JPH0519775A - 騒音低減装置 - Google Patents
騒音低減装置Info
- Publication number
- JPH0519775A JPH0519775A JP3171054A JP17105491A JPH0519775A JP H0519775 A JPH0519775 A JP H0519775A JP 3171054 A JP3171054 A JP 3171054A JP 17105491 A JP17105491 A JP 17105491A JP H0519775 A JPH0519775 A JP H0519775A
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- secondary sound
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 騒音低減装置を機能させている最中にかえっ
て騒音を増大させてしまうという事態が生じたときこれ
を回避する。 【構成】 振動源1から伝播してくる機械振動により騒
音が発生する場合、マイクロプロセッサ2は振動源1の
振動周波数から騒音を相殺する二次音を算出しこれをス
ピーカ5から発生させる。このとき、発散予測手段8
は、マイク4が検出する騒音と二次音の残留音が発散す
るか否かを予測し、残留音の発散を予測したときは、制
御停止手段10にて二次音信号のスピーカ5への出力を
自動的に中断させる。これにより、二次音発生により騒
音が増大してしまう事態を回避することが可能となる。
て騒音を増大させてしまうという事態が生じたときこれ
を回避する。 【構成】 振動源1から伝播してくる機械振動により騒
音が発生する場合、マイクロプロセッサ2は振動源1の
振動周波数から騒音を相殺する二次音を算出しこれをス
ピーカ5から発生させる。このとき、発散予測手段8
は、マイク4が検出する騒音と二次音の残留音が発散す
るか否かを予測し、残留音の発散を予測したときは、制
御停止手段10にて二次音信号のスピーカ5への出力を
自動的に中断させる。これにより、二次音発生により騒
音が増大してしまう事態を回避することが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械振動の伝播により発
生した騒音等を同振幅・逆位相音にて能動的に相殺し、
低減する騒音低減装置に係り、特に、消音効果が得られ
ない事態が生じたときの騒音増大を回避するに好適な騒
音低減装置に関する。
生した騒音等を同振幅・逆位相音にて能動的に相殺し、
低減する騒音低減装置に係り、特に、消音効果が得られ
ない事態が生じたときの騒音増大を回避するに好適な騒
音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機械振動源が近くにある場合、伝播して
くる機械振動により騒音が発生する。自動車や船舶は周
期的機械振動源としてエンジンを持ち、また航空機等で
は翼の振動等が周期的な機械振動源となる。この騒音は
機械振動周波数に依存するため、その周波数を知ること
はできる。しかし、伝播してきた機械振動により車室や
客室等の天井,床,壁,窓その他のどこが共振し実際の
騒音発生源になるかは分からない場合が多い。そこで、
騒音に対し同振幅・逆位相の関係にある二次音を機械振
動の周波数及び車室等の空間音響伝達関数から求め、こ
の二次音を車室内に放射することにより、騒音を相殺す
る騒音低減装置が開発されている。
くる機械振動により騒音が発生する。自動車や船舶は周
期的機械振動源としてエンジンを持ち、また航空機等で
は翼の振動等が周期的な機械振動源となる。この騒音は
機械振動周波数に依存するため、その周波数を知ること
はできる。しかし、伝播してきた機械振動により車室や
客室等の天井,床,壁,窓その他のどこが共振し実際の
騒音発生源になるかは分からない場合が多い。そこで、
騒音に対し同振幅・逆位相の関係にある二次音を機械振
動の周波数及び車室等の空間音響伝達関数から求め、こ
の二次音を車室内に放射することにより、騒音を相殺す
る騒音低減装置が開発されている。
【0003】図6は、従来の騒音低減装置の概略構成図
である。騒音低減装置は、車室等の騒音空間の複数箇所
での音圧を検出するマイクロフォン4と、二次音を騒音
空間に放射する複数のスピーカ5と、演算手段としての
マイクロプロセッサ2を備えるコントローラ3からな
る。エンジン1から車室等に機械的振動が伝播してくる
と、この機械振動に起因して車室内に騒音が発生する。
そこで、マイクロプロセッサ2は、騒音空間の空間音響
伝達関数を勘案し、この騒音を能動的に相殺する二次音
を機械振動周波数から算出し、この二次音をスピーカ5
から車室内に放射して車室内の騒音を低減する。このと
き、マイクロプロセッサ2は、例えば最急降下法の一種
である最小平均自乗アルゴリズム(以下、LMSアルゴ
リズムという。)により、マイクロフォン4で検出され
る車室内残留音が最小となるように、各スピーカ5から
放射する二次音を算出する。
である。騒音低減装置は、車室等の騒音空間の複数箇所
での音圧を検出するマイクロフォン4と、二次音を騒音
空間に放射する複数のスピーカ5と、演算手段としての
マイクロプロセッサ2を備えるコントローラ3からな
る。エンジン1から車室等に機械的振動が伝播してくる
と、この機械振動に起因して車室内に騒音が発生する。
そこで、マイクロプロセッサ2は、騒音空間の空間音響
伝達関数を勘案し、この騒音を能動的に相殺する二次音
を機械振動周波数から算出し、この二次音をスピーカ5
から車室内に放射して車室内の騒音を低減する。このと
き、マイクロプロセッサ2は、例えば最急降下法の一種
である最小平均自乗アルゴリズム(以下、LMSアルゴ
リズムという。)により、マイクロフォン4で検出され
る車室内残留音が最小となるように、各スピーカ5から
放射する二次音を算出する。
【0004】尚、従来技術に関連するものとして、英国
公開特許2149614A号公報がある。
公開特許2149614A号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の騒音低
減装置は、二次音放射により消音を図る期間中、その電
源をオン状態に維持し、常に騒音低減制御機能を働かせ
ておくという使い方をする。しかし、騒音低減装置を機
能させている期間中に、マイクロフォンとスピーカの間
の空間音響伝達関数が著しく変化してしまうという事
象、例えば気温が急変する等の事象が生起すると、消音
効果がなくなり、二次音放射によりかえって騒音が増大
してしまうことがあるということが判明した。騒音が増
大したとき乗員等が騒音低減装置のスイッチを一々オフ
するのは面倒であり、また、騒音が増大してからスイッ
チをオフするのでは遅すぎ、騒音低減装置を設置した意
味がなくなる。騒音低減装置を一般に普及させるには、
この問題を解決する必要がある。
減装置は、二次音放射により消音を図る期間中、その電
源をオン状態に維持し、常に騒音低減制御機能を働かせ
ておくという使い方をする。しかし、騒音低減装置を機
能させている期間中に、マイクロフォンとスピーカの間
の空間音響伝達関数が著しく変化してしまうという事
象、例えば気温が急変する等の事象が生起すると、消音
効果がなくなり、二次音放射によりかえって騒音が増大
してしまうことがあるということが判明した。騒音が増
大したとき乗員等が騒音低減装置のスイッチを一々オフ
するのは面倒であり、また、騒音が増大してからスイッ
チをオフするのでは遅すぎ、騒音低減装置を設置した意
味がなくなる。騒音低減装置を一般に普及させるには、
この問題を解決する必要がある。
【0006】本発明の目的は、騒音空間の空間音響伝達
関数が著しく変化することが原因で、二次音放射により
騒音が増大することのない騒音低減装置を提供すること
にある。
関数が著しく変化することが原因で、二次音放射により
騒音が増大することのない騒音低減装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、機械振動の
伝播により発生する騒音を検出する騒音検出手段と、前
記騒音に対し同振幅,逆位相となる二次音を算出する演
算手段と、該演算手段が算出した二次音を発生し前記騒
音を低減する二次音発生手段とを備える騒音低減装置に
おいて、騒音と二次音の残留音が発散するか否かを予測
する発散予測手段と、該発散予測手段が残留音の発散を
予測したとき前記制御手段の機能を自動的に中断させる
機能中断手段とを設けることで、達成される。
伝播により発生する騒音を検出する騒音検出手段と、前
記騒音に対し同振幅,逆位相となる二次音を算出する演
算手段と、該演算手段が算出した二次音を発生し前記騒
音を低減する二次音発生手段とを備える騒音低減装置に
おいて、騒音と二次音の残留音が発散するか否かを予測
する発散予測手段と、該発散予測手段が残留音の発散を
予測したとき前記制御手段の機能を自動的に中断させる
機能中断手段とを設けることで、達成される。
【0008】
【作用】二次音放射により騒音が増大すると予測された
ときは、機能中断手段が自動的に騒音低減制御を中断さ
せるので、手動にて騒音低減装置を一々オンオフする必
要がない。また、この機能中断手段は、実際に騒音が増
大した後に騒音低減制御をオフするのではなく、実際に
騒音が増大する前にそれを予測して中断するので、騒音
増大による不快感を与えることがない。
ときは、機能中断手段が自動的に騒音低減制御を中断さ
せるので、手動にて騒音低減装置を一々オンオフする必
要がない。また、この機能中断手段は、実際に騒音が増
大した後に騒音低減制御をオフするのではなく、実際に
騒音が増大する前にそれを予測して中断するので、騒音
増大による不快感を与えることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。内燃エンジン等の動力源を搭載した機械では、
通常、動力源の燃焼サイクルと同じ周波数で動力源内の
ピストン,コンロッド等が往復動し、動力源駆動軸を回
転させる。このピストン等の往復動は不釣合い力であ
り、動力源の機械的振動として機械の他所に伝播し、伝
播先で騒音が発生する。この騒音の周波数は、動力源の
燃焼サイクルと同じであり、駆動軸の回転の2倍の周波
数となる。最近の高性能エンジンを搭載した機械の場
合、エンジンの常用回転速度域が600rpm〜750
0rpmであるため、騒音の周波数は20Hz〜250
Hzとなる。この周波数の範囲で共鳴を起こす場所に上
記の機械振動が伝播すると、特に騒音がひどくなる。
明する。内燃エンジン等の動力源を搭載した機械では、
通常、動力源の燃焼サイクルと同じ周波数で動力源内の
ピストン,コンロッド等が往復動し、動力源駆動軸を回
転させる。このピストン等の往復動は不釣合い力であ
り、動力源の機械的振動として機械の他所に伝播し、伝
播先で騒音が発生する。この騒音の周波数は、動力源の
燃焼サイクルと同じであり、駆動軸の回転の2倍の周波
数となる。最近の高性能エンジンを搭載した機械の場
合、エンジンの常用回転速度域が600rpm〜750
0rpmであるため、騒音の周波数は20Hz〜250
Hzとなる。この周波数の範囲で共鳴を起こす場所に上
記の機械振動が伝播すると、特に騒音がひどくなる。
【0010】図1は、本発明の一実施例に係る騒音低減
装置のブッロク構成図である。基本的な構成は図6に示
したものと同じであり、二次音を発生するアクチュエー
タとしての複数のスピーカ5と、騒音空間内の残留音を
検出するマイクロフォン4と、演算手段としてのマイク
ロプロセッサ2を備えたコントローラ3を備える。ま
た、マイクロプロセッサ2の演算信号であるデジタル信
号をアナログ信号に変換するD/A変換器6と、このア
ナログ信号を増幅するパワーアンプ7を備える。マイク
ロプロセッサ2は、エンジン1から取り込んだエンジン
回転周波数とマイクロフォン4から取り込んだ騒音空間
内の残留音とにより各種演算を行い二次音の位相と振幅
を算出する位相振幅制御手段9と、算出した二次音信号
が正常状態にあるか異常状態に移行しつつあるのかを常
時判定する発散予測手段8と、発散を予測した際に位相
振幅制御手段9の算出した二次音信号がD/A変換器6
に伝達されることを阻止する制御停止手段10とを備え
る。
装置のブッロク構成図である。基本的な構成は図6に示
したものと同じであり、二次音を発生するアクチュエー
タとしての複数のスピーカ5と、騒音空間内の残留音を
検出するマイクロフォン4と、演算手段としてのマイク
ロプロセッサ2を備えたコントローラ3を備える。ま
た、マイクロプロセッサ2の演算信号であるデジタル信
号をアナログ信号に変換するD/A変換器6と、このア
ナログ信号を増幅するパワーアンプ7を備える。マイク
ロプロセッサ2は、エンジン1から取り込んだエンジン
回転周波数とマイクロフォン4から取り込んだ騒音空間
内の残留音とにより各種演算を行い二次音の位相と振幅
を算出する位相振幅制御手段9と、算出した二次音信号
が正常状態にあるか異常状態に移行しつつあるのかを常
時判定する発散予測手段8と、発散を予測した際に位相
振幅制御手段9の算出した二次音信号がD/A変換器6
に伝達されることを阻止する制御停止手段10とを備え
る。
【0011】図2は、コントローラ3内の詳細構成図で
ある。図1に示すD/A変換器6及びパワーアンプ7
は、この図2では図示を省略してある。尚、後述する発
散予測アルゴリズムの説明のために、二次音によって低
減する騒音はエンジン回転数に起因した単一の周波数で
あるとし、これを「騒音周波数」として以下説明する。
図1で説明したマイクロプロセッサ2の位相振幅制御手
段9は、本実施例では、ソフトウェアでなる正弦波発生
手段,LMSアルゴリズム,位相振幅制御フィルタで構
成され、発散予測手段8もソフトウェアでなる発散予測
アルゴリズムで構成され、制御停止手段10もソフトウ
ェアにて構成される。勿論、これらの各手段8,9,1
0を、ハードウェアで構成することもできることはいう
までもない。
ある。図1に示すD/A変換器6及びパワーアンプ7
は、この図2では図示を省略してある。尚、後述する発
散予測アルゴリズムの説明のために、二次音によって低
減する騒音はエンジン回転数に起因した単一の周波数で
あるとし、これを「騒音周波数」として以下説明する。
図1で説明したマイクロプロセッサ2の位相振幅制御手
段9は、本実施例では、ソフトウェアでなる正弦波発生
手段,LMSアルゴリズム,位相振幅制御フィルタで構
成され、発散予測手段8もソフトウェアでなる発散予測
アルゴリズムで構成され、制御停止手段10もソフトウ
ェアにて構成される。勿論、これらの各手段8,9,1
0を、ハードウェアで構成することもできることはいう
までもない。
【0012】エンジンの回転に同期したクランク角パル
スが基準信号としてコントローラ3に入力すると、この
クランク角パルスは正弦波発生手段にて騒音周波数と同
一の周波数の正弦波に変換される。また、マイクロフォ
ン4で検出された騒音空間内の騒音信号(この信号の主
成分は、上記の騒音周波数である。)と、正弦波発生手
段から出力される基準正弦波信号が、LMSアルゴリズ
ムに供給される。LMSアルゴリズムは騒音信号の自乗
和を最小とする様に位相振幅制御フィルタの係数を制御
する。そして、正弦波発生手段から出力される基準正弦
波信号がこの位相振幅制御フィルタにてフィルタリング
され、フィルタリングされた信号(二次音信号)がスピ
ーカ5から出力される。位相振幅制御フィルタは、単一
周波数の位相と振幅を制御する適応デジタルフィルタ
(Wフィルタ)であり、2つの係数値(W1、W2)によ
り制御される。
スが基準信号としてコントローラ3に入力すると、この
クランク角パルスは正弦波発生手段にて騒音周波数と同
一の周波数の正弦波に変換される。また、マイクロフォ
ン4で検出された騒音空間内の騒音信号(この信号の主
成分は、上記の騒音周波数である。)と、正弦波発生手
段から出力される基準正弦波信号が、LMSアルゴリズ
ムに供給される。LMSアルゴリズムは騒音信号の自乗
和を最小とする様に位相振幅制御フィルタの係数を制御
する。そして、正弦波発生手段から出力される基準正弦
波信号がこの位相振幅制御フィルタにてフィルタリング
され、フィルタリングされた信号(二次音信号)がスピ
ーカ5から出力される。位相振幅制御フィルタは、単一
周波数の位相と振幅を制御する適応デジタルフィルタ
(Wフィルタ)であり、2つの係数値(W1、W2)によ
り制御される。
【0013】LMSアルゴリズムによる制御では、例え
ば騒音検出手段として複数のマイクロフォンが騒音空間
に配置されている場合、各マイクロフォンが検出する音
圧の自乗和が最小となるように、適応デジタルフィルタ
の係数が決定される。今ここで、気温が急変する等して
騒音空間の空間音響伝達関数の値が急変したとする。こ
の場合、文献「ア・マルチプル・エラー・LMSアルゴ
リズム・アンド・イッツ・アプリケーション・トゥー・
ザ・アクティブ・コントロール・オブ・サウンド・アン
ド・バイブレーション(A Multiple Error LMS Algorit
hm and Its Application to the Active Control of So
und and Vibration)」(IEEE Transactions on Acoust
ics, Speach, and Signal Processing, Vol. ASSP-35,
No.10, October, 1987掲載)に記載されているように、
LMSアルゴリズムにより制御された信号は、マイクロ
フォン配置位置において同振幅,逆位相関係から外れて
しまい、音圧の自乗和を最小の値にするようには収束せ
ず、逆に発散してしまう。従って、この状態で生成され
た二次音信号をスピーカから騒音空間に放射すると、理
想的な消音効果が得られないのみならず、かえって騒音
を増大させてしまう。
ば騒音検出手段として複数のマイクロフォンが騒音空間
に配置されている場合、各マイクロフォンが検出する音
圧の自乗和が最小となるように、適応デジタルフィルタ
の係数が決定される。今ここで、気温が急変する等して
騒音空間の空間音響伝達関数の値が急変したとする。こ
の場合、文献「ア・マルチプル・エラー・LMSアルゴ
リズム・アンド・イッツ・アプリケーション・トゥー・
ザ・アクティブ・コントロール・オブ・サウンド・アン
ド・バイブレーション(A Multiple Error LMS Algorit
hm and Its Application to the Active Control of So
und and Vibration)」(IEEE Transactions on Acoust
ics, Speach, and Signal Processing, Vol. ASSP-35,
No.10, October, 1987掲載)に記載されているように、
LMSアルゴリズムにより制御された信号は、マイクロ
フォン配置位置において同振幅,逆位相関係から外れて
しまい、音圧の自乗和を最小の値にするようには収束せ
ず、逆に発散してしまう。従って、この状態で生成され
た二次音信号をスピーカから騒音空間に放射すると、理
想的な消音効果が得られないのみならず、かえって騒音
を増大させてしまう。
【0014】図3は、騒音低減制御が正常に行われてい
る時と発散した時の適応デジタルフィルタの挙動を示す
説明図である。この図から分かるように、適応デジタル
フィルタの係数値W1,W2は、騒音低減制御が正常に行
われている間はある範囲内に納まっているが、発散した
場合にはこの範囲から逸脱した値となる。本実施例で
は、この係数値W1,W2を監視し、係数値W1,W2が設
定範囲から逸脱したことをもって二次音放射により騒音
が増大すると予測し、二次音放射を中断する。係数値W
1,W2が設定範囲から逸脱した最初の段階で二次音放射
を中断すれば、実際に騒音が増大してしまうことはな
い。その理由は、適応デジタルフィルタの係数の更新
を、低減対象とする騒音の周波数の2倍以上の速度で行
っているからである。つまり、一般的には、騒音周波数
250Hzに対し500Hz以上の速度で係数更新を行
っているからである。このため、適応デジタルフィルタ
の係数値W1,W2の値が異常になるか否かを監視するこ
とにより、二次音放射により騒音が増大(発散)するか
否かを予測することが可能となる。そして、発散を予測
したときに制御停止手段にて二次音信号のスピーカ側へ
の出力を遮断することで、乗員等に不快感を与える前
に、二次音のスピーカからの放射を阻止することが可能
になる。
る時と発散した時の適応デジタルフィルタの挙動を示す
説明図である。この図から分かるように、適応デジタル
フィルタの係数値W1,W2は、騒音低減制御が正常に行
われている間はある範囲内に納まっているが、発散した
場合にはこの範囲から逸脱した値となる。本実施例で
は、この係数値W1,W2を監視し、係数値W1,W2が設
定範囲から逸脱したことをもって二次音放射により騒音
が増大すると予測し、二次音放射を中断する。係数値W
1,W2が設定範囲から逸脱した最初の段階で二次音放射
を中断すれば、実際に騒音が増大してしまうことはな
い。その理由は、適応デジタルフィルタの係数の更新
を、低減対象とする騒音の周波数の2倍以上の速度で行
っているからである。つまり、一般的には、騒音周波数
250Hzに対し500Hz以上の速度で係数更新を行
っているからである。このため、適応デジタルフィルタ
の係数値W1,W2の値が異常になるか否かを監視するこ
とにより、二次音放射により騒音が増大(発散)するか
否かを予測することが可能となる。そして、発散を予測
したときに制御停止手段にて二次音信号のスピーカ側へ
の出力を遮断することで、乗員等に不快感を与える前
に、二次音のスピーカからの放射を阻止することが可能
になる。
【0015】図4は、本発明の別実施例に係る騒音低減
装置のコントローラの構成図である。図2に示す実施例
ではLMSアルゴリズムの求めたフィルタ係数値にて発
散を予測したが、本実施例の発散予測アルゴリズムは、
マイクロフォンの検出した騒音の圧力信号から発散の予
測を行い、制御停止手段を制御するようになっている。
図5は、マイクロフォン検出信号から発散を予測する原
理説明図である。マイクロフォンの検出した音圧Sの変
化つまり時間微分dS/dtは、騒音低減制御が正常に
行われている場合には、図5(a)に示す様に、変動が
少ない。しかし、発散状態に入ると、図5(b)に示す
様に、dS/dtは急激に変化し不安定となる。従っ
て、騒音検出信号Sの時間微分値を監視し、変化の度合
が設定値を越えたとき制御停止手段にて二次音信号のス
ピーカ側への出力を遮断することにより、騒音の増大を
阻止することが可能となる。
装置のコントローラの構成図である。図2に示す実施例
ではLMSアルゴリズムの求めたフィルタ係数値にて発
散を予測したが、本実施例の発散予測アルゴリズムは、
マイクロフォンの検出した騒音の圧力信号から発散の予
測を行い、制御停止手段を制御するようになっている。
図5は、マイクロフォン検出信号から発散を予測する原
理説明図である。マイクロフォンの検出した音圧Sの変
化つまり時間微分dS/dtは、騒音低減制御が正常に
行われている場合には、図5(a)に示す様に、変動が
少ない。しかし、発散状態に入ると、図5(b)に示す
様に、dS/dtは急激に変化し不安定となる。従っ
て、騒音検出信号Sの時間微分値を監視し、変化の度合
が設定値を越えたとき制御停止手段にて二次音信号のス
ピーカ側への出力を遮断することにより、騒音の増大を
阻止することが可能となる。
【0016】尚、上述した実施例では、車室や客室等の
閉空間にこもる騒音を低減する場合について述べたが、
車外の開空間に放出される騒音を低減する騒音低減装置
にも本発明を適用できることはいうまでもない。また、
騒音に限らず、機械的振動をこれと同振幅,逆位相とな
る二次振動にて相殺する振動低減装置にも本発明を適用
できることもいうまでもない。
閉空間にこもる騒音を低減する場合について述べたが、
車外の開空間に放出される騒音を低減する騒音低減装置
にも本発明を適用できることはいうまでもない。また、
騒音に限らず、機械的振動をこれと同振幅,逆位相とな
る二次振動にて相殺する振動低減装置にも本発明を適用
できることもいうまでもない。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、騒音や機械振動をこれ
と同振幅,逆位相の二次音,二次振動にて相殺する装置
において、二次音,二次振動の発生によりかえって騒音
等がひどくなる事態が生じたときは騒音などがひどくな
る前にこれを予測して二次音,二次振動等の発生を自動
的に中断するので、常に良好な騒音低減を図ることが可
能となる。
と同振幅,逆位相の二次音,二次振動にて相殺する装置
において、二次音,二次振動の発生によりかえって騒音
等がひどくなる事態が生じたときは騒音などがひどくな
る前にこれを予測して二次音,二次振動等の発生を自動
的に中断するので、常に良好な騒音低減を図ることが可
能となる。
【図1】本発明の一実施例に係る騒音低減装置の構成図
である。
である。
【図2】図1に示すコントローラの構成図である。
【図3】図2に示す位相振幅制御フィルタの係数の説明
図である。
図である。
【図4】本発明の別実施例にかかるコントローラの構成
図である。
図である。
【図5】図4に示す発散予測アルゴリズムの予測説明図
である。
である。
【図6】従来の騒音低減装置の説明図である。
1…エンジン、2…マイクロプロセッサ、3…コントロ
ーラ、4…マイクロフォン、5…スピーカ、6…D/A
変換器、7…パワーアンプ、8…発散予測手段、9…位
相振幅制御手段、10…制御停止手段。
ーラ、4…マイクロフォン、5…スピーカ、6…D/A
変換器、7…パワーアンプ、8…発散予測手段、9…位
相振幅制御手段、10…制御停止手段。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 佐々木 光秀
茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社
日立製作所自動車機器事業部内
(72)発明者 田畑 俊幸
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車 株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 機械振動の伝播により発生する騒音を検
出する騒音検出手段と、前記騒音に対し逆位相となる二
次音を前記機械振動の周波数から算出する演算手段と、
該演算手段の算出した二次音を発生し前記騒音を低減す
る二次音発生手段とを備える騒音低減装置において、前
記騒音検出手段の配置位置における前記騒音と前記二次
音の位相関係が逆位相関係からずれたとき、または前記
二次音の振幅が前記騒音の振幅からずれたときに二次音
発生を自動的に中断する手段を備えることを特徴とする
騒音低減装置。 - 【請求項2】 機械振動の伝播等により発生する騒音を
検出する騒音検出手段と、前記騒音を能動的に相殺する
二次音を前記機械振動の周波数から算出する演算手段
と、該演算手段の算出した二次音を発生し前記騒音を低
減する二次音発生手段とを備える騒音低減装置におい
て、前記騒音検出手段の配置位置における騒音及び二次
音の残留音が増大するとき二次音発生を自動的に中断す
る手段を備えることを特徴とする騒音低減装置。 - 【請求項3】 機械振動の伝播により発生する騒音を、
該機械振動の周波数から算出し発生させた二次音にて相
殺し低減する制御手段を備える騒音低減装置において、
騒音と二次音の残留音が発散するか否かを予測する発散
予測手段と、該発散予測手段が残留音の発散を予測した
とき前記制御手段の機能を自動的に中断させる機能中断
手段とを備えることを特徴とする騒音低減装置。 - 【請求項4】 請求項3において、制御手段は適応デジ
タルフィルタの出力から二次音を生成し、発散予測手段
は該適応デジタルフィルタの係数を監視して残留音が発
散するか否かを予測することを特徴とする騒音低減装
置。 - 【請求項5】 請求項3において、発散予測手段は、残
留音の音圧を監視して残留音が発散するか否かを予測す
ることを特徴とする騒音低減装置。 - 【請求項6】 請求項3において、発散予測手段は、前
記制御手段の有する二次音発生用アクチュエータに送ら
れる二次音信号を監視して残留音が発散するか否かを予
測することを特徴とする騒音低減装置。 - 【請求項7】 振動源から伝播してくる機械振動を、前
記振動の周波数から算出し発生させた二次振動にて相殺
し低減する制御手段を備える振動低減装置において、伝
播してきた機械振動と二次振動との合成振動が発散する
か否かを予測する発散予測手段と、該発散予測手段が残
留振動の発散を予測したとき前記制御手段の機能を自動
的に中断させる機能中断手段とを備えることを特徴とす
る振動低減装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171054A JP2527280B2 (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 騒音低減装置 |
| US08/728,640 US5809152A (en) | 1991-07-11 | 1996-10-10 | Apparatus for reducing noise in a closed space having divergence detector |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171054A JP2527280B2 (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 騒音低減装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0519775A true JPH0519775A (ja) | 1993-01-29 |
| JP2527280B2 JP2527280B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=15916223
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3171054A Expired - Fee Related JP2527280B2 (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 騒音低減装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2527280B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0764573A (ja) * | 1993-08-27 | 1995-03-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 能動騒音低減装置 |
| JP2009298337A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Honda Motor Co Ltd | 能動型騒音制御装置 |
| JP2016068676A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 株式会社ショーワ | 電動パワーステアリング装置 |
| JP2016535871A (ja) * | 2013-08-22 | 2016-11-17 | ボーズ・コーポレーションBose Corporation | 正弦波アクティブノイズ低減システムにおける不安定性検出および修正 |
| CN107068164A (zh) * | 2017-05-25 | 2017-08-18 | 北京地平线信息技术有限公司 | 音频信号处理方法、装置和电子设备 |
| JP2021009362A (ja) * | 2019-07-02 | 2021-01-28 | ハーマン インターナショナル インダストリーズ, インコーポレイテッド | 車両ベースのアクティブノイズ制御システムの格納された2次経路の精度検証 |
-
1991
- 1991-07-11 JP JP3171054A patent/JP2527280B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0764573A (ja) * | 1993-08-27 | 1995-03-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 能動騒音低減装置 |
| JP2009298337A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Honda Motor Co Ltd | 能動型騒音制御装置 |
| JP2016535871A (ja) * | 2013-08-22 | 2016-11-17 | ボーズ・コーポレーションBose Corporation | 正弦波アクティブノイズ低減システムにおける不安定性検出および修正 |
| JP2016068676A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 株式会社ショーワ | 電動パワーステアリング装置 |
| CN107068164A (zh) * | 2017-05-25 | 2017-08-18 | 北京地平线信息技术有限公司 | 音频信号处理方法、装置和电子设备 |
| JP2021009362A (ja) * | 2019-07-02 | 2021-01-28 | ハーマン インターナショナル インダストリーズ, インコーポレイテッド | 車両ベースのアクティブノイズ制御システムの格納された2次経路の精度検証 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2527280B2 (ja) | 1996-08-21 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |