JPH05171134A - 耐熱性シール材および成形シール材の製造法 - Google Patents

耐熱性シール材および成形シール材の製造法

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JPH05171134A
JPH05171134A JP35427891A JP35427891A JPH05171134A JP H05171134 A JPH05171134 A JP H05171134A JP 35427891 A JP35427891 A JP 35427891A JP 35427891 A JP35427891 A JP 35427891A JP H05171134 A JPH05171134 A JP H05171134A
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俊二 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石綿を含まない内燃機関用シール材、特にE
GRバルブ用ガイドシールとしての適性を有する耐熱性
シール材を提供する。 【構成】 フレーク状のバーミキュライトまたはマイ
カ、フレーク状もしくは粉末状のグラファイト、および
ウィスカからなる無機質基材が結合剤により成形されて
なる耐熱性シール材。および、上記耐熱性シール材のシ
ート状のものを圧縮成形したのちシリカゾルを含浸し、
次いで加熱乾燥して充填されたシリカゾルからシリカゲ
ルを生成させ、耐熱性成形シール材を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石綿を含有しない耐熱
性シール材およびそれよりグランドパッキン等の成形シ
ール材を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関など、高温下で使用される機械
におけるパッキン、ガスケット等のシール材としては、
耐熱性、気密性等に優れている石綿製品が多くの部分に
使われてきた。優れた耐熱性に加えて適度な軟らかさと
吸水・吸油性を有する石綿製品の特徴を生かした使用例
の一つは、自動車エンジンのEGRバルブ(排気還流制
御弁)操作桿のグランドパッキン(いわゆるガイドシー
ル)として、硬質カーボン摺動材と併用する例である
(実開昭56−37773号公報)。この場合、石綿製
品はシール部に侵入したススや水滴を捕捉してそれら異
物がカーボン材摺動部に達するのを阻止し、弁作動の円
滑性とカーボン材の寿命延長に貢献する。しかしなが
ら、近年、周知の環境衛生上の理由から石綿製品の使用
が規制されるようになったため、石綿を含まないシール
材が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、石綿
製品に勝るとも劣らない内燃機関用シール材、特に上記
ガイドシールとしての適性を有する非石綿質耐熱性シー
ル材を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明が提供することに
成功した非石綿質耐熱性シール材は、フレーク状のバー
ミキュライトまたは(および)マイカ、フレーク状もし
くは粉末状のグラファイト、およびウィスカからなる無
機質基材が30重量%以下の結合剤により成形されてな
るものである。
【0005】このシール材は、好適には上記無機質基材
構成材料の配合率が下記のようなものである(カッコ内
数値は特に望ましい比率である)。 バーミキュライトまたは(および)マイカ 10〜60重量% フレーク状もしくは粉末状のグラファイト 10〜45(15〜40)重量% ウィスカ 5〜40重量%
【0006】本発明はまた、上記シール材のシート状の
ものを加工してリング状その他の形状の成形シール材を
製造する方法、すなわち、シート状の上記シール材を所
望の形状に切断し、切断されたシート2枚以上を重ね合
わせて圧縮することにより一体化させ、得られた成形物
にアルコール性シリカゾルを含浸するかアルキルシリケ
ートを含浸後該アルキルシリケートを加水分解すること
により成形物中の空隙にシリカゾルを充填し、次いで加
熱乾燥して上記充填されたシリカゾルからシリカゲルを
生成させることを特徴とする成形シール材の製造法を提
供するものである。
【0007】
【作用】本発明によるシール材は、上記特有の配合の無
機質基材からなることにより、石綿を含有しないにもか
かわらずガスケットやパッキンに使用するのに適当な圧
縮弾性と優れた耐熱性、圧縮破壊強度、耐摩耗性、耐油
性、耐燃料油性、および低い摩擦係数を有する。
【0008】本発明の非石綿質シール材を製造するに
は、フレーク状のバーミキュライトまたは(および)マ
イカ、フレーク状もしくは粉末状のグラファイト、およ
びウィスカを、好適には下記比率で混合し、水中に分散
させる(カッコ内数値は特に望ましい比率である)。 バーミキュライトまたは(および)マイカ 10〜60重量% フレーク状もしくは粉末状のグラファイト 10〜45(15〜40)重量% ウィスカ 5〜40重量%
【0009】分散液には、成形助剤として有機もしくは
無機の結合剤を、全原料の約30重量%を超えない範囲
で添加する。さらに、必要に応じて補強用繊維を全原料
の約20重量%を超えない範囲で混合し、抄造または他
の任意の成形方法で脱水成形する。ここで用いるバーミ
キュライトは、バーミキュライト粗粒を加熱して膨張さ
せ、乾式または湿式の撹拌等により薄片状にはがしたも
のであって、フレーク径が約2500μm以下、望まし
くは約10〜600μmのものである。また、マイカと
しては、マスコバイト、フロゴバイト、バイオタイト
等、いずれでもよく、フレーク径が約10〜600μm
のものが適当である。グラファイトとしては、粒子径が
約100μm以下、望ましくは約0.5〜20μmのもの
が適当である。さらに、ウィスカとしては、チタン酸カ
リウィスカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナなどの
ウィスカが好ましい。
【0010】補強用繊維は製品にとって必須のものでは
なく、種類も限定されないが、成形を抄造法によって行
う場合は抄造性を確保する必要上、少量を配合する。用
いる繊維としては、パルプ、ガラス繊維等が適当であ
る。結合剤も特に限定されるものではなく、アクリロニ
トリル-ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレン-ブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素
ゴム、シリコーンゴム、酢酸ビニル、デンプン等のラテ
ックス、エマルジョン、水溶液など、シート成形用結合
剤として周知のものを使用することができる。
【0011】成形を抄造法によって行う場合は、パルパ
ーまたはビーターで叩解度を調整した補強用繊維を水中
に分散させ、そこに所定量の無機質基材を加え、均一に
混合する。さらに、所定量の結合剤を添加し、必要に応
じて定着剤や凝集剤を添加してフロックを形成させる。
これを抄造機で抄紙し、乾燥して、厚さ約1〜6mmのシ
ートを製造する。成形は、半乾式法によっても行うこと
ができる。すなわち、所定量の無機質基材と補強用繊維
を撹拌機に入れ、溶剤で溶かした結合剤その他の副原料
を添加し、十分混合して粘土状混合物を調製してから熱
ロールで加圧成形し、シート状にする。
【0012】製品は、そのまま、あるいは厚さ方向に圧
縮することにより緻密化して、ガスケットに使用するこ
とができる。また、これを本発明の方法により加工する
と、グランドパッキンとして適当な成形シール材を製造
することができる。成形シール材を製造する場合は、シ
ート状の上記シール材をリング状その他任意の形状に切
り取り、それを、所定の厚さを得るのに必要な枚数だけ
重ね合わせ、厚さ方向に約1000〜3000kgf/cm2
の高圧を加えて圧縮する。圧縮により、重ねられたシー
トは緻密化し且つ一体化する。このとき、圧縮後の密度
が約1.3〜1.8g/cm3になるようにすることが望まし
い(前記無機質基材の配合比が不適当であると、この圧
縮による緻密化が困難である)。
【0013】得られた圧縮成形物にアルコール性シリカ
ゾル(アルキルシリケートの加水分解により生成したシ
リカゾルのアルコール中懸濁液)を含浸するか、アルキ
ルシリケートを含浸後に水蒸気暴露等の方法により該ア
ルキルシリケートを加水分解してシリカゾルを生成させ
る。含浸は、浸漬、吹き付け、塗布など、任意の方法に
よって行うことができる。これにより、成形物中の空隙
にシリカゾルが充填される。次いで加熱乾燥すると、上
記充填されたシリカゾルがシリカゲルに変換される。生
成させるシリカゲルの量は、製品の重量基準で約20重
量%を超えないようにすることが望ましく、特に望まし
いのは約7〜15重量%にすることである。
【0014】充填されたシリカゲルは、製品を適度の吸
水性を有するものとし、しかも形状安定性を高めて吸水
による寸法変化の少ないものとする。シリカゲルはま
た、製品の耐薬品性を向上させ、圧縮破壊強度を高くす
るのに役立つ。製品は、必要に応じて切削加工してシー
ル材としての利用に供する。
【0015】上記製法による成形シール材と同様の成形
シール材は、前記本発明によるシール材(圧縮成形によ
る積層とシリカゾル含浸処理を施してないもの)を積層
不要の十分な厚さのものに成形しておいたものから(可
能ならば最終的な製品の形状に合わせて成形しておいた
ものから)、積層を行うことなしに製造することもでき
る。すなわち、シート状のものは所定の形状に切断した
のち、厚さ方向に圧縮して緻密化し(必要がなければ圧
縮も省略し)、以後、上記成形シール材の製造法の場合
と同様にしてアルコール性シリカゾルを含浸するかアル
キルシリケートを含浸後該アルキルシリケートを加水分
解することにより成形物中の空隙にシリカゾルを充填
し、次いで加熱乾燥して上記充填されたシリカゾルから
シリカゲルを生成させる方法によっても製造可能であ
る。
【0016】
〔原料〕
バーミキュライト:JIS A5009,粒度2.5 グラファイト:粉末黒鉛 ウィスカ:チタン酸カリ ガラス繊維:Eガラス繊維チョップドストランド(長さ
12mm) パルプ:針葉樹晒しクラフトパルプ 結合剤:アクリロニトリル-ブタジエンゴムラテックス
【0017】〔試験方法〕 圧縮率および圧縮復元率:JIS R3453に準じて全圧70k
gf/cm2で測定した。 圧縮破壊強度:速度5mm/minで圧縮し、破壊したときの
最大荷重を圧縮破壊強度とした。 浸漬後厚さ変化率:下記条件による。 浸漬液体 浸漬条件 潤滑油(ASTM No.3 オイル) 100℃×5時間 燃料油(ASTM Fuel C) 25℃×5時間 蒸留水 25℃×5時間 摺動抵抗:EGRバルブのグランドパッキンとして装着
し、95℃の熱水に5時間浸漬後、弁操作捍を軸方向に
動かすときの摺動抵抗を測定する。
【0018】実施例1〜3,比較例1 表1の原料を水中で混合し、丸網抄造機で抄造して、坪
量2800〜3600g/m2、厚さ4mmのシート状シール
材を製造した。得られたシート状シール材を更に外径
8.1mm、内径2.4mmの環状に打ち抜き、それを2枚重
ね合わせ、1,500kgの荷重を加えて圧縮成形した。
上記圧縮成形前後のシール材の特性値および圧縮成形性
を表1に併せて示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例4 上記実施例3のシール材(圧縮成形後のもの)を、エチ
ルシリケートの加水分解により生成させたシリカゾルの
エタノール中懸濁液(SiO2含有率約18重量%)に5
分間浸漬し、その後、100℃で30分間加熱乾燥して
成形シール材を得た。
【0021】実施例5 シリカゾル含浸処理の時間を90分間にしたほかは実施
例4と同様にして、成形シール材を製造した。 比較例2 シリカゾル含浸処理を行わないほかは実施例4と同様に
して、成形シール材を製造した。 実施例4,5および比較例2の製品の特性値を表2に示
す。
【0022】
【表2】 実施例4 実施例5 比較例2 密度(g/cm3) 1.50 1.50 1.50 SiO2含浸量(重量%) 5 10 0 圧縮破壊強度(kgf/cm2) 581 636 535 厚さ変化率(%) 潤滑油浸漬後 6 5 6 燃料油浸漬後 4 3 6 蒸留水浸漬後 12 7 36 熱水浸漬後摺動抵抗(g) 15 4 160
【0023】
【発明の効果】バーミキュライトまたは(および)マイ
カ、グラファイト、およびウィスカを基材としてなる本
発明のシール材は、上記基材構成材料の協同作用によ
り、耐熱性、圧縮破壊強度、耐摩耗性、耐油性、耐燃料
油性等に優れ、且つ低い摩擦係数を示し、内燃機関のガ
スケット等、各種シール材として石綿製品に代わり得る
性能を有するものである。特に、本発明の製造法により
シリカゾル含浸加工を施した成形シール材は、シリカゲ
ルの適度な吸湿性と形状安定化作用により、EGRバル
ブ用ガイドシールにおける石綿製品にも代わり得る優れ
たものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーク状のバーミキュライトまたは
    (および)マイカ、フレーク状もしくは粉末状のグラフ
    ァイト、およびウィスカからなる無機質基材が30重量
    %以下の結合剤により成形されてなる耐熱性シール材。
  2. 【請求項2】 無機質基材が、バーミキュライトまたは
    (および)マイカ10〜60重量%、グラファイト10
    〜45重量%、ウィスカ5〜40重量%からなるもので
    ある請求項1記載の耐熱性シール材。
  3. 【請求項3】 20重量%以下の補強用非石綿質繊維を
    含有する請求項1または請求項2に記載の耐熱性シール
    材。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
    載の耐熱性シール材のシート状のものを所望の形状に切
    断し、切断されたシート2枚以上を重ね合わせて圧縮す
    ることにより一体化させ、得られた成形物にアルコール
    性シリカゾルを含浸するかアルキルシリケートを含浸後
    該アルキルシリケートを加水分解することにより成形物
    中の空隙にシリカゾルを充填し、次いで加熱乾燥して上
    記充填されたシリカゾルからシリカゲルを生成させるこ
    とを特徴とする耐熱性成形シール材の製造法。
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