JPH05247960A - 二層着色重防食被覆鋼矢板 - Google Patents

二層着色重防食被覆鋼矢板

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JPH05247960A
JPH05247960A JP5061792A JP5061792A JPH05247960A JP H05247960 A JPH05247960 A JP H05247960A JP 5061792 A JP5061792 A JP 5061792A JP 5061792 A JP5061792 A JP 5061792A JP H05247960 A JPH05247960 A JP H05247960A
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steel sheet
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layer
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JP5061792A
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Nobuki Yoshizaki
吉崎信樹
Yoshihisa Kayazono
義久 仮屋園
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被覆が各種の色彩を有して美観に優れている
二層着色重防食被覆鋼矢板を提供する。 【構成】 鋼矢板1の山面又は谷面に、下地処理を施
し、変性ポリオレフィン接着剤層4を介して、紫外線安
定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色顔料の4成分を
含有する電子線架橋着色ポリオレフィン層5を積層し、
その表面に改質処理を施し、各種色彩の着色塗料6を順
次積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海岸、河川、港湾等で用
いられる鋼構造物に使用する重防食被覆鋼矢板に関し、
更に詳しくは重防食被覆の外表面に各種色彩の着色ポリ
オレフィン被覆上に着色塗料を積層することによって、
極めて優れた色彩性を持ち美観に優れ、かつ着色塗膜と
重防食被覆の間の光劣化防止と耐水接着性がともに優れ
た重防食被覆鋼矢板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリオレフィン被覆鋼材、例えば
ポリオレフィン被覆鋼矢板の被覆には、耐候性・防食性
に優れた黒色のポリエチレンを用いている。しかしなが
ら、最近の都市景観、あるいは河川、港湾等の鋼構造物
の美観景観に対する市場ニーズの高まりから、各種の色
彩に着色されて環境に調和し、かつ耐候性に優れた重防
食被覆鋼矢板の開発が望まれている。かかるニーズに対
しては、例えば、図3の特願02−221715に示さ
れるように、外表面にコロナ放電処理を施した黒色のポ
リオレフィン被覆鋼材の表面に、各種色彩を有するフッ
素系塗料塗膜を順次積層した重防食被覆鋼材がある。図
において、7は鋼矢板、8はクロメート処理剤被膜層、
9はエポキシプライマー層、10は変性ポリオレフィン
接着剤層、11は0.05〜5.0%酸化防止剤を含
み、かつ該表面を「ぬれ指数(表面張力)」で36dy
ne/cm以上になるようにコロナ放電処理を行なった
電子線架橋着色ポリオレフィン、12はウレタンプライ
マー層、13は着色フッ素塗料層を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に重防食被覆鋼材
に用いられるポリオレフィンでは、耐候性に優れたカー
ボンブラックを添加して使用するために、ポリオレフィ
ンが黒色となり、着色塗料で塗装した場合に光が塗料塗
膜を透過すると、優れた質感、色の深見、色彩性を実現
することが出来ないという問題がある。また、従来の酸
化防止剤のみを含み、表面改質処理を施した電子線架橋
ポリオレフィンでは、干満部における太陽光照射と水へ
の浸漬が繰り返された状態では、ポリオレフィン被覆の
表面の光劣化とポリオレフィンと塗料の接着界面への水
の侵入による接着劣化を十分抑制できないため塗料の密
着性が低下し、塗料塗膜の剥離が生じやすいといった問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題を解決すべく鋭意検討した結果、塗料塗膜下のポリオ
レフィン被覆を着色顔料で塗料と同色、あるいは異なる
色彩に着色することで優れた色彩性が得られ、さらに、
添加剤を加えることで、干満帯部での良好な塗料密着性
が得られることを見いだした。その結果、下地処理を施
した鋼矢板の山面または谷面に、変性ポリオレフィン接
着剤層を介して接着した特定のヒンダードアミン系紫外
線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェノ
ール系酸化防止剤、着色顔料の4成分を含み、かつ該表
面を酸素濃度で10%以上になるように火炎処理、ある
いはコロナ放電処理を施した電子線架橋着色ポリオレフ
ィン層の表面に、各種色彩のフッ素系塗料、アクリル−
シリコン系塗料、アクリルーウレタン系塗料等の着色塗
料塗膜を順次積層することによって、上述の問題点を解
決できることを見出し本発明に至った。
【0005】即ち、本発明は、図1に示す如く、鋼矢板
1の山面に、ブラスト処理等の除錆後、クロメート皮膜
2とエポキシプライマー層3を順次積層して下地処理を
施し、変性ポリオレフィン接着剤層4を介して、最外層
に特定のヒンダードアミン系紫外線安定剤、ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤、フェノール系酸化防止剤、着
色顔料の4成分を含み、かつ該表面を酸素濃度で10%
以上になるように火炎処理、あるいはコロナ放電処理を
施した電子線架橋着色ポリオレフィン層5に、各種色彩
のフッ素系塗料、アクリル−シリコン系塗料、アクリル
ーウレタン系塗料等の着色塗料塗膜6を順次積層したこ
とを特徴とする二層着色重防食被覆鋼矢板および、図2
に示す如く、鋼矢板1の谷面に、ブラスト処理等の除錆
後、クロメート皮膜2とエポキシプライマー層3を順次
積層して下地処理を施し、変性ポリオレフィン接着剤層
4を介して最外層に特定のヒンダードアミン系紫外線安
定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェノール
系酸化防止剤、着色顔料の4成分を含み、かつ該表面を
酸素濃度で10%以上になるように火炎処理、あるいは
コロナ放電処理を施した電子線架橋着色ポリオレフィン
層5に、各種色彩のフッ素系塗料、アクリル−シリコン
系塗料、アクリルーウレタン系塗料等の着色塗料塗膜6
を順次積層したことを特徴とする二層着色重防食被覆鋼
矢板である。以下、本発明につき詳細に説明する。
【0006】本発明に用いる鋼矢板とは、炭素鋼、ステ
ンレス鋼等の合金鋼でできた鋼矢板である。また、鋼矢
板の耐食性を向上させる目的で、鋼矢板の表面に亜鉛、
アルミニウム、ニッケルなどのメッキ、亜鉛−鉄、亜鉛
−アルミニウム、亜鉛−ニッケル−コバルト等の合金メ
ッキ、あるいは、該メッキまたは合金メッキにシリカ、
酸化チタン等の無機微粒子を分散させた分散メッキ等を
施したものを用いることが出来る。
【0007】本発明の二層着色重防食被覆鋼矢板を製造
する場合、鋼矢板の山面あるいは谷面にグリッドブラス
ト、サンドブラスト等でブラスト処理して除錆したの
ち、クロメート処理剤を塗布し焼き付ける。次いで、そ
の表面にエポキシプライマーを塗布し、加熱・硬化させ
て下地処理を行ない、ただちに、無水マレイン酸等でポ
リオレフィンを変性した変性ポリオレフィン接着剤を静
電粉体塗装して溶融し、その表面に本発明の電子線架橋
着色ポリオレフィンシートを貼付けるか、あるいは、接
着剤層をあらかじめラミネートした電子線架橋着色ポリ
オレフィン−変性ポリオレフィンラミネートシートを貼
付け、水冷した後、その表面を火炎またはコロナ放電処
理によって改質し、着色塗料を塗装し製造する。本発明
の骨子からして、該被覆鋼矢板の山面あるいは谷面に電
子線架橋着色ポリオレフィンと着色塗料層が強固に積層
被覆されていればよく、下地処理に従来公知のクロメー
ト処理剤、エポキシプライマー、リン酸塩処理、シラン
カップリング剤等の単独、あるいはこれらの下地処理の
組み合わせを用いる。
【0008】本発明の変性ポリオレフィン接着剤層と電
子線架橋着色ポリオレフィン層の形成に用いるポリオレ
フィンとしては、ポリエチレン、ポリブテン、あるいは
エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン
等のα−オレフィンとの共重合体を用いる。
【0009】変性ポリオレフィン接着剤としては、ポリ
オレフィンを無水マレイン酸などの酸無水物で変性した
変性ポリオレフィン、ポリオレフィンにエチレン−プロ
ピレンラバーなどのエラストマーを添加したものを酸無
水物で変性した変性ポリオレフィン、あるいはこれらの
変性ポリオレフィンをポリオレフィンで希釈した接着剤
を用いるが、これら以外のポリオレフィン系接着剤で
も、強固な接着が可能であれば使用できる。
【0010】電子線架橋着色ポリオレフィン層は、表面
改質処理による表層劣化の進行と塗料塗膜を透過してく
る紫外線による表層劣化、及び水による塗料塗膜の接着
力の低下を防止するために、特定のヒンダードアミン系
紫外線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フ
ェノール系酸化防止剤、着色顔料の4成分を必須成分と
して添加する。
【0011】電子線架橋着色ポリオレフィン層に添加す
るヒンダードアミン系紫外線安定剤としては、ポリ
[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサンメチレン{(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペジル)イミノ}](化1参照)又は、
N,N´−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミ
ン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6
−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物(化2参照)
を0.2〜2.0wt%と、ビス−[2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジニル]セバケート(化3参
照)の0.1〜0.6wt%の割合での混合添加が最も
効果的である。
【0012】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(化4参
照)、又は、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(化
5参照)、又は2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(化6参照)を
0.1〜1.0wt%添加して用いる。
【0013】フェノール系酸化防止剤としては、ペンタ
エリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](化
7参照)、又はオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(化
8参照)、又はN,N´−ヘキサメチレンビス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミ
ド)(化9参照)、又は1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン(化10参照)等を0.01〜
1.0wt%添加し用いる。
【0014】前述のヒンダードアミン系紫外線安定剤
(化1〜3)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(化
4〜6)及びフェノール系酸化防止剤(化7〜10)の
構造を次に示す。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】着色顔料としては、一般に市販の酸化チタ
ン、チタンイエロー、鉄黒等の酸化鉄系、黄鉛等の鉛
系、コバルトブルー、コバルトグリーン等の金属酸化物
系、紺青、カドミウムなど無機顔料、フタロシアニング
リーン、フィタロシアニンブルー、キナクリドンレッ
ド、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリ
ノンイエローなどの有機顔料、カーボンブラックを利用
し、これらの顔料を1種または2種以上混合して調色
し、0.2〜20.0wt%添加する。
【0026】これらの1成分を欠く場合は、長期間の紫
外線照射と没水が組み合わされた条件において、表層が
劣化し塗料との密着力が低下する。また、上記範囲を超
過した場合には、添加剤のブリドアウトが顕著になるた
め、表面改質を行なった場合の処理効果が不十分になり
やすい。
【0027】次に電子線架橋着色ポリオレフィン被覆鋼
矢板の電子線架橋着色ポリオレフィン被覆表面に施す表
面改質処理について説明する。電子線架橋着色ポリオレ
フィンは表層に極性基である酸化誘導基を殆ど持たない
(表層数nm中に約5%程度)ため着色塗料を塗布して
も密着しない。このため、表面を改質して極性基を導入
する必要がある。表面改質処理としては火炎処理、又
は、コロナ放電処理を用いて、ポリオレフィンの表層の
数nm中に10%以上の酸素を導入し、着色塗料との接
着性を持たせる必要がある。表面への極性基の導入量
は、簡易的にはESCA等の分析方法を用いて定量す
る。また、表面改質処理は、表面に十分な極性基の導入
が可能であれば、他の処理方法を用いても構わない。表
面極性基の導入が不十分な場合は、干満帯実用使用試験
後に該ポリオレフィン被覆と各種色彩の着色塗料塗膜と
の間の密着力が低下し、該着色塗料塗膜にブリスタが発
生する。次に、本発明に用いる塗料について説明する。
該塗料としては、耐候性の面から、新東塗料社製の各種
色彩のNYポリンK、大日本塗料社製の各種色彩のVト
ップ#100等の一般市販のアクリル−ウレタン系塗
料、中国塗料社製の各種色彩のシリカラック、新東塗料
社製の各種色彩のセラフォルテ等の一般市販のアクリル
−シリコン系塗料、日本ペイント社製の各種色彩デュフ
ロン、新東塗料社製の各種色彩のVフロン等の一般市販
フッ素系塗料等を用いることが望ましい。
【0028】
【発明の作用】本発明の二層着色重防食被覆鋼矢板は、
図1及び図2に示す如く、鋼矢板1の山面または谷面の
表面に、クロメート処理2、プライマー3を塗布し下地
処理を施し、変性ポリオレフィン接着剤層4を介して接
着した特定のヒンダードアミン系紫外線安定剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤、フェノール系酸化防止
剤、着色顔料の4成分を必須成分として含み、かつ該表
面を酸素濃度で10%以上になるように火炎処理、ある
いはコロナ放電処理等の表面改質法で処理を施した電子
線架橋着色ポリオレフィン層5の表面に、各種色彩のフ
ッ素系塗料、アクリル−シリコン系塗料、アクリル−ウ
レタン系塗料等の着色塗料塗膜6を順次積層したことを
特徴とする。
【0029】下地処理であるクロメート処理層2、及び
エポキシプライマー層3は上部の変性ポリオレフィン層
接着剤層4と鋼材との間に長期間の接水環境においても
十分な密着力を維持し、鋼材の被覆剥離を防止するため
に必要である。前記クロメート皮膜2は、全クロム付着
量換算で50〜1000mg/m2 の付着量、エポキシ
プライマー皮膜3は10〜150μmの膜厚が良好な結
果が得られる。電子線架橋着色ポリオレフィン層5は、
接着性が無いためポリオレフィンを変性し接着性を持た
せた変性ポリオレフィン接着剤層4が必要である。電子
線架橋着色ポリオレフィン層5は、特定のヒンダードア
ミン系紫外線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、フェノール系酸化防止剤、着色顔料の4成分を必須
成分として含むことで、表面に塗料を塗布した場合の優
れた色彩性と、表面劣化防止による塗料密着力の維持の
機能を持ち、防食性能と被覆性から、1〜8mm程度の
膜厚が適当である。電子線架橋着色ポリオレフィン5の
表面に施す表面改質は、火炎、コロナ等の処理を行なう
ことで、数nmの表面中に酸素濃度が10%以上になる
ように処理し、表面に接着性を持たせる必要がある。着
色塗料塗膜6は、優れた色彩と長期の耐候性を鋼矢板の
最外層に施すために必要であり、10〜100μmの膜
厚で塗装する。特に優れた色彩性が必要な場合、塗布後
の膜厚で半透明皮膜を形成する様に塗料中の顔料濃度を
調整すると良好な色彩性が得られる。
【0030】
【実施例】FSP−III 型、長さ5500mmの鋼矢板
のテーブルローラー上で移送しながら、谷部をグリッド
ブラスト処理して除錆し、クロメート処理剤を全クロム
付着量が350mg/m2 になるように塗布し焼き付
け、エポキシプライマーを膜厚が50μmになるように
スプレー塗装し、高周波誘導加熱で200℃に加熱して
硬化させ、次いで、その表面に無水マレイン酸変性ポリ
エチレン接着剤を400〜600μmの厚みになるよう
に静電粉体塗装した。次いで、膜厚2mmのヒンダード
アミン系紫外線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤、フェノール系酸化防止剤、着色顔料の4成分を含
む電子線架橋着色ポリオレフィンシートを貼付け水冷
し、ポリオレフィンの表面に火炎処理、あるいはコロナ
放電処理を用いて改質処理を行なった後、アクリル−ウ
レタン系塗料(大日本塗料)、アクリル−シリコン系塗
料(新東塗料)、フッ素系塗料(日本ペイント)のいず
れかを膜厚が30μmになるようにスプレー塗装して本
発明による二層着色重防食鋼矢板1〜24を得た。表面
改質後の電子線架橋着色ポリオレフィン被覆表面は島津
社製のelectron spectroscopy
for chemcal analysis装置を用い
て表層部を元素分析し、酸素濃度が10%以上になって
いることを確認した。
【0031】
【比較例1〜2】FSP−III 型、長さ5500mmの
鋼矢板のテーブルローラー上で移送しながら、谷部をグ
リッドブラスト処理して除錆しクロメート処理剤を全ク
ロム付着量が350mg/m2 になるように塗布し焼き
付け、エポキシプライマーを膜厚が50μmになるよう
にスプレー塗装し、高周波誘導加熱で200℃に加熱し
て硬化させ、次いで、その表面に無水マレイン酸変性ポ
リエチレン接着剤を400〜600μmの厚みになるよ
うに静電粉体塗装した。次いで、酸化防止剤0.05〜
5.0%含む膜厚2mmの電子線架橋着色低密度ポリエ
チレンシートを貼付け水冷し、ポリエチレンの表面にコ
ロナ放電処理を用いて改質処理を行なった後、フッ素系
塗料(日本ペイント)を膜厚が30μmになるようにス
プレー塗装して特願02−221715に相当する比較
着色重防食鋼矢板1〜2を得た。表面改質後の電子線架
橋黒色低密度ポリエチレン被覆表面はJISK6768
に規定された「ポリエチレン及びポリプロピレンフィル
ムのぬれ試験方法」で「ぬれ指数(表面張力)」は40
dyne/cmであった。
【0032】
【比較例3〜18】FSP−III 型、長さ5500mm
の鋼矢板のテーブルローラー上で移送しながら、谷部を
グリッドブラスト処理して除錆しクロメート処理剤を全
クロム付着量が350mg/m2 になるように塗布し焼
き付け、エポキシプライマーを膜厚が50μmになるよ
うにスプレー塗装し、高周波誘導加熱で200℃に加熱
して硬化させた。次いでその表面に無水マレイン酸変性
ポリエチレン接着剤を400〜600μmの厚みになる
ように静電粉体塗装した。次いで、膜厚2mmのヒンダ
ードアミン系紫外線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤、フェノール系酸化防止剤、着色顔料を調整し
た電子線架橋着色ポリエチレンシートを貼付け水冷し、
ポリエチレンの表面に火炎処理、あるいはコロナ放電処
理を用いて改質処理を行なった後、アクリル−ウレタン
系塗料(大日本塗料)、アクリル−シリコン系塗料(新
東塗料)、フッ素系塗料(日本ペイント)のいずれかを
膜厚が30μmになるようにスプレー塗装して比較着色
重防食鋼矢板3〜18を得た。
【0033】実施例、比較例における電子線架橋着色ポ
リオレフィンに添加したヒンダードアミン系紫外線安定
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェノール系
酸化防止剤の略称について表1〜3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】実施例、比較例における電子線架橋着色ポ
リオレフィンに添加したヒンダードアミン系紫外線安定
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェノール系
酸化防止剤、着色顔料の4成分、及び表面改質法、着色
塗料について、表4〜8に示す。
【0038】以上のようにして得た本発明による二層着
色重防食被覆鋼矢板1〜24と比較重防食被覆鋼矢板1
〜18を、製造後、被験者50人の視覚検査により、着
色ポリオレフィン(青)上に、同色(青)の塗料を塗っ
た非常に優れた色彩性での状態を10点、黒色ポリオレ
フィンのみの色彩性の殆ど無い状態を0点として色彩性
の相対的評価を行なった。また、干満帯実使用試験とし
て、製造した被覆鋼矢板を切断加工し、70mm幅×1
50mm長さ×3.2mm厚みの切り板とし、カーボン
アーク灯式のサンシャインウェザオメータ[ブラックパ
ネル温度:63℃、相対湿度:50%]によりこれらの
切り板に紫外線照射を1000時間、及び60℃の温水
に1000時間浸漬を組み合わせて6サイクルの試験を
行ない、終了後、着色塗料塗膜のブリスタの発生の観察
とともに、着色塗料塗膜と電子線架橋着色ポリオレフィ
ン被覆との間の接着力試験「碁盤目試験:JIS K5
400に従い、接着力を0〜10点の評価(10点満
点)で表示」を行なった。結果を表4〜8に示す。表の
結果からも明らかなように、本発明による二層着色重防
食被覆鋼矢板は、従来の重防食被覆鋼矢板に比較して、
塗料の発色も良く色彩性に優れ、干満帯実使用試験の後
も、着色塗料塗膜のブリスタ発生もなく、かつ着色塗料
塗膜と電子線架橋着色ポリオレフィン被覆との間の密着
力も十分高い。一方、比較例1〜2での黒色ポリオレフ
ィン被覆を用いた場合は、塗料の発色が悪く、添加剤も
酸化防止剤のみを加えた状態では、干満帯実使用試験後
の塗料密着力も低下する。また、比較例3〜6の電子線
架橋着色ポリオレフィンに添加する4成分のうち1成分
でも欠けた場合、比較例7の表面改質を行なわなかった
場合、比較例8〜16の添加成分範囲と表面改質処理範
囲を越えた場合、比較例17〜18の別添加剤を使用し
た場合には、干満帯実用試験後の密着力が低下する。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、下
地処理を施した鋼矢板の山面または谷面に、変性ポリオ
レフィン接着剤層を介して接着した特定のヒンダードア
ミン系紫外線安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、フェノール系酸化防止剤、着色顔料の4成分を含
み、かつ該表面を酸素濃度で10%以上になるように火
炎処理、あるいはコロナ放電処理を施した着色ポリオレ
フィン層の表面に、各種色彩のフッ素系塗料、アクリル
−シリコン系塗料、アクリル−ウレタン系塗料等の着色
塗料塗膜を順次積層した電子線架橋着色ポリオレフィン
を有する被覆鋼矢板は、従来の重防食被覆鋼矢板に比較
して、優れた色彩性を持ち、表面改質部位の劣化が少な
いため各種色彩のフッ素系塗料、アクリル−シリコン系
塗料、アクリル−ウレタン系塗料等の着色塗料と電子線
架橋着色ポリオレフィン被覆との間の耐水接着性が優れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼矢板の山部に本発明の被覆を施した二層着色
重防食被覆鋼矢板の一部断面図。
【図2】鋼矢板の谷部に本発明の被覆を施した重防食被
覆鋼矢板の一部断面図。
【図3】従来の重防食被覆鋼材の一部断面図。
【符号の説明】
1…鋼矢板 2…クロメート処
理剤被膜層 3…エポキシプライマー層 4…変性ポリオレ
フィン接着剤層 5…特定のヒンダードアミン系紫外線安定剤、ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤、フェノール系酸化防止剤、
着色顔料の4成分を含み、かつ該表面を酸素濃度で10
%以上になるように火炎処理等の表面改質を行なった電
子線架橋着色ポリオレフィン 6…各種色彩のフッ素系塗料、アクリル−シリコン系塗
料、アクリル−ウレタン系塗料等の着色塗料層 7…鋼矢板 8…クロメート
処理剤被膜層 9…エポキシプライマー層 10…変性ポリオレ
フィン接着剤層 11…0.05〜5.0%酸化防止剤を含み、かつ該表
面を「ぬれ指数(表面張力)」で36dyne/cm以
上になるようにコロナ放電処理を行なった電子線架橋着
色ポリオレフィン 12…ウレタンプライマー層 13…着色フッ素
塗料層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理を施した鋼矢板の山面または谷
    面に、変性ポリオレフィン接着剤を介して防食層として
    下記の〜の成分を必須成分として含有する電子線架
    橋着色ポリオレフィン層を積層し、かつ該外表面を改質
    処理し、各種色彩のフッ素系塗料、アクリル−シリコン
    系塗料、アクリル−ウレタン系塗料のいずれかの着色塗
    料塗膜を順次積層したことを特徴とする重防食被覆鋼矢
    板 ヒンダードアミン系紫外線安定剤 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 フェノール系酸化防止剤 着色顔料
  2. 【請求項2】 ヒンダードアミン系酸化防止剤が、ポリ
    [{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミ
    ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
    {(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
    イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
    チル−4−ピペジル)イミノ}]又は、N,N´−ビス
    (3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビ
    ス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメ
    チル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,
    5−トリアジン縮合物を0.2〜2.0wt%、ビス−
    [2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル]
    セバケートを0.1〜0.6wt%の混合添加であっ
    て、かつベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が2−(3
    −t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)
    −5−クロロベンゾトリアゾール、又は(2−(3,5
    −ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−ク
    ロロベンゾトリアゾール、又は2−(3,5−ジ−t−
    アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
    を0.1〜1.0wt%であって、フェノール系酸化防
    止剤が0.01〜1.0wt%、着色顔料が0.2〜2
    0.0wt%であることを特徴とする請求項1の二層着
    色重防食被覆鋼矢板。
  3. 【請求項3】 電子線架橋着色ポリオレフィンの表面改
    質法として、該外表面の酸素濃度が10%以上になるよ
    うに火炎処理または、コロナ放電処理を施し、着色塗料
    塗膜を順次積層したことを特徴とする請求項1の二層着
    色重防食被覆鋼矢板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07256765A (ja) * 1994-03-25 1995-10-09 Okamura Corp 表皮材をもって被覆された発泡成形体の製造方法
WO2014092097A1 (ja) * 2012-12-13 2014-06-19 富士フイルム株式会社 フッ素原子含有フェノール化合物
US11274411B2 (en) * 2018-07-10 2022-03-15 Edelman Projects Pty Ltd Wall protection assembly

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