JPH05186687A - ポリエーテルイミド、シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体及びポリカーボネートの延性を有し非ハロゲン化の難燃性を示す三元配合物 - Google Patents

ポリエーテルイミド、シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体及びポリカーボネートの延性を有し非ハロゲン化の難燃性を示す三元配合物

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JPH05186687A
JPH05186687A JP15712092A JP15712092A JPH05186687A JP H05186687 A JPH05186687 A JP H05186687A JP 15712092 A JP15712092 A JP 15712092A JP 15712092 A JP15712092 A JP 15712092A JP H05186687 A JPH05186687 A JP H05186687A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】(a)ポリエーテルイミド; (b)ポリカーボネート;及び (c)シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体;から
なり、これら三成分の相対的重量割合が特定の範囲であ
る三元配合物。 【効果】高い衝撃強さ、良好な吹込成形能、良好な射出
成形能、易熱成形能及び優れた難燃性をもつ点で特徴付
けられる非ハロゲン化重合体三元配合物である。航空機
室内用の種々のパネル及び部材の構成のために特に適す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い衝撃強さ、良好な吹
込成形能、良好な射出成形能、易熱成形能及び優れた難
燃性をもつ点で特徴付けられる非ハロゲン化重合体三元
配合物に関するものである。本発明の重合体三元配合物
は航空機室内用の種々のパネル及び部材の構成のために
特に適するものである。
【0002】
【従来の技術】多数の用途、特に輸送の分野における用
途はエンジニアリング用熱可塑性樹脂が難燃性であるこ
とを必要とする。従来、航空機及び自動車用部材ならび
に電線の絶縁用としてはポリエーテルイミド、ポリカー
ボネート、シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体、
オルガノポリシロキサン−ポリカーボネート共重合体及
びそれらの組合せが使用されている。これらは有利な物
理的及び化学的性質をもつに加えて、さらに良好な難燃
性も示す(たとえば米国特許第4,673,708号、
同第4,629,759号、同第4,548,997
号、同第4,468,506号、同第4,387,19
3号、同第4,390,665号、同第4,268,4
29号及び同第3,334,154号明細書参照)。
【0003】現在使用されているエンジニアリング用熱
可塑性樹脂は難燃性及び耐久性の点で大幅に相違する。
これらの熱可塑性樹脂の多くのものは輸送型航空機の室
内用に使用される構造材料の耐燃性についての現行の基
準に適合しないものである。かゝる基準はthe 1986 ame
ndments to Part 25-Airworthiness Standards-Transpo
rt Category Airplanes of Title 14,Code of Federal
Regulations (51 Federal Register 26206,July 21,19
86及び51 Federal Register 28322,August 7,1986 参
照)に具体的に示されている。燃焼性の基準はオハイオ
州立大学で開発された熱量測定試験に基づくものであ
る。かゝる試験は上記引用した14C.F.R.Part
25の改正法に記載されている。
【0004】改善された難燃性及び耐久性をもつエンジ
ニアリング用熱可塑性樹脂についての要求は引続き存在
する。
【0005】
【発明の概要】本発明に従う新規な非ハロゲン化重合体
三元配合物はポリエーテルイミド、シロキサン−ポリエ
ーテルイミド共重合体及びポリカーボネートから本質的
になり、該三成分の相対的割合は添付した図3中に実質
的に説明されている。この重合体三元配合物は航空機の
室内部材、自動車用部材、電線用絶縁材等としての用途
に対して重要な物理的及び化学的性質を有することが認
められた。特に、この三元配合物は耐燃性能及び延性の
予想外の改善を与える。さらに、本発明のある特定の三
元配合物は航空機の室内用部材に関して定められた厳格
な燃焼性の基準に合致し又はそれを超えるものである。
【0006】
【発明の詳細な開示】本発明は非ハロゲン化重合体三元
配合物に関する。特に本発明は予想外にかつ顕著に高い
難燃性及び延性をもつある特定のポリエーテルイミド/
シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体/ポリカーボ
ネート配合物に関するものである。本発明の範囲内の割
合で配合されたポリエーテルイミド、シロキサン−ポリ
エーテルイミド共重合体及びポリカーボネートは不混和
性である。したがって、本発明によれば、ポリエーテル
イミド、シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体及び
ポリカーボネートは各重合体成分が配合物全体に均一に
分配されるような割合で配合される。
【0007】図1は登録商標“アルテム(ULTE
M)”1000等級のポリエーテルイミド80重量部、
登録商標“アルテム”D9000等級のシロキサン−ポ
リエーテルイミド共重合体10重量部及び登録商標“レ
キサン(LEXAN)”181等級のポリカーボネート
10重量部の配合物の透過型電子顕微鏡写真である。図
2は登録商標“アルテム”1000等級のポリエーテル
イミド10重量部、登録商標“アルテム”D9000等
級のシロキサン−ポリエーテルイミド共重合体80重量
部及び登録商標“レキサン”131等級のポリカーボネ
ート10重量部の配合物の透過型電子顕微鏡写真であ
る。これら二つの顕微鏡写真はシロキサン−ポリエーテ
ルイミド共重合体がポリエーテルイミドを被覆して該ポ
リエーテルイミドをポリカーボネート成分から分離して
いることを示している。この微細構造(顕微鏡組織)は
予想されなかったものであり、これらの重合体配合物の
高い衝撃強さ及び延性を説明し得るものである。
【0008】本発明の配合物の製造に使用されるポリエ
ーテルイミドは式:
【0009】
【化13】
【0010】(式中、aは1より大きい整数、たとえば
10ないし10000又はそれ以上で の基であり、その際−O−又は−O−Z−O−基の二価
の結合手は3,3′−,3,4′−,4,3′−又は
4,4′−位にあるものとし;Zはつぎの(A)及び
(B): (A)
【0011】
【化14】
【0012】の二価の有機基及び (B)一般式:
【0013】
【化15】
【0014】の二価の有機基からなる群の一員であり;
Xは式: の二価の基からなる群から選んだ一員であり;yは1な
いし約5の整数であり;Rは(a)6ないし約20個の
炭素原子をもつ芳香族炭化水素基及びそのハロゲン化誘
導体、(b)2ないし約20個の炭素原子をもつアルキ
レン基及び3ないし約20個の炭素原子をもつシクロア
ルキレン基及び(c)一般式: の二価の基からなる群から選んだ二価有機基であり;そ
してxは1ないし約5の整数である)の反復単位を有す
る。
【0015】本発明の一実施態様においては、ポリエー
テルイミドは前述したエーテルイミド単位に加えて、さ
らに式:
【0016】
【化16】
【0017】(式中、Rは前記定義したとおりであり;
Mは式:
【0018】
【化17】
【0019】 イミド反復単位を含む共重合体であり得る。これらのポ
リエーテルイミド共重合体及びそれらの製造法に関して
はこゝに参考文献として引用するWilliamsらの米国特許
第3,983,093号明細書に記載されている。
【0020】ポリエーテルイミドは、式:
【0021】
【化18】
【0022】(式中、Tは前記の意義を有する)の芳香
族ビス(エーテル無水物)と式: H2 N−R−NH2 (II) (式中、Rは前記の意義を有する)の有機ジアミンとの
反応を包含する当業者に周知の任意の方法によって製造
することができる。式(I)のビス(エーテル無水物)
はたとえばつぎの化合物を包含する。
【0023】 1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベン
ゼンジ無水物; 1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベン
ゼンジ無水物; 1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベン
ゼンジ無水物; 1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベン
ゼンジ無水物;及び 4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベ
ンゼンジ無水物。
【0024】式(I)に包含される芳香族ビス(エーテ
ル無水物)の好ましい一群は次記の式(III ),(IV)
及び(V)の化合物及びそれらの混合物を包含する。
【0025】
【化19】
【0026】 式(III )の芳香族ビス(エーテル無水物)の例はつぎ
の化合物を包含する。
【0027】 2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパンジ無水物; 4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルエーテルジ無水物; 4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルスルフィドジ無水物; 4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベ
ンゾフェノンジ無水物; 4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルスルホンジ無水物; 及びそれらの混合物。
【0028】式(IV)の芳香族ビス(エーテル無水物)
の例はつぎの化合物を包含する。 2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパンジ無水物; 4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルエーテルジ無水物; 4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルスルフィドジ無水物; 4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベ
ンゾフェノンジ無水物; 4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルスルホンジ無水物; 及びそれらの混合物。
【0029】式(V)の芳香族ビス(エーテル無水物)
の例はつぎの化合物を包含する。 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4′−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル−2,
2−プロパンジ無水物; 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4′−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテ
ルジ無水物; 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4′−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフ
ィドジ無水物; 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4′−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノンジ
無水物; 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4′−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホ
ンジ無水物; 及びそれらの混合物。
【0030】ポリエーテルイミド/ポリイミド共重合体
を使用する場合には、無水ピロメリト酸のようなジ無水
物をビス(エーテル無水物)と組合せて使用する。式
(I)の芳香族ビス(エーテル無水物)のいくつかは米
国特許第3,972,902号明細書(Darrell Heath
及びJosefh Wirth)に示されている。該特許明細書に記
載されるごとく、ビス(エーテル無水物)は双極性非プ
ロトン溶剤の存在におけるニトロ置換フェニルジニトリ
ルと二価フェノール化合物の金属塩との反応生成物を加
水分解し、ついで脱水することによって製造することが
できる。
【0031】上記式(I)に同様に包含される別の芳香
族ビス(エーテル無水物)はKoton,M.M.,Florinski,F.
S.,Bessonov,M.I. 及びRudakov,A.P.(Institute of Het
eroorganic Compounds,Academy of Sciences,U.S.S.R),
U.S.S.R. 特許第257,010 号明細書、November 11,1969
(出願日:May 3,1967);及びM.M.Koton 及びF.S.Florin
ski,Zh.Org.Khin. 4(5),774(1968) に記載されてい
る。
【0032】式(II)の有機ジアミンの例はつぎの化合
物を包含する。 m−フェニレンジアミン; p−フェニレンジアミン; 4,4′−ジアミノジフェニルプロパン; 4,4′−ジアミノジフェニルメタン(通常4,4′−
メチレンジアニリンと呼ばれる); 4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド; 4,4′−ジアミノジフェニルスルホン; 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(通常4,4′
−オキシジアニリンと呼ばれる); 1,5−ジアミノナフタリン; 3,3−ジメチルベンジジン; 3,3−ジメトキシベンジジン; 2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン; ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテ
ル; ビス(p−β−メチル−o−アミノフェニル)ベンゼ
ン; 1,3−ジアミノ−4−イソプロピルベンゼン; 1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン; ベンジジン; m−キシリレンジアミン; 2,4−ジアミノトルエン; 2,6−ジアミノトルエン; ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン; 3−メチルヘプタメチレンジアミン; 4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン; 2,11−ドデカンジアミン; 2,2−ジメチルプロピレンジアミン; オクタメチレンジアミン; 3−メトキシヘキサメチレンジアミン; 2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン; 2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン; 5−メチルノナメチレンジアミン; 1,4−シクロヘキサンジアミン; 1,12−オクタデカンジアミン; ビス(3−アミノプロピル)スルフィド N−メチル−ビス(3−アミノプロピル)アミン; ヘキサメチレンジアミン; ヘプタメチレンジアミン; ノナメチレンジアミン; デカメチレンジアミン; 及びかゝるジアミン類の混合物。
【0033】好ましいポリエーテルイミドは米国、マサ
チューセッツ州、ピッツフィールド在、ゼネラル・エレ
クトリック社から登録商標“アルテム(ULTEM)”
として商業的に入手し得る。本発明の配合物中に使用さ
れるシロキサン−ポリエーテルイミド共重合体は有機ジ
アミン反応剤の一部又は全部を式: (式中、n及びmは独立的に1ないし約10の整数、好
ましくは1ないし約5の整数であり;gは5ないし40
の整数、好ましくは約5ないし約25の整数であり;R
は−Cx H2x−又はフェニル基であり;そしてR−1な
いしR−4の各々は−H,−CH3 ,−Cx H2xCH3
又はフェニル基の任意のものであり得る)のアミン末端
オルガノシロキサンで置換する以外はポリエーテルイミ
ドの製造のために使用したと同様の方法を用いて製造す
ることができる。
【0034】式(II)の有機ジアミン及び式(VI)のア
ミン末端オルガノシロキサンはビス(エーテル無水物)
との反応に先立って物理的に混合することができ、かく
して実質的にランダムな共重合体を製造し得る。あるい
はまた、ブロック共重合体又は交互共重合体を使用する
こともできる。好ましいアミン末端オルガノシロキサン
はn及びmがそれぞれ3でありかつgが約9ないし約2
0の範囲の平均値をもつような分子量分布をもつ式(V
I)の化合物である。
【0035】シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体
のジアミン成分は一般に式(VI)のアミン末端オルガノ
シロキサン約20ないし50モル%及び式(II)の有機
ジアミン約50ないし80モル%を含有する。好ましい
共重合体においては、ジアミン成分はアミン末端オルガ
ノシロキサンを約30ないし約45モル%、もっとも好
ましくは約40モル%含有する。
【0036】本発明の配合物中に使用されるシロキサン
ポリエーテルイミド共重合体はポリエーテルイミドの製
造のために慣用的に使用されている任意の方法によって
製造することができる。現在使用されている好ましい一
方法は米国特許第4,417,044号明細書に記載さ
れている。好ましいシロキサン−ポリエーテルイミド共
重合体は登録商標“アルテム”及び“シルテム(SIL
TEM)”の名称でゼネラル・エレクトリック社から商
業的に入手可能である。
【0037】本発明の配合物中に使用されるポリカーボ
ネートは高分子量の熱可塑性芳香族重合体であり、それ
らは約8,000から200,000超の平均分子量、
好ましくは約20,000ないし約80,000の範囲
の平均分子量及び塩化メチレン中で25℃で測定して約
0.40ないし約1.5dl/gの固有粘度(I.V.)
をもつ単独ポリカーボネート、共ポリカーボネート及び
共ポリエステルカーボネートならびにそれらの混合物を
包含する。本発明の一実施態様においては、ポリカーボ
ネートは二価フェノールとカーボネート前駆体とから誘
導され、一般に式:
【0038】
【化20】
【0039】(式中、Yはポリカーボネート生成反応に
使用される二価フェノールの二価芳香族基である)の反
復構造単位を含有する。ポリカーボネートの製造に使用
するに適する二価フェノールはたとえば2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)プロパン及び4,4′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン等を包含する。
【0040】本発明の配合物の製造に使用するためにカ
ーボネート単独重合体よりもカーボネート共重合体又は
相互重合体が望ましい場合には、勿論二種又はそれ以上
の異なる二価フェノールを使用するか又は二価フェノー
ルとグリコールとの又はヒドロキシ−もしくは酸−末端
ポリエステルとの又は二塩基酸との共重合体を使用する
ことができる。上記した物質の任意の混合物を使用して
芳香族ポリカーボネートを提供することもできる。さら
に、米国特許第4,001,184号明細書に記載され
ているごとき分枝鎖ポリカーボネートを本発明の実施に
利用することもでき、同じく直鎖状ポリカーボネートと
分枝鎖状ポリカーボネートの配合物も使用し得る。
【0041】使用されるカーボネート前駆体はカルボニ
ルハライド又はカーボネートエステルのいずれであって
もよい。使用し得るカルボニルハライドはカルボニルブ
ロマイド、カルボニルクロライド及びそれらの混合物で
ある。使用し得るカーボネートエステルの代表的な例は
ジフェニルカーボネート;ジ(トリル)カーボネート等
のようなジ(アルキルフェニル)カーボネート;ジ(ナ
フチル)カーボネート等又はそれらの混合物である。そ
の他のカーボネート前駆体も当業者には既知であるが、
ホスゲンとも呼ばれているカルボニルクロライドが好ま
しい。
【0042】ポリカーボネートはまた、こゝに参考文献
として引用するClayton B.Quinn の米国特許第4,43
0,484号明細書及びその引用文献に記載されている
ごとき共ポリエステルカーボネートであることもでき
る。好ましい共ポリエステルカーボネートは前述した二
価フェノール及びカーボネート前駆体及び芳香族ジカル
ボン酸又はそれらの反応性誘導体から誘導されるもので
ある。芳香族ポリエステルカーボネートのきわめて有用
な一群はビスフェノールA、テレフタル酸又はイソフタ
ル酸及びホスゲンから誘導されるものである。テレフタ
ル酸及びイソフタル酸の混合物を使用する場合には、テ
レフタル酸対イソフタル酸の重量比は約5:95ないし
約95:5の範囲であり得る。
【0043】本発明の意図する配合物のポリカーボネー
トはたとえば前記した文献及び米国特許第4,018,
750号及び同第4,123,436号明細書に示され
る方法に従って二価フェノールとカーボネート前駆体、
たとえばジフェニルカーボネート又はホスゲンとを反応
させることによる方法又は米国特許第3,153,00
8号明細書に記載されるごときエステル交換による方法
ならびに当業者に既知のその他の方法のような既知の方
法によって製造することができる。
【0044】芳香族ポリカーボネートは典型的には分子
量調節剤、酸受容体及び触媒を使用することによって製
造される。使用し得る分子量調節剤はフェノール、シク
ロヘキサノール、メタノール、アルキルフェノール、た
とえばオクチルフェノール、p−(t−ブチル)フェノ
ール等を包含する。分子量調節剤としてフェノール又は
アルキルフェノールを使用することが好ましい。酸受容
体は有機又は無機の酸受容体のいずれであってもよい。
適当な有機の酸受容体は第3級アミンであり、ピリジ
ン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、トリブチル
アミン等のような物質を包含する。無機の酸受容体はア
ルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物、炭酸塩、炭
酸水素塩又は燐酸塩のいずれかであり得る。
【0045】使用し得る触媒は典型的には単量体とホス
ゲンとの重合を助長するものである。適当な触媒はトリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジエチル
アミンのような第3級アミン;テトラエチルアンモニウ
ムブロマイド、セチルトリエチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラ−n−ヘプチルアンモニウムヨーダイド、テ
トラ−n−プロピルアンモニウムブロマイド、テトラメ
チルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムヨーダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロラ
イドのような第4級アンモニウム化合物;及びn−ブチ
ルトリフェニルホスホニウムブロマイド及びメチルトリ
フェニルホスホニウムブロマイドのような第4級ホスホ
ニウム化合物を包含する。
【0046】本発明の配合物中に使用し得るポリカーボ
ネートは分枝鎖状ポリカーボネート、すなわち多官能性
芳香族化合物を単量体及びカーボネート前駆体と反応さ
せて得られる熱可塑性の不規則に分岐されたポリカーボ
ネートも包含する。使用し得る多官能性芳香族化合物の
例は無水トリメリト酸、トリメリト酸、ピロメリト酸、
ピロメリト酸ジ無水物、メリト酸、無水メリト酸、トリ
メシン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸無水物等を包含する。好ましい
多官能性芳香族化合物は無水トリメリト酸及びトリメリ
ト酸である。
【0047】本発明の配合物中の重合体成分の相対的割
合は添付図3中に説明されているごとき特定の範囲内で
ある。すなわち、本発明の配合物は図3の相図の陰影部
領域によって実質的に表示される。この領域は樹脂10
0部当り約0.5ないし約75部(“phr ”と表示す
る)のポリカーボネート、約0.5ないし約26phr の
シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体及び残部のポ
リエーテルイミドを含有する配合物にほゞ相当し、たゞ
しその際ポリエーテルイミドの濃度は配合物の少なくと
も約60重量%である。本発明の好ましい配合物は図4
の相図上の陰影部領域によって表わされる。この領域は
約0.5ないし約35phr のポリカーボネート、約0.
5ないし約10phr のシロキサン−ポリエーテルイミド
共重合体及び残部のポリエーテルイミドを含有する配合
物にほゞ相当し、たゞしその際ポリエーテルイミド濃度
は配合物の少なくとも約73重量%である。最適の難燃
性能はポリエーテルイミド/シロキサン−ポリエーテル
イミド共重合体の重量比が約95/5である配合物の場
合に達成されることが認められた。
【0048】図5は本発明の三元配合物の耐衝撃性能を
ノッチ付きアイゾット、裏面ノッチ付きアイゾット及び
ガードナー衝撃試験について説明するものである。これ
らの試験は認可されたASTM試験法に従って行なっ
た。供試試料はポリエーテルイミド(登録商標“アルテ
ム”1000)95重量部及びシロキサン−ポリエーテ
ルイミド共重合体(登録商標“アルテム”D9000)
5重量部を含み、さらに各試料はそれぞれ異なる重量割
合のポリカーボネート(登録商標“レキサン”131)
を含むものであった。試験結果は95重量部のポリエー
テルイミド及び5重量部のシロキサンポリエーテルイミ
ド共重合体を含んでなるマトリックスをもつ重合体配合
物はそれにポリカーボネートを約10重量%を超える量
で添加した場合に改善された耐衝撃性能を示すことを実
証している。
【0049】図6はポリエーテルイミド95重量部及び
シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体5重量部から
なるマトリックスに配合されるポリカーボネートの割合
に関連するピーク放熱率及び極限伸びを説明するもので
ある。三元配合物中のポリカーボネートの割合が増加す
るにつれてピーク放熱率は増加する。極限伸びは最初の
うちは増加するが、ポリカーボネートの割合が増加する
につれて横ばい傾向を示しはじめる。ポリカーボネート
が三元配合物の約20重量%を占める時点で最適のピー
ク放熱率及び極限伸びが達成される。
【0050】本発明の三元配合物は前記した必須の重合
体成分に加えて、充填剤、添加剤、補強剤等のような他
の物質を含有し得る。本発明の配合物は個々のエンジニ
アリング用熱可塑性樹脂又は現在使用されている二元及
び三元重合体配合物中に使用されるエンジニアリング用
熱可塑性樹脂を超える予想外の難燃性能及び延性の改良
を示す。本発明の配合物はまたC.F.R.,Title 14,Pa
rt25の燃焼性の基準に合格し又はそれを超えるもので
ある。
【0051】
【実施例の記載】つぎに本発明を実施例によって説明す
るが、これらは単に本発明の三元配合物の改善された難
燃性及び延性を例証するためのものであって、何等本発
明の限定を意図するものではない。すべての組成物は所
要の成分を乾式配合しそして混合物をスクリュー型押出
機を用いて押出すことによって製造した。押出体はペレ
ットに切断しそしてこれらのペレットを供試用試料に射
出成形した。
【0052】後記する以外は、放熱及び発煙性のすべて
は14C.F.R.,Part 25に示される方法に従って、オハ
イオ州立大学(OSU)の放熱率測定装置及びアメリカ
規格標準局(National Bureau of Standards,NBS)の煙
室によって測定した。極限伸び(ULT STRAI
N)は承認済みのASTM試験法に従って測定した。
【0053】実施例1−22 使用された試験用試料、登録商標“アルテム”1000
(ポリエーテルイミド)、登録商標“レキサン”131
(ポリカーボネート)及び登録商標“アルテム”D90
00(シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体)はい
ずれも米国、マサチューセッツ州、ピッツフィールド
在、ゼネラル・エレクトリック社から取得し得るもので
ある。
【0054】表Iから、ポリエーテルイミド、ポリカー
ボネート及びシロキサン−ポリエーテルイミド共重合体
を本発明の範囲内の割合で配合した三元配合物は難燃性
及び延性に関して予想外の全面的な改良を与えたことが
明らかに認められる。本発明の組成物によって得られた
OSUの放熱値及び最大発煙密度(Ds.Max)は本
発明の範囲外の組成物について得られたそれらの値から
は予想し得ないほど良好であった。ポリエーテルイミド
対シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体の重量比が
いずれも約95:1である試料7,8,9,10,1
8,19,20及び22は約95:5のポリエーテルイ
ミド対シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体の重量
比をもたない試料1ないし6及び12ないし17と比較
して改良されたOSU放熱値及びDs.Max値を示し
た。放熱値及び最大発煙密度値は耐燃性、遅燃性及び最
小限の煙濃度が望まれるような用途、たとえば航空機、
船舶、自動車等の建造及び装備への使用のためにきわめ
て重要である。これらの試験結果は輻射源に連続して暴
露した状態で驚くほどきわめてゆっくりした発熱、した
がって燃焼速度及び驚くほど低い最大発煙密度を示す。
【0055】表Iに示した配合物のいくつかは驚くほど
良好な極限歪(ULT STR%)の値を示す。本発明
に従う配合物試料の予想外に改善された延性は日々の摩
耗による亀裂、ひび割れ等を受けにくいより望ましいエ
ンジニアリング用熱可塑性樹脂としての要求に合致する
ものである。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリエーテルイミド80重量部/シロキサン−
ポリエーテルイミド共重合体10重量部/ポリカーボネ
ート10重量部の不混和性配合物の透過型電子顕微鏡写
真である。
【図2】ポリエーテルイミド10重量部/シロキサン−
ポリエーテルイミド共重合体80重量部/ポリカーボネ
ート10重量部の不混和性配合物の透過型電子顕微鏡写
真である。
【図3】ポリエーテルイミド、シロキサン−ポリエーテ
ルイミド共重合体及びポリカーボネートの三成分の相対
的割合を重量%として表わした三元配合物の相図であ
る。この相図の陰影部領域が本発明の三元配合物に相当
する。
【図4】図3と同じ三元配合物の相図であり、その陰影
部領域が本発明の好ましい三元配合物に相当する。
【図5】重量比95/5のポリエーテルイミド/シロキ
サン−ポリエーテルイミド共重合体に異なる割合のポリ
カーボネートを添加した三元配合物についての衝撃試験
の結果を示すグラフである。
【図6】重量比95/5のポリエーテルイミド/シロキ
サン−ポリエーテルイミド共重合体に異なる割合のポリ
カーボネートを添加した三元配合物についてのピーク放
熱率及び極限伸びの測定結果を示すグラフである。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本質的に、つぎの成分: (a)ポリエーテルイミド; (b)ポリカーボネート;及び (c)シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体; からなり、これら三成分の相対的重量割合が図3の相図
    の陰影部領域によって実質的に表わされる範囲であり、
    該ポリエーテルイミドは式: 【化1】 を有し、そして該シロキサンポリエーテルイミド共重合
    体は式: 【化2】 の反復単位及び式: 【化3】 の反復単位から本質的になる(ただし、式中R′はCx
    H2x又はフェニル基であり;R−1ないしR−4はそれ
    ぞれ独立的にH,CH3 ,Cx H2xCH3 又はフ Z−O−の基であり、その際−O−又は−O−Z−O−
    基の二価の結合手は3,3′−,3,4′−,4,3′
    −又は4,4′−位にあるものとし;Zはつぎの(A)
    及び(B): (A) 【化4】 の二価の有機基及び (B)一般式: 【化5】 の二価の有機基からなる群の一員であり;Xは次式: の二価の基からなる群から選んだ一員であり;yは1な
    いし約5の整数であり;Rは(a)6ないし約20個の
    炭素原子をもつ芳香族炭化水素基及びそのハロゲン化誘
    導体、(b)2ないし約20個の炭素原子をもつアルキ
    レン基及び3ないし約20個の炭素原子をもつシクロア
    ルキレン基及び(c)一般式: 【化6】 の二価の基からなる群から選んだ二価の有機基であり;
    Qは次式: からなる群から選んだ一員であり;xは1ないし約5の
    整数であり;n及びmは独立的に1ないし約10の整数
    であり、gは5ないし約40の整数であり;そしてaは
    1より大きい整数である)ことを特徴とする重合体の三
    元配合物。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルイミドがさらに式: 【化7】 (式中、bは1より大きい整数であり;Mは式: 【化8】 載の重合体三元配合物。
  3. 【請求項3】 n及びmが1ないし約5の整数であり、
    gが5ないし約25の整数でありそしてR−1,R−
    2,R−3及びR−4がそれぞれメチル基である請求項
    1記載の重合体三元配合物。
  4. 【請求項4】 gが9ないし約20の平均値をもちかつ
    オルガノシロキサン含有反復単位がシロキサン−ポリエ
    ーテルイミド共重合体の約20ないし約50モル%を構
    成する請求項3記載の重合体三元配合物。
  5. 【請求項5】 オルガノシロキサン含有反復単位がシロ
    キサン−ポリエーテルイミド共重合体の約25ないし約
    40モル%を構成する請求項4記載の重合体三元配合
    物。
  6. 【請求項6】 ポリカーボネートが一般式: 【化9】 (式中、Yはポリカーボネート生成反応に使用される二
    価フェノールの二価芳香族基である)をもつ単独ポリカ
    ーボネート、共ポリカーボネート、ポリエステルカーボ
    ネート又はそれらの混合物からなる群から選ばれる請求
    項1記載の重合体三元配合物。
  7. 【請求項7】 Yが2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
    ニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
    ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
    ル)プロパン、ヒドロキシフェニルヘプタン及びそれら
    の混合物からなる群から選んだ二価フェノールからの二
    価芳香族基である請求項6記載の重合体三元配合物。
  8. 【請求項8】 ポリカーボネートが単独ポリカーボネー
    ト又は一種又はそれ以上の二価フェノール及び一種又は
    それ以上のカーボネート前駆体から誘導される共ポリカ
    ーボネートである請求項6記載の重合体三元配合物。
  9. 【請求項9】 二価フェノールが2,2−ビス(4−ヒ
    ドロキシフェニル)プロパンでありそしてカーボネート
    前駆体がカルボニルクロライドである請求項8記載の重
    合体三元配合物。
  10. 【請求項10】 二価フェノールが2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)プロパンでありそしてカーボネー
    ト前駆体がジフェニルカーボネートである請求項8記載
    の重合体三元配合物。
  11. 【請求項11】 ポリカーボネートが芳香族二価フェノ
    ール、カーボネート前駆体及び芳香族ジカルボン酸から
    誘導される請求項6記載の重合体三元配合物。
  12. 【請求項12】 芳香族二価フェノールが2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒド
    ロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
    シ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4′−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン及びそれらの混合
    物からなる群から選ばれる請求項11記載の重合体三元
    配合物。
  13. 【請求項13】 芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸又
    はイソフタル酸又はそれらの混合物である請求項12記
    載の重合体三元配合物。
  14. 【請求項14】 シロキサン−ポリエーテルイミド共重
    合体がランダム共重合体である請求項1,2,3,4又
    は5項に記載の重合体三元配合物。
  15. 【請求項15】 シロキサン−ポリエーテルイミド共重
    合体がブロック共重合体である請求項1,2,3,4又
    は5項に記載の重合体三元配合物。
  16. 【請求項16】 シロキサン−ポリエーテルイミド共重
    合体が交互共重合体である請求項1,2,3,4又は5
    項に記載の重合体三元配合物。
  17. 【請求項17】 三成分(a),(b)及び(c)の相
    対的重量割合が図4の相図の陰影部領域によって実質的
    に表わされる範囲である請求項1,2,3,4又は5項
    に記載の重合体三元配合物。
  18. 【請求項18】 ポリエーテルイミドが式: 【化10】 の反復単位から本質的になり;シロキサン−ポリエーテ
    ルイミド共重合体が式: 【化11】 (式中、gは約9ないし約20の整数である)の反復単
    位から本質的になり;そしてポリカーボネートが式: 【化12】 の反復単位から本質的になる請求項17記載の重合体三
    元配合物。
  19. 【請求項19】 充填剤、顔料,補強剤又はそれらの混
    合物をさらに含有する請求項1,2,3,4又は5項に
    記載の重合体三元配合物。
  20. 【請求項20】 ポリエーテルイミド対シロキサン−ポ
    リエーテルイミド共重合体の重量比が約95:5である
    請求項1,2,3,4又は5項に記載の重合体三元配合
    物。
JP4157120A 1991-06-18 1992-06-17 ポリエーテルイミド、シロキサン−ポリエーテルイミド共重合体及びポリカーボネートの延性を有し非ハロゲン化の難燃性を示す三元配合物 Expired - Lifetime JPH0791460B2 (ja)

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