JPH06207259A - 溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH06207259A JPH06207259A JP263093A JP263093A JPH06207259A JP H06207259 A JPH06207259 A JP H06207259A JP 263093 A JP263093 A JP 263093A JP 263093 A JP263093 A JP 263093A JP H06207259 A JPH06207259 A JP H06207259A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- strength steel
- organic acid
- hot
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】高張力鋼板に溶融亜鉛めっきあるいは合金化溶
融亜鉛めっきを施すにあたり、不めっきを防止する。 【構成】強化元素としてMn,Si,Crの内1種以上
を合計で1.0wt%以上含有する高張力鋼板を母材と
して合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、該高
張力鋼板表面を有機酸を含有する溶液で処理した後、通
常の焼鈍、溶融亜鉛めっきを行なうことを特徴とする溶
融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法および合金化溶融亜
鉛めっき高張力鋼板の製造方法。有機酸を含有する溶液
は、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸などの不溶性鉄塩
を生成する有機酸を含み、さらに有機酸の飽和鉄塩およ
び/またはH2 O2 を含有していてもよい。
融亜鉛めっきを施すにあたり、不めっきを防止する。 【構成】強化元素としてMn,Si,Crの内1種以上
を合計で1.0wt%以上含有する高張力鋼板を母材と
して合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、該高
張力鋼板表面を有機酸を含有する溶液で処理した後、通
常の焼鈍、溶融亜鉛めっきを行なうことを特徴とする溶
融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法および合金化溶融亜
鉛めっき高張力鋼板の製造方法。有機酸を含有する溶液
は、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸などの不溶性鉄塩
を生成する有機酸を含み、さらに有機酸の飽和鉄塩およ
び/またはH2 O2 を含有していてもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として自動車材料用の
45kg/mm2以上の高張力を有する溶融亜鉛めっき高張力
鋼板および合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法
に関する。
45kg/mm2以上の高張力を有する溶融亜鉛めっき高張力
鋼板および合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】合金化溶融亜鉛めっき鋼板は優れた塗装
後耐食性を有しているために、自動車車体の内板、外
板、構造部品などの自動車材料に広く使用されている。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製法としては各種あるが、
コスト、生産能率のためにライン内焼鈍方式が主流であ
る。ライン内焼鈍方式とは、鋼板材質を得るための焼鈍
と鋼板表面のFe酸化物を還元する焼鈍を兼ねて焼鈍を
行ない、その後溶融亜鉛浴に浸漬することにより溶融亜
鉛めっきし、その後引き上げて付着量制御し、加熱する
ことにより合金化処理してZn−Fe合金めっきとする
方式である。
後耐食性を有しているために、自動車車体の内板、外
板、構造部品などの自動車材料に広く使用されている。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製法としては各種あるが、
コスト、生産能率のためにライン内焼鈍方式が主流であ
る。ライン内焼鈍方式とは、鋼板材質を得るための焼鈍
と鋼板表面のFe酸化物を還元する焼鈍を兼ねて焼鈍を
行ない、その後溶融亜鉛浴に浸漬することにより溶融亜
鉛めっきし、その後引き上げて付着量制御し、加熱する
ことにより合金化処理してZn−Fe合金めっきとする
方式である。
【0003】一方、自動車車体の軽量化のために鉄鋼材
料の高張力化が要求されている。特に、CAFE(米国
における Coporate Average Fuel Economy規制)で自動
車の燃費の向上が要求されたため、そのニーズは強いも
のがある。
料の高張力化が要求されている。特に、CAFE(米国
における Coporate Average Fuel Economy規制)で自動
車の燃費の向上が要求されたため、そのニーズは強いも
のがある。
【0004】従って高張力合金化溶融亜鉛めっき鋼板が
必要となった。高張力化する場合、固溶強化や組織強化
など各種の方法があるが、いずれの方法であってもFe
以外の添加元素が必要であり、それにはC,Si,M
n,P,Cr,Ni,Mo,Ti,Nbなどがある。こ
れらの内Si,Mn,Crは著しくめっき性を阻害する
ことを知見した。すなわち、Si,Mn,Crを1種以
上を合計で1.0wt%以上添加した高張力鋼板の合金
化溶融亜鉛めっき時に亜鉛めっきが全面を覆わず、地鉄
が露出したままのいわゆる不めっきが発生した。
必要となった。高張力化する場合、固溶強化や組織強化
など各種の方法があるが、いずれの方法であってもFe
以外の添加元素が必要であり、それにはC,Si,M
n,P,Cr,Ni,Mo,Ti,Nbなどがある。こ
れらの内Si,Mn,Crは著しくめっき性を阻害する
ことを知見した。すなわち、Si,Mn,Crを1種以
上を合計で1.0wt%以上添加した高張力鋼板の合金
化溶融亜鉛めっき時に亜鉛めっきが全面を覆わず、地鉄
が露出したままのいわゆる不めっきが発生した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】溶融亜鉛めっき時の不
めっきは致命的な欠陥であり、ごく一部でも不めっきが
発生すれば全く製品とはならない。このような高張力鋼
板の溶融亜鉛めっき時の不めっき防止対象としては、例
えば特開昭57−70268号、同57−79160
号、同58−104163号公報に開示されるように溶
融亜鉛めっき前に鋼板に予めFe系めっきを施すことが
知られている。しかし、このようなFe系めっきを行う
には、大規模なめっき設備が必要となり、経済的ではな
い。
めっきは致命的な欠陥であり、ごく一部でも不めっきが
発生すれば全く製品とはならない。このような高張力鋼
板の溶融亜鉛めっき時の不めっき防止対象としては、例
えば特開昭57−70268号、同57−79160
号、同58−104163号公報に開示されるように溶
融亜鉛めっき前に鋼板に予めFe系めっきを施すことが
知られている。しかし、このようなFe系めっきを行う
には、大規模なめっき設備が必要となり、経済的ではな
い。
【0006】本発明は、大規模な設備の追加を必要とす
ることなく、上記の溶融亜鉛めっき時の不めっきの発生
のないSi,Mn,Crを1種以上合計で1.0wt%
以上含有する高張力鋼板の溶融亜鉛めっきおよび合金化
溶融亜鉛めっき方法を提供することを目的とするもので
ある。
ることなく、上記の溶融亜鉛めっき時の不めっきの発生
のないSi,Mn,Crを1種以上合計で1.0wt%
以上含有する高張力鋼板の溶融亜鉛めっきおよび合金化
溶融亜鉛めっき方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、強
化元素としてMn,Si,Crの内1種以上を合計で
1.0wt%以上含有する高張力鋼板を母材として合金
化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、該高張力鋼板
表面を有機酸を含有する溶液で処理した後、通常の焼
鈍、溶融亜鉛めっきを行なうことを特徴とする溶融亜鉛
めっき高張力鋼板の製造方法および合金化溶融亜鉛めっ
き高張力鋼板の製造方法を提供するものである。
化元素としてMn,Si,Crの内1種以上を合計で
1.0wt%以上含有する高張力鋼板を母材として合金
化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、該高張力鋼板
表面を有機酸を含有する溶液で処理した後、通常の焼
鈍、溶融亜鉛めっきを行なうことを特徴とする溶融亜鉛
めっき高張力鋼板の製造方法および合金化溶融亜鉛めっ
き高張力鋼板の製造方法を提供するものである。
【0008】ここで、有機酸を含有する溶液としてはシ
ュウ酸、マロン酸およびマレイン酸の内1種以上を含有
する溶液を用いるのが好ましい。同溶液はさらに含有す
る有機酸の飽和鉄塩を含有していてもよいし、さらにH
2 O2 を1〜50g/l含有していてもよい。
ュウ酸、マロン酸およびマレイン酸の内1種以上を含有
する溶液を用いるのが好ましい。同溶液はさらに含有す
る有機酸の飽和鉄塩を含有していてもよいし、さらにH
2 O2 を1〜50g/l含有していてもよい。
【0009】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。Si,
Mn,Crを合計で1.0wt%以上含有する高張力鋼
板の不めっき発生原因を検討した結果、鋼板表面にSi
O2 ,MnO,Cr2 O3 などの酸化物、複合添加の場
合にはFeSiO,MnSiOなどの複合酸化物が著し
く表面濃化しており、地鉄を覆っているためであること
を知見した。また、添加元素の酸化物の表面濃化は材質
を得るための焼鈍時に生成するものであった。
Mn,Crを合計で1.0wt%以上含有する高張力鋼
板の不めっき発生原因を検討した結果、鋼板表面にSi
O2 ,MnO,Cr2 O3 などの酸化物、複合添加の場
合にはFeSiO,MnSiOなどの複合酸化物が著し
く表面濃化しており、地鉄を覆っているためであること
を知見した。また、添加元素の酸化物の表面濃化は材質
を得るための焼鈍時に生成するものであった。
【0010】従って、焼鈍温度を低くすることや添加元
素の量を低減することにより表面濃化をある程度抑制で
き、不めっきを改善することができる。しかし、この場
合、伸び、r値が劣化し、材質不良となるため、実用的
な方法とはならない。
素の量を低減することにより表面濃化をある程度抑制で
き、不めっきを改善することができる。しかし、この場
合、伸び、r値が劣化し、材質不良となるため、実用的
な方法とはならない。
【0011】従って、何らかの方法でSi,Cr,Mn
の酸化物の表面濃化を抑制し、不めっきを解消する必要
がある。そこで表面濃化防止処理の観点から鋭意検討し
た結果、本発明に至ったものである。
の酸化物の表面濃化を抑制し、不めっきを解消する必要
がある。そこで表面濃化防止処理の観点から鋭意検討し
た結果、本発明に至ったものである。
【0012】本発明によれば、高張力鋼板表面を予め有
機酸を含有する溶液により処理することにより不めっき
を防止することができる。その理由はSi,Mn,Cr
の酸化物の表面濃化を抑制できるからである。
機酸を含有する溶液により処理することにより不めっき
を防止することができる。その理由はSi,Mn,Cr
の酸化物の表面濃化を抑制できるからである。
【0013】鋼板表面を予め有機酸含有溶液で処理する
ことにより鋼板表面に有機酸の鉄塩が生成する。この鉄
塩が鋼板表面に存在することにより、その後の還元焼鈍
時にSi,Mn,Crの酸化物の表面濃化が抑制され
る。
ことにより鋼板表面に有機酸の鉄塩が生成する。この鉄
塩が鋼板表面に存在することにより、その後の還元焼鈍
時にSi,Mn,Crの酸化物の表面濃化が抑制され
る。
【0014】有機酸の鉄塩は還元焼鈍時に分解し、最終
的には還元鉄が生成し、有機酸はCO,CO2 ,H2 な
どの気体となって揮発する。そのため、鉄塩被膜が、そ
のもの自身が分解されるまで鋼板表面への焼鈍雰囲気か
らの酸素の到達に対するバリヤー機能を果たして鋼中強
化元素が酸化物として、表面に濃化することを抑制する
と同時に、鉄塩の分解した後に生成した還元鉄中にはS
i,Mn,Crなどの元素が含まれていないため、鋼板
母材中のSi,Mn,Crが還元鉄中を拡散する時間が
必要なため、これら元素の濃化が抑制される。従って、
効果的にSi,Mn,Crの表面への濃化と不めっきを
防止するためにはある程度の鉄塩被膜量が必要であり、
最低でも0.1g/m2以上、好ましくは0.5g/m2以上、
被膜均一性を得るためには1.0g/m2以上生成するよう
に有機酸による処理を行う必要がある。
的には還元鉄が生成し、有機酸はCO,CO2 ,H2 な
どの気体となって揮発する。そのため、鉄塩被膜が、そ
のもの自身が分解されるまで鋼板表面への焼鈍雰囲気か
らの酸素の到達に対するバリヤー機能を果たして鋼中強
化元素が酸化物として、表面に濃化することを抑制する
と同時に、鉄塩の分解した後に生成した還元鉄中にはS
i,Mn,Crなどの元素が含まれていないため、鋼板
母材中のSi,Mn,Crが還元鉄中を拡散する時間が
必要なため、これら元素の濃化が抑制される。従って、
効果的にSi,Mn,Crの表面への濃化と不めっきを
防止するためにはある程度の鉄塩被膜量が必要であり、
最低でも0.1g/m2以上、好ましくは0.5g/m2以上、
被膜均一性を得るためには1.0g/m2以上生成するよう
に有機酸による処理を行う必要がある。
【0015】有機酸の種類としては、鋼板表面に鉄塩皮
膜が形成すれば何でもよいのであるが、特にシュウ酸が
効果的である。その他にマロン酸、マレイン酸などの不
溶性の鉄塩を生成する有機酸に効果が認められる。有機
酸含有溶液は上記有機酸を少なくとも1種含有し、さら
に有機酸の飽和鉄塩を含有していてもよい。シュウ酸の
添加量が10g/m2未満では皮膜形成速度が遅いため効果
的ではない。
膜が形成すれば何でもよいのであるが、特にシュウ酸が
効果的である。その他にマロン酸、マレイン酸などの不
溶性の鉄塩を生成する有機酸に効果が認められる。有機
酸含有溶液は上記有機酸を少なくとも1種含有し、さら
に有機酸の飽和鉄塩を含有していてもよい。シュウ酸の
添加量が10g/m2未満では皮膜形成速度が遅いため効果
的ではない。
【0016】また、処理溶液中に鉄が溶出すると、S
i,Cr,Mnの酸化物がスマットとして残るために鉄
塩被膜が不良化する場合があり、処理液の鉄塩濃度は飽
和であることが好ましい。
i,Cr,Mnの酸化物がスマットとして残るために鉄
塩被膜が不良化する場合があり、処理液の鉄塩濃度は飽
和であることが好ましい。
【0017】処理温度は室温から100℃まで使用可能
であるが、5秒程度の短時間処理の場合には60℃以上
の温度が好ましい。
であるが、5秒程度の短時間処理の場合には60℃以上
の温度が好ましい。
【0018】pHは特に調整する必要はないが、酸によ
りFeイオンの溶出が起こり、そのFeイオンが有機酸
により鉄塩となって鋼板表面に析出するのであるから、
pH0.5〜3.5が適当であり、低すぎると被膜が生
成しにくく、高すぎるとFeの溶出が遅くなるためやは
り被膜が生成しにくくなる。短時間で被膜を形成される
ためには、処理溶液中にH2 O2 を1〜50g/l添加
することが効果的である。例えばH2 O2 を10〜40
g/l添加すると約3秒程度で有機酸の鉄塩被膜を形成
させることができる。
りFeイオンの溶出が起こり、そのFeイオンが有機酸
により鉄塩となって鋼板表面に析出するのであるから、
pH0.5〜3.5が適当であり、低すぎると被膜が生
成しにくく、高すぎるとFeの溶出が遅くなるためやは
り被膜が生成しにくくなる。短時間で被膜を形成される
ためには、処理溶液中にH2 O2 を1〜50g/l添加
することが効果的である。例えばH2 O2 を10〜40
g/l添加すると約3秒程度で有機酸の鉄塩被膜を形成
させることができる。
【0019】被膜の形成は上記のFeイオンの溶出と鉄
塩の析出によって形成されるため、ある一定時間以上で
は形成しなくなり、被膜量は飽和する。処理液の温度が
低く、H2 O2 を含まない場合には、処理時間は20秒
〜10分が適当であるが、処理液の温度が高く、H2 O
2 を含有する場合には、1〜20秒が適当である。処理
方法として浸漬、スプレー、塗布などいかなる方法によ
ってもよい。
塩の析出によって形成されるため、ある一定時間以上で
は形成しなくなり、被膜量は飽和する。処理液の温度が
低く、H2 O2 を含まない場合には、処理時間は20秒
〜10分が適当であるが、処理液の温度が高く、H2 O
2 を含有する場合には、1〜20秒が適当である。処理
方法として浸漬、スプレー、塗布などいかなる方法によ
ってもよい。
【0020】以上のような有機酸含有溶液による処理を
行った後、処理済の高張力鋼板の還元焼鈍を行なう。こ
のとき、還元焼鈍ラインを汚す恐れがあるので、処理鋼
板の水洗と乾燥を行った方が良い。還元焼鈍は通常のN
OF方式やラジアントチューブ方式で行えばよく、その
雰囲気としては通常のH2 が2〜80%の還元性ガスを
使用できる。焼鈍温度やサイクルは材質によって選択す
れば良く、焼鈍温度が高いとSi,Mn,Crなどが濃
化しやすくなるので鉄塩被膜は厚い方が好ましく、特に
850℃以上の高温焼鈍では1g/m2以上が好適である。
行った後、処理済の高張力鋼板の還元焼鈍を行なう。こ
のとき、還元焼鈍ラインを汚す恐れがあるので、処理鋼
板の水洗と乾燥を行った方が良い。還元焼鈍は通常のN
OF方式やラジアントチューブ方式で行えばよく、その
雰囲気としては通常のH2 が2〜80%の還元性ガスを
使用できる。焼鈍温度やサイクルは材質によって選択す
れば良く、焼鈍温度が高いとSi,Mn,Crなどが濃
化しやすくなるので鉄塩被膜は厚い方が好ましく、特に
850℃以上の高温焼鈍では1g/m2以上が好適である。
【0021】焼鈍により、鉄塩被膜は最終的には完全に
分解され、還元鉄が生成するため、その後の溶融亜鉛め
っきと合金化処理は通常の方法がそのまま適用できる。
分解され、還元鉄が生成するため、その後の溶融亜鉛め
っきと合金化処理は通常の方法がそのまま適用できる。
【0022】還元鉄は通常の軟鋼よりも活性であるが、
その内部はSi,Mn,Crなどを含む高張力鋼板であ
るため、わずかに反応性に相違がある。具体的には溶融
亜鉛めっき時に生成するAl富化層がわずかに多くなる
ためと内部のSi,Mn,Cr,Pなどが存在すること
によりFeの拡散速度が遅くなる傾向がある。そこで、
侵入板温をやや高めにするか浴中のAl濃度をわずかに
低目にすることによりAl富化層量を低減させることが
好適である。侵入板温460〜600℃、浴温450〜
500℃、Al濃度0.05〜0.20wt%が好適で
ある。
その内部はSi,Mn,Crなどを含む高張力鋼板であ
るため、わずかに反応性に相違がある。具体的には溶融
亜鉛めっき時に生成するAl富化層がわずかに多くなる
ためと内部のSi,Mn,Cr,Pなどが存在すること
によりFeの拡散速度が遅くなる傾向がある。そこで、
侵入板温をやや高めにするか浴中のAl濃度をわずかに
低目にすることによりAl富化層量を低減させることが
好適である。侵入板温460〜600℃、浴温450〜
500℃、Al濃度0.05〜0.20wt%が好適で
ある。
【0023】溶融亜鉛めっき後ワイピングにより付着量
制御した後、加熱により地鉄と亜鉛めっきを相互拡散さ
せて合金化処理し、Zn−Fe合金めっきとする。その
際、上記のAl富化層や内部に存在するSi,Mn,C
r,Pにより合金化速度がやや遅延する傾向があるた
め、合金化温度はやや高目が好ましく、460〜600
℃が好適である。
制御した後、加熱により地鉄と亜鉛めっきを相互拡散さ
せて合金化処理し、Zn−Fe合金めっきとする。その
際、上記のAl富化層や内部に存在するSi,Mn,C
r,Pにより合金化速度がやや遅延する傾向があるた
め、合金化温度はやや高目が好ましく、460〜600
℃が好適である。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 (実施例)表1に示す成分の高張力鋼板に、同じく表1
に示す処理溶液および条件を用いてあるいは溶液を用い
ることなく処理を施し、次いで表1の焼鈍、溶融亜鉛め
っき、合金化処理を行なった。その結果を、強化元素の
表面濃化およびめっき性で評価し、表1に示す。また、
GDSによる表面濃化の深さ方向の分析結果を図1およ
び図2に示す。図1は表1のNo.5に相当するもの
で、表面濃化防止処理をしていないためにMn,Pなど
が表面濃化している。これに対し、図2は表1のNo.
2に相当するもので、表面濃化防止処理をしているから
表面濃化が抑制されているのがわかる。
明する。 (実施例)表1に示す成分の高張力鋼板に、同じく表1
に示す処理溶液および条件を用いてあるいは溶液を用い
ることなく処理を施し、次いで表1の焼鈍、溶融亜鉛め
っき、合金化処理を行なった。その結果を、強化元素の
表面濃化およびめっき性で評価し、表1に示す。また、
GDSによる表面濃化の深さ方向の分析結果を図1およ
び図2に示す。図1は表1のNo.5に相当するもの
で、表面濃化防止処理をしていないためにMn,Pなど
が表面濃化している。これに対し、図2は表1のNo.
2に相当するもので、表面濃化防止処理をしているから
表面濃化が抑制されているのがわかる。
【0025】表面濃化は、GDSにより測定し、下記の
ように評価した。 ○ : 表面濃化なし △ : 表面濃化抑制効果あり × : 表面濃化抑制効果なし
ように評価した。 ○ : 表面濃化なし △ : 表面濃化抑制効果あり × : 表面濃化抑制効果なし
【0026】めっき性は目視により下記の通り評価し
た。 ○ : 不めっきなし △ : わずかに不めっきあり × : 不めっき
た。 ○ : 不めっきなし △ : わずかに不めっきあり × : 不めっき
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明は表面濃化防止処理を行うので、
通常の焼鈍を行ってもSi,Mn,Crの表面濃化が抑
制されるため、不めっきの発生を皆無にすることができ
る。本発明によりSi,Mn,Cr,を1%以上含有す
る高張力溶融亜鉛めっき鋼板あるいは合金化溶融亜鉛め
っき鋼板の製造が可能となった。
通常の焼鈍を行ってもSi,Mn,Crの表面濃化が抑
制されるため、不めっきの発生を皆無にすることができ
る。本発明によりSi,Mn,Cr,を1%以上含有す
る高張力溶融亜鉛めっき鋼板あるいは合金化溶融亜鉛め
っき鋼板の製造が可能となった。
【図1】表面濃化防止処理を施していない高張力鋼板の
焼鈍後の表面濃化を示すGDSによる分析図である。
焼鈍後の表面濃化を示すGDSによる分析図である。
【図2】本発明による表面濃化防止処理を施した高張力
鋼板の焼鈍後の表面濃化抑制を示すGDSによる分析図
である。
鋼板の焼鈍後の表面濃化抑制を示すGDSによる分析図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】強化元素としてMn,Si,Crの内1種
以上を合計で1.0wt%以上含有する高張力鋼板を母
材として合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、
該高張力鋼板表面を有機酸を含有する溶液で処理した
後、通常の焼鈍、溶融亜鉛めっきを行なうことを特徴と
する溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法。 - 【請求項2】有機酸を含有する溶液は、シュウ酸、マロ
ン酸およびマレイン酸の内1種以上を含む請求項1に記
載の溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法。 - 【請求項3】有機酸を含有する溶液は、さらに含有する
有機酸の飽和鉄塩を含有する請求項2に記載の溶融亜鉛
めっき高張力鋼板の製造方法。 - 【請求項4】有機酸を含有する溶液は、さらにH2 O2
を1〜50g/l含有する請求項2または3に記載の溶
融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法。 - 【請求項5】請求項1〜4で得られた溶融亜鉛めっき鋼
板を合金化処理する合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP263093A JPH06207259A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP263093A JPH06207259A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06207259A true JPH06207259A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11534719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP263093A Withdrawn JPH06207259A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06207259A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010018873A (ja) * | 2008-07-14 | 2010-01-28 | Kobe Steel Ltd | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| JP2010156029A (ja) * | 2009-01-05 | 2010-07-15 | Nippon Steel Corp | 高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| JP2010174287A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融亜鉛めっき用洗浄液、溶融亜鉛めっきの前処理方法、溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| CN109750244A (zh) * | 2019-03-25 | 2019-05-14 | 常州大学 | 一种减轻可锻铸铁热浸镀锌硅反应性的方法 |
-
1993
- 1993-01-11 JP JP263093A patent/JPH06207259A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010018873A (ja) * | 2008-07-14 | 2010-01-28 | Kobe Steel Ltd | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| JP2010156029A (ja) * | 2009-01-05 | 2010-07-15 | Nippon Steel Corp | 高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| JP2010174287A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融亜鉛めっき用洗浄液、溶融亜鉛めっきの前処理方法、溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| CN109750244A (zh) * | 2019-03-25 | 2019-05-14 | 常州大学 | 一种减轻可锻铸铁热浸镀锌硅反应性的方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2783452B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JPH04214895A (ja) | めっき性と溶接性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法 | |
| JP2841889B2 (ja) | 合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法 | |
| JP3130470B2 (ja) | プレス加工性及びメッキ密着性に優れる高強度溶融亜鉛メッキ鋼板 | |
| JPH06207259A (ja) | 溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法 | |
| JP2704045B2 (ja) | めっき欠陥の少ない表面処理鋼板およびその製造方法 | |
| JPH0753901B2 (ja) | 溶融亜鉛メッキ方法 | |
| JPH0517860A (ja) | 溶融亜鉛めつき方法 | |
| JP3480357B2 (ja) | Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JP2619550B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JP3382697B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JPH0238549A (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JP3966670B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JP3147970B2 (ja) | 高張力鋼板の溶融亜鉛めっき方法 | |
| JP3135818B2 (ja) | 亜鉛−錫合金めっき鋼板の製造法 | |
| JP3078456B2 (ja) | 高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JPH08170160A (ja) | Si含有高張力(合金化)溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JPH0797670A (ja) | 珪素含有鋼板の溶融亜鉛めっき方法 | |
| JPH05148604A (ja) | 溶融亜鉛系めつき鋼板の製造方法 | |
| JPH11315360A (ja) | めっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
| JP4166412B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| JP2765078B2 (ja) | 合金化溶融めっき鋼板およびその製造方法 | |
| JP3376914B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および装置 | |
| JP4469055B2 (ja) | 溶融Zn−Mg−Al合金メッキ方法 | |
| JPH07197225A (ja) | 高張力熱延鋼板の溶融めっき方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |