JPH05219969A - α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法 - Google Patents
α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法Info
- Publication number
- JPH05219969A JPH05219969A JP4771792A JP4771792A JPH05219969A JP H05219969 A JPH05219969 A JP H05219969A JP 4771792 A JP4771792 A JP 4771792A JP 4771792 A JP4771792 A JP 4771792A JP H05219969 A JPH05219969 A JP H05219969A
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- hydroxyisobutyric acid
- hydroxyisobutyronitrile
- acetone
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Abstract
(57)【要約】
【構成】α−ヒドロキシイソブチロニトリルを微生物的
に加水分解してα−ヒドロキシイソ酪酸に変換する方法
において、反応系にアセトンを共存させる。 【効果】α−ヒドロキシイソブチロニトリルを長時間に
わたり効率よくα−ヒドロキシイソ酪酸に変換すること
ができ、また反応液中へのα−ヒドロキシイソ酪酸の高
濃度の蓄積も可能である。
に加水分解してα−ヒドロキシイソ酪酸に変換する方法
において、反応系にアセトンを共存させる。 【効果】α−ヒドロキシイソブチロニトリルを長時間に
わたり効率よくα−ヒドロキシイソ酪酸に変換すること
ができ、また反応液中へのα−ヒドロキシイソ酪酸の高
濃度の蓄積も可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はα−ヒドロキシイソ酪酸
の生物学的製造法に関する。α−ヒドロキシイソ酪酸
は、有機合成原料として有用な化合物であるのみなら
ず、脱水してメチルエステル化することによりメタクリ
ル樹脂の原料モノマーとして重要なメタクリル酸メチル
に変換することができる。
の生物学的製造法に関する。α−ヒドロキシイソ酪酸
は、有機合成原料として有用な化合物であるのみなら
ず、脱水してメチルエステル化することによりメタクリ
ル樹脂の原料モノマーとして重要なメタクリル酸メチル
に変換することができる。
【0002】
【従来の技術と問題点】α−ヒドロキシイソイソブチロ
ニトリルを微生物的に加水分解して対応する酸を製造す
る方法としては、コリネバクテリウム属の微生物を用い
たグリコロニトリル、ラクトニトリルおよびα−ヒドロ
キシイソブチロニトリルの加水分解による対応するα−
ヒドロキシ酸の製造法(特開昭61-56086号公報参照)が
知られているが、α−ヒドロキシイソブチロニトリルに
対する加水分解活性は僅かなものである。
ニトリルを微生物的に加水分解して対応する酸を製造す
る方法としては、コリネバクテリウム属の微生物を用い
たグリコロニトリル、ラクトニトリルおよびα−ヒドロ
キシイソブチロニトリルの加水分解による対応するα−
ヒドロキシ酸の製造法(特開昭61-56086号公報参照)が
知られているが、α−ヒドロキシイソブチロニトリルに
対する加水分解活性は僅かなものである。
【0003】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、先に、
ロドコッカス属、シュードモナス属、アースロバクター
属またはブレビバクテリウム属に属する微生物を用いた
α−ヒドロキシイソブチロニトリルからのα−ヒドロキ
シイソ酪酸の製造法を見出し特許出願(特願平2-14872
5) したが、触媒活性が未だ低く、反応速度、α−ヒド
ロキシイソ酪酸蓄積濃度などの面で工業的に十分満足し
得るものではなかった。本発明者らは、これらの点を改
善すべくα−ヒドロキシイソブチロニトリルからα−ヒ
ドロキシイソ酪酸を微生物的に生産する際の反応条件に
ついて鋭意検討を行ったところ、反応系にアセトンを添
加することにより、反応速度とα−ヒドロキシイソ酪酸
蓄積濃度の両面が大きく改善されることを見い出し本発
明を完成した。
ロドコッカス属、シュードモナス属、アースロバクター
属またはブレビバクテリウム属に属する微生物を用いた
α−ヒドロキシイソブチロニトリルからのα−ヒドロキ
シイソ酪酸の製造法を見出し特許出願(特願平2-14872
5) したが、触媒活性が未だ低く、反応速度、α−ヒド
ロキシイソ酪酸蓄積濃度などの面で工業的に十分満足し
得るものではなかった。本発明者らは、これらの点を改
善すべくα−ヒドロキシイソブチロニトリルからα−ヒ
ドロキシイソ酪酸を微生物的に生産する際の反応条件に
ついて鋭意検討を行ったところ、反応系にアセトンを添
加することにより、反応速度とα−ヒドロキシイソ酪酸
蓄積濃度の両面が大きく改善されることを見い出し本発
明を完成した。
【0004】すなわち、本発明は、α−ヒドロキシイソ
ブチロニトリルを微生物的に加水分解してα−ヒドロキ
シイソ酪酸に変換する方法において、反応系にアセトン
を共存させることを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸
の生物学的製造法、である。
ブチロニトリルを微生物的に加水分解してα−ヒドロキ
シイソ酪酸に変換する方法において、反応系にアセトン
を共存させることを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸
の生物学的製造法、である。
【0005】本発明の効果がアセトンのどのような作用
機構によるものかは明らかではないが、水性媒体中にお
けるα−ヒドロキシイソブチロニトリル←→アセトン+
青酸の解離平衡が、アセトンの添加によりα−ヒドロキ
シイソブチロニトリルの側に傾き反応系内の青酸濃度が
減少すること、あるいは微量の遊離した青酸が過剰量存
在するアセトンにより速やかに補足されること等が関与
し、これにより青酸によって引き起こされていた加水分
解酵素の活性低下が軽減されたためと考えられる。しか
しながら、本発明はこのような作用機構により何ら限定
されるものではない。
機構によるものかは明らかではないが、水性媒体中にお
けるα−ヒドロキシイソブチロニトリル←→アセトン+
青酸の解離平衡が、アセトンの添加によりα−ヒドロキ
シイソブチロニトリルの側に傾き反応系内の青酸濃度が
減少すること、あるいは微量の遊離した青酸が過剰量存
在するアセトンにより速やかに補足されること等が関与
し、これにより青酸によって引き起こされていた加水分
解酵素の活性低下が軽減されたためと考えられる。しか
しながら、本発明はこのような作用機構により何ら限定
されるものではない。
【0006】
【発明の具体的説明】本発明に用いられる微生物は、α
−ヒドロキシイソブチロニトリルを加水分解してα−ヒ
ドロキシイソ酪酸に変換する能力を有し、アセトン添加
の効果が顕著に現れる、例えば、ロドコッカス属の細菌
であり、具体的には、ロドコッカスロドクロス(Rhodoco
ccus rhodochrous) ATCC 19140株が挙げられる。この細
菌は公知であり、アメリカン タイプカルチャー コレ
クション(ATCC)から容易に入手することができる。
−ヒドロキシイソブチロニトリルを加水分解してα−ヒ
ドロキシイソ酪酸に変換する能力を有し、アセトン添加
の効果が顕著に現れる、例えば、ロドコッカス属の細菌
であり、具体的には、ロドコッカスロドクロス(Rhodoco
ccus rhodochrous) ATCC 19140株が挙げられる。この細
菌は公知であり、アメリカン タイプカルチャー コレ
クション(ATCC)から容易に入手することができる。
【0007】本発明に使用される微生物の培養には、通
常資化し得る炭素源(グルコース、グリセロール、シュ
ークロース等)、窒素源(酵母エキス、ペプトン、硫酸
アンモニウム等)および微生物の生育に必要な無機栄養
源(りん酸水素二カリウム、塩化マグネシウム、塩化カ
ルシウム、塩化第二鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛等)を
含有する培地が用いられる。また、培養の初期または中
期における、生育を大きく阻害しない濃度のニトリル類
(イソブチロニトリル、プロピオニトリル等)、該ニト
リルに対応するアミド類、ラクタム類(ε−カプロラク
タム、γ−ブチロラクタム等)などの添加は、より高い
酵素活性が得られるので好ましい。培養は好気的条件下
pH4〜10、温度20〜40℃の範囲で、1〜4日間程度行え
ばよい。
常資化し得る炭素源(グルコース、グリセロール、シュ
ークロース等)、窒素源(酵母エキス、ペプトン、硫酸
アンモニウム等)および微生物の生育に必要な無機栄養
源(りん酸水素二カリウム、塩化マグネシウム、塩化カ
ルシウム、塩化第二鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛等)を
含有する培地が用いられる。また、培養の初期または中
期における、生育を大きく阻害しない濃度のニトリル類
(イソブチロニトリル、プロピオニトリル等)、該ニト
リルに対応するアミド類、ラクタム類(ε−カプロラク
タム、γ−ブチロラクタム等)などの添加は、より高い
酵素活性が得られるので好ましい。培養は好気的条件下
pH4〜10、温度20〜40℃の範囲で、1〜4日間程度行え
ばよい。
【0008】加水分解反応は、上記方法により得た、例
えば ATCC 19140 株の培養液、培養液から分離した菌
体、あるいは該菌体処理物(菌体破砕物、抽出酵素、固
定化菌体・酵素等)を、水性媒体中でアセトンの共存下
α−ヒドロキシイソブチロニトリルと接触させればよ
い。
えば ATCC 19140 株の培養液、培養液から分離した菌
体、あるいは該菌体処理物(菌体破砕物、抽出酵素、固
定化菌体・酵素等)を、水性媒体中でアセトンの共存下
α−ヒドロキシイソブチロニトリルと接触させればよ
い。
【0009】アセトンの濃度は、使用する基質としての
α−ヒドロキシイソブチロニトリルの濃度、反応温度、
pH等により異なるが、通常 0.5〜50重量%の範囲で最
適な濃度を選択すればよい。基質であるα−ヒドロキシ
イソブチロニトリルの濃度は 0.1〜10重量%、pH4〜
10、好ましくは6〜8、微生物の使用量は、乾燥菌体量
として0.01〜5重量%、反応温度は氷点〜50℃、好まし
くは2〜30℃の範囲でそれぞれ選べばよい。また反応が
進行するに伴い減少するα−ヒドロキシイソブチロニト
リルを反応液に逐次添加しながら反応を行ってもよい。
α−ヒドロキシイソブチロニトリルの濃度、反応温度、
pH等により異なるが、通常 0.5〜50重量%の範囲で最
適な濃度を選択すればよい。基質であるα−ヒドロキシ
イソブチロニトリルの濃度は 0.1〜10重量%、pH4〜
10、好ましくは6〜8、微生物の使用量は、乾燥菌体量
として0.01〜5重量%、反応温度は氷点〜50℃、好まし
くは2〜30℃の範囲でそれぞれ選べばよい。また反応が
進行するに伴い減少するα−ヒドロキシイソブチロニト
リルを反応液に逐次添加しながら反応を行ってもよい。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、α−ヒドロキシイソブ
チロニトリルは長時間にわたり効率よくα−ヒドロキシ
イソ酪酸に変換され、また反応液中への高濃度の蓄積も
可能となる。
チロニトリルは長時間にわたり効率よくα−ヒドロキシ
イソ酪酸に変換され、また反応液中への高濃度の蓄積も
可能となる。
【0011】α−ヒドロキシイソ酪酸の単離は、遠心分
離などにより菌体を除去後、濃縮、電気透析、イオン交
換、抽出、晶析などの公知の方法を利用して行うことが
できる。
離などにより菌体を除去後、濃縮、電気透析、イオン交
換、抽出、晶析などの公知の方法を利用して行うことが
できる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は該実施例により限定されるものではな
い。なお、特に説明がない限り実施例中の%は重量%を
示す
るが、本発明は該実施例により限定されるものではな
い。なお、特に説明がない限り実施例中の%は重量%を
示す
【0013】実施例1 (1) 培 養 下記培地を100ml を含む500ml 三角フラスコに予め同培
地で培養したロドカッカス ロドクロス ATCC 19140株
を5ml接種し、30℃で3日間振とう培養を行った。
地で培養したロドカッカス ロドクロス ATCC 19140株
を5ml接種し、30℃で3日間振とう培養を行った。
【0014】
【0015】(2) 加水分解反応 反応液組成は、アセトンの濃度0〜5.80%、α−ヒドロ
キシイソブチロニトリル濃度2%、菌体濃度 OD630(630
nmの吸光度)=9となるように調製し、30℃、pH7で17
時間反応を行った。
キシイソブチロニトリル濃度2%、菌体濃度 OD630(630
nmの吸光度)=9となるように調製し、30℃、pH7で17
時間反応を行った。
【0016】(3) α−ヒドロキシイソ酪酸の定量 α−ヒドロキシイソ酪酸の生成量は、反応終了後、反応
液を遠心分離して菌体を除去した上清液を高速液体クロ
マトグラフィー〔Shodex ODS F-511A カラム〕により、
溶離液 0.2Mりん酸緩衝液(pH 2)を用い 208nm吸光度に
て検出し、α−ヒドロキシイソ酪酸の定量を行った。結
果を表−1に示す。
液を遠心分離して菌体を除去した上清液を高速液体クロ
マトグラフィー〔Shodex ODS F-511A カラム〕により、
溶離液 0.2Mりん酸緩衝液(pH 2)を用い 208nm吸光度に
て検出し、α−ヒドロキシイソ酪酸の定量を行った。結
果を表−1に示す。
【0017】
【表1】
Claims (3)
- 【請求項1】 α−ヒドロキシイソブチロニトリルを微
生物的に加水分解してα−ヒドロキシイソ酪酸に変換す
る方法において、反応系にアセトンを共存させることを
特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法。 - 【請求項2】 微生物が、ロドコッカス(Rhodococcus)
属である請求項1記載のα−ヒドロキシイソ酪酸の生物
学的製造法。 - 【請求項3】 反応系に共存させるアセトンの濃度が
0.5〜50重量%である請求項1記載α−ヒドロキシイソ
酪酸の生物学的製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4771792A JPH05219969A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4771792A JPH05219969A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05219969A true JPH05219969A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12783068
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4771792A Pending JPH05219969A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05219969A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6582943B1 (en) | 2002-02-05 | 2003-06-24 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method for producing 2-hydroxyisobutyric acid and methacrylic acid from acetone cyanohydrin |
-
1992
- 1992-02-05 JP JP4771792A patent/JPH05219969A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6582943B1 (en) | 2002-02-05 | 2003-06-24 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method for producing 2-hydroxyisobutyric acid and methacrylic acid from acetone cyanohydrin |
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