定
する。一方、線溶系に関与する阻害物質の阻害活性を測
定する場合は、溶液中の線溶開始物質の活性を予め被
検対象物質で抑制させ、溶液に添加し抑制された状態
での線溶活性に伴う周波数変化を測定する。
らの派生物質を付着させた測定用素子を用いて行った血
液線溶反応の測定法を以下に説明する。図3に示すよう
に測定用素子が装着された反応用セルに反応用緩衝溶液
として0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝
液(pH8.0)900μlを添加し、水晶振動子を発
振させる。線溶系に関与する活性化物質の活性を測定す
る場合は、該緩衝液中に測定対象物質を除き反応に必要
なすべての因子を所定量含有させ水晶振動子を発振させ
る。そして溶液中に測定対象であるプラスミン、プラ
スミノゲン活性化因子などの線溶を開始させる物質を含
有する溶液を100μl添加し、線溶反応に伴う周波
数変化を測定する。また、線溶系活性化因子の前駆体量
またはプラスミノゲン量を測定する場合は、予めこれら
前駆体を活性化しておき、該活性化体を含有する溶液
を100μl添加し、線溶反応に伴う周波数変化を測定
する。一方、線溶系に関与する阻害物質の阻害活性を測
定する場合は、溶液中の線溶開始物質の活性を予め被
検対象物質で抑制させ、溶液に添加し抑制された状態
での線溶活性に伴う周波数変化を測定する。
【0018】以下に具体例をあげるが、特に記載のない
場合は上記の方法で行った。 プラスミン活性の測定 2mg/mlヒトフィブリノゲン液で30分間処理した
素子を用いてプラスミン活性を測定した。プラスミン溶
液は、0.15M食塩を含む75Mmトリス酢酸緩衝液
(pH8.0)に凍結乾燥プラスミノゲンを25mIU
/mlになるように希釈溶解し、その2.4mlに、6
000IU/mlのウロキナーゼ溶液の0.1mlを添
加し室温で15分間反応させ、プラスミノゲンをプラス
ミンに変換させて用いた。測定用素子を装着した測定用
セルに0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝液
(pH8.0)の0.9mlを入れ10分間放置後、上
記プラスミン溶液の0.1mlを添加し、線溶反応を開
始させ発振周波数を測定した。図4にその結果を示した
が、30分間で250Hz以上の周波数変化を検出でき
た。
場合は上記の方法で行った。 プラスミン活性の測定 2mg/mlヒトフィブリノゲン液で30分間処理した
素子を用いてプラスミン活性を測定した。プラスミン溶
液は、0.15M食塩を含む75Mmトリス酢酸緩衝液
(pH8.0)に凍結乾燥プラスミノゲンを25mIU
/mlになるように希釈溶解し、その2.4mlに、6
000IU/mlのウロキナーゼ溶液の0.1mlを添
加し室温で15分間反応させ、プラスミノゲンをプラス
ミンに変換させて用いた。測定用素子を装着した測定用
セルに0.15M食塩を含む75mMトリス酢酸緩衝液
(pH8.0)の0.9mlを入れ10分間放置後、上
記プラスミン溶液の0.1mlを添加し、線溶反応を開
始させ発振周波数を測定した。図4にその結果を示した
が、30分間で250Hz以上の周波数変化を検出でき
た。
【0019】
【発明の効果】臨床診断学上、生体内反応に近似した線
溶動態の把握は、医学的に有用な情報を提供するもので
ある。本発明の血液線溶反応の測定法及び測定装置によ
れば、より正確に感度よく生体内反応に近い線溶系活性
または線溶系に関与する因子の活性量、存在量または濃
度を定量することができる。また、本発明により線溶反
応測定に用いる被験検体は全血のままで使用することが
可能になり、血漿分離等の前処理の必要がなくなった。
溶動態の把握は、医学的に有用な情報を提供するもので
ある。本発明の血液線溶反応の測定法及び測定装置によ
れば、より正確に感度よく生体内反応に近い線溶系活性
または線溶系に関与する因子の活性量、存在量または濃
度を定量することができる。また、本発明により線溶反
応測定に用いる被験検体は全血のままで使用することが
可能になり、血漿分離等の前処理の必要がなくなった。
【図1】(a)は本発明の血液線溶反応の測定に使用す
る測定用素子の正面図、(b)はその断面図である。
る測定用素子の正面図、(b)はその断面図である。
【図2】本発明の測定装置の概略図である。
【図3】本発明の実施例における測定方法の手順を示す
図である。
図である。
【図4】本発明の測定方法により血液線溶反応を測定し
た実施例の周波数と時間の関係を示すグラフである。
た実施例の周波数と時間の関係を示すグラフである。
1 水晶板 2 銀電極 3 薄板 4 シリコン樹脂 5 支持台 6 リード線 7 測定用セル 8 水晶振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 博夫 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社医薬品研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 圧電振動子を測定用素子として用いるこ
とを特徴とする血液線溶反応の測定法。 - 【請求項2】 圧電振動子に、予め線溶反応の基質とな
る線維素もしくは線維素原またはこれらの派生物質を付
着させ、線溶反応によりこれらの物質が溶離する際の物
理現象を該圧電振動子を用いて測定する請求項1記載の
測定法。 - 【請求項3】 圧電振動子に、予め線溶反応の基質とな
る線維素もしくは線維素原またはこれらの派生物質を含
有する生体材料を付着させ、線溶反応によりこれらの線
溶系基質が溶離する際の物理現象を該圧電振動子を用い
て測定する請求項1記載の測定法。 - 【請求項4】 血液線溶反応の進行に伴う圧電振動子の
発振周波数の変化により、血液線溶反応に寄与または影
響する血液線溶系因子の活性量、存在量または濃度を測
定するものである請求項1、2または3記載の測定法。 - 【請求項5】 線溶反応の基質となる線維素もしくは線
維素原またはこれらの派生物質を付着させた圧電振動子
を測定用素子として有する血液線溶反応の測定装置。 - 【請求項6】 圧電振動子、発振回路、周波数カウンタ
及びデータ演算装置を備えた請求項5記載の測定装置。 - 【請求項7】 圧電振動子が、ATカットされた水晶結
晶から構成される請求項5または6記載の測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33191891A JPH05164671A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 血液線溶反応の測定法及び測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33191891A JPH05164671A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 血液線溶反応の測定法及び測定装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05164671A true JPH05164671A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18249095
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33191891A Pending JPH05164671A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 血液線溶反応の測定法及び測定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05164671A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013504071A (ja) * | 2009-09-09 | 2013-02-04 | アンドレアス・ヘティック・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー | 凝血時間を決定するための方法および装置 |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP33191891A patent/JPH05164671A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013504071A (ja) * | 2009-09-09 | 2013-02-04 | アンドレアス・ヘティック・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー | 凝血時間を決定するための方法および装置 |
| US9366652B2 (en) | 2009-09-09 | 2016-06-14 | Andreas Hettich Gmbh & Co. Kg | Blood coagulation time determination method and apparatus |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4662596B2 (ja) | 血液凝固時間を測定するための電気化学的システム | |
| US7857761B2 (en) | Acoustic blood analyzer for assessing blood properties | |
| TW536623B (en) | Methods for performing fibrinogen assays using dry chemical reagents containing ecarin and magnetic particles | |
| JP3955646B2 (ja) | バイオセンサ | |
| JP3792156B2 (ja) | 液体試料において凝血を分析する装置と方法 | |
| US4234682A (en) | Method and reagent for determining biologically active heparin in plasma | |
| CN101535498B (zh) | 电化学法测定血液样品中Xa因子抑制剂的方法和设备 | |
| PL108743B1 (en) | Method of controlling the course of enzymatic reactionsand other biochemical reactions | |
| Barnes et al. | A concanavalin A-coated piezoelectric crystal biosensor | |
| JPH0743388B2 (ja) | 血液凝固に伴うゲル化反応の測定法,測定装置及び測定用素子 | |
| CA2193318C (en) | Mass-sensitive biosensors | |
| MXPA96006584A (es) | Biosensores sensibles a masas | |
| JP3041361B2 (ja) | 反応計測装置 | |
| Robbins | The human plasma fibrinolytic system: regulation and control | |
| CA2434632A1 (en) | Oscillator and mass detector | |
| JPH03257346A (ja) | 反応計測装置 | |
| JPH0875629A (ja) | 流体中吸着物量連続測定素子及び材料層コーティング方法 | |
| Zur et al. | [20] Radiometric assays for blood coagulation factors | |
| JP2690849B2 (ja) | 水晶振動子式バイオセンサの製法及び水晶振動子式バイオセンサ | |
| áL Hayward et al. | Thickness shear mode acoustic assay for plasminogen activators | |
| JPS63101744A (ja) | 液中成分定量装置 | |
| JP2647790B2 (ja) | 水晶振動子式バイオセンサの製法及び水晶振動子式バイオセンサ | |
| US5298401A (en) | Process for the quantitative determination of the function and antigenic concentration of a substance contained in a biological liquid | |
| Yin et al. | Study of bovine serum albumin adsorption onto a silicon dioxide surface using a ring-electrode piezoelectric sensor | |
| Tombelli et al. | Piezoelectric Biosensors for Aptamer—Protein Interaction |