JPH05179350A - ローラ付カムフォロア用のローラ軸の製造方法 - Google Patents

ローラ付カムフォロア用のローラ軸の製造方法

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JPH05179350A
JPH05179350A JP35984591A JP35984591A JPH05179350A JP H05179350 A JPH05179350 A JP H05179350A JP 35984591 A JP35984591 A JP 35984591A JP 35984591 A JP35984591 A JP 35984591A JP H05179350 A JPH05179350 A JP H05179350A
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roller
shaft
induction
cam follower
roller shaft
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JP35984591A
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Masayuki Tsushima
全之 対馬
Kazuyoshi Harimoto
一由 針本
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Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラ付カムフォロアに使用されるローラ軸
であって、ローラ支持部材にローラ軸両端部の端面をか
しめ形成してかしめる方式のローラ軸は、ニードル伝動
体の転走面は高硬度を必要とするが、端部の表面は、か
しめ成形に必要な軟質であることが要求される。同時に
かしめ固定後に使用中のゆるみのない程度に適度な硬度
が必要であり、本発明は、端部硬度の調整容易なローラ
軸製造を提供する。 【構成】 ローラ軸の外周面を均一に高周波焼入れと焼
戻しをしてのち、両端部のみ高周波焼なましをして、両
端部の表面を軟質化する。高周波焼なましの加熱条件・
冷却条件の調整により、端部硬さを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関、その他産業
機械のカム機構に使用されるローラ付カムフォロアの鋼
製ローラ軸の製造方法において、主に熱処理法による製
造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ローラ付カムフォロアは、カムフォロア
本体に一体に設けられたヨーク状の対向する一対のロー
ラ支持部材の間に保持されたローラが、当該ローラ支持
部材に設けられた軸孔に端部がかしめ固定されたローラ
軸により、当該ローラの内周面に摺接するニードル転動
体を介在させて軸承されているカムフォロアである。
【0003】このようなカムフォロアは、カムの外周面
に当接した上記ローラが、カムの回転に従って回転しな
がら、カムフォロア軸を中心とするカムフォロアの揺動
運動に変換するが、カム接触面での摩擦とそれに伴う磨
耗が少ないので、自動車用エンジンの弁駆動用として広
く利用されている。
【0004】ローラ付カムフォロアのローラを軸承する
ローラ軸は、鋼製の概ね円柱体であって、その外周面
が、ニードル転動体の転走に耐えるに十分な耐磨耗性を
付与するため高硬度とし、他方、その両端部が上記ロー
ラ支持部材の軸孔に挿通され、その両端面にかしめ加工
して固定するので、両端部は十分に軟質であるものが要
求される。
【0005】両端部が軟質で、かつ、中央部外周面が高
硬度に調質されたローラ軸としては、従来、ローラ軸素
材の中央部外周面にのみ高周波加熱による焼入れと、そ
の後の低温焼戻しによる方法により製造されるものが知
られている(特開昭62−7908号)。
【0006】また、本出願人は、既に、ローラ軸の外周
面を浸炭焼入れした後に両端部のみ高周波焼なましによ
り軟化部としたローラ軸(実願平2−405775
号)、外周面を一体焼入れした後に両端部のみ高周波焼
なまししたローラ軸(実願平2−405776号)など
を提案した。
【0007】このような両端部が軟化されているローラ
軸は、ローラ軸端部をローラ支持部材の軸孔にかしめ固
定するのに、軸孔に挿通したローラ軸の端面が、軸孔で
の支持部材表面と連なる状態で、端面の外周縁極く近く
にかしめ溝を円形に形成するように打刻することによっ
て、拡大した端部外面を当該軸孔内面に圧着させるので
ある。別のかしめ方法としては、座ぐり端面を有するロ
ーラ軸を使用して、座ぐり面に当接するテーパー面のポ
ンチにより、座ぐり部外縁部を拡大して、かしめる方法
も採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ローラ軸の端部は、端
面の外周縁部及び端部外周面の端縁部とが共にかしめの
際の塑性変形可能な程度に軟質であることが要求され
る。他方、ローラ支持部材にかしめ固定されたローラ軸
が、カムフォロアの長期間使用中に、緩み・がたつきに
より軸孔から抜け落ちる恐れがあるので、これを防止す
るためには、ローラ軸端部は一定以上の硬度が要求され
る。
【0009】従来のローラ軸の熱処理方法において、ロ
ーラ軸の両端部を残して中央部外周面にのみ高周波焼入
れをする上記の方法では、ローラ軸端部の硬度を所定範
囲に調整するためには、予めローラ軸素材、通常は、棒
鋼又は鋼線に、冷却速度を規制した焼ならし処理等の熱
処理をしておく必要があった。
【0010】また、一体焼入れ又は浸炭焼入れ後の高周
波焼なましによる上記熱処理は、高周波焼なましによる
やや高めの硬度の両端部を得るには好都合であるが、表
層より内側に硬質部を残したり、又、表層に浸炭による
高炭素層を残すので、十分に軟質とすることには難点が
あった。
【0011】本発明は、上記問題に対処すべく、かしめ
固定に供されるローラ軸両端部の硬度調整の容易な、か
つ安価で量産性に優れたカムフォロア用ローラ軸の熱処
理による製造方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のローラ付カムフ
ォロア用のローラ軸の製造方法は、ローラ付カムフォロ
ア本体の一対の対向するローラ支持部材の間に支持され
るローラをニードル転動体を介装して軸承して、ローラ
支持部材の軸孔に両端部がかしめ固定されるローラ軸を
製造する方法であるが、端面が形成されたローラ軸素材
の外周面に高周波焼入れして、焼戻して後、両端部にの
み高周波焼なましをすることを特徴とするものである。
【0013】本発明は、また、軸素材に高周波焼入れ
し、次いで、焼戻しをした後、所定長さに切断して端面
を形成し、次に両端部にのみ高周波焼なましをすること
を特徴とするローラ付カムフォロア用のローラ軸の製造
方法を含む。
【0014】さらに、本発明は、軸素材の外周面に高周
波焼入れをし、次いで焼戻しをした後に、切断すること
なく、端面位置に相当する外周面近傍にのみ高周波焼な
ましをし、次いで当該焼なまし位置で切断して端面を形
成することを特徴とするローラ軸が含まれる。
【0015】本発明には、上記のローラ軸製造方法にお
いて、高周波焼入れ後の焼戻しを省略して、高周波焼な
ましの際に除冷することによる伝熱をもって中央部外周
面を焼戻す方法も含まれる。
【0016】ローラ軸素材は、高周波焼入れにより焼入
れ硬化能を有する構造用炭素鋼、例えばS53C鋼、構
造用低合金鋼や軸受鋼、例えばSUJ2鋼などの鋼材が
利用される。
【0017】鋼材は、ローラ軸径より僅かに外径の大き
い棒鋼又は鋼線で、熱間圧延品が使用される。高周波焼
入れの前には、熱処理後の表面研磨代を残して外周面を
形成しておく。
【0018】本発明のローラ軸は、円柱状又は中空の円
筒状を成すもので、中実円柱状のローラ軸は平端面又は
座ぐり端面を有するものである。
【0019】端面形成後に熱処理を行う製造方法におい
ては、鋼線等を切断し、その端面を旋削又は冷間鍛造に
より平端面又は座ぐり端面に成形する。冷間鍛造による
場合は、外周面を旋削する。
【0020】端面が形成されたローラ軸素材は、高周波
焼入れをするが、まず、高周波コイルの中空部にローラ
軸素材を挿入固定して誘導電流により、軸素材外周面全
面を極く短時間加熱し、次いで直ちに軸素材表面に注水
するか、又は軸素材を水中もしくは油中に投入して急冷
する。次に焼戻しは、加熱された電気炉中に、上記焼入
れ素材を保持加熱する。
【0021】高周波焼なましは、焼入れと焼戻しとがさ
れた上記ロール素材の一端部のみを、高周波コイルの端
部開口部に近接させ、又は僅かに挿入させた状態に保持
して、高周波誘導電流により端部を極く短時間加熱し、
次いで放冷する。また、高周波加熱後、短時間の放冷後
に表面の注水又は素材の水中投入により急冷する方法も
採用される。
【0022】上記の製造方法において、高周波焼入れ後
の焼戻しを省略して、高周波焼なましの際の除冷による
伝熱によっても、焼戻しを行うこともできる。
【0023】あらかじめ端面を形成することなく、鋼線
又は棒鋼の線状軸素材を高周波焼入れする製造法におい
ては、素材全長を中空部に収容できる高周波コイルに、
素材を挿通して、高周波誘導加熱を行い、所定温度に加
熱して直ちに注水又は水中投入によって焼入れを行う。
長尺の素材に対しては他の方法として、短長の高周波コ
イル内に素材を一端から長手方向に、一定速度で挿通移
動させながら、高周波電流により素材外周面を順次連続
して加熱する。急冷はコイル終端部からスプレーノズル
により注水して行う。
【0024】このような焼入れ素材は、全体を焼戻して
後、所定長さに切断して、上述の要領で高周波焼なまし
を行い、端面旋削と外周面の研磨仕上げを行う。
【0025】棒状の焼入れ素材は、別の製造方法とし
て、切断することなく、単一のコイル内に挿通されて、
素材の外周面上にローラ軸の端面間長さよりわずかに長
い間隔ごとに、高周波焼なましを順次行う。また、製品
ローラ軸の端面間長さよりわずかに長い間隔で、同軸上
に配置された複数個のコイル内に素材を挿通固定して、
高周波焼なましを行う方法も採用される。いずれの方法
でも、加熱後、一定時間放冷後に注水して急冷してもよ
い。高周波焼なまし後の長尺素材は切断されて端面旋削
される。
【0026】以上の本発明の製造方法により、端部が焼
なましされたローラ軸素材は、外周面を常用の方法によ
り精密研摩して、ローラ軸とする。
【0027】
【作用】ローラ軸素材は、高周波焼入れによって、素材
外周面の表層部全面がマルテンサイト変態による焼入れ
硬化され、表面硬化層が形成される。表面の焼入れ硬化
層は、直後の低温焼戻しによって靱性が回復するが、な
お高硬度である。しかし内質部は軟質である。
【0028】ローラ軸素材の両端部は、高周波焼なまし
により、端部の外周面と端面の周縁部の表層部のみが加
熱されるので、この部分では、焼入れマルテンサイト相
又は焼戻しマルテンサイト相は分解し、軟化する。高周
波加熱の際に、特にオーステナイト領域の800〜95
0℃(炭素鋼、0.5%C鋼など)に極く短時間保持す
ることにより、マルテンサイト相を完全に消失させる。
この場合、焼なましの冷却は、オーステナイト相からマ
ルテンサイト変態を生じないように、放冷時間を確保し
て、フェライト−パーライト変態を完了させた後に水冷
する。素材の炭素含有量などを考えて放冷時間及び水冷
による冷却速度を調整することによってローラ軸端部の
表面硬度を調整する。
【0029】高周波加熱後の放冷時間を十分に採って、
表面の冷却速度を小さくすれば、粗大なパーライト相と
なり、端部の表面は軟質となって、Hv200〜300
の硬度が得られる。また加熱後の放冷時間を短縮して水
冷すると、微細なパーライト組織あるいはベーナイト組
織となり、端部外周面はHv300〜400程度の半硬
質となり、このような半硬質のローラ軸はカムフォロア
組立時の端面のかしめ荷重を大きくする必要はあるが、
カムフォロアの使用中のかしめ部のゆるみ止めに効果が
ある。
【0030】高周波焼入れにおいては、オーステナイト
域の加熱時間が極く短く、溶解した炭素は拡散時間が短
いので、マトリックス中に局部的な濃度偏析を生じてお
り、焼なましの際のパーライト変態が速やかに進行す
る。特に、高炭素クロムを含む軸受鋼では、高周波焼入
れの加熱によっても、球状化炭化物は完全に溶解しない
で残留したまま焼入れされて、炭化物周辺に炭素濃化域
が形成されている。このような焼入れ組織に焼なまし処
理をすると、濃化した炭素は、冷却過程で、残留炭化物
に拡散移行して優先的にセメンタイトとして析出するの
で、組織の硬度低下が容易となる。従来の一体焼入れ後
の高周波焼なましにおいては、焼入れ前のオーステナイ
ト化時間が長いので、焼入れ後のマルテンサイト相中の
炭素濃度はほぼ均一であり、焼なまし過程での炭化物形
成に時間を要するので、加熱時間の短い高周波焼なまし
処理では硬度が下がりにくいのである。
【0031】端面を形成したローラ軸素材は、図2
(A)に示すように、高周波焼入れ過程で端面11の表
層部まで焼入れ硬化されて硬化層13が形成されるの
で、同図(B)のように、焼なましは端面11の軟化を
も行う必要がある。図2(E)と(F)には、同様に、
座ぐり端面形成後の高周波焼入れによる硬化層13とこ
の後の高周波焼なましによる硬化層13の分布をそれぞ
れ示してある。これに対して、長尺の棒鋼線材等に予め
外周面全面の高周波焼入れをした後に切断・端面形成を
行う本発明方法では、図2(C)に示すように、切断端
面11は、外周面に近接する外縁部の焼入れ層13を除
き、内側15は軟質であるから、焼なまし過程では端部
の外周面のみを焼なましすれば足りる(図2(D))。
【0032】また、長尺の棒鋼等を高周波焼入れしての
ち、長手方向の一定間隔ごとに、外周面を焼なましする
と、焼なまし部で切断すれば、ローラ軸の軟化された端
部が得られる。この方法では、端部形成前に、焼入れさ
れた外周面のみを高周波焼なましをすれば良く、内質部
は熱影響が少ないので軟質のままであり、軟化処理を要
しない。この方法は、熱処理の連続操業化が容易であ
り、コストが低く、量産性に最もすぐれている。
【0033】
【実施例】予め、端面を形成した軸素材を高周波焼入れ
−高周波焼なましする本発明の製造方法の実施例を以下
に説明する。
【0034】製品のローラ軸は、図6に示すようなオー
バヘッドカム方式のロッカーアームに使用されるもの
で、外径9mm、長さ20mmの円柱状をなし、端面は
ほぼ平面形状を有している。
【0035】ローラ軸素材はS53C鋼で、ローラ軸外
径寸法に精密研削代を残して、粗加工された棒鋼から、
切断してローラ軸長さに平端面を旋削成形したものであ
る。
【0036】高周波焼入れは、ローラ素材より若干長い
コイル長とローラ素材外径より僅かに大きいコイル内径
とを有する銅製高周波コイル内にローラ軸素材を挿通固
定し、周波数150kHz、コイル入力30kWの高周
波電力により通電して1〜2sec加熱した後、電力を
停止して、直ちにコイル間から注水して急冷した。
【0037】焼入れ後のローラ軸素材は、電気炉に装入
して150℃×60minの加温により低温焼戻しを行
った。
【0038】高周波焼なまし過程においては、図1
(A)に示すように、350kHz、出力10kWの高
周波発振機の出力端に接続された巻数1回の高周波コイ
ル(図1(B))の中央部下端部にローラ軸素材の端面
を近接させて固定し、1〜5secの加熱時間で高周波
誘導加熱し、2〜5sec放冷した後、注水して急冷し
た。高周波加熱条件は、高周波コイルとローラ軸端部と
の結合度、自励発振電力管の陽極電圧及び上記加熱時間
によって調整した。
【0039】高周波焼なまし後に表面の研磨した試料の
表面硬度の一例の測定結果を図3に示すが、焼入れ焼戻
し後の端部の表面硬さがHv700以上あったものが、
焼なましにより端面部でHv300〜400に軟化して
おり、端部からの外周面硬度は、端部の外縁部で、硬度
勾配をもって軟化している。
【0040】高周波焼なまし後の上記2試料につき、ロ
ーラ軸試料について、かしめ試験を行った。ローラ軸端
面の端面上、外縁部に円形を描くかしめ溝を形成するポ
ンチを圧入して、かしめ前後の端部における外径を測定
して外径比を求めると、ポンチに対するかしめ荷重30
00kgの下で、1.20程度は容易に得られた。
【0041】端面の硬度をHv300以下に軟化させる
には、焼なまし処理において、高周波加熱時間を延長す
るか、発振電力管の陽極電圧を上げて、コイル入力を増
加させて、端部の加熱温度をオーステナイト域まで上昇
させる。この場合、加熱終了後水冷開始までの放冷時間
が短いと、オーステナイト領域から急冷することになる
ので、端面ではマルテンサイト相又はベーナイト変態相
が現れ、かえって端部の硬度が上昇する。従って、加熱
温度がオーステナイト相が現れる程に十分に高い場合に
は、放冷時間を十分に確保してパーライト変態が終了し
て後に、水冷を行う必要がある。
【0042】ローラ軸試料の端面硬度をHv200〜3
00に調整したときは、上述のかしめ荷重2500kg
においても、外径比1.20が得られた。
【0043】以上の熱処理により両端部が軟化されたロ
ーラ軸は、外周面を精密研磨した後、図6に示すよう
に、ロッカーアーム本体の先側のローラ保持部材7の間
にローラ8とニードル転動体81,81・・を配置し
て、ローラ保持部材7の軸孔71に挿通され、その端面
11にポンチによりかしめ溝131を打刻形成すること
により、ロッカーアームに組み立てる。
【0044】図4(A)と(B)は、長尺軸素材を切断
することなく、外周部から焼なましをするための本発明
の装置の概要を示している。長尺の軸素材の棒鋼10
は、外周部に連続して高周波焼入れ、焼戻しを行ったも
ので、外周面の表層部には、焼入れ硬化層13が長手方
向に連続して形成されている。
【0045】このような長尺素材10は、押出しロール
6に挟持されて、先側には高周波コイル3と、スプレー
用給水管4に挿通されて、押出しロール6により、一定
の長さごとに間歇的に送り出される。
【0046】コイル3により、軸素材10は、外周面の
長手方向の狭い範囲の加熱部22が加熱され、次いで給
水管4内に送られて、給水管内面に設けられたスプレー
孔により噴水されて、加熱部22が冷却される。ロール
6による送り長さは、ローラ軸長さに端面の削り代を加
算した長さとし、加熱時間は高周波通電時間により、ま
た、水冷前の放冷時間は、通電停止後の給水管4への移
動時間によって制御される。
【0047】そこで、加熱部22では、加熱されてマル
テンサイト相の硬化層13が消失し、放冷により軟質部
となるが、高周波加熱されない外周部は、硬化層13が
そのまま残されている。
【0048】図5は、長尺軸素材10の長手方向にわた
る表面硬度I、Jと内質部硬度Kを示したもので、焼な
まし過程での高周波加熱部位22における軟質部Jの硬
度が、所望のHv200〜400程度に軟化する。軟質
部Jで端面11となるように所定長さに切断・面削し
て、所望のローラ軸を得る。
【0049】
【発明の効果】本発明は、ローラ軸の外周面全面を高周
波焼入れしてのち、ローラ軸端部のみ高周波焼なましを
するので、ローラ軸の端部外周面と端面との軟化及びそ
の硬度調整が容易であり、端部硬度を従来より高めに調
整することにより、かしめ固定されたカムフォロアの長
期使用によっても、ローラ軸のゆるみ・がたつき発生の
危険性少なく、耐久性に優れたカムフォロアが製作可能
となる。
【0050】長尺の素材を焼入れした後に、切断・端面
形成して高周波焼なましを行う場合、また特に、切断す
ることなく、外周面に逐次高周波焼なましを行う場合に
は、連続操業が可能となり熱処理の効率・生産性を高
め、品質のバラツキを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラ軸素材と焼なまし用高周波コイルとの配
置関係を示す図(A,B)。
【図2】ローラ軸断面の硬化層の高周波焼なましによる
変化を示す図(A〜F)。
【図3】高周波焼なまし処理後のローラ軸外周面の硬度
分布を示す図。
【図4】長尺の棒鋼・鋼線を連続的に高周波焼なましす
るための装置概要図(A,B)。
【図5】連続的に高周波数焼なましをした長尺棒鋼の外
周面硬度分布を示す図。
【図6】オーバヘッドカム方式のロッカーアームの断面
図。
【符号の説明】
1 ローラ軸 10 長尺ローラ軸素材 11 端面 12 軟質部 13 焼入れ硬化層 15 内質部 3 高周波コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 端面が形成された軸素材に高周波焼入れをして焼戻して
    後、両端部にのみ高周波焼なましをすることを特徴とす
    るローラ付カムフォロア用のローラ軸の製造方法。
  2. 【請求項2】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 端面が形成された軸素材に高周波焼入れをして後、焼戻
    しすることなく、両端部にのみの高周波焼なましを行
    い、当該焼なましの際の徐冷による伝熱をもって中央部
    外周面を焼戻すようにしたことを特徴とするローラ付カ
    ムフォロア用のローラ軸の製造方法。
  3. 【請求項3】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 軸素材に高周波焼入れをして焼戻した後、所望長さに切
    断して端面を形成した軸素材の両端部にのみ高周波焼な
    ましをすることを特徴とするローラ付カムフォロア用の
    ローラ軸の製造方法。
  4. 【請求項4】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 軸素材に高周波焼入れをして後、所望長さに切断して端
    面を形成した軸素材の両端部にのみ高周波焼なましを
    し、当該焼なましの際の除冷による伝熱をもって中央部
    外周面を焼戻すようにしたことを特徴とするローラ付カ
    ムフォロア用のローラ軸の製造方法。
  5. 【請求項5】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 軸素材に高周波焼入れをして焼戻しをして後、端面位置
    に相当する外周面近傍のみ同時にもしくは順次に高周波
    焼なましをし、次いで当該焼なまし位置で切断して端面
    を形成することを特徴とするローラ付カムフォロア用の
    ローラ軸の製造方法。
  6. 【請求項6】 ローラ付カムフォロア本体の一対の対向
    するローラ支持部材の間に支持されるローラをニードル
    転動体を介装して軸承して、ローラ支持部材の軸孔に両
    端部がかしめ固定されるローラ軸の製造方法において、 軸素材に高周波焼入れをして後、端面位置に相当する外
    周面近傍にのみ同時にもしくは順次高周波焼なましをし
    て、当該焼なましの除冷による伝熱をもって両端面位置
    からの中央部外周面を焼戻すようにし、次いで当該焼な
    まし位置で切断して端面を形成することを特徴とするロ
    ーラ付カムフォロア用のローラ軸の製造方法。
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