JPH05173605A - 内燃機関の回転速度pid制御器用ゲイン調整装置 - Google Patents

内燃機関の回転速度pid制御器用ゲイン調整装置

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JPH05173605A
JPH05173605A JP4123413A JP12341392A JPH05173605A JP H05173605 A JPH05173605 A JP H05173605A JP 4123413 A JP4123413 A JP 4123413A JP 12341392 A JP12341392 A JP 12341392A JP H05173605 A JPH05173605 A JP H05173605A
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JP
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gain
amount
gain adjustment
rule
feature
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Application number
JP4123413A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishizawa
博幸 西澤
Masataka Osawa
正敬 大澤
Kota Otoshi
浩太 大年
Tomohiro Iwai
友宏 岩井
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Toyota Industries Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人間の思考に合った適正なゲイン調整を行う
ことができ、多数の評価項目を設定する必要のある内燃
機関等の制御対象に対して適切な制御を行うことができ
るゲイン調整量設定装置を得る。 【構成】 記憶手段22は、複数の特徴量を複数の組に
分けたときの各組に対応する特徴量とゲイン調整量との
関係を表すルール群、及び各組毎の特徴量の大きさとゲ
イン調整量の採用度との関係を記憶している。また前件
部修正器24は各特徴量を許容範囲内に抑えることが不
可能であると判断したときに該許容範囲を緩和するよう
に前記ルール群を修正する。ファジィ推論部20では検
出された複数の特徴量とルール群とに基づいてルール群
毎にP、I、Dのゲイン調整量を推論し、特徴量の大き
さに応じて採用度を求め、採用度を重みとした推論結果
の重み付き平均均値を求め、PIDのゲイン調整量を決
定する。決定されたゲイン調整量はPID演算部12に
設定され、PIDの各ゲインが調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の回転速度を調
節するPID制御器に対してゲインを設定する内燃機関
の回転速度PID制御器用ゲイン調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フィードバック制御装置の一種であるP
ID制御装置において、人間がPIDゲインの調整に用
いている知識やノウハウを利用し、ファジィ推論を利用
してゲイン調整量を設定し、ゲインの調整を自動的に行
うようにしたPID制御装置が知られている(一例とし
て、特開昭62-241006 号公報、特開平1-258003号公報等
参照)。これらのファジィ推論を利用したPID制御装
置では、ゲイン調整用の知識やノウハウを記述した多数
のルールから成るルールベースを予め記憶している。
【0003】PID制御装置によって制御される制御対
象には、制御状態を評価するための複数の特徴量が設定
されている。前記多数のルールの各々は人間がゲイン調
整に用いている知識やノウハウを用いて作成され、例え
ば特徴量として目標到達時間、オーバーシュート量、振
動減衰が設定されている場合に「IF 目標値到達時間
=遅い かつオーバーシュート量=大きい、かつ振動減
衰=悪い THENP(比例ゲイン)の値を大きく、I
(積分ゲイン)の値を大きく、D(微分ゲイン)の値を
大きくする」のように、評価する特徴量を全てつなげた
IF〜THEN〜形式の複合命題で記述される。また前
記PID制御装置は、例として図14の(A)乃至
(D)に示すように、検出された特徴量を評価して各ル
ールに対する適合度を求めるための前件部をメンバーシ
ップ関数の形で記憶している。また例として図15の
(A)乃至(C)に示すように、各ルールに対する適合
度に応じて各ルールが指示するゲイン調整量を重み付け
するための後件部をメンバーシップ関数の形で記憶して
いる。
【0004】実際にファジィ推論を利用してゲイン調整
量を設定する場合には、前記複数の特徴量を検出し、例
として図16に示すように、検出された特徴量の各ルー
ルに対する適合度を前件部のメンバーシップ関数を用い
て求める。次に、後件部のメンバーシップ関数におい
て、各ルール毎に、各ルールが指示するゲイン調整量に
対応する三角形の頂部を各ルールに対する適合度で切っ
た図形を求め、各ルール毎に求めた前記図形を重ね合わ
せて重心を求め、ゲイン調整量を設定する。この処理
は、各ルールが指示するゲイン調整量を各ルールの適合
度に応じて重み付けして平均値を算出する処理に相当す
る。上記処理によって設定されたゲイン調整量は、人間
がゲイン調整に用いている知識やノウハウが反映された
ものとなるので、ファジィ推論を適用していないPID
ゲイン調整装置と比較して、人間の思考に合った適正な
ゲインの調整を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記P
ID制御装置におけるゲイン調整量の設定は、前述のよ
うに評価する特徴量を全てつなげた複合命題でルールを
記述したルールベースを用いて行っており、前件部にお
ける評価の分割数(単一の特徴量に対する「やや大き
い」、「小さい」等の評価の数)をm、評価する特徴量
の数をnとすると、ルールの組合せ数がmのn乗という
膨大な数になる。例えば分割数を4、特徴量の数を5と
した場合にはルールの組合せ数が1000以上になる。
【0006】制御状態に対する要求を細かく設定しよう
とすると、分割数及び特徴量の数を多くして制御状態を
評価する必要があるが、前記のように分割数及び特徴量
の数を多くすると、上記のようなゲイン調整量の設定方
法ではルールの組合せ数が膨大になり、ルールの構築自
体が困難になる。このため従来のファジィ推論法による
PIDゲイン調整装置を多数の評価項目を設定する必要
がある内燃機関の回転速度制御に適用することができな
かった。
【0007】また、内燃機関では特に出力軸が比較的低
い速度で回転する低回転域において回転が不安定とな
り、各特徴量を許容範囲内に抑えることが不可能となる
が、従来のゲイン調整量の設定方法によって内燃機関の
回転速度を調節するようにした場合、前記低回転域で回
転速度の変動を抑制しようとしてゲインがハイゲイン側
に変更され制御がかえって振動的になり、この振動を抑
えようとして次にはゲインを下げるというようなゲイン
が収束しない状況が発生する、という問題があった。
【0008】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、人間の思考に合った適正なゲイン調整を行うことが
でき、多数の評価項目を設定する必要のある内燃機関に
対して適切な制御を行うことができる内燃機関の回転速
度PID制御器用ゲイン調整装置を得ることが目的であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る内燃機関の回転速度PID制御器用ゲイ
ン調整装置は、内燃機関の回転速度と目標値との偏差及
びゲインに基づいて前記回転速度が前記目標値に一致す
るように前記回転速度の操作量を制御するPID制御器
に対して、前記ゲインを設定する内燃機関の回転速度P
ID制御器用ゲイン調整装置であって、推論に使用する
前記回転速度に関する複数の特徴量を検出する特徴量検
出手段と、前記複数の特徴量を複数の組に分けたときの
各組に対応する特徴量とゲイン調整量との関係を表すル
ール群を記憶した第1の記憶手段と、前記各組に対応す
る特徴量の大きさとゲイン調整量の採用度との関係を記
憶した第2の記憶手段と、各特徴量を許容範囲内に抑え
ることが不可能であると判断したときに該許容範囲を緩
和するように前記ルール群の特徴量とゲイン調整量との
関係を修正する修正手段と、前記検出された特徴量と前
記ルール群とに基づいて各組毎のゲイン調整量を推論す
ると共に、特徴量の大きさに応じて各組毎の前記ゲイン
調整量の採用度を求め、該ゲイン調整量の推論結果と採
用度とから採用度を重みとしたゲイン調整量の推論結果
の重み付き平均値を演算して前記PID制御器に設定す
るゲインの調整量を定める推論手段と、を有している。
【0010】
【作用】本発明において、ルール群は複数の特徴量を複
数の組に分けたときの各組に対応する特徴量とゲイン調
整量との関係を表すように構成している。例えば分割数
を4、特徴量の数を4とした場合、従来は各ルールが4
つの特徴量をつなげた複合命題となり、ルールの数は4
4 =256になるが、本発明に従って4つの特徴量を例
えば2つの組に分けてルール群を構成した場合には、各
ルールは2つの特徴量をつなげた複合命題となるので、
ルールの数は42 +42 =32で済む。さらに4つの組
に分けてルール群を構成した場合には、各ルールが単一
命題となり、ルールの数は4×4=16になる。従っ
て、ルールの数を削減することができるので、ルール群
の構築、調整が容易になり、特に多数の評価項目を設定
する必要のある制御対象に適用した場合に、従来よりも
ルールの数を大幅に減少させることができ、ルールベー
スの構築、調整を容易に行うことができる。このよう
に、特に多数の評価項目を設定する必要のある内燃機関
の回転速度を制御するPID制御器に容易に適用するこ
とができる。
【0011】また、ルールベースの各ルール群を人間が
ゲイン調整に用いている知識やノウハウを用いて作成す
ることができるので、本発明の内燃機関の回転速度PI
D制御器用ゲイン調整装置で設定するゲインの調整量を
人間の知識やノウハウが反映されたものとすることがで
き、従来と同様に人間の思考に合った適正なゲイン調整
を行うことができる。
【0012】また、各組毎の特徴量の大きさとゲイン調
整量の採用度との関係を記憶しておき、特徴量の大きさ
に応じて各組毎のゲイン調整量の採用度を求め、ゲイン
調整量の推論結果と採用度とから採用度を重みとしたゲ
イン調整量の推論結果の重み付き平均値を求めるように
したので、採用度によって各推論結果の重要度を変更す
ることができる。これは人間により調整を行う場合に、
要求を満たしていない評価項目に特に注目し、要求を満
足している評価項目には余り注目しないことに相当す
る。従って、特徴量を評価項目に対応するように組に分
け、特定の評価項目の要求を満たしていないときに、該
評価項目に対応する組の推論結果の重要度すなわち採用
度が高くなるように、特徴量の変化に応じて採用度を変
更することによって、より人間の思考に合った適正なゲ
イン調整を行うことができる。
【0013】また、特徴量を許容範囲内に抑えることが
不可能なときに、前記許容範囲を緩和するように修正手
段によってルール群の特徴量とゲイン調整量との関係を
修正するようにしたので、例えば低回転域における除去
不可能な回転数の変動が検出されても、許容範囲を緩和
してこの変動を容認するようにルール群が修正されるの
で、前記回転数変動を抑制しようとしてゲインが変更さ
れ、適正なゲインが設定されないということはない。こ
のため、許容範囲内に抑えることができない特徴量が存
在する内燃機関に対して適切な制御を行うことができ
る。
【0014】なお、前記組の数は複数であればよい。但
し、各組毎のルールの数は、評価の分割数をm、各組に
対応する特徴量の数をpとするとmp となる。このた
め、ルール数を少なくしてルール群の構築、調整を容易
にするためには、複数の特徴量をできるだけ多くの組に
分けることが好ましい。特に、特徴量の数と前記組の数
を同数とした場合には、ルール群の各ルールが前述のよ
うに単一命題となるので、推論手段による推論が容易に
なる。
【0015】
【実施例】
〔第1実施例〕以下、図面を参照して本発明の第1実施
例を詳細に説明する。図1には本第1実施例に係るゲイ
ン調整器付きPID制御装置10が示されている。
【0016】ゲイン調整器付きPID制御装置10は制
御対象としての内燃機関14の回転速度の制御を行う。
ゲイン調整器付きPID制御装置10はPID演算部1
2を備えている。PID演算部12は吸入空気量調節器
13を介して内燃機関14に接続されている。PID演
算部12は吸入空気量調節器13に対してP(比例ゲイ
ン)、I(積分ゲイン)、D(微分ゲイン)から成る所
定の操作量を加える。吸入空気量調節器13は内燃機関
14の吸気管内に配置された図示しないダンパを備えて
おり、加えられた操作量に応じて前記ダンパを移動させ
て内燃機関14の吸入空気量を調節する。吸入空気量を
調節した結果は内燃機関14の制御量としての回転速度
に現れる。PID演算部12には回転速度と回転速度目
標値との偏差が入力され、入力された偏差に応じて前記
操作量を変更する周知のPID制御を行う。また、PI
D演算部12には本発明のゲイン調整装置に対応するオ
ートチューニング部16が接続されている。PID演算
部12にはオートチューニング部16からP、I、D毎
のゲインの調整量が設定され、設定されたゲインの調整
量に基づいて前記P、I、Dの各ゲインを調整する。
【0017】オートチューニング部16はマイクロコン
ピュータ等から構成される。オートチューニング部16
は特徴量検出部18を備えている。特徴量検出部18に
は、吸入空気量調節器13を介して内燃機関14に加え
られた操作量、内燃機関14の回転速度、前記回転速度
目標値及び前記偏差が入力される。特徴量検出部18は
入力された情報から12個の特徴量を検出する。検出す
る特徴量は「目標値到達時間と指定値との偏差」、「オ
ーバーシュート量」、「振動減衰」、「オーバシュート
収束時間」、「整定時の操作変動」、「目標値到達前の
制御量変動」、「TP (95%到達時間÷60%到達時
間)」、「外乱が入った場合の制御量変動」、「外乱が
入った場合の制御量変動の回復時間」、「自励振動」、
「制御量の振動」、「操作量の振動」である。特徴量検
出部18にはファジィ推論部20が接続されており、検
出した特徴量をファジィ推論部20へ出力する。ファジ
ィ推論部20には調整用ルールベースを記憶した記憶手
段22が接続されている。記憶手段22は、例えば不揮
発性のメモリ等で構成されている。
【0018】本実施例では内燃機関14の制御状態を評
価するために、後述する11個の評価項目が設定されて
おり、12個の特徴量は前記評価項目に対応する11個
の組に分けられている。本実施例では、特定の評価項目
に対応する特徴量とゲイン調整量との関係を表すルール
群が11個の評価項目の各々に対応して設けられて前記
調整用ルールベースが構成されている。各ルール群は人
間がゲインの調整に用いている知識やノウハウが反映さ
れたものとなっている。以下、本実施例における評価項
目と該評価項目に対応するルール群を示す。
【0019】評価項目1:目標値到達時間と指定値との
偏差は小さいか。 ルール群1:目標値到達時間を指定値に維持するように
ゲイン調整を行う。 IF 目標値到達時間が十分速い THEN ゲイン調整を行わない。 IF 目標値到達時間が少し遅い THEN 比例ゲインを1%大きくする。
【0020】 積分ゲインを2%大きくする。 微分ゲインを1%大きくする。 IF 目標値到達時間が遅い THEN 比例ゲインを35%大きくする。
【0021】 積分ゲインを35%大きくする。 微分ゲインを35%大きくする。 IF 目標値到達時間が非常に遅い THEN 比例ゲインを50%大きくする。
【0022】 積分ゲインを50%大きくする。 微分ゲインを50%大きくする。
【0023】評価項目2:オーバーシュート量が小さ
く、振動減衰が良いか。 ルール群2:オーバーシュート量が小さく、かつ振動減
衰を良くするようにゲイン調整を行う。評価項目2は制
御の安定化を目的としており、関係する特徴量は「オー
バーシュート量」と「振動減衰」の2つである。ルール
群2の各ルールの構成を次の表1乃至表3に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】評価項目3:オーバーシュート収束時間T
0 は短いか。 ルール群3:オーバーシュート量が小さくても制御偏差
がいつまでも残っていると好ましくないので、オーバー
シュート収束時間T0 を短くするようにゲイン調整を行
う。 IF T0 が十分短い THEN ゲイン調整を行わない。 IF T0 が少し長い THEN 微分ゲインを5%小さくする。 IF T0 が長い THEN 微分ゲインを10%小さくする。 IF T0 が非常に長い THEN 微分ゲインを20%小さくする。
【0028】評価項目4:整定時の操作変動は小さい
か。 ルール群4:制御量が安定している場合(整定時)であ
っても、操作量がノイズ等によって変動することがある
ので、整定時の操作量変動を小さくするようにゲイン調
整を行う。 IF 整定時操作量変動が十分小さい THEN ゲイン調整を行わない。 IF 整定時操作量変動が少し大きい THEN 比例ゲイン調整を行わない。
【0029】 積分ゲイン調整を行わない。 微分ゲインを7%小さくする。 IF 整定時操作量変動が大きい THEN 比例ゲインを2%小さくする。
【0030】 積分ゲインを2%小さくする。 微分ゲインを15%小さくする。 IF 整定時操作量変動が THEN 比例ゲインを4%小さくする。
【0031】 非常に大きい 積分ゲインを4%小さくする。 微分ゲインを30%小さくする。
【0032】評価項目5:目標値到達前の制御量変動は
ないか。 ルール群5:比例ゲインの値が大きいと制御量が目標値
に到達する前に逆戻りする場合があるので、この現象が
起こった場合に制御量が逆戻りしないようにゲイン調整
を行う。 IF 目標値到達前の制御量変動が THEN ゲイン調整を行わない。
【0033】 ない IF 目標値到達前の制御量変動が THEN 比例ゲインを15%小さくする。
【0034】 少し大きい 積分ゲインを1%大きくする。 微分ゲインを3%小さくする。 IF 目標値到達前の制御量変動が THEN 比例ゲインを30%小さくする。
【0035】 大きい 積分ゲインを2%大きくする。 微分ゲインを5%小さくする。 IF 目標値到達前の制御量変動が THEN 比例ゲインを40%小さくする。
【0036】 非常に大きい 積分ゲインを5%大きくする。 微分ゲインを10%小さくする。
【0037】評価項目6:TP (95%到達時間÷60%到
達時間)は小さいか。 ルール群6:制御量の立上がりは速くても目標値直前で
変化が鈍くなり、いつまでも制御偏差が残る場合がある
ので、これを改善するようにゲイン調整を行う。95%到
達時間÷60%到達時間をTP として、 IF TP が十分小さい THEN ゲイン調整を行わない。 IF TP が少し大きい THEN 比例ゲインを30%小さくする。
【0038】 積分ゲインを5%小さくする。 微分ゲインを30%小さくする。 IF TP が大きい THEN 比例ゲインを50%小さくする。
【0039】 積分ゲインを10%小さくする。 微分ゲインを50%小さくする。 IF TP が非常に大きい THEN 比例ゲインを70%小さくする。
【0040】 積分ゲインを20%小さくする。 微分ゲインを70%小さくする。
【0041】評価項目7:外乱が入った場合の制御量変
動は小さいか。 ルール群7:負荷変動等の外乱が入った場合の制御量変
動を抑えるようにゲイン調整を行う。 IF 外乱時制御量変動が十分小さい THEN ゲイン調整を行わない。 IF 外乱時制御量変動が少し大きい THEN 比例ゲインを6%大きくする。
【0042】 積分ゲインを4%大きくする。 微分ゲイン調整を行わない。 IF 外乱時制御量変動が大きい THEN 比例ゲインを12%大きくする。
【0043】 積分ゲインを8%大きくする。 微分ゲインを2%大きくする。 IF 外乱時制御量変動が THEN 比例ゲインを24%大きくする。
【0044】 非常に大きい 積分ゲインを16%大きくする。 微分ゲインを4%大きくする。
【0045】評価項目8:外乱が入った場合の制御量変
動の回復時間Tr は短いか。 ルール群8:負荷変動等の外乱が入った場合の制御量変
動の回復にかかる時間Tr を短くするようにゲイン調整
を行う。 IF Tr が十分小さい THEN ゲイン調整を行わない。 IF Tr が少し大きい THEN 比例ゲインを2%大きくする。
【0046】 積分ゲインを5%大きくする。 微分ゲインを8%小さくする。 IF Tr が大きい THEN 比例ゲインを4%大きくする。
【0047】 積分ゲインを15%大きくする。 微分ゲイン調整を行わない。 IF Tr が非常に大きい THEN 比例ゲインを8%大きくする。
【0048】 積分ゲインを30%大きくする。 微分ゲインを5%大きくする。
【0049】評価項目9:自励振動は減衰しているか。 ルール群9:制御対象の特性変動等によって自励振動を
起こす場合があるので、自励振動の初期段階で振動を抑
えるようにゲイン調整を行う。 IF 振動が減衰している THEN ゲイン調整を行わない。 IF 振動が少し増幅している THEN 比例ゲインを10%小さくする。 IF 振動が増幅している THEN 比例ゲインを20%小さくする。 IF 振動が非常に増幅している THEN 比例ゲインを50%小さくする。
【0050】評価項目10:制御量の振動は減衰してい
るか。 ルール群10:制御量の振動が大きいままいつまでも残
る場合に、危険回避のために制御ゲインを小さくする操
作を行う。 IF 制御量振動は十分減衰している THEN ゲイン調整を行わない。 IF 制御量振動の大きさが THEN 全ゲインを10%小さくする。
【0051】 少し残っている IF 制御量振動の大きさが THEN 全ゲインを20%小さくする。
【0052】 残っている IF 制御量振動の大きさが THEN 全ゲインを50%小さくする。
【0053】 大きく残っている 評価項目11:操作量の振動は減衰しているか。
【0054】ルール群11:操作量の振動が大きいまま
いつまでも残る場合に、危険回避のために制御ゲインを
小さくする操作を行う。 IF 操作量振動は十分減衰している THEN ゲイン調整を行わない。 IF 操作量振動の大きさが THEN 全ゲインを10%小さくする。
【0055】 少し残っている IF 操作量振動の大きさが THEN 全ゲインを20%小さくする。
【0056】 残っている IF 操作量振動の大きさが THEN 全ゲインを50%小さくする。
【0057】 大きく残っている 上記のように、本実施例では評価の分割数が「4」、検
出する特徴量の数が「12」であるので、従来のルール
ベースではルールの組合せ数が412=16777216という膨
大な数になり、ルールベースの構築、調整は殆ど不可能
である。しかしながら、本実施例では12個の特徴量が
11個の評価項目に対応する組に分けられて各組毎にル
ール群が設定されており、ルール群2以外のルールが単
一命題で構成され、ルール数が4×10+42 =56で
済むので、ルールの構築、調整を容易に行うことができ
る。
【0058】上記11個のルール群には、ルール群の各
ルールに対する適合度を求めてゲイン調整量をルール群
毎に推論するためのメンバーシップ関数が含まれてお
り、記憶手段22はこれらを記憶している。例として、
図2(A)乃至(D)にルール群1を表現するメンバー
シップ関数を示す。なお、(A)は前件部のメンバーシ
ップ関数、(B)乃至(D)は後件部のメンバーシップ
関数であり、各々比例ゲイン、積分ゲイン、微分ゲイン
に対応している。また、記憶手段22は特徴量の大きさ
と調整量の推論結果を採用するための採用度との関係を
各ルール群毎に記憶している。図6に示すように、本実
施例における採用度は、ルール群2に対応する採用度を
除いて特徴量の変化に応じて変更されるようになってお
り、前記関係がメンバーシップ関数の形で記憶されてい
る。
【0059】ルール群2の特徴量であるオーバーシュー
ト量と振動減衰は制御の安定性に係わる特徴量であり、
重要度が高いため、この2つの特徴量を組合せ、上記表
1、表2、表3に示すような詳細なルールを設けてい
る。また、採用度に関してもルール群2の採用度を最大
とし、制御の安定性を重視した調整を行なっている。
【0060】また、記憶手段22には前件部修正器24
が接続されている。本実施例では、内燃機関14の特徴
量を許容範囲内に抑えることが不可能な回転速度域が予
め観測されている。なお、本実施例では上記回転速度域
を1000rpm 以下としている。前件部修正器24は制御量
としての回転速度が入力され、入力された回転速度に基
づいて内燃機関14が前記回転速度域内であるか否か判
定する。前記回転域内であると判定した場合には、前記
回転速度の変動を容認するようにルール群の特徴量とゲ
イン調整量との関係を修正する。
【0061】具体的には図3に示すように、ルール群7
の「外乱時の回転速度(制御量)変動量」を評価するた
めの前件部のメンバーシップ関数を、三角形が大きい方
(右方)へシフトするように修正する。これにより、同
一の回転速度変動量に対して「良い」という評価に対す
る重みが増すことになるので、外乱時の回転速度変動量
に対する評価が甘くなることになる。ルール群2、ルー
ル群3、ルール群8の「オーバーシュート量」、「オー
バシュート収束時間」、「外乱時の制御量変動回復時
間」を評価するための前件部のメンバーシップ関数につ
いても同様に修正する。また、ルール群2の「振動減
衰」を評価するための前件部のメンバーシップ関数につ
いては図4に示すように修正する。すなわち、メンバー
シップ関数の「悪い」という評価に対応する三角形につ
いては、「非常に悪い」という評価に対応する三角形と
の関連を考慮して三角形の右下の頂点を固定し、他の2
頂点を右方へシフトするように修正する。「やや悪
い」、「十分良い」という評価に対応する三角形につい
ては、全体的に右方へシフトするように修正する。
【0062】一方、ファジィ推論部20は、特徴量検出
部18から入力された特徴量、記憶手段22に記憶され
たルールベース及び採用度を用いてファジィ推論を行
い、ゲイン調整量をP、I、D毎に求めてPID演算部
へ出力する。
【0063】次に図5のフローチャートを参照して本第
1実施例の作用を説明する。なお、図5のフローチャー
トは偏差が規定値以上になると実行される。
【0064】ステップ100では内燃機関14の回転速
度が1000rpm 以下か否か判定する。ステップ100の判
定が肯定された場合は、ステップ102において前件部
修正器24によりルール群2、3、7、8の前件部のメ
ンバーシップ関数を前述の図3及び図4に示すように修
正し、ステップ104へ移行する。これにより、「振動
減衰」、「オーバーシュート量」、「オーバシュート収
束時間」、「外乱時の制御量変動量」、「外乱時の制御
量変動回復時間」に対する評価が甘くなり、内燃機関1
4の回転速度の変動の発生に伴う上記各特徴量の悪化が
容認されることになる。なお、ステップ100の判定が
否定された場合には、ステップ102の処理を実行する
ことなくステップ104へ移行する。
【0065】ステップ104では、特徴量検出部18に
入力された各種の情報に基づいて前述の12個の特徴量
の検出を行う。次のステップ102では、記憶手段22
に記憶されている調整用ルールベースの中から、特定の
評価項目に対応するルール群(例えば評価項目1の場合
にはルール群1)を読み込む。このとき、ルール群2、
3、7、8については前記ステップ102の処理が実行
されている場合には、前件部のメンバーシップ関数が修
正されたルール群が読み込まれる。ステップ108で
は、前記評価項目に関係する特徴量(例えば評価項目1
の場合には「目標値到達時間と指定値との偏差」)と、
前記読み込んだルール群に対応する前件部のメンバーシ
ップ関数と、を用い、前記特徴量の各ルールに対する適
合度を算出する。
【0066】例として、特徴量「目標値到達時間と指定
値との偏差」の値が図2(A)に矢印Aで示す値であっ
た場合、第1ルールの「目標値到達時間が十分に速い」
に対する適合度は0.25、第2ルールの「目標値到達時間
が少し遅い」に対する適合度は0.75であると算出され、
第3ルール、第4ルールに対する適合度は0であると判
断される。
【0067】次のステップ110では、後件部のメンバ
ーシップ関数において、各ルール毎に、各ルールが指示
するゲイン調整量に対応する三角形の頂部を各ルールに
対する適合度で切った図形を求め、求めた複数の図形を
重ね合わせて重心を求める。例として、第1ルールに対
する適合度を0.25、第2ルールに対する適合度を0.75と
した場合の比例ゲインの調整量について、図2(B)を
参照して説明すると、第1ルールについては、第1ルー
ルが指示するゲイン調整量は「ゲイン調整を行わない」
であるので、「変更せず」に対応する図形の頂部を、第
1ルールに対する適合度0.25で切った図形Bが求まる。
第2ルールについては、第2ルールが指示するゲイン調
整量は「比例ゲインを1%大きくする」であるので、
「1%増」に対応する図形の頂部を、第2ルールに対す
る適合度0.75で切った図形Cが求まる。ここで、図形B
と図形Cを重ね合わせた図形の重心を求める。この重心
は各ルールが指示するゲイン調整量を各ルールの適合度
に応じて重み付けした平均値に相当し、ルール群1で比
例ゲインの調整量を推論した結果である。上記処理を積
分ゲインの調整量及び微分ゲインの調整量に対して同様
に行うことにより、単一の評価項目(組)に対するゲイ
ン調整量が推論される。
【0068】ステップ112では全ての評価項目に対し
て推論処理が終了したか否か判定する。ステップ112
の判定が否定された場合にはステップ102へ戻り、ス
テップ112の判定が肯定されるまでステップ102乃
至ステップ112を繰り返し、推論処理の終了していな
い評価項目に対応するルール群を読み込んで、上記と同
様に処理する。これにより、全ての評価項目に対してゲ
イン調整量が推論される。なお、内燃機関14の回転速
度が、特徴量を許容範囲内に抑えることが不可能である
回転速度域の場合には、ルール群のメンバーシップ関数
が前述のように修正されているので、上記で推論された
ゲイン調整量に、除去不可能な回転速度の変動を抑えよ
うとする調整分が含まれることはなく、各々適正なゲイ
ン調整量が推論されることになる。
【0069】ステップ114では、記憶手段22に記憶
されている採用度のメンバーシップ関数と特徴量とを用
いて、各ルール群の推論結果の採用度を算出する。ルー
ル群2を除く各ルール群の採用度のメンバーシップ関数
は、制御対象14の制御状態が評価項目の要求を満たし
ていないときに採用度が高くなるように設定されてい
る。これにより、要求を満たしていない評価項目に対応
するルール群の推論結果により大きな重みが付与される
ことになるので、より人間の思考に合った適正なゲイン
調整を行うことができる。なおルール群2については制
御の安定性と密接に関わっているため、制御の安定性を
考慮して特徴量(オーバーシュート量と減衰比)の変化
に拘わらず採用度を「1.0 」(最大値)としている(図
6参照)。
【0070】ステップ116では各ルール群毎の推論結
果を上記で算出された採用度を用いて重み付けし、平均
値を演算する。これにより、各推論結果が並列的に扱わ
れ多数の特徴量を反映したゲイン調整量が比例ゲイン、
積分ゲイン、微分ゲイン毎に決定される。ステップ11
8では上記で決定したPIDの各ゲインの調整量をPI
D演算部12へ出力し設定する。なお、ルールベースの
各ルール群は人間の知識やノウハウを用いて作成してい
るので、前記ゲイン調整量は人間の知識やノウハウが反
映されたものとなる。従って、人間の思考に合った適正
な制御が行われるように各ゲインが調整される。
【0071】次のステップ120では、ステップ102
の処理が実行され前件部のメンバーシップ関数が修正さ
れていた場合に、これを復帰させて元に戻す。これによ
り、本ルーチンを次に実行するときに内燃機関14の回
転速度が1000rpm よりも大きい場合には、通常のルール
群によってゲイン調整量の推論が行われ、回転速度の変
動が生じている場合にはこれを除去するようにゲイン調
整量が決定されることになる。
【0072】次に、本第1実施例のゲイン調整器付きP
ID制御装置10によって実際に内燃機関14のゲイン
調整を行った結果を説明する。図7(A)及び(B)に
は内燃機関14の無負荷時に目標値を変更した場合のオ
ートチューニングの過程が示されている。振動的であっ
たエンジン回転数の変化がオートチューニングによって
改善されていく様子が分かる。図8(A)及び(B)に
は内燃機関14に加える負荷を油圧ポンプによって変化
させた場合のオートチューニング過程が示されている。
負荷入り時(負荷が加わった瞬間)及び負荷抜け時(加
わっている負荷が抜けた瞬間)におけるエンジン回転数
の変動のピーク値が徐々に小さくなっている。このよう
に、目標値変更によるチューニングと負荷変化によるチ
ューニングを交互に行うことにより、目標値追従と外乱
抑制を両立するようにゲイン調整が行われる。チューニ
ング終了後の応答を図9の(A)及び(B)に示す。
【0073】このように、本第1実施例では12個の特
徴量を評価項目に対応する11個の組に分け、各組毎
に、対応する特徴量とゲイン調整量の関係をメンバーシ
ップ関数を用いて表現するルール群を設定してルールベ
ースを構成し、ルール群2以外のルール群の各ルールを
単一命題で構成したので、ルール数を少なくすることが
でき、多数の評価項目を設定する必要のある内燃機関1
4等の制御対象にも適用することができる。
【0074】また、ルール群2を除く各ルール群の採用
度のメンバーシップ関数を、制御対象14の制御状態が
ルール群に対応される評価項目の要求を満たしていない
ときに採用度が高くなるように設定したので、要求を満
たしていない評価項目に対応するルール群の推論結果に
より大きな重みが付与され、より人間の思考に合った適
正なゲイン調整を行うことができる。
【0075】また、本第1実施例では内燃機関14の回
転速度が1000rpm 以下の場合に、各特徴量の許容範囲を
緩和するようにルール群の前件部のメンバーシップ関数
を修正するようにしたので、前記回転数の変動を抑制し
ようとしてゲインが変更され、適正なゲインが設定され
ないということはない。このため、多数の評価項目を設
定する必要のある内燃機関14等の制御対象に対して、
より適切な制御を行うことができる。
【0076】本実施例では、ルール群2を上記表1、表
2、表3に示すように、2つの特徴量を考慮した詳細な
ルールによって構成したが、これに限ることなく、ルー
ル群2を2組に分け、組の数を特徴量の数と等しくする
こともできる。この場合の図6と同様の概念図を図17
に示し、ルール群を以下に示す。この場合、運転条件に
よっては収束時間が30%程度延びることもあるが、実
用上は問題ない。
【0077】評価項目2:オーバーシュート量は小さい
か。 ルール群2:オーバーシュート量を小さくするようにゲ
イン調整を行う。また、ルール群の採用度は常に1.0
である。 IF オーバーシュート量が十分小さい THEN ゲイン調整を行わない。 IF オーバーシュート量が少し大きい THEN 比例ゲインを3%大きくする。
【0078】 積分ゲインを3%小さくする。 IF オーバーシュート量が大きい THEN 比例ゲインを16%大きくする。
【0079】 積分ゲインを6%小さくする。 IF オーバーシュート量が非常に大きい THEN 比例ゲインを30%大きくする。
【0080】 積分ゲインを12%小さくする。 評価項目3:振動減衰は良いか。
【0081】ルール群3:振動減衰が良くなるようゲイ
ン調整を行う。また、ルール群の採用度は常に1.0と
する。 IF 振動減衰が十分良い THEN ゲイン調整を行わない。 IF 振動減衰が少し悪い THEN 比例ゲインを3%小さくする。
【0082】 積分ゲインを3%小さくする。 微分ゲインを4%大きくする。 IF 振動減衰が悪い THEN 比例ゲインを6%小さくする。
【0083】 積分ゲインを6%小さくする。 微分ゲインを10%大きくする。 IF 振動減衰が非常に悪い THEN 比例ゲインを12%小さくする。
【0084】 積分ゲインを12%小さくする。 微分ゲインを20%大きくする。
【0085】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
説明する。本第2実施例は第1実施例とほぼ同一の構成
であるが、ファジィ推論部20で第1実施例と同様にゲ
イン調整量を決定した後に、該ゲイン調整量と現在のゲ
インより調整後のゲインを計算し、調整後のゲインをP
ID演算部12に設定するようにしている。PID演算
部12では設定されたゲインと入力された偏差に基づい
て内燃機関14に加える操作量を決定する。
【0086】上記のように、ファジィ推論部20がゲイ
ンを演算してPID演算部12に設定するように構成し
た場合にも、第1実施例と同様に、より人間の思考に合
った適正なゲイン調整を行うことができ、多数の評価項
目を設定する必要のある内燃機関14等の制御対象に適
用することができる、という効果が得られる。このよう
に、本発明のゲイン調整装置は、PID制御器にゲイン
の調整量を設定するものに限定されるものではなく、上
記のようにゲインを演算して設定するものであってもよ
い。
【0087】〔第3実施例〕次に本発明の第3実施例を
説明する。なお、前記各実施例と同一の部分には同一の
符号を付し、説明を省略する。
【0088】図10に示すように、本第3実施例のゲイ
ン調整器付きPID制御装置は、PID演算部12を備
えたPID制御部11と、特徴量検出部18、ファジィ
推論部20及び記憶手段22を備えたオートチューニン
グ部16と、に分離されている。PID制御部11は通
信装置32を有している。通信装置32には、内燃機関
14に加えられた操作量、内燃機関14の回転速度、回
転速度目標値及び回転速度目標値と回転速度との偏差が
入力される。通信装置32は前記入力された情報を、オ
ートチューニング部16の通信装置31へ送信する。
【0089】通信装置31は特徴量検出部18に接続さ
れており、受信した前記各情報を特徴量検出部18に供
給する。特徴量検出部18は供給された情報に基づい
て、第1実施例と同様に特徴量を検出する。また、通信
装置31はファジィ推論部20に接続されており、ファ
ジィ推論部20で決定されたPID毎のゲイン調整量が
入力される。通信装置31は入力されたPID毎のゲイ
ン調整量を前述の通信装置32へ送信する。通信装置3
2は受信したPIDゲイン調整量をPID演算部12へ
設定する。PID演算部12は設定されたゲイン調整量
に応じてPID毎にゲインを調整し、内燃機関14に所
定の操作量を加える。
【0090】上記のように、オートチューニング部16
がPID制御部11にゲイン調整量を通信手段等を介し
て設定するよう構成した場合も、第1実施例と同様に、
より人間の思考に合った適正なゲイン調整を行うことが
でき、多数の評価項目を設定する必要のある内燃機関1
4等の制御対象に適用することができる、という効果が
得られる。このように、本発明はゲイン調整装置とPI
D制御器とを直接接続する必要はなく、通信装置等の伝
達手段を介して接続するようにしてもよい。
【0091】〔第4実施例〕次に本発明の第4実施例を
説明する。本第4実施例は第3実施例とほぼ同一の構成
であるが、ファジィ推論部20で第1実施例と同様にゲ
イン調整量を決定した後に、該ゲイン調整量と現在のゲ
インより調整後のゲインを計算し、調整後のゲインを通
信装置31へ出力するようにしている。出力されたゲイ
ンは通信装置31、32を介してPID演算部12に設
定される。PID演算部12では設定されたゲインと入
力された偏差に基づいて操作量を決定する。
【0092】上記のように、ファジィ推論部20でゲイ
ンを演算し、通信装置等の伝達手段を介して前記ゲイン
をPID演算部12に設定するように構成した場合に
も、より人間の思考に合った適正なゲイン調整を行うこ
とができ、多数の評価項目を設定する必要のある内燃機
関14等の制御対象に適用することができる、という効
果が得られる。
【0093】なお、上記実施例では予め各特徴量を許容
範囲内に抑えることが不可能な回転域を求め、内燃機関
14の回転速度がこの回転域となった場合に、前件部修
正器24によって前件部のメンバーシップ関数を修正す
るようにしていたが、これに代えて燃料供給に関連する
制御量と内燃機関14の回転速度とを比較して、燃料供
給に関連する操作量が変更されていないにも拘わらず回
転速度が許容量以上に変動している場合に前述のように
前件部のメンバーシップ関数を修正して回転速度の変動
を容認するようにしてもよい。
【0094】また、上記実施例では各特徴量を許容範囲
内に抑えることが不可能な回転域で前件部のメンバーシ
ップ関数を修正するようにしていたが、前件部のメンバ
ーシップ関数を修正せず、前件部のメンバーシップ関数
の評価結果に対するゲイン調整量が小さくなるように後
件部のメンバーシップ関数を修正するようにしてもよ
い。
【0095】また、上記実施例では制御対象を内燃機関
14とした例について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、多数の評価項目を設定する必要の
ある制御対象に適用した場合にも、適切な制御を行うこ
とができる。例として本発明をアナログコンピュータの
ゲイン調整に適用した場合の結果を説明する。図11の
(A)及び(B)には、制御対象14をアナログコンピ
ュータの2次遅れ系とした場合のゲイン調整によるオー
トチューニングの過程が示されており、目標値を変更す
る毎に波形認識をしてゲイン調整を行っている。振動的
であった制御量の変化がオートチューニングによって改
善されていく様子が分かる。図12(A)及び(B)に
はアナログコンピュータの2次遅れ系を制御対象とし、
制御対象の応答特性が速い系から遅い系に変化した場合
のゲイン再調整過程が示されている。特性が変わって制
御量の応答に振動が発生しているが、オートチューニン
グにより、応答速度を低下させることなく良好な応答波
形になっていくのが分かる。図13(A)及び(B)に
はアナログコンピュータの4次遅れ系を制御対象とした
場合のオートチューニング過程が示されている。制御対
象の次数が変わってもゲイン調整によるオートチューニ
ングが可能であることが理解できる。このように本発明
は汎用性が高く、様々な制御対象の制御に適用すること
ができる。
【0096】また、上記実施例では三角形型のメンバシ
ップ関数を用いていたが、釣鐘型のメンバーシップ関数
を用いてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、ルール
群によって複数の特徴量を複数の組に分けたときの各組
に対応する特徴量と制御対象のゲイン調整量との関係を
表すと共に、各特徴量を許容範囲内に抑えることが不可
能であると判断したときに許容範囲を緩和するようにル
ール群の特徴量とゲイン調整量との関係を修正するよう
にしたので、人間の思考に合った適正なゲイン調整を行
うことができ、多数の評価項目を設定する必要のある内
燃機関等の制御対象に対して適切な制御を行うことがで
きる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るオートチューニング部を含む
ゲイン調整器付きPID制御装置を示す概略構成図であ
る。
【図2】(A)乃至(D)はルール群1に対応するメン
バーシップ関数を示す概念図である。
【図3】前件部修正器による「外乱時の制御量変動
量」、「オーバーシュート量」、「オーバシュート収束
時間」、「外乱時の制御量変動回復時間」に対応する前
件部メンバーシップ関数の修正を説明するための概念図
である。
【図4】前件部修正器による「振動減衰」に対応する前
件部メンバーシップ関数の修正を説明するための概念図
である。
【図5】第1実施例の作用を説明するフローチャートで
ある。
【図6】各ルール群毎にゲイン調整量を推論した後の処
理を説明する概念図である。
【図7】(A)及び(B)は内燃機関の無負荷時に目標
値を変更した場合のオートチューニングの過程を示す波
形図である。
【図8】(A)及び(B)は油圧ポンプによって内燃機
関に加える負荷を変化させた場合のオートチューニング
過程を示す波形図である。
【図9】(A)及び(B)はチューニング終了後の内燃
機関の応答を示す波形図である。
【図10】第3実施例に係るオートチューニング部を含
むゲイン調整器付きPID制御装置を示す概略構成図で
ある。
【図11】(A)及び(B)は本発明をアナログコンピ
ュータの2次遅れ系のゲイン調整に適用した場合のオー
トチューニング過程を示す波形図である。
【図12】(A)及び(B)は本発明をアナログコンピ
ュータの2次遅れ系のゲイン調整に適用し、制御対象の
応答特性が速い系から遅い系に変化した場合のゲイン再
調整過程を示す波形図である。
【図13】(A)及び(B)は本発明をアナログコンピ
ュータの4次遅れ系のゲイン調整に適用した場合のオー
トチューニング過程を示す波形図である。
【図14】(A)乃至(D)はファジィ推論を適用した
従来のPID制御装置において、前件部のメンバーシッ
プ関数を説明するための概念図である。
【図15】(A)乃至(C)はファジィ推論を適用した
従来のPID制御装置において、後件部のメンバーシッ
プ関数を説明するための概念図である。
【図16】ファジィ推論を適用した従来のPID制御装
置の作用として、比例ゲインの調整量の算出処理を例に
説明するための説明図である。
【図17】ルール群2を2組に分けたときの図6と同様
の概念図である。
【符号の説明】
10 ゲイン調整器付きPID制御装置 12 PID演算部 14 内燃機関 16 オートチューニング部 18 特徴量検出部 20 ファジィ推論部 22 記憶手段 24 前件部修正器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 13/62 E 7361−3H (72)発明者 大澤 正敬 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 大年 浩太 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 岩井 友宏 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転速度と目標値との偏差及
    びゲインに基づいて前記回転速度が前記目標値に一致す
    るように前記回転速度の操作量を制御するPID制御器
    に対して、前記ゲインを設定する内燃機関の回転速度P
    ID制御器用ゲイン調整装置であって、 推論に使用する前記回転速度に関する複数の特徴量を検
    出する特徴量検出手段と、 前記複数の特徴量を複数の組に分けたときの各組に対応
    する特徴量とゲイン調整量との関係を表すルール群を記
    憶した第1の記憶手段と、 前記各組に対応する特徴量の大きさとゲイン調整量の採
    用度との関係を記憶した第2の記憶手段と、 各特徴量を許容範囲内に抑えることが不可能であると判
    断したときに該許容範囲を緩和するように前記ルール群
    の特徴量とゲイン調整量との関係を修正する修正手段
    と、 前記検出された特徴量と前記ルール群とに基づいて各組
    毎のゲイン調整量を推論すると共に、特徴量の大きさに
    応じて各組毎の前記ゲイン調整量の採用度を求め、該ゲ
    イン調整量の推論結果と採用度とから採用度を重みとし
    たゲイン調整量の推論結果の重み付き平均値を演算して
    前記PID制御器に設定するゲインの調整量を定める推
    論手段と、 を有する内燃機関の回転速度PID制御器用ゲイン調整
    装置。
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