JPH051892A - 旋回流促進型沸騰伝熱管 - Google Patents

旋回流促進型沸騰伝熱管

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JPH051892A
JPH051892A JP15175091A JP15175091A JPH051892A JP H051892 A JPH051892 A JP H051892A JP 15175091 A JP15175091 A JP 15175091A JP 15175091 A JP15175091 A JP 15175091A JP H051892 A JPH051892 A JP H051892A
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tube
flow
flat plate
transfer tube
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JP15175091A
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Tomoya Murota
室田知也
Shigeo Hatamiya
幡宮重雄
Koji Nishida
西田浩二
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 旋回流により伝熱を促進し、しかも圧力損失
の小さい沸騰伝熱管を提供すること。 【構成】 伝熱管の管内に管の内壁に接した螺旋状の旋
回流促進用構造物を設け、管の軸に垂直な断面での旋回
流促進用構造物の管内突出高さを、管内の流れの流動様
式に応じて管の軸方向に変化させてあり、管内の流動様
式が気液二相流の領域では該管内突出高さは流れの下流
方向に連続的に又は段階的に減少している。 【効果】 伝熱促進の作用を損なわずに圧力損失を低減
できるので、伝熱管内を流れる流体を駆動する装置を小
型化することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は管内の流れが局所的に、
または全体的に気液二相流となる沸騰伝熱管に関する。
【0002】
【従来の技術】伝熱管の伝熱促進方法の一つとして、旋
回流を伝熱管内に発生させる方法がある。管内の流体の
流動様式が液単相流の場合、管内に発生した旋回流は、
撹拌により乱流熱伝達率を増加させる効果を持つ。ま
た、流動様式が気液二相流の場合には、管内に旋回流を
発生させると遠心力の作用で液体が伝熱管の管壁に供給
されやすくなり、管壁で熱伝達率の高い核沸騰伝熱が行
われ、伝熱が促進される。伝熱管内に旋回流を発生させ
て伝熱促進を図る伝熱管には、特開昭59−18029
7に記載された管内に螺旋状の板材を有する伝熱管、特
開昭59−200194、特開昭60−171395に
記載された管内に螺旋状のリブを有する伝熱管、特開昭
62−268994に記載された管内に中心部に開口部
のある螺旋状の板材を有する伝熱管、特開昭61−28
0393に記載された管内に設けた螺旋状の溝の深さが
管内の流れの下流方向に減少する伝熱管がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図3に示すように沸騰
伝熱管内では管壁からの熱伝達によって管内の流体に相
変化が起こり、管の軸に沿って流動様式が液単相流か
ら、気泡流、スラグ流、環状流、噴霧流へと移行する。
気泡流は、小気泡が液体の全体中に分布している流れを
意味し、スラグ流は気泡が合体して巨大気泡となって液
体中に存在する流れ、環状流は巨大気泡が更に合体して
管壁には液体だけが接している流れ、噴霧流は管壁にも
液体がなくなり全体が霧状になった流れを意味する。
【0004】液単相流の領域では、管内の流れにより熱
が輸送される対流伝熱が行われる。一方、気液二相流の
領域では単相流での対流伝熱よりも熱伝達率の大きい沸
騰伝熱が行われるようになるが、伝熱管の壁面から発生
した気泡と液体との相互作用により、伝熱管内での圧力
損失が増大する。伝熱管内に熱伝達率の向上を目的とし
て旋回流促進用構造物を設けると、流れに対する流動抵
抗が増え圧力損失が大きくなるため、伝熱管の性能向上
には伝熱促進と圧力損失の低減の双方を考慮する必要が
ある。流路における圧力損失は気泡流、スラグ流、環状
流等の気液二相流の領域では液単相流の領域に比べ大き
な値となるため、気液二相流の領域においては圧力損失
の低減に関する考慮がより重要となる。
【0005】螺旋状の板材、螺旋状のリブ、開口部を有
する螺旋状の板材、深さが出口方向に行くに従い減少す
る螺旋状の溝、などによって管内の流体に旋回を与える
従来の伝熱管は、このような流動様式による圧力損失の
違いについて特に考慮したものではなかった。管内に螺
旋状の板材を有する伝熱管は、主として管内の流動様式
が液単相流の領域での伝熱促進に有効であり、特に乱流
伝熱促進の効果が大きいが、しかし気液二相流の領域に
おいては大きな流動抵抗となるため圧力損失も大きい。
管内に螺旋状のリブや開口部を有する螺旋状の板材を有
する伝熱管は、気液二相流の領域においても圧力損失は
比較的小さいが、しかし、リブまたは板材の管径方向の
寸法が一定であるならば単相流から二相流の領域にわた
り伝熱促進と圧力損失の低減の双方の要求を同時に満足
させることは難しい。溝の深さを流れの下流方向に行く
に従い減少させた伝熱管は、流動様式が液単相流の場合
に、伝熱管の入口近くの流れの層流から乱流への遷移を
速めることによって伝熱促進を図ろうとするものである
が、管内の流体全体を旋回させるほどの大きな効果は期
待できない。上述したように、従来の旋回流による伝熱
促進を図った伝熱管では、伝熱促進に充分な旋回流は発
生するが気液二相流の領域で大きな圧力損失が生じる、
または、圧力損失は小さいが伝熱促進に充分な大きな旋
回流の発生は期待できないという状況が生じる。
【0006】本発明の課題は、相変化を伴う流れにおい
て流体の伝熱促進に有効な旋回流を発生させながら、圧
力損失を低く抑えることのできる旋回流促進型の沸騰伝
熱管およびその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の沸騰伝熱管は特
許請求の範囲の請求項1又は2に夫々記載の構成を有
し、また、その沸騰伝熱管の製造方法は請求項4又は5
に記載の構成を有する。
【0008】
【作用】本発明の沸騰伝熱管によれば、伝熱管内の流動
様式が液単相流の領域では、螺旋状の旋回流促進用構造
物により流体に回転運動が与えられ、この回転に伴う流
体の撹拌作用により、熱伝達率の向上が期待できる。ま
た、旋回流促進用構造物を伝熱管内に設けたことによ
り、管内の有効伝熱面積が広くなるという効果もあり、
伝熱が促進される。また、伝熱管内の流動様式が気液二
相流の領域では、螺旋状の旋回流促進用構造物によって
流体に回転運動が与えられ、遠心力の作用で密度の小さ
い気相部は伝熱管の中央へ、密度の大きい液相部は管壁
へ導かれる。この気液分離の効果により管壁に液体が供
給され、熱伝達率の高い沸騰伝熱が行われるので、伝熱
の促進が期待できる。また、圧力損失は伝熱管内を流れ
る流体中の気体の割合によって変化し、気体割合が増大
するにつれて増加する傾向を持つ。気液二相流の領域で
は、管軸に垂直な断面での螺旋状の旋回流促進用構造物
の管内突出高さを伝熱管の軸に沿って流体の下流方向に
減少させて管内の中央に流路を設けているので、管中央
近辺の気体割合の大きい領域に対して流路が広く確保さ
れるため、圧力損失が低減される。また、図4に示すよ
うに伝熱管内の流体中の気体割合が同じであっても、流
動様式がスラグ流である場合の方が気泡流である場合に
比べて圧力損失が小さいが、前記構造によれば、旋回流
による気液分離の効果により、流動様式のスラグ流への
移行が促進されるので圧力損失の低減が期待できる。以
上の作用を総合すると、旋回流による伝熱促進効果を有
し、圧力損失の低い沸騰伝熱管が可能となる。
【0009】螺旋状の旋回流促進用構造物の管内突出高
さを段階的に変化させた構成によれば、段階的に変化し
た部分の下流での乱れの増加による伝熱の促進も期待で
きる。
【0010】管内の流体の流動様式が液単相流の領域で
は螺旋状の旋回流促進用構造物に開口部がないようにす
れば、より大きな旋回力を与えることができ、さらに、
有効伝熱面積の増大による伝熱促進効果も期待できる。
【0011】旋回流促進用構造物が1条である場合は、
液単相流の領域での流路面積が比較的広く、この領域で
の圧力損失の低減が期待できる。旋回流促進用構造物が
複数条である場合には、伝熱有効面積が広くなり、伝熱
促進のより大きな効果を期待できる。
【0012】請求項4,5に記載の旋回流促進型沸騰伝
熱管の製造方法では、同時に複数個の伝熱管の製造が可
能となる。請求項5に記載の沸騰伝熱管の製造方法では
製造過程において円管と平板の温度差を設けており、平
板の方が円管よりも低温になっている。一般に金属など
の材料は温度の上昇とともに体積も増加するので、円管
と平板の温度が等しい場合に比べ、平板の温度が低い方
が相対的に平板の体積は小さくなる。このため、円管に
平板を挿入した時、円管と平板の間に間隙ができるた
め、円管内への平板の挿入や円管内で平板を螺旋状に変
形する加工が容易となる。また、その後、円管と該円管
内の螺旋状に変形した平板の温度差を小さくしてやるこ
とにより、熱膨張の結果、円管と螺旋状に変形した平板
は密着する。この状態で円管および螺旋状に変形した平
板を複数に切断し、螺旋状に変形した平板を円管に固定
することにより、同時に複数個の旋回流促進型沸騰伝熱
管を得ることができる。このようにして製造された伝熱
管では伝熱管の管壁に螺旋状の旋回流促進用構造物が密
着しているので、伝熱管から旋回流促進用構造物へ熱が
伝導しやすくなるため、有効伝熱面積が拡大し、伝熱が
促進される。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例を部分的に破断して
示した斜視図、図2は図1のA−A断面図を示したもの
である。本実施例は伝熱管1とその内部に挿入された、
中央に開口部4を有する螺旋状の旋回流促進板2から構
成される。旋回流促進板2は、伝熱管1の管端等に溶接
等により固定される。伝熱管1の内部には流体3が流れ
るが、伝熱管1の管壁からの熱伝達により、流体3は相
変化を生じ、流動様式が液単相流から気液二相流に移行
する。旋回流促進板2の形状は、この流体3の流動状態
から決定する。すなわち、定常状態での伝熱管1の内部
の流体3の沸騰開始位置ZBを実験的に、または解析的
に、または数値的に予測しておき、この沸騰開始位置Z
B点より上流側にあたる液単相流の領域Iには旋回流促
進板2に開口部4を設けない。沸騰開始位置ZB点の下
流側にあたる気液二相流の領域IIでは旋回流促進板2に
開口部4を設ける。この開口部4の管径方向の幅dが管
の下流方向に徐々に増加するように開口部4の形状を決
定する。
【0014】このような構成の沸騰伝熱管では、液単相
流の領域Iにおいて、旋回流促進板2により流れに回転
運動が与えられる。この回転により流体3は撹拌され、
液単相流の領域Iでの対流熱伝達率が向上する。流れが
沸騰開始位置ZB点に達すると、伝熱管1の管壁で核沸
騰が生じ、これより下流では流れは気液二相流となる。
本実施例では流れに回転を与えているため、遠心力によ
り密度の大きな液相部は流路の周辺部に、密度の小さい
気相部は流路の中央部に集まりやすくなっており、気液
の分離が促進される。この気液分離効果により伝熱管1
の管壁に常に液体が供給されるため、管壁の液膜が局所
的に破断するいわゆるドライパッチの発生を防止でき、
熱伝達率の高い核沸騰伝熱を維持することが可能とな
る。また、この気液分離効果により、気液二相流の領域
IIでは流路の周辺部に比べ、流路の中央部での気体割合
が高くなる。一般に気液二相流では、気体割合が増加す
るにつれて圧力損失も増大する傾向があるが、本実施例
では気体割合が高い流路の中央部で旋回流促進板2に開
口部4を設けてあるので、流路の中央部での圧力損失を
軽減することができる。また、気液二相流の領域IIでは
下流に行くほど気体割合が増加し、圧力損失も増大する
が、旋回流促進板2の開口部4の管径方向幅dが気体割
合の高くなる下流に行くほど大きくなるため、有効に圧
力損失の軽減が図れる。さらに、上述の気液分離作用に
より気液二相流の領域IIでは気泡流からスラグ流へ、ス
ラグ流から環状流への流相様式の移行が早められる。図
4に示したように、気体割合が等しい場合、スラグ流の
方が気泡流に比べて圧力損失が小さい。したがって、流
動様式のスラグ流への移行を早めたことにより、圧力損
失の軽減が可能となる。また管内の液単相流の領域では
旋回流促進板2は中央開口部を有しないのでより大きな
旋回力を与えることができ、また有効伝熱面積が大きい
ことによる伝熱効果の促進も期待できる。
【0015】図5は本発明の第2の実施例であり、図6
は図5のB−B断面図である。本実施例は1条の螺旋状
の旋回流促進用のリブ5と、リブ5を内部に有する伝熱
管1とにより構成される。リブ5の高さhは伝熱管1の
内部を流れる流体3の流動状況により決定する。すなわ
ち、伝熱管1の内部を流れる流体3の定常状態での沸騰
開始位置ZB点を予測しておき、沸騰開始位置ZB点の
上流側にあたる液単相流の領域Iではリブ5の高さhを
一定とし、沸騰開始位置ZB点の下流にあたる気液二相
流の領域IIではリブ5の高さhを下流方向に徐々に減少
させる。リブ5をこのような構造にすることにより、液
単相流の領域Iにおいては旋回流による撹拌により対流
熱伝達率が向上する。また、気液二相流の領域IIにおい
ては遠心力による気液分離の効果で伝熱管1の管壁に液
体が常に供給されるため、ドライパッチの発生が防止さ
れ、熱伝達率の高い核沸騰伝熱が維持される。また、流
路の中央部に空間が確保されるので気体割合の固い流路
中央部での圧力損失を避けることができ、特に圧力損失
の大きくなる下流側でのリブ5の高さhを低くしている
ので、有効に圧力損失の軽減が図れる。また、気液分離
の効果による流動様式のスラグ流への移行の促進による
圧力損失の軽減も期待できる。
【0016】図7は本発明の第3実施例であり、図8は
図7のC−C断面図である。本実施例は複数条の螺旋状
の旋回流促進用のリブ5と、リブ5を内部に有する伝熱
管1とにより構成される。リブ5の高さhは伝熱管1の
内部を流れる流体3の流動状況により決定する。すなわ
ち、伝熱管1の内部を流れる流体3の定常状態での沸騰
開始位置ZB点を予測しておき、沸騰開始位置ZB点の
上流側にあたる液単相流の領域Iではリブ5の高さhを
一定とし、沸騰開始位置ZB点の下流にあたる気液二相
流の領域IIではリブ5の高さhを下流方向に徐々に減少
させる。リブ5をこのような構造にすることにより、液
単相流の領域Iにおいては旋回流による撹拌により対流
熱伝達率が向上する。また、気液二相流の領域IIにおい
てはドライパッチの防止と圧力損失の軽減が可能とな
る。また、リブ5を複数条とすることにより、リブが伝
熱フィンとして作用することによる有効伝熱面積の拡大
と、旋回流発生の能力の向上が図れる。
【0017】図9は本発明の第4の実施例であり、図1
0は図9のD−D断面図である。本実施例は伝熱管1と
伝熱管1に挿入された中央開口部4を有する螺旋状の旋
回流促進板2とから構成され、開口部4の形状は伝熱管
1の軸方向に段階的に変化している。旋回流促進板2の
形状は、伝熱管1の内部を流れる流体3の流動様式から
決定する。すなわち沸騰開始点ZBの上流の液単相流の
領域Iでは旋回流促進板2に開口部4を設けず、下流の
気液二相流の領域IIでは開口部4を設ける。開口部4の
管径方向の幅dは、流体3の気体割合が高くなる下流側
で大きくなるように段階的に変化させてある。このよう
な構成にすることにより、図1、図2で説明した第1実
施例と同様な効果が期待できる。
【0018】図11は本発明の他の実施例であり、図1
2は図11のE−E断面図である。本実施例は1条の螺
旋状の旋回流促進用のリブ5と、リブ5を内部に有する
伝熱管1とにより構成され、リブ5の高さhは伝熱管1
の軸方向に段階的に変化する。リブ5の高さhは伝熱管
1の内部を流れる流体3の流動状況により決定する。す
なわち、伝熱管1の内部を流れる流体3の沸騰開始位置
ZB点の上流側にあたる液単相流の領域Iではリブ5の
高さhを一定とし、沸騰開始位置ZB点の下流にあたる
気液二相流の領域IIでは、リブ5の高さhを下流方向に
段階的に減少させる。リブ5をこのような構造にするこ
とにより、図5、図6で説明した第2実施例と同様の効
果が期待できる。
【0019】図13は本発明の他の実施例であり、図1
4は図13のF−F断面図である。本発明は複数状の螺
旋状の旋回流促進用のリブ5と、リブ5を内部に有する
伝熱管1とにより構成され、リブ5の高さhは伝熱管1
の軸方向に段階的に変化している。リブ5の高さhは伝
熱管1の内部を流れる流体3の流動状況により決定す
る。すなわち、伝熱管1の内部を流れる流体3の沸騰開
始位置ZB点の上流側にあたる液単相流の領域Iではリ
ブ5の高さhを一定とし、沸騰開始位置ZB点の下流に
あたる気液二相流の領域IIではリブ5の高さhを下流方
向に段階的に減少させる。リブ5をこのような構造にす
ることにより、図7、図8で説明した第3実施例と同様
の効果が期待できる。
【0020】なお、図9、図11、図13の夫々の実施
例では螺旋状の旋回流促進構造物2の開口の幅dや高さ
hを段階的に変化させてあるので、その段部の所で流れ
に乱れが生じ、伝熱作用がより促進される効果が期待で
きる。
【0021】図15は本発明による旋回流促進型沸騰伝
熱管をシェルアンドチューブ型熱交換器に適用した実施
例を示すものである。本実施例ではシェル6の内部を流
れるシェル側流体10と、シェル6内に挿入された旋回
流促進型沸騰伝熱管7(前記各実施例のいずれかに示し
たもの)および旋回流促進用構造物を内部に持たない伝
熱管8との間で熱が交換される。旋回流促進型沸騰伝熱
管7と伝熱管8はシェルの外部で脱着装置9により結合
され、内部には伝熱管側流体11が流れている。旋回流
促進型沸騰伝熱管7および伝熱管8の配置は伝熱管側流
体の流動状態から決定する。すなわち伝熱管側流体11
が沸騰を開始する位置をZB点としたとき、このZB点
が旋回流促進型沸騰伝熱管7の内部に含まれるように旋
回流促進型沸騰伝熱管7を配置し、他の部分には伝熱管
8を配置する。このような配置にすることにより、伝熱
管側流体11が相変化を生じ流動様式が気液二相流とな
る部分での圧力損失が軽減され、また伝熱の促進が図れ
る。さらに、旋回流促進型沸騰伝熱管7と伝熱管8はシ
ェル6の外部で脱着装置9により結合されているので、
旋回流促進型沸騰伝熱管7および伝熱管8を取り外すこ
とができ、修理や点検が容易である。また、旋回流促進
型沸騰伝熱管7のみの交換も可能である。
【0022】図16、図17は本発明による前記第1実
施例の沸騰伝熱管の製造方法の一例を示すものである。
はじめに図16に示すように、円管21に開口部24を
有する平板22を挿入する。開口部24は図16におい
て上下および左右が対称な長い菱形の形状である。この
とき円管21と平板22に温度差を設けておき、平板2
2の方が温度が円管21の温度より低くなるようにして
おく。一般に金属などの材料ではその温度が変われば体
積が変化し、温度が高いほど体積が大きくなるので、こ
のように温度差を設けると、温度差がない場合に比べて
円管21の体積と平板22の体積比が大きくなり、相対
的に円管21の方が大きくなり、円管21と平板22の
間には間隙δができる。この間隙δがあることにより、
板22の挿入とその後のねじり加工が容易になる。この
状態で、平板22の一方の端を固定し、他方の端にねじ
りを加える。このねじりにより、平板22は螺旋状に変
形される。次に円管21と螺旋状に変形した平板22の
間の温度差をなくす。すると温度変化によって体積変化
が起こり、円管21と螺旋状に変形した平板22の間の
間隙δがなくなり、円管21と螺旋状に変形した平板2
2は密着した状態になる。(ここまでの工程の代りに、
平板22を予め捩って螺旋状に変形させておき、これを
円管21内に上記温度差の存在下で挿入し、その後、該
温度差をなくすという工程を採用しても、結果として上
記と同様な状態が得られる。)次に円管21および螺旋
状に変形した平板22を開口部24の中心位置Mで二つ
に切断する。切断により得られた切断片の一つを図17
に示す。図17において、伝熱管1と旋回流促進板2
(これらは図16の円管21および螺旋状に変形した平
板22の夫々半分に相当する)を互に両端部で溶接等に
より固定する。以上で述べた工程によって前記第1実施
例の旋回流促進型沸騰伝熱管が得られる。なお、前記第
4実施例の旋回流促進型沸騰伝熱管も同様な方法で得ら
れることは明らかであろう。
【0023】ここで述べた製造法によれば、伝熱管1と
旋回流促進板2が密着した状態になるので、伝熱管1か
ら旋回流促進板2へ熱が伝導されやすくなり、したがっ
て旋回流促進板2はフィンの働きをし、有効伝熱面積が
増加するので伝熱特性の優れた伝熱管を得ることができ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の沸騰伝熱管によれば、伝熱管内
の流動様式が液単相流の領域では旋回流による撹拌と伝
熱面積の拡大により、伝熱の促進が図れる。また、気液
二相流の領域では気液分離作用による流動様式のスラグ
流への移行の促進と、管軸に垂直な断面での旋回流促進
用構造物の断面積を管軸方向に変化させたことによって
圧力損失が軽減され、さらにドライパッチの防止により
熱伝達率の大きい沸騰伝熱を維持することができる。す
なわち本発明によれば圧力損失を低く抑えて伝熱を促進
することが可能な沸騰伝熱管が提供される。それゆえ、
伝熱管内の流体を駆動する動力源を小型化することが可
能となる。
【0025】特許請求の範囲の請求項3による熱交換器
によれば、高い伝熱特性を低圧力損失で得ることができ
るため、熱交換器の伝熱管内の流体を駆動するポンプの
小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による伝熱管の要部断面斜
視図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】気液二相流の圧力損失特性を示す概念図
【図4】流動様式による圧力損失特性の相違を示すグラ
フ図
【図5】本発明の第2実施例による伝熱管の要部断面斜
視図
【図6】図5のB−B断面図
【図7】本発明の第3実施例による伝熱管の要部断面斜
視図
【図8】図7のC−C断面図
【図9】本発明の第4実施例による伝熱管の要部断面斜
視図
【図10】図9のD−D断面図
【図11】本発明の第5実施例による伝熱管の要部断面
斜視図
【図12】図11のE−E断面図
【図13】本発明の第6実施例による伝熱管の要部断面
斜視図
【図14】図13のF−F断面図
【図15】本発明の沸騰伝熱管のシェルアンドチューブ
型熱交換器への適用例を示す概略図
【図16】本発明の伝熱管製造方法における平板が挿入
された状態での円管の要部断面図
【図17】同上の製造方法における加工後の沸騰伝熱管
の要部断面図
【符号の説明】
1…伝熱管 2…螺旋状の旋回流
促進板、 3…流体、 4…旋回流促進板の
開口部、 5…螺旋状の旋回流促進用のリブ、6…シェル、 7…旋回流促進型沸騰伝熱管、 8…旋回流促進用構造物を管内に持たない伝熱管、 9…脱着装置、 10…シェル側流
体、 11…伝熱管側流体、 21…円管、 22…平板、 24…平板の開口
部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体を流すための管内に管の内壁
    に接して軸方向に延びている1条または複数条の螺旋状
    の旋回流促進用構造物を有する沸騰伝熱管であって、前
    記管の軸に直交する断面での前記旋回流促進用構造物の
    管内突出高さが、前記管の軸に沿って前記流体の流れの
    下流方向に連続的に又は段階的に減少していることを特
    徴とする沸騰伝熱管。
  2. 【請求項2】 内部に流体を流すための管内に管の内壁
    に接して軸方向に延びている螺旋状の旋回流促進用構造
    物を有する沸騰伝熱管であって、前記旋回流促進用構造
    物が、前記管の内部の流体の流動様式が気液二相流とな
    る領域において中央開口部を有し、前記中央開口部にお
    ける前記旋回流促進用構造物の管内突出高さが、前記管
    の軸に沿って前記流体の流れの下流方向に連続的に又は
    段階的に減少していることを特徴とする沸騰伝熱管。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された沸騰伝熱管
    を、少くとも沸騰開始位置を含む領域での伝熱管として
    具備していることを特徴とする熱交換器。
  4. 【請求項4】 軸対称形の中央開口部を有する平板であ
    って該中央開口部の幅が長手方向両端に向って連続的も
    しくは段階的に減少している平板を円管の内部に挿入し
    た後に該平板に捩りを加えて該平板を螺旋状に変形させ
    る工程、または、前記の中央開口を有する平板に捩りを
    加えて螺旋状に変形させた後に該螺旋状に変形した平板
    を円管の内部に挿入する工程と、前記円管および該円管
    内の螺旋状に変形した前記平板を前記開口部の中心位置
    で前記円管の管軸に垂直に切断して前記円管と螺旋状に
    変形した前記平板を複数に分割する工程と、切断された
    前記円管と螺旋状に変形し切断された前記平板とを固定
    する工程と、からなることを特徴とする旋回流促進型沸
    騰伝熱管の製造方法。
  5. 【請求項5】 軸対称形の中央開口部を有する平板であ
    って該中央開口部の幅が長手方向両端に向って連続的も
    しくは段階的に減少している平板を該平板よりも高い温
    度に維持された円管の内部に挿入した後に該平板に捩り
    を加えて該平板を螺旋状に変形させる工程、または、前
    記の中央開口部を有する平板に捩りを加えて該平板を螺
    旋状に変形させた後に該螺旋状に変形した平板を該平板
    よりも高い温度に維持された円管の内部に挿入する工程
    と、前記円管と該円管内の螺旋状に変形した前記平板と
    の温度差を小さくして前記円管と該円管内の螺旋状に変
    形した前記平板を密着させる工程と、前記円管および該
    円管内の螺旋状に変形した前記平板を前記開口部の中心
    位置で前記円管の管軸に垂直に切断して前記円管および
    螺旋状に変形した前記平板を複数に分割する工程と、螺
    旋状に変形し切断された前記平板と切断された前記円管
    とを固定する工程と、からなることを特徴とする旋回流
    促進型沸騰伝熱管の製造方法。
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