JPH0256415B2 - - Google Patents

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JPH0256415B2
JPH0256415B2 JP59231849A JP23184984A JPH0256415B2 JP H0256415 B2 JPH0256415 B2 JP H0256415B2 JP 59231849 A JP59231849 A JP 59231849A JP 23184984 A JP23184984 A JP 23184984A JP H0256415 B2 JPH0256415 B2 JP H0256415B2
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ingot
feal
gray
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Masami Furuya
Itsuo Kitahara
Mamoru Matsuo
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Sky Aluminium Co Ltd
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Sky Aluminium Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明は陽極酸化処理を施した状態でビルな
どの建造物の外装用などの用途に使用される展伸
用アルミニウム合金の鋳塊およびその製法に関
し、特に陽極酸化処理後の色調が灰色ないし暗灰
色のいわゆる濃灰色系を呈する展伸用アルミニウ
ム合金の鋳塊およびその製法に関するものであ
る。 従来の技術 従来一般に、陽極酸化処理を施した状態でビル
の外装用などに用いられるアルミニウム合金とし
ては、主としてJIS1100合金、JIS1050合金、
JIS5005合金などがあり、これらの色調としては
硫酸溶湯極酸化処理による淡灰色か、自然発色陽
極酸化処理もしくは所謂浅田法発色による褐色系
が代表的であつた。しかしながら最近ではビルの
外観上の重厚さを求める観点から、陽極酸化処理
後に濃灰色系、すなわち、灰色〜暗灰色の色調を
呈するアルミニウム合金が強く要求されるように
なつている。 上述のように灰色ないし暗灰色の色調を陽極酸
化処理後に呈する建材用アルミニウム合金として
はAl―Si系のJIS4343合金やそれを改良した合金
が一部では用いられている。 発明が解決すべき問題点 前記Al―Si系のJIS4343合金やそれを改良した
合金では、陽極酸化処理後に濃灰色系の色調を得
ることは可能なものの、灰色の色調が熱の影響を
受けやすく、そのため製造ロツト間で色調が変動
し易く、また同一ロツト内でも色調が変動するこ
とがあり、安定して同一色調の濃い灰色を呈する
合金板を製造することは極めて困難であつた。ま
たこの種のAl―Si系合金は前述のJIS1100合金や
JIS5005合金と比較して陽極酸化処理後の耐食性
が低い欠点もあり、このこともビルの外装用など
に使用されるアルミニウム合金板として問題があ
つた。 ところでJIS1100合金、JIS1050合金、あるいは
JIS5005合金などの如く、Al―Fe系の金属間化合
物を晶出する系の合金鋳塊には、しばしば樅の木
組織と称される模様が発生することが知られてい
る。この樅の木組織は、陽極酸化処理後に内部領
域が比較的暗い色調の灰色を呈し、外部領域が淡
い灰色を呈するものであり、鋳塊の場所によつて
晶出するAl―Fe系化合物の種類が異なることに
起因するものであることが知られている。すなわ
ち、鋳塊中には大別してFeAlm,FeAl3,FeAl6
の金属間化合物が晶出するが、これらはそれぞれ
の電気化学的性質が異なり、FeAlm相および
FeAl3相は陽極酸化処理中に酸化されて酸化物と
して酸化皮膜中に存在するのに対し、FeAl6相は
酸化されずに金属相のまま皮膜中に存在する。こ
の酸化されないFeAl6相が皮膜中に存在すれば入
射光を吸収して、FeAl3,FeAlm相と比較して暗
い色調の灰色を呈することとなる。そして一般に
前記樅の木組織の外部領域にはFeAlm相が主と
して存在し、内部領域にはFeAl6相とFeAl3相が
存在するため、FeAl6相を含む内部領域がFeAlm
相を主体とする外部領域よりも暗い色調の灰色を
呈することが知られている。 したがつて鋳塊全体が樅の木組織の内部領域の
組織からなるように樅の木組織の内部領域を拡大
させ、実質的に樅の木組織のない鋳塊とすれば、
前述のようなAl―Si系の合金でなくとも陽極酸
化処理後に灰色―暗灰色の濃灰色系の色調を呈す
るアルミニウム合金板を得ることができると考え
られる。 一方、本発明者等は既に特公昭58−26431号に
おいて、Al―Fe―Si―Mg系のアルミニウム合金
について樅の木組織の内部領域を拡大させて全体
を内部領域の組織とするための組成を提案してお
り、この発明にしたがえば確かに陽極酸化処理後
に灰色〜暗灰色の色調を有する合金板を得ること
が可能となり、またこの系の合金では前述のAl
―Si合金よりも優れた耐食性を得ることが可能と
なる。しかしながら単に組成を規定して鋳塊全体
を樅の木組織の内部領域の組織としただけでは、
灰色―暗灰色の色調が安定するとは限らないのが
実情であつた。すなわち、前述のように樅の木組
織の内部領域は暗灰色を呈するFeAl6相のみなら
ずFeAl3相も晶出するから、FeAl6相とFeAl3相
との比率が変化すれば、その内部領域の組織とい
えども灰色の色調に変化があらわれてしまい、特
に鋳造条件や熱間加工条件によつて色調が変動し
てしまうことがあることが判明した。 したがつてこの発明は前記提案に示されるよう
なAl―Fe―Si―Mg系合金において展伸材の状態
で陽極酸化処理後の色調が安定して同一色調の灰
色〜暗灰色を呈することができるアルミニウム合
金の鋳塊、およびその製造方法を提供することを
目的とするものである。 問題点を解決するための手段 本発明者等は上述の目的を達成するべく種々実
験・検討を重ねた結果、先ず成分組成としては前
記提案の成分組成を採用することが必要である
が、そればかりでなく、鋳造したままの鋳塊のう
ち最終的に圧延板の表面となる部分、すなわち鋳
塊の表面から50mmの深さでの部分(表皮部)にお
けるFeAl6とFeAl3の比率が一定でかつその大半
をFeAl6で占めるようにすることが確実かつ安定
して灰色〜暗灰色の一定の色調を得るために必要
であることが判明した。 また上述のように鋳塊表皮部におけるAl―Fe
系金属間化合物を規制するためには、鋳造条件を
適切に設定する必要があることが判明した。すな
わちアルミニウム合金鋳塊中に晶出する金属間化
合物は、一般に凝固速度によつても異なり、樅の
木組織があらわれる場合、最も凝固速度の速い部
分でFeAlmが晶出して樅の木組織の外部領域を
形成し、そしてそれよりも凝固速度が遅い部分で
FeAl6およびFeAl3が晶出して樅の木組織の内部
領域を形成するが、その内部領域のうちでも最も
凝固速度の遅い鋳塊芯部近くでFeAl3が多くなる
傾向にある。したがつて全体が樅の木組織の内部
領域で占められる鋳塊の場合には、凝固速度が相
対的に速い鋳塊表皮部ではFeAl6が大半を占め、
内部に行くに従つてFeAl3の占める比率が高くな
る。そこで本発明者等がさらに実験を重ねた結
果、半連続鋳造あるいは連続鋳造における鋳造速
度を比較的速め、表面から20mm内部における平均
デンドライトアーム間隔(DAS)が50μm以下と
なるような鋳造速度とすることによつて鋳塊での
表面から50mmの深さまでの表皮部における合金中
の全Al−Fe系金属間化合物に占めるFeAl6の比
率を70%以上となし得ることが判明した。なお一
般に鋳造速度を速めてDASを小さくすれば、樅
の木組織が発生し易いが、前記提案で記載されて
いるような成分組成の関係が保持されているなら
ば、DASが50μm以下となるように鋳造速度を速
めても樅の木組織は発生しないことが確認されて
いる。 さらに実際に合金板を製造するにあたつては、
鋳塊を熱間圧延するのが通常であり、その場合、
熱間圧延に先立つて鋳塊加熱する必要があるが、
この鋳塊加熱時には準安定なFeAl6相が安定な
FeAl3相へと変態する。したがつてこの変態が進
み過ぎれば圧延板表面層でのFeAl6相が少なくな
つて灰色が淡くなり、安定に濃い灰色を得ること
ができなくなるから、変態が進み過ぎない程度に
鋳塊加熱温度を抑える必要がある。そこで本発明
者等が種々実験検討を行なつた結果、鋳塊加熱温
度が480℃を越えればFeAl6からFeAl3への変態が
進み易くなつて安定に濃い灰色が得られないこ
と、すなわち逆に480℃以下とすれば安定して濃
い灰色が得られることを見出した。 以上のような諸知見に基づき、本発明者等は陽
極酸化処理後に灰色〜暗灰色のいわゆる濃灰色系
の色調を安定かつ確実に得ることができる耐食性
の優れたAl―Fe―Si―Mg系の合金の鋳塊および
その製造方法を完成するに至つた。 すなわち本願の第1発明の合金鋳塊は、重量比
でFe0.4〜1.0%、Si0.05〜0.25%、Mg0.3〜1.5%、
Ti0.10%以下を含有し、残部がAlおよび不可避
的不純物よりなり、かつFeとSiとの比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められ、しかも鋳塊の表面か
ら50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe系
金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占める
ことを特徴とするものである。 また第2発明の合金鋳塊は、重量比でFe0.4〜
1.0%、Si0.05〜0.25%、Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%
以下、B0.0003〜0.03%を含有し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなり、かつFeとSiとの比
率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められ、しかも鋳塊の表面か
ら50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe系
金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占める
ことを特徴とするものである。 また第3発明の製造方法は、重量比でFe0.4〜
1.0%、Si0.05〜0.25%、Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%
以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物
よりなり、かつFeとSiとの比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められてアルミニウム合金鋳
塊を表面から20mm内部におけるデンドライトアー
ム間隔が50μm以下となるような鋳造条件で鋳造
して、表面から50mmの深さまでの表皮部における
全Al―Fe系金属間化合物のうち70%以上を
FeAl6相が占める鋳塊を得、次いでその鋳鬼を
350〜480℃の温度範囲内で0.5〜12時間加熱する
ことを特徴とするものである。 さらに第4発明の製造方法は、重量比でFe0.4
〜1.0%、Si0.05〜0.25%、Mg0.3〜1.5%、Ti0.10
%以下、B0.0003〜0.03%を含有し、残部がAlお
よび不可避的不純物よりなり、かつFeとSiとの
比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められたアルミニウム合金鋳
塊を表面から20mm内部におけるデンドライトアー
ム間隔が50μm以下となるような鋳造条件で鋳造
して、表面から50mmの深さまでの表皮部における
全Al―Fe系金属間化合物のうち70%以上を
FeAl6相が占める鋳塊を得、次いでその鋳塊を
350〜480℃の温度範囲内で0.5〜12時間加熱する
ことを特徴とするものである。 発明の具体的な説明 先ずこの発明における合金組成の限定理由につ
いて説明する。 Fe: Feが0.4%未満では、陽極酸化処理後に濃灰色
を呈するに寄与するFeAl6の量が少なくなつて灰
色が濃くなつてしまい、一方Feが1.0%を越えれ
ば耐食性が低下するから、0.4〜1.0%の範囲とし
た。 Si: Siを0.05%未満とするためには高純度地金が必
要となつて経済的でなくなり、一方Siが0.25%を
越えれば陽極酸化処理後の色調が全体的に黄色を
帯びて、この発明で目的とする無彩色の濃灰色系
から外れてしまう。したがつてSiは0.05〜0.25%
の範囲内とした。 Mg: Mgは、熱間圧延時における再結晶を助長して
スジ目不良が生じることを防止する効果がある。
すなわちこの発明においてFeAl6により濃灰色系
の色調を陽極酸化処理後に得るためには熱間圧延
に先立つ鋳塊加熱を480℃以下の低い温度とする
必要があり、このような低温で鋳塊加熱した場
合、均熱処理効果が充分でなくなつて熱間圧延時
に粗大再結晶を生じ易く、その粗大再結晶が最終
圧延板で伸ばされて、陽極酸化処理後に粗いスジ
目が生じてスジ目不良となり易いが、Mgを添加
することによつて480℃以下の鋳塊加熱でも再結
晶が助長されてスジ目不良による外観不良の発生
が防止される。但しMgが0.3%以下ではその効果
が充分ではなく、スジ目不良による外観不良が生
じ易い。一方Mgが1.5%を越えればMgSi系の晶
出物が生成されて、陽極酸化処理後の灰色の色調
が安定しなくなる。したがつてMgは0.3〜1.5%
の範囲内とした。 Ti: Tiは鋳塊の結晶粒微細化のために添加される
が、0.10%を越えればTiAl3の初晶が生成されて
ストリンガーと称される線状欠陥の原因となるか
ら、Tiは0.10%以下とした。 B: BはTiと同時に添加することによつてTiの結
晶粒微細化効果を促進させる効果があり、したが
つてこの発明でも必要に応じてBを添加すること
としたが、0.03%を越えて添加すれば、ストリン
ガーと称される線状欠陥が生成されて外観不良と
なり易くなるから、Bを添加する場合の上限は
0.03%とした。なおTiとの複合添加によるBの効
果は0.0003%未満では得られず、したがつてBを
添加する場合、0.0003%以上添加する必要があ
る。 さらにこの発明では、各成分元素含有量が上記
範囲内にあるだけでなく、FeとSiの比がMg量に
応じて下記式を満足している必要がある。 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) この式を満足することによつてはじめて鋳塊全体
を樅の木組織の内部領域の組織とすることができ
る。すなわち本発明者等が既に特公昭58−26421
号において述べているように、Fe(%)/Si(%)
の値が大きいほど樅の木組織の内部領域が発達
し、またMg(%)は逆にその量が多いほど外部
領域が発達し易くなり、これらの影響を総合的に
検討した結果、鋳塊全体を樅の木組織の内部領域
の組織とするためには前記式を満足する必要があ
ることが判明したのである。 なおこの発明のアルミニウム合金鋳塊では、上
述の各成分元素のほか、不純物としてCu,Mn,
Cr等が含まれることがあるが、これらの不純物
は、Cuは0.3%以下、Mnは0.1%以下、Crは0.1%
以下であれば特に支障はない。 この発明では安定して濃灰色系の色調を得るた
めに、上述のような成分元素についての条件のほ
か、さらに鋳塊における表面から50mmまでの表皮
部の全Al―Fe系金属間化合物のうち、準安定相
であるFeAl6相の比率を70%以上とする必要があ
る。すなわち、鋳塊全体が樅の木組織の内部領域
となつていても、前記表皮部のFeAl6相の比率が
70%未満では、最終的に得られる製品圧延板表面
におけるFeAl6相が不足し、陽極酸化処理後の灰
色が淡色となつてこの発明の目的とする灰色〜暗
灰色のいわゆる濃灰色系の色調が安定して得られ
なくなるからである。なお鋳塊表面から50mmより
深い部分は最終圧延板の表面色調にほとんど影響
を与えないから、この発明では表面から50mmの深
さまでの表皮部で規定した。 次にこの発明の合金の製造方法、すなわち第2
発明の方法における各工程条件について説明す
る。 先ず鋳造段階においては、前述のように表面か
ら50mmの深さまでの表皮部の全Al―Fe系金属間
化合物中のFeAl6相の比率が70%以上となるよう
な鋳塊を得るために、鋳塊の表面から20mm内部で
の平均デンドライトアーム間隔(DAS)が50μm
以下となるような鋳塊条件とする必要がある
DASは、凝固速度が大きい程小さくなり、した
がつて上述のようにDASを50μm以下と規定した
ことは、凝固速度を大きくすることを意味する。
平均DASが50μmを越えるような小さい凝固速度
の場合には、表皮部のFeAl3相が多くなり、
FeAl6相の比率を70%以上とすることが困難とな
り、最終圧延板における陽極酸化処理後の灰色が
淡くなつてしまう。 DASは連続鋳造もしくは半連続鋳造によつて
アルミニウム合金を鋳造する場合、鋳造速度や冷
却条件などによつて変化するが、通常の冷却条件
下では鋳造速度を50mm/min程度以上とすること
によつてDASを50μm以下とすることができる。
なおここでDASは、一次デンドライトアーム、
二次デンドライトアームの別を問わずデンドライ
トアームの平均間隔を目視により観察・測定する
ことによつて得られる値であるが、実質的には二
次デンドライトアーム間隔とほぼ同等である。 上述のようにして鋳造した鋳塊は、熱間圧延に
先立つて加熱するが、この加熱温度は350〜480℃
の温度範囲内とし、またその加熱保持時間は0.5
〜12時間とする必要がある。すなわち鋳塊加熱温
度が350℃未満では均熱処理効果が充分ではなく、
熱間圧延時に粗大な再結晶を生じて製品板にスジ
目不良が生じる。一方480℃を越える温度では、
鋳塊段階で表皮部のFeAl6相の比率が70%以上と
なつていても、そのFeAl6相から安定なFeAl3相
への変態が進行し、最終圧延板での表面のFeAl6
相が不足して陽極酸化処理後の色調が淡色となつ
てしまう。また保持時間が0.5時間未満では鋳塊
全体が均一な温度となりにくく、一方12時間以上
加熱しても経済的に不利となるだけである。した
がつて鋳塊加熱の温度、時間は上述のように規定
した。 熱間圧延は常法にしたがつて鋳塊加熱温度また
はそね以下の温度で行なえば良く、またその後の
冷間圧延も常法にしたがつて行なえば良く、これ
らの条件は陽極酸化処理後の表面色調に本質的な
影響を与えない。 なおこの発明の方法は、圧延材のみならず押出
材の製造にも適用できることは勿論である。すな
わち押出材を製造する場合、前述の熱間圧延前の
加熱温度、時間を熱間押出前の加熱温度、時間に
適用すれば良い。 実施例 実施例 1 第1表に示す化学成分の合金A,B,C,Dを
常法にしたがつて溶製し、半連続鋳造によつて鋳
込み温度700℃、鋳造速度45mm/minもしくは65
mm/minで400mm×1000mmの断面寸法のスラブを
鋳造した。各合金A,B,C,Dのスラブについ
てDAS、樅の木組織の発生の有無、および表皮
部のFeAl6の存在率を調べた。その結果を第2表
に示す。なおここでDASは、スラブの鋳造方向
に直角な断面の表面より20mm内部の位置で5mm2の
角形視野内で画面上にランダムに線を引き、デン
ドライトアームによつて切断される平均切断長で
示し、また表皮部のFeAl6の存在率は、表面位
置、表面から25mmの位置、および表面から50mmの
位置から得た試料についてX線回析を行ない、次
式から求めた値の平均値で示した。但し次式にお
いてI1はFeAl6の回析強度、I2はFeAl3の回析強度
を示す。 {I1/(I1+I2)}×100(%) 第2表から明らかなように、合金B,D(Fe/
Siの条件がこの発明の条件を満足していないも
の)の場合はスラブ(鋳塊)断面に樅の木組織が
出現したが、合金A,Cの場合には樅の木組織が
発生しなかつた。そして合金A,Cのうちでも鋳
造速度を65mm/minとしてDASを32μmとした場
合には鋳塊表皮部のFeAl6の比率が94%と高い値
を示したが、鋳造速度を45mm/minとしてDASを
57μmもしくは55μmとした場合にはFeAl6の比率
が65%もしくは60%と低く、この発明における条
件を満足しないことが明らかとなつた。 そこでさらに合金Aについて鋳造速度65mm/
minで鋳造したDAS32μmのスラブのみ、次のよ
うな実験に供した。 スラブを第3表の実験No.1〜5に示す各温度に
加熱し、同表中に示す温度で熱間圧延した。ここ
でスラブ加熱保持時間はいずれも5時間である。
熱間圧延によつて6mmの熱延板に仕上げた後、さ
らに冷間圧延を施して3mm厚とし、350℃×2時
間の中間焼鈍を行なつた後、最終冷間圧延によつ
て、2.0mm厚の冷延板に仕上げた。その冷延板に
エツチング深さ20μmの苛性エツチングを施した
後、20℃の15%H2SO4を用いて電流密度1.5A/
dm2によつて陽極酸化処理を行ない、20μm厚の
陽極酸化皮膜を生成させた。 陽極酸化処理後の表面の色調について、スガ試
験機製カラーメーターSM―3―MCHを用いて
ハンターカラーシステムのL値で評価し、同時に
表面のスジ目不良について評価した。また陽極酸
化処理前の冷延板の表面層におけるFeAl6の素材
比率をX線回析により調べた。それらの結果を第
3表中に併せて示す。なお第3表においてL値は
灰色の色調が濃いほど低く、具体的にはL値65以
下が望ましい。またスジ目不良判定の評価は、×
印が不良、△印はスジ目が若干発生発生したが実
用上支障ない程度、〇印はスジ目がほとんどない
もの、◎印はスジ目発生なしを示し、△印以上が
建材として使用可能である。 第3表から明らかなように鋳塊加熱温度が480
℃を越えるNo.4、No.5の場合は冷延板表面層の
FeAl6相の比率が70%以下となり、陽極酸化処理
後の灰色の色調もL値が65以上で淡い灰色となつ
てしまつた。一方鋳塊加熱温度が350℃未満のNo.
1の場合はスジ目不良が発生した。これに対し鋳
塊加熱温度が350〜480℃の範囲内のNo.2、No.3で
は、FeAl6相の比率が70%以上であつて、陽極酸
化処理後の灰色の色調もL値が65以上で濃い灰色
となり、また表面のスジ目不良も支障ない程度と
なることが判明した。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2 実施例1で用いた合金A(本発明合金)につい
て鋳造速度65mm/minで半連続鋳造した断面寸法
400×1000mmのスラブを第3表のNo.3の条件で加
熱―熱間圧延し、実施例1の場合と同様に冷間圧
延―中間焼鈍―冷間圧延して2.0mm厚の冷延板と
した。また従来のAl―Si系合金としてAl―0.30%
Fe―1.8%Si―0.01%Cu―0.01%Mn―0.01/Cr―
0.01%Ti合金を溶製し、上記と同様に鋳造、加熱
―熱間圧延、冷間圧延―中間焼鈍―冷間圧延を行
ない、2.0mm厚の冷延板とした。各冷延板に実施
例1と同様な条件で陽極酸化処理を施し、20μm
厚の灰色陽極酸化皮膜を生成させた。 このようにして本発明合金および従来のAl―
Si系合金からなる陽極酸化処理後の各板につい
て、CASS試験により48時間腐食試験を行ない、
腐食により生じたピツト数を調べた。その結果本
発明合金の場合は1dm2あたりピツト数4個であ
つたのに対し従来のAl―Si系合金では1dm2あた
りピツト数133個であつた。この結果から本発明
合金の場合には従来合金と比較して陽極酸化皮膜
が格段に安定で耐食性が優れていることが明らか
である。 発明の効果 以上の説明で明らかなように第1発明の展伸用
アルミニウム合金は、陽極酸化処理後の色調が灰
色〜暗灰色のいわゆる濃灰色系であつてしかもそ
の色調が極めて安定しており、しかも耐食性も優
れ、したがつて重厚さが求められるビルなどの外
装用などに最適なものである。また第2発明の方
法によれば、上述のように灰色〜暗灰色の濃灰色
系色調を有しかつ耐食性も優れた展伸加工材を安
定かつ確実に得ることができ、しかもスジ目不良
のような欠陥も生じるおそれがない等、種々の効
果が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比でFe0.4〜1.0%、Si0.05〜0.25%、
    Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%以下を含有し、残部が
    Alおよび不可避的不純物よりなり、かつFeとSi
    との比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められ、しかも鋳塊の表面か
    ら50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe系
    金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占める
    ことを特徴とする、陽極酸化処理後の色調が灰色
    ないし暗灰色である展伸用アルミニウム合金鋳
    塊。 2 重量比でFe0.4〜1.0%、Si0.05〜0.25%、
    Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%以下、B0.0003〜0.03%
    を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物より
    なり、かつFeとSiとの比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められ、しかも鋳塊の表面か
    ら50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe系
    金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占める
    ことを特徴とする、陽極酸化処理後の色調が灰色
    ないし暗灰色である展伸用アルミニウム合金鋳
    塊。 3 重量比でFe0.4〜1.0%、Si0.05〜0.25%、
    Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%以下を含有し、残部が
    Alおよび不可避的不純物よりなり、かつFeとSi
    との比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められたアルミニウム合金鋳
    塊を表面から20mm内部におけるデンドライトアー
    ム間隔が50μm以下となるように鋳造して、表面
    から50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe
    系金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占め
    る鋳塊を得、次いでその鋳鬼を350〜480℃の温度
    範囲内で0.5〜12時間加熱することを特徴とする
    陽極酸化処理後の色調が灰色ないし暗灰色である
    展伸用アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 4 重量比でFe0.4〜1.0%、Si0.05〜0.25%、
    Mg0.3〜1.5%、Ti0.10%以下、B0.0003〜0.03%
    を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物より
    なり、かつFeとSiとの比率が 6.5+3×Mg(%)≦Fe(%)/Si(%) を満足するように定められたアルミニウム合金鋳
    塊を表面から20mm内部におけるデンドライトアー
    ム間隔が50μm以下となるように鋳造して、表面
    から50mmの深さまでの表皮部における全Al―Fe
    系金属間化合物のうち70%以上をFeAl6相が占め
    る鋳塊を得、次いでその鋳塊を350〜480℃の温度
    範囲内で0.5〜12時間加熱することを特徴とする
    陽極酸化処理後の色調が灰色ないし暗灰色である
    展伸用アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
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