JPH05206539A - 厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法 - Google Patents

厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法

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JPH05206539A
JPH05206539A JP3302952A JP30295291A JPH05206539A JP H05206539 A JPH05206539 A JP H05206539A JP 3302952 A JP3302952 A JP 3302952A JP 30295291 A JP30295291 A JP 30295291A JP H05206539 A JPH05206539 A JP H05206539A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高周波帯で動作可能な圧電磁器トラ
ンス、特に小型化、低ノイズ化が要求されるオンボード
電源用圧電磁器トランスを目的としたものである。 【構成】 本発明に基づく圧電磁器トランスは、図1に
示す如く、低インピーダンス部11、高インピーダンス
部12、周波数調整層13、14、絶縁層15、および
入力部が部分型、出力部が全面型の内部電極16から構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波帯で動作可能な圧
電トランス、特に小型化、低ノイズ化が要求されるオン
ボード用圧電トランスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子装置の電源回路を小型にする
ために、スイッチング電源には電磁トランスが用いられ
ており、スイッチング電源の小型化にはスイッチング周
波数の高周波化が望ましい。しかしながら、スイッチン
グ周波数を高くすると、電磁トランスに用いられている
磁性材料のヒステリシス損失、渦電流損失や導線の表皮
効果による損失が急激に増大し、トランスの効率が非常
に低くなる欠点があった。このため、電磁トランスの実
用的な周波数帯域の上限はせいぜい500kHzであっ
た。
【0003】これに対して、積層型圧電トランスは、共
振状態で使用され、一般の電磁トランスに比べて (1)同一周波数においてエネルギー密度が高いため小
型化が図れる。
【0004】(2)不燃化が図れる。
【0005】(3)電磁誘導によるノイズがでないこ
と。等数多くの長所を有している。
【0006】図4には従来の代表的な圧電トランスであ
るローゼン型圧電トランスの構造を示す。以下、図面に
沿って説明する。高電圧を取り出す場合、表面に電極が
設けられた圧電磁器板において、41で示す部分は圧電
トランスの低インピーダンスの駆動部分であり、その上
下面に電極43、44が設けられており、この部分は高
インピーダンスの発電部分であり、その端面に電極45
が設けられており、発電部分42は図中47で示すよう
に圧電磁器板の長さ方向に分極されている。この圧電ト
ランスの動作は、駆動電極43、44に電圧が印加され
ると横効果31モードで電気機械結合係数k3 1 によっ
て縦振動が励振され、トランス全体が振動する。さらに
発電部分42では、電気機械結合係数k3 3 により縦効
果縦振動(33モード)により、出力電極45から高電
圧が取り出せる。一方、高電圧を入力して低電圧を出力
させるには、縦効果の高インピーダンス部分42を入力
側として、横効果の低インピーダンス部分41を出力側
にすればよいことは明らかである。他の圧電トランスい
ずれもローゼン型と同じ平板の伸び振動や円板径方向の
径広がり振動を利用したものであり、適用周波数はせい
ぜい200kHzまでであった。
【0007】それに対し、本発明者らはすでに厚み方向
に分極した圧電磁器板を積み重ねた構造で、厚み縦振動
の共振周波数で駆動することにより、MHz帯での動作
が可能な圧電磁器トランスを提案している。(特願平1
−139525)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが提案した
厚み縦振動モードを用いた積層圧電磁器トランスを駆動
させる際、入力側、出力側に設けられた内部電極の電極
面積を等しくした部分電極構造にすると出力側が部分電
極構造であるために、出力側の内部電極対のない部分に
伝送されたエネルギーを出力させることが困難となり、
したがって圧電磁器トランスの電力伝送効率は低下す
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部電極と圧
電磁器層とが交互に積層され構造を有し、該積層体中に
低インピーダンス部と高インピーダンス部とが形成さ
れ、入力側の内部電極を部分電極、出力側の内部電極を
全面電極にした構造を有する厚み縦振動圧電磁器トラン
スである。
【0010】また、分極された該圧電磁器トランスにお
いて、分極方向の上下面を平行平面研磨することにより
厚み縦振動の2分の1波長あるいは1波長モードの共振
周波数が所期の周波数と一致するように厚さを調整し、
その共振周波数で駆動することを特徴とする厚み縦振動
圧電磁器トランスの駆動方法である。
【0011】
【作用】本発明は、1MHz以上の周波数において低損
失で十分な機能を有する圧電トランスを提供するために
なされたものである。図1、図2に例示するように、本
発明の圧電磁器トランスは、厚み方向に分極され、かつ
分極の向き18のことなる圧電磁器層111〜115を
多数積層した低インピーダンス部11と単層もしくはせ
いぜい2、3層の圧電磁器層からなる高インピーダンス
部12および周波数調整用磁器層13、14、低インピ
ーダンス部11と高インピーダンス部12を電気的に分
離する働きをもつ絶縁層15で構成されている。
【0012】図1には本発明降圧型電磁器トランスに対
し、高インピーダンス部12を出力部、低インピーダン
ス部11を出力部とする降圧型圧電トランスの斜視図を
示す。この図において低インピーダンス部11の内部電
極を部分電極、高インピーダンス12の内部電極を全面
電極としている。このような電極構造を有する圧電磁器
トランスは、低インピーダンス部、高インピーダンス部
の内部電極をすべて部分電極にしたものに比べ、低イン
ピーダンス部に伝送されたエネルギーをすべて出力でき
るため電力伝送効率が向上する。
【0013】図2には本発明昇圧型圧電トランスに対
し、高インピーダンス部12を出力部、低インピーダン
ス部11入力部とする圧電磁器トランスの斜視図を示
す。この図において低インピーダンス部11の内部電極
を全面電極、高インピーダンス部12の内部電極を全面
電極としている。このような電極構造を有する該圧電磁
器トランスは、本発明降圧型と同等の理由で、低インピ
ーダンス部、高インピーダンス部をともに部分電極にし
た圧電磁器トランスよりも電力伝送効率が向上すること
は言うまでもない。
【0014】また、本発明者らが提案した出力部全面型
内部電極構造をもつ圧電磁器トランスは、入力部、出力
部ともに部分型内部電極構造にした圧電磁器トランスに
比べ、出力部の分極が一方向に揃うため、部分型内部電
極の出力部の相対向する内部電極に挟まれない部分、す
なわち不活性部により生じたスプリアス振動を制御で
き、トランス駆動の際、周波数制御という面においても
有利である。
【0015】さらには、図3に示すように、低インピー
ダンス部11と高インピーダンス部12の間に絶縁層1
5を配置すれば電気端子21、22と電気端子23、2
4を電気的に分離できるため周辺回路の自由度を増すこ
とができる。さらに分極方向に対し上下面の磁器層を平
行平面研磨することにより厚み縦振動の2分の1波長あ
るいは1波長モードの所期の周波数と一致するように厚
さを調整することで、その共振周波数で駆動する厚み縦
振動圧電磁器トランスを実現できる。
【0016】このような内部多層電極構造を有する圧電
磁器トランスは、積層セラミックコンデンサーや積層圧
電アクチュエター等で用いられている積層セラミック技
術(ドクターブレード法)で作製可能であり、このよう
な方法で作製した圧電磁器トランスでは層間隔を20μ
m程度まで薄くできる。従って、2分の1波長モード
(両端自由の基本モード)あるいは1波長モード(両端
自由の2次モード)で厚み縦共振振動を利用するとして
も、積層セラミック技術を用いて、5〜10MHz帯の
超高周波領域で動作する圧電磁器トランスも実現でき
る。
【0017】
【実施例】本発明に基づく圧電磁器トラントの実施例と
して、図1に示した構成の圧電磁器トランスを積層セラ
ミック技術により作製した。圧電磁器の材料はPbTi
3 系圧電磁器(株式会社トーキン製、商品名NEPE
C−200)である。
【0018】低インピーダンス部11の圧電磁器板を1
層の厚さが約0.24mmのものを5層積層した。高イ
ンピーダンス部12の厚さは約1.2mmであり、また
周波数調整層13、14にも同じ材料を用い、厚さは約
0.1mmとした。尚、この周波数調整層は低インピー
ダンス部、高インピーダンス部と一体焼成できるもので
あれば一向に構わない。ここで外形寸法を17mm(=
L)×13mm(=W)×2.8mm(=t)とした。
白金ペーストをスクリーン印刷し圧電磁器板とともに内
部電極層16を形成した。低インピーダンス部11の内
部電極は有効面率100%の全面電極にし、高インピー
ダンス部12の内部電極は有効面積率85%の部分電極
とした。焼成後に研磨材を用いて上下面に対し平行平面
研磨をおこなった。また、高インピーダンス部の圧電磁
器トランスの側面に電気泳動法と熱処理によりガラス絶
縁部17を形成した。その後、直流高電圧により分極処
理を施した。
【0019】実施例では本発明圧電磁器トランスを、高
インピーダンス部12の電気端子31、32から厚み縦
2次モード(1波長共振動モード)を励振する高周波、
高電圧信号を入力し、低インピーダンス部11の電気端
子33、34から出力を取り出す降圧型の4端子圧電ト
ランスとして評価した。
【0020】一方、外形寸法を本発明圧電磁器トランス
と同様にし低インピーダンス部11、高インピーダンス
部12の内部電極の有効面積率をともに85%とした部
分電極を有する圧電磁器トランスの電力電送効率は、駆
動共振周波数1.6MHzにおいて86%であるのに対
し、本発明圧電磁器トランスは駆動共振周波数1.6M
Hzにおいて98%の電力伝送効率が得られた。
【0021】別の実施例として図2に示すように、有効
面積率85%の内部電極を有する低インピーダンス部1
1と、有効面積率100%の内部電極と、圧電磁器トラ
ンスの側面にガラス絶縁部17を形成した高インピーダ
ンス部12を有し、低インピーダンス部を入力1系統2
端子、高インピーダンス部を出力1系統2端子のトラン
スとして評価したところ駆動共振周波数1.6MHzに
おいて電力伝送効率が98%となった。
【0022】
【発明の効果】以上記述したごとく、本発明に従った構
成の圧電磁器トランスは、すでに提案されているものの
欠点を解決し、1MHz以上の高周波帯において使用す
ることができ、かつ小型で高効率であるという従来の圧
電トランスにはない長所があり、工業価値も多大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す降圧型圧電磁器トランス
の斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示す昇圧型電磁器トランスの
結線図である。
【図3】本発明の実施例を示す圧電磁器トランスの結線
図である。
【図4】従来のローゼン型圧電トランスの斜視図であ
る。
【符号の説明】
11、41 低インピーダンス部 12、42 高インピーダンス部 111、112、113、114、115 磁器層 13、14 周波数調整層 15 絶縁層 16 内部電極 17 ガラス絶縁部 31、32、33、34 電気端子 18、46、47 分極方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部電極と圧電磁器層とが交互に積層さ
    れた積層体構造を有し、該積層体中に低インピーダンス
    部と高インピーダンス部とが形成された圧電磁器トラン
    スにおいて、該積層体断面と同形状の全面型内部電極を
    有する低インピーダンス部を出力部とし、該積層体断面
    より小さい面積の部分型内部電極を有する高インピーダ
    ンス部を入力部とした構造を特徴とする厚み縦振動圧電
    磁器トランス。
  2. 【請求項2】 内部電極と圧電磁器層とが交互に積層さ
    れた積層体構造を有し、該積層体中に低インピーダンス
    部と高インピーダンス部とが形成された圧電磁器トラン
    スにおいて、該積層体断面より小さい面積の部分型内部
    電極を有する低インピーダンス部を入力部とし、該積層
    体断面と同形状の全面型内部電極を有する高インピーダ
    ンスを出力部にした構造を特徴とする厚み縦振動圧電磁
    器トランス。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2の厚み縦振動圧
    電磁器トランスにおいて、厚み縦振動2分の1波長モー
    ドあるいは1波長モードの周波数が所期の周波数と一致
    するように積層体厚さを調整し、その共振周波数で駆動
    することを特徴とする厚み縦振動圧電磁器トランスの駆
    動方法。
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