JPH0523184B2 - - Google Patents

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JPH0523184B2
JPH0523184B2 JP29793885A JP29793885A JPH0523184B2 JP H0523184 B2 JPH0523184 B2 JP H0523184B2 JP 29793885 A JP29793885 A JP 29793885A JP 29793885 A JP29793885 A JP 29793885A JP H0523184 B2 JPH0523184 B2 JP H0523184B2
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JP
Japan
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packaging material
laminated packaging
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component
ethylene
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JP29793885A
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Toshuki Akazawa
Takuji Okaya
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本発明はきわめて激しい屈曲疲労によつても高
度の気体遮断性が低下することのないフレキシブ
ル積層包装材に関する。
B 従来技術 フレキシブル積層包装材の機能は、基本的には
被包装物の保存性、すなわち変質防止であり、そ
のために、該包装材にあつては、特に輸送振動強
度、耐屈曲疲労性が要求され、就中、所謂バツグ
インボツクスまたはバツグインカートン(以下こ
れらを総称してバツグインボツクスという)(折
り畳み可能なプラスチツクの薄肉内容器と積み重
ね性、持ち運び性、印刷適性を有する外装段ボー
ル箱とを組合せた容器)の内容物として用いられ
る場合には、高度の該特性が要求される。該包装
材は、各種プラスチツク・フイルムがそれぞれの
素材の特性を活かして積層されて用いられるが、
たとえば機械的強度を保持するための基材フイル
ムと熱シール可能な素材との組合せが最も一般的
であり、被包装物の要請に応じて、素材が選択さ
れる。就中、基材フイルムの酸素等のガス遮断性
では、不満足な用途については、さらに高度なガ
ス遮断性を有するバリヤー層を基材層上に設け、
このバリヤー層を中間層としてヒートシール可能
な素材を、少くとも一外層となる如く熱可塑性樹
脂層を積層する方法が採用される。
たとえば従来のバツグインボツクス内容器の材
質の基本は、必ずヒートシール部分があるので、
ヒートシール可能なポリエチレン、特に軟質ポリ
エチレンを主体としているが、バツグインボツク
スの特徴である折畳み可能であること、内容物が
液体であること等から物理的強度、前述の如く、
特に輸送振動強度、耐屈曲疲労性が求められ、こ
のために耐ストレスクラツク性が良好であること
等と相俟つて、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂がより好ましく用いられている。さらに要求性
能の高度化に伴つて、酸素等のガス遮断性が要求
される場合には、ナイロンフイルム、サランコー
ト・ナイロンフイルム、アルミ蒸着ナイロンフイ
ルム、アルミ蒸着ポリエステルフイルム等を組合
せた該内容器が実用化され始めている。高度なガ
ス遮断性を付与するためには、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物(以下EVOHと記す。)、
ポリ塩化ビニリデン、アルミ箔などが用いられ
る。しかしこれらはガス遮断性については優れる
が、機械的強度は一般に低く、特に屈曲疲労に耐
えられるものではない。従つて、機械的強度の優
れた基材層とヒートシール可能な素材の間に積層
されて用いられるが、なおたとえばバツグインボ
ツクス内容器の構成材として用いた場合、該構成
材にピンホール、クラツクなどを生じたり、該構
成材にピンホールを生じない段階においてさあ、
中間層として用いた該バリヤー層に生ずるクラツ
クやピンホール等に起因してバリヤー性の低下を
生ずるなどのため、はげしい屈曲疲労に対して、
優れた気体遮断性を保持することができず、実用
的に満足なものは見出されていない。ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂を主体とする層、アルミ箔、金属な
どの蒸着樹脂層などをバリヤー層とする積層包装
材についての挙動は、たとえば特開昭55−7477号
公報に示されている。すなわち実際に該包装材を
使用し、包装された包装体の輸送、取扱後のガス
遮断性が必ずしも満足出来るものでなく、最も必
要性の高い二次流通後の実用保存性がしばしば裏
切られるのは、中間層に位置する該バリヤー層の
損傷に起因する。ガス遮断性向上のために設ける
中間層の素材としては、EVOH樹脂が最も優れ
ており、各種の多層フイルム、多層構造をもつ容
器のバリヤー材として好んで用いられる。これは
この樹脂が抜群のガスバリヤー性を有するだけで
なく、透明性、耐油性、印刷性、成形性などにも
すぐれていて、基材樹脂の特性を損うことがない
というきわめて有利な性質をもつからである。し
かるに耐屈曲疲労性を特に要求される分野には、
積層包装材のバリヤー層としてEVOH樹脂が満
足に用いられている例はみられない。就中、前述
の如く輸送振動による屈曲疲労に耐えることが強
く求められている酸素等の気体遮断性を有するバ
ツグインボツクスの内容器にEVOH樹脂が用い
られて該要求を満足するものは見出されておら
ず、優れたバリヤー性と輸送振動に耐える屈曲疲
労強度をもつたフレキシブル積層包装材の開発
は、重要課題の一つであつた。
また特開昭50−86579号公報にはポリオレフイ
ン樹脂層とEVOH層とからなり、少なくとも一
方の層にエチレン−アクリレート共重合体を添加
して、両層を強固に接着した包装材について記載
されており、また特開昭50−69162号公報には
EVOHにエチレン−酢酸ビニル共重合体を配合
した層にポリエチレン層またはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体層を積層して、両者を強固に接着し
た積層体について記載されているが、これらの公
報には得られた包装体が耐屈曲疲労性に優れてい
ること、さらにこれをバツグインボツクス内容器
の構成材として使用すること、さらにまた
EVOH層の両側の表面層にとくに直鎖状低密度
ポリエチレンを設けることによつて耐屈曲疲労性
の優れた包装材が得られることについて記載され
ていない。
さらにまた特開昭60−161146号公報には
EVOH層の両側に直鎖状低密度ポリエチレン層
を設けることによつて、耐屈曲疲労性の優れた包
装材が得られることが記載されているが、十分な
ガス遮断性を得る為に中間層を厚くすると耐屈曲
疲労性が十分でなく、耐屈曲疲労性を十分優れた
ものにする為には中間層を薄くする必要があり、
従つてガス遮断性が十分でないという難点があつ
た。
C 発明が解決しようとする問題点 EVOHフイルムは前記優れた諸特性をもつて
いる反面ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン熱可塑性ポリエステルなどの熱可塑性樹脂のフ
イルムに比べ耐屈曲疲労性に著しく劣るという大
きな欠点を有しており、前記屈曲疲労に強い樹脂
層と積層し、中間層としてEVOH樹脂層を用い
た複層フレキシブル包装材において、該包装材の
耐屈曲疲労性は、前記屈曲疲労に強い熱可塑性樹
脂が単体で示す耐屈曲疲労性より顕著に低下し、
より少い屈曲疲労で積層包装材にピンホールを生
ずる。本発明者らは前記のEVOHフイルムおよ
び中間層にEVOH層を含む積層包装材の耐屈曲
疲労性をその優れたガスバリアー性をそこなうこ
となく改善し、耐屈曲疲労性と気体遮断性に優れ
たフレキシブル積層包装材を開発すべく鋭意検討
を進めて本発明を完成するに至つた。
D 問題点を解決するための手段 本発明は、ガス遮断性を有する薄膜を中間層と
し、該中間層の両側に表面層を有し、該表面層の
少なくとも片方が熱シール可能な熱可塑性樹脂か
らなり、かつ各層が接着性樹脂層を介して配され
てなる積層包装材において、該中間層が(A)エチレ
ン成分含有量20〜55モル%、酢酸ビニル成分の90
%以上がけん化されたエチレン−酢酸ビニル共重
合体と(B)エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該
カルボン酸無水物をグラフトしたエチレン−アク
リル酸エステルもしくは酢酸ビニル共重合体にエ
チレン性不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸
無水物成分に対し0.02〜0.3当量の周期律第a
もしくはa族金属の水酸化物もしくは塩からな
る金属化合物を配合するか、または該金属化合物
と(C)エチレン−アクリル酸エステルもしくは酢酸
ビニル共重合体を配合し、かつ(A)、(B)および(C)の
配合量が重量基準で下記()式、()式を満
足する混合物である事を特徴とする耐屈曲疲労性
と気体遮断性に優れた積層包装材を提供するもの
である。
0.40≧(B)+(C)/(A)+(B)+(C)≧0.05 () 1.0≧(B)/(B)+(C)≧0.01 () E 発明の作用効果 種々の素材または種々の素材からなる積層材の
耐屈曲疲労性の優劣は、所謂ゲルボフレツクステ
スターを用いて行う評価テストにおけるガスバリ
アー性低下の屈曲回数依存性、ピンホール発生に
至るまでの屈曲回数等のデーターから判断するこ
とができる。本発明者らは前記構造の積層フイル
ムについてゲルボフレツクステスターを用い屈曲
回数とピンホール発生数との関係、ピンホール発
生に至る屈曲回数、ピンホール発生に至るまでの
過程における屈曲回数とバリアー性との関係を測
定した。その結果、おどろくべきことに中間層が
EVOH単体である場合に比べて、ガスバリアー
性はほとんど低下しないにもかかわらず、耐屈曲
疲労性が飛躍的に向上し、またピンホール発生を
見るに至るまでガスバリアー性は殆ど低下しない
ことを見出した。したがつて本発明の包装材で変
質しやすい物品を包装し、これを輸送する場合で
も、ピンホールの発生がみられないので、被包装
物の変質を防止する事ができる。
本発明において(B)エチレン性不飽和カルボン酸
もしくは該カルボン酸無水物をグラフトしたエチ
レン−アクリル酸エステルもしくは酢酸ビニル共
重合体にエチレン性不飽和カルボン酸もしくは該
カルボン酸無水物成分に対し0.02〜0.3当量の周
期律表第第aもしくはa族の金属の水酸化物
もしくは塩からなる金属化合物を配合するか、ま
たは該金属化合物と(C)エチレン−アクリル酸エス
テルもしくは酢酸ビニル共重合体を配合した混合
物が、(A)エチレン成分含有率20〜55モル%、けん
化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体け
ん化物樹脂の耐屈曲疲労性、成型性をかくも顕著
に向上させる機構は充分に明らかではないが、(A)
エチレン成分含有率20〜55モル%、けん化度90%
以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹
脂と(B)を構成するエチレン−アクリル酸エステル
もしくは酢酸ビニル共重合体にエチレン性不飽和
カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物をグラフ
ト重合した化合物または該化合物(C)とエチレン−
アクリル酸エステルもしくは酢酸ビニル共重合体
の混合物をグラフトされたエチレン性不飽和カル
ボン酸もしくは該カルボン酸無水物成分に対し
0.02〜0.3当量の金属水酸化物もしくは塩からな
る金属化合物と混合することにより、溶融系にお
けるレオロジー的効果、不純物の化学的作用等が
複雑に組合わさり成形性が向上し、その結果得ら
れた混合物のモルフオロジー的性質が耐屈曲疲労
性を発揮する上で好ましい状態になつたのではな
いかと推定される。
F 発明のより詳細な説明 以下本発明を更に詳しく説明する。本発明にお
いて中間層として使用される(A)EVOHはエチレ
ン成分含有量20〜55モル%、好適には25〜50モル
%、酢酸ビニル成分のけん化度は、90%以上であ
る。エチレン成分の含有量が20モル%以下になる
と、成形温度が分解温度に近くなり、成形が困難
になる。エチレン成分の含有量が55モル%以上に
なると、ガスバリヤー性が低下し、該包装材のガ
スバリヤー性が不満なものとなり好ましくない。
また酢酸ビニル成分のけん化度が90%未満である
と、耐屈曲疲労性は向上するものの該バリヤー性
が低下し、好ましくない。このEVOHのASTM
D−1238により190℃で測定されたメルトインデ
ツクス(MI)は0.1〜25g/10分、好ましくは0.3
〜20g/10分である。更にホウ酸、ホウ砂等のホ
ウ素化合物で処理したEVOH、ケイ素含有オレ
フイン性不飽和単量体、α−オレフイン、N−ビ
ニルピロリドン等の第三成分をエチレンおよび酢
酸ビニルとともに共重合し、けん化して得られる
変性EVOHについても溶融成形が可能でバリヤ
ー性、耐屈曲疲労性等本発明の効果を損なわない
範囲の物であれば使用できる。
本発明に用いられる(B)成分の原料もしくは(C)成
分としてのエチレン−アクリル酸エステル共重合
体としては、例えばエチレン−アクリル酸メチル
エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
エステル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル
エステル共重合体、エチレン−アクリル酸n−ヘ
キシルエステル共重合体、エチレン−アクリル酸
2メチル−ヘキシルエステル共重合体等である
が、中でもエチレン−アクリル酸エチルエステル
共重合体が好適に用いられる。アクリル酸エステ
ル成分の含有率は5〜45重量%が用いられるが、
中でも耐屈曲疲労性、耐衝撃性、均一混合性、成
型性の面で10〜30重量%がさらに好適である。
また(B)成分の原料もしくは(C)成分としてのエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の含
有率は5〜55%が用いられるが、中でも耐屈曲疲
労性、耐衝撃性、均一混合性、成型性の面で15〜
40重量%がさらに好適である。
(B)成分の製造に当たつてグラフト重量に用いら
れるエチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カル
ボン酸無水物としてはマレイン酸、アクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸等があるが、中でも無水マレイン酸が
好適である。また共重合可能な他の共単量体を同
時に共グラフトする事ができる。グラフト量は
0.001〜6重量%が用いられるが、中でも耐屈曲
疲労性、均一混合性、成型性の面で0.01〜5重量
%が更に好適である。
グラフト重合の方法に特に制限は無いが、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体にエチレン性
不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物
と、ジベンゾイルパーオキサイド、ジブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーベンゾエイト、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過
酸化物とを共存させて、両者に化学的結合が生じ
るように加熱反応させる。反応は例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、t−
ブチルベンゼン、クメン等の溶媒の存在下もしく
は無存在下に100〜240℃の温度で行なう事が出来
るがトルエンとかキシレン等の溶媒の存在下に
110〜200℃で行なうほうが、均一な製品が得られ
るのでより好適である。
周期律表第第aもしくはa族の金属水酸化
物もしくは塩からなる金属化合物としては、炭酸
ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム、
酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム等
があるが、中でも炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の周期
律表第第aの金属化合物が好適に用いられる。
なかでも水酸化ナトリウムがとりわけ好適に用い
られる。金属化合物の配合量が0.02当量以下であ
ると成形体の全体に波状の模様ができるとか、凹
凸ができるなど本発明のごとき工業的に有用な成
形体は得られない。0.3当量を越えて配合すると
エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カルボン
酸無水物をグラフトしたエチレン−アクリル酸エ
ステルもしくは酢酸ビニル共重合体に周期律第
aもしくはa族金属の水酸化物もしくは塩から
なる金属化合物を配合した樹脂が着色するとか流
動性が不良となり成形材料としては不適当な物と
なり好ましくない。
本発明の実施にあたつては(C)成分は必ずしも必
要ではないが、重量基準で下記()式を満足す
る範囲ならば使用することができる。(C)を加える
と耐衝撃性、成形性、製造価格の面で良好とな
る。()式の値が0.01未満であると耐屈曲疲労
性の改良効果が顕著でなく、本発明の効果は享受
出来ない。また性能上は()式を満足する範囲
ならば十分に使用できるが、製造価格等の面で一
般的には()式の値は0.01以上、0.4以下で使
用される場合が多い。この時(B)成分の原料に用い
たエチレン−アクリル酸エステルもしくは酢酸ビ
ニル共重合体と(C)成分に用いるエチレン−アクリ
ル酸エステルもしくは酢酸ビニル共重合体とは同
一の物であつてよいが、別種の物であつても、あ
るいは混合物であつてもよい。
1.0≧(B)/(B)+(C)≧0.01 () 本発明の中間層を構成する(B)エチレン性不飽和
カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物をグラフ
トしたエチレン−アクリル酸エステルもしくは酢
酸ビニル共重合体にエチレン性不飽和カルボン酸
もしくは該カルボン酸無水物成分に対し0.02〜
0.3当量の金属水酸化物もしくは塩を配合した変
性共重合体もしくは(C)エチレン−アクリル酸エス
テルもしくは酢酸ビニル共重合体と該変性共重合
体(B)の混合組成物と(A)エチレン成分含有率20〜55
モル%、けん化度90%以上のEVOHの各成分の
配合量は重量基準で下記()式を満足すること
が耐屈曲疲労性と気体遮断性、耐衝撃性さらには
力学的性質とのバランスの面で特に重要である。
()式の値が0.05未満であると耐屈曲疲労性の
改良効果が顕著でなく、また0.40をこえると気体
遮断性、力学的性質などの他の諸物性の低下が見
られ好ましくない。
0.40≧(B)+(C)/(A)+(B)+(C)≧0.05 () 本発明に用いられる(A)成分と(B)および(C)成分の
混合組成物を得るためにブレンド方法に特に制限
は無く、両者をドライブレンドする方法、あるい
は(B)成分と(C)成分をあらかじめ混合ペレツト化し
て(A)の一部にあらかじめ配合しておく方法等が任
意に選ばれる。本発明に用いられる(A)、(B)、(B)+
(C)、(A)+(B)+(C)の混合組成物に対して熱可塑性樹
脂に慣用される他の添加剤を配合することができ
る。このような添加剤の例としては、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、
充填剤を挙げる事ができ、これらを本発明の作用
効果が阻害されない範囲内でブレンドすることが
できる。添加剤の具体的な例としては次の様なも
のが挙げられる。酸化防止剤:2,5−ジ−t−
ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール、4,4′−チオビス−(6−t
−ブチルフエノール、2,2′−メチレン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフエノール、テト
ラキス−[メチレン3−(3′,5′−t−ブチル−
4′−ヒドロキシフエニル)プロピオネート[メタ
ン、オクタデシル−3−(3′,5−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフエニル)プロピオネート、
4,4′−チオビス−(6−ブチルフエノール)等。
紫外線吸収剤:エチル−2−シアノ−3,3−ジ
フエニルアクリレート、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフエニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(2′ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルフエニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
エノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシ
ベンゾフエノン等。可塑剤:フタル酸ジメチル、
フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、ワツク
ス、流動パラフイン、リン酸エステル等。帯電防
止剤:ペンタエリスリツトモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化オレイン酸、
ポリエチレンオキシド、カーボワツクス等。滑
剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステア
レート等。着色剤:カーボンブラツク、フタロシ
アニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔
料、酸かチタン、ベンガラ等。充填剤:グラスフ
アイバー、アスベスト、マイカ、バラストナイト
等。
本発明に用いられる組成物を得るための各成分
の配合手段としては、特に制限はないが、例えば
リボンブレンダー、高速ミキサー、ニーダー、ミ
キシングロール、バンバリーミキサー、押し出し
機等が例示される。
次に前記したEVOHの混合組成物からなる、
気体遮断性を有する中間層の両側の表面層につい
て述べる。この表面層の素材としては直鎖状低密
度ポリエチレンが最良であり、これを両側に用い
た時に対屈曲疲労性が顕著に改善される。またこ
の表面層の少なくとも片方は熱シール可能な熱可
塑性樹脂である必要がある。
本発明に使用される直鎖状低密度ポリエチレン
とは実質的に長鎖分岐を持たない直鎖状の低密度
ポリエチレンである。一般には長鎖分岐数の定量
的な尺度G=〔η〕b/〔η〕l(〔η〕bは分岐ポリエ
チレンの極限粘度、〔η〕lは分岐ポリエチレンと
同じ分子量を持つ直鎖状ポリエチレンの極限粘
度)がほぼ1(一般的には0.9〜1の範囲にあり、
1に近い場合が多い)であり、密度が0.910〜
0.945のものである。なお従来の通常の高圧法低
密度ポリエチレンのG値は0.1〜0.6である。直鎖
状低密度ポリエチレンの製造法は特に制限されな
い。代表的な製造方法を例示すれば7〜45Kg/cm2
の圧力(高圧法低密度ポリエチレンの場合は通常
2000〜3000Kg/cm2)、75〜100℃の温度(高圧法低
密度ポリエチレンの場合は120〜250℃)でクロム
系触媒またはチーグラー触媒を用いて、炭素数3
以上、好ましくは4以上、さらに好ましくは5〜
10のα−オレフイン、たとえばプロピレン、ブテ
ン−1、4−メチル1−ペンテン、ヘキセン−
1、オクテン−1等のα−オレフインをランダム
共重合成分として、エチレンの共重合を行う方法
がある。重合方法としては液相法または気相法等
が用いられる。
本発明の効果と該α−オレフインの炭素数と該
直鎖状低密度ポリエチレンの示差走査型熱量計の
熱分析による融解熱、さらにヤング率とに深くか
かわつており、より具体的に述べれば次の通りで
ある。直鎖状低密度ポリエチレンは本発明に好適
に用いられるが、該融解熱が25cal/g以下、好
ましくは25〜5cal/gであるか、または20℃にお
けるヤング率が22Kg/mm2以下、好ましくは22〜3
Kg/mm2、さらに好ましくは22〜5Kg/mm2である該
ポリエチレンについて本発明の効果がより顕著で
あり、特に両者が前記領域にある場合に最も顕著
である。該融解熱、ヤング率が前記領域にあるも
のは重合法、重合条件によつて多少異るが、概し
ていえば共重合成分である該α−オレフインの含
有量が約2モル%以上、好ましくは約2〜7モル
%の領域で得られる場合が多い。共重合成分がブ
テン−1である直鎖状低密度ポリエチレンについ
ては該融解熱が15cal/g以下であるか、または
20℃におけるヤング率が12Kg/mm2以下である場合
に本発明の効果はより顕著であり、特に該両者が
前記領域にある場合に最も顕著に該効果を享受す
ることができる。該融解熱、ヤング率が前記領域
にある該低密度ポリエチレンは、概していえばブ
テン−1の含有量が約4モル%以上の領域で得ら
れる場合が多い。該含有量が多くなり過ぎると、
該ポリエチレンのもつ他の物理的特性が不満足な
ものとなり、好ましくなく、該含有量は高々数モ
ル%、たとえば7モル%であることが望ましい。
また本発明の効果は前述の如く該融解熱または/
およびヤング率が前記特定の領域にある直鎖状低
密度ポリエチレンについて享受し得るが、特に炭
素数5以上、たとえば5〜10のα−オレフインを
共重合成分とする該ポリエチレンについてより顕
著に該効果を享受することができる。この場合前
述と同様の理由から、該α−オレフインの含有量
は2〜7モル%、より具体的には2〜6モル%が
好ましく、また該融解熱は前記の如く該α−オレ
フイン含有量等と関連しているが、就中該融解熱
は25〜5cal/gであることが好ましく、またヤン
グ率は22Kg/mm2以下、好ましくは22〜3Kg/mm2
さらに好ましくは22〜5Kg/mm2である。該オレフ
インの中でも本発明の効果がより顕著であり、工
業的にも容易に得られる4−メチル−1−ペンテ
ンを共重合成分とする直鎖状低密度ポリエチレン
は最も好適なものの一つである。従来の高圧法低
密度ポリエチレンの場合は示差走査型熱量計の熱
分析による融解熱または/およびヤング率が前記
領域にあつても本発明の効果を享受することはで
きない。
本発明においては前記したとおり、中間層の両
側の表面層の素材としては直鎖状低密度ポリエチ
レンが最良であるが、その他の熱シール可能な熱
可塑性樹脂(少なくとも片側は)を用いることが
でき、他の面には熱シール不能な樹脂を用いるこ
ともできる。ここで熱シール可能な熱可塑性樹脂
としては前記した直鎖状低密度ポリエチレンの他
に高圧法低密度ポリエチレン、低圧法高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、各種ナイロンの如き
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂などがあげられる。また熱
シール不能な樹脂としては二軸延伸されたポリプ
ロピレン、ナイロンなどの如く延伸された樹脂が
あげられる。
該表面層に用いる樹脂の溶融粘性については適
宜選択し得るが、特に共押出法により該積層材を
得る場合には用いる中間層の組成、接着性樹脂と
の溶融粘性整合性の見地から比較的類似の溶融粘
性を有するものを選定し、用いるのがより好まし
い。該表面層のASTM−D−1238により190℃で
測定したMIは0.1〜20g/10min、好ましくは0.2
〜10g/10minである。
本発明の積層包装材は各層が接着性樹脂層を介
して配されて成るものであることが必要であり、
該ゲルボフレツクステスターによる耐屈曲疲労性
テスト時にデラミネーシヨンを起すものであつて
はならない。該デラミネーシヨンを起す場合には
中間層の耐屈曲疲労性の該積層による向上効果を
認められず、中間層の損傷に起因するバリヤー性
の低下現象が該積層フイルムにピンホールの発生
が認められない段階で既に認められるので、本発
明の効果を享受することができない。本発明に用
いる接着性樹脂は、実用段階で該デラミネーシヨ
ンを起さないものであればよく、特に限定されな
いが、強いて言えば柔軟性に富んだ接着性樹脂が
より好適であり、就中、直鎖状低密度ポリエチレ
ンなどの表面層、EVOH系混合組成物からなる
中間層との接着性とも相俟つて、オレフイン系重
合体にエチレン性不飽和カルボン酸又はその無水
物を化学的に(たとえば付加反応、グラフト反応
により)結合されて得られるカルボキシル基を含
有する変性オレフイン系重合体が好適である。こ
こでオレフイン系重合体とはポリエチレン(低
圧、中圧、高圧)直鎖状低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフイ
ン、オレフインとこれと共重合しうるコモノマー
(ビニルエステル、不飽和カルボン酸エステルな
ど)との共重合体、たとえばエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エチルエステ
ル共重合体などを意味する。
次に本発明の積層包装材の各層の厚さについて
述べると、該表面層の各層があまりに薄すぎる
と、たとえば10μ以下に至ると、強度などの他の
物理的特性が低下するので、10μ以上であること
が好ましく、20μ以上であることがより好適であ
る。またあまりに厚さが増加しすぎると、本発明
の効果が減殺されるので、該表面層の各層は60μ
以下で用いることがより好ましい。特にバツグイ
ンボツクスの内容器の構成材には、通常25〜60μ
の厚さ領域から内容量に応じて選定し、好適に用
いることができる。中間層のガス遮断性を有する
薄膜の厚さは40μを越えると耐屈曲疲労性が低下
し、本発明の効果が減殺されるので好ましくな
い。本発明の効果を充分に享受するためには中間
層の厚さは40μ以下が好適であり、35μ以下がよ
り好ましい。接着性樹脂層のそれぞれの厚さは2
〜10μであることが好ましい。
本発明の積層包装材は共押出法、押出ラミネー
シヨン法、ドライラミネーシヨン法などの公知の
方法により得られるが、共押出法が好適である。
また共押出製膜する場合、製膜時のエアースリツ
トの使用が効果的である。ここでエアースリツト
とはダイよりキヤストロール上に吐出された溶融
樹脂膜に対してキヤストロールへ密着させ、冷却
効果を高める目的でエヤーをスリツト状に吹付け
る操作を云う。また該積層包装材を用いた、バツ
グインボツクス内容器は、該積層構成のフイルム
をヒートシールし、口金を装着する方法、該積層
構成のシートを真空成形などにより容器とし、こ
れに口金を接着剤などで固定する方法、また該積
層構成の多層パリソンを溶融押出し成形し、口金
を挿入した金型ではさみ、圧縮空気で成形し、こ
の時のパリソンの熱と空気圧力で本体と口金を熱
接着するブロー成形方式など公知の方法で得るこ
とができる。
また本発明においてはEVOH系混合組成物を
中間層とし、この両側に直鎖状低密度ポリエチレ
ン層を設けた積層材に、さらに他の層(樹脂層な
ど)を設けることは、本発明の目的が阻害されな
いかぎり自由である。
このようにして得られた本発明の積層包装材は
水性混合物または含水物、とくに液状または含水
食品、たとえばワイン、酒などのアルコール類、
しよう油を運搬する際の容器材料として好適であ
る。すなわち該積層包装材を使用して袋(充填液
の出入れのための口金をそなえている)を作り、
この中に前記したような液状食品を充填したの
ち、この袋を密封し、これをバツグインボツクス
内に積み重ねた、いわゆるバツグインボツクスと
し、これを運搬する場合、袋(内容器)の材料で
ある積層包装材が耐屈曲性に優れているので、亀
裂などが生じず、したがつて液状食品の漏れを防
ぐことができ、また酸素の侵入による液状食品の
品質劣化を防ぐことができる。
以下、実施例をもつて更に具体的に説明する
が、これらの実施例によつて本発明は何等限定さ
れるものではない。尚実施例と比較例における試
験および評価方法は次の通りである。
メルトインデツクス(MI) ASTM D−1238に従い、メルトインデクサー
を使用して2160gの荷重をかけたときの10分間の
樹脂の流量を示す。測定温度は190℃である。
耐屈曲疲労試験 ゲルボフレツクステスター(理学工業(株)製)を
用い、12インチ×8インチの試料片を直径3.5イ
ンチの円筒状となし、両端を把持し、初期把持間
隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔1インチ、ス
トロークの最初の3.5インチで440度の角度のひね
りを加え、その後の2.5インチは直線水平動であ
る動作の繰返し往復動を40回/分の早さで20℃、
相対湿度65%の条件下に行なうものである。
酸素ガス透過量の測定 Modern Control仕製OX−TRAN 100を使用
し、20℃、相対湿度65%の条件下に行なつた。各
段階の屈曲疲労試験後の試料については12インチ
×8インテの平面となし、その中央部で測定し
た。
ヤング率 ASTM D−882−67に準じて20℃、相対湿度
65%の条件下に行なつた。
G 実施例 実施例 1 アクリル酸エチルエステル成分の含有率が25重
量%、MI(190℃、2160g)が6.3g/10分、融点
70℃であるエチレン−アクリル酸エチルエステル
共重合体215重量部、及び無水マレイン酸1.8重量
部を精製したトルエン648重量部に溶解し、180℃
に保つた。この溶液に撹拌下に無水マレイン酸の
5重量部を溶解した精製トルエン溶液180重量部
を2.0時間で連続的に添加した。それと同時にク
メンヒドロパーオキサイド0.5重量部を溶解した
精製トルエン溶液100重量部を2.0時間で連続的に
添加した。添加終了後も引続き30分の後反応をお
こなつた。冷却後大量のメチルアルコール中に反
応液を投入してポリマーを析出させた。得られた
ポリマーを精製したトルエンを溶剤とし、メチル
アルコールを非溶剤として再沈精製を行なつた。
このものは無水マレイン酸成分を1.5重量%含有
しMIは4.3g/10分であつた。
このようにして得られたポリマーの無水マレイ
ン酸成分に対し0.1当量の水酸化ナトリウム
(NaOH)を含有する水溶液を均一に添加し一部
乾燥後に、ベントつき押し出し機で減圧下に揮発
物を追い出しながら溶融混練ペレツト化し、変性
共重合体(B)を得た。
上記に得た変性共重合体(B)の20重量部を上記の
エチレン−アクリル酸エチルエステル共重合体(C)
の80重量部とドライブレンドし、次いで押し出し
機で溶融混練ペレツト化し、ブレンド組成物(B)+
(C)を得た。
エチレン含有率31モル%、けん化度が99.5%、
MIが1.4g/10minのEVOHを(A)成分とし、該(A)
成分の80重量部と上記に得た(B)+(C)の20重量部の
混合組成物からなる厚さ20μの中間層と該中間層
の両側に厚さ各々35μの4−メチル−1−ペンテ
ンを共重合成分とし、該共重合成分3.2モル%含
み、MIが2.1g/10分の直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)からなる表面層を有し、各層間に
厚さ5μの酢酸ビニル含有量33重量%、無水マレ
イン酸変性度0.2重量%の変性エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体からなる接着性樹脂層を介して配さ
れた積層フイルムを3基の押し出し機、3種5層
多層用ダイヘツドを用いて共押し出し法により得
た。中間層に用いた組成物はあらかじめ押し出し
機により混合したペレツトを用いた。得られた積
層フイルムについて、屈曲疲労試験を該積層フイ
ルムにピンホールの発生に至るまでの各段階での
酸素ガス透過量を測定した。ピンホール発生に至
るまでの屈曲疲労試験過程においては、酸素透過
量の変化はほとんど無かつた。またピンホールの
発生は該屈曲疲労試験7000往復を経過するまでみ
とめられず、7100往復経過後、ピンホールの有無
の検査に付した所ピンホール1ケが既に発生して
いるのを認めた。また各層間のデラミネーシヨン
は全く認められなかつた。なお該LLDPEのフイ
ルムを別に得てヤング率を測定した結果13Kg/mm2
であつた。
水酸化ナトリウムを特定量だけ添加した(B)成分
を用いることにより、耐屈曲疲労性に優れた、外
観の良好な積層フイルムが全巾にわたつて得られ
る。このことより水酸化ナトリウム添加の効果
は、比較例1との対比において明白である。
実施例 2 中間層の(B)成分として用いる変性共重合体の
NaOH添加量を0.05当量とする以外は実施例1と
同様にして行なつた。屈曲疲労試験6500往復を経
過するまでみとめられず、6900往復経過後、ピン
ホールの有無の検査に付した所ピンホール1ケが
既に発生しているのを認めた。
比較例 1 NaOHを無添加とする以外は実施例1と同様
にして積層フイルムを得た。得られた積層フイル
ムにはブツ状の凸凹が数多く見られた。該積層フ
イルムについて屈曲疲労テストをおこなつた。ブ
ツ状の凸凹の見られない所を選んだ試料は6000往
復まではピンホールの発生はみられず、6700往復
経過後にピンホールが一個発生していた。しかし
ながらブツ状の凸凹の有る試料では、200往復経
過後に既にピンホールが一個発生していた。ブツ
状の凸凹の見られない試料は全体の15%のみであ
り、工業的な価値は低いものであつた。
比較例 2 NaOHを0.6等量添加する以外は実施例1と同
様にした。この変性共重合体は褐色に着色したも
のであつたが積層フイルムを得た。得られた積層
フイルムには褐色に着色したブツ状の凸凹が数多
く見られ工業的な価値は低いものであつた。
実施例 3 実施例1において(B)+(C)のブレンド組成物に代
えて、(B)変性共重合体を用いる以外は実施例1と
同様にして積層フイルムを得た。屈曲疲労試験
7500往復を経過するまでみとめられず、7600往復
経過後、ピンホールの有無の検査に付した所、ピ
ンホール1ケが既に発生しているのを認めた。
実施例 4 D/Ad/E/Ad/F/Ad/Gなる構成の積
層フイルムを3種7層用多層ダイヘツドを有する
共押し出し設備を用いて得た。各層はそれぞれ次
に示す各樹脂および層厚さからなる。
E,F:エチレン−アクリル酸エチルエステル共
重合体にかえて、酢酸ビニル成分が25重量%、
MIが6.0のエチレン−酢酸ビニル共重合体をも
ちい、かつクメンヒドロパーオキシドと無水マ
レイン酸の使用量を変更し、NaOHに代えて
炭酸ナトリウム(Na2CO3)をもちいる以外は
実施例1と同様にして無水マレイン酸成分を
2.9重量%含有し、Na2CO3を0.11当量含有する
変性共重合体(B)を得、酢酸ビニル成分が40重量
%、MIが2.3のエチレン−酢酸ビニル共重合体
を(C)成分とし、エチレン含有率38モル%、けん
化度99.4%、のEVOHを(A)成分としてA:B:
C=90:5:5のブレンド組成物からなる厚さ
12μの層 D,G:4−メチル−1−ペンテンの4.1モル%
を共重合成分として含有するメルトインデツク
ス2.3g/10分、DSCによる融解熱15cal/gの
厚さ40μのLLDPE層 Ad:酢酸ビニル含有量33重量%、無水マレイン
酸変性度0.2重量%の変性エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体からなる接着性樹脂層、層厚さ6μ、 実施例1に準じて屈曲疲労試験を行なつた。該
屈曲疲労試験6500回後もピンホールの発生はみと
められず、6800往復経過後、ピンホールの有無の
検査に付した所ピンホール1ケが既に発生してい
るのを認めた。また各層間のデラミネーシヨンは
全く認められなかつた。なお該LLDPEのフイル
ムを別に得てヤング率を測定した結果7.5Kg/mm2
であつた。
炭酸ナトリウムを特定量だけ添加した(B)成分を
用いることにより、耐屈曲疲労性に優れた、外観
の良好な積層フイルムが全巾にわたつて得られ
る。このことより炭酸ナトリウム添加の効果は、
比較例3との対比において明白である。
比較例 3 炭酸ナトリウムを0.005等量添加する以外は実
施例4と同様にし積層フイルムを得た。得られた
積層フイルムにはブツ状の凸凹が見られた。該積
層フイルムについて屈曲疲労テストをおこなつ
た。ブツ状の凸凹の見られない所を選んだ試料は
5500往復まではピンホールの発生はみられず、
5700往復経過後にビンホールが一個発生してい
た。しかしながらブツ状の凸凹の有る試料では、
300往復経過後に既にピンホールが一個発生して
いた。ブツ状の凸凹の見られない試料は全体の25
%のみであり工業的な価値は低いものであつた。
比較例 4 炭酸ナトリウムを1.0等量添加する以外は実施
例4と同様にした。この変性共重合体はきわめて
流動性が悪く積層フイルムは得られなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ガス遮断性を有する薄膜を中間層とし、該中
    間層の両側に表面層を有し、該表面層の少なくと
    も片方が熱シール可能な熱可塑性樹脂からなり、
    かつ各層が接着性樹脂層を介して配されてなる積
    層包装材において、該中間層が(A)エチレン成分含
    有量20〜55モル%、酢酸ビニル成分の90%以上が
    けん化されたエチレン−酢酸ビニル共重合体と(B)
    エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カルボン
    酸無水物をグラフトしたエチレン−アクリル酸エ
    ステルもしくは酢酸ビニル共重合体にエチレン性
    不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物成
    分に対し0.02〜0.3当量の周期律第aもしくは
    aの族金属の水酸化物もしくは塩からなる金属
    化合物を配合するか、または該金属化合物と(C)エ
    チレン−アクリル酸エステルもしくは酢酸ビニル
    共重合体を配合し、かつ(A)、(B)および(C)の配合量
    が重量基準で下記()式、()式を満足する
    混合物である事を特徴とする耐屈曲疲労性と気体
    遮断性に優れた積層包装材。 0.40≧(B)+(C)/(A)+(B)+(C)≧0.05 () 1.0≧(B)/(B)+(C)≧0.01 () 2 アクリル酸エステルがアクリル酸エチルエス
    テルである特許請求の範囲第1項に記載の積層包
    装材。 3 エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カル
    ボン酸無水物が無水マレイン酸である特許請求の
    範囲第1項に記載の積層包装材。 4 アクリル酸エステルがアクリル酸エチルエス
    テルであり、エチレン性不飽和カルボン酸もしく
    は該カルボン酸無水物が無水マレイン酸である特
    許請求の範囲第1項に記載の積層包装材。 5 金属化合物が周期律第a族金属の水酸化物
    もしくは塩である特許請求の範囲第1〜4項のい
    ずれかに記載の積層包装材。 6 金属化合物が水酸化ナトリウムである特許請
    求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の積層包装
    材。 7 接着性樹脂層の厚さが1〜20μである特許請
    求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の積層包装
    材。 8 表面層の少なくとも一方が直鎖状低密度ポリ
    エチレンである特許請求の範囲第1〜7項のいず
    れかに記載の積層包装材。 9 表面層の少なくとも一方が炭素数4以上のα
    −オレフインを共重合成分とし、示差走査型熱量
    計の熱分析に基づく融解熱が25cal/g以下であ
    る直鎖状低密度ポリエチレンである特許請求の範
    囲第8項に記載の積層包装材。 10 直鎖状低密度ポリエチレンがブテン−1を
    共重合成分とし、示差走査型熱量計の熱分析に基
    づく融解熱が25cal/g以下である直鎖状低密度
    ポリエチレンである特許請求の範囲第8項に記載
    の積層包装材。 11 直鎖状低密度ポリエチレンが4−メチルペ
    ンテンを共重合成分とし、示差走査型熱量計の熱
    分析に基づく融解熱が25cal/g以下である直鎖
    状低密度ポリエチレンである特許請求の範囲第8
    項に記載の積層包装材。 12 直鎖状低密度ポリエチレンが20℃における
    ヤング率が12Kg/mm2以下である特許請求の範囲第
    8〜11項のいずれかに記載の積層包装材。 13 表面層の一方が熱シール可能な熱可塑性樹
    脂である特許請求の範囲第1〜12項のいずれか
    に記載の積層包装材。 14 熱シール可能な熱可塑性樹脂が酢酸ビニル
    成分を7重量%以上含有するエチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体である特許請求の範囲第13項に記載
    の積層包装材。 15 積層包装材が包装充填物が水性混合物また
    は含水物である包装容器の構成材であることを特
    徴とする特許請求の範囲第14項に記載の積層包
    装材。 16 該包装材がバツグインボツクス内容器の構
    成材である特許請求の範囲第15項に記載の積層
    包装材。
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