JPH05194932A - 紫外線吸収性顔料、及びこれを配合した化粧料 - Google Patents

紫外線吸収性顔料、及びこれを配合した化粧料

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JPH05194932A
JPH05194932A JP20749092A JP20749092A JPH05194932A JP H05194932 A JPH05194932 A JP H05194932A JP 20749092 A JP20749092 A JP 20749092A JP 20749092 A JP20749092 A JP 20749092A JP H05194932 A JPH05194932 A JP H05194932A
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ultraviolet
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ultraviolet absorber
acid
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Hitoshi Masaki
仁 正木
Masumi Takei
増美 竹井
Hiroshi Hayashi
弘志 林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線吸収剤を高分子化あるいは高分子に固
定化して紫外線吸収性顔料とし、経皮または経皮脂腺に
よる皮膚への吸収性を低下させるとともに、水,汗,皮
脂等により除去されやすいという物理的性質を改善し
て、皮膚刺激等の問題のない、安全で化粧持ちの良い日
焼け防止用化粧料を得る。 【構成】 シリカ,タルク,酸化チタン等の表層に水酸
基を有する多価金属系無機顔料に、シランカップリング
剤またはチタンカップリング剤を用いて、表層水酸基に
紫外線吸収剤を結合させるか、あるいはポリオレフィン
系,ポリスチレン系,ポリビニル系及びアミド基,カル
ボキシル基叉はカルボニル基を有する有機顔料に、紫外
線吸収剤を共有結合させて紫外線吸収性顔料を得る。こ
の紫外線吸収性顔料を、通常の化粧料用顔料と同様に化
粧料中に配合して、安全性が高く、水等による除去性も
改善された日焼け防止用化粧料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に紫外線吸収剤を
結合させることにより、紫外線吸収性を持たせた顔料
と、該顔料を配合した安全性の高い化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、皮膚用化粧料,メイクアップ
化粧料等、種々の化粧料において、着色及び調色,滑性
や光沢の付与等の目的で、体質顔料,白色顔料,着色顔
料,パール顔料が一般的に用いられている。体質顔料と
しては、シリカの他、タルク,マイカ,セリサイト,カ
オリンなどの粘土鉱物等のケイ酸化合物や、ナイロン粉
末,ポリエチレン粉末,ポリスチレン粉末等の有機顔料
が用いられる。白色顔料としては酸化チタン等が、着色
顔料としては、ベンガラ(酸化第二鉄),黒色酸化鉄
(四三酸化鉄),黄色酸化鉄(オキシ酸化鉄),群青
(アルミノシリケート錯体)等が、パール顔料として
は、魚鱗箔,雲母チタン等が用いられている。
【0003】特に、タルク,マイカ,シリカといったケ
イ酸化合物は、粉体の流動性を改善したり、固結を防止
したり、構造粘性を有するため製剤にチクソトロピー性
を付与するといった目的でよく用いられている。また、
酸化チタン等の金属酸化物は、紫外線散乱効果を有し、
被覆力が大きいため、日焼け防止用化粧料によく使用さ
れる。
【0004】また、近年、紫外線の皮膚に対する悪影響
が明らかになるにつれて、紫外線吸収剤を配合すること
により、紫外線による紅斑や日焼けを防止する化粧料が
多く開発されるようになってきた。紫外線吸収剤として
は、2-エチルヘキシルパラジメチルアミノ安息香酸エス
テル等のパラアミノ安息香酸(PABA)系、エチルヘ
キシルパラメトキシ桂皮酸エステル等の桂皮酸エステル
系、ホモサレート等のサリチル酸エステル系、オキシベ
ンゾン等のベンゾフェノン系など、多種類の化合物が用
いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の紫外線
吸収剤の中には、接触皮膚炎,光接触皮膚炎の発生が報
告されているものもある。また、感作性の認められてい
るものもある。この点を改良した紫外線吸収剤もある
が、累積刺激性は改善されていない。上記したような日
焼けを防止する化粧料においては、戸外で、しかも紫外
線照射量の多い時期に用いられるため、かかる紫外線吸
収剤の光毒性や累積刺激性といった安全性上の問題は、
解決するべき大きな課題である。
【0006】また、パラアミノ安息香酸などは耐水性に
劣り、一方、エステル系のものは耐皮脂性に劣るため、
水や汗,皮脂により除去されるといった物理的性質上の
欠点も多かった。日焼け防止用の化粧料は、戸外でスポ
ーツをするとき、或は発汗の多い夏季に主に使用され、
汗または皮脂に対する化粧持ちが要求されるため、かか
る物理的性質上の欠点は製剤的に致命的であった。
【0007】化粧料に用いられる上記顔料は、それら自
体皮膚表面を被覆し、多少は紫外線の透過を抑制するこ
とができる。また、上記したように酸化チタン等は紫外
線散乱効果を有し、日焼け防止用化粧料に用いられてい
る。しかしながら、被覆性を高めるため、あるいは十分
な紫外線散乱効果を得るためには、これら顔料をかなり
多量に配合しなければならず、調色がうまくいかなかっ
たり、粉浮きの発生等化粧持ちが悪くなったりという悪
影響が生じていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決する手
段として、われわれは紫外線吸収剤を高分子化あるいは
高分子に固定化して、皮膚への吸収性を低下させ、且つ
水,皮脂による除去性等の物理的性質の改善を図ってき
た。そして、紫外線吸収剤のシリコーン誘導体及びフッ
素樹脂への導入についてすでに開示している(特願平2
−312396,特願平3−100426)。今回、化
粧料に使用する顔料表面に紫外線吸収剤を結合させ、顔
料自体に紫外線吸収性を持たせることを検討し、紫外線
吸収剤を顔料表面に安定に存在させるため、化学的に共
有結合させることにした。
【0009】紫外線吸収剤を結合させる顔料としては、
表層に水酸基を有するケイ酸,ケイ酸塩より成る粘土鉱
物,金属酸化物といった無機顔料を挙げることができ
る。シリカ(ケイ酸)はケイ素に結合する水酸基を有
し、粘土鉱物はケイ酸四面体の層と、アルミニウム−酸
素八面体のジブサイト層、或いはマグネシウム−酸素八
面体のブルサイト層が重なって構成されるものが多く、
ハロサイト及びパイロフィライトはケイ素及びアルミニ
ウムに結合する水酸基を、カオリナイト及び雲母はアル
ミニウムに結合する水酸基を、タルクはマグネシウムに
結合する水酸基を、モンモリロナイトはアルミニウム及
びマグネシウムに結合する水酸基を、ノントロナイトは
鉄に結合する水酸基を有し、これら水酸基が粘土鉱物を
構成する結晶層の表層に存在する。また、金属酸化物と
しては、二酸化チタン,酸化亜鉛,酸化アルミニウム,
炭酸マグネシウム等を挙げることができる。さらに、パ
ール顔料として使用される雲母チタンのように、粘土鉱
物を金属酸化物で被覆処理して成る顔料も本発明に用い
ることができる。これらは特に日焼け防止用化粧料にお
いてよく使用されるため、紫外線吸収性を持たせる効果
も大きい。
【0010】また、ポリオレフィン系,ポリスチレン
系,ポリビニル系の有機顔料、及びアミド基,カルボキ
シル基叉はカルボニル基を有する有機顔料へも、導入が
可能である。
【0011】ケイ酸,粘土鉱物,金属酸化物等の無機顔
料への紫外線吸収剤の導入は、シランカップリング剤ま
たはチタンカップリング剤を用いて行うことができた。
シランカップリング剤は、化1に示す構造を有し、化1
中Xはアルコキシ,ハロゲン等、シリカ等無機物質と結
合する基であり、Yはアミノ,エポキシ,ビニル等、有
機物質と反応する基である。また、チタネートカップリ
ング剤の構造を化2に示す。化2において、Xはカルボ
キシル,ハロゲン,オルガノスルホン酸,オルガノリン
酸等、Yはアルコキシ,カルボキシル等である。
【化1】
【化2】
【0012】一方、ポリオレフィン系,ポリスチレン
系,ポリビニル系の有機顔料への紫外線吸収剤の導入
は、これらを合成する際、構成モノマーに紫外線吸収剤
を主として求核置換反応により導入し、次いで重合させ
ることにより行う。また、アミド基,カルボキシル基叉
はカルボニル基といった官能基を有する有機顔料の場合
は、これら官能基と紫外線吸収剤とを反応させることに
より、直接導入が可能である。
【0013】結合させる紫外線吸収剤としては、顔料表
面への導入が容易で、しかも工業的に大量生産されてい
て低コストで入手できる、パラアミノ安息香酸エチル,
パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル等のPAB
A系、2-エチルヘキシルパラメトキシ桂皮酸等の桂皮酸
エステル系のものを用いた。
【0014】
【作用】上記の手段により、本発明において、紫外線吸
収剤をシリカ,タルク等の粘土鉱物といったケイ酸化合
物や酸化チタン等の金属酸化物等の無機顔料に結合させ
たり、あるいはポリエチレン粉末,ポリスチレン粉末等
のポリオレフィン系,ポリスチレン系及びポリビニル系
の他、ナイロン粉末等アミド基,カルボキシル基及びカ
ルボニル基を有する有機顔料に導入することによって、
紫外線吸収性を有する顔料とした。これら紫外線吸収性
顔料は、通常の顔料と同様に化粧料中に配合でき、紫外
線の透過を有効に防止する。この化粧料を皮膚上に塗布
した場合、経皮あるいは経皮脂腺による紫外線吸収剤の
皮膚への浸透が起こらず、先に述べた接触皮膚炎,光接
触皮膚炎等の皮膚への悪影響が起こる心配はない。
【0015】また、顔料表面に紫外線吸収剤が共有結合
されているため、水,汗または皮脂による紫外線吸収剤
の溶解,流出に対し抵抗性を示すので、皮膚上から紫外
線吸収剤が除去されにくい。
【0016】
【実施例】さらに本発明について、実施例により詳細に
説明する。
【0017】実施例1は、パラアミノ安息香酸結合シリ
カである。シリカ表面へのパラアミノ安息香酸の導入
は、化3に示す反応により行った。まず、シリカ表面の
水酸基にアミノメチルトリエトキシシランを結合させ
る。ついで、シリカに結合したアミノ基とパラアミノ安
息香酸をアミド結合させ、目的の生成物を得た。
【化3】
【0018】実施例2は、パラアミノ安息香酸エチル結
合シリカである。パラアミノ安息香酸エチルの導入は、
2-プロペニルトリエトキシシランを用いて、化4のよう
にして行った。この場合は、パラアミノ安息香酸エチル
をアミノ基により、シリカ上の二重結合に付加させる。
【化4】
【0019】実施例3もパラアミノ安息香酸エチル結合
シリカである。これは化5に示すように、エポキシメチ
ルトリエトキシシランを用いて、パラアミノ安息香酸エ
チルをアミノ基により、シリカ上のエポキシドに開環付
加させて得る。
【化5】
【0020】実施例4は、パラメトキシ桂皮酸結合酸化
チタンである。これは化6に示すように、アミノメチル
トリエトキシシランを用いて、酸化チタン上のアミノ基
と、パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシルエステルのカ
ルボキシル基とをアミド結合させて得る。
【化6】
【0021】実施例5は、パラアミノ安息香酸結合タル
クである。これはタルクを構成するブルサイト層上の水
酸基に、アミノメチルトリエトキシシランを用いて実施
例1と同様にして調製する。
【0022】実施例6は、パラアミノ安息香酸エチル結
合カオリンである。これはカオリンを構成するジブサイ
ト層上の水酸基に、2-プロペニルトリエトキシシランを
用いて実施例2と同様にして調製する。
【0023】実施例7は、パラメトキシ桂皮酸結合雲母
チタンである。これは雲母上に被覆した二酸化チタン上
に、アミノメチルトリエトキシシランを用いて実施例4
と同様に調製する。
【0024】実施例8は、化7に示すジメチルアミノベ
ンゾイル基を有するポリエチレン粉末である。エチレン
モノマーの水素をジメチルアミノベンゾイル基と置換
し、これを重合させて得る。重合度はn=100であ
る。
【化7】
【0025】実施例9は、化8に示すパラメトキシ桂皮
酸を導入したナイロン粉末である。これは、ナイロンの
カルボニル基に、パラメトキシ桂皮酸を求核付加反応に
より結合させて調製する。
【化8】
【0026】実施例10は、実施例1に係るパラアミノ
安息香酸結合シリカを配合した日焼け止め用乳液であ
る。処方を表1に示す。製造方法は以下の通りである。
表1中、(6)〜(11)を混合加熱して均一な溶液とし、こ
れに(12),(13)を均一に分散させる。これを80〜85
℃に加熱し、あらかじめ混合して80〜85℃に加熱し
た(1)〜(5)を徐々に添加して、乳化させた後冷却し、5
0℃にて(14)を加え、さらに冷却する。
【表1】
【0027】実施例11は、実施例4に係るパラメトキ
シ桂皮酸結合酸化チタンと、実施例9に係るパラメトキ
シ桂皮酸結合ナイロン粉末を配合した日焼け止めパウダ
ーである。処方を表2に示す。製造方法は以下の通りで
ある。表2中、(1)〜(7)を均一に混合し、(8)〜(10)を
添加して混合均一化した後、(11)を添加混合し、金皿に
充填する。
【表2】
【0028】実施例12は、実施例6に係るパラアミノ
安息香酸エチル結合カオリンと、実施例7に係るパラメ
トキシ桂皮酸結合雲母チタンとを配合して成る固形ファ
ンデーションである。処方を表3に示す。製造方法は以
下の通りである。表3中、(1)〜(9)を混合粉砕して均一
化し、これに(10)〜(12)を添加して混合均一化した後、
(13)を添加混合する。その後、これを金皿に充填し、圧
縮成型機にてプレス成型する。
【表3】
【0029】また、実施例10において、表1中(12)の
パラアミノ安息香酸結合シリカの替わりにパラアミノ安
息香酸及びシリカを用いたものを比較例1とした。処方
を表4に示す。この場合、表4中(6)〜(11)を混合加熱
して均一な溶液とし、これに(13),(14)を分散させた後
80〜85℃に加熱し、あらかじめ混合して80〜85
℃に加熱した(1)〜(5)及び(12)を徐々に添加して、乳化
させた後冷却し、(15)を加える。また、実施例11にお
いて、表2中(1)のパラメトキシ桂皮酸結合酸化チタン
を酸化チタン及びパラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル
エステルに、及び(6)のパラメトキシ桂皮酸結合ナイロ
ン粉末をナイロン粉末に代替したものを比較例2とし
た。処方を表5に示す。この場合は、表5中(1)〜(7)を
混合均一化し、(8)〜(11)を添加混合して均一化した
後、(12)を添加混合し、金皿に充填して製造する。さら
に、実施例12において、表3中(4)のパラアミノ安息
香酸エチル結合カオリンをカオリン及びパラアミノ安息
香酸エチルに、(5)のパラメトキシ桂皮酸結合雲母チタ
ンを雲母チタン及びパラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシ
ルエステルに代替したものを比較例3とした。処方を表
6に示す。この場合は、表6中(1)〜(9)を混合粉砕して
均一化し、(10)〜(14)を添加混合した後(15)を添加し
て、金皿に充填してプレス成型する。
【表4】
【表5】
【表6】
【0030】なお、上記の比較例においては、紫外線吸
収性顔料を、その担体となる顔料と紫外線吸収剤とに代
替する際、紫外線吸収性顔料の単位重量当たりの紫外線
吸収剤の結合度を考慮して、配合量を決定した。
【0031】
【発明の効果】本発明の効果を示すべく、実施例10,
実施例11及び実施例12における日焼け防止効果,水
等に対する抵抗性の改善効果,及び安全性の改善効果に
ついて、比較例1,比較例2及び比較例3とともに検討
した。日焼け防止効果はSunProtection
Factor(SPF)の測定により評価した。水等に
よる除去抵抗性の改善効果は、J. Soc. Cosmet. Chem.
31 133-143 (1980) に記載された方法により評価した。
また、安全性の改善効果は累積皮膚刺激性試験により評
価した。
【0032】(1)SPFの測定 光源としてキセノンア
ークソーラーシミュレーターを用い、スキンタイプI〜I
IIの成人男子20名を被験者として、背部に2ミリグラ
ム/平方センチメートルの割合で試料を塗布した。各試
料の塗布面積は20平方センチメートルとした。SPF
値測定前にあらかじめ試料未塗布部の最小紅斑量(ME
D)を求め、ついで試料の予想SPF値以上の照射を公
比1.3で5段階で行い、試料塗布部のMEDを求め、
試料塗布部の値を未塗布部の値で除してSPFを算出
し、各被験者の平均値を求めた。結果を表7に示す。
【表7】
【0033】表7に示されるように、各実施例とも、用
いた紫外線吸収性顔料に結合されている紫外線吸収剤の
量は、実際には各比較例において配合されている紫外線
吸収剤の量よりも少ないため、SPF値は実施例の方が
いずれも比較例より低くなっている。しかし、紫外線吸
収剤の担体となる顔料による被覆効果もあって、そこそ
このSPF値を示しており、いずれも十分な日焼け防止
効果を有するものであった。
【0034】(2)水等による除去抵抗性の評価 最初に
水による除去抵抗性を、5〜6週齢のヘアレスマウスよ
り得た表皮片を用いて、in vitro で評価した。まず、
試料塗布及び未塗布の表皮片について、ソーラーシミュ
レーターを用いて290〜320nmの範囲で紅斑を生ず
る紫外線量(EE(λ))、及び表皮片上における紫外線
吸収を測定し、ついで表皮片を35℃の水浴に浸し、1
0分後及び40分後に乾燥して、同様にEE(λ)及び紫
外線吸収を測定した。測定値より、数1に従って予測S
PF値を算出し、表8に示した。
【数1】
【表8】
【0035】実施例10,11,12及び比較例2,3
においては、予測SPF値は水浴中浸せき処理によって
さほど低下せず、ヘアレスマウス表皮片上に紫外線吸収
剤が良好に保持されていることが示された。しかし、比
較例1では10分間の水浴浸せき処理により、予測SP
F値が大幅に低下し、処方中のパラアミノ安息香酸の水
による流失が認められた。従って、特に実施例10にお
いては、比較例1において使用したパラアミノ安息香酸
の耐水性の悪さに起因する水による除去性が大幅に改善
されたものと考えられた。
【0036】次に、汗や皮脂による除去抵抗性を、in v
ivo で評価した。まず、各試料について上記と同様にS
PFを測定した。ついで、被験者に20分間水泳をさ
せ、20分休憩の後、再び20分間水泳をさせた。その
後皮膚を乾燥させて再度SPFを測定した。結果は、各
試料について水泳前のSPF値と水泳後のSPF値を比
較して表9に示した。
【表9】
【0037】実施例10,11,12のいずれも、各比
較例に比べて水泳後のSPF値の低下が小さくなってお
り、各比較例で使用した紫外線吸収剤の耐水性,耐皮脂
性の悪さに起因する、汗及び皮脂による除去抵抗性の悪
さが大幅に改善されていた。
【0038】(3)累積皮膚刺激性試験 実施例10,1
1,12及び比較例1,2,3と、対照(これらの処方
において紫外線吸収剤を除いたもの)を、モルモット5
匹に14日間連続塗布し、毎日紅斑及び浮腫の発生の状
況を観察し、表10に示す判定基準に従って皮膚刺激指
数を求めた。すべての動物についてこの指数の総数を求
め、これを動物数で除し、14日間の総和を求めた。各
試料についての累積皮膚刺激指数を表11に示した。
【表10】
【表11】
【0039】実施例10,11,12のいずれもが、そ
れぞれ比較例1,2,3に比べて有意に低い累積皮膚刺
激指数値を示し、紫外線吸収剤を含有しない対照に比べ
てもさほど高い値を示すものではなかった。本発明の実
施例においては、紫外線吸収剤であるパラアミノ安息香
酸,パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシルエステル,パ
ラアミノ安息香酸エチルがシリカ,酸化チタン,カオリ
ン,雲母チタンあるいはナイロン粉末上に結合され、経
皮あるいは経皮脂腺吸収されないので、これまで問題と
なっていた累積皮膚刺激が発生しないものと考えられ
る。また、光毒性,光感作性等についても、本発明の実
施例については特に問題はなかった。
【0040】以上のように、本発明においては、紫外線
吸収剤をシリカ,酸化チタン,ナイロン粉末といった、
表層に水酸基あるいは官能基を有する無機あるいは有機
顔料表面に結合させることにより、経皮或は経皮脂腺に
よる吸収を防ぎ、接触刺激や光毒性といった皮膚への悪
影響を排除することができた。特に、これまで解決され
なかった累積皮膚刺激性が改善され、連続使用しても安
全な日焼け防止用化粧料を提供することができた。ま
た、紫外線吸収剤の耐水性,耐皮脂性等の物理的性質上
の欠点を改善し、汗や皮脂による化粧崩れのない、化粧
持ちに優れる日焼け防止用化粧料を得ることができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に紫外線吸収剤を結合させて成る、
    紫外線吸収性顔料。
  2. 【請求項2】 顔料が、表層に水酸基を有する多価金属
    系無機顔料であることを特徴とする、請求項1に記載の
    紫外線吸収性顔料。
  3. 【請求項3】 顔料が、ポリオレフィン系,ポリスチレ
    ン系,ポリビニル系の有機顔料、及びアミド基,カルボ
    キシル基叉はカルボニル基を有する有機顔料より成る群
    から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1に
    記載の紫外線吸収性顔料。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2及び請求項3に記載
    の紫外線吸収性顔料より選ばれる1種以上を配合するこ
    とを特徴とする、化粧料。
JP20749092A 1991-07-10 1992-07-10 紫外線吸収性顔料、及びこれを配合した化粧料 Pending JPH05194932A (ja)

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