JPH05171613A - 人工芝生の加工法 - Google Patents

人工芝生の加工法

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JPH05171613A
JPH05171613A JP35460891A JP35460891A JPH05171613A JP H05171613 A JPH05171613 A JP H05171613A JP 35460891 A JP35460891 A JP 35460891A JP 35460891 A JP35460891 A JP 35460891A JP H05171613 A JPH05171613 A JP H05171613A
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浩 長谷川
Genzo Furukawa
源蔵 古川
Kazutoshi Iwasaki
和資 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間の使用でも競技者が疲労感を感じるこ
となく、かつボールの転がり特性が変化するのを防止す
る。 【構成】 基布1上に熱により捲縮するナイロンやポリ
プロピレン等の合成樹脂で作られてヤーン2を所定の間
隔で植設し、基布の裏面にヤーンの植設部を固定するた
め非加熱性のバッキング材3を塗布し硬化させ、基布の
上面から突出する前記ヤーンの上端から下方に向かって
所定の長さ部分を加熱ローラ4により加熱してヤーンの
上方に捲縮を生じさせて、ヤーンの長さ当たりの表面密
度が下方より上方を高くした人工芝生を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基布上に多数の合成
樹脂性のヤーンを植設して構成される人工芝生に関し、
特に詳しく言うと、目砂である充填物の充填が行ない易
く、かつ長期間の使用でもボールの転がりに変化が生じ
たり、走行中の競技者のスパイクがロックすることがな
いように改良した人工芝生の加工法に関する。
【0002】
【従来の技術】テニス、野球、サッカー、ホッケー等の
球技スポーツ用全天候型競技場や、グランド、公園、広
場等において、その表層材として基布にナイロンやポリ
プロピレン等の合成樹脂製のヤーンを密に植設した人工
芝生(以下、砂無し人工芝生と称する)や、ヤーンの間
隔を多少広めにしてその芝目内に砂等の充填物を入れた
人工芝生(以下、砂入り人工芝生と称する)が広く使用
されている。
【0003】砂無し人工芝生は、基布に長さが6〜14
mmのヤーンを密に植設したもので、長期間使用して
も、緩衝特性を損なわず、ボールの転がり性能が経時変
化するようなこともなく、競技者が転倒しても擦傷がで
きることはないなどの利点がある反面、滑り易く、かつ
スライディングをした場合に表面ヤーンとの摩擦により
火傷をすることがある。また、金属スパイク靴を使用す
る野球競技のような場合には人工芝生を傷めるため金属
スパイク靴の使用を制限せざるを得ないという欠点があ
る。更に、ヤーンと基布のみのため競技者の着地時の緩
衝性が硬く、長時間にわたりプレーした場合、疲労を感
じる。これを改良するために、基布の下面にゴムチップ
やウレタン樹脂チップで構成された緩衝層を配置するこ
とも提案されているが、競技者の着地点のみが変形する
局部変形であり、疲労感の全面的な改良にはなっていな
いのが現状である。
【0004】一方、砂入り人工芝生は砂無し人工芝生よ
りは人工芝生の植設を粗にし、粒径の細かい砂や硅砂な
どの充填物をその層厚が13〜30mmになるように充
填し、人工芝生はその葉先を充填層の表面から1〜5m
m突出させている。そのため、雨や散水などの水分は充
填層に吸引され、ヤーンの水切れは砂無し人工芝生より
格段に良く、ヤーンの目付量も少なくて済む利点があ
る。また、砂無し人工芝生は自重が軽いため基盤に接着
等で固定しているが、砂入り人工芝生は充填物が20〜
30kg/平方mあるため、基盤上に置敷き施工が可能
になり、施工コストを低くできる利点もある。更に、充
填剤層もある程度露呈しているので、スライディングの
際のヤーンによる火傷を防止でき、競技者が着地した時
充填層が板状に変化して面的な緩衝効果を奏するので、
砂無し人工芝生より緩衝特性に優れている。このような
理由から、砂入り人工芝生の運動競技場が広く普及しつ
つある。
【0005】この砂入り人工芝生の場合、ヤーンは基布
上に略直立して一定の方向に芝目が形成されるように植
設されているため、砂が移動し易く、長期間の使用で砂
が偏在することがあり、度々ブラッシング等で砂を掻き
均す必要が出てくる。この欠点を改良するため、例えば
特開平1−131628号や実開平2−116507号
等において、ヤーンを公知の圧縮賦形加工や熱ギヤ賦形
加工を用いて捲縮させて使用することが提案されてい
る。捲縮ヤーンは多方向にカールするので、一定の方向
に芝目ができるようなことはなく、またカール部分で砂
をホールドするため、砂の移動が少なく、砂の硬化も低
減できる等、直立型の人工芝生に比べて砂の保守が簡単
になる利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、砂入り
人工芝生は、スライディングした際に表面に露呈してい
る充填物により擦傷が生じ易い欠点があり、更に経時変
化により充填層が硬化して緩衝特性が劣化したり、硬化
した充填層で金属スパイクが捕捉され、ロックすること
がある。また、テニスのようなバウンドするボールを扱
う球技ではそれ程影響はないが、サッカー、ホッケーあ
るいはラグビーのように転がるボールを扱う球技の場
合、経時変化で充填層が硬化した時にはボールの転がり
が早くなり、タックル等で競技者に擦り傷ができ易いと
いう欠点も指摘され、たとえ捲縮ヤーンを使用したとし
ても、このような球技には不適当であるとされていた。
【0007】この発明は、ナイロンやポリプロピレン等
の合成樹脂は加える熱量によってその捲縮度が調整でき
る潜在捲縮性を有する点に着目し、その潜在捲縮性を利
用するもので、その目的とするところは、上述した砂無
し人工芝生の特徴も備えた砂入り人工芝生に最適な人工
芝生の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の人工芝生の加
工法は、基布上に熱により捲縮するナイロンやポリプロ
ピレン等の合成樹脂で作られてヤーンを所定の間隔で植
設し、基布の裏面にヤーンの植設部を固定するため非加
熱性のバッキング材を塗布し硬化させ、基布の上面から
突出するヤーンの上端から下方に向かって所定の長さ部
分を加熱手段により加熱してヤーンの上方に捲縮を生じ
させて、ヤーンの長さ当たりの表面密度が下方より上方
を高くしたことを特徴とするものである。
【0009】この発明はまた、ヤーンの下方は少なくと
も6mm以上の長さに、そしてヤーンの上方は捲縮状態
で少なくとも6mm以上の長さになっていることを特徴
とするものである。
【0010】
【作用】充填物層中に位置する人工芝生の表面積が充填
物層上に位置する人工芝生の表面積より小さくなってい
るので、充填物層内に位置するパイルヤーン間は粗にな
り、充填物を均一にかつ高密度に充填することができ
る。また、人工芝生の葉先である充填層上に露呈するヤ
ーンはその表面積が高いので、充填物層の上面は葉先で
覆われる形にさせることができ、例えば競技者がスライ
ディングしても充填物による擦り傷の発生を防止するこ
とができ、ボールも葉先上を転動するので、ホッケー競
技等におけるボールの転がりの経時変化が小さく、砂入
り人工芝生では不適当とされていたホッケーやサッカー
等の球技も行なうことができる。更に、充填物層から露
呈するヤーンがクッション層となり、その分だけスパイ
クが充填層内に入り込む量が小さくなり、スパイクのロ
ックを防止することができる。
【0011】また、ヤーンの下方と上方をそれぞれは少
なくとも6mm以上の長さにすることによって、目砂等
の充填物をヤーンの下方に充填することにより人工芝生
を置敷き施工で敷設できる重さを呈するので、施工コス
トを低減させることができる。一方、人工芝生の葉先に
なるヤーンの上方部は高密度に充填物層の上面から突出
して、緩衝性および耐へたり性を向上させ、クッション
性も持たせることができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を図面に示す実施例について
説明する。
【0013】まず、図1に示すように、例えばポリプロ
ピレンの平織物等で構成された透水性の裏打ち基布1
に、加熱することにより捲縮するナイロンやポリプロピ
レン等の合成樹脂から作られた扁平な直毛状のスプリッ
トヤーンやモノフィラメントヤーンで構成されたヤーン
2をタフティング等により間隔をおいて多数植設する。
ヤーン2は、従来から実施されているスタフィング法、
エアジェット法、圧縮や熱ギヤあるいはニットデニット
等による賦形法等により予め緩く捲縮させたり、あるい
は撚りを加える等して撚ったヤーンを使用しても良い。
また、ヤーンが加熱により捲縮する性質を有する合成樹
脂を使用する場合には、これら一次捲縮あるいは撚り加
工を施さない直毛状のヤーンでもよい。
【0014】次いで、図2に示すように、裏打ち基布1
の裏面にゴムラテックス、エマルジョンタイプの水性ア
クリル樹脂、塩化ビニルあるいはウレタン樹脂等非加熱
硬化型あるいは湿気硬化型のバッキング材3を塗布し
て、裏打ち基布1にヤーン2の下端を固定する。バッキ
ング材の塗布時に、例えば特公平1−57203号に見
られるように、バッキング材に非親和性でバッキング材
の乾燥温度以下で溶解する透水孔形成材料を混在させ、
これを点あるいは筋状に塗布した後、乾燥により透水孔
形成材料を溶解除去して多数の透孔を形成する方法、あ
るいは特開昭63−227876号に見られるように、
バッキング材を塗布した後、加圧流体を裏打ち基布を通
して噴出させて多数の透孔を形成する方法等により、裏
打ち基布1に透水性を持たせるようにすればよい。
【0015】このようにしてバッキング材3が塗布固定
された裏打ち基布1の上面、すなわちヤーン2が植設さ
れた面を上にして、次に図3に示すように、内蔵した加
熱手段によりその表面が熱せられた加熱ローラ4をヤー
ン2上に転動させる。この時、加熱ローラ4はヤーン2
の下方には熱が加わり捲縮しないように、ヤーン2に当
接する高さを調整しておく。この工程は裏打ち基布1を
移送するベルトコンベア5の途中に加熱ローラ4を支持
部材6により所定の高さに固定支持し、その下をヤーン
2が通るようにすればよい。好適な実施例においては、
細かい粒径の砂、硅砂、高分子材料の弾性粒状物あるい
はこれらの混合物で構成された充填物をその層厚を少な
くとも裏打ち基布1の上面から6mm以上有し、かつ各
ヤーン2を充填物の層の上面からその先端までが6mm
以上となるように設定される。この場合、充填物の層の
上面から突出するヤーン2は、捲縮強度により異なる
が、捲縮により縮むので、この縮む分を見越して多少長
め、例えば充填物層内に捲縮状態で6mm位置させるの
であれば、その上方は7〜8mm必要であり、合計13
〜14mmの長さのヤーン2を裏打ち基布1に植設し、
ヤーン2の先端から7〜8mm程度の長さ部分を加熱ロ
ーラ4で捲縮加工し、最終的には捲縮部の長さが6mm
以上になるようにすればよい。
【0016】これにより、図4に示すように、各ヤーン
2は略上半分が捲縮部7で、残りの略直毛状の直毛部8
に加工することができる。このようにして構成された人
工芝生を施工現場の基盤上に緩衝材(共に図示しない)
を介して敷設する。基盤は栗石や砕石等を敷き詰めた透
水構造であっても、コンクリートやアスファルト等の非
透水構造であってもよい。また、緩衝材はゴムチップや
ウレタンあるいはポリエチレン等の発泡体を施工現場で
打設したり、平板状の成形品を敷詰めることで基盤上に
敷設される。
【0017】施工現場に敷設された人工芝生の芝目内に
は、図示していないが、従来と同様に細かい粒径の砂、
硅砂、高分子材料の弾性粒状物あるいはこれらの混合物
で構成された充填物が目砂として充填されている。これ
ら充填物はその表面積が小さい直毛部8に充填されるの
で、均一にかつ高密度に充填することができ、排水性も
向上し、屋外の運動競技場にも使用できる。また、充填
層の層厚を少なくとも6mmにすることにより、充填物
が硅砂の場合、その目砂重量が約8kg/平方mにな
り、基盤に人工芝生を置敷き施工で敷設できる重さを呈
するので、施工コストを低減させることができる。ま
た、充填層による面的荷重特性が生じ、下層の緩衝材と
の相乗効果により競技者が着地した際の着地感を良好に
することができる。
【0018】一方、人工芝生3の葉先である捲縮部7は
高密度に充填層の上面から6mm以上突出させているの
で、緩衝性および耐へたり性を向上させることができ
る。充填物層7の表面は実質的に葉先で覆われる形とな
り、捲縮部7がクッション層となり、その分だけスパイ
クが充填層内に入り込む量が小さくなり、スパイクがロ
ックし難く、競技者がスライディングしても充填物によ
る擦り傷の発生を防止することもでき、ボールも葉先上
を転動するので、ホッケー競技等におけるボールの転が
りの経時変化が小さく、砂入り人工芝生では不適当とさ
れていたホッケーやサッカー等の球技も行なうことがで
きる。また直毛部8を緩く捲縮させておけば、その弾性
により砂が揺すられ、長期間の使用でも硬化し難く、充
填物のホールド効果により砂均し等の作業頻度も少なく
することができる。充填層の上面は葉先で覆われた形に
なりまた、充填物層から突出する捲縮部7がクッション
層となり、その分だけスパイクが充填層内に入り込む量
が小さくなり、スパイクがロックし難い。
【0019】上述実施例では、人工芝生の製造工程にお
いて捲縮部7と直毛部8を形成する場合を説明したが、
施工現場においても捲縮部7と直毛部8を形成すること
は可能である。すなわち基盤上に図2に示す人工芝生を
敷設した後、所定の高さに保持された加熱ローラ4を転
動させるようにしてもよい。この場合、予め所定の厚み
に充填物を充填した後に行なってもよい。
【0020】また、上述実施例では捲縮方法の内、モデ
ファイト法の中の2段ヒータ法の原理にしたがって、熱
処理する方法でヤーン2に捲縮部7と直毛部8を形成し
たが、モデファイト法のもう一つの方法であるスチーム
セット法によりスチームをあてて捲縮させるようにして
もよい。
【0021】
【発明の効果】以上のようにこの発明の人工芝生の加工
法は、基布上に熱により捲縮するナイロンやポリプロピ
レン等の合成樹脂で作られてヤーンを所定の間隔で植設
し、基布の裏面にヤーンの植設部を固定するため非加熱
性のバッキング材を塗布し硬化させ、基布の上面から突
出するヤーンの上端から下方に向かって所定の長さ部分
を加熱手段により加熱してヤーンの上方に捲縮を生じさ
せて、ヤーンの長さ当たりの表面密積が下方より上方が
大きくしたものである。これにより、充填物層内に位置
するパイルヤーン間は粗にでき、充填物を均一にかつ高
密度に充填することができる。また、人工芝生の葉先で
ある充填層上に露呈するヤーンはその表面積が高いの
で、充填物層の上面は葉先で覆われる形にさせることが
でき、例えば競技者がスライディングしても充填物によ
る擦り傷の発生を防止することができ、ボールも葉先上
を転動するので、ホッケー競技等におけるボールの転が
りの経時変化が小さく、砂入り人工芝生では不適当とさ
れていたホッケーやサッカー等の球技も行なうことがで
きる。更に、充填物層から露呈するヤーンがクッション
層となり、その分だけスパイクが充填層内に入り込む量
が小さくなり、スパイクのロックを防止することができ
る。
【0022】また、請求項2に記載のように、ヤーンの
下方と上方をそれぞれは少なくとも6mm以上の長さに
することによって、目砂等の充填物をヤーンの下方に充
填することにより人工芝生を置敷き施工で敷設できる重
さを呈するので、施工コストを低減させることができ
る。一方、人工芝生の葉先になるヤーンの上方部は高密
度に充填物層の上面から突出して、緩衝性および耐へた
り性を向上させ、クッション性も持たせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例における第1工程を説明
するための縦断面図である。
【図2】その第2工程を説明するための縦断面図であ
る。
【図3】その第3工程を説明するための縦断面図であ
る。
【図4】この実施例により作られた人工芝生を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 裏打ち基布 2 ヤーン 3 バッキング材 4 加熱ローラ 7 捲縮部 8 直毛部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布上に熱により捲縮するナイロンやポ
    リプロピレン等の合成樹脂で作られてヤーンを所定の間
    隔で植設し、前記基布の裏面に前記ヤーンの植設部を固
    定するため非加熱性のバッキング材を塗布し硬化させ、
    前記基布の上面から突出する前記ヤーンの上端から下方
    に向かって所定の長さ部分を加熱手段により加熱して前
    記ヤーンの上方に捲縮を生じさせて、前記ヤーンの長さ
    当たりの表面密度が下方より上方を高くしたことを特徴
    とする人工芝生の加工法。
  2. 【請求項2】 前記ヤーンの下方は少なくとも6mm以
    上の長さに、そして前記ヤーンの上方は捲縮状態で少な
    くとも6mm以上の長さになっていることを特徴とする
    請求項1に記載の人工芝生の加工法
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Cited By (3)

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