JPH05238937A - 細胞分化誘発薬剤 - Google Patents

細胞分化誘発薬剤

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JPH05238937A
JPH05238937A JP8596692A JP8596692A JPH05238937A JP H05238937 A JPH05238937 A JP H05238937A JP 8596692 A JP8596692 A JP 8596692A JP 8596692 A JP8596692 A JP 8596692A JP H05238937 A JPH05238937 A JP H05238937A
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JP
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compound
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hexane
ethyl
ethyl acetate
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JP8596692A
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English (en)
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Hector F Deluca
エフ. デルーカ ヘクター
Heinrich K Schnoes
ケー. シユノーズ ハインリツヒ
Fan Law Wan
フアン. ロー ワン
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Original Assignee
Wisconsin Alumni Research Foundation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強力なカルセミック作用を有さない細胞分化
誘発薬剤を提供する。 【構成】 構造式I又はII 【化1】 (式中Rは水素、メチル、エチル又はプロピルであり、
X1 及び X2 は独立に水素又はアシル基を表わす)を
有する化合物を有効成分とする哺乳動物の細胞分化誘発
薬剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は白血病細胞の正常マクロ
ファージへの分化(differentiation) のような悪性細胞
の分化を誘発するのに有効な薬剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】悪性病
に対する有用な治療法は悪性細胞の正常細胞への分化を
刺激し、それにより悪性転換を阻止及び/又は逆転させ
る化合物を投与することである。すなわち、スダら(米
国特許第4,391,802号)によって1α−ヒドロ
キシビタミンD化合物類(例えば、特に1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3 及び1α−ヒドロキシビタミン
D3 )は、例えば、悪性細胞(特に白血病細胞)の非悪
性マクロファージ(単球)への分化を生起する効能によ
り示される強力な抗白血病活性を有していることが示さ
れた。それ故、これらの化合物はある種の悪性病、特に
白血病の治療に有用である。しかしながら、そのような
治療に用いられた場合、これらの既知の1α−ヒドロキ
シビタミンD化合物はまた非常に強力なカルセミック(c
alcemic)剤であるという欠点、すなわち、腸内カルシウ
ム吸収を刺激して血液カルシウム水準を上げ、骨カルシ
ウム吸収を生じさせるという欠点をもっている。このカ
ルセミック活性は実にこれらの化合物のよく知られた典
型的な機能を表わすものである。さらに、これらの化合
物の細胞分化活性(及び、従って、抗白血病活性)はそ
のカルセミック活性に相関している。例えば、悪性細胞
のマクロファージへの分化を生起するのに最も強力な化
合物である1,25−ジヒドロキシビタミンD3 はまた
カルシウム輸送を刺激する、すなわち血清のカルシウム
水準を上げる最も強力なビタミンD代謝体である。細胞
分化剤として実際に使用するには、この強力なカルセミ
ック活性は悪性細胞の分化に効力を表わすのに必要とさ
れる投与量では治療体に非生理学的な高すぎる血清カル
シウム水準をもたらすことになるから、もちろん好まし
くない副作用である。
【0003】
【課題を解決するための手段】効果的な細胞分化(すな
わち、悪性形質転換の逆転)が上に述べた好ましくない
副作用(強力なカルセミック作用)をもたない新規なセ
コステロールによって達成され得ることがここに見出さ
れた。この作用の選択性及び特殊性によりこの新規なセ
コステロールは悪性細胞分化を達成するのに有用かつ好
ましい薬剤となるものである。このような独特、かつ、
今まで知られていなかった活性パターンを示す本発明の
薬剤に用いられる有効成分としてのセコステロールは以
下に示す一般構造式I又はIIにより特徴づけられる。
【0004】
【化2】 式中Rは水素、メチル、エチル又はプロピル基であり、
X1 及びX2 はそれぞれ独立に水素又はアシル基を表わ
す。
【0005】ここに用いられるアシル基はすべての異性
体を含む炭素原子数1〜6のアルカノイル基又はベンゾ
イル、又はハロ−、ニトロ−又はアルキル−置換ベンゾ
イル基のようなアロイル基、又はオキサリル、マロニ
ル、スクシンノイル、グルタロイル、又はアジポイルの
ようなジカルボキシルアシル基である。アルキル基はす
べての異性体を含む炭素原子数1〜6の炭素水素基であ
る。純粋に構造的には、この種のセコステロールは既知
の一部のビタミンD化合物群と類似性をもっている。し
かしながら、このセコステロールは既知のビタミンD化
合物とは異なり、生体内において標準的なビタミンD活
性、すなわち腸内カルシウム輸送の刺激もしくは骨カル
シウムの流通活性を示さない。従って機能的観点からビ
タミンD誘導体として分類することはできない。従来技
術の観点からすれば、これらのセコステロールが白血病
細胞の正常な(非悪性)マクロファージへの分化を生起
するのに著しく有効であると発見されたことは、上述し
たように既知のビタミンD関連化合物の強力な細胞分化
活性が常に強力なカルセミック活性に密接に相関してい
たのであるから、かえって驚くべき、かつ、予期外のこ
とである。このように、本発明のセコステロールは上述
した既知のビタミンD関連抗白血病剤の欠点を克服する
ものであり、白血病のような悪性疾患の抑制及び治療用
の好ましい薬剤である。この発見は、これらセコステロ
ールは患者に悪性細胞の正常細胞への分化を起させるの
に十分な投与量を同時に非生理学的高度かつ有害な血液
カルシウム水準にもたらすことなく投与することができ
るから、本発明の薬剤は悪性疾患治療に極めて有益であ
る。
【0006】本発明薬剤において、上述の如く、かつ、
後記の実施例に具体的に示されるように、一般構造式I
(Rは水素、メチル、エチル、プロピルである)のこれ
らセコステロールは生体内で骨のミネラル流通及び腸カ
ルシウム輸送活動に関し何ら有意の生物学的感応を生起
させないから、生体内で典型的な従来のビタミンD機能
を遂行しない。したがって本発明のセコステロールは予
期されないような能力を有している。すなわち、既知の
ビタミンD関連化合物の一部のように非常に大きな細胞
分化活性を示すが、ビタミンD誘導体の典型的なカルセ
ミック活性は示さない。従って、既知の抗白血病ビタミ
ンD化合物のような好ましくないカルセミック作用を持
っていないため本発明のセコステロールは白血病のよう
な悪性病治療用の薬剤として好適である。
【0007】本発明の化合物は丸薬、カプセル又は錠剤
として製薬したり、製薬上無害かつ許容される溶媒又は
油中の溶液、乳濁液、分散液又は懸濁液として製薬する
ことができ、これらの製剤は酸化防止剤、乳化剤、着色
剤、結着剤又は塗布物質のような製薬上無害又は有益な
成分を追加含有していてもよい。本発明の薬剤は経口剤
として又は適当な無菌溶液の注射又は注入により投与す
ることができる。本発明において有効成分としてのセコ
ステロール化合物は悪性細胞の正常のマクロファージへ
の分化に十分効果的な量で有利に投与される。1日当り
2μgから1000μgの投与量が適しているが、投与
すべき量は当業者によく理解されているように病気の軽
重及び患者の状態、及び感応性に応じて調整することが
できる。
【0008】セコステロール化合物の調製
【0009】
【化3】
【0010】本発明に用いられるセコステロールI(R
=Hである)はラムらの方法[ステロイド 26, 422(197
5)]によって調製することができる。Rがメチル、エチ
ル又はプロピルである構造式I及びIIのセコステロール
は新しい化合物であり、上記反応工程スキームIに示し
た工程により調製することができる。出発物質として適
しているのは一般構造式1のi−エーテルステロイドで
あり、式中Rは所望の最終製品に応じてメチル、エチル
又はプロピルにすることができる。構造式1の化合物の
構造式2の5−エンステロイドへの変換は既知の方法に
よる氷酢酸中の加溶媒分解により達成される。次に5−
エンステロイドはC−7におけるアリル臭素化と脱臭素
化水素反応を順次用いて脱水素化され5,7−ジエンス
テロイド(3)となり、化合物3の酢酸基はけん化され
て対応する構造式4のアルコールが得られる。アルコー
ル4の溶液に紫外線照射するとステロイドの環Bが開環
され最初のセコステロール誘導体(5(10),6,8
−トリエン)が得られる。これは所望により標準的なガ
スクロマトグラフィー法により精製単離することができ
るが、一般的に最も有利な方法として直接熱的に異性化
して構造式5の5,7,10(19)−トリエン化合物
にすることができる。続いてこの中間体の所望とされる
1α−ヒドロキシル化類似体への転換は米国特許第4,
195,027号及び第4,260,549号に示され
た一般的な方法により行うことができる。中間体5(プ
ロセススキームI)は先ずトシル化されて3β−トシレ
ート(6)となり、次にこのトシレートは緩衝メタノー
ル中で加溶媒分解され、構造式7で示される6−メトキ
シ−3,5−シクロ−誘導体が作られる。トシレートの
他のアルコール溶媒(例えば、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール)中での加溶媒分解では類似体、6−O
−アルキル−3,5−シクロ中間体が作られる。このア
ルキル基は使用したアルコールのアルキル部分(例え
ば、エチル、プロピル、ブチルなど)から誘導される。
これら化合物7の6−O−アルキル−同族体のどれでも
本工程の次の反応用として使用することができる。中間
体7のヒドロペルオキシド存在下での2酸化セレンによ
る酸化が所望の1α−ヒドロキシ官能基を生じ化合物8
が得られる。次にこの中間体を低分子量の有機酸を含有
する媒質中で加溶媒分解し、構造式9(X1 =アシル、
X2 =H)をもつ3−アシレート及び対応する構造式1
0(X1 =アシル、X2 =H)のトランス異性体(それ
ぞれのアシル基は加溶媒分解に使用した有機酸から誘導
される)が得られる。これら5,6−シス及び5,6−
トランス3β−アシレート(化合物9及び10)はそれ
ぞれが純粋な形で得られるようこの段階で有利に分離さ
れる。次にこれらはけん化(例えばメタノール中の塩
基)に付すことができ対応する遊離ヒドロキシ化合物9
(X1 =X2 =H)及び10(X1 =X2 =H)が得ら
れる。これとは別に、9及び10のモノアシレート又は
遊離ヒドロキシ化合物は通常の既知条件下(例えば、窒
素系溶媒中の酸無水物又はハロゲン化アシル)でアシル
化し、C−1−モノアシル、C−3−モノアシル又はC
−1,3−ジアシル誘導体のうちどちらか所望のものを
作ることができる。これらは構造9及び10の化合物
で、X1 =アシル、X2 =H、又はX1 =H、X2 =ア
シル、又はX1 =アシル、X2 =アシル(アシル基は同
じであっても異なっていてもよい)となる化合物であ
る。
【0011】上述した説明及び反応工程スキームから出
発物質の側鎖の性質が最終生成物の側鎖構造を決定する
ことは明らかである。すなわち、出発物質としてRがメ
チルである構造式1のステロイドを使用すれば、Rがメ
チルの構造式9a及び10aの生成物が得られる。出発
物質としてRがエチルの化合物1はRがエチルの9a及
び10aの生成物を与え、Rがプロピルのステロイド1
を上述した工程で処理すればRがプロピルを表わす生成
物9a及び10aが得られる。反応工程スキームI中の
構造式10の5,6−トランス化合物は対応する構造式
9の5,6−シス−化合物の生物学的活性類似体として
の用途があるが、当業者公知のトランス、シス異性化工
程により構造式9の5,6−シス生成物に転換すること
もできる。
【0012】出発物質の調製 構造式1の出発物質(R
=CH3 、CH2 CH3 又はCH2 CH3 CH3 )は従
来の方法によりスチグマステロールから調製することが
できる。すなわち、スチグマステロールをそのi−エー
テル誘導体へ転換し、側鎖の二重結合をオゾン分解的に
開裂し、次にヒドリド還元すれば次に示す構造をもつ既
知の22−アルコールが得られる。
【0013】
【化4】
【0014】このアルコールのトシル化に続く22−ト
シレートのヒドリド還元により直接R=CH3 の構造式
1の化合物が得られる。上述の22−トシル中間体をシ
アン化ナトリウムで処理すると対応する23−ニトリル
誘導体が得られる。このニトリルの2段ヒドリド還元に
より23−アルコールが得られ、これをトシル化後、そ
の23−トシロキシ中間体をもう1度ヒドリド還元すれ
ばR=エチルの構造式1の出発化合物が得られる。同様
に、上述の23−トシロキシ中間体をシアン化ナトリウ
ムで処理して得られた対応する24−ニトリル誘導体を
ヒドリド還元(24−アルコールを得る)後もう1度順
次トシル化及びヒドリド還元すれば、Rがn−プロピル
を表わす構造式1の化合物が得られる。
【0015】
【発明の効果】本発明の細胞分化誘発薬剤は既知のビタ
ミンD関連化合物の一部のもののように非常に大きな細
胞分化活性を示すが、ビタミンD誘導体の典型的なカル
セミック活性は示さない。従って、既知の抗白血病ビタ
ミンD化合物のような好ましくないカルセミック作用を
持っていないため本発明のセコステロールは白血病のよ
うな悪性病治療用の投与方法に何ら障害がなく、抗白血
病剤などとして好適である。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。 実施例人間の白血病細胞の分化に関する構造式Iの化合物の生
物学的活性 下記の検定に必要な薬品及び試薬は次のような商業的供
給源から得た。4−β−ホルボール12−ミリステート
−13−アセテート(PMA)、ニトロブル−テトラゾ
リウム(NBT)及びα−酢酸ナフチル−エステラーゼ
検定用試薬類(α−酢酸ナフチル、濃厚トリズマル
TM(TRIZMALTM)7.6緩衝液、メイヤーヘマトキシリン
溶液、ファーストブル−RR塩、濃厚シトレート、エチ
レングリコールモノメチルエーテル)はミズリー州セン
トルイスのシグマ化学会社から入手し、羊の赤白球(ア
ルセバース溶液中細胞50%)、子牛胎児血清及びRP
M1−1640培地はニューヨーク州グランドアイラン
ドのギブコ研究所から入手し、羊の赤血球に対する兎の
抗血清(兎ヘモリシン)はバージニア州マクレーンのフ
ロー研究所から入手した。細胞培養 :人間の白血病細胞(HL−60細胞)の10
mlアリコート(10%の子牛胎児血清を有するRPM1
−1640培地1mlあたり約2×105 個の細胞)をペ
トリ皿上に平板状にひろげ5%CO2 雰囲気下、37℃
で培養した。16時間後、10〜20μlのエタノール
に溶解した種々の量の試験化合物(下記の第1表に記
載)をそれぞれ2枚の皿に投与した。対照培養にはエタ
ノールのみを用いた。化合物投与後4日に細胞を収穫
し、それぞれのアリコートを血球計数器下で計数した。
試験化合物によって生起された分化の程度を検定するた
め、収穫した培養物はリン酸塩緩衝食塩液(PBS)に
再懸濁(約106 細胞/ml)させ、これらの細胞培養物
アリコートに下記の3種の検定をそれぞれ実施した。
【0017】(a) 分化に対するニトロブル−テトラゾリ
ウム(NBT)還元検定 この検定は単球白血球は、ホルボールエステルにより刺
激されて超酸化物を生成することができるという事実に
基づくものである。超酸化物は可溶性ニトロブル−テト
ラゾリウム(NBT)を黒青色の沈澱物であるホルマザ
ンに還元することができる性質により検出することがで
きる。HL−60細胞によって示されるNBT−還元活
性は、従って、その非悪性単球への分化の尺度を提供す
る。検定はジャーナル・オブ・セルラー・フィジオロジ
ー 118, 277(1984) 記載のエンらの方法に準じて行っ
た。NBT試薬は50mgのNBTと5μgの4β−ホル
ボール12−ミリステート−13−アセテートを50ml
のリン酸塩緩衝食塩水に溶解することにより調製した。
この試薬(200μl)を収穫した細胞(約106 細胞
/リン酸塩緩衝食塩水1ml)200μlに添加した。混
合物は37℃の水浴中で30分間培養した。その後細胞
数を計数し、NBTをフォルマザン青に還元した細胞の
パーセントを記録した。結果は下記の表1に示す。
【0018】(b) ロゼット形成検定 この検定は分化した単球と兎の抗体及びマウスの補体を
塗布した羊の赤血球との間にロゼット(rosette バラ
花)が形成されることに基づくものである。検定はイン
ターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー 15, 7
31(1975)記載のローテムとサックスの方法に準じて行っ
た。羊の赤白球をリン酸塩緩衝食塩水で3回洗浄し、
0.5%(v/v)懸濁液に再懸濁した。赤血球と等容
積の兎の羊赤白球に対する抗血清の1:1500溶液を
混合し、37℃で30分間培養した。抗体塗布赤血球
(EA)をpH7.0のリン酸塩緩衝食塩水で3回洗浄
し、0.5%(v/v)で再懸濁した。新鮮なマウスの
血液を回転分離し血清を集めた。EAと等容積のマウス
血清の1:10溶液を混合し、37℃で30分間培養
し、次いでリン酸塩緩衝食塩水で3回洗浄し、抗体と補
体を塗布した赤血球(EAC)が1%(v/v)濃度に
なるようRPM1培地に再懸濁し、100μlのEAC
をHL−60細胞(RPM1 100μl中約106 個
の細胞)アリコートと混合し、37℃で30分間培養
し、その後500×gで3分間遠心分離した。ペレット
を分散させ、EACと接合した細胞数(すなわちロゼッ
ト数)を測定し、存在する全細胞に対する%で表示し
た。HL−60細胞の単球への分化を示す「ロゼット形
成%」は下記の表1に示した。
【0019】(c) α−酢酸ナフチル・エステラーゼ活性
の検定 α−酢酸ナフチル・エステラーゼは単球の特徴を示す酵
素である。すなわち、この酵素の存在はHL−60細胞
の単球への分化を示すものである。検定はα−酢酸ナフ
チルを酵素加水分解して遊離のナフトールを分離させ、
これがジアゾニウムと結合して酵素活性の位置に着色度
の高い析出物を作り出すことに基づくものである。検定
はテクニカル・ブレチンNo.90(ミズリー州6317
8、セントルイスのシグマ化学会社)に記載の方法で行
った。細胞はスライドガラス上にシトレート−アセトン
−メタノール固定剤中に室温で30秒間固定した。次に
スライドを脱イオン水を用いて洗浄し、少なくとも20
分間気乾した。次にスライドをpH7.6のトリズマル
TM緩衝濃厚液の1:10溶液50mlにファーストブルー
RR塩25mgを溶解し、α−ナフトール20mg(エチレ
ングリコールモノメチルエーテル2ml中)を添加するこ
とにより調製した着色液中で着色した。スライドは37
℃で30分間(遮光下で)培養した。その後洗浄し、メ
イヤーのヘマトキシリン溶液中で5〜10分間逆着色
し、洗浄後気乾した。α−ナフチルエステラーゼ活性を
示す黒色粒をもつ細胞のパーセントを測定した。結果を
下記の表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】上記の結果は一般構造式Iのセコステロー
ルの人間の白血病細胞のマクロファージ(単球)への分
化用薬剤としての効力を示している。この化合物は使用
した3種の分化検定法のすべてにおいて高度に有意義な
活性を示し、約10-6Mの濃度で50%の分化を達成し
た。比較のため、上記の表には強力な抗白血病作用をも
つ既知のビタミン誘導体2種、すなわち1α−ヒドロキ
シビタミンD(1α−OH−D3 )及び1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD(1,25−(OH)2D3 )に
より示された細胞分化活性も含まれている。表示のデー
タはセコステロール(I)の活性度水準が1,25−
(OH)2 D3 (最も強力な白血球細胞分化性ビタミン
D誘導体)により示されたそれよりは低いが、人間の白
血病治療に有効であるとして知られた化合物(スダら米
国特許第4,391,802号)である1α−ヒドロキ
シビタミンD3 により示されたそれとほぼ同等であるこ
とを示している。
【0022】構造式Iのセコステロールのカルシウム代
謝及びカルシウム輸送の検定 ホルツマン社(ビスコンシン州マジソン)から購入した
乳離れした雄のラットにスダら[ジャーナル・オブ・ニ
ュートリション 100, 1049(1970)]により記載された低
カルシウム、ビタミンD欠乏食を3週間随意に与えた。
次いで、ラットは各6匹からなる4群に分けた。第1の
群(対照群)には95%のエタノール0.05mlを頚静
脈注射した。第2群及び第3群には同じ経路でエタノー
ル0.05mlに溶解したセコステロールI(R=CH
3 、X1 =X2 =H)をそれぞれ625ピコモル及び6
250ピコモル投与し、第4群には1α,25−ジヒド
ロキシビタミンD3 を625ピコモル(エタノール0.
05ml中)頚静脈注射した。投与後7時間にラットは斬
首により殺害し、血液を集め遠心分離して血清を得た。
血清カルシウム濃度を通常通り原子吸光分光計により測
定した。結果は下記の表2に示す。これらと同じラット
の腸を少量取りだし、洗浄後裏がえししてマーチン及び
デルカ[アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジ
ー 216, 1351(1969)]の方法に準じてカルシウム輸送活
性度を測定した。漿膜カルシウム/粘膜カルシウムの濃
度比で表わした腸内カルシウム輸送活性度測定値を表2
に示す。
【0023】
【表2】
【0024】上記の結果はセコステロールI(R=CH
3 、X1 =X2 =H)が高投与量においても何ら有意の
カルセミック活性を示さないことを示している。この化
合物は血清カルシウム水準を高めず、従って有意な骨カ
ルシウム流通活性に欠けている。さらにこの化合物は1
動物あたり6250ピコモルの投与においても腸内カル
シウム輸送を刺激しない。同じ条件で、既知のビタミン
D代謝体である1,25−(OH)2 D3 は予期された
ように低投与量で10倍も活性である。構造式Iのセコ
ステロール同族体(R=H、X1 =X2 =H)の上記と
類似の条件(投与感応を化合物注射後12時間で測定し
た以外同じ条件)下での検定は次の第3表に示すように
非常によく似た結果を与えた。
【0025】
【表3】
【0026】表3のデータもまた構造式Iのセコステロ
ール(R=H、X1 =X2 =H)が高い投与量において
さえも生体内で腸カルシウム輸送又は骨からのカルシウ
ム流通に関し何らの感応も生起させないことを示してい
る。
【0027】参考例 本発明の新規な化合物の調製について次の例によりさら
に詳細に記載する。これらの例においてアラビヤ数字で
識別する生成物(例えば化合物1,2,3など)は反応
工程スキームにおいて同じ数字をつけた構造に対応す
る。 例1化合物9a及び10a(X1 =X2 =H)の調製 3β−アセトキシ−23,24−ジノルコル−5−エン
(2) 化合物1(R=CH3 )(1.26g、3.8ミリモ
ル)の氷酢酸(35ml)溶液を4.5時間70℃に加熱
した。反応混合物を冷却し、氷水中へ注入し、水酸化ナ
トリウム10%水溶液で中和し、クロロホルム(3×1
00ml)で抽出した。クロロホルム抽出物を水(2×5
0ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×50ml)で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過後乾固
により化合物2(R=CH3 )を0.86g(63%収
率)を得た。質量スペクトル m/e (相対強度), 358
(M+, 2), 298 (100), 283(15), 255 (6),190 (9), 177
(23); 1H-NMR (CDCl3), δ0.66 (s, 18-H), 0.81(d,J=7
Hz, 22-H), 0.95(d, J=7.0 Hz, 21-H), 1.02 (s, 19-
H), 2.06(s,3-OCOCH3), 4.59(m, 3-H), 5.38(m, 6-H).
【0028】3β−アセトキシ−23,24−ジノルコ
ラ−5,7−ジエン(3)(R=CH3 ) 微粉砕炭酸水素ナトリウム(0.7g、8ミリモル)を
含有する乾燥ヘキサン(50ml)中に2(R=CH3 )
(0.6g、8ミリモル)を溶解し、撹拌しながら窒素
雰囲気下80℃で還流加熱し、1,3−ジブロモ−5,
5−ジメチルヒダントイン(0.24g、0.85ミリ
モル)を添加した。反応を20分間進行させた。反応混
合物は冷却後ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を直ち
に15mlの乾燥キシレン中に溶解し、キシレン(25m
l)とs−コリジン(0.4g、3.3ミリモル)の混
合物中へ滴加した。混合液は窒素を用いてフラッシング
し、冷却し、ベンゼン(50ml)で希釈し、3%塩酸水
溶液(3×20ml)、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(1
×25ml)、水(1×25ml)塩化ナトリウム飽和水溶
液(2×25ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
上で乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧下で蒸発させた。油
状の残留物を乾燥ジオキサン(40ml)に溶解し、p−
トルエンスルホン酸(0.076g、0.4ミリモル)
を添加した。混合物を窒素を用いてフラッシングし、7
0℃で0.5時間還流処理した。冷却後、水(100m
l)を用いて希釈し、酢酸エチルで抽出(1×70ml、
2×60ml)し、抽出液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液
(1×30ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×30m
l)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させることにより所望の
5,7−ジエン(3)(10%酢酸エチル−ヘキサン中
でRf0.29)及び2,4,6−トリエン(10%酢
酸エチル:ヘキサン中でRf0.5)を含有する油を得
た。10%酢酸エチル−ヘキサンを用いる分取TLCに
より約43%の収率で3(R=CH3 )0.26gを得
た。UV (C2H5OH) λmax 282, 293, 272, 262 nm ; 質量
スペクトル : m/e (相対強度), 356 (M+, 5), 296 (10
0), 281 (59), 253 (56), 211 (29), 158 (75), 143(7
4) ; 1H-NMR (CDCl3):0.62 (s, 18-H), 0.88 (d, J=7.0
Hz, 22-H), 0.95 (s, 19-H), 0.96 (d, J=7.0 Hz, 21-
H), 2.04 (s, 3-OCOCH3), 4.7 (m, 3-H), 5.4(m, 7-H),
5.58 (m, 6-H).
【0029】3β−ヒドロキシ−23,24−ジノルコ
ラ−5,7−ジエン(4)(R=CH3 ) 10%水酸化ナトリウムメタノール溶液を3(R=CH
3) (259mg:25%酢酸エチル−ヘキサンでRf0.
56)のエーテル(15ml)溶液中へ撹拌下窒素雰囲気
下で5分以上の時間をかけて滴加した。反応を23℃で
進行させ、TLCで監視した。反応は35分間内で終了
した。反応混合物はエーテル(100ml)で希釈し、水
(30ml)を添加した。層を分離させ、水の層をエーテ
ル(2×50ml)で抽出した。エーテル抽出液は合体
し、水(2×30ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×
30ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、ろ過後減圧下で蒸発乾固させ、25%酢酸エチル/
ヘキサンを用いる分取TLCにより4を200mg(77
%収率)得た。UV (C2H5OH) : λmax 282, 293, 272, 2
62 nm; 質量スペクトル : m/e (相対強度), 314 (M+, 8
5), 296 (12), 281 (100), 261 (6), 255 (60), 211 (2
2), 171 (30), 143 (78), 1H-NMR (CDCl3) : δ 0.62
(s, 18-H), 0.87 (d, J=7.0 Hz, 22-H), 0.95 (s, 19-
H), 0.97 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 3.63 (sh, 3-H), 5.38
(m, 7-H), 5.58 (m, 6-H).
【0030】セコステロール5(R=CH3 ) ベンゼン−エーテル(1:4)混合液(100ml)に溶
解した5,7−ジエン(4)(36mg)をビコールフィ
ルターつきハノビア608A石英−中圧水銀上記紫外線
ランプを装備し、2重壁の水冷石英浸液ウエルをもつジ
ャケット中に入れた。混合物を4.5分間照射した。照
射中連続的に窒素による系のパージを行った。次に溶媒
を減圧下で除去し、残留物を乾燥エタノール中に再溶解
した。窒素を用いてフラッシングした後窒素雰囲気下で
3時間70℃の加熱還流処理した。その後冷却し、減圧
下で濃縮した。20%酢酸エチル−ヘキサンを用いるT
LC精製により5(R=CH3 )を31.7%収率(1
1.4mg)で得た。UV (C2H5OH) λmax 264 nm; 質量ス
ペクトル : m/e (相対強度) 314 (M+, 14), 296 (21),
281 (4), 271 (2), 253 (3), 136 (82), 118(100); 1H-
NMR(CDCl3): δ 0.54 (s, 18-H), 0.85 (d, J=7.0 Hz,
22-H), 0.94 (d, J=0.7 Hz, 21-H),3.93 (m, 3-H), 4.8
2 (m (シャープ), 19 (Z)-H), 5.04 (m (シャープ),
19(E)-H), 6.02 (d, J=12.0 Hz, 7-H), 6.22 (d, J=1
2.0 Hz, 6-H).
【0031】トシレート6(R=CH3 )5 (15mg、47ミリモル、30%酢酸エチル−ヘキサ
ン中Rf0.28)の乾燥ピリジン(0.5ml)溶液を
窒素雰囲気下5℃においてp−トルエンスルホン酸クロ
リド(22mg、117ミリモル)で24時間処理した。
反応生成物は氷水を用いて急冷し、混合物をエーテル
(3×30ml)で抽出した。抽出液は合体し、3%塩酸
水溶液(2×30ml)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液
(1×50ml)、塩化ナトリウム飽和水溶液(1×50
ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
減圧下で濃縮することにより20mgのトシレート6(R
=CH3 )(30%酢酸エチル−ヘキサン中でRf0.
6)を得た。
【0032】3,5−シクロ−誘導体7(R=CH3 ) 粗トシレート6(R=CH3 )(20mg、0.41ミリ
モル、25%酢酸エチル−ヘキサン中でRf0.5)を
撹拌下の微粉砕炭酸水素ナトリウム(200mg、2.4
ミリモル)の無水メタノール(20ml)溶液中に添加し
た。混合物を窒素雰囲気下で55℃加熱還流処理を8時
間行い、冷却し、エーテル(100ml)で希釈し、水
(3×30ml)、塩化ナトリウム飽和水溶液(1×30
ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
ろ過後溶媒を減圧下蒸発させた。粗混合物を10%酢酸
エチル−ヘキサンを用いる分取TLCでクロマトグラフ
ィー処理して、50%収率で7(R=CH3 )(7mg、
10%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.66)を得た。
質量スペクトル : m/e (相対強度), 328 (M+, 14), 296
(15), 281(7), 253 (37), 159 (28), 135 (34), 145
(30); 1H-NMR (CDCl3):δ 0.55 (s, 18-H), 0.85 (d, J
=7.0 Hz, 22-H), 0.93 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 3.26 (s,
6(R)-OCH ), 4.18 (d, J=10 Hz, 6-H), 4.89 (m (シ
ャープ), 19(Z)-H), 5.0 (d, J=10 Hz, 7-H), 5.06 (m
シャープ)
【0033】1α−ヒドロキシ−化合物8(R=CH
3 ) t−ブチルヒドロペルオキシド(7μl、0.05ミリ
モル)を2酸化セレン(SeO2 ;1.1mg、10マイ
クロモル)の1%乾燥ピリジン−塩化メチレン(5ml)
中懸濁物へ窒素雰囲気下で添加した。混合物は23℃で
0.5時間撹拌した後、さらに10mlの1%乾燥ピリジ
ン−塩化メチレン溶液を用いて希釈した。混合物は氷浴
上で冷却し、乾燥塩化メチレン中の中間体7(R=CH
3 )(7mg、21マイクロモル、25%酢酸エチル−ヘ
キサン中Rf0.62)を添加した。反応をTLCで監
視した。23℃で16分間反応を行った後、水酸化ナト
リウム10%溶液(20ml)を添加して反応を急停止さ
せた。混合物はエーテル(100ml)で希釈し、相分離
させ、エーテル相を水酸化ナトリウム10%水溶液(2
×25ml)、水2×20ml)、塩化ナトリウム飽和水溶
液(2×20ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
上で乾燥した。ろ過後減圧下で溶媒を蒸発させた。残留
物を25%酢酸エチル−ヘキサンを使用して分取TLC
処理し、1α−ヒドロキシ−誘導体8(R=CH3 )
(3mg、25%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.15)
を41%収率で得た。質量スペクトル : m/e (相対強
度) : 344 (M+, 34), 312 (77), 271 (42), 177 (567),
135 (100), 1H-NMR (CDCl3): δ 0.55 (s, 18-H), 0.8
5 (d, J=7.0 Hz, 22-H), 0.94 (d, J=7.0 Hz, 21-H),
3.26 (s, 6(R)-OCH3), 4.17 (m(シャープ), 6-H), 4.22
(m (シャープ), 1-H), 4.94 (d, J=9 Hz, 7-H), 5.16
(d, J=2.2Hz, 19(Z)-H), 5.24 (d, J=2.2 Hz, 19(E)-
H).
【0034】5,6−シス及びトランスセコステロール
3β−アセテート9a及び10a(X1 =CH3 CO、
X2 =H)8 (R=CH3 )(3mg)の氷酢酸(0.5ml)溶液を
窒素雰囲気下で20分間55℃に加熱し、冷却し、氷冷
却した炭酸水素ナトリウム溶液(15ml)の上に注ぎ込
み、エーテル(3×30ml)で抽出した。エーテル抽出
物は合体し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(1×20
ml)、水(2×20ml)、塩化ナトリウム飽和液(1×
20ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物は35%酢酸エ
チルーヘキサン中でクロマトグラフィー処理(多重溶
離、4回)して0.8mgの5,6−シス−3β−アセテ
ート(9a)と0.45gの5,6−トランス−3β−
アセテート(10b)をそれぞれ得た。
【0035】アセテート9a (X1=CH3CO, X2=H):UV (C2
H5OH) : λmax 264nm,λmin 228 nm, 質量スペクトル :
m/e (相対強度) 372 (M+, 7), 312 (40), 269 (10), 1
89 (15), 134 (100) ; 1H-NMR (CDCl3) : δ 0.54 (s,
18-H), 0.85 (d, J=7.0 Hz,22-H), 0.92 (d, J=7.0 Hz,
21-H), 2.02 (s, 3-OCOCH3), 4.4 (ブロード, 1-H),
5.01 (m (シャープ), 19(Z)-H), 5.21(m, 3-H), 5.33
(m( シャープ), 19 (E)-H, 6.0 (d, J=12.0 Hz, 7-H),
6.34 (d, J=12.0 Hz, 6-H).アセテート10a (X1=CH3C
O, X2=H): UV (C H OH) :λmax 273 nm, λmin 228 nm;
質量スペクトル : m/e (相対強度) 372 (M+, 3), 328
(4), 312 (14), 269 (6), 177 (37), 149 (58), 135 (1
00) ; 1H-NMR(CDCl3); δ 0.54 (s, 18-H),0.85 (d, J=
7.0 Hz, 22-H), 0.92 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 2.02 (s,
3-OCOCH3),4.4 (ブロード,1-H), 4.99(m (シャープ),
19(Z)-H), 5.13 (m (シャープ), 19(E)-H), 5.8 (d, J=
12.0 Hz, 7-H), 6.58 (d, J=12.0 Hz, 6-H).
【0036】1α−ヒドロキシ−セロステロール9a
(X1 =X2 =H) 上記の実験で得られた3β−アセテート9aのエーテル
溶液(10ml)を水酸化ナトリウムの10%メタノール
溶液を用い、窒素雰囲気下23℃において0.5時間加
水分解した。混合物は水(10ml)で希釈し、エーテル
で抽出(3×50ml)した。エーテル抽出物は合体して
水(2×10ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×10
ml)で順次洗浄し、無水マグネシウム上で乾燥し、ろ過
し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物は5%イソプロパ
ノール−ヘキサンを用い、265nmでゾルバックス−
シルの分析用カラム(4.6mm×25cm)上でのHPL
Cにより精製し、9a(X1 =X2 =H)を得た。高分
解能質量スペクトル分析:計算値(C22H34O2 として) 33
0.2559、測定値330.2541 ; UV (C2H5OH): λmax 264 n
m, λmin 227 nm; 質量スペクトル m/e (相対強度) 330
(M+, 55), 312 (71), 287 (7), 269(7), 251 (5), 189
(21), 152 (73), 134 (100) ; 1H-NMR (CDCl3) :δ 0.
54 (s, 18-H), 0.85 (d, J=7.0 Hz, 22-H), 0.93 (d, J
=7.0 Hz, 21-H), 4.23 (m, 3-H), 4.42 (m, 1-H), 5.0
(s, 19(Z)-H), 5.34 (s, 19(E)-H), 6.02 (d, J=12.0H
z, 7-H), 6.39 (d,J=12.0Hz, 6-H).
【0037】5,6−トランス−類似体10a(X1 =
X2 =H) 同じ方法で3βアセテート(10a)を加水分解し、5
%イソプロパノール−ヘキサンを用い、273nmでの
HPLCにより精製して10a(X1 =X2 =H)を得
た。高分解能質量スペクトル分析:計算値 (C22H34O2)
330.2559、測定値 330.2532 : UV(C2H5OH): λmax 273
nm, λmin 227 nm ; 質量スペクトル :m/e (相対強度),
330 (M+, 69), 312 (48), 287 (21), 269 (18), 251
(15),189 (31), 152 (76), 134 (100).
【0038】例2 化合物9b及び10b(X1 =X2 =H)の調製 3β−アセトキシ−24−ノルコル−5−エン(2,R
=エチル) 1(R=エチル)(0.5g:25%酢酸エチル−ヘキ
サン中Rf0.8)の氷酢酸(7ml)溶液を70℃に
4.5時間加熱した。反応混合物は冷却し、氷水中へ注
ぎこみ、水酸化ナトリウム10%水溶液を用いて中和
し、クロロホルムで抽出(3×70ml)した。有機抽出
物は水(2×25ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×
25ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥した。これをろ過し、減圧下で蒸発乾固させ、2
(R=エチル)(25%酢酸エチル−ヘキサン中Rf
0.18)を収率約90%で含有する残留物を得た。こ
の物質はその後精製することなく使用した。質量スペク
トル: m/e (相対強度) 372 (M+,1),312(100),298(3
8),283 (7),255 (12), 191 (30) ; 1H-NMR (CDCl3 ):
δ 0.69 (s, 18-H), 0.82 (t, J=7.5Hz, 23-H), 0.9
(d, J=7.0 Hz, 21-H), 1.05(s,19-H),2.04(s,3-OCOC
H3),4.58(m,3-H),5.38(d,J=4 Hz,6-H).
【0039】3β−アセトキシ−24−ノルコラ−5,
7−ジエン(3)(R=エチル)2 (R=エチル)(270mg、0.72ミリモル)の微
粉砕炭酸水素ナトリウム(600mg、7.14ミリモ
ル)含有ヘキサン(50ml)溶液を撹拌しながら窒素雰
囲気下80℃で加熱還流処理し、その後1,3−ジブロ
モ−5,5−ジメチルヒドラントイン(125mg、0.
43ミリモル)を添加した。反応を80℃で20分間進
行させ、その後冷却し、ろ過した。ろ液は真空乾固させ
た。残留物は直ちに乾燥キシレン(5ml)に溶解し、キ
シレン(30ml)とS−コリジン(174mg、144ミ
リモル)の混合液中へ滴加した。次に混合物を窒素でフ
ラッシングし、145℃で1.5時間還流処理した。次
に冷却し、ベンゼン(100ml)で希釈し、塩酸3%溶
液(3×20ml)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(1
×20ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×20ml)で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過
し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物をジオキサン(2
0ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(60mg、
0.32ミリモル)を添加した。混合物は窒素を用いて
フラッシングし、70℃で30分間還流処理し、冷却
し、水(10ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出(1×1
00ml、2×50ml)した。抽出有機相を炭酸水素ナト
リウム飽和水溶液(1×25ml)、水(1×25ml)、
塩化ナトリウム飽和溶液(2×20ml)で順次洗浄した
後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。これをろ過
し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物を10%酢酸エチ
ル−ヘキサンを用い分取TLCによるクロマトグラフィ
ー処理し、3(R=エチル)を148mg(54%)得
た。UV(C2H5OH): λmax 282 nm,293,272,262, 質量スペ
クトル: m/e (相対強度)370 (M+, 4) ,328 (3), 310
(100), 296 (22), 253 (14), 158 (45) , 1H-NMR(CDC
l3) : δ 0.63 (s, 18-H), 0.84 (t, J=7.5 Hz, 23-H),
0.95 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 0.96 (s, 19-H) ,2.04
(s, 3-OCOCH3), 4.71 (m,3-H), 5.4 (m, 7-H), 5.58
(m, 6-H).
【0040】3β−ヒドロキシ−24−ノルコラ−5,
7−ジエン(4)(R=エチル) 水酸化ナトリウムのメタノール溶液(10%溶液)を3
(130mg、0.35ミリモル、15%酢酸エチル−ヘ
キサン中Rf0.4)のエーテル(20ml)溶液へ窒素
雰囲気中、撹拌下で滴加した。反応を23℃で40分間
進行させた。次にエーテル(100ml)で希釈し、水
(20ml)を加えて相を分離させた。次に水相をエーテ
ルで抽出(2×60ml)し、エーテル抽出物を合体し、
水(2×30ml)、塩化ナトリウム飽和水溶液(2×3
0ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、ろ過し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物を30%
酢酸エチル−ヘキサン中で分取TLCによるクロマトグ
ラフィー処理し、4(R=エチル)(15%酢酸エチル
−ヘキサン中Rf0.09)を103mg(89%)得
た。UV (C2H5OH) : λmax 282, 293, 272, 262 nm;質量
スペクトル: m/e (相対強度),328 (M+,100),314 (1
6), 310 (8), 295 (86), 281 (15), 269 (45), 255(1
3),1H-NMR (CDCl3):δ0.63 (&,18-H), 0.84 (t,J=7.5 H
z, 23-H), 0.94 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 0.96 (s, 19-
H), 3.64 (m, 3-H), 5.38 (m, 7-H), 5.57 (m,6-H).
【0041】セコステロール類似体5(R=エチル) 1:4乾燥ベンゼン−エーテル(150ml)中の5,7
−ジエン4(R=エチル)(125mg)を上述の例1の
場合と同じ方法で25分間照射した。溶媒を減圧下で蒸
発させた。粗残留物を直ちに窒素飽和した乾燥エタノー
ル(30ml)に溶解した。溶液は窒素雰囲気下70℃で
3時間還流処理し次いで冷却し、減圧下で濃縮した。3
0%酢酸エチル−ヘキサン溶液でシリカゲルプレートを
用いる分取TLCによる精製で5(R=エチル)(30
mg)を約24%収率で得た。UV (C2H5OH):λmax 264 n
m, λmin 227 nm; 質量スペクトル: m/e (相対強度)
328 (M+, 23), 310 (3), 295 (10), 271 (9), 253(11),
136 (81), 118 (100) ; 1H-NMR (CDCl3): δ0.55 (s,1
8-H),0.83 (t, J=7.5 Hz, 23-H), 0.92 (d, J=7.0 Hz,
21-H), 3.93 (ブロード, 3-H), 4.81 (m , (シャー
プ), 19(Z)-H), 5.01 (m (シャープ), 19(E)-H, 6.02
(d, J=12.5 Hz, 7-H), 6.22 (d,J=12.5Hz,6-H).
【0042】トシレート6(R=エチル)5 (R=エチル)(15mg、0.045ミリモル:25
%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.23)の乾燥ピリジ
ン(1ml)溶液を5℃窒素雰囲気下でp−トルエンスル
ホン酸クロリド(20mg、0.105ミリモル)を用い
24時間処理した。反応物は氷水を用いて急冷し、混合
物はエーテルで抽出(3×50ml)した。有機相は合体
し、水(2×20ml)、塩酸3%水溶液(2×20m
l)、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(2×20ml)及び
塩化ナトリウム飽和溶液(1×20ml)で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下濃縮により9
5%以上の純度で22mgのトシレート6(R=エチル)
を得た。質量スペクトル:m/e (相対強度)484 (M+,
8),310 (72), 296 (18), 295 (20), 281 (10),253(39),
158 (65), 143 (47), 118(100).
【0043】3,5−シクロ−誘導体7(R=エチル) トシレート6(R=エチル)(22mg、0.045ミリ
モル;25%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.54)を
微粉砕炭酸水素ナトリウム(60mg、0.71ミリモ
ル)の無水メタノール(20ml)懸濁液へ撹拌下で添加
した。混合物は窒素雰囲気下で55℃に8時間加熱し、
冷却し、エーテル(150ml)で希釈し、水(2×30
ml)及び塩化ナトリウム飽和溶液(2×30ml)で洗浄
した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、減圧
下で濃縮して約68%収率で粗生成物7(E=エチル)
(25%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.6)を得た。
質量スペクトル: m/e(相対強度)342(M+,10)328 (1
2), 310 (11), 295 (10), 253 (8), 149(41), 136 (6
7), 118 (100). 1α−ヒドロキシ−3,5−シクロ−誘導体8(R=エ
チル) t−ブチルヒドロペルオキシド(14.0μl、0.1
ミリモル)を乾燥1%ピリジン−塩化メチレン(10m
l)中の2酸化セレン(2.4mg、0.022ミリモ
ル)懸濁液へ添加し、氷浴上で冷却した。乾燥塩化メチ
レン(5ml)中のシクロビタミン7(R=エチル)(1
5mg、0.044ミリモル;25%酢酸エチル−ヘキサ
ン中Rf0.6)を添加した。反応をTLCで監視し4
0分間進行させ、水酸化ナトリウム10%溶液(10m
l)を添加し反応物を急冷した。混合物をエーテル(1
50ml)で希釈し、相分離を行い、エーテル相を水酸化
ナトリウム10%溶液(2×30ml)、水(2×30m
l)、塩化ナトリウム(2×30ml)で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥した。それをろ過し、減圧
下で濃縮した。25%酢酸エチル−ヘキサンを用いる分
取TLCにより約50%収率で8(R=エチル)(8m
g、25%酢酸エチル−ヘキサン中でRf0.18)を
得た。質量スペクトル: m/e(相対強度)358 (M+,2
1), 326 (48), 285 (35) ,269(15), 191 (50), 135 (1
00);1H-NMR (CDCl3): δ 0.55 (s, 18-H), 0.85 (t, J=
7.5 Hz, 23-H), 0.92 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 3.27 (s,
6R-OCH3), 4.18 (d, J=10 Hz, 6-H), 4.22 (m, 1-H),
4.95 (d, J=10 Hz, 7-H), 5.16 (d, J=2.0 Hz, 19(Z)-
H), 5.26 (d, J=2.2 Hz, 19(E)-H).
【0044】5,6−シス及びトランスセコステロール
3β−アセテート9b及び10b(X1 =CH3 CO、
X2 =H)8 (R=エチル)(8mg)の氷酢酸(0.5ml)溶液を
窒素雰囲気下55℃で15分間加熱し、冷却し、氷冷し
た炭酸水素ナトリウム溶液(15ml)上へ注入した。混
合物をエーテル(3×30ml)で抽出し、エーテル抽出
物を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(1×20ml)、水
(2×20ml)、塩化ナトリウム飽和水溶液(1×20
ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、30%酢酸エチル−ヘキ
サン(×2)での分取TLCによりクロマトグラフィー
処理して5,6−シス−3β−アセテート9b(X1 =
CH3 CO、X2 =H)(25%酢酸エチル−ヘキサン
でRf0.13)及び5,6−トランス−3β−アセテ
ート10b(X1 =CH3 CO、X2 =H)(25%酢
酸エチル−ヘキサンでRf0.11)を得た。生成物は
さらに1%イソプロパノール−ヘキサン中でゾルバック
ス−シルカラム(4.6mm×25cm)を用いるHPLC
で精製し、アセテート9b及び10bをそれぞれ28.
9%及び10.4%収率で得た(保持容積39ml及び4
6.5ml)。
【0045】3β−アセテート9b(X1 =CH3 C
O、X2 =H) UV(C2H5OH)λmax 264 nm, λmin 226 nm; 質量スペクト
ル m/e(相対強度)386 (M+, 17), 326 (45), 308 (8),
269 (16), 203 (17), 134 (100),1H-NMR (CDCl3):δ
0.55 (s, 18-H), 0.84 (t, J=7.5 Hz, 23-H), 0.92(d,
J=7.0 Hz, 21-H), 2.04(s, 3-OCOCH3), 4.41(m, 1-H),
5.02 (m( シャープ), 19(Z)-H), 5.22 (m, 3-H), 5.35
(m(シャープ), 19(E)-H) 6.03 (d, J=12.5 Hz, 7-H),
6.35 (d, J=12.5 Hz, 6-H). 3β−アセテート10b(X1 =CH3 CO、X2 =
H) UV(C2H5OH)λmax 273 nm, λmin 226 nm; 質量スペクト
ル m/e(相対強度):386 (M+, 12),326 (64), 312
(8), 297(9), 279 (4), 269 (21), 203 (28), 134 (10
0); 1H-NMR (CDCl3) : δ0.56 (s, 18-H), 0.85 (t, J=
7.5 Hz, 23-H), 0.93 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 2.30 (s,
3-OCOCH3), 4.49(m, 1-H), 5.0 (m (シャープ), 19 (Z)
-H), 5.14 (m (シャープ), 19 (E)-H), 5.26 (m, 3-
H),5.82(d, J=12.5 Hz, 7-H), 6.58 (d, J=12.5 Hz,6-
H).
【0046】1α−ヒドロキシ−セコステロール9b及
び10b(X1 =X2 =H) 3β−アセテート9b(X1 =CH3 CO、X2 =H)
(1.5mg、20%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.3
1)を水酸化ナトリウムの10%メタノール(2ml)溶
液を用い、窒素下23℃で0.5時間加水分解処理し
た。混合物はエーテル(50ml)で希釈し、水(5ml)
を添加した。相を分離し、水の層をエーテル(2×30
ml)で抽出した。エーテル抽出液を合体し、水(2×1
0ml)、塩化ナトリウム飽和液(2×10ml)で順次洗
浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、減圧
下で濃縮して9b(X1 =X2 =H)(20%酢酸エチ
ル−ヘキサン中Rf0.06)を得た。同様にアセテー
ト10b(X1 =CH3 CO、X2 =H)(0.75mg、
40%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.26)を加水分
解して5,6−トランス−異性体10b(R=エチル、
X1 =X2 =H)(40%酢酸エチル−ヘキサン中Rf
0.06)を得た。両生成物は順次60%酢酸エチル−
ヘキサンによる分取TLC、7%イソプロパノール−ヘ
キサンを用いるゾルバックス−シル分析用カラム(4.
6mm×2.5cm)上のHPLC及び90%メタノール−
水を用いるゾルバックス−ODS分析用カラム(4.6
mm×25cm)上の逆相HPLC(RPHPLC)による
クロマトグラフィー処理にかけた。
【0047】化合物9b(X1 =X2 =H) UV(C2H5OH): λmax 264 nm, λmin 227 nm; 高分解能質
量分析: 計算値(C23H36O2) 344. 2715; 測定値 344. 27
07; 質量スペクトル: m/e(相対強度) 344 (M+,23), 326
(12), 287 (7), 269 (6), 251 (5), 203 (9), 152
(7), 134 (100);1H-NMR (CDCl3): δ 0.52 (s,18-H),
0.82 (t, J=7.5 Hz, 23-H),0.90 (d, J=7.0 Hz, 21-H),
4.29(m, 3-H), 4.42 (m,1-H), 4.99 (m(シャープ),19
(Z)-H), 5.31 (m ( シャープ), 19(E)-H), 6.0(d, J=1
2.5 Hz, 7-H), 6.37 (d, J=12.5 Hz,6-H). 5,6−トランス−化合物10b(X1 =X2 =H) UV (C2H5OH) : λmax 273 nm, λmin 226 nm; 高分解能
質量分析: 計算値( C23 H36 O2) 344. 2715: 測定値 3
44. 2705: 質量スペクトル: m/e (相対強度)344 (M+,
12), 326 (6), 287 (4), 269 (4), 251 (3), 203 (6),
152 (30), 134(100): 1H-NMR (CDCl3): δ 0.56 (s, 1
8-H),0.84 (t, J=7.5 Hz, 23-H), 0.91(d, J=7.0 Hz, 2
1-H), 4.22 (m (シャープ), 3-H), 4.48 (m ,(シャー
プ),1-H), 4.96 (s,19(Z)-H)、5.12 (m (シャープ) ,1
9(E)-H), 5.88 (d, J=12.5 Hz,7-H), 6.57 (d, J=12.5
Hz, 6-H).
【0048】例3 化合物9c及び10c の調製 6β−メトキシ−3α,5−シクロ−5α−コラン(化
合物1、R=プロピル)について上記の例2に示したす
べての反応段階を類似実験条件下で行い構造式9cの
(X1 =X2 =H)の1α−ヒドロキシ−セコステロー
ル類似体及び構造式10c(X1 =X2 =H)の対応す
る5,6−トランス−化合物を得た。 例4 出発物質 化合物1(R=メチル)の合成 (a)(22E)−6β−メトキシ−3α,5−シクロ
−5α−スチグマスト−22−エン(スチグマステリル
i−メチルエーテル)新たに結晶化させたp−トルエン
スルホン酸クロリド(20g、0.10モル)をスチグ
マステロール(25g、0.06モル:30%酢酸エチ
ル−ヘキサン中Rf0.26)の乾燥ピリジン(250
ml)溶液中へ添加した。反応混合液は23℃で24時間
撹拌を続け、その後炭酸水素ナトリウム飽和水溶液中へ
徐々に注入した。沈殿物をろ過により集め、中性になる
まで水で数回洗浄し、減圧下で1夜乾燥し、93.2%
の収率でスチグマステリル−3β−トシレート(32.
06g)を得た。このトシレートは精製することなくi
−エーテルに転換した。トシレート(32g、0.06
モル)のクロロホルム(100ml)溶液を還流下の微粉
砕炭酸水素ナトリウム(30g、0.36モル)のメタ
ノール(400ml)溶液中へ徐々に添加した。混合液は
還流下で14時間撹拌し、冷却し、約100mlまで濃縮
した。ヘキサン(300ml)を加え、得られた混合液を
水(100ml)で洗浄した。相分離し、水層を再びヘキ
サン(2×100ml、1×100ml)で抽出した。有機
層を合体し、水(2×100ml)、塩化ナトリウム飽和
水溶液(2×100ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望のi
−メチルエーテル(10%酢酸エチル−ヘキサン中でR
f0.52)を含有する粗油24gを得た。質量スペク
トル; m/e(相対強度) 426 (M+、87), 411 (34), 394
(54), 371(59), 368 (19),351 (21), 255 (61), 83 (1
00).
【0049】(b)6β−メトキシ−3α,5−シクロ
−23,24−ジノール−5α−コラン−22−オール 上記の方法で得たスチグマステリルi−エーテル(5.
0g、11.7ミリモル、30%酢酸エチル−ヘキサン
中でRf0.64)の1%ピリジン−塩化メチレン(1
00ml)溶液をドライアイス−アセトン浴上で撹拌しな
がら−69℃に冷却し、過剰のオゾンにより青白い青色
が持続するようになるまでウエルバック型式T816の
オゾン発生機を用いて発生させたオゾンで処理した。混
合液は酸素で5分間パージし、23℃に加温した。ホウ
化水素ナトリウム(0.7g、18.4ミリモル)のエ
タノール溶液を添加した。2時間後、反応混合液をエー
テル(200ml)で希釈した。水(100ml)を添加
し、相分離し、水の層をエーテル(2×200ml)で抽
出した。合体した有機分を塩化ナトリウム飽和水溶液
(2×50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾
燥し、ろ過し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物をシリ
カゲルカラム上で分離し、20%酢酸−ヘキサンを用い
る溶離により所望の22−アルコール誘導体を65%収
率で26gを得た。質量スペクトル: m/e(相対強度)
346 (M+, 75), 331 (52), 314 (89), 291(100), 288
(30); 1H-NMR (CDCl3): δ0.44 (m,3-H), 0.65 (m, 4-
H), 0.75 (s, 18-H), 1.04 (s, 19-H), 1.08 (d, J=7.0
Hz, 21-H), 2.77 (m, シャープ, 6-H), 3.32(s, 6-OCH
3). (c)6β−メトキシ−3α,5−シクロ−23,24
−ジノル−5α−コラン−22−イルトシレート p−トルエンスルホン酸クロリド(2.0g、11ミリ
モル)を上述の実験で得た22−アルコール(1.9
g、5.5ミリモル)の乾燥ピリジン(35ml)溶液中
へ添加した。反応混合液は23℃で18時間撹拌し、氷
冷した炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)の中に
注入し、酢酸エチルで抽出(2×150ml、1×100
ml)した。有機抽出液を水(3×50ml)、塩化ナトリ
ウム飽和液(2×50ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。次にろ過し、減圧下で蒸発乾固
させた。残留物を減圧下で1夜乾燥し、22−トシレー
トを91.0%収率で2.2gを得た。質量スペクト
ル: m/e(相対強度) 500 (M+, 69), 485 (49), 468
(100), 445 (79), 442 (20), 296 (20), 273 (24).
【0050】(d)6β−メトキシ−3α,5−シクロ
−23,24−ジノル−5α−コラン(化合物1、R=
メチル) 無水エーテル(100ml)中の22−トシレート(2.
15g、4ミリモル)へ0.22mgのリチウムアルミニ
ウム水素化物(LiAlH、0.22mg、6ミリモル)
を添加した。反応混合液を10時間還流処理し、冷却
し、塩化ナトリウム飽和水溶液で過剰の反応物を分解し
た。混合液をろ過し、層を分離した。水の層をエーテル
(2×100ml)で逆抽出した。エーテル分を合体し、
水(1×50ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×50
ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
蒸発乾固させ、真空下で乾燥して96.0%収率で化合
物1(R=メチル)を得た。質量分析: m/e(相対強
度) 330 (M+, 41), 315 (46), 298(100), 283 (21),
275 (81), 272(18), 177 (45); 1H-NMR(CDCl3):δ : 0.
40 (m, 3-H), 0.64 (m, 4-H), 0.72 (s, 18-H), 0.85
(d, J=7.0 Hz, 22-H), 0.92 (d, J=7.0 Hz, 21-H), 2.7
7 (m(シャープ) 6-H), 3.35 (m, 6-OCH3). 例5
【0051】出発物質 化合物1(R=エチル)の調製 (a)6β−メトキシ−3α,5−シクロ−24−ノル
−5α−コラン−23−ニトリル 上記の例4(c)で得た22−トシレート(10g、2
2ミリモル、25%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.5
3)のジメチルスルホキシド(200ml)溶液へシアン
化ナトリウム(1.95g、40ミリモル)を添加し
た。混合物を窒素雰囲気、80℃で2時間撹拌した後、
冷却し、室温で1時間撹拌した。次いで氷冷した塩化ア
ンモニウム飽和液(250ml)上へ注入し、エーテル
(3×450ml)で抽出した。合体したエーテル分を水
(3×200ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×20
0ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望の23−ニトリル誘
導体(粗生成物7.05g、25%酢酸エチル−ヘキサ
ン中でRf0.57)を得た。この粗生成混合物は精製
することなく次の実験に使用した。質量スペクトル: m
/e(相対強度)355 (M ,33), 340 (46), 323(64), 308
(4), 297 (17), 300 (100), 218 (11), 149(31);1H-NMR
(CDCl3):δ0.43 (m, 3-H),0.65 (m, 4-H), 0.74 (s,18-
H), 1.02 (s, 19-H), 1.15 (d, J=7.0 Hz, 21-H),2.77
(t, J=2.5 Hz, 6-H).
【0052】(b)6β−メトキシ−3α,5−シクロ
−24−ノル−5α−コラン−23−オール. 上記の(a)で得たニトリル誘導体(7.0g、19.
7ミリモル、10%酢酸エチル−ヘキサン溶液中Rf
0.27)の乾燥ベンゼン(150ml)溶液を窒素雰囲
気下で氷の上で冷却し、この溶液へジイソブチル水素化
アルミニウム〔DIBAL−H、1.5モルトルエン
(20ml、30ミリモル)溶液〕を徐々に添加した。添
加が完了した後氷浴を取りはずし、反応を23℃で3時
間進行させた。メタノール(150ml)を添加してアル
ミニウム錯塩を分解させ、混合液を氷水(200ml)上
へ注入した。混合液をろ過し、水の層をエーテル(3×
150ml)で抽出した。有機相を合体し、塩化ナトリウ
ム飽和溶液(2×60ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して6.25gの生成物
を得た。この生成物は原料の23−ニトリルと予期され
た23−アルデヒドの混合物であった。この混合物は再
び同じ還元剤を用いて処理した。すなわち、粗生成物を
乾燥ベンゼンに溶解し、DIBAL−H(17.5ml、
26.25ミリモル)で処理した。上述のような仕上げ
操作及び濃縮残留物のシリカゲルを用いるクロマトグラ
フィー、10%酢酸エチル−ヘキサンを用いる溶離によ
り所望の23−アルコール(10%酢酸エチル−ヘキサ
ン中Rf0.03)を0.85g得た。質量スペクト
ル: m/e(相対強度) 360 (M+, 75), 345 (59), 328
(99), 305(100), 302 (29), 281 (22), 255 (23);1H-NM
R (CDCl3):δ 0.44 (m, 3-H), 0.65 (m, 4-H), 0.72
(s, 18-H),0.93(d, J=7.0 Hz, 21-H), 1.02 (s, 19-H),
2.77(m (シャープ)6-H), 3.3 (s, 6-OCH3).
【0053】残余の生成物(2g)は対応する23−ア
ルデヒドであり、もし所望ならば上記の条件でさらに還
元処理してさらにいくらかの量の23−アルコール生成
物を得ることができる。 (c)23−ヒドロキシ−6β−メトキシ−3α,5−
シクロ−24−ノル−5α−コラン−23−トシレー
ト. p−トルエンスルホン酸クロリド(0.95g、5.0
ミリモル)を上記の(b)で得た23−アルコール
(0.85g、2.36ミリモル)の乾燥ピリジン(2
5ml)の溶液へ添加した。反応混合物は0℃で24時間
放置後氷冷した炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(25m
l)中へ注入し、酢酸エチル(3×100ml)で抽出
し、水(3×40ml)、塩化ナトリウム飽和液(2×4
0ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ
過し、減圧下で蒸発乾固させて約95%収率で23−ト
シレート(1.15g)を得た。質量スペクトル: m/e
(相対強度)514 (M+,42), 499(26), 482 (100), 468
(14), 459 (42),456 (12),361 (13), 255 (29).
【0054】(d)6β−メトキシ−3,5−シクロ−
24−ノル−5α−コラン(化合物1、R=エチル) 上記のトシレート(1.15g、2.08ミリモル、1
0%酢酸エチル−ヘキサン中Rf0.7)の無水エーテ
ル(100ml)溶液にLiAlH4 (0.12g、3ミ
リモル)を添加した。反応混合液は5時間還流処理し、
冷却した後過剰の試薬を塩化ナトリウム飽和溶液により
分解させた。混合液をろ過し、相分離し、水相分をエー
テル(2×100ml)で抽出した。エーテル抽出液は合
体し、水(1×50ml)、塩化ナトリウム飽和液(2×
50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
減圧下で蒸発乾固させた後真空乾燥して所望の24−ノ
ル−コラン誘導体(化合物1、R=エチル)を約82%
収率(0.59g、10%酢酸エチル−ヘキサン中Rf
0.64)で得た。質量スペクトル: m/e(相対強度)
344 (M+,9), 329 (12), 312 (19), 289 (22), 286 (4),
255 (7), 191 (11), 69 (90); 1H-NMR (CDCl3): δ0.44
(m, 3-H),0.65 (m, 4-H), 0.72 (s, 18-H), 0.82 (t,
J=7.5 Hz, 23-H), 0.9 (d, J=7.0Hz, 21-H), 1.02 (s,
19-H), 2.77 (m, シャープ, 6-H), 3.32 (s, 6-OCH3).
【0055】例6 出発物質 化合物1(R=プロピル)の調製 上記の例5(c)で得られた23−トシレートを例5
(a)で述べたの類似の条件下でシアン化ナトリウムを
用いて処理し、6β−メトキシ−3α,5−シクロ−5
α−コラン−24−ニトリルを得る。このニトリルを上
記例5(b)の方法を用いて還元することにより6β−
メトキシ−3α,5−シクロ−5α−コラン−24−オ
ールが得られる。このアルコールは上の例5(C)で述
べたのと類似の方法により対応する24−トシレートに
変え、このトシレートを上の例5(d)で述べたような
ヒドリド還元処理すれば所望の化合物、6β−メトキシ
−3α,5−シクロ−5α−コラン(R=プロピルの化
合物1)が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインリツヒ ケー. シユノーズ アメリカ合衆国 53705 ウイスコンシン マデイソン サミツト アベニユー 1806 (72)発明者 ワン フアン. ロー アメリカ合衆国 77004 テキサス ヒユ ーストン カルホウン ロード 4800 ユ ニバーシテイ オブ テキサス デパート メント オブ ケミストリー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式I又はII 【化1】 (式中Rは水素、メチル、エチル又はプロピルであり、
    X1 及び X2 は独立に水素又はアシル基を表わす)を
    有する化合物を有効成分とすることを特徴とする哺乳動
    物の細胞分化誘発薬剤。
  2. 【請求項2】 分化が生起される細胞が白血病細胞であ
    る請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】 R、X1 及びX2 が水素を表わし、化合
    物が構造式Iの化合物である請求項1又は2記載の薬
    剤。
  4. 【請求項4】 Rがメチルであり、X1 及びX2 が水素
    を表わし、化合物が構造式Iの化合物である請求項1又
    は2記載の薬剤。
  5. 【請求項5】 Rがエチルであり、X1 及びX2 が水素
    を表わし、化合物が構造式Iの化合物である請求項1又
    は2記載の薬剤。
  6. 【請求項6】 Rがプロピルであり、X1 及びX2 が水
    素を表わし、化合物が構造式Iの化合物である請求項1
    又は2記載の薬剤。
  7. 【請求項7】 医薬的に許容される付形剤を有する請求
    項1又は2記載の薬剤。
  8. 【請求項8】 悪性細胞治療用である請求項1記載の薬
    剤。
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