JPH05194351A - イソシアネート化合物の連続的製造装置及び方法 - Google Patents

イソシアネート化合物の連続的製造装置及び方法

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JPH05194351A
JPH05194351A JP3269792A JP3269792A JPH05194351A JP H05194351 A JPH05194351 A JP H05194351A JP 3269792 A JP3269792 A JP 3269792A JP 3269792 A JP3269792 A JP 3269792A JP H05194351 A JPH05194351 A JP H05194351A
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tower
reaction
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solvent
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JP3269792A
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Satoyuki Hattori
聡之 服部
Makoto Miyazawa
誠 宮沢
Izumi Shimoyama
泉 下山
Masatsugu Mizuguchi
雅嗣 水口
Tetsuo Yatani
哲男 八谷
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不活性溶媒の沸点にてカルバミン酸エステル
化合物を熱分解してイソシアネート化合物を連続的に製
造する装置及び方法の改良を提供する。 【構成】 製造装置には、不活性溶媒を塔型反応器4へ
供給する手段1〜3や9,10などとは別に、前記不活
性溶媒の蒸気を前記塔型反応器4の下部領域へ供給する
手段20〜24を設けた。製造方法では、前記塔型反応
器への不活性溶媒の供給及び蒸留器からの戻しとは別
に、前記不活性溶媒の蒸気を前記反応器の下部領域へ供
給する。 【効果】 逆反応や副反応が抑制され、反応塔下部充填
剤へのポリマー状物質の付着が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソシアネート化合物
の連続的製造装置及び方法に関するものであり、特に芳
香族カルバミン酸エステル類の熱分解反応による芳香族
イソシアネート類の製造装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン等の原料となるイソシアネート
の製造方法として、ホスゲン法に代わる製法が近年多く
研究されている。中でもカルバミン酸エステルを経由
し、次いでこれを縮合して、熱分解する方法が種々提案
されている。この熱分解反応は下記の式(1)で示され
る平衡反応であり、カルバミン酸エステル(ウレタン)
をイソシアネートとアルコールとに分解し、1方の分解
生成物であるイソシアネートを目的生成物として回収す
るものである。
【0003】
【化1】
【0004】前記式(1)の平衡反応において、イソシ
アネートと共に生成されるもう1方の分解生成物である
アルコールを系外へ速やかに除去することにより、逆反
応であるウレタン生成反応を阻止し、目的生成物である
イソシアネートへの反応率を100%近いものにするこ
とができる。この可逆的熱分解反応を液相で行う場合
に、生成物のうちアルコールを有効に系外に抜き出す方
法は次の2つに分類することができる。即ち、不活性
ガスをキャリアーガスとして導入し、これによってアル
コールをストリッピングさせ同伴させて系外に導く、ス
トリッピング型反応による方法(例えば、特開昭51-294
45号、特開昭60-237058 号、特開平2-250857号各公報
等)及び溶媒の沸点で反応を行い、溶媒と共にアルコ
ールを系外に蒸発させる、蒸発型反応による方法(例え
ば、特開昭57-123159 号、特開昭57-21356号、特公昭61
-13463号、特開昭63-150255 号、特開平1-207261号各公
報等)である。
【0005】前記のストリッピング型反応による方法
は、不活性ガスや溶媒蒸気を反応塔下部より供給するの
で局所加熱や充填剤へのポリマー状物質の付着を防ぐこ
とができる点が有利であるが、アルコールの液相から気
相への移動が気液接触界面のみで起こるためにアルコー
ルの脱離効率が低く、前記の蒸発型による方法に比べ
ると十分な反応性が得られないという欠点を有してい
た。一方、前記の蒸発型反応による方法では、アルコ
ールを溶媒と共に蒸発させるので加熱量を増やして蒸発
量を増やせば反応速度を増加させることが可能である点
が長所として挙げられるが、溶媒を蒸発させるために多
大な熱量を必要とすること、時間の経過と共に塔型反応
器の下部で蒸発により溶媒が減少して基質濃度が増大す
るのでポリマー状生成物の蓄積が促進されること、更
に、反応器内部での偏流や局所加熱などにより安定した
連続運転が難しいことなどの欠点があった。
【0006】熱分解反応を塔型反応器で連続的に行なう
場合に、前記及びの各方法の長所をそのまま利用し
つつ欠点を改善する提案も既に行われている。例えば、
特開昭60-237058 号及び特開平2-250857号各公報には、
ストリッピング型反応を行う場合に、窒素などの不活性
ガス又は反応で使用したものと同一の溶媒蒸気を反応塔
の下部から供給することによって、アルコールを溶媒蒸
気側に移動させて回収する方法が記載されている。ま
た、特開平1-207261号公報には、蒸発型反応において、
反応系へ窒素ガスなどの不活性ガスキャリアーを導入す
ることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開昭60
-237058 号公報記載の方法では反応を溶媒の沸点よりも
低い温度で行っており、十分な反応性が得られないとい
う欠点があった。また、特開平2-250857号公報記載の方
法においては、熱分解反応を完全に行うためには比較的
長い反応時間(1〜3時間)が必要であるとして棚段塔
型の反応器を用いる必要があった。更に、特開平1-2072
61号公報記載の方法では、不活性ガスの導入により蒸発
による溶媒の減少が促進され、反応器内で乾固や焼き付
きが発生する可能性があるなどの欠点もあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、蒸発型反応
及びストリッピング型反応を組み合わせた前記の従来方
法の欠点を解消するために鋭意研究を行ったところ、使
用する圧力下での溶媒の沸点で反応を実施して蒸発型反
応を利用すると共に、使用溶媒の蒸気を反応器の下部か
ら導入してストリッピング型反応を利用すると、従来法
の欠点が解消され、蒸発型反応による高反応性とストリ
ッピング型反応による操作安定性とを同時に実現しつ
つ、より効率的(高反応性、高操作性、安定性)に熱分
解反応を連続的に行うことができることを見出した。本
発明は、こうした知見に基づくものである。
【0009】従って、本発明は、イソシアネート化合物
の連続的製造装置において、(1)不活性溶媒の沸点に
てカルバミン酸エステル化合物の熱分解反応を連続的に
行うことのできる塔型反応器と、(2)その塔型反応器
に熱を供給する手段と、(3)前記塔型反応器の塔頂領
域にカルバミン酸エステル化合物及び不活性溶媒を供給
することのできる手段と、(4)前記塔型反応器と連絡
する蒸留塔と、(5)前記塔型反応器から前記蒸留塔へ
イソシアネート化合物、アルコール化合物及び溶媒を送
ることのできる手段と、(6)前記蒸留塔からアルコー
ル化合物を主成分とする留分を系外へ除去することので
きる手段と、(7)前記蒸留塔からイソシアネート化合
物及び溶媒の少なくとも1部を前記塔型反応器に戻すこ
とのできる手段とを有し、更に、前記カルバミン酸エス
テル化合物及び不活性溶媒を前記塔型反応器(1)へ供
給することのできる前記手段(3)及び前記イソシアネ
ート化合物及び不活性溶媒を前記塔型反応器(1)に戻
すことのできる前記手段(7)とは別に、前記不活性溶
媒の蒸気を前記塔型反応器(1)の下部領域へ供給する
ことのできる手段を備えることを特徴とする、前記の連
続的製造装置に関する。更に、本発明は、イソシアネー
ト化合物を連続的に製造する方法において、塔型反応器
の塔頂領域にカルバミン酸エステル化合物と不活性溶媒
とを供給し、前記塔型反応器内で不活性溶媒の沸点にて
熱分解し、イソシアネート化合物、アルコール化合物及
び溶媒を前記塔型反応器から蒸留塔へ送り、前記蒸留塔
からアルコール化合物を主成分とする留分を系外へ除去
し、前記蒸留塔からイソシアネート化合物及び溶媒の少
なくとも1部を前記塔型反応器に戻し、更に、前記塔型
反応器の塔頂領域へカルバミン酸エステル化合物及び不
活性溶媒を供給すること及び前記蒸留塔から前記イソシ
アネート化合物及び不活性溶媒の少なくとも1部を前記
塔型反応器に戻すこととは別に、前記不活性溶媒の蒸気
を前記反応器の下部領域へ供給することを特徴とする、
イソシアネート化合物の連続的製造方法にも関する。本
発明は、好ましくは芳香族カルバミン酸エステル化合物
(特には芳香族ポリカルバミン酸エステル化合物)の熱
分解により、芳香族イソシアネート化合物(特には芳香
族ポリイソシアネート化合物)を連続的に製造するもの
である。
【0010】以下、本発明を図1に沿って具体的に説明
する。図1に示す装置は、本発明を実施する際に用いる
ことのできる装置の1例であり、原料容器1からカルバ
ミン酸エステルと溶媒とをポンプ2によりパイプ3から
充填塔型反応器4に挿入し、その反応塔4内で溶媒の沸
点にて液相熱分解反応を行う。続いて、反応生成物であ
るイソシアネート及びアルコール並びに溶媒の混合物
を、反応塔4の塔頂からパイプ5を経由して部分凝縮器
6に導く。部分凝縮器6では、アルコール分をパイプ7
からアルコール凝縮塔8へ送り、反応系からアルコール
分を除去する。一方、イソシアネート及び溶媒は、その
全部をパイプ9,10から反応塔4の塔頂及び/又は塔
頂以外の領域へ戻すか、或いはその一部をパイプ9,1
0から反応塔4の塔頂及び/又は塔頂以外の領域へ戻
し、残りをドレイン11から系外へ取り出す。なお、系
内の圧力調整は圧力計12及び保圧弁13によって行
い、反応塔4及びアルコール凝縮塔8の下部にそれぞれ
サンプリング管14,15を設け、ドレイン11にバル
ブ16を設け、更にパイプ9,10にもバルブ17,1
8を設ける。一方、前記原料容器1から反応器4に供給
する溶媒と同種類の溶媒を、溶媒容器20からポンプ2
1によりパイプ22を経て蒸発器23に送り、蒸発器2
3で加熱して溶媒を気体としてからパイプ24を経て、
充填塔型反応器4の下部領域に導入する。
【0011】本発明では、充填塔型反応器4内で溶媒の
沸点にてカルバミン酸エステル化合物の熱分解反応を連
続的に行い、副生成物であるアルコール化合物を溶媒と
共に蒸発させると共に、充填塔型反応器4の下部領域に
使用溶媒の蒸気をキャリアーガスとして供給するので、
アルコール化合物を同伴させることもできる。こうして
形成された、イソシアネート化合物及びアルコール化合
物並びに溶媒の混合物を、反応塔4の塔頂から部分凝縮
器6に導き、全アルコール分をアルコール凝縮塔8へ送
ってアルコール分を反応系から除去し、イソシアネート
化合物及び溶媒は、その全部又は1部を反応塔4へ戻
し、イソシアネート化合物及び溶媒を還流させる。
【0012】本発明で用いる蒸留塔とは、低沸点成分と
高沸点成分を蒸気圧の差を用いて分離する機能を有する
もので、フラッシュ蒸留や精留塔を総称するものであ
る。図1などの具体例では、還流操作を伴わない部分凝
縮器を用いるものを示した。また、塔型反応器の加熱方
式としては、マントルヒータやリボンヒータなど、或い
は熱媒体を用いる方法などの一般的な手法を使用するこ
とができ、特に限定されるものではない。
【0013】図1では、部分凝縮器6から反応塔4へイ
ソシアネート化合物及び溶媒を還流させるパイプを2本
備えた態様を示したが、塔頂領域へ戻すためのパイプ9
は設けなくてもよく、塔頂領域以外の領域へ戻すための
パイプを1本のみ、或いは複数本設けてよい。また、予
め比較的多数のパイプを配置し、それら各パイプの途中
にバルブを設け、各バルブの開閉によりパイプ本数を事
実上増減させたり、リサイクル溶媒を戻す領域を変更さ
せることができる。更に、バルブの開口度を調整して各
領域へ戻す分配率を変化させることもできる。バルブの
開閉や開口度の調整は、各操作毎に固定して行っても、
操作中に変動させてもよい。これらのバルブ調整と、蒸
発器23からの溶媒供給量と反応塔4内の反応条件(反
応温度、濃度など)の調整とを適切に組み合わせると、
反応率を向上させることができる。
【0014】ドレイン11に設けたバルブ16を調整し
て、イソシアネート化合物及び溶媒全部を反応塔4へ戻
すか、或いはその一部を反応塔4へ戻し、残りをドレイ
ン11から系外へ取り出すことができる。反応塔4へ戻
す量は、反応塔4内の運転条件によって適宜選択する。
また、部分凝縮器6の温度条件を調整することによって
部分凝縮器6の塔頂からの留出液量を変えることも可能
である。
【0015】本発明は、従来法と較べて反応塔に熱を供
給しながら、更に反応塔の下部領域に使用溶媒の蒸気を
供給する点が特徴であり、その他は従来のストリッピン
グ型反応及び蒸発型反応を利用する方法と実質的に異な
る点はないので、本発明で使用するカルバミン酸エステ
ル化合物、不活性溶媒、反応塔、蒸留塔、反応条件、副
生成物の除去方法、生成物の取得方法などは従来のもの
と同じでよい。
【0016】以上、本発明をカルバミン酸エステル化合
物の連続的熱分解反応によるイソシアネート化合物の製
造装置及び方法に関して説明したが、本発明は特定の出
発化合物の熱分解反応に限定されるものではなく、下記
の可逆的熱分解反応に一般的に適用することができるこ
とは明らかである。
【0017】
【化2】
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。以下の実施例において、ウレタン転化率及びイソ
シアネート選択率を以下の通りに求めた。まず、ウレタ
ン基及びイソシアネート基のモル数を下記の通りに計算
した。ここで、メチレンジフェニルジカーバメート、モ
ノイソシアネートカーバメート及びメチレンジフェニル
ジイソシアネートのモル数をそれぞれ〔MDU〕、〔M
IC〕及び〔MDI〕で表す。 ウレタン基のモル数=2×〔MDU〕+〔MIC〕 イソシアネート基のモル数=〔MIC〕+2×〔MD
I〕 続いて、ウレタン基及びイソシアネート基のモル数か
ら、下記の定義に従ってウレタン転化率及びイソシアネ
ート選択率を計算した。 ウレタン基の転化率=〔(仕込ウレタン基−残存ウレタ
ン基)/仕込ウレタン基〕×100 イソシアネート基の選択率=(生成イソシアネート基/
転化ウレタン基)×100
【0019】実施例1 図1に示す充填塔型反応装置を用いて試験を行った。反
応塔4は直径2.8cm及び高さ1mのステンレススチー
ル製であり、内部にヘリパックNo. 2(東京特殊金網
製)を充填した。部分凝縮器6としては、内径3cm及び
高さ15cmのステンレススチール製円筒を用い、部分凝
縮器6の下部には凝縮した溶媒を反応塔4に戻すための
パイプ9,10を、反応塔4の上部と上部から30cmの
場所に設置し、各パイプにはバルブ17,18を設け、
それらの操作によりパイプの開閉及び流量調整ができる
ようにした。
【0020】まず、原料容器1から溶媒としてo−ジク
ロロベンゼン(以後ODCBと称す)を5ml/min の量
で反応塔4に供給し、ヒータ30から約200Wで加熱
して反応塔内温度を約280℃に保ち、更に保圧弁12
により反応塔内圧力を約6kg/cm2 に保ち、溶媒を還流
させた。次に、反応塔4の横に設置した蒸発器23に溶
媒容器20からODCBを2ml/min の量で供給し、そ
こで蒸気を発生させ、反応塔4の下部から送入した。つ
いで部分凝縮器6の下部バルブ17の開度を調製し、反
応塔4に戻る還流液量を約30ml/min に設定した。こ
の時、もう一方のバルブ18を完全に閉じておいた。ま
た反応塔4の上部に設置した部分凝縮器6を室温で冷却
したところ、部分凝縮器6の上部からの流出液量は3ml
/min であった。反応塔内の温度分布が一定になった
後、原料容器1からの供給液を、メチレンジフェニレン
ジカーバメート(MDU)3.7重量%を含有したOD
CB溶液に切り替え、5ml/min で反応塔4に供給し、
熱分解反応を開始させた。
【0021】反応開始後、反応塔内の温度が安定してか
ら10時間ほど反応器下部よりサンプリングを行い、つ
いで液体クロマトグラフィー(GPC)により分析を行
った。得られたデータを前記の計算方法に従って整理す
ると、ウレタン転化率は99〜100%でイソシアネー
ト選択率は99.5〜99.7%であり、安定した反応
結果が得られた。また、反応終了後に充填剤を取り出し
て調べたところ、ポリマー状物質の堆積は特に認められ
なかった。
【0022】比較例1 蒸発器23から反応塔下部へODCB蒸気を供給せずに
反応を行うこと以外は、実施例1と同様の操作により連
続運転を行った。この場合、部分凝縮器6の上部から流
出する液量は1ml/min であり、部分凝縮器6の下部か
らの還流液量は30ml/min であった。10時間ほど連
続運転を続けたところ、ウレタン転化率95〜95.8
%、イソシアネート選択率98〜99.0%の結果が得
られた。また、反応終了後に充填剤を取り出して調べた
ところ反応器下部の充填剤にポリマー状物質の付着が認
められ、実施例1の状態とは明らかに異なるものであっ
た。
【0023】実施例2 実施例1と同様に図1の装置を使用し、原料容器1から
溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼン(以後TC
Bと称す)を5ml/min で反応塔4に供給し、ヒータ3
0から約200Wで加熱し、反応塔4の圧力を保圧弁1
3により約2kg/cm2 に保ち、そして反応塔内温度を約
260℃に保ち、溶媒を還流させた。次に反応塔4の横
に設置した蒸発器23にTCB3ml/min を供給し、そ
こで蒸気を発生させ、反応塔4の下部から送入した。つ
いで部分凝縮器6のバルブ17の開度を調製し、反応塔
4に戻る還流液量を約40ml/min に設定した。この
時、バルブ18を完全に閉じておいた。また反応塔4の
上部に設置した部分凝縮器6を室温で空冷却したとこ
ろ、部分凝縮器6の上部からの流出液量は5ml/min で
あった。反応塔内の温度分布が一定になった後、原料容
器1からの供給液を、メチレンジフェニレンジカーバメ
ート(MDU)5.0重量%を含有したTCB溶液に切
り替えて5ml/min で反応塔4に供給し、熱分解反応を
開始させた。
【0024】反応開始後、反応器内の温度が安定してか
ら10時間ほど反応器下部よりサンプリングを行い、つ
いで液体クロマトグラフィー(GPC)により分析を行
った。得られたデータを前記の計算方法に従って整理す
ると、ウレタン転化率は99〜100%でイソシアネー
ト選択率は99.3〜99.6%であり、安定した反応
結果が得られた。また、反応終了後に充填剤を取り出し
て調べたところ、ポリマー状物質の堆積は特に認められ
なかった。
【0025】比較例2 蒸発器23から反応塔下部へTCB蒸気を供給せずに反
応を行うこと以外は、実施例2と同様の操作により連続
運転を行った。この場合を部分凝縮器6の上部から流出
する液量は2ml/min であり、部分凝縮器6の下部から
の還流液量は40ml/min であった。反応開始から1時
間経過後のウレタン転化率は95.5%で、イソシアネ
ート選択率は99.6%であったが、その後更に10時
間反応を行ったところ反応率は徐々に低下し、最終的に
ウレタン転化率99.8%及びイソシアネート選択率9
9.3%となった。また、反応終了後に充填剤を取り出
して調べたところ反応器下部の充填剤にポリマー状物質
の付着が認められ、実施例2の状態とは明らかに異なる
ものであった。
【0026】実施例3 部分凝縮器6のバルブ17及びバルブ18の開度を調整
し、反応塔4の塔頂及び塔頂より30cmの部位に戻る還
流液量を各々約20ml/min に設定したこと以外は、実
施例2と同様の運転を行った。その結果、反応開始から
10時間経過後でもウレタン転化率99〜100%及び
イソシアネート選択率99.2〜99.8%となり、安
定した反応結果が得られた。また、反応終了後に充填剤
を取り出して調べたところ、ポリマー状物質の堆積は特
に認められなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明では、カルバミン酸エステル化合
物の液相熱分解反応を反応塔で連続的に行なうにあた
り、副生するアルコールを溶媒と共に蒸発させると共
に、反応塔下部にキャリアーガスとして導入する溶媒蒸
気にアルコールを同伴させることにより、アルコールを
系外に迅速かつ十分に除去することができるので、逆反
応を効果的に阻止し、カルバミン酸エステルからイソシ
アネートへの正反応を促進することが可能になる。更
に、反応塔下部でのポリマー状物質の付着を防止するこ
ともできる。従って、本発明によれば、カルバミン酸エ
ステル化合物の液相熱分解反応を高反応性を維持しつ
つ、長時間安定して連続的に実施することが可能にな
り、イソシアネート化合物を長時間安定して高収率で製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 原料容器 4 反応塔 6 部分凝縮器 8 アルコール凝縮器 20 溶媒容器 23 蒸発器 30 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 雅嗣 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 八谷 哲男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート化合物の連続的製造装置
    において、(1)不活性溶媒の沸点にてカルバミン酸エ
    ステル化合物の熱分解反応を連続的に行うことのできる
    塔型反応器と、(2)その塔型反応器に熱を供給する手
    段と、(3)前記塔型反応器の塔頂領域にカルバミン酸
    エステル化合物及び不活性溶媒を供給することのできる
    手段と、(4)前記塔型反応器と連絡する蒸留塔と、
    (5)前記塔型反応器から前記蒸留塔へイソシアネート
    化合物、アルコール化合物及び溶媒を送ることのできる
    手段と、(6)前記蒸留塔からアルコール化合物を主成
    分とする留分を系外へ除去することのできる手段と、
    (7)前記蒸留塔からイソシアネート化合物及び溶媒の
    少なくとも1部を前記塔型反応器に戻すことのできる手
    段とを有し、更に、前記カルバミン酸エステル化合物及
    び不活性溶媒を前記塔型反応器(1)へ供給することの
    できる前記手段(3)及び前記イソシアネート化合物及
    び不活性溶媒を前記塔型反応器(1)に戻すことのでき
    る前記手段(7)とは別に、前記不活性溶媒の蒸気を前
    記塔型反応器(1)の下部領域へ供給することのできる
    手段を備えることを特徴とする、前記の連続的製造装
    置。
  2. 【請求項2】 イソシアネート化合物を連続的に製造す
    る方法において、塔型反応器の塔頂領域にカルバミン酸
    エステル化合物と不活性溶媒とを供給し、前記塔型反応
    器内で不活性溶媒の沸点にて熱分解し、イソシアネート
    化合物、アルコール化合物及び溶媒を前記塔型反応器か
    ら蒸留塔へ送り、前記蒸留塔からアルコール化合物を主
    成分とする留分を系外へ除去し、前記蒸留塔からイソシ
    アネート化合物及び溶媒の少なくとも1部を前記塔型反
    応器に戻し、更に、前記塔型反応器の塔頂領域へカルバ
    ミン酸エステル化合物及び不活性溶媒を供給すること及
    び前記蒸留塔から前記イソシアネート化合物及び不活性
    溶媒の少なくとも1部を前記塔型反応器に戻すこととは
    別に、前記不活性溶媒の蒸気を前記反応器の下部領域へ
    供給することを特徴とする、イソシアネート化合物の連
    続的製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101870665A (zh) * 2010-05-18 2010-10-27 中国科学院过程工程研究所 用于氨基甲酸酯热解反应的气液固三相逆流反应装置及其方法
JP2013517312A (ja) * 2010-01-19 2013-05-16 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア カルバメートの熱的分離によるイソシアネートの調製方法
WO2016156188A1 (de) 2015-03-31 2016-10-06 Basf Se Verfahren zur herstellung von isocyanaten durch carbamatspaltung
JP2019199421A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 旭化成株式会社 イソシアネートの製造方法
US11192853B2 (en) * 2010-10-04 2021-12-07 Asahi Kasei Chemicals Corporation Separation method and method for producing isocyanate

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