JPH05229806A - 微粉末状赤リン及びその製造方法 - Google Patents
微粉末状赤リン及びその製造方法Info
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Abstract
ること。 【構成】 黄リンの熱転化による赤リンの製造方法にお
いて、分散剤(界面活性剤、難溶性微粉末状無機化合
物、無機アンモニウム塩類、アミノ基を有する有機化合
物)の存在下で熱転化反応を行うこと。 【効果】 平均粒径が数μm〜20数μmであって、不均
化反応による分解変質の生起し難い安定な微粉状赤リン
を効率的に製造することができる。そして、本発明によ
り、高機能樹脂用難燃化剤として優れた粉末状赤リンを
提供することができる。
Description
赤リンの製造方法に関し、特に、粉砕を必要としない粉
末状赤リンの改良された製造方法に関する。
る赤リンへの転化、いわゆる熱転化反応によって製造さ
れている。黄リンを不活性ガス中で加熱すると、温度の
上昇と共に転化反応が生起する。この転化反応は、260
℃付近から顕著となるが、転化反応が発熱反応であると
ころから、通常、反応熱を制御しつつ、黄リンの沸点で
ある280℃前後で転化する方法が採用されている。
封型の反応容器中で黄リンを加熱し、反応温度を監視し
ながら、まず、260〜280℃で大部分の黄リンを赤リンに
転化し、次に、さらに300℃以上に加熱して黄リンの完
全転化を企っている。これは、赤リン中の残留黄リンを
できるだけ減少させ、残留黄リンによる自然発火を防止
し、赤リンの安定性を高めるためである。
反応は、微小な赤リンの核の形成とこの核の成長及び結
合によって進行するが、転化率の上昇と共に粒子間結合
による集合体粒子の形成が促進され、その結果、生成す
る赤リン粒子は、急速に粗大化し、やがて固結塊化に至
る。そして、この転化反応は、20〜30時間から100時間
にもおよび、この間、黄リンの赤リンへの転化率を高め
るために、また、残留黄リンを除去するために長時間に
わたって高温加熱処理を行う結果、赤リンは、堅固に固
結した一体の塊状物として得られ、機械的粉砕を径ずし
て使用に供することができない欠点を有している。
ンを部分的に赤リンに転化し、末転化黄リンを蒸発分離
する連続転化法が試みられている(米国特許第2,476,33
5号明細書参照)。しかしながら、赤リン粒子の結合
は、転化反応の初期から進行するため、この部分転化法
においても、粒子は速やかに粗大化する。しかも、残留
黄リン除去のため、この場合にも前記と同様高温加熱処
理を必要とするものであり、このため、赤リン粒子は、
さらに集塊化することになる。従って、この連続転化法
においても、粉砕処理なしに粉末状赤リンを得ることは
できない欠点を有している。
リンが有用であることは良く知られているが、近年、合
成樹脂関連産業の技術の多様化及び高度化によって、高
機能性樹脂への要望が高まると共に難燃化剤である赤リ
ンの品質改善も求められている。その品質改善の一つ
は、安定性の高い微粉末状赤リンへの要望である。周知
のように、赤リンは、空気中で比較的不安定であり、微
量の水分により不均化反応を生起し、分解して変質する
性質を有している。
著しく低下させるため、難燃化剤として用いる赤リン粒
子の表面を被覆し、これによって分解反応を抑制するな
ど、従来より種々の赤リンの安定化法が提案され、一応
の成果をあげている。しかしながら、最近、特に要望の
強い微粉末状赤リンについては、未だ満足できる水準に
達していない。
得るため、粉砕処理が不可欠であり、また、この粉砕処
理では、均一性の高い微粒子から成る微粉状赤リンを得
ることは、極めて困難であり、しかも、粉砕と節別によ
る調整を必要とし、作業性が悪く、非能率的である問題
点を有している。更には、このような機械的粉砕処理を
した粉末状赤リンは、その粉末粒子表面が反応性の高い
破砕面で構成されており、水分等の吸着が極めて容易で
あり、不均化反応による分解反応が促進されるため、合
成樹脂用難燃化剤としての有用性は、大幅に低下するも
のである。
により粉末状赤リンを製造する方法を提案している(特
開昭63−346号公報参照)。この方法によれば、粉砕処
理を必要としない粉末状赤リンを得ることができ、しか
も、この粉末状赤リンは、従来技術の粉砕による粉末状
赤リンとは異なり、球体様粒子から成る極めて安定性の
高い粉末状赤リンを提供することができるものである。
しかしながら、この方法においても、転化反応中に進行
する赤リン粒子の結合をある程度以上抑制することが難
しく、このため、粒径の制御された微粉末状赤リンを収
率良く製造することができない。
欠点、問題点を一掃し、かつ、本発明者等が提案した上
記粉末状赤リンの問題点を解消する粉末状赤リンの製造
方法を提供することを目的とする。即ち、本発明の目的
は、(1) 粉砕処理工程を必要としない粉末状赤リンの改
良された製造方法を提供するにあり、また、(2) 優れた
安定性と制御された粒径を持つ微粉末状赤リンを収率よ
く製造する方法を提供するにあり、更に、(3) 「微粉化
と高安定性」という従来技術においては相反する技術的
課題を克服し、赤リン系難燃化剤の品質改善に寄与する
粉末状赤リンの製造方法を提供するにある。
剤の存在下で熱転化反応を行う点を特徴とし、これによ
って、上記(1)〜(3)の目的を達成したものである。即
ち、本発明は、黄リンの熱転化による赤リンの製造方法
において、分散剤の存在下で熱転化反応を行うことを特
徴とする粉末状赤リンの製造方法を要旨とするものであ
る。
者等は、部分転化法による粉末状赤リンの製造法におい
て、反応の進行と共に赤リン粒子が結合し、集合体粒子
として急速に成長し、その結果、粒子の粗大化、集塊化
が生ずるという現象に注目した。そして、この粒子間結
合の抑制方法について鋭意研究を重ねた結果、転化反応
を或る種の物質、即ち、「分散剤」の存在下で実施する
と、赤リン粒子の結合が阻止され、任意の粒径の粒子か
らなる粉末状赤リンを高収率で製造することができるこ
とを見出し、本発明を完成したものである。
中において、赤リン粒子の分散性を高め、粒子間結合を
抑制する物質を意味する。この種物質、即ち、分散剤と
しては、(1)各種界面活性剤、(2)難溶性微粉末状無機化
合物、(3)無機アンモニウム塩類、(4)アミノ基を有する
有機化合物などを挙げることができ、これらは、有効な
分散剤として作用することが実験の結果明らかに認めら
れる。
であるけれども、上記物質は、熔融黄リン中に均一に分
散し、転化反応の初期に形成する赤リンの核に作用して
その成長速度をコントロールすると共に生成する赤リン
粒子の分散性を高め、また、この粒子間の相互作用にも
影響を与えるものと推測することができる。いずれにし
ても、少量の分散剤を熔融黄リン中に添加するのみで、
数ミクロン〜10数ミクロンという微粒子から成る粉末状
赤リンが収率良く得られるということは、驚くべきこと
であり、本発明者等によって初めて見い出した全く新し
い知見ということができる。
前記(1)の界面活性剤としては、各種界面活性剤を用い
ることができ、具体的には、アニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性
剤、高分子界面活性剤等を挙げることができる。これを
更に具体的に例示すれば、アニオン界面活性剤として
は、カルボン酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活
性剤、硫酸エステル系界面活性剤、リン酸エステル系界
面活性剤等を使用することができる。
アミン類の無機酸塩又は有機酸塩、第4級アンモニウム
塩、ベンザルコニウム塩、イミダゾリニウム塩等を、両
性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩系界面活性
剤、ベタイン系界面活性剤等を使用することができ、非
イオン界面活性剤としては、エーテル系界面活性剤、エ
ステル系界面活性剤、エーテル・エステル系界面活性剤
又は含窒素系界面活性剤等を挙げることができる。更
に、高分子界面活性剤としては、ポリカルボン酸系界面
活性剤、ナフタレンスルホン酸・ホルマリン縮合体等が
代表的なものである。
できる前記(2)の難溶性微粉末状無機化合物としては、
シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、珪酸
アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸
カルシウム、アパタイト等の難溶性塩類又はタルク、ベ
ントナイト、カオリン、珪藻土、粘土等の無機高分子類
の使用が有効であり、これら難溶性微粉末状無機化合物
は、いずれも平均粒径1μm以下の微粉末を用いるのが
好ましい。
できる前記(3)の無機アンモニウム塩類としては、硫酸
アンモニウム、塩化アンモニウム等であり、このような
無機アンモニウム塩類も本発明の分散剤として有効に作
用するので、好ましい分散剤の1例である。
できる前記(4)のアミノ基を有する有機化合物として
は、1級、2級又は3級のアミノ基を含むアミン系化合
物、アミン塩類、第4級アンモニウム塩又はこれらの誘
導体、カルボン酸アミド、硫酸エステルアミド、リン酸
エステルアミド等のアミド系化合物又はこれらの誘導体
を挙げることができる。この種アミノ基を有する有機化
合物は、沸点が100℃を超え、熔融黄リン中で液状を呈
するものが好ましい。
は、そのまま或いは水又は有機溶剤に溶解して添加する
ことができる。また、この種分散剤の添加量は、黄リン
に対し0.01〜5重量%の範囲が好ましいが 、多くの場
合、1重量%以下でも十分な効果が得られる。そして、
分散剤の種類により効果は異なるが、添加量、反応時間
等の条件を選択することにより、任意の粒径の微粉末状
赤リンを製造することができる。
法方法について、より詳細に説明するが、本発明は、以
下の具体的な技術的事項に限定されるものではない。反
応容器として、蓋部を有する容器を用い、この容器に温
度計、コンデンサー及び攪拌装置を装着する。また、反
応容器の蓋部には、脱着可能な保温具を装備する。
いう「温水」とは、黄リンが熔融状態を保持できる温度
の水を意味し、以下に記載する「温水」も同様の意味で
使用する。)を入れ、次に、計量した熔融黄リン及び分
散剤を入れる。一方、温水を満たした受器にコンデンサ
ーを接続し、その先端を受器の温水中に浸漬する。ま
た、反応容器の蓋部に保温具を装着し、コンデンサーに
温水を通した後、装置内にN2ガスを流入しながら外部
加熱により反応容器を加熱する。
の保温具を外し、引続き加熱して転化温度まで昇温し、
反応容器内の温度を黄リンの沸点である約280℃に保持
し、蒸発黄リンをこの反応容器内で還流しながら転化反
応を継続する。予め設定した反応時間を経過した後、再
び蓋部を保温して末転化黄リンを蒸溜し、コンデンサー
で凝縮した液状黄リンを受器内の温水中に回収する。
更に加熱し、反応生成物を黄リンの沸点以上の温度と
し、赤リン中に残存する微量の黄リンを排出除去する。
次に、放冷した後、粉末状赤リンを反応容器より取り出
す。一方、受器内に回収した黄リンは、原料黄リンとし
て循環使用する。
布、収率等は、使用する分散剤の種類及びその添加量並
びに反応時間によって異なる。分散剤の添加量を多くす
ると、平均粒径は一般に小さくなり、また、反応時間が
短いと、収率は相対的に低下する。反応時間を長くする
と、平均粒径が大きくなる傾向がみられるが、これは、
分散剤無添加の場合に較べれば、殆んど問題にならない
程度である。
後から急速に粒子間結合が進行し、平均粒径が数μmの
ような微粉状赤リンを得ることは到底できないが、本発
明の方法、即ち、分散剤の存在下で熱転化反応を行う
と、数μmの微粉状赤リンを極めて容易に製造すること
ができる。そして、本発明によれば、分散剤の種類及び
その添加量並びに転化条件を適宜選定することにより、
任意の平均粒径を持つ粉末状赤リンを30〜80%の高い転
化率で取得することができる。
赤リンは、個々の粒子の粒径が比較的均一に揃ってお
り、従って、幅広い粒度分布を持つ従来の粉砕赤リンと
は異なるシャープな粒度分布を有する微粉状赤リンが得
られる。この微粉状赤リンについて、電子顕微鏡により
観察したところ、破砕面の殆んどない球体様の単粒子又
は結合数の極めて少ない結合体粒子で構成されているこ
が確認された。この事実からみて、本発明の方法により
得られる微粉状赤リンは、粒子間結合が効果的に抑制さ
れていることが明らかである。また、安定性の測定結果
からみても、球体様粒子からなる本発明の微粉状赤リン
は、従来の粉砕赤リンに較べ、極めて高い安定性を示
し、高機能性樹脂用難燃化剤として優れた有用性を持つ
ことが確認された。
5と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 (実施例1)鉄製反応容器(155mm×130mm)に約60
℃の温水1リットルを入れた後、熔融黄リン990g及び
メチルタウリン酸ナトリウム界面活性剤(ライオン社
製、リポタックTEP、メチルタウリン酸ナトリウム含量2
6%)19gを入れた。そして、この反応容器に蓋をかぶ
せ、該蓋部にグラスウール製保温覆を装着した後、反応
容器を電気加熱装置にセットした。
スを通し、コンデンサーのジャケットに約60℃の温水を
流入した。熱源をオンして反応容器を加熱し、最初に水
分を溜出させた。100℃前後で水分の溜出が終了し、温
度上昇が始まった時に蓋部の保温覆を取り除き、加熱を
続行した。温度が約280℃に達した時、反応混合物をこ
の温度に保持し、かつ、黄リンが反応容器内で還流する
ように熱源をコントロールしながら、約8時間加熱を続
けた。
導入量を4.0 NL/minに増加して末転化黄リンを蒸溜し
た。大部分の黄リンが溜出した後、280℃以上に昇温
し、330℃以内の温度で約4時間加熱を続け、残存する微
量の黄リンを除去した。放冷後、反応容器から微粒状赤
リン320gを得た。この微粒状赤リンは、その平均粒径
が5.2μmのものであった。また、転化率は32.3%であ
った。この実施例1における分散剤及びその添加量並び
に得られた微粒状赤リンの平均粒径、転化率をまとめて
表1に示す。
容器に黄リン約1kg及び表1、表2に示す種々の分散
剤を入れ、実施例1と同一条件で転化反応を行い(ただ
し、実施例9及び同11だけは、反応時間を8時間とせず、
12時間に延長した例である。)、微粉末状赤リンを製造
した。表1、表2に示す分散剤のうちで水に難溶の有機
化合物は、適当な有機溶剤に溶解して添加した。使用し
た分散剤の種類及び添加量、得られた赤リンの平均粒径
及び転化率を表1(実施例2〜15)及び表2(実施例
16〜26)に示した。なお、表1、表2における粉末
状赤リンの平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計(シ
ーラス社製)により測定した。
4)、B(1、2)、C、D(1〜6)は、それぞれ次の界
面活性剤を使用したものであり、また、( )内は、い
ずれもライオン社製の商品名を示す。 A:アニオン界面活性剤 1:メチルタウリン酸塩(リポタック TEP) 2:アルキルベンゼンスルホン酸塩(ライポン LS-62
5) 3:アルキルエ−テル硫酸エステル塩(サンノ−ル DM-
1470) 4:リン酸エステル塩(リポファック PN-529) B:カチオン界面活性剤 1:エチレンオキシド付加アンモニウムクロライド(エ
ソカ−ド 0/12) 2:脂肪アミン酢酸塩(ア−マック T50) C:イミダゾリウムベタイン系両性界面活性剤(リポミ
ン CH) D:非イオン界面活性剤 1:アルキロ−ルアミド(ホ−ムリ−ド CD) 2:エチレンオキシド付加脂肪酸(エソファット 0/1
5) 3:エチレンオキシド付加ノニルフェノ−ル(リポノッ
クス NC-130) 4:エチレンオキシド付加アルキルアミド(エソマイド
0/15) 5:エチレンオキシド付加アルキルアミン(エソミン C
/12) 6:ソルビタン脂肪酸エステル(カデナックス SO-80
C)
2)、F(1、2)、G(1〜7)は、それぞれ次のものを
示す。 E:無機アンモニウム塩 1:硫酸アンモニウム 2:塩化アンモニウム F:難溶性微粉末状無機化合物 1:酸化アルミニウム(日本アエロジル社製、平均粒径
0.02μm) 2:タルク(日本タルク社製、平均粒径0.5μm) G:有機アミン化合物 1:オクチルアミン 2:4,4 ージアミノジフェニルメタン 3:P-フェニレンジアミン 4:トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 5:オレイン酸アミド 6:ベンゼンスルホン酸アミド 7:ジフェニルホスホロアミデ−ト
と同一の分散剤を使用し、この分散剤の添加量、転化時
間を表3に示す条件とし、その他は前記実施例1と同様
にして微粉末状赤リンを製造した。得られた微粉末状赤
リンの平均粒径、転化率を表3に示した。なお、前記表
1に示した実施例10、同11の結果も同時に表示した。こ
の実施例27〜30は、実施例10、同11を含めて「分散剤の
添加量及び転化時間による転化率と赤リンの平均粒径の
変化」を測定したものである。
た、表4に示す転化時間を除いて、前記実施例1と同様
の転化反応を実施して赤リンを製造した。そして、転化
時間による転化率と赤リンの平均粒径の変化を測定し
た。その結果を表4に示した。
ない点以外は、前記実施例1と同様の転化条件で粉末状
赤リンを製造した。得られた粉末状赤リンの平均粒径、
転化率を同じく表4に示した。なお、この比較例5は、
前記実施例1のブランクテストに相当し、また、上記比
較例1〜4の「転化時間による転化率と赤リンの平均粒
径の変化」の延長線上に存するものである。
較例5の赤リン(平均粒径51.6μm)を粉砕して調製し
た微粉状赤リン(平均粒径20μm、同5μm)と実施例
1、同10、同21、同24の微粉状赤リンの安定性をホスフ
ィン生成量により測定した。その結果を表5に示す。
定方法は、次のとおりである。試料赤リン約10gを200
mlの三角フラスコに入れた後、二本の通気管を有する
栓でこの三角フラスコの口を密封する。通気管の一方を
N2ガス容器に、他方をガス捕集容器に連結し、N2ガス
を導入して三角フラスコ内を十分に該ガスで置換する。
し、3時間この温度に保持し、この間に発生するガスを
捕集する。この捕集ガス約100mlをシリンジに分取
し、リン化水素検知管(光明理化学工業社製)を用いて
リン化水素濃度を測定し、ガス発生量からリン化水素生
成量を算出する。
として各種界面活性剤を添加した実施例1〜15、無機ア
ンモニウム塩を添加した実施例16、同17、難溶性微粉末
状無機化合物を添加した実施例18、同19、有機アミン化
合物を添加した実施例20〜26では、いずれも平均粒径が
数μm〜20数μmの微粉状赤リンが得らる。しかも、分
散剤の種類及びその添加量並びに転化条件(反応時間)
を適宜選択することにより、所望の平均粒径を有する微
粉状赤リンを任意に製造し得ることが理解できる。
微粉状赤リンが高収率で得られることが認められ、特
に、実施例8と同9、実施例10と同11の対比から明らかな
ように、同一分散剤を使用しても、その添加量を増加
し、転化時間を長くすることにより転化率が著しく向上
することが認められる。更に、この事実は、表3の「分
散剤の添加量及び転化時間による転化率と赤リンの平均
粒径の変化」からみて、より明らかである。
1〜5では、表4から明らかなように、転化時間を長くす
れば、転化率の増加と共に生成する赤リン粒子の平均粒
径が急速に大きくなり、例えば転化時間120minで30μm
以上のものが得られ(比較例3参照)、数μm〜20数μ
mの微粉状赤リンを得るためには、これを粉砕しなけれ
ばならないことが理解できる。これを実施例1と比較例5
との対比でさらに説明すると、同一の8時間(240分)の
転化時間で、分散剤を添加した実施例1では、平均粒径
5.2μmの微粉状赤リンが得られ、一方、分散剤を添加
しない比較例5では、51.6μmのものであり、数μm〜2
0数μmの微粉状赤リンを得るためには、当然に粉砕を
要する。そして、分散剤を添加せず、しかも、粉砕せず
に微粉状赤リンを得るには、反応開始後数分程度で反応
を停止する必要があり、この結果、収率は極端に低くな
り、実際的な製造法として利用し難いものとなる。
た微粉状赤リンと粉砕を要しない本発明の実施例によっ
て得られた微粉状赤リンとは、安定性において格段の差
が認められる。即ち、表5によれば、分散剤を添加して
得た粉砕を要しない10μm未満の微粉状赤リンでは、ホ
スフィン生成量が34〜40μg/gであるのに対し、粉砕
赤リンでは、平均粒径20μmで945μg/g、5μmで16
15μg/gと極端に高い値を示している。
反応を行う本発明の実施例1〜26では、数μm〜20数μ
mの微粉状赤リンを粉砕処理によらないで得ることがで
き、しかも、表面安定性が極めて高い微粉状赤リンを高
転化率で得られることが理解できる。
の熱転化による赤リンの製造方法において、分散剤の存
在下で熱転化反応を行うことを特徴とするものであり、
これによって、粉末状赤リンを粉砕処理を行うことなく
製造することができ、また、粉砕処理を必要としないた
め、粒子表面には破砕面が殆んどなく、表面安定性が極
めて高い粉末状赤リンを高転化率で得ることができる効
果が生ずる。
その添加量並びに反応条件(転化時間)を適宜選択する
ことにより、例えば数μm〜20数μm範囲内で所望の平
均粒径を有する粉末状赤リンを任意にコントロールして
製造することができる効果が生ずる。そして、本発明に
より、不均化反応による分解変質の生起し難い安定な微
粉状赤リンが得られるので、高機能樹脂用難燃化剤とし
て優れた粉末状赤リンを提供することができる。
微粉末状赤リン及びその製造方法に関し、特に粉砕を必
要としない安定性の改善された微粉末状赤リン及びその
製造方法に関する。
る赤リンへの転化、いわゆる熱転化反応によって製造さ
れている。黄リンを不活性ガス中で加熱すると、温度の
上昇と共に転化反応が生起する。この転化反応は、260
℃付近から顕著となるが、転化反応が発熱反応であると
ころから、通常、反応熱を制御しつつ、黄リンの沸点で
ある280℃前後で転化する方法が採用されている。
封型の反応容器中で黄リンを加熱し、反応温度を監視し
ながら、まず、260〜280℃で大部分の黄リンを赤リンに
転化し、次に、さらに300℃以上に加熱して黄リンの完
全転化を企っている。これは、赤リン中の残留黄リンを
できるだけ減少させ、残留黄リンによる自然発火を防止
し、赤リンの安定性を高めるためである。
反応は、微小な赤リンの核の形成とこの核の成長及び結
合によって進行するが、転化率の上昇と共に粒子間結合
による集合体粒子の形成が促進され、その結果、生成す
る赤リン粒子は、急速に粗大化し、やがて固結塊化に至
る。そして、この転化反応は、20〜30時間から100時間
にもおよび、この間、黄リンの赤リンへの転化率を高め
るために、また、残留黄リンを除去するために長時間に
わたって高温加熱処理を行う結果、赤リンは、堅固に固
結した一体の塊状物として得られ、機械的粉砕を径ずし
て使用に供することができない欠点を有している。
ンを部分的に赤リンに転化し、末転化黄リンを蒸発分離
する連続転化法が試みられている(米国特許第2,476,33
5号明細書参照)。しかしながら、赤リン粒子の結合
は、転化反応の初期から進行するため、この部分転化法
においても、粒子は速やかに粗大化する。しかも、残留
黄リン除去のため、この場合にも前記と同様高温加熱処
理を必要とするものであり、このため、赤リン粒子は、
さらに集塊化することになる。従って、この連続転化法
においても、粉砕処理なしに微粉末状赤リンを得ること
はできない欠点を有している。
リンが有用であることは良く知られているが、近年、合
成樹脂関連産業の技術の多様化及び高度化によって、高
機能性樹脂への要望が高まると共に難燃化剤である赤リ
ンの品質改善も求められている。その品質改善の一つ
は、安定性の高い微粉末状赤リンへの要望である。周知
のように、赤リンは、空気中で比較的不安定であり、微
量の水分により不均化反応を生起し、分解して変質する
性質を有している。
著しく低下させるため、難燃化剤として用いる赤リン粒
子の表面を被覆し、これによって分解反応を抑制するな
ど、従来より種々の赤リンの安定化法が提案され、一応
の成果をあげている。しかしながら、最近、特に要望の
強い微粉末状赤リンについては、未だ満足できる水準に
達していない。
得るため、粉砕処理が不可欠であり、また、この粉砕処
理では、均一性の高い微粒子から成る微粉状赤リンを得
ることは、極めて困難であり、しかも、粉砕と篩別によ
る調整を必要とし、作業性が悪く、非能率的である問題
点を有している。更には、このような機械的粉砕処理を
した粉末状赤リンは、その粉末粒子表面が反応性の高い
破砕面で構成されており、水分等の吸着が極めて容易で
あり、不均化反応による分解反応が促進されるため、合
成樹脂用難燃化剤としての有用性は、大幅に低下するも
のである。
より粉末状赤リンを製造する方法について開示している
(特開昭63−346号公報、特に“発明の詳細な説明”の
項参照)。この方法によれば、粉砕処理を必要としない
粉末状赤リンを得ることができ、しかも、この粉末状赤
リンは、従来技術の粉砕による粉末状赤リンとは異な
り、球体様粒子から成る極めて安定性の高い粉末状赤リ
ンを提供することができるものである。しかしながら、
この方法においても、転化反応中に進行する赤リン粒子
の結合をある程度以上抑制することが難しく、このた
め、粒径の制御された微粉末状赤リンを収率良く製造す
ることができない。
欠点、問題点を一掃し、かつ、本発明者等が提案した上
記粉末状赤リンの問題点を解消する微粉末状赤リン及び
その製造方法を提供することを目的とする。即ち、本発
明の目的は、(1) 粉砕処理工程を必要としない安定性の
改善された微粉末状赤リン及びその製造方法を提供する
にあり、また、(2) 優れた安定性と制御された粒径を持
つ微粉末状赤リンを収率よく製造する方法を提供するに
あり、更に、(3) 「微粉化と高安定性」という従来技術
においては相反する技術的課題を克服し、赤リン系難燃
化剤の品質改善に寄与する微粉末状赤リン及びその製造
方法を提供するにある。
剤の存在下で熱転化反応を行う点を特徴とし、これによ
って、上記(1)〜(3)の目的を達成したものである。即
ち、本発明の微粉末状赤リンの製造方法は、「黄リンの
熱転化による赤リンの製造方法において、分散剤の存在
下で熱転化反応を行うことを特徴とする微粉末状赤リン
の製造方法。」を要旨とし、また、本発明の微粉末状赤
リンは、「球体様粒子及び/又はその結合体から成る粉
末状赤リンにおいて、平均粒径が10μm以下であり、80
重量%以上が粒径20μm以下の粒子で構成されているこ
とを特徴とする安定性の改善された微粉末状赤リン。」
を要旨とするものである。
者等は、部分転化法による粉末状赤リンの製造法におい
て、反応の進行と共に赤リン粒子が結合し、集合体粒子
として急速に成長し、その結果、粒子の粗大化、集塊化
が生ずるという現象に注目した。そして、この粒子間結
合の抑制方法について鋭意研究を重ねた結果、転化反応
を或る種の物質、即ち、「分散剤」の存在下で実施する
と、赤リン粒子の結合が阻止され、任意の粒径の粒子か
らなる微粉末状赤リンを高収率で製造することができる
ことを見出し、本発明を完成したものである。
中において、赤リン粒子の分散性を高め、粒子間結合を
抑制する物質を意味する。この種物質、即ち、分散剤と
しては、(1)各種界面活性剤、(2)難溶性微粉末状無機化
合物、(3)無機アンモニウム塩類、(4)アミノ基を有する
有機化合物などを挙げることができ、これらは、有効な
分散剤として作用することが実験の結果明らかに認めら
れる。
であるけれども、上記物質は、熔融黄リン中に均一に分
散し、転化反応の初期に形成する赤リンの核に作用して
その成長速度をコントロールすると共に生成する赤リン
粒子の分散性を高め、また、この粒子間の相互作用にも
影響を与えるものと推測することができる。いずれにし
ても、少量の分散剤を熔融黄リン中に添加するのみで、
数ミクロン〜10数ミクロンという微粒子から成る粉末状
赤リンが収率良く得られるということは、驚くべきこと
であり、本発明者等によって初めて見出された全く新し
い知見ということができる。
前記(1)の界面活性剤としては、各種界面活性剤を用い
ることができ、具体的には、アニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性
剤、高分子界面活性剤等を挙げることができる。これを
更に具体的に例示すれば、アニオン界面活性剤として
は、カルボン酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活
性剤、硫酸エステル系界面活性剤、リン酸エステル系界
面活性剤等を使用することができる。
アミン類の無機酸塩又は有機酸塩、第4級アンモニウム
塩、ベンザルコニウム塩、イミダゾリニウム塩等を、両
性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩系界面活性
剤、ベタイン系界面活性剤等を使用することができ、非
イオン界面活性剤としては、エーテル系界面活性剤、エ
ステル系界面活性剤、エーテル・エステル系界面活性剤
又は含窒素系界面活性剤等を挙げることができる。更
に、高分子界面活性剤としては、ポリカルボン酸系界面
活性剤、ナフタレンスルホン酸・ホルマリン縮合体等が
代表的なものである。
できる前記(2)の難溶性微粉末状無機化合物としては、
シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、珪酸
アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸
カルシウム、アパタイト等の難溶性塩類又はタルク、ベ
ントナイト、カオリン、珪藻土、粘土等の無機高分子類
の使用が有効であり、これら難溶性微粉末状無機化合物
は、いずれも平均粒径1μm以下の微粉末を用いるのが
好ましい。
できる前記(3)の無機アンモニウム塩類としては、硫酸
アンモニウム、塩化アンモニウム等であり、このような
無機アンモニウム塩類も本発明の分散剤として有効に作
用するので、好ましい分散剤の1例である。
できる前記(4)のアミノ基を有する有機化合物として
は、1級、2級又は3級のアミン系化合物、アミン塩
類、第4級アンモニウム塩又はこれらの誘導体、カルボ
ン酸アミド、硫酸エステルアミド、リン酸エステルアミ
ド等のアミド系化合物又はこれらの誘導体を挙げること
ができる。この種アミノ基を有する有機化合物は、沸点
が100℃を超え、熔融黄リン中で液状を呈するものが好
ましい。
は、そのまま或いは水又は有機溶剤に溶解して添加する
ことができる。また、この種分散剤の添加量は、黄リン
に対し0.01〜5重量%の範囲が好ましいが 、多くの場
合、1重量%以下でも十分な効果が得られる。そして、
分散剤の種類により効果は異なるが、添加量、反応時間
等の条件を選択することにより、任意の粒径の微粉末状
赤リンを製造することができ、特に平均粒径が10μm以
下であり、80重量%以上が粒径20μm以下の粒子で構成
される安定性の改善された微粉末状赤リンを得ることが
できる。
方法について、より詳細に説明するが、本発明は、以下
の具体的な技術的事項に限定されるものではない。反応
容器として、蓋部を有する容器を用い、この容器に温度
計、コンデンサー及び攪拌装置を装着する。また、反応
容器の蓋部には、脱着可能な保温具を装備する。
いう「温水」とは、黄リンが熔融状態を保持できる温度
の水を意味し、以下に記載する「温水」も同様の意味で
使用する。)を入れ、次に、計量した熔融黄リン及び分
散剤を入れる。一方、温水を満たした受器にコンデンサ
ーを接続し、その先端を受器の温水中に浸漬する。ま
た、反応容器の蓋部に保温具を装着し、コンデンサーに
温水を通した後、装置内にN2ガスを流入しながら外部
加熱により反応容器を加熱する。
の保温具を外し、引続き加熱して転化温度まで昇温し、
反応容器内の温度を黄リンの沸点である約280℃に保持
し、蒸発黄リンをこの反応容器内で還流しながら転化反
応を継続する。予め設定した反応時間を経過した後、再
び蓋部を保温して末転化黄リンを蒸溜し、コンデンサー
で凝縮した液状黄リンを受器内の温水中に回収する。
更に加熱し、反応生成物を黄リンの沸点以上の温度と
し、赤リン中に残存する微量の黄リンを排出除去する。
次に、放冷した後、微粉末状赤リンを反応容器より取り
出す。一方、受器内に回収した黄リンは、原料黄リンと
して循環使用する。
分布、収率等は、使用する分散剤の種類及びその添加量
並びに反応時間によって異なる。分散剤の添加量を多く
すると、平均粒径は一般に小さくなり、また、反応時間
が短いと、収率は相対的に低下する。反応時間を長くす
ると、平均粒径が大きくなる傾向がみられるが、これ
は、分散剤無添加の場合に較べれば、殆んど問題になら
ない程度である。
後から急速に粒子間結合が進行し、平均粒径が数μmの
ような微粉末状赤リンを得ることは到底できないが、本
発明の方法、即ち、分散剤の存在下で熱転化反応を行う
と、数μmの微粉末状赤リンを極めて容易に製造するこ
とができる。そして、本発明によれば、分散剤の種類及
びその添加量並びに転化条件を適宜選定することによ
り、任意の平均粒径を持つ微粉末状赤リンを30〜80%の
高い転化率で取得することができる。
状赤リンは、個々の粒子の粒径が比較的均一に揃ってお
り、従って、幅広い粒度分布を持つ従来の粉砕赤リンと
は異なるシャープな粒度分布を有する微粉末状赤リンが
得られる。この微粉末状赤リンについて、電子顕微鏡に
より観察したところ、破砕面の殆んどない球体様の単粒
子と結合数の極めて少ない結合体粒子で構成されている
こが確認された。この事実からみて、本発明の方法によ
り得られる微粉末状赤リンは、粒子間結合が効果的に抑
制されていることが明らかである。また、安定性の測定
結果からみても、球体様粒子からなる本発明の微粉末状
赤リンは、従来の粉砕赤リンに較べ、極めて高い安定性
を示し、高機能性樹脂用難燃化剤として優れた有用性を
持つことが確認された。
5と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 (実施例1)鉄製反応容器(内径155mm、高さ130mm)
に約60℃の温水1リットルを入れた後、熔融黄リン990
g及びメチルタウリン酸ナトリウム界面活性剤(ライオ
ン社製、リポタックTEP、メチルタウリン酸ナトリウム
含量26%)19gを入れた。そして、この反応容器に蓋を
かぶせ、該蓋部にグラスウール製保温覆を装着した後、
反応容器を電気加熱装置にセットした。
スを通し、コンデンサーのジャケットに約60℃の温水を
流入した。熱源をオンして反応容器を加熱し、最初に水
分を溜出させた。100℃前後で水分の溜出が終了し、温
度上昇が始まった時に蓋部の保温覆を取り除き、加熱を
続行した。温度が約280℃に達した時、反応混合物をこ
の温度に保持し、かつ、黄リンが反応容器内で還流する
ように熱源をコントロールしながら、約8時間加熱を続
けた。
導入量を4.0 NL/minに増加して末転化黄リンを蒸溜し
た。大部分の黄リンが溜出した後、280℃以上に昇温
し、330℃以内の温度で約4時間加熱を続け、残存する微
量の黄リンを除去した。放冷後、反応容器から微粒状赤
リン320gを得た。この微粒状赤リンは、その平均粒径
が5.2μmのものであった。また、転化率は32.3%であ
った。この実施例1における分散剤及びその添加量並び
に得られた微粒状赤リンの平均粒径、転化率をまとめて
表1に示す。
容器に黄リン約1kg及び表1、表2に示す種々の分散
剤を入れ、実施例1と同一条件で転化反応を行い(ただ
し、実施例9及び同11だけは、反応時間を8時間とせず、
12時間に延長した例である。)、微粉末状赤リンを製造
した。表1、表2に示す分散剤のうちで水に難溶の有機
化合物は、適当な有機溶剤に溶解して添加した。使用し
た分散剤の種類及び添加量、得られた赤リンの平均粒径
及び転化率を表1(実施例2〜15)及び表2(実施例
16〜26)に示した。なお、表1、表2における微粉
末状赤リンの平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計モ
デル715(シーラスアルカテル社製、仏)により測定し
た。
4)、B(1、2)、C、D(1〜6)は、それぞれ次の界
面活性剤を使用したものであり、また、( )内は、い
ずれもライオン社製の商品名を示す。 A:アニオン界面活性剤 1:メチルタウリン酸塩(リポタック TEP) 2:アルキルベンゼンスルホン酸塩(ライポン LS-62
5) 3:アルキルエ−テル硫酸エステル塩(サンノ−ル DM-
1470) 4:リン酸エステル塩(リポファック PN-529) B:カチオン界面活性剤 1:エチレンオキシド付加アンモニウムクロライド(エ
ソカ−ド O/12) 2:脂肪アミン酢酸塩(ア−マック T50) C:イミダゾリウムベタイン系両性界面活性剤(リポミ
ン CH) D:非イオン界面活性剤 1:アルキロ−ルアミド(ホ−ムリ−ド CD) 2:エチレンオキシド付加脂肪酸(エソファット O/1
5) 3:エチレンオキシド付加ノニルフェノ−ル(リポノッ
クス NC-130) 4:エチレンオキシド付加アルキルアミド(エソマイド
O/15) 5:エチレンオキシド付加アルキルアミン(エソミン C
/12) 6:ソルビタン脂肪酸エステル(カデナックス SO-80
C)
2)、F(1、2)、G(1〜7)は、それぞれ次のものを
示す。 E:無機アンモニウム塩 1:硫酸アンモニウム 2:塩化アンモニウム F:難溶性微粉末状無機化合物 1:酸化アルミニウム(日本アエロジル社製、平均粒径
0.02μm) 2:タルク(日本タルク社製、平均粒径0.5μm) G:有機アミン化合物 1:オクチルアミン 2:4,4′ージアミノジフェニルメタン 3:P-フェニレンジアミン 4:トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 5:オレイン酸アミド 6:ベンゼンスルホン酸アミド 7:ジフェニルホスホロアミデ−ト
と同一の分散剤を使用し、この分散剤の添加量、転化時
間を表3に示す条件とし、その他は前記実施例1と同様
にして微粉末状赤リンを製造した。得られた微粉末状赤
リンの平均粒径、転化率を表3に示した。なお、前記表
1に示した実施例10、同11の結果も同時に表示した。こ
の実施例27〜30は、実施例10、同11を含めて「分散剤の
添加量及び転化時間による転化率と赤リンの平均粒径の
変化」を測定したものである。
た、表4に示す転化時間を除いて、前記実施例1と同様
の転化反応を実施して赤リンを製造した。そして、転化
時間による転化率と赤リンの平均粒径の変化を測定し
た。その結果を表4に示した。
ない点以外は、前記実施例1と同様の転化条件で粉末状
赤リンを製造した。得られた粉末状赤リンの平均粒径、
転化率を同じく表4に示した。なお、この比較例5は、
前記実施例1のブランクテストに相当し、また、上記比
較例1〜4の「転化時間による転化率と赤リンの平均粒
径の変化」の延長線上に存するものである。
と本発明の分散剤を添加した場合に得られる赤リンの粒
度分布の差異を明らかにするため比較例4、実施例1及び
実施例24の赤リンの粒度分布を測定した。その結果を表
5に示す。
較例5の赤リン(平均粒径51.6μm)を粉砕して調製し
た微粉末状赤リン(平均粒径20μm、同5μm)と実施
例1、同10、同21、同24の微粉状赤リンの安定性をホス
フィン生成量により測定した。その結果を表6に示す。
定方法は、次のとおりである。試料赤リン10gを200m
lの三角フラスコに入れた後、二本の通気管を有する栓
でこの三角フラスコの口を密封する。通気管の一方をN
2ガス容器に、他方をガス捕集容器に連結し、N2ガスを
導入して三角フラスコ内を十分に該ガスで置換する。
し、3時間この温度に保持し、この間に発生するガスを
捕集する。この捕集ガス100mlをシリンジに分取し、
リン化水素検知管(光明理化学工業社製)を用いてリン
化水素濃度を測定し、ガス発生量からリン化水素生成量
を算出する。
として各種界面活性剤を添加した実施例1〜15、無機ア
ンモニウム塩を添加した実施例16、同17、難溶性微粉末
状無機化合物を添加した実施例18、同19、有機アミン化
合物を添加した実施例20〜26では、いずれも平均粒径が
数μm〜20数μmの微粉末状赤リンが得らる。しかも、
分散剤の種類及びその添加量並びに転化条件(反応時
間)を適宜選択することにより、所望の平均粒径を有す
る微粉末状赤リンを任意に製造し得ることが理解でき
る。
微粉末状赤リンが高収率で得られることが認められ、特
に、実施例8と同9、実施例10と同11の対比から明らかな
ように、同一分散剤を使用しても、その添加量を増加
し、転化時間を長くすることにより転化率が著しく向上
することが認められる。更に、この事実は、表3の「分
散剤の添加量及び転化時間による転化率と赤リンの平均
粒径の変化」からみて、より明らかである。
1〜5では、表4から明らかなように、転化時間を長くす
れば、転化率の増加と共に生成する赤リン粒子の平均粒
径が急速に大きくなり、例えば転化時間120minで30μm
以上のものが得られ(比較例3参照)、数μm〜20数μ
mの微粉末状赤リンを得るためには、これを粉砕しなけ
ればならないことが理解できる。これを実施例1と比較
例5との対比でさらに説明すると、同一の8時間(480
分)の転化時間で、分散剤を添加した実施例1では、平
均粒径5.2μmの微粉末状赤リンが得られ、一方、分散
剤を添加しない比較例5では、51.6μmのものであり、
数μm〜20数μmの微粉末状赤リンを得るためには、当
然に粉砕を要する。そして、分散剤を添加せず、しか
も、粉砕せずに微粉末状赤リンを得るには、反応開始後
数分程度で反応を停止する必要があり、この結果、収率
は極端に低くなり、実際的な製造法として利用し難いも
のとなる。
場合は赤リン粒子が粗大であるだけでなく粒度分布も幅
広い範囲におよぶが、本発明の方法によって得られる微
粉末状赤リンは粒子が細かく、かつ粒径が均一に揃って
いて、粒度分布は狭い範囲に制御されており、平均粒径
10μm以下の微粉末赤リンでは80%以上が粒径20μm以
下の微粒子で構成されていることが確認される。
た微粉末状赤リンと粉砕を要しない本発明の実施例によ
って得られた微粉末状赤リンとは、安定性において格段
の差が認められる。即ち、表6によれば、分散剤を添加
して得た粉砕を要しない10μm未満の微粉末状赤リンで
は、ホスフィン生成量が34〜40μg/gであるのに対
し、粉砕赤リンでは、平均粒径20μmで945μg/g、5
μmで1615μg/gと極端に高い値を示している。
反応を行う本発明の実施例1〜26では、数μm〜20数μ
mの微粉末状赤リンを粉砕処理によらないで得ることが
でき、しかも表面安定性が極めて高く、かつ粒度分布が
狭い範囲に制御された微粉末状赤リンが高転化率で得ら
れることが理解できる。
の熱転化による赤リンの製造方法において、分散剤の存
在下で熱転化反応を行うことを特徴とするものであり、
これによって微粉末状赤リンを粉砕処理を行うことなく
製造することができ、また、粉砕処理を必要としないた
め、粒子表面には破砕面が殆んどなく、表面安定性が極
めて高い微粉末状赤リンを高転化率で得ることができる
効果が生ずる。
その添加量並びに反応条件(転化時間)を適宜選択する
ことにより、例えば数μm〜20数μm範囲内で所望の平
均粒径を有する微粉末状赤リンを任意にコントロールし
て製造することができ、特に平均粒径が10μm以下であ
り、80重量%以上が粒径20μm以下の粒子で構成される
安定性の改善された微粉末状赤リンを得ることができる
効果が生ずる。そして、本発明により、不均化反応によ
る分解変質の生起し難い安定な微粉末状赤リンが得られ
るので、高機能樹脂用難燃化剤として優れた微粉末状赤
リンを提供することができる。 ─────────────────────────────────────────────────────
4)、B(1、2)、C、D(1〜6)はそれぞれ次の界面
活性剤を使用したものであり、また、( )内は、いず
れもライオン社製の商品名を示す。 A:アニオン界面活性剤 1:メチルタウリン酸塩(リポタック TEP) 2:アルキルベンゼンスルホン酸塩(ライポン LS-62
5) 3:アルキルエ−テル硫酸エステル塩(サンノ−ル DM-
1470) 4:リン酸エステル塩(リポファック PN-529) B:カチオン界面活性剤 1:エチレンオキシド付加アンモニウムクロライド(エ
ソカ−ド O/12) 2:脂肪アミン酢酸塩(ア−マック T50) C:イミダゾリニウムベタイン系両性界面活性剤(リポ
ミン CH) D:非イオン界面活性剤 1:アルキロ−ルアミド(ホ−ムリ−ド CD) 2:エチレンオキシド付加脂肪酸(エソファット O/1
5) 3:エチレンオキシド付加ノニルフェノ−ル(リポノッ
クス NC-130) 4:エチレンオキシド付加アルキルアミド(エソマイド
O/15) 5:エチレンオキシド付加アルキルアミン(エソミン C
/12) 6:ソルビタン脂肪酸エステル(カデナックス SO-80
C)
Claims (4)
- 【請求項1】 黄リンの熱転化による赤リンの製造方法
において、分散剤の存在下で熱転化反応を行うことを特
徴とする粉末状赤リンの製造方法。 - 【請求項2】 分散剤が界面活性剤であることを特徴と
する請求項1に記載の粉末状赤リンの製造方法。 - 【請求項3】 分散剤が平均粒径1μm以下の難溶性微
粉末状無機化合物であることを特徴とする請求項1に記
載の粉末状赤リンの製造方法。 - 【請求項4】 分散剤が無機アンモニウム塩類又はアミ
ノ基を有する有機化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の粉末状赤リンの製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4069002A JP2601743B2 (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | 微粉末状赤リン及びその製造方法 |
| EP93301165A EP0566231B1 (en) | 1992-02-18 | 1993-02-17 | Process for production of red phosphorus powder |
| CA002089687A CA2089687C (en) | 1992-02-18 | 1993-02-17 | Process for production of red phosphorus powder |
| DE69314526T DE69314526T2 (de) | 1992-02-18 | 1993-02-17 | Verfahren zur Herstellung von pulverigem rotem Phosphor |
| US08/019,258 US5292494A (en) | 1992-02-18 | 1993-02-18 | Process for production of red phosphorous powder |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4069002A JP2601743B2 (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | 微粉末状赤リン及びその製造方法 |
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|---|---|
| JPH05229806A true JPH05229806A (ja) | 1993-09-07 |
| JP2601743B2 JP2601743B2 (ja) | 1997-04-16 |
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| US (1) | US5292494A (ja) |
| EP (1) | EP0566231B1 (ja) |
| JP (1) | JP2601743B2 (ja) |
| CA (1) | CA2089687C (ja) |
| DE (1) | DE69314526T2 (ja) |
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| JP2013023660A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Rin Kagaku Kogyo Kk | 赤リン系難燃剤、その製造方法、難燃性樹脂組成物ならびにフィルム・テープおよび薄肉電線被覆材 |
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| KR101664625B1 (ko) * | 2014-12-24 | 2016-10-11 | 오씨아이 주식회사 | 황인의 정제방법 |
| CN112295679A (zh) * | 2020-09-30 | 2021-02-02 | 西南科技大学 | 一种红磷研磨方法 |
| CN116946988B (zh) * | 2023-09-05 | 2025-08-01 | 昆明理工大学 | 一种真空制备红磷的方法 |
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