JPH0517844A - 陽極酸化処理用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

陽極酸化処理用アルミニウム合金板およびその製造方法

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JPH0517844A
JPH0517844A JP19711491A JP19711491A JPH0517844A JP H0517844 A JPH0517844 A JP H0517844A JP 19711491 A JP19711491 A JP 19711491A JP 19711491 A JP19711491 A JP 19711491A JP H0517844 A JPH0517844 A JP H0517844A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫酸浴による陽極酸化処理のままで、黄金色
ないし暗緑灰色の色調を有しかつ横縞模様を有するアル
ミニウム合金を提供する。 【構成】 Cr0.3〜1.2%、Fe0.2%を越え
1.0%以下、Si0.5%以下と微量のTiもしくは
Ti+Bを含有するアルミニウム合金板。さらにその製
法として、冷却速度5℃/sec 以上で急速冷却させる板
連続鋳造法を適用し、黄金色・横縞模様を得る。また、
同じく板連続鋳造法を適用し、鋳造後400℃を越え6
30℃以下の温度で0.5〜24時間の加熱を施して、
暗緑灰色・横縞模様を得る。いずれも冷間圧延を施して
も良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は陽極酸化処理を施して
使用される用途のアルミニウム合金板、例えばビルのカ
ーテンウォールや外壁、屋根、ドア、門扉、あるいは内
装材などの建材、さらには各種器物、容器、銘板等に使
用されるアルミニウム合金板およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にカーテンウォールや建築外装材、
内装材などの建材、あるいは器物、容器、銘板などに使
用されるアルミニウム合金の圧延材は、耐食性の観点か
ら陽極酸化処理を施して用いられることが多い。これら
の用途の陽極酸化処理用アルミニウム合金としては、陽
極酸化処理後の色調が淡灰色系からシルバー系のものが
多く、このような合金の圧延材としては一般にJIS
1050合金、1100合金、5005合金等が使用さ
れることが多い。また灰色系のものとしてはAl−1〜
4%Si合金が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近では建築外装材、
内装材等の用途においては、デザイン上の要請から色調
の多様化、個性化を求められることが多くなっている。
陽極酸化処理を施して用いられるアルミニウム合金につ
いても、これらの用途では種々の色調が求められること
が多くなっており、その例として黄金色や暗緑灰色の色
調がある。
【0004】アルミニウム合金の陽極酸化処理材に各種
の色調を与える方法としては、二次電解法や染色法、そ
の他の塗装法などもあるが、これらの方法では退色の問
題があるほか、耐食性やコスト等の問題がある。したが
って陽極酸化処理のままで黄金色や暗緑灰色の色調を得
ることが望まれる。
【0005】従来、陽極酸化処理のままで黄金色や暗緑
灰色の色調を得る方法としては、シュウ酸電解浴による
陽極酸化処理があるが、シュウ酸電解浴による陽極酸化
処理は、現在主流を占めている硫酸電解浴による場合と
比較して、電解条件や電解浴管理に厳密さが要求され、
また皮膜特性も劣るとともにコストも高いことから、硫
酸電解浴による陽極酸化処理のままで黄金色や暗緑灰色
の色調を得ることが望まれる。
【0006】しかしながら、従来は硫酸電解浴による陽
極酸化処理のままで黄金色や暗緑灰色の色調を得る手法
は確立されていなかったのが実情である。特に板連続鋳
造法(連続鋳造圧延法)によって5〜50mm程度の板を
直接鋳造する方法を適用した場合に、硫酸電解浴による
陽極酸化処理のままで黄金色や暗緑灰色の色調を得るた
めの手法は知られていなかったのが実情である。
【0007】また建材等においては、単に色調のみなら
ず、デザイン的な観点から個性的な外観模様を有するこ
とも求められるようになっており、その一つとして横縞
模様があるが、従来は陽極酸化処理のままで安定して所
定の規則的な横縞模様を得る手法は確立されていなかっ
たのが実情である。
【0008】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、硫酸電解浴による陽極酸化処理のままで、黄
金色もしくは暗緑灰色の色調を有しかつ鋳造方向もしく
は圧延方向に対して直交する方向の横縞模様を有する板
を確実かつ安定して得ることが可能なアルミニウム合金
板を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の陽極酸化処理
用アルミニウム合金板は、基本的には、成分系をAl−
Cr系とするとともに、所定量のFeを添加し、これに
よって硫酸電解浴による陽極酸化処理のままで横縞模様
を有する黄金色もしくは暗緑灰色の色調が得られるよう
にしている。
【0010】具体的には、請求項1の発明の陽極酸化処
理用アルミニウム合金板は、Cr0.3〜1.2wt%、
Fe0.2wt%を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%
以下を含有するとともに、結晶粒微細化剤としてTi
0.005〜0.15wt%を単独でまたはB0.000
1〜0.0500wt%と組合せて含有し、残部がAlお
よびその他の不可避的不純物よりなることを特徴とす
る、陽極酸化処理後に黄金色〜暗緑灰色の色調を有しか
つ横縞模様を有する陽極酸化処理用アルミニウム合金板
である。
【0011】またこの発明の陽極酸化処理用アルミニウ
ム合金板の製造方法は、直接的に板を鋳造する板連続鋳
造法の特性を有効に利用して、硫酸電解浴による陽極酸
化処理後の表面に横縞を発生させ、かつその硫酸電解浴
による陽極酸化処理のままの色調として黄金色もしくは
暗緑灰色を発色させるようにしている。そしてまた、板
連続鋳造のままの板、あるいは板連続鋳造の後、冷間圧
延を施して板厚を減じた板を提供することとしている。
【0012】具体的には、請求項2、請求項3の各発明
の製造方法は、陽極酸化処理後の色調が特に黄金色でか
つ横縞模様を有する陽極酸化処理用アルミニウム合金板
を製造する方法であって、そのうち請求項2の発明の方
法は、Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt%を越え
1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有するととも
に、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜0.15wt
%を単独でまたはB0.0001〜0.0500wt%と
組合せて含有し、残部がAlおよびその他の不可避的不
純物よりなる合金の溶湯を、板連続鋳造法によって5℃
/sec 以上の冷却速度で鋳造することを特徴とするもの
である。
【0013】さらに請求項3の発明の方法は前記同様の
成分組成の合金の溶湯を、板連続鋳造法によって5℃/
sec 以上の冷却速度で鋳造した後、もしくはさらにその
鋳造の後に300〜400℃で0.5〜24時間加熱し
た後、冷間圧延することを特徴とするものである。
【0014】一方、請求項4、請求項5の各発明の製造
方法は、陽極酸化処理後の色調が特に暗緑灰色でかつ横
縞模様を有する陽極酸化処理用アルミニウム合金を製造
する方法についてのものであって、そのうち請求項4の
発明の方法は、前記同様な成分組成の合金の溶湯を、板
連続鋳造法によって5℃/sec 以上の冷却速度で鋳造し
た後、400℃を越え630℃以下の温度で0.5〜2
4時間加熱することを特徴とするものである。
【0015】また請求項5の発明の方法は、前記同様な
成分組成の合金の溶湯を、板連続鋳造法によって5℃/
sec 以上の冷却速度で鋳造した後、冷間圧延を施し、か
つその冷間圧延の前もしくは途中または後に、400℃
を越え630℃以下の温度で0.5〜24時間加熱する
ことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】先ずこの発明におけるアルミニウム合金の成分
組成限定理由を説明する。
【0017】Cr:Crが固溶状態で存在すれば、陽極
酸化処理後の色調として黄金色を発色させることができ
る。また陽極酸化処理後の色調として暗緑灰色を発色さ
せる場合も、その暗緑灰色の色調のベース色調として固
溶Crによる黄金色が必須である。すなわち、黄金色の
皮膜色をベースとし、皮膜中の後に説明するAl−Fe
(−Si−Cr)系の微細な析出物が黄金色を濁らせる
結果として、深味のある暗緑灰色の色調が得られる。し
たがってCrは、この発明において黄金色の色調を得る
場合も、また暗緑灰色の色調を得る場合もともに基本的
に重要な合金元素である。Crの固溶量が多いほど黄金
色は強くなるが、充分な黄金色の色調を得るためには通
常は0.3wt%以上のCrが必要である。但し、DC鋳
造法等の通常の冷却速度が遅い鋳造方法では、Crが
0.3wt%以上ではCr系の巨大な初晶金属間化合物が
晶出し、実質上製造できないばかりでなく、Crを強制
的に固溶できないために、黄金色を明瞭に発色できな
い。これに対し板連続鋳造法等によって5℃/sec 以上
の冷却速度で急冷凝固させれば、粗大なCr系の金属間
化合物を生成させないCr量範囲を1.2wt%にまで上
げることができる。しかも板連続鋳造法の如き急冷凝固
では、添加したCrの大部分を強制的に固溶でき、その
ため充分に強い黄金色を発色させることができる。但し
Crが1.2wt%を越えれば、板連続鋳造法を適用して
も初晶の粗大化合物が晶出し、しかもCrの強制固溶量
も限界に達するからそれ以上添加しても意味がない。し
たがってCr量は0.3〜1.2wt%の範囲内とした。
【0018】Fe:Feはこの発明において陽極酸化処
理後に横縞模様を呈するに寄与し、また適切な熱処理を
施した場合は色調を黄金色から暗緑灰色に変えるに寄与
する。すなわち、Feが含有されれば、Al−Fe(−
Si−Cr)系の晶出物が晶出するが、このAl−Fe
(−Si−Cr)系の晶出物は黄金色の色調を若干濁ら
せる。特にAl−Fe(−Si−Cr)系の晶出物が大
きくて、粗く分布すれば、その粗く分布した部分が他の
部分とやや異なる色調を呈することになる。一対の回転
冷却ロール、あるいはキャタピラー、またはベルトの間
に給湯して鋳造する板連続鋳造法では、後に改めて説明
するように鋳造時の冷却速度に脈動が生じるが、Fe量
が0.2wt%を越えれば上述の鋳造時の冷却速度の脈動
によって、Al−Fe(−Si−Cr)系の晶出物が鋳
造方向に交互に疎密に分布することになり、その結果、
陽極酸化処理後の板表面に鋳造方向に直交する特有の横
縞模様を生じさせることができる。一方、適切な熱処理
を施すことによってAl−Fe(−Si−Cr)系の析
出物が微細に析出すれば、ベースの黄金色の色調に暗緑
灰色の濁りが加わり、これによって深みのある暗緑灰色
の色調が得られる。そしてこの場合も前述のように板連
続鋳造法では、Fe量が0.2wt%を越えれば冷却速度
の脈動によってAl−Fe(−Si−Cr)系の晶出物
が鋳造方向に交互に疎密に分布することになり、またそ
ればかりでなく、冷却速度の脈動に対応して、Fe,C
r等の強制固溶量も鋳造方向に交互に変動し、そのため
熱処理によるAl−Fe(−Si−Cr)系析出物の分
布形態がその強制固溶量の変動に対応して変化し、これ
によって暗緑灰色での横縞模様が達成される。ここで、
Fe量が0.2wt%以下であれば、Al−Fe(−Si
−Cr)系の晶出物の晶出量が不足し、横縞模様を得る
ことが困難となり、また熱処理によるAl−Fe(−S
i−Cr)系の微細な析出物も少なくなり、暗緑灰色の
色調を得ることも困難となる。一方Fe量が1.0wt%
以上となれば、鋳造が困難となる。したがってFe量は
0.2wt%を越え1.0wt%以下とする必要がある。
【0019】Si:SiがFeとともに含有されれば、
Al−Fe−Si(−Cr)系の晶出物が晶出し、また
適切な熱処理を施せば微細なAl−Fe−Si(−C
r)系の析出物が析出される。Al−Fe−Si(−C
r)系の晶出物は、Feについて述べたように、連続鋳
造時の冷却速度の脈動によって鋳造方向に交互に疎密に
分布し、横縞模様を発生させる。また微細なAl−Fe
−Si(−Cr)系の析出物は前述のように暗緑灰色の
発色に寄与する。したがってSiは、横縞模様の現出と
暗緑灰色の発色を助長させる効果がある。但し、Si量
が0.5wt%を越えれば鋳造が困難となるから、Si量
は0.5wt%以下とする必要がある。
【0020】Ti,B:少量のTiを単独で、あるいは
少量のTiを微量のBと組合せて添加することは、鋳塊
結晶粒微細化のために有効である。特にこの発明で適用
する板連続鋳造法では、鋳塊結晶粒微細化は、偏析やそ
れに起因する溶質元素のしみだし、およびその溶質元素
の酸化等の鋳造欠陥を防止する効果がある。また鋳造法
にかかわらず、鋳塊結晶粒微細化は晶出化合物の均一微
細な分散をもたらすため、模様以外の色むらの発生を防
止でき、その結果安定な横縞模様を発現する効果をもた
らす。なおまた、特に暗緑灰色の色調を得る場合は、C
rの固溶による黄金色と、Al−Fe(−Si−Cr)
系の微細析出物による濁りとを合成して暗緑灰色の色調
を達成しており、またその色調の横縞模様は、板連続鋳
造の冷却速度の脈動を利用して、Al−Fe(−Si−
Cr)系の析出物の分布を周期的に変動させることによ
り達成される。しかしながら、析出物の析出挙動は結晶
方位によっても異なることが知られており、鋳造時の結
晶粒が粗大であれば各結晶粒ごとに析出物分布が異な
り、結晶粒形状に由来する別の模様が生じてしまう。こ
のような結晶形状に由来する模様も興味ある模様である
が、この発明で目的とする横縞模様、特に暗緑灰色での
横縞模様を得るためには、鋳造段階で微細な結晶組織に
しておく必要がある。Tiが0.005wt%未満では鋳
塊結晶粒微細化の効果が得られず、Tiが0.15wt%
を越えれば初晶TiAl3 を晶出して表面特性を害する
から、Tiは0.005〜0.15wt%の範囲内とし
た。またTiとともにBを添加する場合、B量が0.0
001wt%未満ではB添加の効果が得られず、一方B量
が0.0500wt%を越えればTiB2 の粗大粒子が混
入して表面欠陥を招くから、Bは0.0001〜0.0
500wt%の範囲内とした。
【0021】以上の各成分のほかは、基本的にはAl
と、不可避的不純物とすれば良い。但し、通常のアルミ
ニウム合金においては、鋳造時の溶湯の酸化を防止する
ため微量のBeを添加することがあるが、この発明の合
金の場合にも、微量のBeを添加しても良く、Be量が
500ppm 程度以下であれば特に他の性能を劣化させる
ことはない。またそのほか、強度向上を目的としてC
u,Zn,Mgのうちのいずれか一種または二種以上が
含有されてていも良く、Cuは1.0wt%以下、Znは
2.0wt%以下、Mgは2.0wt%以下であれば特に他
の性能を損なうことなく、この発明の目的を達成するこ
とができる。ただし、Cu,Znは耐食性の観点から各
々0.1wt%未満とすることが好ましく、またMgは酸
化物を生成しやすく、これに起因する介在物が表面処理
後の表面品質に悪影響を及ぼすから、Mgも0.1wt%
未満が好ましい。
【0022】次にこの発明のアルミニウム合金の製造方
法について説明する。
【0023】この発明の方法では、合金溶湯の鋳造法と
して、一対の回転冷却ロールやキャタピラー、ベルト等
の間に溶湯を供給することによって板を直接鋳造する、
板連続鋳造法を適用する。これは、例えば3C法あるい
はハンター法、キャスターII、ハザレー法として知られ
ており、またロールキャストあるいはストリップキャス
トとも称されている。このような板連続鋳造法では、例
えば溶湯が回転冷却ロールに接する際に表面張力の影響
で溶湯が回転冷却ロール表面に接する位置が周期的に変
動し、この結果冷却速度も周期的に変動する。そのため
リップルマークと称される模様が生じやすいが、この発
明ではむしろこの冷却速度の周期的変動(脈動)を有効
利用し、適切な合金成分組成と組合せることによって安
定な横縞模様を有する、黄金色〜暗緑灰色の色調を得る
のである。
【0024】この発明の方法において、前述のような成
分組成の合金溶湯を鋳造するにあたっては、陽極酸化処
理による黄金色の発色(あるいは暗緑灰色のベースとな
る黄金色の発色)に寄与する固溶Crを充分に確保する
べく、Crを強制的に固溶させ、かつ0.3%以上のC
r量でも粗大なCr系の金属間化合物を生成させないた
めに、5℃/sec 以上の冷却速度が必要である。このよ
うな鋳造時の冷却速度を、工業的に大きな板で得ること
は、前述のような一対の冷却ロールやキャタピラー、ベ
ルト等の間に溶湯を供給して5〜50mmの板を直接鋳造
する、板連続鋳造法(連続鋳造圧延法)で達成できる。
【0025】このようにして板連続鋳造法により得られ
た鋳造板は、そのままの板厚で陽極酸化処理に供しても
良く、あるいは冷間圧延を施して所要の板厚としてから
陽極酸化処理に供しても良い。但し、特に暗緑灰色の色
調で横縞模様を得る場合には、鋳造後のいずれかの段階
で所定の熱処理を施す必要がある。すなわち、陽極酸化
処理後の色調として、固溶Crによる黄金色をベースと
してAl−Fe(−Si−Cr)系の微細析出物による
濁りを加え、深みのある暗緑灰色の色調を得るために
は、鋳造直後に、あるいは冷間圧延を行なう場合には冷
間圧延の中途あるいは冷間圧延の後に、比較的高温での
熱処理を行なう必要がある。一方黄金色の色調で横縞模
様を得る場合は、熱処理は必須条件ではないが、鋳造板
均質化の目的、あるいは冷間圧延を容易にする目的、さ
らには強度調整の目的などから、鋳造直後、あるいは冷
間圧延の中途や冷間圧延の後に熱処理(焼鈍)を施して
も良い。
【0026】以下にこれらの熱処理条件について説明す
る。
【0027】前述のように陽極酸化処理後の暗緑灰色の
色調の横縞模様を得る場合には、Al−Fe(−Si−
Cr)系の微細な析出物を析出するための熱処理を、鋳
造後のいずれかの段階で行なう必要がある。この場合の
加熱温度が400℃以下では、暗緑灰色の発色に寄与す
るAl−Fe(−Si−Cr)系析出物の析出が不充分
で、黄金色が未だ強く、深みのある暗緑灰色とは言えな
い。一方630℃を越えれば色調が全体的に薄くなるに
加え、2次再結晶が生じて表面が荒れる。また加熱時間
が0.5時間未満では析出が不充分であり、一方24時
間を越えても効果は飽和し、経済性を損なうだけであ
る。したがってこの場合の熱処理は、400℃を越え6
30℃以下の温度に0.5〜24時間加熱する必要があ
る。このようにAl−Fe(−Si−Cr)系の微細な
析出物を析出させて暗緑灰色の色調を得るための熱処理
は、鋳造板のまま用いる場合は鋳造後に行なえば良く、
また冷間圧延を行なう場合は、冷間圧延の前、中途、あ
るいは後のいずれでも良い。なお冷間圧延の中途もしく
は後に熱処理を施す場合には、2次再結晶が生じやすい
ところから、600℃以下で行なうことが望ましい。
【0028】一方、陽極酸化処理後に黄金色の色調の横
縞模様を得る場合は、熱処理は必須ではないが、鋳造板
均質化や冷間圧延を容易にするため、あるいは強度調整
の目的から、熱処理(焼鈍)を行なっても良い。但し、
この場合の熱処理は、黄金色の色調から逸脱してしまわ
ないように、比較的低温で行なう必要がある。また鋳造
板の段階で熱処理する場合と、冷間圧延中途もしくは後
に熱処理する場合とでは、次のように若干条件が異な
る。
【0029】先ず鋳造板の段階で行なう加熱は、鋳造時
の偏析を緩和して均質化する目的で、またその後に冷間
圧延を行なう場合は以降の冷間圧延を容易にする目的で
行なうが、この場合温度が300℃未満では鋳造時の偏
析を緩和できず、一方400℃を越えればAl−Fe
(−Si−Cr)系の微細析出物が生じて陽極酸化処理
後の色調が暗緑灰色となってしまう。また時間は、0.
5時間未満では熱処理の効果がなく、一方24時間を越
えれば効果が飽和し、経済性を損なうだけである。した
がって黄金色の色調の横縞模様を得る場合に鋳造板の段
階で行なう加熱は、300〜400℃の範囲内で0.5
〜24時間とする。
【0030】冷間圧延の中途もしくは後に行なう熱処理
(中間焼鈍もしくは最終焼鈍)は、以後の冷間圧延を容
易にしたり強度調整したりする目的で行なう。この場合
の熱処理には、バッチ式の焼鈍と連続焼鈍とのいずれを
用いても良い。
【0031】バッチ式焼鈍の場合、目的とする強度に応
じて温度が選択されるが、300℃未満では焼鈍の効果
が得られず、一方400℃を越える高温ではAl−Fe
(−Si−Cr)系の微細析出物が生じて黄金色の色調
が得られなくなってしまい、また加熱保持時間が0.5
時間未満では焼鈍の効果が得られず、一方12時間を越
えれば400℃以下でもAl−Fe(−Si−Cr)系
の微細析出物が生じるおそれがある。したがって黄金色
の色調の横縞模様を得る場合において、冷間圧延の中途
もしくは後に行なう焼鈍にバッチ式焼鈍を適用する場合
には、300〜400℃の範囲内の温度で0.5〜12
時間の加熱保持とする。
【0032】一方連続式焼鈍の場合は、コイルを連続的
に巻戻しながら焼鈍するため、一般的にバッチ式焼鈍と
比較して、高温短時間の処理となる。そしてこの場合、
高温でも加熱は短時間であるため、実質上Al−Fe
(−Si−Cr)系の微細析出物は生じない。したがっ
て加熱到達温度は、色調の点からは制約されず、強度調
整等の目的から選択すれば良いが、400℃未満では焼
鈍の効果が得られず、650℃を越えれば共晶融解の発
生のおそれがあり、また保持時間が3分を越えれば高温
では結晶粒粗大化のおそれがある。したがって黄金色の
色調で横縞模様を得たい場合において、冷間圧延の中途
もしくは後に連続焼鈍により行なう焼鈍は、400〜6
50℃の温度で保持なしもしくは3分以下の保持とす
る。
【0033】なお、暗緑灰色の色調の横縞模様を得る場
合においては、鋳造後のいずれかの段階で前述のように
暗緑灰色の色調を得るための微細析出のための熱処理、
すなわち400℃を越え630℃以下×0.5〜24時
間の熱処理を行なうことが必須であるが、このような色
調のための熱処理は、他の目的の熱処理、すなわち鋳造
の均質化や以後の冷間圧延を容易にするためあるいは強
度調整の目的から行なう熱処理と兼ねて行なっても良
い。さらに、上記の色調のための熱処理とは別の工程
で、色調以外の目的の熱処理を行なっても良い。この場
合、色調以外の目的の熱処理(焼鈍)は、色調のための
熱処理の条件から外れても良く、その目的に応じて条件
を選択することができる。
【0034】具体的には、鋳造板に対して色調以外の目
的、すなわち鋳造時の偏析を緩和して均質化し、また冷
間圧延を容易にするための目的で熱処理(焼鈍)を施す
場合、その条件としては、300〜400℃の範囲内の
温度で0.5〜24時間加熱保持すれば良い。温度が3
00℃未満では前述の効果が得られず、一方400℃を
越えれば結晶粒の粗大化が生じる。また加熱時間が0.
5時間未満でも前述の効果が得られず、一方24時間を
越えても効果は飽和し、経済性を損なうだけである。
【0035】一方、冷間圧延の中途や冷間圧延の後に、
色調以外の目的、すなわちそれ以後の冷間圧延を容易に
し、また強度調整の目的から行なう熱処理(焼鈍)とし
ては、バッチ式の焼鈍と連続焼鈍とのうちいずれを適用
しても良いが、バッチ式焼鈍の場合、300℃未満では
焼鈍の効果が得られず、一方550℃を越える高温では
2次再結晶が生じて結晶が粗大化してしまい、また加熱
保持時間が0.5時間未満では焼鈍の効果が得られず、
一方12時間を越えても効果は飽和し、経済性を損なう
だけである。したがって色調以外の目的で冷間圧延の中
途もしくは後に行なう焼鈍にバッチ式焼鈍を適用する場
合、300〜550℃の範囲内の温度で0.5〜12時
間の加熱保持とすればよい。これに対し連続式焼鈍の場
合は、加熱到達温度が400℃未満では焼鈍の効果が得
られず、650℃を越えれば共晶融解の発生のおそれが
あり、また保持時間が3分を越えれば高温では結晶粒粗
大化のおそれがある。したがって色調以外の目的で冷間
圧延の中途もしくは後に行なう焼鈍に連続焼鈍を適用す
る場合は、400〜650℃の温度で保持なしもしくは
3分以下の保持とすればよい。
【0036】以上をまとめれば、Cr量が0.3〜1.
2wt%の範囲内にありかつFe量が0.2wt%を越え
1.0wt%以下であれば、板連続鋳造法による急速冷却
の鋳造の後、熱処理を行なわないか、または行なっても
比較的低温長時間(300〜400℃×0.5〜24時
間)の焼鈍かもしくは連続焼鈍であれば、陽極酸化処理
後に黄金色の色調で横縞模様を有する板を得ることがで
き、一方比較的高温長時間(400℃を越え630℃以
下×0.5〜24時間)の熱処理を少なくとも1回行な
えば、陽極酸化処理後に暗緑灰色の色調で横縞模様を有
する板を得ることができ、また後者の場合は上記の熱処
理を1回でも行なえば、それ以外に前記条件を外れる色
調以外の目的の熱処理を行なっても、色調に変化を与え
ることはないのである。
【0037】次に上述のような方法で得られたアルミニ
ウム合金(鋳造板もしくは圧延板)に対して、陽極酸化
処理を施して実際に黄金色〜暗緑灰色の色調で横縞模様
を有する板を得るためのプロセスを説明する。
【0038】陽極酸化処理にあたっては、予め表面の汚
れおよび表面の欠陥を除去しておくため、脱脂およびエ
ッチングを行なうのが一般的である。エッチングは、苛
性ソーダ系のアルカリエッチングを行なうのが通常であ
る。そして陽極酸化処理自体は、H2 SO4 濃度が10
〜25 vol%の硫酸浴を用い、浴温度10〜30℃、電
流密度1.5A/dm2 以上、2.5A/dm2 未満で行な
い、膜厚10〜30μmの陽極酸化皮膜を生成させる。
【0039】ここで、硫酸浴のH2 SO4 濃度が10 v
ol%未満では生成される陽極酸化皮膜の多孔度が減少し
て浴電圧が高くなる。一方H2 SO4 濃度が25 vol%
を越えれば、表面が荒れて陽極酸化皮膜が柔らかくな
る。また浴温度が10℃未満では所要の膜厚を得るため
に長時間の処理を要して不経済となり、一方30℃を越
えれば陽極酸化処理後の耐食性が低下してしまう。さら
に電流密度は、2.5A/dm2 以上では処理に多大な電
力を要し、実用的でなく、一方1.5A/dm2 未満で
は、陽極酸化処理後の色調が薄くなって強い黄金色や暗
緑灰色が得られなくなる。また生成される陽極酸化皮膜
の膜厚が10μm未満では充分な耐食性が得られず、一
方30μmを越えるまで厚くすることは経済的でない。
【0040】以上のような硫酸浴による陽極酸化処理に
よって、黄金色〜暗緑灰色の色調の横縞模様を得ること
ができる。
【0041】なおこの発明で得られる横縞模様は、図1
に示すように、鋳造方向、圧延方向に直交する方向の縞
模様であって、比較的薄い色の地の部分1に、直線状も
しくは直線に近い波状、曲線状の比較的濃色の縞状部分
2が鋳造方向、圧延方向に対しほぼ直角に存在する縞模
様である。またその横縞の幅(縞状部分2の中心間距
離)Wは鋳造板では通常は幅1〜2mm程度であり、圧延
板ではその圧下量に応じて広い幅に引き延ばされた横縞
模様となる。
【0042】
【実施例】
実施例1 表1の合金番号1〜5に示す成分組成のアルミニウム合
金を常法にしたがって溶製し、一対のロール間に給湯す
る方式の板連続鋳造法によって板厚7mmの鋳造板を得
た。凝固時の冷却速度はいずれも200〜300℃/se
c であった。得られた各合金に対して、そのまま(鋳造
のまま)で陽極酸化処理を施すか、または350℃×1
0時間もしくは550℃×10時間の加熱を行なってか
ら陽極酸化処理を施した。
【0043】上記のいずれの場合においても陽極酸化処
理は次の条件で行なった。すなわち、先ず10%NaO
H水溶液でエッチングした後、水洗して硝酸でデスマッ
ト処理を施し、次いで15 vol%濃度の硫酸浴を用いて
浴温20℃、電流密度1.5A/dm2 で陽極酸化処理を
行ない、膜厚20μmの陽極酸化皮膜を生成させた。
【0044】以上のようにして陽極酸化処理が施された
各板の表面の色調と横縞模様の状況を目視により観察、
判定した結果を表2に示す。なお表2において、横縞模
様の欄の○印は明瞭に横縞模様が発現した場合を、△印
は不鮮明に横縞模様が生じていた場合を、×印は横縞模
様が生じていなかった場合をそれぞれあらわす。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、成分組成が本発
明範囲内の合金(合金番号1,2)を用いて板連続鋳造
法で鋳造した鋳造板(製造符号A〜E)のうち、鋳造の
ままの板(製造符号A,D)および350℃×10時間
の加熱を行なった板(製造符号B)は、陽極酸化処理に
よって黄金色の色調の横縞模様を発現させることがで
き、また500℃×10時間の加熱を行なった板(製造
符号C,E)は、陽極酸化処理によって暗緑灰色の横縞
模様を発現させることができた。これに対しCr量およ
びFe量がともに少ない合金(合金番号3)を用いた場
合(製造符号F,G)は、板連続鋳造法を適用しても充
分な黄金色、暗緑灰色の色調は得られず、また横縞模様
も鮮明に発現しなかった。またFe量のみが低い合金
(合金番号4)を用いた場合(製造符号H,I)は、黄
金色の色調は得られたが、横縞模様は発現しなかった。
さらに、Tiを添加しなかった合金(合金番号5)を用
いた場合(製造符号J)は、500℃×10時間の加熱
で暗緑灰色の色調は得られたが、横縞模様は発現しなか
った。
【0048】実施例2 実施例1の合金番号1〜5の各合金について前記同様に
板連続鋳造により板厚7mmの鋳造板とし、各鋳造板(但
し鋳造のまま)について、板厚1.5mmまで冷間圧延し
た。冷間圧延後の各板の一部はそのままま陽極酸化処理
を施し、他のものは、バッチ炉による300℃×5時間
もしくは500℃×5時間の焼鈍、または連続焼鈍を想
定したソルトバスによる450℃×10sec の焼鈍を施
してから陽極酸化処理を施した。陽極酸化処理の条件は
実施例1の場合と同じである。陽極酸化処理後の表面の
色調および横縞模様を目視により観察、判定した。その
結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3から明らかなように、冷間圧延を行な
った場合にも、本発明の成分組成範囲内の合金のうち、
特に焼鈍を行なわなかった板、300℃×5時間の焼鈍
を行なったもの、および連続焼鈍を想定した焼鈍を行な
った板は、いずれも黄金色の横縞模様が得られ、500
℃×5時間の焼鈍を行なった板はいずれも暗緑灰色の横
縞模様を得ることができた。
【0051】
【発明の効果】前述の実施例からも明らかなように、こ
の発明のアルミニウム合金板は、板連続鋳造法を適用す
ることによって、硫酸浴による陽極酸化処理後に黄金色
もしくは暗緑灰色の色調を有しかつ規則的な横縞模様を
有する板を確実に得ることができる。
【0052】またこの発明のアルミニウム合金の製造方
法によれば、前述のように硫酸浴による陽極酸化処理に
よって黄金色もしくは暗緑灰色の色調を有しかつ横縞模
様を呈するアルミニウム合金を、板連続鋳造法を適用し
て実際に確実かつ容易に得ることができ、特に熱処理の
有無もしくは熱処理の条件の変化によって、陽極酸化処
理後の色調を黄金色と暗緑灰色の間で容易に変えること
ができる。
【0053】したがってこの発明は、外観の多様化、個
性化が求められる各種建材材料や銘板、各種器物、容器
等に適用して有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアルミニウム合金板の陽極酸化
処理後の横縞模様を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 地の部分 2 縞状部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt
    %を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有す
    るとともに、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜
    0.15wt%を単独でまたはB0.0001〜0.05
    00wt%と組合せて含有し、残部がAlおよびその他の
    不可避的不純物よりなることを特徴とする、陽極酸化処
    理後に黄金色〜暗緑灰色の色調を有しかつ横縞模様を有
    する陽極酸化処理用アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】 Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt
    %を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有す
    るとともに、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜
    0.15wt%を単独でまたはB0.0001〜0.05
    00wt%と組合せて含有し、残部がAlおよびその他の
    不可避的不純物よりなる合金の溶湯を、板連続鋳造法に
    よって5℃/sec 以上の冷却速度で鋳造することを特徴
    とする、陽極酸化処理後に黄金色の色調を有しかつ横縞
    模様を有する陽極酸化処理用アルミニウム合金板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt
    %を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有す
    るとともに、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜
    0.15wt%を単独でまたはB0.0001〜0.05
    00wt%と組合せて含有し、残部がAlおよびその他の
    不可避的不純物よりなる合金の溶湯を、板連続鋳造法に
    よって5℃/sec 以上の冷却速度で鋳造した後、もしく
    はさらにその鋳造の後に300〜400℃で0.5〜2
    4時間加熱した後、冷間圧延することを特徴とする、陽
    極酸化処理後に黄金色の色調を有しかつ横縞模様を有す
    る陽極酸化処理用アルミニウム合金板の製造方法。
  4. 【請求項4】 Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt
    %を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有す
    るとともに、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜
    0.15wt%を単独でまたはB0.0001〜0.05
    00wt%と組合せて含有し、残部がAlおよびその他の
    不可避的不純物よりなる合金の溶湯を、板連続鋳造法に
    よって5℃/sec 以上の冷却速度で鋳造した後、400
    ℃を越え630℃以下の温度で0.5〜24時間加熱す
    ることを特徴とする、陽極酸化処理後に暗緑灰色の色調
    を有しかつ横縞模様を有する陽極酸化処理用アルミニウ
    ム合金板の製造方法。
  5. 【請求項5】 Cr0.3〜1.2wt%、Fe0.2wt
    %を越え1.0wt%以下、Si0.5wt%以下を含有す
    るとともに、結晶粒微細化剤としてTi0.005〜
    0.15wt%を単独でまたはB0.0001〜0.05
    00wt%と組合せて含有し、残部がAlおよびその他の
    不可避的不純物よりなる合金の溶湯を、板連続鋳造法に
    よって5℃/sec 以上の冷却速度で鋳造した後、冷間圧
    延を施し、かつその冷間圧延の前もしくは途中または後
    に、400℃を越え630℃以下の温度で0.5〜24
    時間加熱することを特徴とする、陽極酸化処理後に暗緑
    灰色の色調を有しかつ横縞模様を有する陽極酸化処理用
    アルミニウム合金板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6139785A (en) * 1998-03-23 2000-10-31 Daicel Chemical Industries, Ltd. Cellulose ester composition
JP2002210766A (ja) * 2000-02-02 2002-07-30 Konica Corp セルロースエステルフィルムの製造方法、セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板及び表示装置
JP2006306059A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法

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