JPH0517860A - 溶融亜鉛めつき方法 - Google Patents

溶融亜鉛めつき方法

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JPH0517860A
JPH0517860A JP12074291A JP12074291A JPH0517860A JP H0517860 A JPH0517860 A JP H0517860A JP 12074291 A JP12074291 A JP 12074291A JP 12074291 A JP12074291 A JP 12074291A JP H0517860 A JPH0517860 A JP H0517860A
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JP
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dip galvanizing
zinc
hot
flux
hot dip
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JP12074291A
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Takahiro Kushida
隆弘 櫛田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 被めっき材を溶融亜鉛めっきするに際し、
K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、C
e、La、YおよびZrの1種以上の金属を含有するフ
ラックス水溶液でフラックス処理するか、通常のフラッ
クス処理をした後にこれらの金属の1種以上をコーティ
ングする。 【効果】 亜鉛皮膜の密着性を損なうことなく、溶融亜
鉛めっき時に発生する溶融亜鉛めっき割れを防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、送電鉄塔や橋梁など
の大型溶接構造物や高力ボルトなどの締結部材の溶融亜
鉛めっき方法、詳しくは、溶融亜鉛めっき時にこれらの
構造物や締結部材などの被めっき材に溶融亜鉛めっき割
れが発生することのない溶融亜鉛めっき方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】鋼材の防錆という観点から、耐食性に優
れた金属、例えば亜鉛をめっきする手段が広く用いられ
ている。亜鉛を鋼材にめっきする方法には、電気めっき
による方法と、溶融めっきによる方法とがあり、上記の
ような送電鉄塔や橋梁などの複雑な形状の大型溶接構造
物の場合には、専ら、後者の溶融めっき法が採用されて
いる。また、高力ボルトにおいても電気めっき方法では
鋼中への水素の浸入と、それによる遅れ破壊が懸念され
ることから、溶融めっき方法が採用されることが多い。
【0003】JIS規格のH9124には、このような
大型構造物等の「溶融亜鉛めっき作業標準」が規定され
ており、溶融亜鉛めっきは、被めっき材に脱脂および酸
化物の除去の前処理を施し、フラックス処理した後、溶
融亜鉛浴に浸漬することにより行われる。フラックス処
理は、前処理後の被めっき材に錆が再発生するのを防止
し、溶融亜鉛浴中でのFe−Zn合金反応を円滑にする
目的で実施されるものであって、塩化亜鉛・塩化アンモ
ニウム混合物、塩化亜鉛アンモニウム、塩化アンモニウ
ムなどのフラックス水溶液が用いられる。
【0004】ところで、この溶融亜鉛めっきでは、溶接
構造物などの被めっき材を高温(およそ 450℃) の溶融
亜鉛浴に浸漬してめっきしたときに、主として溶接熱影
響部(以下「HAZ」という)に粒界割れ、いわゆる溶
融亜鉛めっき割れが発生することがある。この割れは、
粗粒化したHAZの粒界への液体亜鉛の浸入と、溶接部
の残留応力や溶融亜鉛浴に浸漬したときに発生する熱応
力が重畳して生じ、一般に高強度材ほど多く発生する傾
向があって、HAZ硬さが 260〜270 Hvを超えると亜
鉛めっき割れの感受性が極めて高くなる。
【0005】従来から、上記の溶融亜鉛めっき割れに関
しては、その割れを起こす因子である応力と材質面から
の研究は広くなされており、防止法として、現状、溶接
部の残留応力の除去や、熱応力の少ない溶融亜鉛浴への
浸漬法、構造物の形状などが種々工夫されている。ま
た、材質面からは、例えば特公平2−5814号公報に記載
されているように鋼中のC、Mn、Si、Nb、Vおよ
びAlの含有量を適正範囲に調整した60kgf/mm2 級の
耐亜鉛めっき割れ性に優れた高強度低合金鋼などが提案
されている。さらには、溶融亜鉛めっき時に形成される
Fe−Zn金属間化合物層および溶融亜鉛浴中に含まれ
る不純物の面からの研究もなされている(高温学会誌
第13巻 第4号(1987年7月)143〜152 頁)。そして、
この文献には溶融亜鉛浴中に含まれる不純物のCdおよ
びSnが粒界への亜鉛の浸入を加速すること、亜鉛めっ
き割れ感受性が溶融亜鉛浴中のCdおよびSnによって
高くなること、が示されており、CdおよびSnのこの
ような効果は溶融亜鉛めっき時に形成されるFe−Zn
金属間化合物層の生成と関係があると考察されている。
すなわち、この考察を簡単に言えば、溶融亜鉛浴中のC
dおよびSnが鋼と溶融亜鉛浴の界面に形成されるFe
−Zn金属間化合物層の成長を抑制するので、鋼粒界へ
の溶融亜鉛の浸入が加速され、結果として溶融亜鉛めっ
き割れ感受性が高くなるということである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、溶融亜
鉛めっき割れの発生原因やその防止方法は、材質面や設
計面から種々研究がなされており、耐亜鉛めっき割れ性
に優れた鋼材については、特公平2−5814号公報に開示
されている如く、60kgf/mm2 級の強度を有するものま
では開発されている。しかし、近年、溶接構造物は益々
大型化する傾向にあり、しかも鋼材の使用量を低減して
低コスト化をはかるため、65kgf/mm2 級以上の強度を
有する鋼材が望まれているが、前述のように高強度材ほ
ど亜鉛めっき割れ感受性が高いため、溶融亜鉛めっき割
れが発生しやすい。
【0007】一方、先の文献によれば、溶融亜鉛浴に不
純物として含まれるCdおよびSnが亜鉛めっき割れ感
受性を高めるのであれば、溶融亜鉛浴にCdおよびSn
の含有量の低い純度の高い亜鉛を使用すれば、溶融亜鉛
めっき割れの減少が期待できる。しかし、その効果のほ
どは明確ではない上に、純亜鉛は通常溶融亜鉛めっきに
使用される蒸留亜鉛に比べて高価なため、製造コストの
上昇を招く。
【0008】高価な純亜鉛は電解法によって得ることが
でき、工業的にも利用可能であるが、現状では製造コス
トを考慮して蒸留法によって精錬された安価な亜鉛が溶
融亜鉛浴に使用されている。蒸留法によって精錬された
亜鉛にはCdおよびSnがそれぞれ0.05〜0.1 %程度含
まれているのが一般的である。
【0009】この発明の課題は、上記の諸問題点を解決
することにあり、詳しくは、溶融亜鉛浴の種類、鋼材の
鋼種、溶接法、溶融亜鉛浴への浸漬法等に制約されるこ
となく、溶融亜鉛めっき割れを防止できる溶融亜鉛めっ
き方法を提供することにある。特に、この発明は亜鉛め
っき割れ感受性の高い、強度が55kgf/mm2 級の高強度
鋼材、さらには、これよりも強度の高い65kgf/mm2
以上の高強度鋼材にも効果のある溶融亜鉛めっき方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】鋼材を溶融亜鉛めっきす
ると、鋼材−溶融亜鉛浴界面でΓ層、δ1 層、ζ層のF
e−Zn金属間化合物層が形成される。溶融亜鉛めっき
割れは亜鉛めっき層中のこれらのFe−Zn金属間化合
物層の形態に関係し、溶融亜鉛浴中に含まれる不純物の
CdおよびSnはFe−Zn金属間化合物層の成長を抑
制し、溶融亜鉛めっき割れを促進すること、およびFe
−Zn金属間化合物層の中のδ1 層は粒界への液体亜鉛
の浸入を防ぐ作用があることは先の文献に報告されてい
るとおりである。
【0011】この発明者も、溶融亜鉛浴に純度99.99 %
の純亜鉛と0.08%のCdおよび0.05%のSnを含む蒸留
亜鉛を使用し、純亜鉛浴および蒸留亜鉛浴の浴温をそれ
ぞれ450℃に保ち、溶接部を有する後述の実施例と同じ
成分組成の鋼材を10分間浸漬して溶融亜鉛めっきを行
い、Fe−Zn金属間化合物層の形態と溶融亜鉛めっき
割れの関係を調べた。その結果、下記のことがわかっ
た。
【0012】 CdおよびSnを含む蒸留亜鉛浴でめ
っきした鋼材は溶接部の硬化したHAZに割れが認めら
れる。
【0013】 純亜鉛浴でめっきした鋼材には割れは
認められない。しかし、純亜鉛浴で形成された亜鉛皮膜
は密着性が悪く、剥離しやすい。
【0014】 純亜鉛浴で形成された亜鉛皮膜の密着
性が悪い原因は、厚く成長したFe−Zn金属間化合物
層に生じた割れによるものである。
【0015】 Fe−Zn金属間化合物層が厚く成長
するような溶融亜鉛めっきを施せば、耐亜鉛めっき割れ
性は向上する。しかし、その金属間化合物層が厚く成長
しすぎると亜鉛皮膜の密着性が低下するので、金属間化
合物層は適正な厚みに成長させる必要がある。
【0016】そこで、この発明者は適正な厚みの金属間
化合物層を成長させることができる溶融亜鉛めっき方法
を、従来、検討がなされていないめっきの前処理から検
討を行った。その結果、被めっき材をフラックス処理す
るとき、または通常のフラックス処理後に少なくとも溶
接部に、K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、C
o、Ce、La、YおよびZrのうちの1種以上の金属
をコーティングしてから、溶融亜鉛めっきを行うと、溶
融亜鉛めっき時にFe−Zn金属間化合物層が適正な厚
みに成長し、亜鉛皮膜の密着性が損なわれることなく、
耐亜鉛めっき割れ性が改善されることを見出した。
【0017】ここに、この発明は下記の溶融亜鉛めっき
方法を要旨とする。
【0018】(1)被めっき材をフラックス処理した
後、溶融亜鉛浴に浸漬する溶融亜鉛めっき方法におい
て、K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、
Ce、La、YおよびZrのうちの1種以上の金属を含
有するフラックス水溶液を用いてフラックス処理するこ
とを特徴とする溶融亜鉛めっき方法。
【0019】(2)被めっき材をフラックス処理した
後、溶融亜鉛浴に浸漬する溶融亜鉛めっき方法におい
て、フラックス処理後に被めっき材の少なくとも溶接部
に、K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、
Ce、La、YおよびZrのうちの1種以上の金属をコ
ーティングすることを特徴とする溶融亜鉛めっき方法。
【0020】上記被めっき材とは、鋼板、形鋼、鋼管、
平鋼、棒鋼などの素材を溶接組立した送電鉄塔、橋梁な
どの溶接構造物や、これらの素材を加工した高力ボルト
などの締結部材である。
【0021】
【作用】前述したように溶融亜鉛めっき割れは主として
HAZに発生する。これは粗粒化したHAZの粒界への
液体亜鉛の浸入と、溶接部の残留応力や溶融亜鉛浴に浸
漬したときに発生する熱応力が重畳して生じる。従っ
て、少なくともHAZの粒界への液体亜鉛の浸入を防止
することができれば、溶融亜鉛めっき割れの発生を減少
させることができる。
【0022】上記のK、Ca、Na、Cu、Ni、T
i、Mo、Co、Ce、La、YおよびZrの金属は、
いずれも亜鉛に溶け込んだときに亜鉛の融点を上げ、F
e−Zn金属間化合物層の成長を促進する作用を有して
いる。これらの金属のうちの1種以上を、被めっき材を
CdおよびSnを含む亜鉛浴でめっきする前に、その溶
接部を含む全表面または溶接部のみにコーティングし、
溶融亜鉛めっきすると、溶融亜鉛めっき時にはこれらの
金属をコーティングした部分に液体亜鉛の粒界への浸入
を防止する効果のあるδ1 層が厚く成長する。しかも、
そのFe−Zn金属間化合物層に割れが発生し、亜鉛皮
膜の密着性を損ねるまで厚く成長することがない。これ
は、K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、
Ce、La、YおよびZrのもつFe−Zn金属間化合
物層の成長を促進する作用と、亜鉛浴中のCdおよびS
nのもつFe−Zn金属間化合物層の成長を抑制する作
用とが相殺されるからである。
【0023】本発明では、前記のK、Ca、Na、C
u、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、La、YおよびZ
rの金属は、これらの金属の1種以上を含有するフラッ
クス水溶液でフラックス処理してコーティングしてもよ
く、これらの金属を含まないフラックス水溶液で通常の
フラックス処理した後、これらの金属の1種以上をコー
ティングしてもよい。
【0024】K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、M
o、Co、Ce、La、YおよびZrのうちの1種以上
を含有するフラックス水溶液を用いてコーティングする
場合は、これらの金属の塩化物を塩化亜鉛・塩化アンモ
ニウム混合物、塩化亜鉛アンモニウム、塩化アンモニウ
ムなどのフラックス水溶液に溶け込ませるのがよい。フ
ラックス処理は、例えば、被めっき材が鉄塔や橋梁など
の溶接構造物で、これらの金属の塩化物を溶け込ませた
フラックス水溶液が20〜30%の塩化亜鉛アンモニウム水
溶液である場合には、液温30〜90℃、浸漬時間3〜5分
の条件で行えばよい。フラックス処理を兼ねてのコーテ
ィングでは、これらの金属の1種以上を含有するフラッ
クス層が溶接部を含む全表面に形成される。
【0025】通常のフラックス処理した後に、K、C
a、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、L
a、YおよびZrのうちの1種以上の金属をコーティン
グする場合には、下記の方法でコーティングすることが
できる。
【0026】(a) K、Ca、Na、Cu、Ni、T
i、Mo、Co、Ce、La、YおよびZrのうちの1
種以上の金属を含有する水溶液を塗布または噴霧する。
【0027】(b) K、Ca、Na、Cu、Ni、T
i、Mo、Co、Ce、La、YおよびZrの金属粉
末、これらの金属の酸化物や塩化物などのうち大気中で
安定な取扱い容易な形態の1種以上の粉末を塗布または
噴霧する。
【0028】(c) K、Ca、Na、Cu、Ni、T
i、Mo、Co、Ce、La、YおよびZrの金属粉
末、これらの金属の酸化物や塩化物などのうち大気中で
安定な取扱い容易な形態の1種以上の粉末をけん濁させ
た非水溶液を塗布または噴霧する。
【0029】上記の (a)〜(c) の方法でコーティングす
る場合は、溶接部を含む全表面にコーティングしてもよ
いが、溶融亜鉛めっき割れは溶接部に多く発生すること
から、コーティングは溶接部だけでもよい。
【0030】(a)のコーティング方法において、前記の
金属を含む水溶液を調整するには、これらの金属の塩化
物、酸化物、硫酸塩、硝酸塩などの中で水溶性のものを
溶け込ませればよい。この (a)の金属イオンを含む水溶
液を用いてコーティングする方法および金属イオンを含
むフラックス水溶液を用いフラックス処理してコーティ
ングする方法は、各金属イオンを均一に被めっき材の所
定部位に残留させるのに適した方法である。
【0031】(b)のコーティングする方法では、フラッ
クス処理皮膜が未乾燥状態である間に前記の粉末をフラ
ックス処理皮膜に付着させるのがよい。フラックス処理
皮膜が乾燥するとこれらの粉末を付着させるのが困難と
なる。(c) のコーティング方法では、前記の粉末をアセ
トンなどの非水溶液にけん濁させて使用すればよい。
【0032】被めっき材をフラックス処理するとき、ま
たはフラックス処理後に、上記のいずれかの方法でK、
Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、L
a、Yおよび Zrの1種以上の金属をコーティングし
てから溶融亜鉛めっきすれば、融亜鉛めっき割れは減少
する。しかし、例えば、これらの金属の1種以上を含有
するフラックス水溶液でフラックス処理しても、これら
の金属の合計濃度が低すぎる場合にはフラックス処理後
に被めっき材の表面に残留するこれらの金属の量が少な
く、溶融亜鉛めっき時にFe−Zn金属間化合層が充分
に成長せず、溶融亜鉛めっき割れの改善効果が小さい。
一方、フラックス水溶液にこれらの金属を必要以上に含
有しても溶融亜鉛めっき割れの防止効果が飽和し、コス
トのみが上昇する。よって、それぞれのコーティング方
法における望ましい濃度または塗布量は下記のとおりで
ある。
【0033】K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、M
o、Co、Ce、La、YおよびZrの1種以上の金属
を含むフラックス水溶液およびこれらの金属の1種以上
を含む水溶液の場合は、1種以上合計で0.1 〜3.0mol/
lが望ましい濃度範囲である。
【0034】これらの金属の金属の金属粉末や酸化物、
塩化物を直接フラックス層に付着させる場合は、金属単
体に換算して1種以上合計で 0.001〜0.1mol/m2に相当
する量の粉末を付着するのが望ましい。これらの粉末を
けん濁させた非水溶液の場合にも、金属単体に換算して
1種以上合計で 0.001〜0.1mol/m2の量の粉末が付着す
るようなけん濁液の濃度と噴霧量が望ましい。
【0035】
【実施例1】C:0.09%、Si:0.25%、Mn:1.55
%、P:0.020 %、S:0.002 %、Nb:0.40%、T
i:0.40%、Al:0.026 %を含有する鋼を溶製し、鋳
造して鋼片とし、熱間圧延して板厚15mmの引張強度が65
kgf/mm2 級の鋼板を得た。
【0036】この鋼板から、図1に示す拘束継手を複数
個製作した。また、この鋼板から10cm×10cmの試験
片を複数枚切り出した。これらの拘束継手および試験片
をK、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、C
e、La、YおよびZrのうちの1種以上を含む塩化亜
鉛・塩化アンモニウム混合物のフラックス水溶液でフラ
ックス処理した。これらの金属はフラックス水溶液に塩
化物で添加した。
【0037】フラックス処理後は、0.08%のCdおよび
0.05%のSnを含む蒸留亜鉛浴 (浴温: 450℃) に10分
間浸漬してめっきし、浴中から取り出して溶融亜鉛めっ
き割れおよび亜鉛皮膜の密着性を調べた。
【0038】溶融亜鉛めっき割れは、拘束継手の試験ビ
ード部を10等分して、その断面を検査して割れの有無を
調査した。亜鉛皮膜の密着性は、JIS規格のH040
1に規定されるハンマ試験を行って調べた。10cm×1
0cmの試験片のめっき部分をハンマでそれぞれ30点たた
いてみて、亜鉛めっき皮膜の剥離を調べ、欠点数3以
上、即ち、亜鉛皮膜の剥離が3打点以上生じたものを密
着性不良、3打点未満のものを密着性良とした。これら
の溶融亜鉛めっき割れおよび亜鉛皮膜の密着性は、それ
ぞれのフラックス処理条件についてN数2で調査した。
表1にこれらの結果を示す。なお、表1のフラックス処
理の欄における初期のフラックス液組成とは、上記の金
属の塩化物を添加する前の組成である。
【0039】
【表1(1)】
【0040】
【表1(2)】
【0041】表1において、試番1はK、Ca、Na、
Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、La、Yおよび
Zrのいずれの金属も含まない通常の塩化亜鉛・塩化ア
ンモニウム混合物のフラックス水溶液でフラックス処理
した後、前記と同様の蒸留亜鉛浴でめっきした従来例で
ある。このものは、調査した継手の2個の全てに溶融亜
鉛めっき割れが発生している。
【0042】試番2〜20は上記の金属の1種以上を含む
塩化亜鉛・塩化アンモニウム混合物のフラックス水溶液
でフラックス処理した本発明例である。亜鉛皮膜の密着
性が損なわれることなく耐溶融亜鉛めっき割れ性が改善
されていることがわかる。特に、これらの金属の濃度を
望ましい範囲としたフラックス水溶液で処理したもの
は、調査した継手2個のいずれにも溶融亜鉛めっき割れ
が認められない。
【0043】
【実施例2】実施例1で得られた鋼板を使用し、この鋼
板から図1に示す拘束継手を複数個製作するとともに1
0cm×10cmの試験片を複数枚切り出した。これらの拘
束継手および試験片を塩化亜鉛・塩化アンモニウム混合
物のフラックス水溶液でフラックス処理した後、K、C
a、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、L
a、YおよびZrの塩化物、硫酸塩、硝酸塩のいずれか
1種以上を含む水溶液を塗布または噴霧した。
【0044】次いで、0.08%のCdおよび0.05%のSn
を含む蒸留亜鉛浴 (浴温: 450℃)に10分間浸漬してめ
っきし、浴中から取り出して溶融亜鉛めっき割れおよび
亜鉛皮膜の密着性を調べた。
【0045】溶融亜鉛めっき割れおよび亜鉛皮膜の密着
性は、実施例1と同じ試験方法で、N数2で調査した。
表2にこれらの結果を示す。
【0046】
【表2(1)】
【0047】
【表2(2)】
【0048】表2において、試番21はフラックス処理
後、K、Ca、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、
Ce、La、YおよびZrを含む水溶液を塗布または噴
霧しないで溶融亜鉛めっきした従来例、試番22〜40はこ
れらの金属の1種以上を含む水溶液を塗布または噴霧し
て溶融亜鉛めっきした本発明例である。フラックス処理
後にこれらの金属を含む水溶液を塗布または噴霧しても
溶融亜鉛めっき割れが改善されていることがわかる。実
施例1と同様、特に、これらの金属の濃度を望ましい範
囲とした水溶液を塗布または噴霧したものは、2個の拘
束継手のいずれにも溶融亜鉛めっき割れが発生していな
い。
【0049】
【実施例3】実施例1で得られた鋼板を使用し、これか
ら図1に示す拘束継手を複数個製作するとともに10cm
×10cmの試験片を複数枚切り出した。これらの拘束継
手および試験片を塩化亜鉛・塩化アンモニウム混合物の
フラックス水溶液でフラックス処理した後、K、Ca、
Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、La、Y
およびZrの金属粉末、これらの金属の酸化物または塩
化物の粉末のいずれか1種以上の粉末をフラックス層が
未乾燥の間に吹き付けた。或いは、これらの粉末のいず
れか1種以上をエタノールまたはアセトンにけん濁させ
て塗布した。
【0050】次いで、0.08%のCdおよび0.05%のSn
を含む蒸留亜鉛浴 (浴温: 450℃)に10分間浸漬してめ
っきし、浴中から取り出して溶融亜鉛めっき割れおよび
亜鉛皮膜の密着性を調べた。
【0051】溶融亜鉛めっき割れおよび亜鉛皮膜の密着
性は、実施例1と同じ試験方法で、N数2で調査した。
表3にこれらの結果を示す。
【0052】
【表3(1)】
【0053】
【表3(2)】
【0054】表3から、いずれの拘束継手にも溶融亜鉛
めっき割れが発生しておらず、しかも亜鉛皮膜の密着性
が損なわれていないことがわかる。
【0055】
【発明の効果】実施例に示すように、K、Ca、Na、
Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、La、Yおよび
Zrのうちの1種以上の金属を含有するフラックス水溶
液でフラックス処理するか、通常のフラックス処理した
後にこれらの金属をコーティングすることにより、亜鉛
皮膜の密着性を損なうことなく溶融亜鉛めっき時に発生
する溶融亜鉛めっき割れを防ぐことができる。
【0056】この発明のめっき方法は、低強度鋼材およ
び高強度鋼材のいずれの被めっき材にも適用することが
できるが、特に、亜鉛めっき割れ感受性の高い55kgf/
mm2 以上の強度を有する高強度鋼材に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は溶融亜鉛めっき割れの調査に用いた拘束
継手試験体の構造を示す模式図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被めっき材をフラックス処理した後、溶融
    亜鉛浴に浸漬する溶融亜鉛めっき方法において、K、C
    a、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、L
    a、YおよびZrのうちの1種以上の金属を含有するフ
    ラックス水溶液を用いてフラックス処理することを特徴
    とする溶融亜鉛めっき方法。
  2. 【請求項2】被めっき材をフラックス処理した後、溶融
    亜鉛浴に浸漬する溶融亜鉛めっき方法において、フラッ
    クス処理後に被めっき材の少なくとも溶接部に、K、C
    a、Na、Cu、Ni、Ti、Mo、Co、Ce、L
    a、YおよびZrのうちの1種以上の金属をコーティン
    グすることを特徴とする溶融亜鉛めっき方法。
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