JPH0524186B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0524186B2 JPH0524186B2 JP58194071A JP19407183A JPH0524186B2 JP H0524186 B2 JPH0524186 B2 JP H0524186B2 JP 58194071 A JP58194071 A JP 58194071A JP 19407183 A JP19407183 A JP 19407183A JP H0524186 B2 JPH0524186 B2 JP H0524186B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- oligomer
- acrylate
- meth
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
(発明の分野)
本発明は、電子線硬化型塗料による高硬度です
ぐれた耐汚染性を示す塗装膜を備えた塗装金属
材、例えば塗装鋼板の製造方法に関する。 (従来技術) 従来、油性の汚染あるいはすり傷などが予想さ
れる用途には高価なホーロ仕上げのホーロ物品が
もつぱら使用されていたが、近年に至り、すぐれ
た塗膜を形成することと、安価に製造できるとい
うことから、電子線硬化型塗料の利用が着目され
ている。 このようにホーロ物品の代替として着目されて
いる電子線硬化型塗膜は、熱硬化型塗料による塗
装膜に比較して架橋密度が高く、したがつて高硬
度である上に、耐汚染性にもすぐれているという
特徴を示すために、これまでに多くの提案がなさ
れてきた。 例えば、特公昭56−8070号には、1分子中にメ
タクリロイル基を2個以上含み、かつメタクリロ
イル基当量が121以下のメタクリレートモノマー
1種と、1分子中にメタクリロイル基またはアク
リロイル基を2個以上含み、かつ(メタ)アクリ
ロイル基当量が500以下の、テトラヒドロフタル
酸;トリメチロールプロパンまたはペンタエリス
リトール;メタクリル酸またはアクリル酸の3成
分をエステル化することによつて得られる(メ
タ)アクリレートオリゴマーを、重量比で2/1〜
1/2の範囲で配合した塗料を使用することが開示
されている。 メタクリレートモノマーと(メタ)アクリレー
トオリゴマーとの配合比を2/1〜1/2とするのは
(メタ)アクリレートオリゴマー単独では塗装時
に“ハジキ”、つまり塗装面に付着した微細なゴ
ミあるいはシミ等の汚れによつて塗料が付着しな
い箇所が生じる現象を生じるため美麗な塗装が得
られず、また、メタクリレートモノマー単独では
塗膜表面が硬化しないためである。 ところで、一般に放射線硬化型塗料は、炭素−
炭素二重結合を含み、分子量が1000〜2000程度の
オリゴマーを基材樹脂とし、それに同じく二重結
合を含み、分子量が低く粘度の低いモノマーを反
応性希釈剤として加えることにより、塗布可能な
粘度に下げて使用される。 このように、従来技術にあつては、塗膜形成成
分であるアクリル系オリゴマーを主成分とし、反
応性モノマーは粘度調整その他の目的で加えられ
るために、モノマーの添加量も通常は50%を越え
ることは多くなかつた。 (発明の要約) 本発明者らは、従来の熱硬化型塗料をしのぐ高
硬度を示し、同時にすぐれた耐汚染性、耐溶剤性
をも有する塗膜を得るべく、研究を続けた。その
ような塗膜を得るためには、塗料組成物中の架橋
性二重結合当量(分子中に存在する架橋性二重結
合の数で分子量を割つた値、すなわち架橋性二重
結合1個当たりの分子量)を小さくして、硬化後
の塗膜中の架橋密度を高くしなければならず、し
たがつて、モノマーを多く使用しなければならな
い。 本発明者らは、このような観点から検討を重ね
た結果、単独でも反応性の高いアクリレートモノ
マーを主成分、すなわち50%以上の量で使用し、
塗膜の密着性あるいは硬度を高めるためにさらに
これに(メタ)アクリレートオリゴマーを加える
ことで、そのようなすぐれた塗膜を得られること
を見出して本発明を完成した。 また、放射線硬化塗料は、塗膜の内部応力が大
きくなるため、被塗布金属材が鋼板等の場合には
塗膜の密着性が悪くなる傾向があるが、有機プラ
イマーの利用あるいは化成処理、シヨツトプラス
トを行うことによつて密着性が改善され、必要に
より本発明と組合せることによつてよりすぐれた
塗装金属材が得られることも分かつた。 よつて、本発明は、 上記アクリレートモノマーを第1成分とし、こ
れに下記第2成分を第1成分/第2成分の重量比
で1/1以上98/2以下となる割合で配合した塗料組
成物を被塗布金属材に塗布し、不活性ガス雰囲気
下で電子線により硬化させることを特徴とする、
高硬度ですぐれた耐汚染性を有する塗装金属材の
製造方法: 第2成分…テトラヒドロフタル酸とトリメチロー
ルプロパンもしくはペンタエリスリトールとか
らなるオリゴマーの(メタ)アクリル酸エステ
ルである(メタ)アクリレートオリゴマー、 にある。 (発明の態様) 本発明で用いるアクリレートモノマーは、メタ
クリレートモノマーとは異なり、反応性が高く、
そのためオリゴマーを配合せずにアクリレートモ
ノマー単独でも電子線照射により硬化して、塗膜
を形成することができる。ただし、鋼板等に塗装
する場合には、塗膜の密着性が不足するが、密着
性の低下は、前述のように被塗布金属材にプライ
マー処理または化成処理、シヨツトブラストなど
の適当な下地処理を施すことにより補うことがで
き、それにより実用上充分な密着性が確保され
る。したがつて、本発明は、このようなアクリレ
ートモノマー単独を塗膜形成成分とする塗料組成
物を用いた方法も包含する。 アクリレートモノマーは、1分子中にアクリロ
イル基を3個以上含み、アクリロイル基当量が少
なくとも150であることが必要である。本発明者
らの実験によると、アクリレートモノマーとし
て、1分子中のアクリロイル基の数が2個以下の
もの、(例、トリプロピレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート)
や、その数が3個以上でもアクリロイル基当量が
150を越えたもの、例えば160のものを用いると、
モノマーをほぼ90%と多量に用いても、2H以下
の鉛筆硬度の塗膜しか得られなかつた(モノマー
量が多いほど、塗膜の硬度は高かつた)。したが
つて、本発明では、アクリレートモノマーは上記
のようなものを使用する。このようなアクリレー
トモノマーの要件に合致する入手容易な化合物と
しては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトートヘキサアクリレートがある。こ
れらの混合物も当然使用しうる。また、上に挙げ
たモノマー以外でも、上記の要件に合致するもの
であれば、使用できよう。 第2成分として本発明で用いる塗料組成物に配
合される(メタ)アクリレートオリゴマーは、前
述の特公昭56−8070号に説明されているものと同
様であつて、これはテトラヒドロフタル酸とトリ
メチロールプロパンまたはペンタエリスリトール
とを未端にOH基が残るようにアルコール成分を
過剰に用いて反応させ、得られたOH含有ポリエ
ステルオリゴマーをアクリル酸またはメタクリル
酸でさらにエステル化することにより得られるも
のであり、このようなオリゴマーは市販品も入手
できる。 本発明で用いる(メタ)アクリレートオリゴマ
ーは、1分子中にアクリロイル基を2個以上含有
し、(メタ)アクリロイル基当量が500以下である
のが好ましい。 この(メタ)アクリレートオリゴマーを第2成
分として配合する場合、後で詳しく説明するよう
に、第1成分/第2成分の重量比が1/1以上98/2
以下となる配合比にする。すなわち、この両成分
の合計量に基づいて、アクリレートモノマーは50
%以上使用する。 しかし、オリゴマーなしでは密着性が低下し、
硬度が若干低下する。そのため、上限を98%とす
る。好ましくは70〜95%である。密着性を重要視
する場合にはプライマーを用いるのが好ましい。 本発明で用いる塗料組成物は、顔料を含有しな
いクリアー塗料、および顔料を分散させた不透明
塗料のいずれにも塗料化できる。この組成物は、
アクリレートモノマーを多量に含有しているの
で、粘度が低く、そのため塗装方法によつては大
気汚染の原因となる非反応性揮発性の有機溶剤を
まつたく添加しないでも塗料化できる。粘度調整
のために有機溶剤の添加が必要になる場合でも、
その添加量はごく少なくてすみ、加熱その他の溶
剤蒸発処理をしないでも塗布後まもなく溶剤は揮
発してしまい、実質的に無溶剤と同様に取り扱え
る場合が多い。 被塗布金属材としては、鋼板、ステンレス板等
の金属板のほかに、プラスチツクのシートもしく
はそれらの成形品などが例示される。 本発明では塗膜の硬化は電子線照射により行
う。電子線の照射それ自体はすでに公知であつ
て、本発明にあつても特に制限されないが、本発
明の場合、酸素による硬化阻害の防止とオゾン発
生の防止のために、窒素等の不活性ガス雰囲気下
で行うこととする。ただし、微量の酸素の存在は
許容される。 本発明における塗料組成物において、アクリレ
ートモノマーと(メタ)アクリレートオリゴマー
との配合比を1/1以上としたのは次のような理由
による。 添付図面は、アクリレートモノマーとしてペン
タエリスリトールトリアクリレートを用い、これ
にアクリレートオリゴマーの量を変化させて配合
したクリア塗料を、0.8mm厚の電気亜鉛メツキ鋼
板にプライマーなしで乾燥膜厚が25μmになるよ
うに塗布し、8Mradの電子線を照射して硬化さ
せて得た塗膜の鉛筆硬度を、アクリレートオリゴ
マーの量に対してプロツトしたグラフを示す。図
示結果から明らかなように、塗膜の鉛筆硬度は、
アクリレートオリゴマー量が10〜20%の時が最高
で、それを越えると低下していく。そして、アク
リレートオリゴマー量が50%越えると、鉛筆硬度
は6Hより低くなつて、高硬度という特性は得ら
れなくなる。したがつて、本発明では、(メタ)
アクリレートオリゴマーの配合量は50%以下、す
なわちアクリレートモノマー/(メタ)アクリレ
ートオリゴマーの重量比で1/1以上98/2と限定し
た。 添付図面から、第1成分のアクリレートモノマ
ー単独、すなわちアクリレートオリゴマーが0%
の場合でも、高硬度の硬化塗膜が得られることが
わかるが、本発明ではその比を98/2以下に制限す
る。 なお、上記の実験で、硬化塗膜の密着性はアク
リレートオリゴマーの配合量が増大するにつれて
高くなるという一般的傾向があることが見出され
た。ただし、上記実験で用いたような鋼板に塗装
する場合には、アクリレートオリゴマーを多量に
配合してもごばん目試験で100/100の密着性を確
保するのは難しい。しかし、後出の実施例にも示
すように、適当な下地処理、たとえば有機プライ
マー処理、あるいは化成処理、シヨツトブラスト
処理を塗装前に鋼板に施しておくことにより、ご
ばん目試験で100/100の密着性が、配合量の多少
にかかわらず(アクリレートモノマー100%の場
合も含めて)確保されることが判明した。ただ
し、プライマーを使用すると、硬度の若干の低下
は避けられない。たとえば、プライマーなしでの
鉛筆硬度が6H以下であれば、プライマーを用い
るとそれは4〜5H以下となり、本発明の目的の
一つとする“高硬度”という性能が得られなくな
る。したがつて、本発明にあつては、プライマー
処理を利用する場合には、塗料中のアクリレート
オリゴマー量はアクリレートモノマーとアクリレ
ートオリゴマーとの合計量に対し40%以下の範囲
が望ましい。プライマーの塗膜厚みは数ミクロン
程度で充分である。下地処理は、塗装法、塗料お
よび被塗布金属材の種類などに応じて当業者によ
り適宜選択できよう。 次に、本発明を実施例によつてさらに説明する
が、それらは単に例示のために示すものであつ
て、それらによつて本発明を制限するものではな
い。 実施例 1 1分子中にアクリロイル基を3個含み、アクリ
ロイル基当量が約99のペンタエリスリトールトリ
アクリレート70部とアクリレートオリゴマー30部
とよりなるクリア塗料を、0.8mm厚の電気亜鉛メ
ツキ鋼板にプライマーなしで乾燥膜厚が25μmに
なるように塗布し、電子線を8Mrad照射した。
なお、上記アクリレートオリゴマーは、テトラヒ
ドロフタル酸とトリメチロールプロパンとのオリ
ゴマーのアクリル酸エステルであり、またこのク
リアー塗料の粘度は400cpであつた。得られた硬
化塗膜の鉛筆硬度は7H、ごばん目試験の結果は7
5/100であつた。また、耐汚染性試験で最も厳し
いものの一つである赤のマジツクインキに対して
も、塗布後24時間でメタノールでふきとると全く
痕跡を残さなかつた。したがつて、耐汚染性ばか
りでなく耐溶剤性にもすぐれていることが分る。 実施例 2 本例では、実施例1と同様のクリアー塗料を用
いたが、エポキシ系焼付型プライマーを施してか
ら塗装を行い、同様の電子線照射により硬化させ
た。鉛筆硬度は6H、密着性は100/100と確保でき
た。また、マジツクインキに対する汚染も全くな
かつた。 実施例 3 実施例1と同じ樹脂系に、体積で20%のチタン
白を加えて塗料化した。プライマーを用い、実施
例1と同様の条件で塗装し、硬化させた。鉛筆硬
度6H、ごばん目試験は100/100であつた。またマ
ジツクインキに対する汚染も全くなく、60゜での
光沢度は91であつた。 実施例 4 実施例3と同じ塗料をステンレス板(DF)に
同じ厚みで塗布して、実施例1と同様条件で硬化
させた。鉛筆硬度は7H、密着性は100/100であつ
た。マジツクインキによる汚染もなく、60゜での
光沢度91の美麗な塗装ステンレス板が得られた。 実施例1〜4の結果を表にまとめて次表に示
す。
ぐれた耐汚染性を示す塗装膜を備えた塗装金属
材、例えば塗装鋼板の製造方法に関する。 (従来技術) 従来、油性の汚染あるいはすり傷などが予想さ
れる用途には高価なホーロ仕上げのホーロ物品が
もつぱら使用されていたが、近年に至り、すぐれ
た塗膜を形成することと、安価に製造できるとい
うことから、電子線硬化型塗料の利用が着目され
ている。 このようにホーロ物品の代替として着目されて
いる電子線硬化型塗膜は、熱硬化型塗料による塗
装膜に比較して架橋密度が高く、したがつて高硬
度である上に、耐汚染性にもすぐれているという
特徴を示すために、これまでに多くの提案がなさ
れてきた。 例えば、特公昭56−8070号には、1分子中にメ
タクリロイル基を2個以上含み、かつメタクリロ
イル基当量が121以下のメタクリレートモノマー
1種と、1分子中にメタクリロイル基またはアク
リロイル基を2個以上含み、かつ(メタ)アクリ
ロイル基当量が500以下の、テトラヒドロフタル
酸;トリメチロールプロパンまたはペンタエリス
リトール;メタクリル酸またはアクリル酸の3成
分をエステル化することによつて得られる(メ
タ)アクリレートオリゴマーを、重量比で2/1〜
1/2の範囲で配合した塗料を使用することが開示
されている。 メタクリレートモノマーと(メタ)アクリレー
トオリゴマーとの配合比を2/1〜1/2とするのは
(メタ)アクリレートオリゴマー単独では塗装時
に“ハジキ”、つまり塗装面に付着した微細なゴ
ミあるいはシミ等の汚れによつて塗料が付着しな
い箇所が生じる現象を生じるため美麗な塗装が得
られず、また、メタクリレートモノマー単独では
塗膜表面が硬化しないためである。 ところで、一般に放射線硬化型塗料は、炭素−
炭素二重結合を含み、分子量が1000〜2000程度の
オリゴマーを基材樹脂とし、それに同じく二重結
合を含み、分子量が低く粘度の低いモノマーを反
応性希釈剤として加えることにより、塗布可能な
粘度に下げて使用される。 このように、従来技術にあつては、塗膜形成成
分であるアクリル系オリゴマーを主成分とし、反
応性モノマーは粘度調整その他の目的で加えられ
るために、モノマーの添加量も通常は50%を越え
ることは多くなかつた。 (発明の要約) 本発明者らは、従来の熱硬化型塗料をしのぐ高
硬度を示し、同時にすぐれた耐汚染性、耐溶剤性
をも有する塗膜を得るべく、研究を続けた。その
ような塗膜を得るためには、塗料組成物中の架橋
性二重結合当量(分子中に存在する架橋性二重結
合の数で分子量を割つた値、すなわち架橋性二重
結合1個当たりの分子量)を小さくして、硬化後
の塗膜中の架橋密度を高くしなければならず、し
たがつて、モノマーを多く使用しなければならな
い。 本発明者らは、このような観点から検討を重ね
た結果、単独でも反応性の高いアクリレートモノ
マーを主成分、すなわち50%以上の量で使用し、
塗膜の密着性あるいは硬度を高めるためにさらに
これに(メタ)アクリレートオリゴマーを加える
ことで、そのようなすぐれた塗膜を得られること
を見出して本発明を完成した。 また、放射線硬化塗料は、塗膜の内部応力が大
きくなるため、被塗布金属材が鋼板等の場合には
塗膜の密着性が悪くなる傾向があるが、有機プラ
イマーの利用あるいは化成処理、シヨツトプラス
トを行うことによつて密着性が改善され、必要に
より本発明と組合せることによつてよりすぐれた
塗装金属材が得られることも分かつた。 よつて、本発明は、 上記アクリレートモノマーを第1成分とし、こ
れに下記第2成分を第1成分/第2成分の重量比
で1/1以上98/2以下となる割合で配合した塗料組
成物を被塗布金属材に塗布し、不活性ガス雰囲気
下で電子線により硬化させることを特徴とする、
高硬度ですぐれた耐汚染性を有する塗装金属材の
製造方法: 第2成分…テトラヒドロフタル酸とトリメチロー
ルプロパンもしくはペンタエリスリトールとか
らなるオリゴマーの(メタ)アクリル酸エステ
ルである(メタ)アクリレートオリゴマー、 にある。 (発明の態様) 本発明で用いるアクリレートモノマーは、メタ
クリレートモノマーとは異なり、反応性が高く、
そのためオリゴマーを配合せずにアクリレートモ
ノマー単独でも電子線照射により硬化して、塗膜
を形成することができる。ただし、鋼板等に塗装
する場合には、塗膜の密着性が不足するが、密着
性の低下は、前述のように被塗布金属材にプライ
マー処理または化成処理、シヨツトブラストなど
の適当な下地処理を施すことにより補うことがで
き、それにより実用上充分な密着性が確保され
る。したがつて、本発明は、このようなアクリレ
ートモノマー単独を塗膜形成成分とする塗料組成
物を用いた方法も包含する。 アクリレートモノマーは、1分子中にアクリロ
イル基を3個以上含み、アクリロイル基当量が少
なくとも150であることが必要である。本発明者
らの実験によると、アクリレートモノマーとし
て、1分子中のアクリロイル基の数が2個以下の
もの、(例、トリプロピレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート)
や、その数が3個以上でもアクリロイル基当量が
150を越えたもの、例えば160のものを用いると、
モノマーをほぼ90%と多量に用いても、2H以下
の鉛筆硬度の塗膜しか得られなかつた(モノマー
量が多いほど、塗膜の硬度は高かつた)。したが
つて、本発明では、アクリレートモノマーは上記
のようなものを使用する。このようなアクリレー
トモノマーの要件に合致する入手容易な化合物と
しては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトートヘキサアクリレートがある。こ
れらの混合物も当然使用しうる。また、上に挙げ
たモノマー以外でも、上記の要件に合致するもの
であれば、使用できよう。 第2成分として本発明で用いる塗料組成物に配
合される(メタ)アクリレートオリゴマーは、前
述の特公昭56−8070号に説明されているものと同
様であつて、これはテトラヒドロフタル酸とトリ
メチロールプロパンまたはペンタエリスリトール
とを未端にOH基が残るようにアルコール成分を
過剰に用いて反応させ、得られたOH含有ポリエ
ステルオリゴマーをアクリル酸またはメタクリル
酸でさらにエステル化することにより得られるも
のであり、このようなオリゴマーは市販品も入手
できる。 本発明で用いる(メタ)アクリレートオリゴマ
ーは、1分子中にアクリロイル基を2個以上含有
し、(メタ)アクリロイル基当量が500以下である
のが好ましい。 この(メタ)アクリレートオリゴマーを第2成
分として配合する場合、後で詳しく説明するよう
に、第1成分/第2成分の重量比が1/1以上98/2
以下となる配合比にする。すなわち、この両成分
の合計量に基づいて、アクリレートモノマーは50
%以上使用する。 しかし、オリゴマーなしでは密着性が低下し、
硬度が若干低下する。そのため、上限を98%とす
る。好ましくは70〜95%である。密着性を重要視
する場合にはプライマーを用いるのが好ましい。 本発明で用いる塗料組成物は、顔料を含有しな
いクリアー塗料、および顔料を分散させた不透明
塗料のいずれにも塗料化できる。この組成物は、
アクリレートモノマーを多量に含有しているの
で、粘度が低く、そのため塗装方法によつては大
気汚染の原因となる非反応性揮発性の有機溶剤を
まつたく添加しないでも塗料化できる。粘度調整
のために有機溶剤の添加が必要になる場合でも、
その添加量はごく少なくてすみ、加熱その他の溶
剤蒸発処理をしないでも塗布後まもなく溶剤は揮
発してしまい、実質的に無溶剤と同様に取り扱え
る場合が多い。 被塗布金属材としては、鋼板、ステンレス板等
の金属板のほかに、プラスチツクのシートもしく
はそれらの成形品などが例示される。 本発明では塗膜の硬化は電子線照射により行
う。電子線の照射それ自体はすでに公知であつ
て、本発明にあつても特に制限されないが、本発
明の場合、酸素による硬化阻害の防止とオゾン発
生の防止のために、窒素等の不活性ガス雰囲気下
で行うこととする。ただし、微量の酸素の存在は
許容される。 本発明における塗料組成物において、アクリレ
ートモノマーと(メタ)アクリレートオリゴマー
との配合比を1/1以上としたのは次のような理由
による。 添付図面は、アクリレートモノマーとしてペン
タエリスリトールトリアクリレートを用い、これ
にアクリレートオリゴマーの量を変化させて配合
したクリア塗料を、0.8mm厚の電気亜鉛メツキ鋼
板にプライマーなしで乾燥膜厚が25μmになるよ
うに塗布し、8Mradの電子線を照射して硬化さ
せて得た塗膜の鉛筆硬度を、アクリレートオリゴ
マーの量に対してプロツトしたグラフを示す。図
示結果から明らかなように、塗膜の鉛筆硬度は、
アクリレートオリゴマー量が10〜20%の時が最高
で、それを越えると低下していく。そして、アク
リレートオリゴマー量が50%越えると、鉛筆硬度
は6Hより低くなつて、高硬度という特性は得ら
れなくなる。したがつて、本発明では、(メタ)
アクリレートオリゴマーの配合量は50%以下、す
なわちアクリレートモノマー/(メタ)アクリレ
ートオリゴマーの重量比で1/1以上98/2と限定し
た。 添付図面から、第1成分のアクリレートモノマ
ー単独、すなわちアクリレートオリゴマーが0%
の場合でも、高硬度の硬化塗膜が得られることが
わかるが、本発明ではその比を98/2以下に制限す
る。 なお、上記の実験で、硬化塗膜の密着性はアク
リレートオリゴマーの配合量が増大するにつれて
高くなるという一般的傾向があることが見出され
た。ただし、上記実験で用いたような鋼板に塗装
する場合には、アクリレートオリゴマーを多量に
配合してもごばん目試験で100/100の密着性を確
保するのは難しい。しかし、後出の実施例にも示
すように、適当な下地処理、たとえば有機プライ
マー処理、あるいは化成処理、シヨツトブラスト
処理を塗装前に鋼板に施しておくことにより、ご
ばん目試験で100/100の密着性が、配合量の多少
にかかわらず(アクリレートモノマー100%の場
合も含めて)確保されることが判明した。ただ
し、プライマーを使用すると、硬度の若干の低下
は避けられない。たとえば、プライマーなしでの
鉛筆硬度が6H以下であれば、プライマーを用い
るとそれは4〜5H以下となり、本発明の目的の
一つとする“高硬度”という性能が得られなくな
る。したがつて、本発明にあつては、プライマー
処理を利用する場合には、塗料中のアクリレート
オリゴマー量はアクリレートモノマーとアクリレ
ートオリゴマーとの合計量に対し40%以下の範囲
が望ましい。プライマーの塗膜厚みは数ミクロン
程度で充分である。下地処理は、塗装法、塗料お
よび被塗布金属材の種類などに応じて当業者によ
り適宜選択できよう。 次に、本発明を実施例によつてさらに説明する
が、それらは単に例示のために示すものであつ
て、それらによつて本発明を制限するものではな
い。 実施例 1 1分子中にアクリロイル基を3個含み、アクリ
ロイル基当量が約99のペンタエリスリトールトリ
アクリレート70部とアクリレートオリゴマー30部
とよりなるクリア塗料を、0.8mm厚の電気亜鉛メ
ツキ鋼板にプライマーなしで乾燥膜厚が25μmに
なるように塗布し、電子線を8Mrad照射した。
なお、上記アクリレートオリゴマーは、テトラヒ
ドロフタル酸とトリメチロールプロパンとのオリ
ゴマーのアクリル酸エステルであり、またこのク
リアー塗料の粘度は400cpであつた。得られた硬
化塗膜の鉛筆硬度は7H、ごばん目試験の結果は7
5/100であつた。また、耐汚染性試験で最も厳し
いものの一つである赤のマジツクインキに対して
も、塗布後24時間でメタノールでふきとると全く
痕跡を残さなかつた。したがつて、耐汚染性ばか
りでなく耐溶剤性にもすぐれていることが分る。 実施例 2 本例では、実施例1と同様のクリアー塗料を用
いたが、エポキシ系焼付型プライマーを施してか
ら塗装を行い、同様の電子線照射により硬化させ
た。鉛筆硬度は6H、密着性は100/100と確保でき
た。また、マジツクインキに対する汚染も全くな
かつた。 実施例 3 実施例1と同じ樹脂系に、体積で20%のチタン
白を加えて塗料化した。プライマーを用い、実施
例1と同様の条件で塗装し、硬化させた。鉛筆硬
度6H、ごばん目試験は100/100であつた。またマ
ジツクインキに対する汚染も全くなく、60゜での
光沢度は91であつた。 実施例 4 実施例3と同じ塗料をステンレス板(DF)に
同じ厚みで塗布して、実施例1と同様条件で硬化
させた。鉛筆硬度は7H、密着性は100/100であつ
た。マジツクインキによる汚染もなく、60゜での
光沢度91の美麗な塗装ステンレス板が得られた。 実施例1〜4の結果を表にまとめて次表に示
す。
【表】
なお、以上の実施例では、少量(5%以下)の
溶剤を使用したが、溶剤は塗布の終了後、電子線
を照射するまでに揮散してしまい、無溶剤と事実
上同じであつた。また、一般傾向として、チタン
白を添加する方が塗膜の硬度は高かつた。 以上本発明を詳述したが、本発明は、モノマー
としてアクリレートを用い、モノマー/オリゴマ
ーの配合比を1以上と大きくすることによつて、
塗膜の架橋密度を高くすることができ、従来の熱
硬化型塗料では得られなかつた高硬度、すぐれた
耐汚染性を有する塗装板を製造できるものであ
る。鋼板についてはホーロより安価でホーロに匹
敵する性能を有する塗装鋼板が製造できる。ステ
ンレスの場合には、高温にすることができないた
め、通常のホーロ処理をすることができないが、
本発明の方法によれば、すぐれた物性を有するカ
ラーステンレス板が製造できるものである。 さらに、本発明のように、アクリレートモノマ
ーを多量に用いることは、単に塗膜にすぐれた物
性を付与することができるだけではなく、オリゴ
マー量を少なくできるために塗料粘度が下がり、
大気汚染の原因となる有機溶剤の使用を排除する
か、その使用量を少なくすることができる。 したがつて、本発明はそのすぐれた作用効果か
ら、斯界の発展に大きく寄与するものと考える。
溶剤を使用したが、溶剤は塗布の終了後、電子線
を照射するまでに揮散してしまい、無溶剤と事実
上同じであつた。また、一般傾向として、チタン
白を添加する方が塗膜の硬度は高かつた。 以上本発明を詳述したが、本発明は、モノマー
としてアクリレートを用い、モノマー/オリゴマ
ーの配合比を1以上と大きくすることによつて、
塗膜の架橋密度を高くすることができ、従来の熱
硬化型塗料では得られなかつた高硬度、すぐれた
耐汚染性を有する塗装板を製造できるものであ
る。鋼板についてはホーロより安価でホーロに匹
敵する性能を有する塗装鋼板が製造できる。ステ
ンレスの場合には、高温にすることができないた
め、通常のホーロ処理をすることができないが、
本発明の方法によれば、すぐれた物性を有するカ
ラーステンレス板が製造できるものである。 さらに、本発明のように、アクリレートモノマ
ーを多量に用いることは、単に塗膜にすぐれた物
性を付与することができるだけではなく、オリゴ
マー量を少なくできるために塗料粘度が下がり、
大気汚染の原因となる有機溶剤の使用を排除する
か、その使用量を少なくすることができる。 したがつて、本発明はそのすぐれた作用効果か
ら、斯界の発展に大きく寄与するものと考える。
添付図面は、硬化塗膜の鉛筆硬度をアクリレー
トオリゴマー量に対してプロツトして得たグラフ
である。
トオリゴマー量に対してプロツトして得たグラフ
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記第1成分と第2成分とを第1成分/第2
成分の重量比で1/1以上98/2以下となる割合で配
合した塗料組成物を被塗布金属材に塗布し、不活
性ガス雰囲気下で電子線により硬化させることを
特徴とする、高硬化ですぐれた耐汚染性を有する
塗装金属材の製造方法 第1成分…1成分中にアクリロイル基を3個以上
含み、かつアクリロイル基当量が150以下であ
る、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、お
よびそれらの混合物からなる群から選んだアク
リレートモノマー 第2成分…テトラヒドロフタル酸とトリメチロー
ルプロパンもしくはペンタエリスリトールとか
らなるオリゴマーの(メタ)アクリル酸エステ
ルである(メタ)アクリレートオリゴマー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19407183A JPS6087877A (ja) | 1983-10-19 | 1983-10-19 | 塗装金属材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19407183A JPS6087877A (ja) | 1983-10-19 | 1983-10-19 | 塗装金属材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6087877A JPS6087877A (ja) | 1985-05-17 |
| JPH0524186B2 true JPH0524186B2 (ja) | 1993-04-07 |
Family
ID=16318474
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19407183A Granted JPS6087877A (ja) | 1983-10-19 | 1983-10-19 | 塗装金属材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6087877A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6050835B2 (ja) * | 1976-03-03 | 1985-11-11 | 三菱レイヨン株式会社 | 架橋硬化性塗料組成物 |
-
1983
- 1983-10-19 JP JP19407183A patent/JPS6087877A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6087877A (ja) | 1985-05-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20080226834A1 (en) | Uv curable ink compositions | |
| US6905735B2 (en) | UV curable paint compositions and method of making and applying same | |
| US20080114089A1 (en) | Uv curable composition for forming dielectric coatings and related method | |
| CA1038533A (en) | Electron beam curable paint composition containing thermoplastic vinyl resin | |
| US6991833B2 (en) | UV curable compositions for producing multilayer paint coatings | |
| US20060211788A1 (en) | UV curable compositions for ink or paint applications | |
| KR100199552B1 (ko) | 필름에 고내스크래치성 박막코팅을 부여하는 자외선 경화형 수지조성물 | |
| CA1045274A (en) | Protective coating composition comprising unsaturated organic resin, copolymerizable compound, and mono-or di unsaturated-organo-phosphates, plural coated article and porcess therefor | |
| JPS63145372A (ja) | 活性エネルギ−線硬化型塗料 | |
| JP4480970B2 (ja) | 被覆材組成物、およびこの組成物を用いて得られる物品 | |
| US3929935A (en) | Electron beam curable coating composition | |
| JP3282312B2 (ja) | 蒸着用下塗りコーティング剤及び蒸着成形物 | |
| JPS5819478B2 (ja) | シヨシヤバンノ セイゾウホウホウ | |
| JPH11302562A (ja) | 光硬化型塗料組成物 | |
| WO1997025380A1 (de) | Schrumpfarm härtbare beschichtungsmittel mit guter haftung auf metallsubstraten | |
| JP2004107653A6 (ja) | 被覆材組成物、およびこの組成物を用いて得られる物品 | |
| JPS6087877A (ja) | 塗装金属材の製造方法 | |
| JPH0555553B2 (ja) | ||
| SK137693A3 (en) | Method of producing matt varnished surfaces | |
| JPS6141268B2 (ja) | ||
| JPH023454A (ja) | 放射線硬化型被覆組成物,ソルダーレジスト並びにメッキレジスト | |
| DE1955377C3 (de) | Durch Strahlung härtbare Anstrichsmasse und Verfahren zum Überziehen von Gegenständen | |
| JP3100440B2 (ja) | 表面特性に優れた複合化ポリカーボネート成形品およびその製造方法 | |
| JPS61258870A (ja) | 活性エネルギ−線硬化型塗料組成物 | |
| JPH0149185B2 (ja) |