JPH05210343A - ホログラム形成材料とホログラムの製造方法 - Google Patents

ホログラム形成材料とホログラムの製造方法

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JPH05210343A
JPH05210343A JP1582992A JP1582992A JPH05210343A JP H05210343 A JPH05210343 A JP H05210343A JP 1582992 A JP1582992 A JP 1582992A JP 1582992 A JP1582992 A JP 1582992A JP H05210343 A JPH05210343 A JP H05210343A
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JP
Japan
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hologram
fluorine
acrylate
methacrylate
polymerizable monomer
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Withdrawn
Application number
JP1582992A
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English (en)
Inventor
Takeshi Ishizuka
剛 石塚
Koji Tsukamoto
浩司 塚本
Yoko Kuramitsu
庸子 倉光
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホログラム形成材料に関し、光重合性の有機
化合物を用いて重クロム酸ゼラチンに匹敵した光学的特
性を示す材料を提供することを目的とする。 【構成】 弗素含有アクリレートまたは弗素含有メタク
リレートから選ばれる液状の弗素含有重合性モノマ例え
ば、2,2,2-トリフロロエチルアクリレート、2,2,2-トリ
フロロエチルメタクリレート、2,2,3,3-テトラフロロプ
ロピルアクリレート、2,2,3,3-テトラフロロプロピルメ
タクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピ
ルアクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロ
ピルメタクリレートの何れか或いはこの混合物と、ナフ
タレン環を有するポリマと、光重合開始剤とからなるこ
とを基本としてホログラム形成材料を構成しており、更
に、弗素含有重合性モノマの相溶性を向上するために芳
香族環、臭素または沃素をもつエポキシ化合物を添加
し、また、弗素含有重合性モノマの重合度を向上ために
液状をした多官能モノマを添加することを特徴としてホ
ログラム形成材料を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体積位相型ホログラムの
形成材料およびホログラムの製造方法に関する。
【0002】ホログラムは、レーザー光など可干渉性の
光の干渉波面をホログラム記録材料に屈折率分布, 吸光
度分布または表面凹凸分布の形で記録したものである。
例えば、光をハーフミラー等で分割し、一方を記録しよ
うとする物体に照射し、その物体からの光 (物体光)と
分割したもう一方の光 (参照光) を記録材料に照射する
場合、記録材料には干渉波面が記録される。
【0003】この記録パターンを現像処理により屈折率
分布, 吸光度分布または表面凹凸分布として実現するこ
とによりホログラムが形成されている。本発明において
提供するホログラムは、屈折率分布型に属する体積位相
型ホログラムであって、理論上高い回折効率を得られる
ことが知られており、また解像性の点でも優れている。
【0004】次に、このホログラムに再び光を照射する
と、干渉波面を形成したもう一方の光を再生することが
できる。このホログラフィ技術は3次元ディスプレイと
して広く知られているが、そればかりでなく、その波長
分離機能,光偏向機能,入射角選択機能および偏向選択
機能などを利用し、光学素子としても検討されている。
【0005】また、光学素子として、バーコード読み取
り装置やレーザープリンタ用のビームスキャナ等に適用
されており、ヘッドアップディスプレイ用ミキシングウ
インドなどへの適用も検討されている。
【0006】
【従来の技術】従来、ホログラム材料としては漂白銀
塩, 重クロム酸ゼラチン, フォトポリマ, フォトレジス
ト, サーモプラスチック, 無機ガラス, 強誘電体など多
くの材料が提案されている。
【0007】然し、これら既知のホログラム記録材料は
上記の特性を十分には満足しない。すなわち、漂白銀塩
および重クロム酸ゼラチンはある程度まで実用化の域に
達したものであるが、それでも漂白銀塩は通常の処理に
加えて漂白処理が必要であり、ホログラムにノイズが多
い。
【0008】また、ホログラムが耐湿性, 耐光性などの
耐久性に劣るという問題がある。次に、重クロム酸ゼラ
チンは高い屈折率変調すなわち高い回折効率を得ること
ができ、解像性が高く、また、透明性が高いなど、優れ
たホログラム特性を示すものゝ、ホログラムの耐湿性が
悪く、保存安定性や製造安定性の面での欠陥が指摘され
ている。
【0009】そこで、有機材料を用いた多くの材料が提
案されている。有機材料を用いた材料は、光架橋反応を
利用した材料と光重合反応を利用した材料に大別するこ
とができる。
【0010】光架橋反応を利用した材料では、特開昭53
-15153号等でカルバゾール環を含む重合体とハロゲン含
有化合物からなる材料が提案されている。例えば、ポリ
-N-ビニルカルバゾールと四沃化炭素からなる膜厚4μm
の感光膜をホログラム露光した後、溶剤処理を施すこ
とで90%の高い回折効率が得られている。
【0011】また、光重合反応を利用した材料でも多く
の材料が提案されている。例えば、特開平2-216180で
は、ポリ-N-ビニルカルバゾール, 多官能性モノマおよ
び光重合開始剤からなる材料が提案されており、例え
ば、多官能性モノマとしてトリス(アクリロイルオキシ
エチル)イソシアヌレート、重合開始剤として3,3 ´,
4,4´-(テトラ(t- ブチルパーオキシカルボニル) ベン
ゾフェノンおよび3,3 ´- カルボニビス(7- ジエチルア
ミノクマリン)を用いた膜厚9μm の感光膜をホログラ
ム露光し、溶剤処理することで約80%の回折効率を得て
いる。
【0012】また、特公昭60-502125 号では、エチレン
性不飽和単量体と増感剤および分枝鎖状ポリエチレンイ
ミンからなる材料が提案されており、例えば、バインダ
としてポリ-N- ビニルピロリドン、不飽和単量体として
Liアクリレート、感光剤として分枝状ポリエチレンイミ
ンおよびメチレンブルー等からなる膜厚5μm の感光膜
をホログラム露光した後、溶剤処理することで約60%の
回折効率を得ている。
【0013】なお、これらの材料は、屈折率変調を実現
するために溶剤浸漬という湿式の現像処理が必須である
が、一方では溶剤に浸漬する工程を要しない材料も提案
されている。
【0014】すなわち、米国特許第3,694,218 号では、
金属アクリレート等のエチレン性不飽和単量体と光重合
開始剤からなる材料が提案されており、金属アクリレー
トとしてバリウムアクリレート等を、重合開剤としてト
ルエンスルホン酸ナトリウム塩等を用いた液状の材料を
10-20 μm のガラス板間に封入し、これにホログラム露
光することで、3%程度の回折効率を得ている。
【0015】また、米国特許第3,658,526 号では、100
℃以上の沸点を有するエチレン性不飽和単量体とバイン
ダおよびフリーラジカル重合開始剤を用いた材料が提案
されており、エチレン性不飽和単量体として、トリエチ
レングリコールジアクリレート、バンイダとしてセルロ
ースアセテートブチレート、重合開始剤としてイミダゾ
イルダイマ化合物を用いた材料を露光することでホログ
ラムを製造している。
【0016】また、特開平2-3081では、バインダをセル
ロースアセテートブチレート、エチレン性不飽和モノマ
を2-フェノキシエチルアクリレートとN-ビニルカルバゾ
ールの混合物とし、膜厚10μm の感光膜で回折効率53%
を得ている。
【0017】更に、特開平03-36582では、アリルジグリ
コールカーボネートと、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-(2-
メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル)プロパンお
よび光重合開始剤からなる材料をガラス板の間に挟み、
加熱後に露光することで40%程度の回折効率を得てい
る。
【0018】このように、各種のホログラム材料が提案
されているものゝ、現状では屈折率変調強度やホログラ
ム膜の透明性等のホログラム特性の点で重クロム酸ゼラ
チンに匹敵するような特性を示す材料はなく、従来のホ
ログラム材料は依然として改良すべき点を残している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】有機化合物よりなるホ
ログラム形成材料は重クロム酸ゼラチンのような無機化
合物よりなる材料に較べて耐湿性や保存安定性などに優
れた特性をもつているが、屈折率変調強度やホログラム
膜の透明性等のホログラム特性の点では重クロム酸ゼラ
チンに及ばない。
【0020】そこで、光重合反応を利用した系で、これ
らの特性を満足するホログラム形成材料を提供すること
が課題である。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題は弗素含有ア
クリレートまたは弗素含有メタクリレートから選ばれる
液状の弗素含有重合性モノマ例えば、2,2,2-トリフロロ
エチルアクリレート、2,2,2-トリフロロエチルメタクリ
レート、2,2,3,3-テトラフロロプロピルアクリレート、
2,2,3,3-テトラフロロプロピルメタクリレート、1,1,1,
3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1,1,
1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレートの
何れか或いはこの混合物と、ナフタレン環を有するポリ
マと、光重合開始剤とからなることを基本としてホログ
ラム形成材料を構成しており、更に、弗素含有重合性モ
ノマの相溶性を向上するために芳香族環、臭素または沃
素をもつエポキシ化合物を添加し、また、弗素含有重合
性モノマの重合度を向上ために液状をした多官能モノマ
を添加することを特徴としてホログラム形成材料を構成
することにより解決することができる。
【0022】
【作用】本発明に係るホログラム形成材料は、重合性モ
ノマ,マトリックスポリマおよび光重合開始剤を主要な
材料構成要素とするものである。
【0023】かゝる光重合反応を利用するホログラム材
料のホログラム作成の機構については既に、O plus E:
No133,p105-116(1990)等で説明されている。それによる
と、感光膜内で均一に分布していた重合性モノマとマト
リクスがホログラム露光することにより、光照射部でモ
ノマが重合し、ポリマー化するに従って、周囲からモノ
マが移動して高密度化し、最終的に光照射部と未照射部
でモノマの濃度差が生じる。
【0024】そして、マトリクスとモノマとの屈折率が
異なると、屈折率変調が形成されると云う機構が考えら
れている。そのため、重合型材料の場合は、重合性モノ
マとマトリクスとの屈折率差がホログラムの屈折率変調
強度を決定する重要なパラメータとなり、屈折率差が大
きいほど大きい屈折率変調強度を得ることが可能にな
る。
【0025】本発明では、弗素含有アクリレートまたは
弗素含有メタクリレートから選ばれる特定の弗素含有重
合性モノマと、ナフタレン環を含む重合体と、光重合開
始剤を基本の材料構成要素としてホログラム材料が構成
されている。
【0026】こゝで、ナフタレン環を含む重合体は高い
屈折率を有しており、屈折率の低いモノマと組合せて使
用することで、モノマとの間に大きな屈折率差を得るこ
とのできる材料を提供することができる。
【0027】ナフタンレ環を含む重合体としては、ポリ
-1-ビニルナフタレン,ポリ-2-ビニルナフタレンなどが
ある。また、ナフタレン環を含む重合体に、この重合体
と相溶し得る重合体を添加して使用しても良く、添加可
能な重合体としては、ポリ-N-ビニルカルバゾール,ポ
リカーボネート,塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリスチレ
ン,ポリクロロスチレンなどがある。
【0028】弗素含有重合性モノマは、屈折率が低く、
高屈折率のマトリクスポリマと組合せて使用する場合に
有利である。然し、弗素を含有する重合性モノマは多く
の場合に他のポリマに対する相溶性が低く、感光膜が不
透明化し易いと云う問題がある。
【0029】本発明では、ナフタレン環を有するポリマ
と組合せて使用するが、その際に感光膜が不透明化する
ことのないように、特定のフッ素含有重合性単量体を使
用する。
【0030】こゝで、本発明で使用するフッ素含有重合
性単量体は、室温で液状をした2,2,2-トリフロロエチル
アクリレート、2,2,2-トリフロロエチルメタクリレー
ト、2,2,3,3-テトラフロロプロピルメタクリレート、1,
1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレ
ート、または、これら弗素含有重合性モノマの混合モノ
マである。
【0031】更に、これらのモノマに2,2,2,4,4,4-ヘキ
サフロロブチルメタクリレート、β-(パーフロロオクチ
ル)エチルメタクリレート、β-(パーフロロオクチル)
エチルアクリレート、3(4(1-トリフロロメチル-2,2-ビ
ス(ビス(トリフロロメチル)フロロメチル)エチニル
オキシ)ベンゾオキシ)2-ヒドロキシプロピルメタクリ
レート等の弗素含有重合性モノマを混合した混合モノマ
を使用することもできる。
【0032】光重合開始剤は光照射により上記の重合性
モノマを重合させるが、ホログラムを製造するレーザー
光の波長に応じて増感剤を添加して使用することができ
る。本発明に係るホログラム形成材料で用いる光重合開
始剤は、一般に知られているアクリル系やメタクリル系
モノマ用の光重合開始剤を使用することができる。
【0033】すなわち、NIKKEI NEW MATERIALS:1990年
4月16日号,p43-49 、材料技術:Vol.2,10,(1984),p1-1
7 、O plus E:No. 133,p105-116(1990)、フォトポリマ
ハンドブック, フォトポリマー懇話会編:工業調査会発
行, 初版,(1989),p442-457等に記載のある多くの開始剤
が使用できる。
【0034】例えば使用可能な光重合開始剤としては、
ピレン−シクロペンタジエニル−鉄−ヘキサフルオロア
ンチモン酸塩,ピレン−シクロペンタジエニル−鉄−ヘ
キサフルオロリン酸塩,メチルエチルベンゼン−シクロ
ペンタジエニル−鉄−ヘキサフルオロアンチモン酸塩,
メチルエチルベンゼン−シクロペンタジエニル−鉄−ヘ
キサフルオロリン酸塩等の鉄−アーレン錯体などがあ
る。
【0035】また、増感剤として、4-(ジシアノメチレ
ン)-2-メチル-6-(p-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラ
ン,アクリジンオレンジ,3,3 ´-カルボニルビス(7-ジ
エチルアミノクマリン),2,5-ビス-(4-ジエチルアミノ
ベンジリデン)シクロペンタノン,2,6-ビス-(4-ジメチ
ルアミノベンジリデン)シクロヘキサノンなどの第1の
グループを使用することができる。
【0036】また、3,3 ´,4,4´-テトラ(t-ブチルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノン,過酸化ベンゾイ
ル,ジ(t-ブチルパーオキシ)フタレート,ジ(t-ブチル
パーオキシ)テレフタレート,ジ(t-ブチルパーオキ
シ)イソフタレート等の有機過酸化物,および4-(ジシ
アノメチレン)-2-メチル-6-(p-ジメチルアミノスチリ
ル)-4H-ピラン,3,3 ´−カルボニルビス(7-ジエチルア
ミノクマリン),2,5-ビス-(4-ジエチルアミノベンジリ
デン)シクロペンタノン,2,6-ビス-(4-ジメチルアミノ
ベンジリデン)シクロヘキサノンなどの第2のグループ
を使用することができる。
【0037】また、ベンゾイミダゾール, 1-ベンジル-2
-メチルイミダゾール,2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフ
ェニルイミダゾリル2量体,2-(o-フルオロフェニル)-
4,5-ジフェニルイミダゾリル2量体,2-(o-クロロフェ
ニル)-4,5-ビス-(m-メトキシフェニル)イミダゾリル2
量体,2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダ
ゾリル2量体,等のイミダゾール類,および,7−ジエ
チルアミノ−4−メチルクマリン,2-メルカプトベンゾ
チアゾール,5-クロロ-2-メルカプトベンゾチアゾー
ル,2-メルカプトベンゾオキサゾール,p-アミノベンゾ
フェノン,p-ジエチルアミノベンゾフェノン,p,p ´-
ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン,p,p´- ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン,1H -1,2,4-トリア
ゾール-3チオール,4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3
-チオール等の化合物から選ばれた組合せの混合物と、
更には増感色素として3,3 ´-カルボニルビス(7-ジエチ
ルアミノクマリン),2,6-ビス-(4-ジメチルアミノベン
ジリデン)シクロヘキサノン,2,5-ビス-(4-ジエチルア
ミノベンジリデン)シクロペンタノンなど第3のグルー
プを使用することができる。
【0038】更に、本発明においては、添加剤を加えて
も良く、例えば、弗素含有重合性モノマとカルバゾール
環を有する重合体との相溶性を向上するために、ジブロ
モフェニルグリシジルエーテル,トリブロモフェニルグ
リシジルエーテル, ジブロモ−メチル−フェニルグリシ
ジルエーテル,1,2−エポキシエチルベンゼンなどの
液状で比較的高屈折率のエポキシ化合物を使用すること
ができる。
【0039】これらのエポキシ化合物は、本発明で使用
するマトリクスや重合性単量体との相溶性が良く、重合
性モノマの 120重量%程度まで添加することができる。
次に、エポキシ化合物を用いる場合、弗素含有重合性モ
ノマ用光重合開始剤としては、前記第2のグループまた
は第3のグループの材料を使用することが望ましい。
【0040】なお、鉄−アーレン錯体は、光エネルギー
をもとにエポキシ化合物を重合させることができること
から、光照射部に比較的屈折率の高いエポキシ化合物の
濃度が高くなってしまうため適さない。
【0041】また、エポキシ化合物と併せて熱反応性の
エポキシ用硬化剤を加え、ホログラム露光後加熱処理し
ても良く、例えば、無水フタル酸, 無水トリメリット
酸, グリセロールトリス( アンヒドロトリメリテート)
等の酸無水物, ヘキサメチレンジアミン, m-フェニレン
ジアミン等のアミン類,イソシアネート,等を使用でき
る。
【0042】なお、弗素含有重合性モノマ用光重合開始
剤として第3のグループの材料を使用した場合には、エ
ポキシ化合物を光で重合させることはできないものゝ、
加熱することで熱重合させることができるために新たに
エポキシ用硬化剤を添加しなくても良い。
【0043】また、フッ素含有重合性モノマの重合度を
高めるためにグリセリンジメタクリレート,エチレング
リコールジメタクリレート,ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート,ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト,トリメチロールプロパントリメタクリレート,トリ
メチロールプロパントリアクリレート,等の液状多官能
モノマを使用することができる。
【0044】そして、添加量は、カルバゾール環を有す
る重合体 100重量部に対して80重量部以下が適当であ
る。次に、本発明におけるホログラムの製造方法につい
て説明する。
【0045】まず、上記原料化合物を弗素含有重合性モ
ノマより低沸点の溶媒に溶解して感光液を製造するが、
溶媒としては、テトラヒドロフラン, テトラクロロメタ
ン,クロロホルム, ジクロロメタン, 1,1,1-トリクロロ
エタン,ベンゼン, 等が使用できる。
【0046】本発明において使用する弗素含有重合性モ
ノマは、大気圧での沸点が74℃-120℃であるために、こ
れらの溶媒よりも高沸点の溶媒は、塗布後の乾燥時に弗
素含有化合物も同時に蒸発してしまうために不適当であ
る。
【0047】そのため、使用する弗素含有化合物の沸点
に応じて, 溶媒も選択して使用することが望ましい。次
に、この感光液をガラス,プラスチックフィルムなどに
塗布して感光膜を製造する。
【0048】こゝで、ガラス基板を使用する場合は、ト
リフロロプロパントリメトキシシラン等の弗素系のシラ
ンカップリング剤で表面処理しても良い。また、感光膜
は更に、この上層にカバー用のガラス,プラスチックフ
ィルム等を密着またはエアギャップを持たせて設置して
も良い。
【0049】次に、通常のホログラム露光系を用いて、
この感光膜を露光すると、先に説明したように膜内に屈
折率変調を生じ、屈折率変調型のホログラムを形成でき
る。また、露光後、重合反応を促進し完了させるために
140 ℃以下の温度で加熱するか、或いは紫外線照射を行
っても良い。
【0050】なお、加熱した場合には、光で開始した重
合反応がさらに進行するため、屈折率変調強度は向上す
る傾向にある。露光工程後、または加熱工程後、または
紫外線照射工程後の感光膜は溶剤処理を行っても良い。
【0051】溶剤処理方法としては、グリセリンジメタ
クリレート,エチレングリコールジメタクリレート,ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート,ネオペンチル
グリコールジアクリレート,トリメチロールプロパント
リメタクリレート,トリメチロールプロパントリアクリ
レート,2,2,2-トリフロロエチルアクリレート,2,2,2-
トリフロロエチルメタクリレート,2,2,3,3-テトラフロ
ロプロピルメタクリレート,1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオ
ロイソプロピルアクリレート,1,1,3,3,3-ヘキサフルオ
ロイソプロピルメタクリレート,等の重合性単量体, お
よびベンゾイン, ベンゾフェノン, ミヒラーケトン, ア
ゾビスイソブチロニトリル, 2,2-ジメトキシ-2-フェニ
ルアセトフェノン,等の重合開始剤を, n-ヘプタン,n-
オクタン,イソオクタン,n-ブチルアルコール,アセト
ン,メチルエチルケトン,酢酸メチル,酢酸エチル,o
- キシレン,m-キシレン,p-キシレン,メシチレン,ト
ルエン, テトラヒドロフランまたはこれらの混合溶剤中
に溶解した溶液を感光膜に接触させ、次いで、加熱また
は紫外線照射する方法がある。
【0052】この処理工程は、露光によって生じたカル
バゾール環を有する重合体と弗素含有単量体の密度分布
を低屈折率の重合性単量体を膜に含浸させることでさら
に増強する効果がある。
【0053】
【実施例】以下の各実施例で示されるホログラム特性の
中で、透過型ホログラムの回折効率の測定には直線偏光
He-Ne レーザの632.8 nm光を用い、これを入射光と回折
光が作る平面に垂直な偏光方向(s偏光)でホログラム
に入射し、回折効率が最大となる入射角度での回折光強
度と入射光強度との比(ηs)、およびs偏光と垂直な偏
光方向(p偏光)で入射し、回折効率が最大となる入射
角度での回折光強度と入射光強度との比(ηp)を示し
た。
【0054】また、ホログラムの膜厚は触針式膜厚計
(アルファステップ,テンコール社製)を用いて測定し
た。 実施例1 テトラヒドロフラン (略称 THF)4.7 g に、 ポリ-2-ビニルナフタレン(以下 P2VNa,ポリサイエンス
製) ・・・・1.0 g 2,2,2-トリフロロエチルアクリレート(以下 3F-A,セン
トラル硝子製)1.0 g 3,3 ´,4,4´-(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾ
フェノンの 25 wt% トルエン溶液(以下 BTTB25,日本油
脂製) ・・・・・・・・・・・・・・・1.0 g 4-( ジシアノメチレン)-2-メチル-6-(p-ジメチルアミ
ノスチリル)-4H-ピラン(以下 PYRAN1,コダック製) ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.001 g を溶解して感光液を作製した。
【0055】これを 300μm ギャップのドクタブレード
を用いて50×50×1mmのガラス基板上に塗布し、湿度を
20%R.H.以下にしたN2ボックス中で乾燥して感光膜を作
製した。
【0056】こゝでガラス基板は、弗素系シランカップ
リング剤 (品名KP-8FT,信越シリコーン製)で表面処理し
たものを用いた。次いで、Arイオンレーザ(モデル95,L
exel製)の488 nm光を用い、空間周波数1800本/mm 、縞
の倒れ角0度の透過型ホログラム露光光学系を用い、出
力400 mJ/cm2で露光した。
【0057】こゝで、露光強度は2mW/cm2であり、光強
度はパワーメータ (MODEL 212,COHERENT社製)で測定し
た。露光後に、ホログラムの回折効率を測定した結果、
ηs=11.2%またηp=7.0%であった。 実施例2 実施例1で作製したホログラムを、オーブンで 90 ℃で
2時間加熱した後に、再び回折効率を測定した結果、η
s=58%またηp=53% であった。
【0058】また、膜厚は16μm であった。 実施例3 実施例1において、A-3Fの代りに2,2,2,3,3-テトラフロ
ロプロピルメタクリレート (共栄社油脂製) を用い感光
液を作成した。
【0059】これを実施例1と同様に300 μm ギャップ
のドクターブレードを用い、50×50×1 mmのガラス基板
上に塗布した。次いで、湿度を20%R.H.以下にしたN2
ックス中に30分間放置した後、感光膜の上層にポリエチ
レンテレフタレート製の 100μm 厚フィルムを圧着し
た。
【0060】そして、実施例1と同様にしてホログラム
露光した。露光後にホログラムの回折効率を測定する
と、ηs=10.0%またηp=6.7%であった。
【0061】次に、これをオーブンで90℃2時間加熱し
た後に、再び回折効率を測定するとηs=41%またηp=29
% になった。また、A-3Fの代りに1,1,1,3,3,3-ヘキサフ
ルオロイソプロピルアクリレートを、また、THF に代え
てジクロロメタンを使用し、同様に塗布, 露光, 加熱を
行った後の回折効率はηs=61%またηp=44% であった。 実施例4 THF 4.7 g にP2VNa を1.0 g、A-3Fを 1.2g、 ジブロ
モフェニルグリシジルエーテル(以下 Br2PGE,マナック
製) を0.4 g、BTTB25を 0.48 g、無水フタル酸 0.08
gを溶解して感光液を作成した。
【0062】これを実施例1と同様にしてホログラム露
光した。露光後の回折効率は、ηs=31%またηp=23% で
あった。これをオーブンで90℃2時間加熱した後に再び
回折効率を測定すると、ηs=35%またηp=25% になっ
た。
【0063】なお、膜厚は14μm であった。 実施例5 THF 4.7 g に、P2VNa を1.0 g、 A-3F を0.5 g、Br2P
GEを 0.25 g、トリメチロールプロパントリメタクタレ
ート (以下 TMP-M,共栄社油脂製) を0.25g、2,-2´-ビ
ス(o-クロロフェニル)-4,4 ´-5,5´-テトラフェニル-
1,2-ビイミダゾール(以下B1225,東京化成製) を0.16
g、2-メルカプトベンゾチアゾール (以下 MBT、ルドリ
ッチ製) を0.08g、2,6-ビス-(4-ジメチルアミノベンジ
リデン)シクロヘキサノン (みどり化学製) 0.001 g を
溶解して感光液を作成した。
【0064】これを, 実施例1と同様の光学系で 100 m
J/cm2 で露光した。露光後の回折効率は、ηs=13%また
ηp=9.0%であった。これをオーブンで90℃2時間加熱後
に再び回折効率を測定すると、ηs=74%またηp=68% で
り、また膜厚は14μm であった。
【0065】また、この感光液を 200μm ギャップのド
クターブレードで塗布して感光膜を作成し、同様にホロ
グラム露光し加熱した。その結果、ホログラムの回折効
率はηs=65%またηp=49% であり、膜厚は5.4μm であ
った。 実施例6 THF 4.7 g に、P2VNa を1.0 g、2,2,2-トリフロロエチ
ルメタクリレート (共栄社油脂製)を0.8 g、TMP-M を
0.4 g、 B1225を 0.12 g、4-メチル-4H-1,2,4-トリ
アゾール-3-チオール (以下 MTAT,アルドリッチ製) を
0.06g、2,5,4-ビス(4-ジエチルアミノベンジリデン)
シクロペンタノン(以下 NKX1460,日本感光色素製) を
0.001 gを溶解して感光液を作製した。
【0066】これを実施例4と同様に塗布し、ホログラ
ム露光を行った後に加熱した。その結果、ホログラムの
回折効率はηs=57%またηp=44% であり、膜厚は12μm
であった。 実施例7 THF 4.5 gに、ポリ-1-ビニルナフタレン(ポリサイエ
ンス製)を1.0 g、 3F-A を0.5 g、Br2PGEを 0.25
g、TMP-M を0.25g、B1225 を0.1 g、 MTAT を0.05
g、NKX1460 を0.001 gを溶解して感光液を作成した。
【0067】これを実施例1と同様に塗布し、ホログラ
ム露光を行って加熱した。その結果、ホログラムの回折
効率はηs=78%またηp=70% であり,膜厚は14μm であ
った。 実施例8 THF 8.8 gに、P2NNa を0.6 g,ポリ-N-ビニルカルバ
ゾール (アナン製) を0.6 g、3F-Aを 0.36 g、Br2PGE
を 0.36 g、MP-Aを 0.18 g、 B1225を 0.09g、 MTAT
を0.05g、NKX1460 を0.002 g を溶解して感光液を作
成した。
【0068】これを 200μm ギャップのドクターブレー
ドで塗布し感光膜を作成した後、実施例1で用いた光学
系で 40 mJ/cm2露光した。その結果、露光後の回折効率
はηs=8.5 %またηp=5.9%であった。
【0069】次に、オーブンで80℃1時間に亙って加熱
した後に再び回折効率を測定するとηs=61%またηp=51
% になり、また膜厚は 8.8μm であった。 実施例9 実施例5で作製した感光液を用い,100 μm ギャップの
ドクターブレードで塗布して感光膜を作成した。
【0070】これをホログラム露光し、オーブンで50℃
で30分間加熱した後にN2ガスを導入し、湿度を30%R.H.
以下としたスピンコータに設置した。このホログラム
に、3F-Aを5.0 g,TMP-Aを 5.0 gおよび2,2-ジメトキ
シ-2-フェニルアセトフェノン (アルドリッチ製) を 0.
50 gを、イソプロパノール 6.0g、THF 2.0 gおよびn
-オクタン 0.3 gに溶解した溶液を膜全面に渡って滴下
し、1分間保持した。
【0071】次いで、スピンナを回転数 800 rpm, 回転
時間1分の条件で回転させて,溶液を振り切った。次
に、N2カスを流し湿度を30%R.H.以下としたボックス内
で,紫外線ランプを10分間照射した。
【0072】作成したホログラムの回折効率を測定する
とηs=47%またηp=30% であった。一方、膜厚は6.4 μ
m であった。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有機物を用い光重合反応を利用したホログラム材料を使
用することにより、回折効率の高いホログラムを作成す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 502 7/028 7/038

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗素含有アクリレートまたは弗素含有メ
    タクリレートから選ばれる液状の弗素含有重合性モノマ
    と、ナフタレン環を有するポリマと、光重合開始剤とか
    らなることを特徴とするホログラム形成材料。
  2. 【請求項2】 前記弗素含有アクリレートまたは弗素含
    有メタクリレートから選ばれる弗素含有重合性モノマ
    が、2,2,2-トリフロロエチルアクリレート、2,2,2-トリ
    フロロエチルメタクリレート、2,2,3,3-テトラフロロプ
    ロピルアクリレート、2,2,3,3-テトラフロロプロピルメ
    タクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピ
    ルアクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロ
    ピルメタクリレートの何れか或いは当該化合物の混合物
    であることを特徴とする請求項1記載のホログラム形成
    材料。
  3. 【請求項3】 芳香族環、臭素または沃素を有するエポ
    キシ化合物を前記弗素含有重合性モノマ100 重量部に対
    して120 重量部以下添加することを特徴とする請求項1
    記載のホログラム形成材料。
  4. 【請求項4】 液状をした多官能モノマを前記弗素含有
    重合性モノマ100 重量部に対し80重量部以下添加するこ
    とを特徴とする請求項1記載のホログラム形成材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のホログラム形成材料
    を弗素含有重合性モノマよりも低沸点の溶剤に溶解して
    なる感光液を透明基板上に塗布し、溶剤乾燥を行なって
    感光膜を作り、必要に応じ透明基板または透明フィルム
    を被覆し、記録用の光パターンを照射することを特徴と
    するホログラムの製造方法。
  6. 【請求項6】 前項記載の方法により製造したホログラ
    ムを更に40〜140 ℃の温度で加熱することを特徴とする
    請求項5記載のホログラムの製造方法。
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