JPH05228681A - レーザ溶接法およびこれに使用する冷却ヘッド - Google Patents
レーザ溶接法およびこれに使用する冷却ヘッドInfo
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- JPH05228681A JPH05228681A JP4072394A JP7239492A JPH05228681A JP H05228681 A JPH05228681 A JP H05228681A JP 4072394 A JP4072394 A JP 4072394A JP 7239492 A JP7239492 A JP 7239492A JP H05228681 A JPH05228681 A JP H05228681A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プラズマの発生を抑えて、溶け込み深さを増
大させる。シールドガスとしてArを使用し、溶接コス
トを下げる。 【構成】 トーチ1から被溶接材2の被溶接部2aに向
けて、レーザービームBを照射すると共に、第1のシー
ルドガスG1を噴射する。トーチ1と被溶接材2との間
の冷却ヘッド3を配する。冷却ヘッド3は、レーザービ
ームBを通過させるビーム通過孔3aを有し、ノズル3
dおよび3eから被溶接材3へ向けて第2のシールドガ
スG2を噴射する。被溶接部2aから吹き上げる金属蒸
気を冷却ヘッド3で冷却し、ビーム通過孔2aを通って
冷却ヘッド3の上方へ噴出した金属蒸気を、第1のシー
ルドガスG1で冷却する。
大させる。シールドガスとしてArを使用し、溶接コス
トを下げる。 【構成】 トーチ1から被溶接材2の被溶接部2aに向
けて、レーザービームBを照射すると共に、第1のシー
ルドガスG1を噴射する。トーチ1と被溶接材2との間
の冷却ヘッド3を配する。冷却ヘッド3は、レーザービ
ームBを通過させるビーム通過孔3aを有し、ノズル3
dおよび3eから被溶接材3へ向けて第2のシールドガ
スG2を噴射する。被溶接部2aから吹き上げる金属蒸
気を冷却ヘッド3で冷却し、ビーム通過孔2aを通って
冷却ヘッド3の上方へ噴出した金属蒸気を、第1のシー
ルドガスG1で冷却する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料の溶融接合に
使用されるレーザ溶接法に関する。
使用されるレーザ溶接法に関する。
【0002】金属材料の溶融溶接法の1つとして、レー
ザビームを利用したレーザ溶接法がある。これは、コヒ
ーレントな高エネルギ密度の光熱源を利用した溶接であ
るため、高速で低入熱、深溶込みの高品質継手が得られ
るという特徴を有している。レーザ溶接での溶接プロセ
スは次のように説明される。
ザビームを利用したレーザ溶接法がある。これは、コヒ
ーレントな高エネルギ密度の光熱源を利用した溶接であ
るため、高速で低入熱、深溶込みの高品質継手が得られ
るという特徴を有している。レーザ溶接での溶接プロセ
スは次のように説明される。
【0003】レーザ発振器で発振されたレーザビーム
は、集光レンズまたは集光ミラーで集光されることによ
り、高エネルギ密度のビームとなって被溶接部に照射さ
れる。この際、被溶接部は瞬時に加熱、溶融され、同時
に激しい蒸発を伴う。この蒸発の反力が溶融池を下方に
押し込み、レーザビーム照射点にキーホールと呼ばれる
狭く深い孔を形成する。キーホールが形成されると、そ
こに照射されたレーザビームは、キーホール壁面に当た
って多重反射を繰り返し、高エネルギ密度を保持したま
までキーホール底部に達する。このように、レーザ溶接
においては被溶接材内部に直接高密度の入熱が与えられ
るため、深くて幅が狭い低入熱の高品質継手が得られ
る。
は、集光レンズまたは集光ミラーで集光されることによ
り、高エネルギ密度のビームとなって被溶接部に照射さ
れる。この際、被溶接部は瞬時に加熱、溶融され、同時
に激しい蒸発を伴う。この蒸発の反力が溶融池を下方に
押し込み、レーザビーム照射点にキーホールと呼ばれる
狭く深い孔を形成する。キーホールが形成されると、そ
こに照射されたレーザビームは、キーホール壁面に当た
って多重反射を繰り返し、高エネルギ密度を保持したま
までキーホール底部に達する。このように、レーザ溶接
においては被溶接材内部に直接高密度の入熱が与えられ
るため、深くて幅が狭い低入熱の高品質継手が得られ
る。
【0004】しかしながら、レーザ溶接には、以下に述
べるようなプラズマに起因する問題が存在する。レーザ
溶接において、溶接時に発生する金属蒸気は、溶接部上
方に噴出してレーザビームを吸収し、金属プラズマを形
成する。プラズマは、レーザの吸収率が高いため、一度
プラズマが形成されると、レーザをさらに吸収しながら
大きく成長する。このようにして形成されたプラズマ
が、レーザを吸収したり散乱させるため、大きなエネル
ギの損失を伴う。
べるようなプラズマに起因する問題が存在する。レーザ
溶接において、溶接時に発生する金属蒸気は、溶接部上
方に噴出してレーザビームを吸収し、金属プラズマを形
成する。プラズマは、レーザの吸収率が高いため、一度
プラズマが形成されると、レーザをさらに吸収しながら
大きく成長する。このようにして形成されたプラズマ
が、レーザを吸収したり散乱させるため、大きなエネル
ギの損失を伴う。
【0005】また、溶接時には、通常、溶接部の酸化お
よび窒化を防止する目的で、Arを溶接部のシールドガ
スとして用いている。Arの電離電圧はあまり大きくな
いため、入熱密度が特に大きいような溶接条件において
は、シールドガスもプラズマ化し、さらに大きなプラズ
マを形成するため、エネルギの損失もさらに大きくな
り、溶け込み深さが大きく減少する。このように、レー
ザ溶接時に発生するプラズマは、大きなエネルギ損失を
伴い、溶け込み深さの低下をもたらすため、実用上の大
きな問題点となっている。
よび窒化を防止する目的で、Arを溶接部のシールドガ
スとして用いている。Arの電離電圧はあまり大きくな
いため、入熱密度が特に大きいような溶接条件において
は、シールドガスもプラズマ化し、さらに大きなプラズ
マを形成するため、エネルギの損失もさらに大きくな
り、溶け込み深さが大きく減少する。このように、レー
ザ溶接時に発生するプラズマは、大きなエネルギ損失を
伴い、溶け込み深さの低下をもたらすため、実用上の大
きな問題点となっている。
【0006】プラズマの発生量を左右する因子として
は、シールドガスの電離電圧、シールドガスの冷却能力
があげられる。シールドガスに電離電圧が大きいガスを
使用すると、シールドガスがプラズマ化しにくいため、
プラズマは余り大きく成長できなくなる。また、シール
ドガスの冷却能力が高い場合、シールドガスが金属プラ
ズマの熱エネルギを効率よく吸収するため、プラズマの
成長は抑制される。Heは、電離電圧が高く、熱伝導率
も大きいため、プラズマの成長を抑制するのに大きな効
果がある。また、Heは、Arと同様に不活性ガスであ
り、溶接部の汚染を防ぐためのシールドガスとして使用
することが可能である。
は、シールドガスの電離電圧、シールドガスの冷却能力
があげられる。シールドガスに電離電圧が大きいガスを
使用すると、シールドガスがプラズマ化しにくいため、
プラズマは余り大きく成長できなくなる。また、シール
ドガスの冷却能力が高い場合、シールドガスが金属プラ
ズマの熱エネルギを効率よく吸収するため、プラズマの
成長は抑制される。Heは、電離電圧が高く、熱伝導率
も大きいため、プラズマの成長を抑制するのに大きな効
果がある。また、Heは、Arと同様に不活性ガスであ
り、溶接部の汚染を防ぐためのシールドガスとして使用
することが可能である。
【0007】このようなことから、Arの代わりにHe
を、シールドガスに用いてプラズマを抑制する方法が考
えられる。しかし、Heは非常に高価なガスであるた
め、Heガス単独で用いることはコスト的に不利であ
る。そこで、HeとArの混合ガスで代用させる方法
が、特開昭61−232086号公報により提案されて
いる。
を、シールドガスに用いてプラズマを抑制する方法が考
えられる。しかし、Heは非常に高価なガスであるた
め、Heガス単独で用いることはコスト的に不利であ
る。そこで、HeとArの混合ガスで代用させる方法
が、特開昭61−232086号公報により提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、Heの混合割合を30%未満にするとプラズマの成
長を抑制する作用が失われるため、Heの混合割合を3
0%以上に保つ必要がある。従って、この方法を用いた
場合にも、溶接コストの大幅アップは避けられず、特殊
な用途以外には実用化は困難である。一方、発生したプ
ラズマをサイドガスと呼ばれる側方から吹き付ける高速
のArガスによって吹き飛ばす方法も提案されている
が、吹き付け角度、位置、流速等に対する非常に高精度
な制御が要求されるため、実用化は難しい。
は、Heの混合割合を30%未満にするとプラズマの成
長を抑制する作用が失われるため、Heの混合割合を3
0%以上に保つ必要がある。従って、この方法を用いた
場合にも、溶接コストの大幅アップは避けられず、特殊
な用途以外には実用化は困難である。一方、発生したプ
ラズマをサイドガスと呼ばれる側方から吹き付ける高速
のArガスによって吹き飛ばす方法も提案されている
が、吹き付け角度、位置、流速等に対する非常に高精度
な制御が要求されるため、実用化は難しい。
【0009】本発明の目的は、シールドガスとしてHe
を使用したりサイドガスを併用することなく、安価なA
rガスを用いるのみでプラズマの成長を抑え得て、溶け
込み深さを大きくできるレーザ溶接法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、プラズマの成長を抑えるに
特に有効な冷却ヘッドを提供することにある。
を使用したりサイドガスを併用することなく、安価なA
rガスを用いるのみでプラズマの成長を抑え得て、溶け
込み深さを大きくできるレーザ溶接法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、プラズマの成長を抑えるに
特に有効な冷却ヘッドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】レーザ溶接において溶け
込み深さが減少する原因は、前述したように、溶接部直
上に発生するプラズマが、レーザービームを吸収したり
散乱させることにある。プラズマは、その物理的性質
上、高温高圧であるほどエネルギを吸収して成長し易く
なり、逆に、冷却するか、あるいは密度を低くしてやる
と、プラズマ状態を維持できなくなり、消失する。
込み深さが減少する原因は、前述したように、溶接部直
上に発生するプラズマが、レーザービームを吸収したり
散乱させることにある。プラズマは、その物理的性質
上、高温高圧であるほどエネルギを吸収して成長し易く
なり、逆に、冷却するか、あるいは密度を低くしてやる
と、プラズマ状態を維持できなくなり、消失する。
【0011】本発明者らは、このようなプラズマの物理
的性質に着目し、プラズマを冷却させる方法、プラズマ
を拡散させて密度を低下させる方法を見出すべく実験、
研究を行った。その結果、溶接部直上に発生するプラズ
マを、通水冷却された水冷銅板等の冷却ヘッドで冷却す
れば、これを消失させ得ること、溶接部に向けてシール
ドガスを噴射する経路の途中で、外周側へ放射状に広が
る外向きのガス流れを形成すれば、プラズマを縮小させ
得ることを知見した。
的性質に着目し、プラズマを冷却させる方法、プラズマ
を拡散させて密度を低下させる方法を見出すべく実験、
研究を行った。その結果、溶接部直上に発生するプラズ
マを、通水冷却された水冷銅板等の冷却ヘッドで冷却す
れば、これを消失させ得ること、溶接部に向けてシール
ドガスを噴射する経路の途中で、外周側へ放射状に広が
る外向きのガス流れを形成すれば、プラズマを縮小させ
得ることを知見した。
【0012】本発明のレーザ溶接法は、かかる知見に基
づいて開発されたもので、集光されたレーザビームを被
溶接材の被溶接部に照射するレーザ溶接法において、被
溶接部に照射されるレーザビームを通過させる直径1.8
mm未満のビーム通過孔が設けられた冷却ヘッドを、被
溶接材からの距離が2.2mm未満の位置に保持して溶接
を行ない、その溶接中、冷却ヘッドのビーム入射側から
レーザビームに沿って第1のシールドガスを噴射すると
共に、冷却ヘッドから被溶接部へ向けて第2のシールド
ガスを噴射することを特徴とする。
づいて開発されたもので、集光されたレーザビームを被
溶接材の被溶接部に照射するレーザ溶接法において、被
溶接部に照射されるレーザビームを通過させる直径1.8
mm未満のビーム通過孔が設けられた冷却ヘッドを、被
溶接材からの距離が2.2mm未満の位置に保持して溶接
を行ない、その溶接中、冷却ヘッドのビーム入射側から
レーザビームに沿って第1のシールドガスを噴射すると
共に、冷却ヘッドから被溶接部へ向けて第2のシールド
ガスを噴射することを特徴とする。
【0013】また、本発明の冷却ヘッドは、内部を冷却
液が流通する高熱伝導性の金属板材からなり、該板材に
両面間を通過するビーム通過孔を設けると共に、板材中
にシールドガスを導入するガス路を設け、該ガス路の出
口を、板材の一方の面のビーム通過孔周囲および溶接部
対向位置に開口させたことを特徴とする。
液が流通する高熱伝導性の金属板材からなり、該板材に
両面間を通過するビーム通過孔を設けると共に、板材中
にシールドガスを導入するガス路を設け、該ガス路の出
口を、板材の一方の面のビーム通過孔周囲および溶接部
対向位置に開口させたことを特徴とする。
【0014】
【作用】図1は本発明のレーザ溶接法の一実施態様を模
式的に示す側面図である。
式的に示す側面図である。
【0015】トーチ1からは、下方の被溶接材2の被溶
接部2aに向けて、集光されたレーザビームBが照射さ
れると共に、第1のシールドガスG1としてのArが噴
出される。トーチ1と被溶接材2との間には、銅板から
なる冷却ヘッド3が保持されている。
接部2aに向けて、集光されたレーザビームBが照射さ
れると共に、第1のシールドガスG1としてのArが噴
出される。トーチ1と被溶接材2との間には、銅板から
なる冷却ヘッド3が保持されている。
【0016】冷却ヘッド3は、図2および図3に示すよ
うに、上下面を貫通した円形のビーム通過孔3aを有す
る。冷却ヘッド3には、ビーム通過孔3aを半周にわた
って包囲するU字状の通水路3bが設けられると共に、
通水路3bに包囲された形でガス路3cが設けられてい
る。ガス路3cの先端部は、ビーム通過孔3aを包囲す
る四角形に形成され、角コーナ部が冷却ヘッド3の下面
に開口して4つの下向きノズル3dを形成している。ま
た、ガス路3cの先端部近傍には、溶接部2bに対向す
る第2のノズル3eが設けられている。
うに、上下面を貫通した円形のビーム通過孔3aを有す
る。冷却ヘッド3には、ビーム通過孔3aを半周にわた
って包囲するU字状の通水路3bが設けられると共に、
通水路3bに包囲された形でガス路3cが設けられてい
る。ガス路3cの先端部は、ビーム通過孔3aを包囲す
る四角形に形成され、角コーナ部が冷却ヘッド3の下面
に開口して4つの下向きノズル3dを形成している。ま
た、ガス路3cの先端部近傍には、溶接部2bに対向す
る第2のノズル3eが設けられている。
【0017】なお、通水路3b並びにノズル3dおよび
3eの配置は図示例に限るものでなく、例えば通水路3
bは複数系路を、レーザ貫通孔3aを包囲するノズル3
dはレーザ貫通孔を中心とする同心円周上に5個以上
を、また溶接部2bに対向するノズル3eは前記円周上
以外に2個以上を、それぞれ設けるようにしてもよいこ
とは言うまでもない。
3eの配置は図示例に限るものでなく、例えば通水路3
bは複数系路を、レーザ貫通孔3aを包囲するノズル3
dはレーザ貫通孔を中心とする同心円周上に5個以上
を、また溶接部2bに対向するノズル3eは前記円周上
以外に2個以上を、それぞれ設けるようにしてもよいこ
とは言うまでもない。
【0018】溶接の際には、冷却ヘッド3のビーム通過
孔3aの中心をレーザビームBのビーム軸に一致させ、
ビーム通過孔3aを通して被溶接材2の被溶接部2aに
レーザビームBを照射する。また、冷却ヘッド3の通水
路3bには冷却水を流通させ、ガス路3cには、第2の
シールドガスG2としてのArを導入する。
孔3aの中心をレーザビームBのビーム軸に一致させ、
ビーム通過孔3aを通して被溶接材2の被溶接部2aに
レーザビームBを照射する。また、冷却ヘッド3の通水
路3bには冷却水を流通させ、ガス路3cには、第2の
シールドガスG2としてのArを導入する。
【0019】被溶接部2aへのレーザビームBの照射に
より、その金属が溶融および蒸発して、金属蒸気が上方
へ爆発的に噴出する。しかし、水冷銅板からなる冷却ヘ
ッド3によって、この金属蒸気が冷却されエネルギを失
うため、プラズマは生じない。
より、その金属が溶融および蒸発して、金属蒸気が上方
へ爆発的に噴出する。しかし、水冷銅板からなる冷却ヘ
ッド3によって、この金属蒸気が冷却されエネルギを失
うため、プラズマは生じない。
【0020】また、トーチ1から噴出された第1のシー
ルドガスG1は、冷却ヘッド3の上面にあたって周囲に
広がり、外向きのガス流を形成する。溶接中には、金属
の蒸発量が突発的に増え、金属蒸気がビーム通過孔3a
を通って冷却ヘッド3の上方に噴出する場合があるが、
その場合も、噴出蒸気のエネルギが、外向きのガス流に
よって奪い去られるため、プラズマは生じない。
ルドガスG1は、冷却ヘッド3の上面にあたって周囲に
広がり、外向きのガス流を形成する。溶接中には、金属
の蒸発量が突発的に増え、金属蒸気がビーム通過孔3a
を通って冷却ヘッド3の上方に噴出する場合があるが、
その場合も、噴出蒸気のエネルギが、外向きのガス流に
よって奪い去られるため、プラズマは生じない。
【0021】これらの相乗りより、シールドガスG1お
よびG2としてArを使用し、また、サイドガスを併用
していないにもかかわらず、レーザービームBは、エネ
ルギーの損失なしに被溶接部2aに照射され、溶け込み
深さは従来法に比べて大幅に増大する。ここで、シール
ドガスG1は、光学系を保護する機能も有する。シール
ドガスG2は、冷却ヘッド3の複数のノズル3dからレ
ーザービームBを包囲するように被溶接材2へ噴射され
て、溶接部の酸化および窒化等の汚染を防ぐ。また、第
2のノズル3eは、高速溶接時に溶融池が後方に長く延
在する場合でも充分なシールド性を保証する。
よびG2としてArを使用し、また、サイドガスを併用
していないにもかかわらず、レーザービームBは、エネ
ルギーの損失なしに被溶接部2aに照射され、溶け込み
深さは従来法に比べて大幅に増大する。ここで、シール
ドガスG1は、光学系を保護する機能も有する。シール
ドガスG2は、冷却ヘッド3の複数のノズル3dからレ
ーザービームBを包囲するように被溶接材2へ噴射され
て、溶接部の酸化および窒化等の汚染を防ぐ。また、第
2のノズル3eは、高速溶接時に溶融池が後方に長く延
在する場合でも充分なシールド性を保証する。
【0022】このように、本発明のレーザ溶接法は、H
eおよびサイドガスなしで、プラズマの発生を抑える作
用がある。ただし、レーザ通過孔の直径aが大きすぎた
り、被溶接材から冷却ヘッドまでの距離bが大きすぎる
と、プラズマを冷却する能力が低くなるため、プラズマ
が発生し、溶け込み深さが減少する。従って、aとbに
は適正値が存在する。
eおよびサイドガスなしで、プラズマの発生を抑える作
用がある。ただし、レーザ通過孔の直径aが大きすぎた
り、被溶接材から冷却ヘッドまでの距離bが大きすぎる
と、プラズマを冷却する能力が低くなるため、プラズマ
が発生し、溶け込み深さが減少する。従って、aとbに
は適正値が存在する。
【0023】図4は、焦点距離254mmの集光ミラー
を用いて、レーザ出力5kW、溶接速度1m/min、
b=1mmとして溶接を行った場合の、溶け込み深さと
レーザ通過孔の直径aとの関係を調査した結果を示す。
図4から明らかなように、aの値が1.8mm以上になる
と、急激に溶け込みが浅くなる。図5は、溶け込み深さ
に及ぼすb値の影響の調査結果を示す。ここでレーザ通
過孔の直径aは1mmとし、他の条件は図4の場合と同
一条件とした。図5から明らかなように、b値が2.2m
m以上で急激に溶け込み深さが減少している。集光ミラ
ーの焦点距離、レーザ出力、溶接速度を変化させても同
様の結果が得られた。以上の結果から、aの適正値は1.
8mm未満、bの適正値は2.2mm未満となることが明
らかである。
を用いて、レーザ出力5kW、溶接速度1m/min、
b=1mmとして溶接を行った場合の、溶け込み深さと
レーザ通過孔の直径aとの関係を調査した結果を示す。
図4から明らかなように、aの値が1.8mm以上になる
と、急激に溶け込みが浅くなる。図5は、溶け込み深さ
に及ぼすb値の影響の調査結果を示す。ここでレーザ通
過孔の直径aは1mmとし、他の条件は図4の場合と同
一条件とした。図5から明らかなように、b値が2.2m
m以上で急激に溶け込み深さが減少している。集光ミラ
ーの焦点距離、レーザ出力、溶接速度を変化させても同
様の結果が得られた。以上の結果から、aの適正値は1.
8mm未満、bの適正値は2.2mm未満となることが明
らかである。
【0024】冷却ヘッドの材質は、熱伝導率が大きい金
属が良く、この点から銅が最も望ましいが、ステンレス
鋼、真ちゅう等も使用できる。
属が良く、この点から銅が最も望ましいが、ステンレス
鋼、真ちゅう等も使用できる。
【0025】冷却ヘッドの大きさは、ビーム通過孔の中
心から溶接進行方向および左右両方向にそれぞれ12m
m以上、溶接進行方向とは逆方向に20mm以上(平面
積:約770mm2 以上)の大きさを確保するのが望ま
しい。その理由は、これより小さい場合にはシールドガ
スG1およびG2のガス流れに乱れが生じ、溶接部の保
護(シールド)が充分にできなくなるおそれがあるから
である。なお、大きさの上限は何ら制限するものではな
い。しかし、あまり大きいと、溶接部分等を観察等する
必要がある場合にそれが困難になるから、その大きさは
溶接進行方向および左右両方向にそれぞれ20mm、溶
接進行方向とは逆方向に30mm(平面積:約2000
mm2 )程度とするのが良い。
心から溶接進行方向および左右両方向にそれぞれ12m
m以上、溶接進行方向とは逆方向に20mm以上(平面
積:約770mm2 以上)の大きさを確保するのが望ま
しい。その理由は、これより小さい場合にはシールドガ
スG1およびG2のガス流れに乱れが生じ、溶接部の保
護(シールド)が充分にできなくなるおそれがあるから
である。なお、大きさの上限は何ら制限するものではな
い。しかし、あまり大きいと、溶接部分等を観察等する
必要がある場合にそれが困難になるから、その大きさは
溶接進行方向および左右両方向にそれぞれ20mm、溶
接進行方向とは逆方向に30mm(平面積:約2000
mm2 )程度とするのが良い。
【0026】また、シールドガスG1およびG2の流量
としては、それぞれ10リットル/min以上とするの
が望ましい。その理由は、流量が10リットル/分より
少ない場合には、シールドガスG1にあっては溶接時に
発生するプラズマを充分に拡散・消失させ得ないおそれ
があるからであり、またシールドガスG2にあっては溶
接部分を充分に保護(シールド)し得ないおそれがある
からである。なお、何れのガスG1およびG2も、その
流量の上限は何ら制限するものではない。
としては、それぞれ10リットル/min以上とするの
が望ましい。その理由は、流量が10リットル/分より
少ない場合には、シールドガスG1にあっては溶接時に
発生するプラズマを充分に拡散・消失させ得ないおそれ
があるからであり、またシールドガスG2にあっては溶
接部分を充分に保護(シールド)し得ないおそれがある
からである。なお、何れのガスG1およびG2も、その
流量の上限は何ら制限するものではない。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0028】表1に示す化学組成の鋼板をレーザ溶接す
るにあたり、図2および図3に示す冷却ヘッドを使用し
た。冷却ヘッドの仕様および使用条件を表2に示す。レ
ーザ溶接は、定格出力5kWの炭酸ガスレーザ発振器を
使用し、出力を5kW、焦点を鋼板表面に設定して実施
した。溶接速度を変化させたときの溶け込み深さを、冷
却ヘッドを使用しない従来法の場合と比較して図6に示
す。本発明の実施により、溶け込み深さが1.2〜1.5倍
に向上した。レーザ出力を変化させても、5kWの場合
と同様の効果が得られた。
るにあたり、図2および図3に示す冷却ヘッドを使用し
た。冷却ヘッドの仕様および使用条件を表2に示す。レ
ーザ溶接は、定格出力5kWの炭酸ガスレーザ発振器を
使用し、出力を5kW、焦点を鋼板表面に設定して実施
した。溶接速度を変化させたときの溶け込み深さを、冷
却ヘッドを使用しない従来法の場合と比較して図6に示
す。本発明の実施により、溶け込み深さが1.2〜1.5倍
に向上した。レーザ出力を変化させても、5kWの場合
と同様の効果が得られた。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のレーザ溶接法は、プラズマの発生を抑えて、大幅な溶
け込み深さの増大を達成し得る。しかも、Heを使用す
る必要がないので、溶接コストは従来と実質的に変わら
ず、更に、サイドガスを使わないので、複雑な制御機構
を必要としない。
のレーザ溶接法は、プラズマの発生を抑えて、大幅な溶
け込み深さの増大を達成し得る。しかも、Heを使用す
る必要がないので、溶接コストは従来と実質的に変わら
ず、更に、サイドガスを使わないので、複雑な制御機構
を必要としない。
【0032】また、本発明の冷却ヘッドは、内部を冷却
液が流通する高熱伝導性の金属板材からなるので、溶接
部直上に生じるプラズマを充分に冷却でき、且つ、ビー
ム入側から噴射される第1のシールドガスをその入側面
で外向きのガス流に効果的に整流する。ビーム通過孔の
周囲から第2のシールドガスを噴出するので、溶接部の
汚染を充分に防止し、溶融地が後方へ長く延在する場合
も、溶接部対向位置に設けたガス出口からの第2のシー
ルドガスにより充分なシールド性を確保する。
液が流通する高熱伝導性の金属板材からなるので、溶接
部直上に生じるプラズマを充分に冷却でき、且つ、ビー
ム入側から噴射される第1のシールドガスをその入側面
で外向きのガス流に効果的に整流する。ビーム通過孔の
周囲から第2のシールドガスを噴出するので、溶接部の
汚染を充分に防止し、溶融地が後方へ長く延在する場合
も、溶接部対向位置に設けたガス出口からの第2のシー
ルドガスにより充分なシールド性を確保する。
【図1】本発明のレーザ溶接法の一実施態様を模式的に
示す側面図である。
示す側面図である。
【図2】本発明の冷却ヘッドの一例を示す平面図であ
る。
る。
【図3】図2の冷却ヘッドの縦断側面図である。
【図4】レーザ通過孔の直径と溶け込み深さとの関係を
示す図表である。
示す図表である。
【図5】被溶接材から冷却ヘッドまでの距離と溶け込み
深さとの関係を示す図表である。
深さとの関係を示す図表である。
【図6】溶接速度と溶け込みとの関係を、本発明法およ
び従来法について示す図表である。
び従来法について示す図表である。
1 トーチ 2 被溶接材 2a 被溶接部 2b 溶接部 3 冷却ヘッド 3a ビーム通過孔 3b 通水路 3c ガス路 3d,3b ノズル B レーザービーム G1,G2 シールドガス
Claims (2)
- 【請求項1】 集光されたレーザビームを被溶接材の被
溶接部に照射するレーザ溶接法において、被溶接部に照
射されるレーザビームを通過させる直径1.8mm未満の
ビーム通過孔が設けられた冷却ヘッドを、被溶接材から
の距離が2.2mm未満の位置に保持して溶接を行ない、
その溶接中、冷却ヘッドのビーム入射側からレーザビー
ムに沿って第1のシールドガスを噴射すると共に、冷却
ヘッドから被溶接部へ向けて第2のシールドガスを噴射
することを特徴とするレーザ溶接法。 - 【請求項2】 内部を冷却液が流通する高熱伝導性の金
属板材からなり、該板材に両面間を通過するビーム通過
孔を設けると共に、板材中にシールドガスを導入するガ
ス路を設け、該ガス路の出口を、板材の一方の面のビー
ム通過孔周囲および溶接部対向位置に開口させたことを
特徴とする冷却ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4072394A JP2638379B2 (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | レーザ溶接法およびこれに使用する冷却ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4072394A JP2638379B2 (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | レーザ溶接法およびこれに使用する冷却ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05228681A true JPH05228681A (ja) | 1993-09-07 |
| JP2638379B2 JP2638379B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=13488014
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4072394A Expired - Fee Related JP2638379B2 (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | レーザ溶接法およびこれに使用する冷却ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2638379B2 (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6204475B1 (en) | 1999-01-04 | 2001-03-20 | Fanuc Limited | Laser machining apparatus with transverse gas flow |
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-
1992
- 1992-02-21 JP JP4072394A patent/JP2638379B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| CN117300172B (zh) * | 2023-09-28 | 2026-04-21 | 西安交通大学 | 一种输出头保护套及金属增材制造的激光器防蒸镀系统 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2638379B2 (ja) | 1997-08-06 |
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