JPH0517235A - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JPH0517235A
JPH0517235A JP3167133A JP16713391A JPH0517235A JP H0517235 A JPH0517235 A JP H0517235A JP 3167133 A JP3167133 A JP 3167133A JP 16713391 A JP16713391 A JP 16713391A JP H0517235 A JPH0517235 A JP H0517235A
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浩平 下田
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克彦 養老
Hiroshi Kukihira
啓 柊平
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
Kunihiro Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色ムラや焼きムラが生じ難い窒化アルミニウ
ム焼結体を製造する。 【構成】 100重量部の窒化アルミニウムに対して酸
化イットリウム換算でイットリウム化合物を0.01重
量部以上15重量部以下含有する窒化アルミニウム成形
体を準備する。少なくとも炭素を含む材料から構成され
た炉の内部に非酸化性ガスを導入することによって窒化
アルミニウム成形体を炉の内部で焼成する。炉内に導入
される非酸化性ガスの露点は−30℃以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、IC基板材料、パッ
ケージ材料をはじめとする電子材料等に使用される窒化
アルミニウム焼結体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のLSIに関する技術の進歩はめざ
ましく、ゲート数の増大等に起因する集積度の向上とI
Cチップサイズの大型化に伴なって、パッケージあたり
の発熱量が増大している。このため、基板材料の放熱性
が重要視されるようになってきている。また、従来、I
C基板として広く用いられてきたアルミナ焼結体は、そ
の熱伝導率では放熱性が十分でなく、ICチップの発熱
量の増大に対応できなくなりつつある。このため、アル
ミナに代わるものとして高い熱伝導性を有するベリリア
が検討されている。しかしながら、ベリリアは毒性が強
く、その取扱いが困難であるという欠点がある。
【0003】一方、窒化アルミニウム焼結体は本来、材
質的に高い熱伝導性、高い絶縁性を有し、毒性もないの
で、半導体装置の回路基板材料あるいはパッケージ材料
として注目を集めている。
【0004】窒化アルミニウムは共有結合性が高く、焼
結するのが困難な材料である。しかしながら、周期律表
IIa、IIIa族の元素の化合物等の焼結助剤を窒化
アルミニウムに添加すると、その焼成時に焼結助剤と窒
化アルミニウム中に不純物として含まれるアルミナとの
複合酸化物が生成される。その複合酸化物の液相を介し
て物質移動が促進されるため、常圧焼結によっても緻密
な窒化アルミニウム焼結体を得ることが可能となる。こ
れにより、緻密な窒化アルミニウム焼結体を得る方法と
してほかにホットプレス法などがあるが、上述のように
焼結助剤を添加する方法が広く用いられている。窒化ア
ルミニウム焼結体に含まれる不純物酸素は窒化アルミニ
ウム焼結体の熱伝導率を低下させる役割を果たす。焼結
助剤として酸化イットリウム、または焼成時に酸化イッ
トリウムを生ずる物質を用いると、その酸化イットリウ
ムは不純物酸素をトラップする能力が大きいので、窒化
アルミニウム焼結体の緻密化と高熱伝導化を達成するこ
とができる。
【0005】焼結助剤に酸化イットリウム、または焼成
時に酸化イットリウムを生ずる物質を用いた場合、酸化
イットリウムとアルミナとの複合酸化物、すなわちYA
G(Y3 Al5 12)、YAL(YAlO3 )、YAM
(Y4 Al2 9 )等が生成される。これらの複合酸化
物の中で、YAGの融点が最も低く、1735℃であ
る。このことから、窒化アルミニウムの焼成は通常18
00℃以上の温度で行なわれる。この温度条件で焼成を
行なうためには、焼結炉として、発熱体や断熱材がカー
ボンから構成される、いわゆるカーボン炉が広く用いら
れる。また、窒化アルミニウムの酸化、炉の損傷を抑制
する観点から、炉内の雰囲気は非酸化性雰囲気であるこ
とが要求される。特に窒素ガスは非酸化性であり、かつ
窒化アルミニウムの焼成温度領域ではカーボンとも反応
しない。このため、炉内の非酸化性雰囲気を保つために
窒素ガスが広く用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなプロセスにより得られた窒化アルミニウム焼結体
は焼きムラや色ムラが生じやすい。焼きムラは部分的な
緻密化不足によって生ずるものである。たとえば、不純
物金属量等の少ない白色窒化アルミニウム焼結体におい
ては白濁色ないし灰濁色等として、不純物金属量等の多
い黒色窒化アルミニウム焼結体においては淡灰濁色ない
し濃灰濁色等として焼きムラが観察される場合がある。
また、色ムラは部分的な組成変動による焼結体の色調の
変化である。たとえば、不純物金属量等の少ない白色窒
化アルミニウム焼結体においては、こはく色ないし赤褐
色等として色ムラが観察される。
【0007】そこで、この発明の目的は色ムラや焼きム
ラが生じ難い窒化アルミニウム焼結体の製造方法を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の作用効果】本
発明者らは上記の問題点を解決するために鋭意検討を行
なった結果、窒化アルミニウム焼結体の焼きムラや色ム
ラの原因は以下のように推定された。すなわち、まず、
炉内に導入された非酸化性ガス中に水分が混入する。こ
の水分と炉の発熱体や断熱材に用いられている炭素とが
反応する。この反応により生じた一酸化炭素(CO)や
炭化水素等のガスにより、複合酸化物の液相は還元さ
れ、窒化イットリウム(YN)が生ずる。この窒化イッ
トリウムは高温下においても溶融しないので、液相焼結
による緻密化は進行しない。このようにして、部分的に
緻密化していない結果として焼きムラが生ずる。窒化イ
ットリウムの生成により、焼結体の一部または全部が通
常の色調と異なる結果として生ずるのが色ムラである。
【0009】上記の考察に基づき、炉内に導入されるガ
ス中の水分量を抑制した結果として、複合酸化物の液相
の還元に伴う窒化イットリウムの生成が抑制される。こ
れにより、焼きムラや色ムラの少ない窒化アルミニウム
焼結体を得ることができるに至った。導入ガス中の水分
量は露点により測定され、制御することができる。すな
わち、その露点が低いほど、焼きムラや色ムラの少ない
窒化アルミニウム焼結体を作製するには有利である。特
に導入ガス中の露点が−30℃以下と水分量が少ない条
件であるとき、焼きムラや色ムラの少ない窒化アルミニ
ウム焼結体を作製することができる。
【0010】したがって、この発明の窒化アルミニウム
焼結体の製造方法によれば、まず、100重量部の窒化
アルミニウムに対して酸化イットリウム換算でイットリ
ウム化合物を0.01重量部以上15重量部以下含有す
る窒化アルミニウム成形体が準備される。少なくとも炭
素を含む材料から構成された炉の内部に非酸化性ガスを
導入することによって、その窒化アルミニウム成形体が
炉の内部で焼成される。このとき、導入される非酸化性
ガスの露点は−30℃以下である。
【0011】導入されるガスの露点を−30℃以下とす
る方法の1つとして、水分除去装置を設ける方法が有効
である。液体窒素を媒体として用いたトラップをガス導
入管に設けると、そのトラップ内においてガス中に含ま
れる水分が凝結する。これにより、ガス中の水分が除去
され得る。また、活性銅を媒体としたカラムをガス導入
管に設けると、トラップ内の活性銅とガス中に含まれる
水分とが反応し、酸化物が生成する。これにより、ガス
中の水分が除去され得る。さらに、濃硫酸を媒体とした
トラップをガス導入管に設けると、トラップ内の濃硫酸
の希釈効果により、ガス中の水分が除去され得る。これ
らの水分除去装置を組合わせたり、同種の水分除去装置
による多重トラップを設けると、水分除去効果は増大す
る。
【0012】導入ガスの露点を−30℃以下とする別の
方法として、導入ガスの配管を水分不透過性の管によっ
て構成する方法が有効である。水分不透過性の管として
は、SUS304、SUS430等のステンレス鋼、銅
などから形成された管を挙げることができる。
【0013】炉内に導入されるガスは非酸化性でなけれ
ばならない。非酸化性ガスとしては、窒素、アンモニ
ア、水素、アルゴンおよびこれらの混合ガス等を用いる
ことができる。
【0014】窒化アルミニウム成形体は、100重量部
の窒化アルミニウムに対して酸化イットリウム換算でイ
ットリウム化合物を0.01重量部以上15重量部以下
含有する。イットリウム化合物の含有量が酸化イットリ
ウム換算で0.01重量部未満であると、緻密な窒化ア
ルミニウム焼結体を得ることができない。イットリウム
化合物の含有量が酸化イットリウム換算で15重量部を
超えると、過剰な液相が焼結体の表面にしみ出す傾向が
顕著になり、得られる窒化アルミニウム焼結体の色調が
斑点状等の不安定なものとなるなどの問題が生じるから
である。
【0015】また、窒化アルミニウムの焼結性の改善、
焼成温度の低温化等を目的として、100重量部の窒化
アルミニウムに対して、酸化カルシウム、または焼成時
に酸化カルシウムを生ずる化合物を酸化カルシウム換算
で5重量部を超えない範囲で窒化アルミニウム成形体に
含ませてもよい。窒化アルミニウム焼結体の着色化等を
目的として、周期律表IVa、Va、VIa族元素の単
体、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物からなる群より選
ばれた少なくとも1種以上を15重量部を超えない範囲
で窒化アルミニウム成形体に含ませてもよい。窒化アル
ミニウム焼結体の機械加工性の改善等を目的として、1
00重量部の窒化アルミニウムに対して、六方晶窒化硼
素を50重量部を超えない範囲で窒化アルミニウム成形
体に含ませてもよい。
【0016】
【実施例】
実施例1 平均粒径1μmの窒化アルミニウム粉末を100重量
部、酸化イットリウム粉末を1重量部含む混合粉末に、
結合剤、可塑剤、解膠剤、溶剤、湿潤剤および静電防止
剤を添加してボールミルを用いて混合した。このように
して、スラリーを作製した。結合剤としてポリビニルブ
チラールとポリビニルアルコールの混合物が用いられ
た。可塑材としてジブチルフタレート(D.B.P.)
とベンジルブチルフタレート(B.B.P.)の混合物
が用いられた。解膠剤としてメンヘーデン魚油が用いら
れた。溶剤としてはトリクロロエチレンとエチルアルコ
ールとメチルエチルケトンの混合物が用いられた。湿潤
剤としてはモノオレイン酸グリセリンが用いられた。得
られたスラリーを脱泡し、さらにドクターブレード法に
より、窒化アルミニウムのグリーンシートを作製した。
【0017】このグリーンシートを焼成炉内で表1に示
される条件で温度1800℃で3時間焼成することによ
り、窒化アルミニウム焼結体が得られた。焼成炉の断熱
材はカーボンフェルト、発熱体はグラファイトカーボン
を用いた。
【0018】このようにして得られた窒化アルミニウム
焼結体の色ムラや焼きムラの発生状況、密度、熱伝導率
は表2に示される。なお、表1に示される雰囲気ガスに
ついては、窒素は液体窒素を気化させたものを用い、他
のガスはすべてボンベから供給されるものを用いた。ま
た、ガス露点は、炉内への導入部分において採取された
ガスについて測定されたものである。そのガス採取位置
と測定機器との間の配管にはSUS304からなる管が
用いられた。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】実施例2 実施例1と同様の組成で窒化アルミニウム粉末と酸化イ
ットリウム粉末を配合した後、実施例1と同様の方法に
より、窒化アルミニウムのグリーンシートを作製した。
【0022】このグリーンシートを焼成炉内で温度18
00℃で3時間焼成することにより、窒化アルミニウム
焼結体が得られた。焼成炉の断熱材はカーボンフェル
ト、発熱体はグラファイトカーボンを用いた。炉内に導
入されるガスは液体窒素を気化させたものが用いられ
た。炉内へのガス導入のための配管はSUS304から
なる管が用いられた。炉内にガスが導入される前にガス
中の水分が除去されるように、水分除去装置として活性
銅を媒体とするカラムが設けられた。炉内へのガス導入
部分において採取されたガスの露点を測定したところ、
−68℃であった。
【0023】このようにして得られた窒化アルミニウム
焼結体の色ムラや焼きムラの発生状況、密度、熱伝導率
は表3に示される。また、窒化アルミニウム粉末への酸
化イットリウム添加量も表3に示される。
【0024】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲田 博彦 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 高橋 邦博 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100重量部の窒化アルミニウムに対し
    て酸化イットリウム換算でイットリウム化合物を0.0
    1重量部以上15重量部以下含有する窒化アルミニウム
    成形体を準備する工程と、 少なくとも炭素を含む材料から構成された炉の内部に非
    酸化性ガスを導入することによって前記窒化アルミニウ
    ム成形体をその炉の内部で焼成する工程とを備え、 前記導入される非酸化性ガスの露点は−30℃以下であ
    る、窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記炉の発熱体および断熱材の少なくと
    もいずれかが炭素を含む、請求項1に記載の窒化アルミ
    ニウム焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記露点が−30℃以下となるように前
    記非酸化性ガスに含まれる水分が除去装置によって除去
    される、請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記除去装置は、液体窒素、活性銅およ
    び濃硫酸の少なくともいずれかを媒体として用いる、請
    求項3に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記露点が−30℃以下となるように前
    記非酸化性ガスは水分不透過性管によって前記炉の内部
    に供給される、請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水分不透過性管は、ステレンス鋼お
    よび銅のうち少なくともいずれかから構成される、請求
    項5に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029458A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Ngk Insulators Ltd 窒化アルミニウム焼結体、窒化アルミニウムの製造方法、及び窒化アルミニウムの評価方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005029458A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Ngk Insulators Ltd 窒化アルミニウム焼結体、窒化アルミニウムの製造方法、及び窒化アルミニウムの評価方法

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