JPH05247718A - 耐摩耗性に優れた高強力アクリル繊維の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性に優れた高強力アクリル繊維の製造方法

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JPH05247718A
JPH05247718A JP8345192A JP8345192A JPH05247718A JP H05247718 A JPH05247718 A JP H05247718A JP 8345192 A JP8345192 A JP 8345192A JP 8345192 A JP8345192 A JP 8345192A JP H05247718 A JPH05247718 A JP H05247718A
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JP
Japan
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weight
spinning
fiber
acrylonitrile
solvent
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JP8345192A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Nishihara
良浩 西原
Kazuo Nishimura
和生 西村
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強力で耐摩耗性に優れ高伸度の産業資材用
に適するアクリロニトリル系繊維。 【構成】 重量平均分子量50万以上のアクリロニトリ
ル系重合体の、10〜20重量%有機溶剤溶液の原液
を、円形ノズルから乾式紡糸し、紡糸筒出口における繊
維中の溶剤含有量が、20〜40重量%となるように溶
剤を蒸発させ、次いで10倍以上延伸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤコード、ドライ
ヤーキャンバス、バグフィルター、資材用織物等の産業
資材用の分野に使用可能な耐摩耗性に優れた高強力アク
リル繊維の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は、衣料用途として大量に
生産されているが、工業用または産業用としては、機械
的強度が十分でないために、ほとんど使用されていない
のが現状である。したがって、工業用もしくは、産業資
材用繊維として、使用可能な機械的特性を有するアクリ
ル繊維を製造する試みが数多く提案されている。例え
ば、特開昭57−51819号公報、特開昭57−16
1117号公報、特開昭59−199809号公報等に
アクリル繊維の強度を向上させるための技術が開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの公知技術は、
何れも引張強度の向上を目的としている。しかしなが
ら、アクリル繊維を産業資材用の分野に使用するために
は、引張強度のみならず、他の機械的性質、例えば伸度
の向上、耐摩耗性の向上も合わせて要求される。そこ
で、本発明は、高重合度のアクリロニトリル系重合体を
用いて、機械的特性のバランスに優れた高強力アクリル
繊維の製造法を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少くとも80
重量%のアクリロニトリルを含有する重量平均分子量5
0万以上のアクリロニトリル系重合体を、有機溶剤に1
0〜20重量%の割合で溶解した紡糸原液を、円形ノズ
ルを用いて乾式紡糸し、紡糸筒出口での繊維中の溶剤含
有量が20〜40重量%となるように紡糸筒内で溶剤を
蒸発させて糸条を得、この糸条を10倍以上延伸するこ
とを特徴とする耐摩耗性に優れた高強力アクリル繊維の
製造方法にある。
【0005】以下、本発明を詳述する。本発明において
用いるアクリロニトリル系重合体は、重量平均分子量5
0万以上であることが必要である。高強力アクリル繊維
を製造するためには、10倍以上の高延伸をおこなう必
要があるが、重量平均分子量50万未満のアクリロニト
リル系重合体を用いた場合にはこのような高倍率延伸を
行なうことは不可能であり、高強力アクリル繊維を得る
ことはできない。
【0006】本発明に用いられる重量平均分子量50万
以上のアクリロニトリル系重合体は、通常の懸濁重合
法、乳化重合法及び溶液重合法によって製造することが
できるが、例えば特開昭61−111310号公報に記
載の方法、すなわちアクリロニトリル10〜70重量
%、有機溶剤15〜60重量%、水16〜60重量%の
混合物をラジカル開始剤の存在下で重合した後、水及び
/又は有機溶剤をアクリロニトリル単量体1重量部に対
し1〜10重量部添加して重合する方法が、本発明のア
クリル繊維に用いる高分子量の重合体が安定に得られる
という点で好ましい。
【0007】なお、特開昭61−111310号公報に
記載された発明で用いる有機溶剤としては、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA
c)、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド(D
MSO)等が挙げられている。
【0008】本発明で用いるアクリロニトリル系重合体
の組成は、そのアクリル繊維の使用目的によって自由に
選択できるが、その繊維物性の点から共重合割合が20
重量%以下にするのが好ましい。20重量%を超える共
重合成分を共重合した場合には、その耐候性、耐アルカ
リ性等アクリル繊維の長所が低下する。
【0009】共重合成分の具体例としては、メチルアク
リレートまたはメタクリレート、エチルアクリレートま
たはメタクリレート、n−もしくはイソ−もしくはt−
ブチルアクリレートまたはメタクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレートまたはメタクリレート、α−クロ
ロアクリロニトリル、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシア
ルキルアクリレートまたはメタクリレート、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、酢酸ビニル等の不飽
和単量体が挙げられる。これ以外にもアクリロニトリル
と共重合しうる単量体なら何れの単量体でもよく、これ
らは単独であるいは併用してアクリロニトリルと共重合
させることができる。
【0010】前記の高分子量のアクリロニトリル系重合
体をDMF、DMAc、DMSO、γ−ブチロラクトン
等の有機溶媒に溶解して紡糸原液を調製する。高強力繊
維を得るためには繊維を構成する分子鎖全体を繊維軸方
向に伸びた、いわゆる伸び切り鎖の状態に近づけること
が必要であり、紡糸、延伸段階で重合体分子鎖を引き揃
え易くするために分子鎖が十分にほぐされた重合体溶液
(紡糸原液)を調製することが重要である。
【0011】紡糸原液の粘度は、乾式紡糸法によって紡
糸を行なう場合、その操作性を考えると45℃で500
〜1500ポイズの範囲に設定するのが好ましい。15
00ポイズを超える粘度を持つ紡糸原液を用いて紡糸を
行なう場合には紡糸ノズル、原液濾過機を始めとして紡
糸装置に非常に高い圧力が加わることになり紡糸機の耐
久性が低下する。紡糸原液を高温にすることで粘度を低
下させることも可能であるが、この場合溶媒や原液の安
定性が低下するといった問題点が生じてくる。45℃に
おける粘度が500ポイズ未満の紡糸原液を用いた場合
は、曳糸性が低下し乾式紡糸法によって安定に紡糸する
ことはできない。
【0012】重量平均分子量50万以上のアクリロニト
リル系重合体を用いて45℃で500〜1500ポイズ
の紡糸原液を得るためには、その原液濃度を10重量%
以上20重量%以下にする必要がある。
【0013】紡糸は通常の乾式紡糸法が採用される。通
常孔数50〜200ホールを有する円形孔ノズルから吐
出された糸条は、紡糸筒内の加熱されたガスにより乾燥
され筒底部で捲き取られる。筒低は、捲き取られた糸条
(以下、サブトウと称す。)は、溶剤を含んでいるが、
その溶剤含有量は40重量%(対重合体。以下も同様)
以下とする必要がある。
【0014】これは、原液濃度を10〜20重量%にす
ることと共に、本発明の重要な構成要素である。すなわ
ち、原液濃度を10重量%以上20重量%以下としても
サブトウの溶剤含有量が40重量%以下でなければ本発
明のフィラメント糸を得ることはできない。
【0015】サブトウの溶剤含有量は原液濃度、吐出原
液温度、紡糸速度、紡糸筒内のガス温度、ガス流量、単
繊維繊度、全繊度等によって変動するのでこれらの条件
を適切に選択して調整する。サブトウの溶剤含有量の下
限は、紡糸筒内での乾燥が強すぎて溶剤含有量が低くな
りすぎると筒内で糸切れが生じたり、筒低のガイド等で
毛羽を発生したりするので溶剤含有量を20重量%以上
に保つことが好ましい。
【0016】更に、本発明では、原液濃度が10〜20
重量%の範囲であるため、サブトウ中の溶剤含有量を2
0重量%未満とするためには、紡糸筒内での温度を高く
したり、紡糸筒内での滞在時間を長くする必要があり、
そのような紡糸条件では、紡糸安定性を確保することは
できない。また、上記の限定された条件下で紡糸を行
い、さらに後述する後処理工程を経て製品を得ようとす
る場合製品の単繊維繊度並びに全繊度は制約されたもの
になる。
【0017】本発明者らは、これらに関して広範囲のテ
ストを行った結果、単繊維繊度は1〜5デニール、全繊
度は500デニール以下で本発明の目的とするアクリロ
ニトリルフィラメントを最も効率よく達成しうることを
見出した。単繊維繊度が1デニール未満の場合は後処理
工程、特に延伸工程で糸切れが生じ良好な製品が得られ
にくく、逆に単繊維繊度が5デニール以上になると紡糸
筒内での糸条の乾燥が遅くなりサブトウの溶剤含有量を
上述した範囲に規制することが困難になる。
【0018】また、全繊度が500デニールを越える場
合も紡糸筒内での糸条の乾燥が不充分になり易い、特に
フィラメント数が多い場合はサブトウの溶剤含有量を一
定範囲に保つことが難しく、紡糸筒内で糸条が互に接着
して好結果が得られなくなる。フィラメント数が少い場
合はそれに応じて紡糸は容易になるがあまり少いと工業
的な意味が低下する。このような理由から単繊維繊度は
1〜5デニール、全繊度は500デニール以下、好まし
くは100〜400デニールであることが好ましい。
【0019】本発明の条件下で紡糸して得られるサブト
ウは、後処理工程に供される。後処理工程では洗浄延伸
乾燥緩和等の処理を経て製品として捲取られるが、これ
らの条件はいづれも本発明を制限するものではない。何
故なら本発明の主旨は紡糸条件を一定の条件下に限定す
ることによって均一な断面を持ったサブトウを得ること
にあるのであって、換言すれば均一な断面は紡糸段階に
おいて形成され、後処理は常用される条件で差支えない
と言うことである。
【0020】次に常用した後処理条件を以下に挙げてお
く。紡糸工程で得られたサブトウは、40〜60℃の温
水浴で洗浄して溶剤を除いたのち、沸水中で4〜6倍に
1次延伸し、さらに加熱ローラで乾燥したのち乾熱下1
40〜240℃で2次延伸する。全延伸倍率は資材用素
材として必要な強力を得るために通常10倍以上に設定
される。更に、必要に応じて2次延伸後200〜250
℃で加熱空気中で数%の緩和処理を行う。その後、適当
な油剤調合物を付与した後製品として捲取られる。
【0021】以上、説明した方法で得られる高強力アク
リル繊維は、耐摩耗性に優れており、資材用資材として
極めて有用なものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。なお、本発明に記載した重量平均分子量は、ジメ
チルホルムアミドにより25℃で重合体の極限粘度
〔η〕を測定し、次式によって算出した。 〔η〕=3.35×10-4〔Mw〕0.72
【0023】実施例1 懸濁重合法で重合した重量平均分子量53万のポリアク
リロニトリルをジメチルホルムアミドに溶解し、重合体
濃度が16重量%の紡糸原液を調製した。粘度は45℃
で1080ポイズであった。
【0024】直径0.20mm孔数100ホールを有す
る円形孔ノズルを用いて、引取速度250m/分で乾式
紡糸した。紡糸筒内には、加熱空気を0.5m/秒で循
環して筒内温度を上部で240℃、下部で190℃に保
持した。全繊度1800デニール、ジメチルホルムアミ
ド含有量30重量%のサブトウを得た。
【0025】このサブトウを、長さ2mの沸水の入った
延伸槽(ジャケットにスチームを通して加温)に30m
/分の速度で供給して第1段延伸、6倍を行い、次い
で、熱ローラーで乾燥後、両端にローラーを持った長さ
約1mの加熱ボックス(入口のローラーはスチームで、
ボックス内は加熱空気で180℃に調節)で2倍の第2
段延伸を行った。さらに、250℃の熱板にサブトウを
接触させながら6%の緩和を行い少量の油剤を付与した
後、巻取り、全繊度200デニール、単繊維繊度2デニ
ールのフィラメント糸を得た。単繊維の物性をJIS−
L1015に従って測定した結果、強度は12.4g/
d、伸度は18%であった。
【0026】実施例2 実施例1と同様の手法で、但し、表1に示した如く紡糸
条件を変えて、溶剤含有率の異なるサブトウを得た。結
果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】比較例 懸濁重合法で重合した重量平均分子量53万のポリアク
リロニトリルをジメチルアセトアミドに溶解し、重合体
濃度が12%の紡糸原液を調製した。粘度は45℃で6
70ポイズであった。
【0029】この紡糸原液を60℃に保温し、孔直径
0.18mm、孔数100ホールからなる紡糸口金より
紡糸口金表面と凝固溶液面の間隔を7mmに保ちジメチ
ルアセトアミド70重量%、水30重量%で10℃の凝
固浴へ乾湿式紡糸し、糸条形成後60℃の温水で延伸・
洗浄を行い4倍延伸し、更に沸水中で2倍延伸した。そ
の後油剤を付与し熱ローラーで乾燥後200℃の熱ロー
ラーで、2倍の延伸を行い、全繊度200デニール単繊
維繊度2デニールのフィラメント糸を得た。強度は1
3.1g/d、伸度は9.0%であった。
【0030】耐摩耗性の評価 実施例1,2及び比較例で得た繊維を用い、図1に示し
た耐摩耗性測定装置で耐摩耗性を評価した。繊維が破断
するまでの回数を表2に示す。破断回数は、耐摩耗性の
評価結果を表わすもので、図1に示した耐摩耗性測定装
置で測定した値を示す。測定は、図1の円筒2に200
0#のエメリーペーパー3を捲きつけ、繊維1に0.3
g/dの荷重4をかけ、40回/分で往復運動(図1の
矢印)させ、繊維が破断するまでの回数を示した。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明で得られる高強力アクリル繊維
は、その機械的特性に優れ、ドライヤーキャンバスに使
用した場合、耐摩耗性が向上するため、耐久性が向上す
る。一方伸度が高いために、繊維を加工して編物・織物
を作成する際にも工程通過性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐摩耗性測定装置の模式図である。
【符号の説明】
1 繊維 2 円筒 3 エメリーペーパー 4 荷重

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも80重量%のアクリロニトリル
    を含有する重量平均分子量50万以上のアクリロニトリ
    ル系重合体を、有機溶剤に10〜20重量%の割合で溶
    解した紡糸原液を、円形ノズルを用いて乾式紡糸し、紡
    糸筒出口での繊維中の溶剤含有量が20〜40重量%と
    なるように紡糸筒内で溶剤を蒸発させて糸条を得、この
    糸条を10倍以上延伸することを特徴とする、耐摩耗性
    に優れた高強力アクリル繊維の製造方法。
JP8345192A 1992-03-05 1992-03-05 耐摩耗性に優れた高強力アクリル繊維の製造方法 Pending JPH05247718A (ja)

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