JPH05202437A - 高融点金属間化合物基合金の製造方法 - Google Patents
高融点金属間化合物基合金の製造方法Info
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- JPH05202437A JPH05202437A JP1163392A JP1163392A JPH05202437A JP H05202437 A JPH05202437 A JP H05202437A JP 1163392 A JP1163392 A JP 1163392A JP 1163392 A JP1163392 A JP 1163392A JP H05202437 A JPH05202437 A JP H05202437A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】成形性,焼結性に優れた、Nb3Al に代表さ
れる高融点金属間化合物基合金、また高温強度,靭性に
優れた、高融点第三元素を含んだ均質な高融点金属間化
合物基合金を得る。 【構成】高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製造法
において、A15型結晶構造のNb3Al 金属間化合物
粉末に機械的変形を与え、bcc型結晶構造の非平衡過
飽和固溶体粉末を体積比50%以上形成させ、得られた
bcc非平衡過飽和固溶体粉末を、A15型結晶構造に
変態する温度700℃以下で加圧成型した後に、700
℃以上の温度で加熱することによって焼結成型させ、成
型体を安定な構造に変態させ、主としてA15相から構
成される高融点金属間化合物Nb3Al 基合金を製造す
る。
れる高融点金属間化合物基合金、また高温強度,靭性に
優れた、高融点第三元素を含んだ均質な高融点金属間化
合物基合金を得る。 【構成】高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製造法
において、A15型結晶構造のNb3Al 金属間化合物
粉末に機械的変形を与え、bcc型結晶構造の非平衡過
飽和固溶体粉末を体積比50%以上形成させ、得られた
bcc非平衡過飽和固溶体粉末を、A15型結晶構造に
変態する温度700℃以下で加圧成型した後に、700
℃以上の温度で加熱することによって焼結成型させ、成
型体を安定な構造に変態させ、主としてA15相から構
成される高融点金属間化合物Nb3Al 基合金を製造す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常の鋳造や粉末焼結
法では、任意形状を有し均一で組成が制御された合金の
合成が困難であるような、Nb3Al に代表される高融
点金属間化合物基合金の製造方法に関する。
法では、任意形状を有し均一で組成が制御された合金の
合成が困難であるような、Nb3Al に代表される高融
点金属間化合物基合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、Ni基超合金にかわる種々の高融
点材料が検討されているが、これらの材料の中で、高温
強度が高く延性付与が期待できる高融点金属間化合物が
注目されている。この中でも特に、2000℃近い高融
点に起因する高温強度,比較的低い比重,変形がある程
度期待できるA15型結晶構造、の3点から、Nb3Al が
Ni基超合金に替わる超高温用耐熱材料として注目され
ている。
点材料が検討されているが、これらの材料の中で、高温
強度が高く延性付与が期待できる高融点金属間化合物が
注目されている。この中でも特に、2000℃近い高融
点に起因する高温強度,比較的低い比重,変形がある程
度期待できるA15型結晶構造、の3点から、Nb3Al が
Ni基超合金に替わる超高温用耐熱材料として注目され
ている。
【0003】しかし、この高融点金属間化合物は、高融
点であること、NbとAlの融点差が2000℃近くあ
ること、NbとAlの比重差が3倍以上と大きいこと等
の理由から、従来の合金製造プロセスの適用が困難な場
合が多い。例えば、通常の鋳造技術でNb3Al 基合金
を得ようとした場合、NbとAlの融点及び比重の違い
から均一で組成の制御された合金が得られにくいだけで
はなく、その脆さから冷却過程での熱応力により合金が
割れるという問題が発生してきた。
点であること、NbとAlの融点差が2000℃近くあ
ること、NbとAlの比重差が3倍以上と大きいこと等
の理由から、従来の合金製造プロセスの適用が困難な場
合が多い。例えば、通常の鋳造技術でNb3Al 基合金
を得ようとした場合、NbとAlの融点及び比重の違い
から均一で組成の制御された合金が得られにくいだけで
はなく、その脆さから冷却過程での熱応力により合金が
割れるという問題が発生してきた。
【0004】そこで、形状を付与し健全な耐熱部品を得
るという観点から、Nb3Al 基合金の製造プロセスと
して粉末冶金法が注目されている。特開平3−229832 号
公報では、Nb−Al金属間化合物製造方法として、N
b3Al粉末とNb2Al粉末とNb粉末をNbとAlの
原子比が3:1になるように混合,成形し、Nb2Al が溶
融する温度で焼結を行ない、高密度なNb−Al金属間
化合物が得られることが開示されている。
るという観点から、Nb3Al 基合金の製造プロセスと
して粉末冶金法が注目されている。特開平3−229832 号
公報では、Nb−Al金属間化合物製造方法として、N
b3Al粉末とNb2Al粉末とNb粉末をNbとAlの
原子比が3:1になるように混合,成形し、Nb2Al が溶
融する温度で焼結を行ない、高密度なNb−Al金属間
化合物が得られることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、成
形段階における粉末の延性が改善されておらず、任意の
複雑形状の耐熱部品を製造することが困難である。粉末
を成形する段階では各々の粒子が変形して密着する必要
があるので、粒子の変形能(延性)が高いほど成型性が
よい。上記従来技術では、成型体が主として複雑な結晶
構造を持つNb3Al,Nb2Al粒子により構成されている
ので、粒子自身の延性が不足しており、任意複雑形状へ
の成形は困難であった。
形段階における粉末の延性が改善されておらず、任意の
複雑形状の耐熱部品を製造することが困難である。粉末
を成形する段階では各々の粒子が変形して密着する必要
があるので、粒子の変形能(延性)が高いほど成型性が
よい。上記従来技術では、成型体が主として複雑な結晶
構造を持つNb3Al,Nb2Al粒子により構成されている
ので、粒子自身の延性が不足しており、任意複雑形状へ
の成形は困難であった。
【0006】また従来技術では、構成粒子の中にNb,
Al、あるいはNb2Al 存在するが、合金化を伴う焼
結段階において、仮に焼結が不十分で、これらの粒子が
少しでも残存した場合、合金の機械的性質を著しく劣化
させる。超高温で融点の低いこれらのNb2Al ,Al
粒子が溶融,流出して著しい高温強度低下を招く。
Al、あるいはNb2Al 存在するが、合金化を伴う焼
結段階において、仮に焼結が不十分で、これらの粒子が
少しでも残存した場合、合金の機械的性質を著しく劣化
させる。超高温で融点の低いこれらのNb2Al ,Al
粒子が溶融,流出して著しい高温強度低下を招く。
【0007】さらに、従来技術では、実用材料として使
用する場合に必須である第三元素を添加した場合の材料
内の組成均質性が考慮されていない。Nb3Al 合金の
脆性あるいは耐酸化性を改善するには第三元素による合
金化が必要である。第三元素としてCr,Tiを1〜2
0at.%添加することにより、Nb3Al合金の脆性が
ある程度改善されるが、同時に強度低下を伴い、超高温
耐熱材料としての魅力を低下させる。強度低下を最小限
に押さえ脆性を改善するためには、原子間の結合エネル
ギが大きいZr,Mo,Hf,Ta,W等の高融点遷移
金属の添加が適していると考えられる。しかし、このよ
うな高融点の第三元素を含んだNb−Al基合金を通常
の鋳造法で得ようとした場合、融点の低いAlがいち早
く沸点に達し蒸発するため、目的の組成の金属間化合物
基合金を得ることが困難であり、さらに凝固の過程で目
的とする組成以外の化合物が析出,偏析してしまい均一
な合金が得られない。また元素単体粉末あるいはNb−
Al合金粉末と高融点第三元素粉末を混合して単純に熱
エネルギによって合金化させる場合、高融点の第三元
素、例えばZr,Mo,Hf,Ta,W等を、Nb−A
l金属間化合物中に完全に固溶させることが困難な場合
があった。
用する場合に必須である第三元素を添加した場合の材料
内の組成均質性が考慮されていない。Nb3Al 合金の
脆性あるいは耐酸化性を改善するには第三元素による合
金化が必要である。第三元素としてCr,Tiを1〜2
0at.%添加することにより、Nb3Al合金の脆性が
ある程度改善されるが、同時に強度低下を伴い、超高温
耐熱材料としての魅力を低下させる。強度低下を最小限
に押さえ脆性を改善するためには、原子間の結合エネル
ギが大きいZr,Mo,Hf,Ta,W等の高融点遷移
金属の添加が適していると考えられる。しかし、このよ
うな高融点の第三元素を含んだNb−Al基合金を通常
の鋳造法で得ようとした場合、融点の低いAlがいち早
く沸点に達し蒸発するため、目的の組成の金属間化合物
基合金を得ることが困難であり、さらに凝固の過程で目
的とする組成以外の化合物が析出,偏析してしまい均一
な合金が得られない。また元素単体粉末あるいはNb−
Al合金粉末と高融点第三元素粉末を混合して単純に熱
エネルギによって合金化させる場合、高融点の第三元
素、例えばZr,Mo,Hf,Ta,W等を、Nb−A
l金属間化合物中に完全に固溶させることが困難な場合
があった。
【0008】本発明の目的は成形性に優れた、Nb3A
l に代表される高融点金属間化合物基合金の製造方法
を提供することにある。また高温強度,靭性に優れた、
高融点第三元素を含んだ均質な高融点金属間化合物基合
金の製造方法を提供することにある。
l に代表される高融点金属間化合物基合金の製造方法
を提供することにある。また高温強度,靭性に優れた、
高融点第三元素を含んだ均質な高融点金属間化合物基合
金の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製造法にお
いて、主にA15型結晶構造を有するNb3Al 金属間
化合物粉末に機械的変形を与えることによってbcc型
結晶構造の非平衡過飽和固溶体粉末を体積比50%以上
形成させ、得られたbcc非平衡過飽和固溶体粉末を、
A15型結晶構造に変態する温度700℃以下で加圧成
型した後に、700℃以上の温度で加熱することによっ
て焼結成型させると同時に、成型体すべてを安定なA1
5型結晶構造相,bcc相,σ相に変態させ、最終的に
主としてA15相から構成される高融点金属間化合物N
b3Al 基合金を製造する。
に、高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製造法にお
いて、主にA15型結晶構造を有するNb3Al 金属間
化合物粉末に機械的変形を与えることによってbcc型
結晶構造の非平衡過飽和固溶体粉末を体積比50%以上
形成させ、得られたbcc非平衡過飽和固溶体粉末を、
A15型結晶構造に変態する温度700℃以下で加圧成
型した後に、700℃以上の温度で加熱することによっ
て焼結成型させると同時に、成型体すべてを安定なA1
5型結晶構造相,bcc相,σ相に変態させ、最終的に
主としてA15相から構成される高融点金属間化合物N
b3Al 基合金を製造する。
【0010】また、上記目的を達成するために金属間化
合物Nb3A l基合金の製造法において、上記方法によ
って生成されたbcc非平衡過飽和固溶体粉末と添加元
素粉末とを機械的混合によって合金化させ、添加元素が
均一に固溶分布したbcc過飽和固溶体粉末を作製し、
高融点金属間化合物Nb3Al 基合金を作製するもので
ある。
合物Nb3A l基合金の製造法において、上記方法によ
って生成されたbcc非平衡過飽和固溶体粉末と添加元
素粉末とを機械的混合によって合金化させ、添加元素が
均一に固溶分布したbcc過飽和固溶体粉末を作製し、
高融点金属間化合物Nb3Al 基合金を作製するもので
ある。
【0011】また、Nb3Al 基合金のみでなく、A1
5型結晶構造を有する高融点金属間化合物Mo3Al,
Ta3Al,V3Al,Mo3Al,Nb3Si,Mo3S
i,Cr3Si,V3Si,Nb3Sn,Nb3Ge、ま
た、複雑な結晶構造を有する高融点金属間化合物MoS
i2,WSi2のうちのいずれかの化合物においても、上
記方法が適用可能である。
5型結晶構造を有する高融点金属間化合物Mo3Al,
Ta3Al,V3Al,Mo3Al,Nb3Si,Mo3S
i,Cr3Si,V3Si,Nb3Sn,Nb3Ge、ま
た、複雑な結晶構造を有する高融点金属間化合物MoS
i2,WSi2のうちのいずれかの化合物においても、上
記方法が適用可能である。
【0012】
【作用】本発明による高融点金属間化合物基合金製造方
法は、成型段階で非平衡bcc過飽和固溶体の粉末を用
いる。bcc固溶体はA15型構造に比べて結晶構造が
単純であり、室温において延性,変形能が良い。粉末を
成形する段階においては、各々の粒子が変形して密着す
る必要があるので、粒子自身の変形能が高いほど成型性
がよい。bcc固溶体は、焼結前の成型段階で容易に成
型が可能であり、任意の形状の耐熱部品に対して成型が
可能となる。
法は、成型段階で非平衡bcc過飽和固溶体の粉末を用
いる。bcc固溶体はA15型構造に比べて結晶構造が
単純であり、室温において延性,変形能が良い。粉末を
成形する段階においては、各々の粒子が変形して密着す
る必要があるので、粒子自身の変形能が高いほど成型性
がよい。bcc固溶体は、焼結前の成型段階で容易に成
型が可能であり、任意の形状の耐熱部品に対して成型が
可能となる。
【0013】本発明では、混合機を用い、A15型化合
物粉末に機械的に変形を与えることによって、bcc過
飽和固溶体粉末を得る。従来、Nb3Al 基合金のbc
c過飽和固溶体を得るには、急冷凝固法とメカニカルア
ロイング法の二つの方法が考えられてきた。本発明によ
る方法は、急冷凝固法に比べ、終始固相状態のプロセス
であることから、Al蒸発やるつぼからの混入等による
組成変動がほとんどない点で優れている。また、前者は
溶解,急冷と2種類の大きな設備が必要であるのに対
し、本発明では主に混合器のみの設備で十分であり、経
済的にも大きな利点を有する。
物粉末に機械的に変形を与えることによって、bcc過
飽和固溶体粉末を得る。従来、Nb3Al 基合金のbc
c過飽和固溶体を得るには、急冷凝固法とメカニカルア
ロイング法の二つの方法が考えられてきた。本発明によ
る方法は、急冷凝固法に比べ、終始固相状態のプロセス
であることから、Al蒸発やるつぼからの混入等による
組成変動がほとんどない点で優れている。また、前者は
溶解,急冷と2種類の大きな設備が必要であるのに対
し、本発明では主に混合器のみの設備で十分であり、経
済的にも大きな利点を有する。
【0014】一方のメカニカルアロイング法(Mechanic
al Alloying Method:以下MA法)とは、2種以上の粉
末材料を混合機により混合して固相拡散を生じさせる合
金化処理方法である。おもに元素粉末を原料とし、それ
を合金化させることにより、単体状態よりエネルギの安
定な非平衡相あるいは金属間化合物相を生成する手法と
して用いられてきた。NbとAlの粉末をMA法により
合金化させ、bcc過飽和固溶体を得る手法も報告され
ている。しかし本発明では、NbとAlという構成元素
粉末を出発原料とせずに、最も安定でエネルギの低い金
属間化合物粉末を出発原料とするところに特徴があり、
構成元素から合金化させる場合が発熱反応であるのに対
して、エネルギのより高い状態へ遷移させる本プロセス
は吸熱反応である。したがって、同じ混合器を用いたプ
ロセスであるが、本発明は過剰な発熱が抑止される。酸
素濃度増加は材料の機械的性質を著しく劣化させるの
で、酸化は極力低減させる必要があるが、混合のプロセ
ス中に温度を低く押さえられれば酸化防止に非常に効果
がある。本発明は吸熱反応を利用しているので、化学反
応による発熱が無く、温度上昇を抑制できる。また、構
成元素よりbcc固溶体を生成しようとする場合、bc
c固溶体の生成率が100%でないと、最終的に焼結し
た製品の中にA15結晶構造相ではないNb相,Al相
あるいは他のNb−Al合金相が存在してしまう。その
場合、耐熱部品としての十分な特性が発揮されない。そ
れに対して本発明による方法では、bcc固溶体の生成
率がたとえ100%に満たない場合でも、残存相はA1
5相であるために焼結後の最終的な製品中にNbあるい
はAlといった残存相は認められず、優れた高温強度が
期待できる。この場合の残存A15相は、体積比50%
以下であれば成型の際に問題を生じない。
al Alloying Method:以下MA法)とは、2種以上の粉
末材料を混合機により混合して固相拡散を生じさせる合
金化処理方法である。おもに元素粉末を原料とし、それ
を合金化させることにより、単体状態よりエネルギの安
定な非平衡相あるいは金属間化合物相を生成する手法と
して用いられてきた。NbとAlの粉末をMA法により
合金化させ、bcc過飽和固溶体を得る手法も報告され
ている。しかし本発明では、NbとAlという構成元素
粉末を出発原料とせずに、最も安定でエネルギの低い金
属間化合物粉末を出発原料とするところに特徴があり、
構成元素から合金化させる場合が発熱反応であるのに対
して、エネルギのより高い状態へ遷移させる本プロセス
は吸熱反応である。したがって、同じ混合器を用いたプ
ロセスであるが、本発明は過剰な発熱が抑止される。酸
素濃度増加は材料の機械的性質を著しく劣化させるの
で、酸化は極力低減させる必要があるが、混合のプロセ
ス中に温度を低く押さえられれば酸化防止に非常に効果
がある。本発明は吸熱反応を利用しているので、化学反
応による発熱が無く、温度上昇を抑制できる。また、構
成元素よりbcc固溶体を生成しようとする場合、bc
c固溶体の生成率が100%でないと、最終的に焼結し
た製品の中にA15結晶構造相ではないNb相,Al相
あるいは他のNb−Al合金相が存在してしまう。その
場合、耐熱部品としての十分な特性が発揮されない。そ
れに対して本発明による方法では、bcc固溶体の生成
率がたとえ100%に満たない場合でも、残存相はA1
5相であるために焼結後の最終的な製品中にNbあるい
はAlといった残存相は認められず、優れた高温強度が
期待できる。この場合の残存A15相は、体積比50%
以下であれば成型の際に問題を生じない。
【0015】本発明は、高融点金属間化合物基合金の第
三元素添加による合金化に対しても極めて有効である。
添加元素とは、すべての金属元素を対象とするが、特に
通常の粉末焼結方法では十分に拡散せず合金化しにくい
ようなCr,Ti,Zr,Mo,Hf,Ta,Wの高融
点第三元素を添加する際に本発明は好適である。MA法
は機械的エネルギで強制的に合金化させるため、このよ
うなことが可能になるのである。その場合、MAを行な
う出発原料粉末がbcc過飽和固溶体粉末と第三元素粉
末であることが重要である。それは、前述したようにb
cc過飽和固溶体はA15型結晶構造に比べて結晶構造
が単純で変形能に優れるので、MAによる粉末同志の混
合が密に行なわれ、高融点の第三元素でも非常に合金化
が容易になる。Nb,Al,第三元素の粉末を出発原料
としてMAを行なった場合、前述の場合と同様、最終的
に焼結した製品の中にA15結晶構造相ではないNb
相,Al相あるいは他のNb−Al合金相が存在してし
まうため不適である。
三元素添加による合金化に対しても極めて有効である。
添加元素とは、すべての金属元素を対象とするが、特に
通常の粉末焼結方法では十分に拡散せず合金化しにくい
ようなCr,Ti,Zr,Mo,Hf,Ta,Wの高融
点第三元素を添加する際に本発明は好適である。MA法
は機械的エネルギで強制的に合金化させるため、このよ
うなことが可能になるのである。その場合、MAを行な
う出発原料粉末がbcc過飽和固溶体粉末と第三元素粉
末であることが重要である。それは、前述したようにb
cc過飽和固溶体はA15型結晶構造に比べて結晶構造
が単純で変形能に優れるので、MAによる粉末同志の混
合が密に行なわれ、高融点の第三元素でも非常に合金化
が容易になる。Nb,Al,第三元素の粉末を出発原料
としてMAを行なった場合、前述の場合と同様、最終的
に焼結した製品の中にA15結晶構造相ではないNb
相,Al相あるいは他のNb−Al合金相が存在してし
まうため不適である。
【0016】
〈実施例1〉以下、本発明であるNb3Al 金属間化合
物製造法を図1のフローチャートに従って説明する。
物製造法を図1のフローチャートに従って説明する。
【0017】粒径10μm以下の主にA15相からなる
Nb3Al 金属間化合物粉末を遊星型ボールミルの容器
に入れる。このNb3Al 金属間化合物粉末は、プラズ
マアーク溶解等でえられたインゴットを粉砕するか、ま
たはガスアトマイズ法により得られたものを用いる。容
器及び混合に用いるボールは、タングステン,タングス
テンカーバイド、あるいはメノウ製等の硬質な金属ある
いは化合物を用い、容器、ボールから試料への不純物の
混入を防ぐ。試料中の酸素濃度が増大すると、合金の機
械的性質を大きく劣化させる。金属粉末は空気中で容易
に酸化してしまうので、MAはグローブボックスを用い
て真空置換した後、不活性ガス雰囲気中で行なう。ま
た、原料粉末に水素還元処理等の脱酸素処理を施すこと
も酸素濃度低減に有効である。混合中の試料の異常加熱
を防ぐために、容器の水冷をするか、もしくはボールミ
ルに停止時間を設ける。例えば、15分間ボールミルを
回転運動させた後に、3分間の停止時間を設けて、それ
を繰り返す。ボールミルの回転速度及び回転時間は、試
料の組成,重量等の条件に依存し、その都度適性条件を
求める必要があるが、ボールミルのポットの回転速度は
100〜780rpm,ディスクが50〜360rpm ,実質
回転時間は1時間〜50時間が好ましい範囲である。M
A10時間後の粉末のX線回折結果を図2に示すが、ほ
とんどがbcc過飽和固溶体相に変化していることが分
かる。この粉末をCIPで固化成型し、その後熱処理に
より焼結を行なう。焼結温度はbcc過飽和固溶体がA
15型相に変態するような温度、すなわち700℃以上
で行なう。あるいは、このbcc過飽和固溶体粉末をカ
プセルに真空封入した後、HIP処理をして耐熱部品に
成形する。この際も、HIP温度は700℃以上で行な
う。
Nb3Al 金属間化合物粉末を遊星型ボールミルの容器
に入れる。このNb3Al 金属間化合物粉末は、プラズ
マアーク溶解等でえられたインゴットを粉砕するか、ま
たはガスアトマイズ法により得られたものを用いる。容
器及び混合に用いるボールは、タングステン,タングス
テンカーバイド、あるいはメノウ製等の硬質な金属ある
いは化合物を用い、容器、ボールから試料への不純物の
混入を防ぐ。試料中の酸素濃度が増大すると、合金の機
械的性質を大きく劣化させる。金属粉末は空気中で容易
に酸化してしまうので、MAはグローブボックスを用い
て真空置換した後、不活性ガス雰囲気中で行なう。ま
た、原料粉末に水素還元処理等の脱酸素処理を施すこと
も酸素濃度低減に有効である。混合中の試料の異常加熱
を防ぐために、容器の水冷をするか、もしくはボールミ
ルに停止時間を設ける。例えば、15分間ボールミルを
回転運動させた後に、3分間の停止時間を設けて、それ
を繰り返す。ボールミルの回転速度及び回転時間は、試
料の組成,重量等の条件に依存し、その都度適性条件を
求める必要があるが、ボールミルのポットの回転速度は
100〜780rpm,ディスクが50〜360rpm ,実質
回転時間は1時間〜50時間が好ましい範囲である。M
A10時間後の粉末のX線回折結果を図2に示すが、ほ
とんどがbcc過飽和固溶体相に変化していることが分
かる。この粉末をCIPで固化成型し、その後熱処理に
より焼結を行なう。焼結温度はbcc過飽和固溶体がA
15型相に変態するような温度、すなわち700℃以上
で行なう。あるいは、このbcc過飽和固溶体粉末をカ
プセルに真空封入した後、HIP処理をして耐熱部品に
成形する。この際も、HIP温度は700℃以上で行な
う。
【0018】〈実施例2〉図3のフローチャートは、本
発明による第三元素を含んだNb3Al 基合金の製造方
法である。実施例1で得られたbcc過飽和固溶体粉末
と、粒径10μmの第三元素粉末、例えば、Zr,M
o,Hf,Ta,W等の高融点金属の粉末を実施例1と
同様の方法で遊星ボールミルを用いてMAを行なう。N
b−23at.%Al−9at%TaのMA10時間後の
EPMA面分析結果、粉末の状態でNb3Al マトリッ
クス中にTa原子がほぼ均一に固溶していることが分か
った。このようにbcc過飽和固溶体粉末と第三元素粉
末とをMAすることによって、均一に固溶された合金を
得ることが可能になる。
発明による第三元素を含んだNb3Al 基合金の製造方
法である。実施例1で得られたbcc過飽和固溶体粉末
と、粒径10μmの第三元素粉末、例えば、Zr,M
o,Hf,Ta,W等の高融点金属の粉末を実施例1と
同様の方法で遊星ボールミルを用いてMAを行なう。N
b−23at.%Al−9at%TaのMA10時間後の
EPMA面分析結果、粉末の状態でNb3Al マトリッ
クス中にTa原子がほぼ均一に固溶していることが分か
った。このようにbcc過飽和固溶体粉末と第三元素粉
末とをMAすることによって、均一に固溶された合金を
得ることが可能になる。
【0019】〈実施例3〉図5は実施例1で得られたb
cc過飽和固溶体粉末のDTA結果である。温度700
℃付近から発熱のピークが見られ、850℃付近で発熱
ピークが鋭くなっている。bcc過飽和固溶体からA1
5相への変態の開始温度は700℃付近であることが分
かる。したがって粉末が変形能に富むbccであるよう
に、成型時は700℃以下の温度で行ない、焼結はA1
5相に変態するために700℃以上の温度で行なうこと
が好ましい。
cc過飽和固溶体粉末のDTA結果である。温度700
℃付近から発熱のピークが見られ、850℃付近で発熱
ピークが鋭くなっている。bcc過飽和固溶体からA1
5相への変態の開始温度は700℃付近であることが分
かる。したがって粉末が変形能に富むbccであるよう
に、成型時は700℃以下の温度で行ない、焼結はA1
5相に変態するために700℃以上の温度で行なうこと
が好ましい。
【0020】〈実施例4〉A15型結晶構造を有する高
融点金属間化合物Mo3Al ,Ta3Al ,V3Al,
Mo3Al,Nb3Si,Mo3Si,Cr3Si,V3S
i,Nb3Sn,Nb3Ge 、また、複雑な結晶構造を
有する高融点金属間化合物MoSi2 ,WSi2 に関し
ても実施例1及び実施例2と同様の方法によって、変形
能,焼結性が優れたbcc過飽和固溶体が形成でき、任
意形状で安定な結晶構造を持ち、さらに添加元素による
均一な合金化がなされた高融点金属間化合物基合金製品
の作成が可能である。
融点金属間化合物Mo3Al ,Ta3Al ,V3Al,
Mo3Al,Nb3Si,Mo3Si,Cr3Si,V3S
i,Nb3Sn,Nb3Ge 、また、複雑な結晶構造を
有する高融点金属間化合物MoSi2 ,WSi2 に関し
ても実施例1及び実施例2と同様の方法によって、変形
能,焼結性が優れたbcc過飽和固溶体が形成でき、任
意形状で安定な結晶構造を持ち、さらに添加元素による
均一な合金化がなされた高融点金属間化合物基合金製品
の作成が可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、高温強度,靭性が優
れ、組成が制御され均一で、任意形状を有する高融点金
属間化合物基合金が得られ、さらに高融点金属間化合物
基合金を用いて1200℃以上でも使用できる高強度耐
熱部品の製造ができるので、耐熱部品を用いた高温関連
機器の性能向上、及び開発が可能になる。
れ、組成が制御され均一で、任意形状を有する高融点金
属間化合物基合金が得られ、さらに高融点金属間化合物
基合金を用いて1200℃以上でも使用できる高強度耐
熱部品の製造ができるので、耐熱部品を用いた高温関連
機器の性能向上、及び開発が可能になる。
【図1】本発明である高融点金属間化合物Nb3Al 基
合金の製造方法のフローチャート。
合金の製造方法のフローチャート。
【図2】本発明によって製造された、10時間MA処理
した後のNb−25at. %Al粉末のX線回折結果の
説明図。
した後のNb−25at. %Al粉末のX線回折結果の
説明図。
【図3】本発明である添加元素を含む高融点金属間化合
物Nb3Al 基合金の製造方法のフローチャト。
物Nb3Al 基合金の製造方法のフローチャト。
【図4】本発明によって製造された、10時間MA処理
した後のNb−25at.%Al粉末のDTA分析結果の
説明図。
した後のNb−25at.%Al粉末のDTA分析結果の
説明図。
フロントページの続き (72)発明者 児玉 英世 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製
造法において、主にA15型結晶構造を有するNb3A
l 金属間化合物粉末に機械的変形を与えることによっ
て、bcc型結晶構造の非平衡過飽和固溶体粉末を体積
比50%以上形成させ、成型,焼結して主としてA15
型相から構成される合金を得ることを特徴とする高融点
金属間化合物Nb3Al基合金の製造方法。 - 【請求項2】請求項1において、bcc非平衡過飽和固
溶体粉末をA15型結晶構造に変態する温度700℃以
下で加圧成型した後に、700℃以上の温度で加熱する
ことによって焼結成型させると同時に、成型体すべてを
安定なA15型結晶構造相,bcc相,σ相に変態させ
る高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の製造方法。 - 【請求項3】請求項1において、作成されたbcc非平
衡過飽和固溶体粉末と添加元素粉末とを機械的混合によ
って合金化させ、添加元素をbcc過飽和固溶体粉末中
に均一に固溶させる工程を成型段階の前に行なう高融点
金属間化合物Nb3Al 基合金の製造方法。 - 【請求項4】請求項1において、Nb−Al合金粉末と
作成されたbcc非平衡過飽和固溶体粉末とを、後者の
体積比が50%以上となるように混合し、前記混合物を
成型,焼結する高融点金属間化合物Nb3Al 基合金の
製造方法。 - 【請求項5】A15型結晶構造を有する高融点金属間化
合物Mo3Al ,Ta3Al ,V3Al,Mo3Al,N
b3Si,Mo3Si,Cr3Si,V3Si,Nb3S
n,Nb3Ge 、また、複雑な結晶構造を有する高融点
金属間化合物MoSi2 ,WSi2 のうちのいずれかの
化合物粉末に、機械的変形を与え体積比50%以上のb
cc非平衡過飽和固溶体を形成し、bcc構造から安定
な結晶構造に変態する温度以下で加圧成形した後、変態
温度以上に保持することによって焼結と同時に安定な結
晶構造に変態させる高融点金属間化合物基合金の製造方
法。 - 【請求項6】請求項5において、作成されたbcc非平
衡過飽和固溶体粉末と添加元素粉末とを機械的混合によ
って合金化させ、bcc過飽和固溶体粉末中に均一に固
溶させる工程を成型段階の前に行なう高融点金属間化合
物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1163392A JPH05202437A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 高融点金属間化合物基合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1163392A JPH05202437A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 高融点金属間化合物基合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05202437A true JPH05202437A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=11783353
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1163392A Pending JPH05202437A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 高融点金属間化合物基合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05202437A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07252554A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-10-03 | Natl Res Inst For Metals | Nb−Al系合金の高温酸化抑制方法と そのNb−Al系合金 |
| CN101967591A (zh) * | 2010-11-09 | 2011-02-09 | 上海大学 | 机械合金化法制备Nb3Al超导材料的方法 |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP1163392A patent/JPH05202437A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07252554A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-10-03 | Natl Res Inst For Metals | Nb−Al系合金の高温酸化抑制方法と そのNb−Al系合金 |
| CN101967591A (zh) * | 2010-11-09 | 2011-02-09 | 上海大学 | 机械合金化法制备Nb3Al超导材料的方法 |
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