JPH05177638A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法

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JPH05177638A
JPH05177638A JP3333392A JP33339291A JPH05177638A JP H05177638 A JPH05177638 A JP H05177638A JP 3333392 A JP3333392 A JP 3333392A JP 33339291 A JP33339291 A JP 33339291A JP H05177638 A JPH05177638 A JP H05177638A
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JP
Japan
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tire
mold
prototype
casting
resin
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Application number
JP3333392A
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English (en)
Inventor
Shin Hamano
臻 濱野
Akira Takahashi
亮 高橋
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 短期間で、且つ低コストで高真円度のタイヤ
成型金型を製作し、この金型で0. 30mm以下の高真円
度の空気入りタイヤを製造する。 【構成】 高精度の加工性を有する素材からなるリ
ング1の表面に樹脂層を形成する工程、 該樹脂層1
表面にトレッドパターンを切削し、タイヤ原型を製作す
る工程、 該タイヤ原型に流動性を有し、硬化後ゴム
状弾性を有する室温硬化形樹脂を注型硬化させて、立体
反転転写してモールド原型を製作する工程、 該モー
ルド原型に流動性を有し、硬化後剛性を有し、鋳造時に
破損変形しない材料を注型硬化させて、設計指定のタイ
ヤ鋳型を製作する工程、 該タイヤ鋳型を用いてタイ
ヤ成型金型を鋳造する工程、 該タイヤ金型を用いて
タイヤを成型する工程により空気入りタイヤを製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真円度に優れた空気入
りタイヤの製造方法に関する。更に詳しくは、タイヤを
製造するに際して、高精度の加工性を有する素材、例え
ば鋼鉄、アルミニウム、セラミック、集成材等からなる
リングを作製し、その周囲に、硬化した後研削可能な高
い設計精度を有する樹脂層を形成する。次いで、この樹
脂層表面にトレッドパターンを切削してタイヤ原型を製
作する。さらに、このタイヤ原型から直接タイヤパター
ン全体を、流動性を有し、硬化後ゴム状弾性を有する室
温硬化型樹脂を使用して注型一体成型してリング状のモ
ールド原型を製作する。そして、このモールド原型から
一体で鋳型タイヤ原型を再反転どりして型を製作し、こ
れを用いて鋳造し、機械加工処理を施して製作したタイ
ヤ成型金型を使用する空気入りタイヤの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の性能形式の多様化に伴い、タイ
ヤのトレッドパターン、サイズ、偏平率の展開が拡大さ
れ、開発納期の短縮化の要望と共に、低コストの開発手
段の実現が強く求められている。従来、新規な空気入り
タイヤ、特に新規なトレッドパターンを有する空気入り
タイヤの開発に必要なタイヤ成型金型の製作工程は、次
の通りである。
【0003】 石膏や木型を用いて、図3に示すよう
に200〜400mm長のタイヤの部分原寸型モデルMを
作製する工程 次いで、この部分原寸型モデルMの型取り面を一側
面とする外壁板8で周囲を囲うことによって形成される
注型空間13(成型部)に発泡スチロール、木桁、場合
によっては金属製の桁を予め敷設して、注型樹脂の収縮
および形崩れを防止し、モールド原型としての精度を確
保する工程 充填部13から注入孔5を経由してシリコーンゴム
やチオコールゴム等の弾性材料を注入硬化し、熟成させ
てモールド原型を製作する工程 モールド原型を用いて石膏型取りし、反転された石
膏のタイヤ原型を製作し、これを集成、組み合わせる工
程 図4に示すように、複数個の部分石膏型15を裁断
して石膏置き台14に組み立て、上下二組の鋳造用タイ
ヤ (原型) 模型とする工程 この鋳造用タイヤ模型を鋳型としてアルミ合金鋳造
した後、石膏型を取り除き、バリ取り、サイジング、真
円度修正及び機械加工仕上げを行って金型を完成する工
程 上述したこのタイヤ成型金型の製作方法は、ゴム型取り
や石膏型取りを反復して行うため、工程のロスが大き
く、開発工期を著しく長くする欠点があった。また、重
複して石膏型を作製し、必要部分を裁断して組み立てる
ため作業が繁雑で、高度の熟練を必要とする欠点があっ
た。
【0004】また、上記タイヤ成型金型の製作工程に
使用される注型硬化樹脂としては、型崩れや収縮を配慮
して弾性係数を小さくしたチオコール樹脂やシリコーン
ゴムがある。一般には、シリコーンゴムのように、触媒
毒の心配や接着弊害が無いチオコール樹脂が使用されて
いる。しかし、このチオコール樹脂は粘度が低い、型抜
きし易い、作業性が良いと言う利点を有する反面、可塑
剤の滲み出しが著しく収縮をもたらし、モールド原型と
しての形状保持に苦心を要し、かつその期間が少ないの
で迅速な反転を必要とする。このため、多数回の反転を
行う過程で形崩れを生じ易い弊害を払拭できず、組み合
わされたタイヤ原型の真円度が低下する。また、この様
にして得たモールド原型は比較的短期間に収縮したり変
形するために、型見本としての長期保管が不可能であ
り、再使用に耐えられない欠点があった。さらに加硫剤
の有機過酸化物や金属過酸化物を使用するため、人体害
と悪臭の弊害があった。
【0005】上述したように、モールド原型の型取りが
定形的なプロセスになっている理由は、室温硬化型の樹
脂は弾性率が低いために (通常2〜5kg/cm2 ) 石膏タ
イヤ原型の注型時に注入圧力で撓み変形の弊害があっ
た。強いて行おうとすれば、パッキング材で補強する処
置が必要であり、一体型取り用としては、不向きな材料
であり、従ってかかる手段が現実的に不可能な工程とさ
れていた。
【0006】本発明者らは、上記従来の空気入りタイヤ
の製造方法に使用するタイヤ成型金型の欠点を解消する
ために、形崩れ、収縮、触媒毒、水分吸収、発泡等の弊
害が無く、しかも、保管再使用可能なゴムモールド原型
を形成し、硬化後十分剛性を発揮する特定の流動性の注
型室温硬化型樹脂組成物を使用することにより、試作品
等のタイヤ現品から、直接タイヤ全体を一体型取りし
て、一体型のモールド原型を作製し、このモールド原型
に石膏を注型して一体型のタイヤ原型を得て、それに直
接アルミ合金を鋳造することにより、タイヤ成型金型を
作製し、これを用いて短納期で、目的とする空気入りタ
イヤを製造する方法を見出だし提案した。しかし、上記
現品タイヤは、その製造工程に於いて、強度メンバーや
複雑な複合構造に由来するミクロ的に不均一な内部応力
が残存し、静的な状態で歪みが生じるのが避けられなか
った。このため、タイヤ注型用モデルとして堪えるに足
る真円度発現には、期待値に限界があるという問題があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の円周分割の部分原寸型モデルを反復集成するプロセス
を経ることなく、短期間で、且つ低コストで高真円度の
タイヤ成型金型を製作し、この金型を使用して、真円度
0. 30mm以下の空気入りタイヤを製造する方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、下記〜の工程からなる空気入りタイヤの製造方
法により達成することができる。 加工精度の高い素材からなる剛性が高く、収縮膨脹
の少ない剛体リングの円周上表面に樹脂層を形成する工
程 該樹脂層表面にトレッドパターンを切削し、タイヤ
原型(タイヤトレッド原型)を製作する工程 該タイヤ原型の円周上表面に沿って環状に流動性を
有し、硬化後ゴム状弾性を有する室温硬化形樹脂を注型
硬化させて、立体反転転写してタイヤモールド原型を製
作する工程 該タイヤモールド原型に、流動性を有し、硬化後剛
性を有し、鋳造プロセスの芯材としての適性を備えた材
料を注型硬化させて、設計指定のタイヤ鋳型を製作する
工程 該タイヤ鋳型を用いてタイヤ成型金型を鋳造する工
程 該タイヤ金型を用いてグリーンタイヤからタイヤを
成型する工程 このように本発明は、タイヤ原型として、剛体を芯とし
て使用したため、その真円度をタイヤ設計図に指定され
ている通りに規定の精度を忠実に再現することが可能と
なり、前工程の精度上の不十分さを解消することができ
る。
【0009】これに加えて、上記室温硬化形樹脂、特に
ウレタン結合含有エポキシ樹脂組成物は、従来、形材と
して用いられてきたチオコール樹脂やシリコーンゴムの
ように、形崩れ、触媒毒、水分吸収、発泡等の欠点がな
く、注型時の流動性と長い可使時間とあいまって、どん
な大容量の注型も可能であり、材料時点での保存耐久性
に優れ、硬化物の変形変質の心配がなく反復転写可能で
経済性と取扱性に優れるという利点を有している。
【0010】また、室温硬化による自然の穏やかな反応
を適用した場合には、樹脂の熱膨脹収縮のノイズも入り
込まないので、高い寸法精度と真円度の鋳造用モールド
原型を製造することができる。高精度形状のリングを芯
とし、研削加工面を室温硬化型の樹脂として使用する、
特に、中間プロセスのタイヤ原型からモールド原型を反
転転写するときに、硬化安定した状態でゴム弾性を示す
材料をモールド原型サイドの一方又は双方に用いること
により、工程を簡略化する一体成型にも拘らず、著しく
高い真円度の空気入りタイヤを製造することができる。
【0011】本発明において、真円度とは、回転体の半
径方向の寸度の最小値と最大値との差の絶対値(フレ)
mmをいう。本発明の空気入りタイヤの製造方法に使用
する金型の製作方法の一例を図面に基づいて以下に説明
する。図1に示すように、所定の指定された真円度に調
整された所定サイズのリング(この場合は鋼鉄製) 1
を、上型モールド2uと下型モールド2dとからなる二
つ割り型金型2に装着する。次いで、鋼鉄製リング1の
外周表面と二つ割り形金型2により形成される樹脂層の
成型部3に、鋼鉄製リング1内壁に設けた樹脂注入孔に
接続した注入パイプ4を通して、流動性室温硬化形樹
脂、例えば、ウレタン結合含有エポキシ樹脂組成物(横
浜ゴム (株) 製 AR Modelon )を供給する。なお、6は
鋼鉄製リング1を補強する支持体、7はモールド開閉用
ボルトを示す。通常は樹脂の熱膨脹収縮を防ぐために、
室温硬化させることが好ましいが、硬化時間を短縮させ
るため、便法としてモールド全体を高温に予め加温した
り、樹脂そのものを注型直前に加温したりすることがで
き、それにより何等弊害を生ずることはない。
【0012】トレッドパターン成型部3の硬化後、二つ
割り形金型2を取り外して、成型硬化した樹脂層を有す
る鋼鉄製リング1を取り出す。リング外表面には必要に
よりプライマーを塗布しても良い。この樹脂層にタイヤ
パターン設計図に基づいて手彫りまたはコンピューター
制御自動切削機等を使用して切削し、図2の示すトレッ
ドパターンPを形成したタイヤ原型Tを製作する。切削
の時に、割れやチッピングが起こらないことも重要な条
件であり、この為には、JIS−K6301−9の引き
裂き試験値が10〜50Kgf/cmの範囲であることが好ま
しい。
【0013】図2は、上記タイヤ原型Tから流動性室温
硬化型樹脂 (ウレタン結合含有エポキシ樹脂組成物(横
浜ゴム (株) 製 AR Modelon )を用いてゴム型取りを行
ってモールド原型を製作する装置の1例を示す半断面説
明図である。鋼鉄製リング1と樹脂層とからなるタイヤ
トレッドパターン原型Tを支持枠10に取り付け、この
支持枠10をセンター締結具11により底板9に固定
し、置き台12の上にセットする。底板と置き台を区別
しているのは、底板仕上げ面の水準と研磨度が真円度に
影響する為である。
【0014】図2の右側半分に示すとおり、タイヤ原型
Tの外周側面は底板9に取り付けたテーパー付き外壁板
8で囲われ、タイヤ原型Tの表面を内側面とし、外壁板
8を外側面とするドーナッツ状の、モールド材料 (AR M
odelon樹脂) 充填部13を形成している。すなわち、タ
イヤ原型Tの赤道面を中心に、この図では、下半分がモ
ールド材料充填部13であり、タイヤ原型Tの周方向に
全周にわたって、モールド材料を注型できる形になるよ
うになっている。このアッセンブリーから、型取りした
モールド原型の脱型操作を容易にするため、タイヤトレ
ッド原型の表面、底板9の上側、および外壁板8の内側
にはそれぞれ離型処理を施すことができる。外壁板をテ
ーパ状にしているのも、脱型を容易にさせるためであ
り、外壁板は分割型にすれば、その効果は更に上がる。
タイヤトレッド原型の外円周の性状は、金型精度には直
接影響しない。
【0015】注型用樹脂の流入を終えたアッセンブリー
全体を、真空キャビン (図示していない) 中に収納し
て、真空脱泡を行い、泡のための真円度誤差の発生を防
ぐと共に、トレッドパターンの細部に忠実に樹脂が浸透
するようにする。注型樹脂を注入する以前に、予め、ア
ッセンブリー全体を真空キャビンの中で組み立てておい
て、図1の4の注入パイプを通して、真空にした後に樹
脂を注入するか、樹脂を注入した後に真空にするのかの
どちらかの方法で工程を連動化させても良い。
【0016】この場合、タイヤモールドの基本機構は上
下開閉型であるから、上下をそれぞれべつべつに一体成
型することになるが、注入樹脂の注入量は、タイヤモー
ルド外周の赤道線からやや緯度の高いレベルを設定する
のが良く、10〜15mm上方を目安すとする。脱泡が進
行した時点で、真空を解除し、レベリング調整して静置
する。
【0017】硬化後、アッセンブリーを解体し、硬化し
たモールド原型13をタイヤ原型Tから分離する。モー
ルド原型13、タイヤ原型Tまたはモールド原型13と
タイヤ原型Tの双方がゴム弾性素材からなることの重要
性は、このプロセスの処理が第一のポイントである。ト
レッドパターンの切削されたデザインをシームレスに転
写することと、展伸脱型後に元の寸法に正確に復元回復
することか必要だからである。
【0018】次いで、センター締め付け具11を取り出
し、タイヤ原型Tの上下を反転させて、再度アッセンブ
リーし、同様にして、タイヤ原型Tの残り半分の型取り
を行い、ややお互いが、転写領域を重ね合った対のモー
ルド原型を得る。完全に上下対称パターンの場合には、
一回で済ますことができるのは言うまでもない。これら
二つのモールド原型から、定法の石膏型取りを行い、タ
イヤトレッド原型を作製する。
【0019】石膏の注型の際には、モールド原型の真円
度を確実に調整固定することが必要であり、その状態で
注入ラインを赤道レベルまで行う。ゴム弾性素材からな
ることの重要性の第二のポイントは硬化した石膏からゴ
ムモールド原型を脱型するプロセスである。この時、石
膏を破損することなくモールド原型ゴムを外すために、
モールド原型を経緯方向に切断する。切断性は素材の重
要な要素になる。切断したゴムモールド原型は接着して
真円度調整することにより、再使用可能である。
【0020】かくして得られたタイヤ原型にカーカス部
分のアッセンブリーをつけて、アルミ合金鋳造を行い、
バリ取り、サイジング、機械加工仕上げに従って、上下
分割型のタイヤ成型用の金型を製作することができる。
この金型にグリーンタイヤを装填して目的とする新規な
タイヤパターンの製品を得る。この方法によると、真円
度0. 25以下のタイヤを実現できる。
【0021】モールド原型の外周形状は、形状の如何を
問わないが、一般的には円環状にすることにより、注型
樹脂の量を節約できる。本発明の製造方法に於いて、タ
イヤ原型Tは注型空間に立て置きでも横置きでも良い。
また、上下2回の型取りを、赤道面でパーティション
システムを取り入れることにより更に1回取りにするこ
とも可能である。また逆に、注型回数は2回以上の任意
の複数回にすることができる。要は、真円度調整が可能
なシステムなら良いわけである。
【0022】また、底板9は、脱着自在な平板が好まし
く、これをフランジまたは嵌め込み方式で配置するのが
良い。この平板9を最初に取り外すことによって、タイ
ヤ原型Tからモールド原型13を簡単に脱型することが
できる。ウレタン結合含有エポキシ樹脂 (AR Modelon
横浜ゴム (株) 製) は、従来の室温硬化型樹脂、例え
ば、シリコーン樹脂 (信越化学 (株) 製KE1300)
、チオコール樹脂 ( Smooth On Corp 製FMC200)
に比較して、成型収縮率が小さいが、例えば注型材料
素材そのものの成型収縮率が0. 1%以下でも、円環状
の形状効果に起因する収縮変形が内在すると考えること
が妥当である。このため、円環状のタイヤ原型の径と真
円度は、モールド原型の型取り時、脱型後、石膏による
タイヤ原型の型取りの前後の各段階で厳密に調整されな
ければならない。モールド原型をゴム弾性材質で型取り
する利点が、この場合にも存在し、微細な成型収縮率に
起因する誤差は十分調整可能である。従来の部分ゴム型
取りの場合は、周長補正の形で石膏組み立ての段階で綿
密に長時間掛けて行われているのが実状である。
【0023】本発明に使用するベースリング1の材料と
しては、特に限定されるものではなく、真円度を保証で
きる精度まで研磨し、タイヤサイズに合致させたものを
使用することができる。本発明の使用に適する、流動性
を有し、硬化後ゴム弾性を有する室温硬化型樹脂として
は特に、ウレタン結合含有エポキシ樹脂 (AR Modelon)
がこの目的に合うことを見出したことは前述の通りであ
る。素材の安定性、硬化後の耐久性、弾性率、無公害性
耐収縮性等の適性の他に、チクソトロピック性が少な
く、型取り性が良いことが挙げられる。シリコーン樹脂
に見られるチクソトロピック性はセルフレベリング性を
阻害するので、タイヤ原型周囲に展開する為に必要な流
動展開性能が乏しく、大形の型取りがシステム化できな
い。ウレタン結合含有エポキシ樹脂はセルフレベリング
性を有している。ウレタン結合含有エポキシ樹脂の注型
時のセルフレベリング性をさらに増すために、注型前
に、配合系を加温して注型することは、真円度の確保に
不利とはならないことを確認している。そのための温度
範囲は100℃を越えないことが好ましい。上記ウレタ
ン結合含有エポキシ樹脂としてはその主骨格が下記化学
式1で示される分子構造を有する樹脂が挙げられる。
【0024】化学式1
【0025】化学式1で示される主骨格の特徴は、アル
キル主鎖Rの末端に2官能のイソシアネートを配し、そ
の開放残基にグリシドールを確実に反応させて、末端を
エポキシ基とし、イソシアネートの痕跡を除いた事であ
る。アルキル主鎖Rの構造種類と重合度、イソシアネー
トの骨格、およびグリシジル基の構造種類により、オキ
シラン環の活性度を種々調整することができる。
【0026】上記化学式1において、好ましいアルキル
主鎖Rの例としては、分子量500〜4, 000のポリ
プロピレングリコール、分子量500〜1, 500のポ
リテトラメチレングリコールが挙げられる。また、イソ
シアネートは、ヘキサンメチレンジイソシアネート、m
−フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ート (各種配向異性体を含む) 、4, 4'−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネートのうちいずれでもよく、
グリシジル基は通常グリシドールを用いる。
【0027】また、エポキシ当量は、通常、500〜
2, 000の範囲内、好ましくは平均エポキシ当量を8
00〜1, 200の範囲に設定するのが良い。このエポ
キシ当量は必ずしも狭い範囲であるのが良いとは限ら
ず、当量分布は流動性、初期弾性率、耐引き裂き抵抗値
の最適値との兼ね合いから決まるものである。特に、本
発明で求められる注型可能にして、ゴム状弾性となるエ
ポキシ樹脂は、大容量注型を目的とするものであるか
ら、シリコーン樹脂やチオコール樹脂より高い初期弾性
を付与し、且つ、注型モールドの特徴である開割性を付
与するために、ウレタン樹脂より剛性を低くするのが良
い。
【0028】また、このエポキシ樹脂の硬化剤として
は、ウレタン結合含有エポキシ樹脂を室温で緩やかに加
工硬化させるものが良い。例えば、1, 3−ビスアミノ
メチルシクロヘキサンとフェニルグリシジルエーテルと
の実質的に当量反応生成物である下記化学式2で示され
る分子構造を有するものが好ましい。
【0029】化学式2
【0030】上記化学式2において、アミン成分として
は、1, 3−ビスアミノメチルシクロヘキサンの他にイ
ソホロンジアミン、1, 6−ヘキサンジアミン、トリメ
チルヘキサメチレンジアミン等の四官能アミンを使用す
ることが好ましい。また、上記化学式2のグリシジル成
分としては、フェニルグリシジルエーテル (置換フェニ
ルを含む) のほかにブチルグリシジルエーテルも使用す
ることができる。
【0031】このウレタン結合含有エポキシ樹脂と硬化
剤との当量比は、ウレタン結合含有エポキシ樹脂のエポ
キシ基1当量に対し、硬化剤のアミン当量を0. 5〜
1. 5の範囲にするのが良い。この当量比の数値は、弾
性率の変化に影響する。配合当量比が1:1のものの標
準物質はJIS K 6301に準拠した抗張力が、5
0Kgf/cm2 、伸び400%、初期弾性率8〜10Kgf/cm
2 、引き裂き抵抗A8Kgf/cm、引き裂き抵抗B15Kgf/
cm、硬度40〜65、永久伸び5%以下、JIS K
6911に規定する成型収縮率0. 1%以下、E型粘度
計による粘度1100〜1500ポイズ (25℃) 、1
5〜20ポイズ (40℃) である。
【0032】上記成分は、主剤、硬化剤共に、開栓後の
安定性が高いので、従来の樹脂組成物のように温度、湿
度に対する厳格な管理を必要とせず、原料の保存管理を
簡略化できる。また、材料のポットロスが無くなるの
で、経済的利点もある。硬化時に発熱することがなく、
可使時間は、約5時間程度である。このため、硬化剤添
加時点から、真空脱泡すると、4時間強を注型作業に消
費できる勘定になるので、大容量のタイヤモールド原型
でも、ゆとりを以って注入することができる。追加注入
も可能である。室温 (25℃) で、15〜20時間の硬
化時間を必要とするが、注型完了後に、あらためて、加
温養生して、反応を加速させることもできる。このウレ
タン結合含有エポキシ樹脂と硬化剤の系には、必要によ
り、流動性改良剤、消泡剤、硬化促進剤、軟化剤、離型
性調整剤、充填剤、着色剤等を適宜配合することができ
る。また、無機材料、特に石膏、真鍮、アルミニウム合
金等には良好な離型性を有するが、金属、ガラス、セラ
ミック等には接着することがあるので、シリコン系離型
剤、具体的には、Modelon Free (シラザン系、横浜ゴム
(株)製) を塗布することが好ましい。樹脂の組み合わ
せとして、以下のA,B,CおよびDの4ケースが考え
られる。
【0033】A タイヤトレッド原型:一般の樹脂 モールド原型:ウレタン結合含有エポキシ樹脂・一般の
RTVゴム B タイヤトレッド原型:ウレタン結合含有エポキシ樹
脂・一般のRTVゴム モールド原型:ウレタン結合含有エポキシ樹脂・一般の
RTVゴム C タイヤトレッド原型:ウレタン結合含有エポキシ樹
脂・一般のRTVゴム モールド原型:一般の樹脂 C タイヤトレッド原型:一般の樹脂 モールド原型:一般の樹脂 しかし、モールド原型から石膏のタイヤ原型を脱型する
ときに、破損の危険性があるので、モールド原型が一般
の樹脂のケースはこの条件には不適切であり、そのよう
なケースは該当しないことになる。残りのAとBの中で
は、既述した通り、他のゴム状物に比べてウレタン結合
含有エポキシ樹脂が優位性を有している。
【0034】一般の樹脂としては収縮性が少なくややバ
ネがあり、大容量注型可能な樹脂が該当する。ウレタン
樹脂としては、日本ゼオン (株) のクインネートシリー
ズ、H&K (株) のハイキャストシリーズ、国際ケミカ
ル (株) のRUシリーズ、日本デブコン社製フレクサン
シリーズが挙げられる。エポキシ樹脂としては、チバガ
イギー社のアラルダイトシリーズ、国際ケミカル社のプ
ラスセメントシリーズが挙げられる。シリコーン樹脂の
ある種のもの (信越化学 (株) KE1300シリーズ)
もこの目的のために使用可能である。しかしながらタイ
ヤトレッド原型は、図面パターンを忠実に再現すること
が生命であり、加熱硬化で成型収縮率が増加しても、図
1の2uと2dの寸法形状に誤差を折り込んでおけば、
良い。また、研削修正が可能な材料ならば良い。シリコ
ーン樹脂のように、使用する触媒の性能上被着面の材質
の感化により、触媒毒があらわれ、硬化不良を起こすこ
とがあるから、バリヤーコートの対策を必要とするケー
スも生ずる。ベースリング面をプライマー処理する必要
も生ずる。
【0035】本発明では、ベースリングの樹脂層とし
て、室温硬化型樹脂を主体に述べているが、ソリッドラ
バーといわれるミラブルな注型樹脂はいずれもこの目的
のために用いることができる。しかしながら、上述した
ように高温高圧成型は成型品の精度と真円度で代表され
るユニフォーミティーを損なうため使用に耐えない場合
が多い。若し金型等を工夫してこれらの諸条件を満たす
ことができれば良い。
【0036】本発明に使用する流動性を有し、硬化後剛
性を有する材料のうち、無機材料としては、通常のタイ
ヤ成型金型の製作に使用される鋳造用石膏を挙げること
ができる。具体的にはαCaSO4 /CaOの混合物に
粘結剤として高分子エマルジョンを添加した乾燥収縮率
と割れの少ない石膏で、3〜20μのデザイン精度の転
写力を有するものが良い。
【0037】
【実施例】
従来例1 米国スムースオン社 (Smooth On Corp) 製のチオコール
樹脂FMC (FlexibleMold Compoud の略) −200、
100重量部に硬化剤8重量部を配合し、10℃で10
分間脱泡した樹脂組成物を作製した。
【0038】発泡スチロールと木形をパッキング材とし
て、石膏を固めて作製した。原寸タイヤ曲率の部分モデ
ルベースを用いて、3個の部分原寸トレッドモデルを作
製し、図3に示すように部分原寸モデルとバックコアと
の間に、チオコール樹脂組成物を注型し、直ちに真空脱
泡した。室温で1日間放置し、養生硬化させた後、脱型
してモールド原型を作製した。これら3個のモールド原
型から、鋳造用石膏を使用して総計24個の石膏型を型
取りした。これら石膏型の一次乾燥を24時間かけて行
った。次いで石膏型の選別組み立てを行い、必要により
裁断修正をしつつ、真円度が満足のゆくタイヤ模型とし
た。この期間は、調整に手間取り1週間を必要とした。
組み立ての終わったタイヤ模型を10時間かけて2次乾
燥した。得られた真円度0. 1mm以下のタイヤ模型を用
いてアルミ合金鋳造を行い、バリ取りサイジング、機械
仕上げしてタイヤ金型を製作した。この金型を用いて製
作したタイヤの真円度は0. 25mmであったが、作業開
始から通算して、45日要した。
【0039】この場合は、ゴム型取り、石膏型取りが反
復し、且つ石膏型の製作が重複するほか、必要部分を裁
断してタイヤ模型に組みたてるため、真円度を決定付け
る工程となる石膏の最終組み立て工程に高度の熟練と時
間を必要とし、かかる長期間が不可欠となった。チオコ
ール樹脂がゴム型の精度を保持する時間は型取り回数に
左右されるが、組成上必要な可塑剤の滲み出しがどうし
ても避けられないので、長く見ても10日間であり、再
利用できなかった。 実施例1 表1に示す配合の流動性を有し、硬化後弾性を有する室
温硬化型樹脂 AR Modelon を用いて、40℃で30分
間脱泡混合してから、図1に示すごとく組み立てられた
鋼鉄製リングの空間 (図では3の占める空間) に注入
し、真空中で30分間脱気した後、常圧に戻し15時間
放置した。次いで、80℃で2時間養生硬化させた。冷
却して芯まで室温に戻した後で、外側の鋼鉄製リングを
取り除き、真円度を確認した。真円度の誤差は0. 07
mmであった。
【0040】次に、上記樹脂からなるゴム弾性層表面に
基本図から転写したデザインを毛書きし、手彫りにより
トレッドパターンを切削して、タイヤ原型を製作した。
このタイヤ原型Tをリングごと、図2の如く、注型アッ
センブリーの中に組み込み、新たに注型樹脂のあたるタ
イヤ原型デザイン面と形枠内壁に離型剤Modelon-Free
(横浜ゴム (株) 製シラザン系離型剤) を塗布乾燥させ
てから、同じ表1の組成物を、肉厚が50mmに成るよう
に外枠を設定してモールド材料充填部13、13' 内
(以下型枠と称する)に注入し、30分間真空中で脱泡
した後、常圧に戻し、2日間静置した。形枠内での組成
物は、約3〜5時間その流動性を保持していた。48時
間養生した後、離型し、モールド原型を作製した。脱型
は、ポリプロピレン樹脂製のヘラを境界面に挿入し、徐
々にデザインのアンダーカット部分を遠心方向に (タイ
ヤ円周に対して垂直ラジアル方向に) 脱出させて、リン
グのまま一体品として回収した。デザインの転写は、忠
実に実行され、何等損傷は発生しなかった。真円度の測
定を行ったところ、0. 07mmであった。
【0041】タイヤ原型を転地反転させて、もう一度同
様にしてゴム型取りを行い、一対のモールド原型を作製
した。このモールド原型を図5の如く、それぞれ、平滑
に研磨した水準の取れた定盤16の上にセットし、真円
度を調整した後、中央に芯金18を置いて、鋳造用石膏
17を流し込んだ。1時間後、エポキシ樹脂のゴムリン
グをメスでカッティングし、石膏のタイヤ原型を得た。
ゴムリングは、瞬間接着剤を用いて再生した。型取りし
た石膏は、24時間、80〜120℃で加熱乾燥した。
【0042】次いで、石膏鋳型17を図6に示したよう
に、鋳造がまの中に、台22と外枠21と内枠20を用
いてセット固定し、アルミ合金溶湯19を注入し、タイ
ヤ金型の素形を完了した。バリ取り、サイジング、機械
仕上げ加工を行って、金型を完成した。この金型の真円
度は、0. 10mmであり、この金型を用いて成型したタ
イヤの真円度も、0. 15mmであった。
【0043】また、鋼鉄製リングの組み立てからタイヤ
を完成するのに要した日数は、10日間であった。ま
た、石膏型の裁断、組み立てを省略でき、石膏の乾燥も
1回で済むため、開発期間を大幅に低減することができ
た。しかも、モールド原型は切断面の接着修復を慎重に
行うことにより、真円度を同程度に再現することが可能
であることが分かった。
【0044】
【0045】表1中、ウレタン結合含有エポキシ樹脂
A:エポキシ当量1200〜1300の横浜ゴム (株)
製樹脂(商品名UE−201) ウレタン結合含有エポキシ樹脂B:エポキシ当量650
〜800の横浜ゴム (株) 製樹脂(商品名UE−10
7) ビスフェノールA形エポキシ樹脂:油化シェルエポキシ
(株)製エピコート828 (エポキシ当量190) シリコーン系消泡剤:BYK ヒェミー (株) 製BYK
070 変性ポリシロキサン:東レシリコーン (株) 製SF84
13 水酸化アルミニウム:昭和電工 (株) 製H320ST 着色剤:バイエルジャパン (株) 製バイプラストグリー
ン8GN 硬化剤:横浜ゴム (株) 製Modelon Hardener P (化学式
2)
【0046】実施例2 実施例1に準じて、鋼鉄製リングの表面空間3に室温硬
化型樹脂として、注型用エポキシ樹脂 (チバガイギー社
製アラルダイトCW216とハードナーHY216の組
み合わせ) を使用した。この配合系は室温でゲル化した
後、120℃の温度で後硬化を行う仕様になっている。
充填材が多量に含有されているので比重が1. 8程度と
高く膨脹係数も小さいが、線収縮率は0. 5〜0. 6%
程度あり、このため、上下型モールド2d、2u(ケー
シング)の設計を予め収縮率込みで拡大する必要があっ
た。主剤の粘度が140,000cps と高く、硬化剤を
入れて、30, 000cps (18〜25℃) になった。
タイヤの原型のスリックバンドは、注型量が一回に10
Kgは必要であるため、ゲル化タイムの間隔を置いて(一
回のゲル化タイムは14時間) 、四回に分けて注型し
た。また、流動性を確保するため、40〜60℃に加温
して、粘度を1, 300cps まで落とす必要があった。
ただし、加温すると可使時間が20分程度しか得られな
いので、注型方法に時間的制約がつきまとった。また、
ゲル化した硬化物は、硬化ステージが不十分なので、1
20℃で14時間後硬化した。成型できたタイヤ原型の
ためのスリックバンドは、剛性が高く、衝撃強さも高か
った。しかし、弾性がなかった。このタイヤ原型をコン
ピューター自動研削装置に掛けてトレッドパターンを成
型し、真円度0. 05mmまで精度を向上させた。これを
図2のアッセンブリーに組み込み、13の形枠に AR Mo
delon を実施例1に準じて注型してモールド原型を作製
したところ、脱型の時に、ポリプロピレンの爪の使い方
を注意すれば、原型のトレッドエッヂの損傷を防げるこ
とが分かった。得られたモールド原型の真円度は0. 0
5mmであった。この実施例2からも明らかなように、充
填剤を高充填することにより、樹脂の成型収縮性能を緩
和できるので、タイヤ原型の形材として使用できる。熱
硬化型の類似の樹脂、例えば、BTレジン (三菱ガス化
学工業(株)製) 、高充填のウレタン樹脂、変性エポキシ
樹脂はこの用途に使用できる。
【0047】実施例3 大容量注型が可能でかつ、室温硬化条件で硬化ステージ
がほとんど充足される樹脂として注型用エポキシ樹脂プ
ラスセメントCEP−9 (国際ケミカル (株)製)を用い
てタイヤ原型のためのスリックバンドを製作した。成型
収縮率は、0. 5%であった。モールドの寸法を1%相
当修正しておいた。この樹脂は、可使時間が2〜3時間
あり、流動性が高く、肉厚注型が可能であった。混合粘
度は、800cps (23℃) であった。
【0048】室温で48時間硬化させて、60℃で4時
間養生した。このタイヤ原型をコンピューター自動研削
装置に掛けて、タイヤトレッドパターンを成型し、真円
度0. 05まで精度を向上させた。これを図2のアッセ
ンブリーに組み込み、13の形枠に AR Modelon を実施
例1に準じて注型してタイヤモールド原型を作製したと
ころ、脱型の時のタイヤ原型のトレッドエッヂの損傷が
認められた。
【0049】脱型したモールド原型の真円度は、0. 0
5mmであり、これらの損傷は無かった。 実施例4 タイヤ原型のための一般樹脂として、室温硬化型ウレタ
ン樹脂でタイヤ原型の成型を行った。室温硬化型ウレタ
ン樹脂として、フレクサン94L (日本デブコン (株)
製) 、硬化剤はH94Lを用いた。この硬化物は伸びが
250〜350%あり、硬さがショアーAで80〜90
であった。
【0050】粘度は、硬化剤混合後6, 000〜10,
000cps であった。但し、可使時間が10分程度しか
無かった (フレック・アッドという硬度低下剤を用いて
も可使時間は変わらなかった) ので、図1で示すような
注入方法は用いなかった。図1の外壁2uを取り外し、
鋼鉄製バンドの表面にフレクサンプライマーを塗布し、
オープン注型方法を用いた。次に、2uに側孔を設け
て、図1のセッティングをやり直し、追加打ちした。硬
化は室温で72時間放置 (25℃) かけた。成型した高
硬度弾性ウレタン樹脂製スリックバンドをコンピュータ
ー自動研削装置に掛けて、タイヤトレッドパターンを成
型し、真円度0. 05mmまで精度を向上させた。
【0051】この材料は成型収縮率が0. 001%と小
さいので、予めモールド精度修正は行わなかった。これ
を図2のアッセンブリーに組み込み、形枠13にAR Mo
delon を実施例1に準じて注型してモールド原型を作製
したところ、脱型は順調にできた。タイヤ原型のモール
ド損傷も認められなかった。脱型したモールド原型の真
円度は0. 05mmであった。 比較例1 実施例2で作製したタイヤ原型を図2の装置に組み込
み、シリコーン樹脂KE−1300、1300T、13
10 (信越化学工業 (株) 製) をそれぞれ注型固化し
た。
【0052】硬化剤は、それぞれ指定の硬化剤、 Cat-1
300L-1、Cat-1300、Cat-1310を指定量ずつ用いた。先
ず、KE−1300シリーズを用いて、室温で硬化剤を
配合し、注型を行った。粘度は100, 000cps 程度
であった。しかし、チクソトロピック性が大きいため
に、流動展開ができなかったので、オープン・デカンテ
ーション方式をとらざるを得なかった。可使時間は2時
間程度であったが、硬化が可及的に進展するので、脱泡
時間を除くと、正味の有効注型時間は、1時間なかっ
た。トレッドの細部のパターンの転写性能と、離型性能
は良かったが、形持ちが悪く、真円度の測定ができなか
った。
【0053】そこで、KE−1300Tシリーズを用い
て、補強構造入りの注型を行った。図2の外壁板8の内
側に木組みをセットし、脱型の時の自由度を与えるため
に、木組のたがを弛めて、注型した。型取りはできた
が、硬化樹脂の肉の内部に、硬化不良の部分が生じて、
真円度の測定ができなかった。次に、KE−1310シ
リーズの所定の配合をして、打ち次ぎに留意しつつ、モ
ールド原型を注型し、真円度0. 35mmのモールド原型
を得た。
【0054】このモールド原型を、図5の如く型枠13
の位置に配し、石膏を注入した。2時間後石膏を脱型し
たが、石膏とシリコーン樹脂が部分的に固着して、石膏
タイヤ原型が破損した。 比較例2 実施例2で作製したタイヤ原型を図2の装置に組み込
み、粘度14, 000cps 、伸び700%、硬度20の
チオコール樹脂 (FMC−200 Smooth On Corp 社
製) を使用して注型を行った。この樹脂は、樹脂であっ
た。可使時間は、45分しかなかったが、流動性が高く
チクソトロピック性がないので、注入とレベリングに困
難は無かった。しかし、注入後室温 (25℃) で24時
間して脱型したところ、形持ちが悪く真円度の測定がで
きなかった。
【0055】真円度0. 55mmでセットし、図5の如く
13の位置に配し、石膏を注入した。2時間後にできた
石膏のタイヤ原型は、真円度0. 75mmであった。チオ
コール樹脂のモールド原型を真円度0. 55mmで再度組
み立て直そうとしたが、油分が石膏に抽出されて形状が
変形し、真円度の調整が不可能になってしまった。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、鋼鉄等の高精度の素材
からなるリングを使用するため、その真円度を、タイヤ
設計図に指定されている通りに精密に、かつ容易に加工
し、高精度のタイヤ金型を製作することができる。しか
も、本発明方法に使用するベースリングは、応力や歪み
の影響を受けにくく真円度の低下や変動がなく、また、
硬化後ゴム状弾性を有する流動性の室温硬化樹脂を用い
て形成したモールド原型は、形崩れ、収縮、触媒毒、水
分吸収による性能の低下や発泡等の欠点がなく、しか
も、保管、再使用可能であるため、ゴム型取り、石膏型
取り、金型の鋳造、サイジング、機械仕上げ加工からな
るタイヤ金型の製作を容易にするから、短期間で、かつ
低コストで、タイヤのトレッドパターンを開発すること
が可能となる。また、この金型を使用することにより、
真円度の著しく高い空気入りタイヤを製造することがで
きる。
【0057】以上の通り、本発明方法は、空気入りタイ
ヤの一体成型に有利な素形技術として多方面に利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼鉄製リングを用いたタイヤ原型のた
めのスリックバンドを製作するアッセンブリーの一例を
示す断面図。
【図2】本発明のタイヤ原型からゴム型取りしてモール
ド原型を製作するアッセンブリーの一例を示す断面図。
【図3】従来の部分原寸型モデルからゴム型取りしてモ
ールド原型を製作するアッセンブリーの斜視図。
【図4】従来の手法である複数の石膏型を組み立てたタ
イヤ模型の斜視図。
【図5】本発明のゴム弾性を有する一体樹脂リングに石
膏を注型してタイヤ原型の一体型取りをするアッセンブ
リーの一例を示す断面図。
【図6】本発明のタイヤ原型の一体型取りをした石膏タ
イヤ原型を用いてアルミ合金鋳造を行うシステムとアッ
センブリーの一例を示す断面図。
【符号の説明】
T タイヤ原型 P トレッ
ドパターン 1 鋼鉄製リング M 従来の
部分モデル 2u 上型モールド 2d 下型モ
ールド 3 成型部 4 樹脂注
入用ホース 5 注入孔 6 形崩れ
防止用バッキング芯 6' 形崩れ防止用バッキング材 7 モール
ド開閉用ボルト 8 モールド原型製造用外枠 9 底板 10 支持枠 11 セン
ター締め付け具 12 固定台 13,1
3' モールド材料充填部 14 石膏置き台 15 部分
形石膏型 16 平滑度と水準を確保した定盤 17 石膏 18 心金 19 アル
ミ合金溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B22C 7/00 111 8315−4E B29K 21:00 105:24 B29L 30:00 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の〜の工程からなる空気入りタ
    イヤの製造方法。 高精度の加工性を有する素材からなるリングの表面
    に樹脂層を形成する工程 該樹脂層表面にトレッドパターンを切削し、タイヤ
    原型を製作する工程 該タイヤ原型に流動性を有し、硬化後ゴム状弾性を
    有する室温硬化形樹脂を注型硬化させて、立体反転転写
    してモールド原型を製作する工程 該モールド原型に流動性を有し、硬化後剛性を有
    し、鋳造時に破損変形しない材料を注型硬化させて、設
    計指定のタイヤ鋳型を製作する工程 該タイヤ鋳型を用いてタイヤ成型金型を鋳造する工
    程 該タイヤ金型を用いてタイヤを成型する工程。
  2. 【請求項2】 前記工程において、室温硬化形樹脂が
    ウレタン結合含有エポキシ樹脂である請求項1記載のタ
    イヤ製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008093729A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 重力鋳造方法及びその重力鋳造用金型、重力鋳造用金型により製造された空気入りタイヤ用金型。
KR20140120305A (ko) * 2012-02-07 2014-10-13 스캇 데몬 개선된 성능 특징들을 가능하게 하는 새로운 타이어들의 분산화된 제조 시스템 및 방법

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