JPH05168185A - ボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線 - Google Patents
ボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線Info
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- JPH05168185A JPH05168185A JP3324867A JP32486791A JPH05168185A JP H05168185 A JPH05168185 A JP H05168185A JP 3324867 A JP3324867 A JP 3324867A JP 32486791 A JP32486791 A JP 32486791A JP H05168185 A JPH05168185 A JP H05168185A
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- coil
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Abstract
(57)【要約】
【目的】エナメル巻線絶縁方式を改良することにより、
ボイドレス化されて絶縁信頼性に優れ,かつ加工工数が
少ない高圧回転電機の固定子巻線を得る。 【構成】高圧回転電機の固定子巻線であって、スロット
の内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁層と、このス
ロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁されたマグネ
ットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回してなる上コイル
および下コイルと、上下一対のコイル間に介装されたコ
イル間絶縁層と、スロットの開口部を塞ぐくさびとを備
え、スロット絶縁層,コイル間絶縁層,およびくさびが
あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材を基
材層として含むもの、またはマグネットワイヤのエナメ
ル皮膜があらかじめ硬化促進剤処理されたガラス繊維に
より被覆されたものとし、硬化促進剤と反応した熱硬化
性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁層が形成されてな
るものとする。
ボイドレス化されて絶縁信頼性に優れ,かつ加工工数が
少ない高圧回転電機の固定子巻線を得る。 【構成】高圧回転電機の固定子巻線であって、スロット
の内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁層と、このス
ロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁されたマグネ
ットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回してなる上コイル
および下コイルと、上下一対のコイル間に介装されたコ
イル間絶縁層と、スロットの開口部を塞ぐくさびとを備
え、スロット絶縁層,コイル間絶縁層,およびくさびが
あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材を基
材層として含むもの、またはマグネットワイヤのエナメ
ル皮膜があらかじめ硬化促進剤処理されたガラス繊維に
より被覆されたものとし、硬化促進剤と反応した熱硬化
性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁層が形成されてな
るものとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通常低圧回転電機に
用いられるエナメル巻線絶縁方式固定子巻線をボイドレ
ス絶縁化することにより高耐電圧化した、定挌電圧が3
kvを越える高電圧の電動機,発電機などの固定子巻線
に関する。
用いられるエナメル巻線絶縁方式固定子巻線をボイドレ
ス絶縁化することにより高耐電圧化した、定挌電圧が3
kvを越える高電圧の電動機,発電機などの固定子巻線
に関する。
【0002】
【従来の技術】定挌電圧が3kvを越える高電圧回転電
機の固定子巻線には、従来成形コイル絶縁方式の固定子
巻線が使用されている。この絶縁方式は、絶縁被覆され
た平角マグネットワイヤをコイル導体として使用し、こ
れを複数タ−ン整列巻して隣接するタ−ン間あるいは列
間に加わる電圧を低減し、その外側に耐熱,耐部分放電
特性に優れたマイカテ−プ,集成マイカテ−プを所定の
厚みにテ−ピングして主絶縁(スロット絶縁)基材層を
形成した後、全体に熱硬化性樹脂を真空加圧含浸,加熱
硬化処理し、空隙や未含浸ボイドなどの欠陥を含まない
主絶縁層を有する固定子コイルを形成するものであり、
固定子鉄心の複数のスロットそれぞれに上コイル,下コ
イル2条の固定子コイル辺が収納され、相互に接続され
ることにより固定子巻線が形成される。このように形成
された固定子巻線は、主絶縁層にボイドが存在すること
により生ずる絶縁層の部分放電劣化をボイドレス化する
ことにより回避して高い絶縁信頼性(耐電圧寿命特性)
が得られる。
機の固定子巻線には、従来成形コイル絶縁方式の固定子
巻線が使用されている。この絶縁方式は、絶縁被覆され
た平角マグネットワイヤをコイル導体として使用し、こ
れを複数タ−ン整列巻して隣接するタ−ン間あるいは列
間に加わる電圧を低減し、その外側に耐熱,耐部分放電
特性に優れたマイカテ−プ,集成マイカテ−プを所定の
厚みにテ−ピングして主絶縁(スロット絶縁)基材層を
形成した後、全体に熱硬化性樹脂を真空加圧含浸,加熱
硬化処理し、空隙や未含浸ボイドなどの欠陥を含まない
主絶縁層を有する固定子コイルを形成するものであり、
固定子鉄心の複数のスロットそれぞれに上コイル,下コ
イル2条の固定子コイル辺が収納され、相互に接続され
ることにより固定子巻線が形成される。このように形成
された固定子巻線は、主絶縁層にボイドが存在すること
により生ずる絶縁層の部分放電劣化をボイドレス化する
ことにより回避して高い絶縁信頼性(耐電圧寿命特性)
が得られる。
【0003】一方、定挌電圧400V以下の低圧回転電
機においては、部分放電劣化の危険性が殆どなく低コス
ト化が強く求められるので、通常固定子巻線の絶縁を大
幅に簡素化したエナメル巻線絶縁方式が用いられる。図
4は低圧回転電機の従来の固定子巻線を示す要部の断面
図であり、固定子鉄心1に等ピッチで形成されたスロッ
ト2には、その内壁面に沿って絶縁紙やプラスチックフ
ィルムなどの薄葉材からなるスロット絶縁3が挿入さ
れ、その内側にエナメル皮膜で被覆されたマグネットワ
イヤ5(丸線)からなる下コイル6がインサ−タ機ある
いは人手により複数タ−ン挿入(巻回)され、さらにそ
の上に薄葉材からなるコイル間絶縁4、および上コイル
7が順次挿入され、次いでスロット2の開口部にくさび
8が打ち込まれることにより、上下一対のコイル6,7
がスロット内に固定される。巻線作業を終了した複数の
固定子コイルは相互に導電接続された後、全体をワニス
中に浸漬し、付着したワニスを加熱乾燥することによ
り、エナメル巻線絶縁方式による固定子巻線が形成され
る。このように構成された低圧回転電機の固定子巻線に
おいては、ワニス処理によって構成部材が相互に固着し
て機械的剛性が得られるとともに、巻線作業時にマグネ
ットワイヤ5のエナメル皮膜に生じた微細な損傷が、そ
の表面に付着したワニス皮膜により修復されるので、耐
熱,耐湿性能に優れた固定子巻線が得られる。
機においては、部分放電劣化の危険性が殆どなく低コス
ト化が強く求められるので、通常固定子巻線の絶縁を大
幅に簡素化したエナメル巻線絶縁方式が用いられる。図
4は低圧回転電機の従来の固定子巻線を示す要部の断面
図であり、固定子鉄心1に等ピッチで形成されたスロッ
ト2には、その内壁面に沿って絶縁紙やプラスチックフ
ィルムなどの薄葉材からなるスロット絶縁3が挿入さ
れ、その内側にエナメル皮膜で被覆されたマグネットワ
イヤ5(丸線)からなる下コイル6がインサ−タ機ある
いは人手により複数タ−ン挿入(巻回)され、さらにそ
の上に薄葉材からなるコイル間絶縁4、および上コイル
7が順次挿入され、次いでスロット2の開口部にくさび
8が打ち込まれることにより、上下一対のコイル6,7
がスロット内に固定される。巻線作業を終了した複数の
固定子コイルは相互に導電接続された後、全体をワニス
中に浸漬し、付着したワニスを加熱乾燥することによ
り、エナメル巻線絶縁方式による固定子巻線が形成され
る。このように構成された低圧回転電機の固定子巻線に
おいては、ワニス処理によって構成部材が相互に固着し
て機械的剛性が得られるとともに、巻線作業時にマグネ
ットワイヤ5のエナメル皮膜に生じた微細な損傷が、そ
の表面に付着したワニス皮膜により修復されるので、耐
熱,耐湿性能に優れた固定子巻線が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】成形コイル絶縁方式で
得られる高圧回転電機の固定子巻線は、その絶縁が耐部
分放電劣化性の高いマイカを主体にし,かつボイドレス
化されるので、高度の絶縁信頼性が得られる反面、整列
コイルとするために高価な平角マグネットワイヤを使用
しなければならず、かつ巻線作業や絶縁加工に多大な加
工工数を必要とするためコスト高となり、ひいては回転
電機のコスト高を招くという欠点がある。一方、エナメ
ル巻線絶縁方式になる低圧回転電機の固定子巻線の場
合、あらかじめレ−ストラック状にエナメル丸線を機械
巻したコイルを、自動化されたインサ−タ機を用いてス
ロット入れすればよく、巻線作業を簡単化できるととも
に、ボイドレス化した主絶縁層を形成するための高度な
技術や加工工数を必要としないので、この絶縁方式を高
圧回転電機の固定子巻線の製造に適用できれば大きな経
済的メリットが得られると期待される。しかしながら、
従来のワニス処理ではコイルその他の構成部材の表面に
薄いワニス皮膜が形成されるのみであり、部材間に大き
な空隙が残存するため、高圧回転電機の固定子巻線に適
用した場合、この空隙で大きな部分放電が発生し、部分
放電劣化により期待する寿命が得られないという問題が
ある。
得られる高圧回転電機の固定子巻線は、その絶縁が耐部
分放電劣化性の高いマイカを主体にし,かつボイドレス
化されるので、高度の絶縁信頼性が得られる反面、整列
コイルとするために高価な平角マグネットワイヤを使用
しなければならず、かつ巻線作業や絶縁加工に多大な加
工工数を必要とするためコスト高となり、ひいては回転
電機のコスト高を招くという欠点がある。一方、エナメ
ル巻線絶縁方式になる低圧回転電機の固定子巻線の場
合、あらかじめレ−ストラック状にエナメル丸線を機械
巻したコイルを、自動化されたインサ−タ機を用いてス
ロット入れすればよく、巻線作業を簡単化できるととも
に、ボイドレス化した主絶縁層を形成するための高度な
技術や加工工数を必要としないので、この絶縁方式を高
圧回転電機の固定子巻線の製造に適用できれば大きな経
済的メリットが得られると期待される。しかしながら、
従来のワニス処理ではコイルその他の構成部材の表面に
薄いワニス皮膜が形成されるのみであり、部材間に大き
な空隙が残存するため、高圧回転電機の固定子巻線に適
用した場合、この空隙で大きな部分放電が発生し、部分
放電劣化により期待する寿命が得られないという問題が
ある。
【0005】この発明は、エナメル巻線絶縁方式を改良
することにより、ボイドレス化されて絶縁信頼性に優
れ,かつ安価な絶縁構造を有する高圧回転電機の固定子
巻線を得ることにある。
することにより、ボイドレス化されて絶縁信頼性に優
れ,かつ安価な絶縁構造を有する高圧回転電機の固定子
巻線を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、高圧回転電機の固定子巻線であ
って、スロットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶
縁層と、このスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶
縁されたマグネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回し
てなる上コイルおよび下コイルと、上下一対のコイル間
に介装されたコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部
を塞ぐくさびとを備え、前記スロット絶縁層,コイル間
絶縁層,およびくさびがあらかじめ硬化促進剤処理され
た膨張性フリ−ス材を基材層として含み、この硬化促進
剤と反応した熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶
縁化されてなるものとする。
に、この発明によれば、高圧回転電機の固定子巻線であ
って、スロットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶
縁層と、このスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶
縁されたマグネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回し
てなる上コイルおよび下コイルと、上下一対のコイル間
に介装されたコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部
を塞ぐくさびとを備え、前記スロット絶縁層,コイル間
絶縁層,およびくさびがあらかじめ硬化促進剤処理され
た膨張性フリ−ス材を基材層として含み、この硬化促進
剤と反応した熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶
縁化されてなるものとする。
【0007】また、高圧回転電機の固定子巻線であっ
て、スロットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁
層と、このスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁
されたマグネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回して
なる上コイルおよび下コイルと、上下一対のコイル間に
介装されたコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部を
塞ぐくさびとを備え、前記マグネットワイヤのエナメル
皮膜があらかじめ硬化促進剤処理されたガラス繊維によ
り被覆され、この硬化促進剤と反応した熱硬化性樹脂の
硬化物によりボイドレス絶縁化されてなるものとする。
て、スロットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁
層と、このスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁
されたマグネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回して
なる上コイルおよび下コイルと、上下一対のコイル間に
介装されたコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部を
塞ぐくさびとを備え、前記マグネットワイヤのエナメル
皮膜があらかじめ硬化促進剤処理されたガラス繊維によ
り被覆され、この硬化促進剤と反応した熱硬化性樹脂の
硬化物によりボイドレス絶縁化されてなるものとする。
【0008】さらに、熱硬化性樹脂の硬化物が、所定の
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進剤と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとする。
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進剤と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとする。
【0009】
【作用】この発明の構成において、固定子巻線のスロッ
ト部を構成するスロット絶縁層,コイル間絶縁層,およ
びくさびに、あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フ
リ−ス材を基材層として用い、この硬化促進剤と反応し
た熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁化するよ
う構成したことにより、熱硬化性樹脂を含浸することに
より膨張性フリ−ス材が膨張してコイルとの間の隙間を
塞ぐとともに、膨張性フリ−ス材にあらかじめ含浸され
た硬化促進剤が熱硬化性樹脂中に溶け出し、膨張性フリ
−ス材および隙間に含浸された熱硬化性樹脂と反応す
る。したがって、含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂
の粘度が上昇して外部への漏れ出しを防止する機能が得
られるので、加熱硬化処理することにより熱硬化性樹脂
の硬化物によりボイドレス化された絶縁構造を有する固
定子巻線が得られ、高圧回転電機の固定子巻線への適用
が可能になる。
ト部を構成するスロット絶縁層,コイル間絶縁層,およ
びくさびに、あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フ
リ−ス材を基材層として用い、この硬化促進剤と反応し
た熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁化するよ
う構成したことにより、熱硬化性樹脂を含浸することに
より膨張性フリ−ス材が膨張してコイルとの間の隙間を
塞ぐとともに、膨張性フリ−ス材にあらかじめ含浸され
た硬化促進剤が熱硬化性樹脂中に溶け出し、膨張性フリ
−ス材および隙間に含浸された熱硬化性樹脂と反応す
る。したがって、含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂
の粘度が上昇して外部への漏れ出しを防止する機能が得
られるので、加熱硬化処理することにより熱硬化性樹脂
の硬化物によりボイドレス化された絶縁構造を有する固
定子巻線が得られ、高圧回転電機の固定子巻線への適用
が可能になる。
【0010】また、マグネットワイヤのエナメル皮膜の
外側を硬化促進剤処理されたガラス繊維により被覆する
よう構成すれば、含浸された熱硬化性樹脂中に溶け出し
た硬化促進剤により熱硬化性樹脂のゲル化が促進され、
含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂の粘度が上昇して
外部への漏れ出しを防止する機能が得られるので、加熱
硬化処理することにより熱硬化性樹脂の硬化物によりボ
イドレス化された絶縁構造を有する固定子巻線が得ら
れ、高圧回転電機の固定子巻線への適用が可能になる。
なお、この絶縁方式によれば、含浸樹脂の外部への漏れ
出し防止機能が、固定子コイルのスロット部に止まら
ず、コイルエンド部にまで及ぶので、絶縁の信頼性を一
層高める機能が得られる。
外側を硬化促進剤処理されたガラス繊維により被覆する
よう構成すれば、含浸された熱硬化性樹脂中に溶け出し
た硬化促進剤により熱硬化性樹脂のゲル化が促進され、
含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂の粘度が上昇して
外部への漏れ出しを防止する機能が得られるので、加熱
硬化処理することにより熱硬化性樹脂の硬化物によりボ
イドレス化された絶縁構造を有する固定子巻線が得ら
れ、高圧回転電機の固定子巻線への適用が可能になる。
なお、この絶縁方式によれば、含浸樹脂の外部への漏れ
出し防止機能が、固定子コイルのスロット部に止まら
ず、コイルエンド部にまで及ぶので、絶縁の信頼性を一
層高める機能が得られる。
【0011】さらに、熱硬化性樹脂の硬化物を、所定の
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進剤と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとすれば、熱硬化
性樹脂をボイドレス含浸でき、かつ含浸処理中に熱硬化
性樹脂のゲル化を促進して含浸樹脂の漏れ出しを防止で
きるとともに、硬化温度に上げる際流動性を増した含浸
樹脂が外部に漏れ出すことを回転加熱硬化することによ
り防止できるので、固定子巻線のボイドレス絶縁化を高
度化する機能が得られる。
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進剤と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとすれば、熱硬化
性樹脂をボイドレス含浸でき、かつ含浸処理中に熱硬化
性樹脂のゲル化を促進して含浸樹脂の漏れ出しを防止で
きるとともに、硬化温度に上げる際流動性を増した含浸
樹脂が外部に漏れ出すことを回転加熱硬化することによ
り防止できるので、固定子巻線のボイドレス絶縁化を高
度化する機能が得られる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になるボイドレスエナメル
巻線絶縁方式固定子巻線を示す要部の断面図であり、固
定子巻線の構成およびその製造手順を併せて説明する。
図において、高圧回転電機の固定子鉄心11に等ピッチ
で形成されたスロット12には、その内壁面に沿ってあ
らかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がスロ
ット絶縁層13の基材層として挿入され、その内側にエ
ナメル丸線からなるマグネットワイヤ15をレ−ストラ
ック状に複数タ−ン巻回した固定子コイルが下コイル1
6として、例えばインサ−タ機を用いて低圧回転電機に
おけるエナメル巻線絶縁方式におけると同様にスロット
入れされる。また、下コイル16の上にはあらかじめ硬
化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がコイル間絶縁層
14の基材層として挿入され、さらに上コイル17が下
コイル16におけると同様にコイル入れされる。さら
に、コイル入れを終わったスロット12の開口部には、
あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がく
さび18の基材層として上コイルを覆うようくさび溝に
挿入されることにより巻線作業が終了する。
る。図1はこの発明の実施例になるボイドレスエナメル
巻線絶縁方式固定子巻線を示す要部の断面図であり、固
定子巻線の構成およびその製造手順を併せて説明する。
図において、高圧回転電機の固定子鉄心11に等ピッチ
で形成されたスロット12には、その内壁面に沿ってあ
らかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がスロ
ット絶縁層13の基材層として挿入され、その内側にエ
ナメル丸線からなるマグネットワイヤ15をレ−ストラ
ック状に複数タ−ン巻回した固定子コイルが下コイル1
6として、例えばインサ−タ機を用いて低圧回転電機に
おけるエナメル巻線絶縁方式におけると同様にスロット
入れされる。また、下コイル16の上にはあらかじめ硬
化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がコイル間絶縁層
14の基材層として挿入され、さらに上コイル17が下
コイル16におけると同様にコイル入れされる。さら
に、コイル入れを終わったスロット12の開口部には、
あらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フリ−ス材がく
さび18の基材層として上コイルを覆うようくさび溝に
挿入されることにより巻線作業が終了する。
【0013】上記固定子巻線の構成材料としてのマグネ
ットワイヤ15としてはエナメル丸線が用いられ、その
エナメル皮膜として、ポリエステル樹脂,エステルイミ
ド樹脂,アミドイミド樹脂などが主として耐熱温度によ
り使い分けられ、さらに回転電機の定挌電圧に対応して
皮膜厚みが日本工業規格に指定される0種,またはさら
に厚い特0種へと強化される。また、膨張性フリ−ス材
としては、ガラス不織布を圧縮加工して得られる膨張性
フリ−ス材,例えばIsovolta社製の商品名Plomatが用い
られ、これにあらかじめ含浸される硬化促進剤には、熱
硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合にはアミン系促進
剤やイミダゾ−ル系促進剤,あるいは金属系促進剤が、
熱硬化性樹脂の含浸量および熱硬化性樹脂との反応性を
考慮して適量含浸されて圧縮状態に保持される。なお、
膨張性フリ−ス材の一方の面に耐熱性を有するプラスチ
ックフィルムを張り合わせるよう構成されてよく、含浸
樹脂としてビスマレイミドトリアジン樹脂など耐熱性が
さらに優れた樹脂を用いてもよい。
ットワイヤ15としてはエナメル丸線が用いられ、その
エナメル皮膜として、ポリエステル樹脂,エステルイミ
ド樹脂,アミドイミド樹脂などが主として耐熱温度によ
り使い分けられ、さらに回転電機の定挌電圧に対応して
皮膜厚みが日本工業規格に指定される0種,またはさら
に厚い特0種へと強化される。また、膨張性フリ−ス材
としては、ガラス不織布を圧縮加工して得られる膨張性
フリ−ス材,例えばIsovolta社製の商品名Plomatが用い
られ、これにあらかじめ含浸される硬化促進剤には、熱
硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合にはアミン系促進
剤やイミダゾ−ル系促進剤,あるいは金属系促進剤が、
熱硬化性樹脂の含浸量および熱硬化性樹脂との反応性を
考慮して適量含浸されて圧縮状態に保持される。なお、
膨張性フリ−ス材の一方の面に耐熱性を有するプラスチ
ックフィルムを張り合わせるよう構成されてよく、含浸
樹脂としてビスマレイミドトリアジン樹脂など耐熱性が
さらに優れた樹脂を用いてもよい。
【0014】上述のように固定子鉄心のスロットに収納
された未含浸状態の固定子巻線は加熱乾燥した後、鉄心
ごと真空含浸槽に収納され、熱硬化性樹脂の真空含浸処
理,あるいは真空加圧含浸処理が40〜80°Cの温度
を保持した状態で行われる。その際、膨張性フリ−ス材
は熱硬化性樹脂が含浸されることによりガラス繊維間の
拘束が開放されて膨張し、膨張性フリ−ス材の周辺に介
在する隙間を埋めるとともに、硬化促進剤が熱硬化性樹
脂中に溶け出して熱硬化性樹脂と反応して熱硬化性樹脂
のゲル化を促進し、含浸樹脂の漏れ出しを阻止する機能
が得られる。したがって、含浸樹脂の粘度がかなり高く
なった時点,好ましくは含浸樹脂がゲル化した時点で含
浸槽から取り出し、温度を上げて加熱硬化処理すること
により、含浸樹脂が外部に漏れ出すことなく加熱硬化さ
れ、熱硬化性樹脂の硬化物19によりボイドレス絶縁化
されたスロット絶縁層13,コイル間絶縁層14を有す
る高圧回転電機の固定子巻線が得られるとともに、マグ
ネットワイヤ15およびくさび18が隙間にボイドレス
含浸された熱硬化性樹脂により相互に固着され、機械
的,熱的に強固な固定子巻線が形成される。
された未含浸状態の固定子巻線は加熱乾燥した後、鉄心
ごと真空含浸槽に収納され、熱硬化性樹脂の真空含浸処
理,あるいは真空加圧含浸処理が40〜80°Cの温度
を保持した状態で行われる。その際、膨張性フリ−ス材
は熱硬化性樹脂が含浸されることによりガラス繊維間の
拘束が開放されて膨張し、膨張性フリ−ス材の周辺に介
在する隙間を埋めるとともに、硬化促進剤が熱硬化性樹
脂中に溶け出して熱硬化性樹脂と反応して熱硬化性樹脂
のゲル化を促進し、含浸樹脂の漏れ出しを阻止する機能
が得られる。したがって、含浸樹脂の粘度がかなり高く
なった時点,好ましくは含浸樹脂がゲル化した時点で含
浸槽から取り出し、温度を上げて加熱硬化処理すること
により、含浸樹脂が外部に漏れ出すことなく加熱硬化さ
れ、熱硬化性樹脂の硬化物19によりボイドレス絶縁化
されたスロット絶縁層13,コイル間絶縁層14を有す
る高圧回転電機の固定子巻線が得られるとともに、マグ
ネットワイヤ15およびくさび18が隙間にボイドレス
含浸された熱硬化性樹脂により相互に固着され、機械
的,熱的に強固な固定子巻線が形成される。
【0015】図2はこの発明の異なる実施例を示す要部
の断面図であり、薄葉材からなるスロット絶縁3の内側
に巻装される固定子コイル27が、エナメル丸線として
のエナメル皮膜の外側にあらかじめ硬化促進剤処理され
たガラス繊維被覆25Aを有するマグネットワイヤ(ガ
ラス被覆エナメル線)25を用いて巻線された点が前述
の実施例と異なっており、巻線加工を終了した固定子巻
線には熱硬化性樹脂が前述の実施例と同様に真空含浸さ
れる。なお、ガラス繊維被覆25Aに一様に適量の硬化
促進剤を付着させる処理方法としては、ボビンに巻かれ
たガラス繊維被覆エナメル線を硬化促進剤処理溶液に浸
漬した後加熱乾燥する方法。あるいは、あらかじめ促進
剤を適量付着させたガラス繊維を用いて電線製造時にガ
ラス繊維被覆を形成する方法のいずれかにより、所望の
硬化促進剤が均一に付着したガラス被覆エナメル線を得
ることができる。
の断面図であり、薄葉材からなるスロット絶縁3の内側
に巻装される固定子コイル27が、エナメル丸線として
のエナメル皮膜の外側にあらかじめ硬化促進剤処理され
たガラス繊維被覆25Aを有するマグネットワイヤ(ガ
ラス被覆エナメル線)25を用いて巻線された点が前述
の実施例と異なっており、巻線加工を終了した固定子巻
線には熱硬化性樹脂が前述の実施例と同様に真空含浸さ
れる。なお、ガラス繊維被覆25Aに一様に適量の硬化
促進剤を付着させる処理方法としては、ボビンに巻かれ
たガラス繊維被覆エナメル線を硬化促進剤処理溶液に浸
漬した後加熱乾燥する方法。あるいは、あらかじめ促進
剤を適量付着させたガラス繊維を用いて電線製造時にガ
ラス繊維被覆を形成する方法のいずれかにより、所望の
硬化促進剤が均一に付着したガラス被覆エナメル線を得
ることができる。
【0016】上述の異なる実施例においては、熱硬化性
樹脂の真空含浸時にマグネットワイヤの周辺の隙間に浸
透した含浸樹脂中にガラス繊維被覆25Aに付着した硬
化促進剤が溶け出して含浸樹脂のゲル化を促進するの
で、含浸樹脂の粘度がかなり高くなった時点,好ましく
は含浸樹脂がゲル化した時点で含浸槽から取り出し、温
度を上げて加熱硬化処理することにより、含浸樹脂が外
部に漏れ出すことなく加熱硬化され、熱硬化性樹脂の硬
化物19によりボイドレス絶縁化された高圧回転電機の
固定子巻線を得ることができる。なお、この実施例で得
られる固定子巻線の場合、固定子コイルのスロット部は
もとより、コイルエンド部分においてもマグネットワイ
ヤから溶け出した硬化促進剤により含浸樹脂の漏れ出し
が阻止されるので、コイル全体に渡ってボイドレス絶縁
化した固定子巻線を得ることができる。なお、スロット
絶縁,コイル間絶縁の基材として前述の実施例で用いた
膨張性フリ−ス材を使用してもよく、含浸樹脂の漏れ出
しをよりよく抑制して絶縁をボイドレス化することがで
きる。
樹脂の真空含浸時にマグネットワイヤの周辺の隙間に浸
透した含浸樹脂中にガラス繊維被覆25Aに付着した硬
化促進剤が溶け出して含浸樹脂のゲル化を促進するの
で、含浸樹脂の粘度がかなり高くなった時点,好ましく
は含浸樹脂がゲル化した時点で含浸槽から取り出し、温
度を上げて加熱硬化処理することにより、含浸樹脂が外
部に漏れ出すことなく加熱硬化され、熱硬化性樹脂の硬
化物19によりボイドレス絶縁化された高圧回転電機の
固定子巻線を得ることができる。なお、この実施例で得
られる固定子巻線の場合、固定子コイルのスロット部は
もとより、コイルエンド部分においてもマグネットワイ
ヤから溶け出した硬化促進剤により含浸樹脂の漏れ出し
が阻止されるので、コイル全体に渡ってボイドレス絶縁
化した固定子巻線を得ることができる。なお、スロット
絶縁,コイル間絶縁の基材として前述の実施例で用いた
膨張性フリ−ス材を使用してもよく、含浸樹脂の漏れ出
しをよりよく抑制して絶縁をボイドレス化することがで
きる。
【0017】図3はこの発明の実施例になる固定子巻線
の過電圧寿命試験結果を従来の固定子巻線のそれと比較
して示す特性線図である。図において、曲線31で示す
実施例Aおよび曲線32で示す実施例Bはこの発明のボ
イドレスエナメル巻線絶縁方式になる高圧回転電機の固
定子巻線(模擬鉄心を使用)であり、実施例Aはマグネ
ットワイヤとしてアミドイミド丸線の皮膜厚み特0種
を、各絶縁層およびくさびの基材としてあらかじめ硬化
促進剤処理した膨張性フリ−ス材を用い、熱硬化性エポ
キシ樹脂を温度40〜80°Cに保持して真空含浸し、
ゲル化した時点で鉄心を回転しつつ加熱硬化処理(加熱
回転硬化処理)した。また、実施例Bはマグネットワイ
ヤとして皮膜厚み0種のアミドイミド丸線にあらかじめ
硬化促進剤処理したガラス繊維を二重巻きしたもの(0
種アミドイミド−2重ガラス被覆電線)を用い、スロッ
ト絶縁およびコイル間絶縁にはポリエステルフィルムと
ポリアミドフィルムの張り合わせ材からなる薄葉材を用
い、熱硬化性エポキシ樹脂を実施例Aと同様に真空含
浸、加熱回転硬化処理した。一方、曲線33で示す比較
例は従来のエナメル巻線絶縁方式になる低圧回転電機の
固定子巻線であり、マグネットワイヤとして皮膜厚み0
種のポリエステル丸線を、スロット絶縁およびコイル間
絶縁にはポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの
張り合わせ材からなる薄葉材を用い、エポキシ変成ポリ
エステルワニス処理を行った。なお、印加電圧は、実施
例AおよびBの定挌電圧を3.3kvと想定して、その
2倍および3倍の電圧を連続して印加し、絶縁破壊する
までの時間を寿命時間としてプロットした。
の過電圧寿命試験結果を従来の固定子巻線のそれと比較
して示す特性線図である。図において、曲線31で示す
実施例Aおよび曲線32で示す実施例Bはこの発明のボ
イドレスエナメル巻線絶縁方式になる高圧回転電機の固
定子巻線(模擬鉄心を使用)であり、実施例Aはマグネ
ットワイヤとしてアミドイミド丸線の皮膜厚み特0種
を、各絶縁層およびくさびの基材としてあらかじめ硬化
促進剤処理した膨張性フリ−ス材を用い、熱硬化性エポ
キシ樹脂を温度40〜80°Cに保持して真空含浸し、
ゲル化した時点で鉄心を回転しつつ加熱硬化処理(加熱
回転硬化処理)した。また、実施例Bはマグネットワイ
ヤとして皮膜厚み0種のアミドイミド丸線にあらかじめ
硬化促進剤処理したガラス繊維を二重巻きしたもの(0
種アミドイミド−2重ガラス被覆電線)を用い、スロッ
ト絶縁およびコイル間絶縁にはポリエステルフィルムと
ポリアミドフィルムの張り合わせ材からなる薄葉材を用
い、熱硬化性エポキシ樹脂を実施例Aと同様に真空含
浸、加熱回転硬化処理した。一方、曲線33で示す比較
例は従来のエナメル巻線絶縁方式になる低圧回転電機の
固定子巻線であり、マグネットワイヤとして皮膜厚み0
種のポリエステル丸線を、スロット絶縁およびコイル間
絶縁にはポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの
張り合わせ材からなる薄葉材を用い、エポキシ変成ポリ
エステルワニス処理を行った。なお、印加電圧は、実施
例AおよびBの定挌電圧を3.3kvと想定して、その
2倍および3倍の電圧を連続して印加し、絶縁破壊する
までの時間を寿命時間としてプロットした。
【0018】寿命試験結果は図に示すように、ボイドレ
スエナメル巻線絶縁方式になる実施例AおよびBの場
合、曲線を定挌電圧3.3kvまで外挿して得られる推
定寿命が共に100万時間以上を示し、従来の成形コイ
ル絶縁方式になる高圧回転電機の固定子巻線と同等の寿
命特性が得られる。これに対して比較例コイルの推定寿
命は数100時間程度と推定される。このように、絶縁
層の厚みそのものは両者ほぼ等しいにも係わらず、この
発明になるボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線
と従来のエナメル巻線絶縁方式固定子巻線とでは、推定
寿命に3桁以上の差が生ずることが上述の比較試験によ
り実証された。なお、絶縁破壊したコイルを分解点検し
た結果、比較例コイルには多数の部分放電劣化の痕跡が
数多く認められたが、実施例コイルには絶縁破壊部分以
外に放電の痕跡が認められず、この発明のボイドレスエ
ナメル巻線絶縁方式が、絶縁をボイドレス化、コロナフ
リ−化することに極めて有効であることが確認された。
スエナメル巻線絶縁方式になる実施例AおよびBの場
合、曲線を定挌電圧3.3kvまで外挿して得られる推
定寿命が共に100万時間以上を示し、従来の成形コイ
ル絶縁方式になる高圧回転電機の固定子巻線と同等の寿
命特性が得られる。これに対して比較例コイルの推定寿
命は数100時間程度と推定される。このように、絶縁
層の厚みそのものは両者ほぼ等しいにも係わらず、この
発明になるボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線
と従来のエナメル巻線絶縁方式固定子巻線とでは、推定
寿命に3桁以上の差が生ずることが上述の比較試験によ
り実証された。なお、絶縁破壊したコイルを分解点検し
た結果、比較例コイルには多数の部分放電劣化の痕跡が
数多く認められたが、実施例コイルには絶縁破壊部分以
外に放電の痕跡が認められず、この発明のボイドレスエ
ナメル巻線絶縁方式が、絶縁をボイドレス化、コロナフ
リ−化することに極めて有効であることが確認された。
【0019】
【発明の効果】この発明は前述のように、固定子巻線の
スロット部を構成するスロット絶縁層,コイル間絶縁
層,およびくさびに、あらかじめ硬化促進剤処理された
膨張性フリ−ス材を基材層として用い、この硬化促進剤
と反応した熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁
化するよう構成した。その結果、膨張性フリ−ス材によ
る隙間充填作用および硬化促進剤による熱硬化性樹脂の
反応促進作用とにより、従来のエナメル巻線絶縁方式で
問題となった含浸樹脂の外部への漏れ出しが阻止され、
熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス化された絶縁構
造を有する固定子巻線が得られるので、従来の成形コイ
ル絶縁方式になる固定子巻線に匹敵する耐電圧寿命特性
を有する高圧回転電機の固定子巻線を、エナメル巻線絶
縁方式の持つ省力化された製造方法およびその経済性を
有効に活用して提供することができるとともに、高圧回
転電機の低コスト化にも貢献できる利点が得られる。
スロット部を構成するスロット絶縁層,コイル間絶縁
層,およびくさびに、あらかじめ硬化促進剤処理された
膨張性フリ−ス材を基材層として用い、この硬化促進剤
と反応した熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁
化するよう構成した。その結果、膨張性フリ−ス材によ
る隙間充填作用および硬化促進剤による熱硬化性樹脂の
反応促進作用とにより、従来のエナメル巻線絶縁方式で
問題となった含浸樹脂の外部への漏れ出しが阻止され、
熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス化された絶縁構
造を有する固定子巻線が得られるので、従来の成形コイ
ル絶縁方式になる固定子巻線に匹敵する耐電圧寿命特性
を有する高圧回転電機の固定子巻線を、エナメル巻線絶
縁方式の持つ省力化された製造方法およびその経済性を
有効に活用して提供することができるとともに、高圧回
転電機の低コスト化にも貢献できる利点が得られる。
【0020】また、マグネットワイヤのエナメル皮膜の
外側を硬化促進剤処理されたガラス繊維により被覆する
よう構成すれば、含浸された熱硬化性樹脂中に溶け出し
た硬化促進剤により熱硬化性樹脂のゲル化が促進され、
含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂の粘度が上昇して
外部への漏れだしを阻止できるので、加熱硬化処理する
ことにより熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス化さ
れ、成形コイル絶縁方式固定子巻線と同等の耐電圧寿命
特性を有する固定子巻線が得られ、高圧回転電機の固定
子巻線への適用が可能になる。なお、この絶縁方式によ
れば、含浸樹脂の外部への漏れ出し防止機能が、固定子
コイルのスロット部に止まらず、コイルエンド部にまで
及ぶので、絶縁の信頼性を一層向上できる利点が得られ
る。
外側を硬化促進剤処理されたガラス繊維により被覆する
よう構成すれば、含浸された熱硬化性樹脂中に溶け出し
た硬化促進剤により熱硬化性樹脂のゲル化が促進され、
含浸処理の終了時点では熱硬化性樹脂の粘度が上昇して
外部への漏れだしを阻止できるので、加熱硬化処理する
ことにより熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス化さ
れ、成形コイル絶縁方式固定子巻線と同等の耐電圧寿命
特性を有する固定子巻線が得られ、高圧回転電機の固定
子巻線への適用が可能になる。なお、この絶縁方式によ
れば、含浸樹脂の外部への漏れ出し防止機能が、固定子
コイルのスロット部に止まらず、コイルエンド部にまで
及ぶので、絶縁の信頼性を一層向上できる利点が得られ
る。
【0021】さらに、熱硬化性樹脂の硬化物を、所定の
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進材と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとすれば、熱硬化
性樹脂をボイドレス含浸でき、かつ含浸処理中に熱硬化
性樹脂のゲル化を促進して含浸樹脂の漏れ出しを防止で
きるとともに、硬化温度に上げる際流動性を増した含浸
樹脂が外部に漏れ出すことを回転加熱硬化することによ
り防止できるので、固定子巻線のボイドレス絶縁化が一
層確実になり、絶縁信頼性に優れた高圧回転電機の固定
子巻線を提供できる。
温度で熱硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進材と反応さ
せた後、回転加熱硬化させてなるものとすれば、熱硬化
性樹脂をボイドレス含浸でき、かつ含浸処理中に熱硬化
性樹脂のゲル化を促進して含浸樹脂の漏れ出しを防止で
きるとともに、硬化温度に上げる際流動性を増した含浸
樹脂が外部に漏れ出すことを回転加熱硬化することによ
り防止できるので、固定子巻線のボイドレス絶縁化が一
層確実になり、絶縁信頼性に優れた高圧回転電機の固定
子巻線を提供できる。
【図1】この発明の実施例になるボイドレスエナメル巻
線絶縁方式固定子巻線を示す要部の断面図
線絶縁方式固定子巻線を示す要部の断面図
【図2】この発明の異なる実施例を示す要部の断面図
【図3】この発明の実施例になる固定子巻線の過電圧寿
命試験結果を従来の固定子巻線のそれと比較して示す特
性線図
命試験結果を従来の固定子巻線のそれと比較して示す特
性線図
【図4】低圧回転電機の従来の固定子巻線を示す要部の
断面図
断面図
1 固定子鉄心 2 スロット 3 スロット絶縁(薄葉材) 4 コイル間絶縁(薄葉材) 5 マグネットワイヤ(丸線) 6 下コイル 7 上コイル 8 くさび 9 ワニス 11 固定子鉄心 12 スロット 13 スロット絶縁層(硬化促進剤処理膨張性フリ−
ス材) 14 コイル間絶縁層(硬化促進剤処理膨張性フリ−
ス材) 15 マグネットワイヤ(丸線) 16 下コイル 17 上コイル 18 くさび(硬化促進剤処理膨張性フリ−ス材) 19 熱硬化性樹脂の硬化物 25 マグネットワイヤ(丸線) 25A ガラス繊維被覆(硬化促進剤処理)
ス材) 14 コイル間絶縁層(硬化促進剤処理膨張性フリ−
ス材) 15 マグネットワイヤ(丸線) 16 下コイル 17 上コイル 18 くさび(硬化促進剤処理膨張性フリ−ス材) 19 熱硬化性樹脂の硬化物 25 マグネットワイヤ(丸線) 25A ガラス繊維被覆(硬化促進剤処理)
Claims (3)
- 【請求項1】高圧回転電機の固定子巻線であって、スロ
ットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁層と、こ
のスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁されたマ
グネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回してなる上コ
イルおよび下コイルと、上下一対のコイル間に介装され
たコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部を塞ぐくさ
びとを備え、前記スロット絶縁層,コイル間絶縁層,お
よびくさびがあらかじめ硬化促進剤処理された膨張性フ
リ−ス材を基材層として含み、この硬化促進剤と反応し
た熱硬化性樹脂の硬化物によりボイドレス絶縁化されて
なることを特徴とするボイドレスエナメル巻線絶縁方式
固定子巻線。 - 【請求項2】高圧回転電機の固定子巻線であって、スロ
ットの内壁面に沿って挿入されたスロット絶縁層と、こ
のスロット絶縁層の内側にエナメル皮膜で絶縁されたマ
グネットワイヤをそれぞれ複数タ−ン巻回してなる上コ
イルおよび下コイルと、上下一対のコイル間に介装され
たコイル間絶縁層と、前記スロットの開口部を塞ぐくさ
びとを備え、前記マグネットワイヤのエナメル皮膜があ
らかじめ硬化促進剤処理されたガラス繊維により被覆さ
れ、この硬化促進剤と反応した熱硬化性樹脂の硬化物に
よりボイドレス絶縁化されてなることを特徴とするボイ
ドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線。 - 【請求項3】熱硬化性樹脂の硬化物が、所定の温度で熱
硬化性樹脂を真空含浸して硬化促進剤と反応させた後、
回転加熱硬化させてなることを特徴とする請求項1また
は請求項2のいずれかに記載のボイドレスエナメル巻線
絶縁方式固定子巻線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3324867A JPH05168185A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | ボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3324867A JPH05168185A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | ボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05168185A true JPH05168185A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18170533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3324867A Pending JPH05168185A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | ボイドレスエナメル巻線絶縁方式固定子巻線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05168185A (ja) |
-
1991
- 1991-12-10 JP JP3324867A patent/JPH05168185A/ja active Pending
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