JPH05188631A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH05188631A
JPH05188631A JP328792A JP328792A JPH05188631A JP H05188631 A JPH05188631 A JP H05188631A JP 328792 A JP328792 A JP 328792A JP 328792 A JP328792 A JP 328792A JP H05188631 A JPH05188631 A JP H05188631A
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JP
Japan
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layer
cgl
resin
anions
ion trap
Prior art date
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Application number
JP328792A
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English (en)
Inventor
Kaname Nakatani
要 中谷
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性基体、電荷輸送層、電荷発生層及び表
面保護層から成る積層感光体の長期繰返し使用による経
時的画質の低下を防止し、NO2 - ,NO3 - 等のイオ
ン性の酸化剤による前記感光体の劣化が有効に防止され
た有機積層感光体を提供する。 【構成】 導電性基体上に、電荷輸送層、電荷発生層、
イオントラップ層及び表面保護層をこの順序で積層して
成る電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関す
るもので、より詳細には、機能分離型積層感光体におけ
る画質の経時的低下を防止し、耐久性を向上させるため
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法に使用する感光体の一種とし
て、機能分離型積層感光体があり、例えば導電性基体上
に電荷発生層(CGL)及び電荷輸送層(CTL)を順
次積層したものや、逆に導電性基体上に電荷輸送層(C
TL)及び電荷発生層(CGL)を順次積層したものが
知られている。これら積層感光体の内、後者のものはオ
ゾンの発生の少ない正帯電が可能であるという利点を有
するが、電荷発生層が最外表面に位置するため、機械的
(物理的)な意味でもまた化学的な意味でも耐刷性に劣
るという欠点がある。これを防止する目的で、電荷発生
層上に、更に表面保護層(OCL)を設けることが一般
的に行われている。
【0003】特開平2−139574号公報には、上記
積層感光体の表面保護層にヒンダードアミン類を耐光安
定剤として配合することが記載されている。また、特開
平2−149855号公報には、上記積層感光体の電荷
輸送層及び表面保護層に酸化防止剤を配合することが記
載されている。更に、特開昭60−212770号公報
には、上記積層感光体とは層構成及び機能が異なるが、
透明ベースフィルム、透明導電層、光導電層、中間層及
び表面層から成る積層体であって、中間層にコロイド状
シリカ粉末を含有するものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】前二者の提案は、表
面保護層に光安定剤や酸化防止剤を配合することによ
り、露光時或いは帯電時に生じる光劣化や酸化劣化を防
止しようとするものであり、後者の提案は、表面層と光
導電層との密着性、接着性を改良し、層間剥離を防止す
ることにより、高安定性、高耐久性の感光体を提供しよ
うとするものである。しかしながら、これら従来の提案
では、機能分離型積層感光体、特に導電性基体上に電荷
輸送層及び電荷発生層をこの順序に設けた積層感光体
に、帯電、露光を反復した場合、次第に画像の白ヌケが
生じる等、画質の経時的低下を未だ避け得ないことがわ
かった。
【0005】本発明者等の研究によると、感光体の帯電
に際しては、オゾン(O3 )や一重項酸素(O2 1 )等
の活性酸素分子と共に酸素と窒素とが反応したノックス
(NOx )が生成する。表面保護層(OCL)表面から
アタックするO3 ,O2 1 やラジカル性酸化剤に対して
は、酸化防止剤が有効に作用し、感光体の化学劣化や静
電的特性の劣化を有効に防止することができる。しかし
ながら、NOx が空気中の水分と反応して生成する亜硝
酸イオン(NO2 - )や硝酸イオン(NO3 - )等のイ
オン性の酸化剤に対しては、前記酸化防止剤の効果は低
く、感光体の長期繰返し使用による劣化、特に画質上の
劣化を防止するには未だ不十分であった。
【0006】従って、本発明の目的は、導電性基体、電
荷輸送層、電荷発生層及び表面保護層から成る積層感光
体の長期繰返し使用による経時的画質の低下を防止する
にある。本発明の他の目的は、NO2 - ,NO3 - 等の
イオン性の酸化剤による前記感光体の劣化が有効に防止
された有機積層感光体を提供するにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、導電
性基体上に、電荷輸送層、電荷発生層、アニオンに対す
るイオントラップ層及び表面保護層をこの順序で積層し
て成ることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
本発明において、アニオンに対するイオントラップ層と
しては、シラノール基を有するオルガノポリシロキサ
ン、特にシラノール基を5ミリモル/100g樹脂以上
の濃度で含有するオルガノポリシロキサンや、ポリビニ
ルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体等
の水酸基含有重合体やハイニトリル樹脂等が好適に使用
される。
【0008】
【作用】本発明の積層感光体の断面構造を示す図1にお
いて、この積層感光体は、導電性基体1、この導電性基
体上に順次設けられた電荷輸送層(CTL)2、電荷発
生層(CGL)3、アニオンに対するイオン・トラップ
層4及び表面保護層(OCL)5から成る。本発明にお
いて、上記CTL/CGL/OCL型の積層感光体を対
象としているのは、このものがオゾンの発生が少ない正
帯電が可能なことによる。しかしながら、このタイプの
積層感光体では、CGLが感光体表面に近い部分に存在
するため、OCLを透過する酸化剤やイオンによる影響
を非常に受け易い。
【0009】本発明の感光体では、CGL3とOCL5
との間に、アニオンに対するイオン・トラップ層4を設
けたことが顕著な特徴である。即ち、このイオン・トラ
ップ層4をCGLとOCLとの中間に設けることによ
り、OCLを透過してきたNO 2 - ,NO3 - 等の酸化
性アニオンをこの層で遮断し、CGLの酸化劣化を有効
に防止できる。また、上記アニオンは強アニオンであ
り、CGLに侵入すると、CGLの酸化劣化を引き起さ
ない場合でも負の空間電荷の蓄積を生じ、これにより静
電的特性の劣化を招くが、イオン・トラップ層によりア
ニオンの侵入を遮断することにより、負の空間電荷の蓄
積をも有効に防止できる。
【0010】また、アニオンに対するイオン・トラップ
層をCGLとOCLとの中間に設けたため、CGLやO
CLの本来の機能を妨げることなしに、上記のアニオン
性酸化剤の遮断が有効に行われると共に、イオン・トラ
ップ層がOCLで保護されているため、アニオン性酸化
剤の遮断作用が長期間使用中にも持続して安定に発現さ
れるという利点がある。更に、一般に本発明で用いるア
ニオン・トラップ層を構成する樹脂類は、吸湿によりア
ニオンに対する透過性が増大する傾向があるが、アニオ
ン・トラップ層上に表面保護層(OCL)を設けること
により吸湿を防止し、アニオン遮断性を向上させ得ると
いう利点もある。
【0011】
【発明の好適態様】イオン・トラップ層 本発明の好適態様では、イオン・トラップ層として、シ
ラノール基を有するオルガノポリシロキサンを使用す
る。即ち、通常のオルガノポリシロキサンはアニオンに
対する遮断性を殆んど有しないが、シラノール基、即ち
【化1】 の基を含むオルガノポリシロキサンはNO2 - ,NO3
- 等のアニオンに対する遮断性に例外的に優れている。
オルガノポリシロキサン中におけるシラノール基の濃度
は、一般に5ミリモル/100g樹脂以上、特に30乃
至300ミリモル/100g樹脂の範囲にあることが、
本発明の目的に関して望ましく、このシラノール基濃度
が上記範囲を下廻ると、イオンに対する遮断性が不満足
となる傾向があり、一方上記範囲を上廻ると、イオント
ラップ層としての膜の緻密性や機械的強度等が低下する
傾向がある。
【0012】シラノール基含有オルガノポリシロキサン
の形成に用いるシランとしては、例えば式
【化2】 式中、Rは炭素数5迄の一価炭化水素基であり、R1
加水分解可能な一価の基、例えば炭素数4以下のアルコ
キシ基またはハロゲン原子等であり、nは2乃至4の数
である。で表わされるシランの1種または2種以上の組
合せが挙げられる。一価炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基の
アルケニル基、フェニル基、トリル基、エチルフェニル
基等のアリール基等が挙げられる。これらのシラン類
は、ダイマー、トリマー、テトラマー或いはその他の線
状乃至環状のオリゴマーの形でシラノール基含有オルガ
ノポリシロキサンの形成に用いることができる。
【0013】「化2」のシラン類の適当な例は、これに
制限されないが、モノメチルトリエトキシシラン、ジメ
チルトリエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、エチルシリケート、ジメチルジクロロシラン等
である。これらの内でも2〜4官能のアルコキシシラン
が好ましく、特に3官能のアルコキシシランを主体とす
るものが好ましい。
【0014】オルガノポリシロキサン中のシラノール基
濃度は、「化2」のシラン中の加水分解可能な基の濃度
を調節し且つその縮合の程度を制御することにより所望
の値に設定することができる。即ち、シラン中のアルコ
キシ基等の加水分解可能な基は先ずシラノール基に加水
分解され、次いでシロキサン反復単位に縮合されるが、
この縮合の程度を緩かに行うことによりオルガノポリシ
ロキサン中にシラノール基を残留させることができる。
例えば、トリアルコキシシランの場合、400℃以上の
熱処理では、残留シラノール基は殆んどなくなるが、こ
れを150〜200℃の温度で処理することにより、シ
ラノール基を所定の濃度に残留させ、所定のイオン・ト
ラップ層を形成させることができる。勿論、この熱処理
条件は、シラノール縮合触媒の使用、未使用等によって
も変化するので一概に規定できないが、要するに、前述
した濃度のシラノール基が残留するような条件を選べば
よい。
【0015】本発明の他の好適態様では、ポリビニルア
ルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体等の水
酸基含有重合体を使用する。これらの重合体は、酸素に
対する透過性が他の重合体に比して著しく小さいばかり
ではなく、NO2 - ,NO3 - 等のアニオンに対する遮
断性にも優れている。ポリビニルアルコールとしては、
平均重合度(P)が1000乃至60000、特に20
00乃至30000で、ケン化度が80乃至99.8
%、特に90乃至99.5%の範囲のものが適してい
る。エチレン−ビニルアルコール共重合体としては、エ
チレン含有量が15乃至60重量%、特に20乃至50
重量%で、ケン化度が90乃至99.5%のものが適し
ている。
【0016】上記以外に、酸素バリヤー性樹脂として知
られているもの、例えばハイニトリル樹脂、酸素バリヤ
ー性ポリアミド、酸素バリヤー性ポリエステル等もイオ
ントラップ層として使用し得る。但し、塩化ビニリデン
系樹脂は、耐光性に劣るため、本発明のイオン・トラッ
プ層には適しない。
【0017】本発明において、イオン・トラップ層の厚
みは、材料の種類によっても相違するが、一般に0.0
1乃至2μm、特に0.05乃至0.5μmの厚みに設
けるのがよい。イオン・トラップ層の形成は、前述した
樹脂或いは樹脂の前駆体の溶液或いは分散液を調製し、
この溶液乃至分散液を塗布し、乾燥し且つ必要により熱
処理することにより行い得る。
【0018】塗布液調製用の溶剤としては、例えば、水
の他に、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコール類;n−ヘキサン、オ
クタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド等、
種々の溶剤が単独又は2種以上の組合せで使用される。
【0019】積層感光体 本発明において、イオン・トラップ層以外の積層感光体
の各層の組成、構成及び作製法はそれ自体公知のもので
ある。正帯電積層型感光層は、まず、電荷輸送材料、結
着樹脂、必要に応じて溶剤等を含有する電荷輸送層用塗
布液を用いて電荷輸送層を導電性基材上に塗布形成した
後、この電荷輸送層上に、電荷発生材料、結着樹脂、必
要に応じて溶剤等を含有する電荷発生層用塗布液を塗布
して電荷発生層を形成することにより作製される。
【0020】電荷輸送材料としては、クロラニル、テト
ラシアノエチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン等のフルオレノン系化合物、2,4,8−トリ
ニトロチオキサントン、ジニトロアントラセン等のニト
ロ化化合物、N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド、N,N−ジフェニルヒドラゾン、N−メチル−3−
カルバゾリルアルデヒド、N,N−ジフェニルヒドラゾ
ン等のヒドラゾン系化合物、2,5−ジ(4−ジメチル
アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等の
オキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノ
スチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、N−エ
チルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、1−フェ
ニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン系化合物、2−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−5−
(2−クロロフェニル)オキサゾール等のオキサゾール
系化合物、イソオキサゾール系化合物、2−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾチア
ゾール等のチアゾール系化合物、トリフェニルアミン、
4,4′−ビス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フ
ェニルアミノ〕ジフェニルなどのアミン誘導体、スチル
ベン系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール
系化合物、ピラゾール系化合物、インドール系化合物、
トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環
族化合物、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無
水マレイン酸、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルアントラセン、エチルカルバゾ
ール−ホルムアルデヒド樹脂が例示される。なお、ポリ
−N−ビニルカルバゾールなどの光導電性ポリマーは、
後述する結着樹脂としても用い得るものである。これら
の電荷輸送材料は一種単独で用いてもよく、二種以上併
用してもよい。
【0021】また、電荷発生材料としては、従来公知の
種々の材料、例えば、セレン、セレン−テルル、アモル
ファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ系化合物、ジスア
ゾ系化合物、トリスアゾ系化合物、アンサンスロン系化
合物、フタロシアニン系化合物、インジゴ系化合物、ト
リフェニルメタン系化合物、スレン系化合物、トルイジ
ン系化合物、ピラゾリン系化合物、ペリレン系化合物、
キナクリドン系化合物が例示され、これらは一種単独で
用いてもよく、二種以上併用してもよい。結着樹脂(バ
インダー)としては、スチレン系重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合
体、スチレン−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミ
ド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂等の他、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等の光硬化
型樹脂等、各種の重合体が例示され、これらは一種単独
で用いてもよく、二種以上併用してもよい。
【0022】電荷輸送層を形成する場合、電荷輸送材料
と結着樹脂との割合は適宜選定すればよい。通常、電荷
輸送材料100重量部に対して、結着樹脂等30〜50
0重量部使用される。電荷輸送層は、適宜の厚みに形成
すればよい。通常、膜厚2〜100μm程度に形成され
る。また、電荷発生層を形成する場合、結着樹脂を併用
してもよく、結着樹脂を用いることなく電荷輸送層上に
電荷発生材料を直接、蒸着、スパッタリング等の膜形成
方法を用いて形成してもよい。結着樹脂を用いて電荷発
生層を形成する場合、通常、電荷発生材料100重量部
に対して結着樹脂1〜300重量部使用される。電荷発
生層は、適宜の厚みに形成すればよい。通常、膜厚0.
01〜5μm程度に形成される。
【0023】上記電荷発生層用塗布液および電荷輸送層
用塗布液の調製においては、各層中に含有させる樹脂の
種類に応じて塗布性の向上を図るべく、必要に応じて適
宜の有機溶媒を用いることができ、保護層用塗布液の調
製の際に用いる前述した溶剤の中から適宜選択して用い
ることができる。なお、感光層に、ターフェニル、ハロ
ナフトキノン類、アセナフチレン等、従来公知の増感
剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの劣化防止
剤等、種々の添加剤を含有させてもよい。また、電荷発
生層と電荷輸送層との両層間の電荷の移層を円滑にする
ための中間層が両層間に形成されていてもよい。電荷発
生層用塗布液又は電荷輸送層用塗布液の調製において
も、保護層用塗布液の調製の際に用いる、前記した従来
慣用の混合手段および塗布方法を用いることができる。
【0024】上記電荷輸送層および電荷発生層等からな
る感光層をその上に積層させる導電性基材としては、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、すず、白金、金、
銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チ
タン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス
鋼、真鍮などの金属単体、及びこれら列挙した金属又は
その金属酸化物の膜が蒸着等の手段により形成されたガ
ラス基板、プラスチック基板が例示される。導電性基材
の形状は、シート状またはドラム状のいずれであっても
よい。このようにして形成されたCTL/CGLから成
る感光層上に、前述したイオン・トラップ層を形成した
後、表面保護層(OCL)を形成する。
【0025】表面保護層としては、化学的安定性や熱安
定性に優れ、摩耗性及び機械的性質に優れた樹脂、特に
熱硬化性樹脂が使用される。この樹脂は、光又は熱によ
り硬化する樹脂であれば特に制限されない。例えば、熱
硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、メラミ
ン樹脂等が挙げられる。なお、上記表面保護用樹脂は、
良好な帯電性を維持するために、その電気抵抗値が、
1.0×10- 8 〜5.0×10- 8 Ω- 1 cm- 1
ものが好ましく2.0×10- 8 〜4.0×10- 8 Ω
- 1 cm- 1 のものがより好ましい。また、塗布性を向
上させたり、保護層にクラックが発生するのを防止する
ため、熱可塑性樹脂を保護層に、50重量%未満含有さ
せてもよい。かかる熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン、メタクリル樹
脂等の従来公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0026】保護被覆層の厚みは、樹脂によっても相違
するが、一般に0.1乃至10μm、特に0.5乃至5
μmの範囲が適当である。表面保護層の被覆形成も、上
記樹脂の溶液乃至分散液を調製し、これを塗布し、乾燥
し、必要によりこれを焼付処理することにより行うこと
ができる。使用する溶媒は、前に例示したものから適宜
選択されるが、イオン・トラップ層と表面保護層とが混
り合わないような溶剤を選択するのがよい。
【0027】本発明において、表面保護層には、それ自
体公知の配合剤を配合し得る。例えば、立体障害性フェ
ノール類、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリ
ル−β(3,5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、テトラキス(メチレン−3(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)メタン等の酸化防止剤を、樹脂100重量部当り
0.5乃至20重量部の量で含有させることができる。
また、ヒンダードアミン類、特に式
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】 または
【0030】
【化5】 但し、上記「化3」「化4」「化5」中、R1 〜R4
各独立した炭素数1〜4のアルキル基、R5 は水素原子
またはアルキル基、R6 は水素原子またはアルキル基、
Rは下記一般式「化6」で表わされる基を表わす。但
し、一般式「化6」中、R11〜R14は各独立した炭素数
1〜4のアルキル基、R15は水素原子またはアルキル基
を表わす。
【0031】
【化6】 で表わされるヒンダードアミン類を、光安定剤として樹
脂100重量部当り0.5乃至20重量部で含有させる
こともできる。
【0032】
【実施例】本発明を更に次の実施例で具体的に説明す
る。 《実施例1》p−ジエチルアミノベンズアルデヒドジフ
ェニルヒドラゾン〔100重量部〕とポリアリレート樹
脂〔100重量部〕を、ジクロロメタン〔900重量
部〕に溶解させ、この溶液を100μm厚のアルミニウ
ム素管上に浸漬塗布し100℃で乾燥させてキャリア輸
送層とした。この時、乾燥後の膜厚が約22μmになる
ように塗工条件を設定した。次に、ジブロモアンサンス
ロン〔100重量部〕をポリビニルブチラール〔50重
量部〕とともに、n−ブチルアルコール〔3500重量
部〕に攪拌・混合した分散液を前記のキャリア輸送層の
上に浸漬塗布し110℃で乾燥させてキャリア発生層と
した。この際、乾燥後の膜厚が0.3μmになるように
塗工条件を設定した。
【0033】続いて、エチルシリケート〔100重量
部〕と、酢酸〔50重量部〕とイソプロピルアルコール
〔2000重量部〕からなる溶液を調合し、前記のキャ
リア発生層の上に浸漬塗布し120℃で熱処理をしてイ
オン・トラップ層とした。この時、乾燥後の膜厚が0.
1μmになるように塗工条件を設定した。最後に、市販
のシリコン系ハードコート剤(日本精化社製、NSC−
1272)をイオン・トラップ層の上に、乾燥後の膜厚
が2.5μmになるように浸漬塗工・熱処理(120
℃)しオーバーコート層とした。このようにして作製し
た正帯電型感光体を三田工業社製普通紙複写機DC−3
285に装着して、A4サイズの紙にて20万枚の耐刷
テストを実施したが、最後まで、不具合は発生せず良好
な画像が得られた。
【0034】《比較例1》比較のために、前述の《実施
例1》の中から、イオン・トラップ層を除いた感光体を
作製し、同様に耐刷テストを実施したところ、6万4千
枚の時点でコピー物の中央部に、画像濃度が周囲と比べ
て著しく低下し、白く抜けたような画像が発生した。
【0035】《実施例2》前述の《実施例1》のうち、
エチルシリケート〔100重量部〕と酢酸〔50重量
部〕とイソプロピルアルコール〔2000重量部〕から
なる溶液の替わりに、2.5wt%ポリビニルアルコー
ル/メチルアルコール溶液を用いてイオン・トラップ層
を形成させた感光体を作製した。この感光体を三田工業
社製普通紙複写機DC−3285に装着して、A4サイ
ズの紙にて20万枚の耐刷テストを実施したが、最後ま
で、不具合は発生せず良好な画像が得られた。
【0036】《実施例3》前述の《実施例1》のうち、
エチルシリケート〔100重量部〕と酢酸〔50重量
部〕とイソプロピルアルコール〔2000重量部〕から
なる溶液の替わりに、2.0wt%エチレン−ビニルア
ルコール共重合体/イソプロピルアルコール溶液を用い
てイオン・トラップ層を形成させた感光体を作製した。
この感光体を三田工業社製普通紙複写機DC−3285
に装着して、A4サイズの紙にて20万枚の耐刷テスト
を実施したが、最後まで、不具合は発生せず良好な画像
が得られた。
【0037】《実施例4》前述の《実施例1》のうち、
エチルシリケート〔100重量部〕と酢酸〔50重量
部〕とイソプロピルアルコール〔2000重量部〕から
なる溶液の替わりに、3.2wt%ハイニトリル樹脂/
メチルアルコール溶液を用いてイオン・トラップ層を形
成させた感光体を作製した。この感光体を三田工業社製
普通紙複写機DC−3285に装着して、A4サイズの
紙にて20万枚の耐刷テストを実施したが、最後まで、
不具合は発生せず良好な画像が得られた。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、導電性基板、電荷輸送
層、電荷発生層及び表面保護層から成る積層感光体にお
いて、電荷発生層と表面保護層との中間にイオン・トラ
ップ層を設けたことにより、NO2 - ,NO3 - 等の帯
電に伴って生じる酸化剤アニオンの電荷発生層への侵入
を防止し、静電気的繰返し特性、画像特性やそれらの経
時的保持性を顕著に向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の断面構造を模式的に
示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体 2 電荷輸送層 3 電荷発生層 4 イオン・トラップ層 5 表面保護層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、電荷輸送層、電荷発生
    層、イオントラップ層及び表面保護層をこの順序で積層
    して成ることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 イオントラップ層がシラノール基を有す
    るオルガノポリシロキサンから成る請求項1記載の電子
    写真感光体。
  3. 【請求項3】 オルガノポリシロキサンがシラノール基
    を5ミリモル/100g樹脂以上の濃度で含有するもの
    から成る請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 イオントラップ層がポリビニルアルコー
    ルまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体から成る
    請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 イオントラップ層がハイニトリル樹脂で
    ある請求項1記載の電子写真感光体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8481750B2 (en) 2009-06-02 2013-07-09 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-α]imidazole-3-carboxylic acid amides
US8552205B2 (en) 2007-11-29 2013-10-08 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-alpha]imidazole-3-carboxylic acid amides
US8575360B2 (en) 2009-06-02 2013-11-05 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-a]imidazole-3-carboxylic acid amides

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US8552205B2 (en) 2007-11-29 2013-10-08 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-alpha]imidazole-3-carboxylic acid amides
US8481750B2 (en) 2009-06-02 2013-07-09 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-α]imidazole-3-carboxylic acid amides
US8575360B2 (en) 2009-06-02 2013-11-05 Boehringer Ingelheim International Gmbh Derivatives of 6,7-dihydro-5H-imidazo[1,2-a]imidazole-3-carboxylic acid amides

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