JPH0524876B2 - - Google Patents
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- JPH0524876B2 JPH0524876B2 JP62072518A JP7251887A JPH0524876B2 JP H0524876 B2 JPH0524876 B2 JP H0524876B2 JP 62072518 A JP62072518 A JP 62072518A JP 7251887 A JP7251887 A JP 7251887A JP H0524876 B2 JPH0524876 B2 JP H0524876B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drying
- ceramics
- water
- temperature
- microwave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Drying Of Solid Materials (AREA)
Description
[技術分野]
セラミツクスグリーンの製造技術の分野に属す
る。さらに詳しくは、所望の収縮特性をもつたグ
リーンを得ることのできるセラミツクスの均一乾
燥技術の分野に属する。 なお、この発明において使用する技術的用語の
意味は以下の通りである。 坏土…成形前の水を含んだ粘土。 含水グリーン……乾燥前の水を含んだセラミ
ツクス成形物。 グリーン……乾燥後の水を含まないセラミツ
クス成形物。 焼成品…グリーンを焼成して得た最終製品。 収縮…特に断わらない限り焼成時の収縮を表
わす。 [背景技術] セラミツク製品は非常に広範囲な用途に用いら
れる様になり、それに応じて諸特性の性能向上の
要求が益々厳しくなつて来た。特にセラミツクス
の場合、所望の形に成形した後、焼成を行うと約
10〜20%の寸法収縮を起こす。この寸法収縮性は
成形等を含めたグリーンの調整方法に大きく依存
するため、その調整方法に様々な工夫が盛り込ま
れてきた。例えばハイブリツドIC用基板の場合、
自動化ラインで基板上にIC等をアセンブリング
するため、その寸法精度は所望の寸法に対して±
0.25%以下というように、非常に高レベルの要求
がなされている。寸法が不安定になり、またバラ
ツキが大きくなる原因はグリーン密度のバラツキ
が大きいためである。成形直後は高含水率である
ため、乾燥工程により略絶乾状態にするが、その
際の脱水の方法により成形物系内に疎密が生じる
ため、収縮率にバラツキがあつたり極端な場合に
はクラツクが発生したりする。 従つて、均一に乾燥することが高寸法精度のセ
ラミツクス製品を得るための必須条件となる。 従来、含水グリーンの乾燥には遠赤外や熱風乾
燥が用いられ、また一部マイクロ波乾燥法も採用
されて来た。前二者では、遠赤外ヒーターや熱風
からの熱がセラミツクス表面に伝えられ、伝熱に
よつて内部が加熱されて乾燥が進行する。従つて
乾燥の効率が悪く、また表面付近が先に加熱され
るため、表面の有機バインダーの乾燥収縮によ
り、表面が水の移動に対して抵抗となり、乾燥速
度がむしろ低下する。また、マイクロ波乾燥では
セラミツクス内部から加熱されるため、前述の問
題点はないが、逆に急激に加熱されるため、不均
一なグリーンしか得られないと言う欠点があつ
た。したがつて、予想しうる焼成収縮特性をもつ
たグリーンを得るための均一乾燥方法の提供が要
望されていた。 [発明の目的] この発明は、予想しうる焼成収縮特性を持つ
た、均一に乾燥されたグリーンを得るための燥方
法を提供することを目的とする。 [発明の開示] 本発明の方法は、水系バインダーを用いた系に
適用される。例としてバインダーにメチルセルロ
ース(以下MCという)を用いた系について考え
る。同様の考え方は、他の水系バインダーを用い
た系にも適用できる。セラミツクスに適当量の
MC、および必要に応じて可塑剤を添加し、混合
混練した坏土を、所望の形状に成形して得た含水
グリーンの乾燥工程においては、水分の移動(脱
水)により収縮が起こる。この過程をもう少し詳
細にみると、脱水によりセラミツクス粉体が毛管
吸引力で引き寄せられ凝集するのに加えて、MC
の加熱、脱水による縮合により収縮が起こる。後
者は加熱方法により大きく左右され、場合によつ
てはMC分子内に水がとり残された形で収縮が止
まる場合もあり、焼成収縮の不均一の原因とな
る。これはMCの熱ゲル化の機構とも密接に関連
する。すなわち、MCのゲル化機構は、MCの高
メトキシ置換部分が疏水和し、架橋点となり、網
目構造(ゲル)を形成する。そのゲル化温度は60
〜90℃程度であるが、急激にこれ以上の温度に加
熱すると、網目構造の内部に水が閉じ込められ、
容易には脱水しなくなる。この場合、グリーン見
掛密度は小さくなる。従つて熱の与え方が、焼成
時の収縮特性に大きく影響することが分かる。次
に一般的な乾燥方法の特徴について述べる。 (1) 遠赤外乾燥法、熱風乾燥法 遠赤外ヒーターまたは熱風により、セラミツク
含水グリーン表面が加熱され、伝熱により内部が
加熱される。この加熱は伝熱加熱であるため、後
に述べるマイクロ波乾燥に比べて効率が悪い。ま
た表面が先に加熱されるので、前述したMCのゲ
ル化が表面で最初に進行し、内部が十分乾燥され
ないうちに表面が収縮する。それが抵抗となつて
脱水を妨げるため、その分余計に効率が低下す
る。バインダーによつても差があるが、アクリル
系バインダーではこの傾向は顕著である。また連
続乾燥工程でグリーンの安定化を計るため、表面
温度を計測しても内部との温度差があるため、精
度のよい計測が望めず、また応答速度も遅い。 (2) マイクロ波乾燥 一般にセラミツクスは誘電損失係数(εr・
tanδ)が小さく水は大きいので、含水グリーンの
乾燥にはマイクロ波乾燥が効率的である。しかも
材料内部から加熱される為、材料が均一温度とな
り、表面が先に収縮して脱水の抵抗となることも
ない。また応答性が速いため、連続乾燥工程で表
面温度をモニターしながらマイクロ波出力をコン
トロールし、表面温度を一定に保ことも可能であ
る。反面、急激に材料が加熱されるため、先に述
べた様な含水ゲルを生成しやすく、不均一グリー
ンの原因にもなりやすい。 本発明は、両者の欠点を補いつつ、かつ焼成時
の収縮率が予測できるグリーンの均一乾燥方法を
提供するものである。 セラミツクス粉と水、水系バインダーおよび必
要に応じて可塑剤を添加した混合物を、ニーダー
等で十分混練し成形機で所望の形に成形する方法
は、一般的に採用されている。簡単のためにセラ
ミツクス粉にアルミナ、水系バインダーとして
MC、可塑剤としてグリセリンを用い、押出機で
シート状に成形し、連続的に乾燥巻取りする場合
について述べる。同様の考え方は他の系の成形
法、水系バインダーあるいは可塑剤等の系にも適
用できる。 この系の含水率と乾燥収縮率の関係を第1図に
示す。このグラフによれば、高含水率(10%以
上)での含水率変化に対する乾燥収縮率の変化が
大きいことが分かる。この領域の乾燥にマイクロ
波を導入すると急激な収縮率のため含水ゲルが生
じやすい。また、含水グリーンを搬送するための
ベルトとの摩擦によるインタラクシヨンも大き
く、不均一乾燥の原因となる。この問題点を解決
するためマイクロ波乾燥機の前に予熱炉を設け
る。この予熱炉の目的は、含水グリーンをマイク
ロ波乾燥機に通す前に予熱し、併せて予備乾燥す
ることにあり、余熱炉としては熱風循環式予熱炉
が望ましい。何故なら遠赤外ヒーターによる加熱
では、シート表面が熱輻射により加熱されるた
め、表面が収縮し抵抗になる傾向がより強いのに
対し、熱風循環式ではこの傾向が少ないのに加え
て、表面から蒸発した水が熱風により持ち去られ
るため効率が高い。しかしこの方式でも先に述べ
た表面抵抗増加の問題は避けられないため、適当
な含水率までの乾燥に止めるべきである。どの程
度の含水率まで可能かは、乾燥速度対含水率の関
係を予備的に測定すれば分かる。その関係を第2
図に示すが、熱風循環式では8〜10%程度まで乾
燥可能であり、8〜10%程度まで予熱炉で予熱、
乾燥し、次いでマイクロ波乾燥機に連続的に搬入
する。なお、前記の予備乾燥の程度は、使用する
乾燥方式により異なる。含水グリーンは、マイク
ロ波炉に入つた時点では予熱されていて、含水率
も急激な乾燥収縮の起こらない程度まで減少して
おり、また表面抵抗もほとんどないことから非常
に効率よく乾燥される。第3図にマイクロ波
(2450MHz)パワーを横軸にしてセラミツクスの
表面温度および焼成時の線収縮率をプロツトした
グラフを示した。表面温度は赤外線温度計(ミノ
ルタ(株)製、IR−0510)を用い、マイクロ波炉出
口付近の天井に監視窓を設け、CaF2ガラスを介
してモニターした。この図よりマイクロ波出力が
高くなければ、ほぼ線形に表面温度は上昇する
が、線収縮率は2kwまではほぼ一定しており、
2kwを超すと急激に変化することが分かる。そし
て2kwのときの表面温度は約60℃であり、この温
度はMCのゲル化点である。従つて60℃以下の温
度になる様なマイクロ波パワーを選定し、一定出
力で乾燥すれば、ほぼ安定した線収縮率のグリー
ンが得られる。ここでの温度設定は、使用するバ
インダーのゲル化温度により変えることができ
る。 マイクロ波炉内に熱風を循環させれば、より乾
燥能力がアツプするので、熱風温度を一定にすれ
ばより効果的に安定したグリーンが得られる。こ
の様に調整したグリーンの焼成後の寸法およびそ
のバラツキは非常に安定しており、またクラツク
等が生じることもない。一方先に述べた様に、表
面に膜が張つたままで乾燥を終了した場合は、グ
リーンの密度が低く不均一であるためバラツキも
大きく、クラツクが生じやすい。この様な均一乾
燥方法は厚みの厚いもの、体積の大きいものに対
してより効果的である。何故ならマイクロ波がセ
ラミツクス成形物内部に入り込み、内部より加
熱、乾燥するためである。 前述のように、収縮率の安定化のためには材料
温度を安定させる必要があることが分かる。前記
の方法では、MCのゲル化点である60℃以下の材
料温度になるようなマイクロ波パワーを、一定出
力で与えれば安定化するが、更に高寸法精度の要
求される製品では、材料温度が一定になる様にコ
ントロールすることが必要となる。これを達成す
る為に、前述した赤外線温度計を用いて材料温度
をモニターしながら、常に一定温度となる様にマ
イクロ波パワーをコントロールした。温度をセン
シングしてパワーをコントロールするその応答性
は非常に良好で、温度のふれ幅は、一定出力の場
合±4℃であつたのに対し±1℃以内におさま
り、非常に好結果であつた。焼成後の寸法精度、
バラツキもより安定し、クラツク等の生じにくい
グリーンが得られる効果がある。 実施例 アルミナ粉(昭和電工(株)製、AL−45H)を96
重量部、タルク(松村産業(株)製、ハイフイラー
HF5000PJ)を4重量部、MC(信越化学(株)製、
SH−6000)を5重量部、水を15重量部、グリセ
リンを2重量部配合して坏土を調整した。 上記坏土を混合、混練後押出機にてシート状
(2mm厚)に成形した。得られたシートを第1表
に示した乾燥態様で乾燥した。第1表に示した通
り、本発明の方法が、乾燥の均一性において優れ
ていることが分かる。
る。さらに詳しくは、所望の収縮特性をもつたグ
リーンを得ることのできるセラミツクスの均一乾
燥技術の分野に属する。 なお、この発明において使用する技術的用語の
意味は以下の通りである。 坏土…成形前の水を含んだ粘土。 含水グリーン……乾燥前の水を含んだセラミ
ツクス成形物。 グリーン……乾燥後の水を含まないセラミツ
クス成形物。 焼成品…グリーンを焼成して得た最終製品。 収縮…特に断わらない限り焼成時の収縮を表
わす。 [背景技術] セラミツク製品は非常に広範囲な用途に用いら
れる様になり、それに応じて諸特性の性能向上の
要求が益々厳しくなつて来た。特にセラミツクス
の場合、所望の形に成形した後、焼成を行うと約
10〜20%の寸法収縮を起こす。この寸法収縮性は
成形等を含めたグリーンの調整方法に大きく依存
するため、その調整方法に様々な工夫が盛り込ま
れてきた。例えばハイブリツドIC用基板の場合、
自動化ラインで基板上にIC等をアセンブリング
するため、その寸法精度は所望の寸法に対して±
0.25%以下というように、非常に高レベルの要求
がなされている。寸法が不安定になり、またバラ
ツキが大きくなる原因はグリーン密度のバラツキ
が大きいためである。成形直後は高含水率である
ため、乾燥工程により略絶乾状態にするが、その
際の脱水の方法により成形物系内に疎密が生じる
ため、収縮率にバラツキがあつたり極端な場合に
はクラツクが発生したりする。 従つて、均一に乾燥することが高寸法精度のセ
ラミツクス製品を得るための必須条件となる。 従来、含水グリーンの乾燥には遠赤外や熱風乾
燥が用いられ、また一部マイクロ波乾燥法も採用
されて来た。前二者では、遠赤外ヒーターや熱風
からの熱がセラミツクス表面に伝えられ、伝熱に
よつて内部が加熱されて乾燥が進行する。従つて
乾燥の効率が悪く、また表面付近が先に加熱され
るため、表面の有機バインダーの乾燥収縮によ
り、表面が水の移動に対して抵抗となり、乾燥速
度がむしろ低下する。また、マイクロ波乾燥では
セラミツクス内部から加熱されるため、前述の問
題点はないが、逆に急激に加熱されるため、不均
一なグリーンしか得られないと言う欠点があつ
た。したがつて、予想しうる焼成収縮特性をもつ
たグリーンを得るための均一乾燥方法の提供が要
望されていた。 [発明の目的] この発明は、予想しうる焼成収縮特性を持つ
た、均一に乾燥されたグリーンを得るための燥方
法を提供することを目的とする。 [発明の開示] 本発明の方法は、水系バインダーを用いた系に
適用される。例としてバインダーにメチルセルロ
ース(以下MCという)を用いた系について考え
る。同様の考え方は、他の水系バインダーを用い
た系にも適用できる。セラミツクスに適当量の
MC、および必要に応じて可塑剤を添加し、混合
混練した坏土を、所望の形状に成形して得た含水
グリーンの乾燥工程においては、水分の移動(脱
水)により収縮が起こる。この過程をもう少し詳
細にみると、脱水によりセラミツクス粉体が毛管
吸引力で引き寄せられ凝集するのに加えて、MC
の加熱、脱水による縮合により収縮が起こる。後
者は加熱方法により大きく左右され、場合によつ
てはMC分子内に水がとり残された形で収縮が止
まる場合もあり、焼成収縮の不均一の原因とな
る。これはMCの熱ゲル化の機構とも密接に関連
する。すなわち、MCのゲル化機構は、MCの高
メトキシ置換部分が疏水和し、架橋点となり、網
目構造(ゲル)を形成する。そのゲル化温度は60
〜90℃程度であるが、急激にこれ以上の温度に加
熱すると、網目構造の内部に水が閉じ込められ、
容易には脱水しなくなる。この場合、グリーン見
掛密度は小さくなる。従つて熱の与え方が、焼成
時の収縮特性に大きく影響することが分かる。次
に一般的な乾燥方法の特徴について述べる。 (1) 遠赤外乾燥法、熱風乾燥法 遠赤外ヒーターまたは熱風により、セラミツク
含水グリーン表面が加熱され、伝熱により内部が
加熱される。この加熱は伝熱加熱であるため、後
に述べるマイクロ波乾燥に比べて効率が悪い。ま
た表面が先に加熱されるので、前述したMCのゲ
ル化が表面で最初に進行し、内部が十分乾燥され
ないうちに表面が収縮する。それが抵抗となつて
脱水を妨げるため、その分余計に効率が低下す
る。バインダーによつても差があるが、アクリル
系バインダーではこの傾向は顕著である。また連
続乾燥工程でグリーンの安定化を計るため、表面
温度を計測しても内部との温度差があるため、精
度のよい計測が望めず、また応答速度も遅い。 (2) マイクロ波乾燥 一般にセラミツクスは誘電損失係数(εr・
tanδ)が小さく水は大きいので、含水グリーンの
乾燥にはマイクロ波乾燥が効率的である。しかも
材料内部から加熱される為、材料が均一温度とな
り、表面が先に収縮して脱水の抵抗となることも
ない。また応答性が速いため、連続乾燥工程で表
面温度をモニターしながらマイクロ波出力をコン
トロールし、表面温度を一定に保ことも可能であ
る。反面、急激に材料が加熱されるため、先に述
べた様な含水ゲルを生成しやすく、不均一グリー
ンの原因にもなりやすい。 本発明は、両者の欠点を補いつつ、かつ焼成時
の収縮率が予測できるグリーンの均一乾燥方法を
提供するものである。 セラミツクス粉と水、水系バインダーおよび必
要に応じて可塑剤を添加した混合物を、ニーダー
等で十分混練し成形機で所望の形に成形する方法
は、一般的に採用されている。簡単のためにセラ
ミツクス粉にアルミナ、水系バインダーとして
MC、可塑剤としてグリセリンを用い、押出機で
シート状に成形し、連続的に乾燥巻取りする場合
について述べる。同様の考え方は他の系の成形
法、水系バインダーあるいは可塑剤等の系にも適
用できる。 この系の含水率と乾燥収縮率の関係を第1図に
示す。このグラフによれば、高含水率(10%以
上)での含水率変化に対する乾燥収縮率の変化が
大きいことが分かる。この領域の乾燥にマイクロ
波を導入すると急激な収縮率のため含水ゲルが生
じやすい。また、含水グリーンを搬送するための
ベルトとの摩擦によるインタラクシヨンも大き
く、不均一乾燥の原因となる。この問題点を解決
するためマイクロ波乾燥機の前に予熱炉を設け
る。この予熱炉の目的は、含水グリーンをマイク
ロ波乾燥機に通す前に予熱し、併せて予備乾燥す
ることにあり、余熱炉としては熱風循環式予熱炉
が望ましい。何故なら遠赤外ヒーターによる加熱
では、シート表面が熱輻射により加熱されるた
め、表面が収縮し抵抗になる傾向がより強いのに
対し、熱風循環式ではこの傾向が少ないのに加え
て、表面から蒸発した水が熱風により持ち去られ
るため効率が高い。しかしこの方式でも先に述べ
た表面抵抗増加の問題は避けられないため、適当
な含水率までの乾燥に止めるべきである。どの程
度の含水率まで可能かは、乾燥速度対含水率の関
係を予備的に測定すれば分かる。その関係を第2
図に示すが、熱風循環式では8〜10%程度まで乾
燥可能であり、8〜10%程度まで予熱炉で予熱、
乾燥し、次いでマイクロ波乾燥機に連続的に搬入
する。なお、前記の予備乾燥の程度は、使用する
乾燥方式により異なる。含水グリーンは、マイク
ロ波炉に入つた時点では予熱されていて、含水率
も急激な乾燥収縮の起こらない程度まで減少して
おり、また表面抵抗もほとんどないことから非常
に効率よく乾燥される。第3図にマイクロ波
(2450MHz)パワーを横軸にしてセラミツクスの
表面温度および焼成時の線収縮率をプロツトした
グラフを示した。表面温度は赤外線温度計(ミノ
ルタ(株)製、IR−0510)を用い、マイクロ波炉出
口付近の天井に監視窓を設け、CaF2ガラスを介
してモニターした。この図よりマイクロ波出力が
高くなければ、ほぼ線形に表面温度は上昇する
が、線収縮率は2kwまではほぼ一定しており、
2kwを超すと急激に変化することが分かる。そし
て2kwのときの表面温度は約60℃であり、この温
度はMCのゲル化点である。従つて60℃以下の温
度になる様なマイクロ波パワーを選定し、一定出
力で乾燥すれば、ほぼ安定した線収縮率のグリー
ンが得られる。ここでの温度設定は、使用するバ
インダーのゲル化温度により変えることができ
る。 マイクロ波炉内に熱風を循環させれば、より乾
燥能力がアツプするので、熱風温度を一定にすれ
ばより効果的に安定したグリーンが得られる。こ
の様に調整したグリーンの焼成後の寸法およびそ
のバラツキは非常に安定しており、またクラツク
等が生じることもない。一方先に述べた様に、表
面に膜が張つたままで乾燥を終了した場合は、グ
リーンの密度が低く不均一であるためバラツキも
大きく、クラツクが生じやすい。この様な均一乾
燥方法は厚みの厚いもの、体積の大きいものに対
してより効果的である。何故ならマイクロ波がセ
ラミツクス成形物内部に入り込み、内部より加
熱、乾燥するためである。 前述のように、収縮率の安定化のためには材料
温度を安定させる必要があることが分かる。前記
の方法では、MCのゲル化点である60℃以下の材
料温度になるようなマイクロ波パワーを、一定出
力で与えれば安定化するが、更に高寸法精度の要
求される製品では、材料温度が一定になる様にコ
ントロールすることが必要となる。これを達成す
る為に、前述した赤外線温度計を用いて材料温度
をモニターしながら、常に一定温度となる様にマ
イクロ波パワーをコントロールした。温度をセン
シングしてパワーをコントロールするその応答性
は非常に良好で、温度のふれ幅は、一定出力の場
合±4℃であつたのに対し±1℃以内におさま
り、非常に好結果であつた。焼成後の寸法精度、
バラツキもより安定し、クラツク等の生じにくい
グリーンが得られる効果がある。 実施例 アルミナ粉(昭和電工(株)製、AL−45H)を96
重量部、タルク(松村産業(株)製、ハイフイラー
HF5000PJ)を4重量部、MC(信越化学(株)製、
SH−6000)を5重量部、水を15重量部、グリセ
リンを2重量部配合して坏土を調整した。 上記坏土を混合、混練後押出機にてシート状
(2mm厚)に成形した。得られたシートを第1表
に示した乾燥態様で乾燥した。第1表に示した通
り、本発明の方法が、乾燥の均一性において優れ
ていることが分かる。
【表】
[発明の効果]
この発明は、セラミツクス粉に対して、水およ
び水系バインダーを配合し、さらに必要に応じて
可塑剤を添加して調整したセラミツクス坏土を、
所望の形に成形した後乾燥する際に、予備乾燥し
た後、マイクロ波乾燥機を用いて、連続的に乾燥
することを特徴とするので、均一に乾燥されたグ
リーンを提供することができる効果がある。
び水系バインダーを配合し、さらに必要に応じて
可塑剤を添加して調整したセラミツクス坏土を、
所望の形に成形した後乾燥する際に、予備乾燥し
た後、マイクロ波乾燥機を用いて、連続的に乾燥
することを特徴とするので、均一に乾燥されたグ
リーンを提供することができる効果がある。
第1図は含水グリーンの含水率と乾燥収縮率の
関係を示すグラフ、第2図は含水グリーンの含水
率と乾燥速度の関係を示すグラフ、第3図はマイ
クロ波パワーとマイクロ波乾燥機内のセラミツク
スの表面温度およびセラミツクスの焼結時の線収
縮率の関係を示すグラフである。
関係を示すグラフ、第2図は含水グリーンの含水
率と乾燥速度の関係を示すグラフ、第3図はマイ
クロ波パワーとマイクロ波乾燥機内のセラミツク
スの表面温度およびセラミツクスの焼結時の線収
縮率の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 セラミツクス粉に対して、水および水バイン
ダーを配合し、さらに必要に応じて可塑剤を添加
して調整したセラミツクス坏土を、所望の形に成
形して得た含水グリーンを乾燥する際に、予備乾
燥手段を施し、ついでマイクロ波乾燥機を用いて
連続的に乾燥するセラミツクスの乾燥法であつ
て、前記予備乾燥手段において、熱風乾燥機を使
用し、かつ8〜10%の含水率まで予備乾燥するこ
ととし、さらに前記マイクロ波乾燥機の炉内温度
を、セラミツクス坏土に使用したバインダーのゲ
ル化温度以下の温度にコントロールすることによ
り乾燥することを特徴とするセラミツクスの乾燥
法。 2 マイクロ波乾燥機の炉内温度をコントロール
する手段として、セラミツクス含水グリーンの温
度を、赤外線温度計を使用してモニターしなが
ら、前記成形物の表面温度が一定になる様にマイ
クロ波出力を調整する手段を用いることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載のセラミツクスの
乾燥法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62072518A JPS63236766A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | セラミツクスの乾燥法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62072518A JPS63236766A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | セラミツクスの乾燥法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63236766A JPS63236766A (ja) | 1988-10-03 |
| JPH0524876B2 true JPH0524876B2 (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=13491627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62072518A Granted JPS63236766A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | セラミツクスの乾燥法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63236766A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008015909A1 (en) * | 2006-07-31 | 2008-02-07 | Daikin Industries, Ltd. | Water repellent powder drying method, production process and production apparatus |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0375485A (ja) * | 1989-08-18 | 1991-03-29 | Kawasaki Refract Co Ltd | 不定形耐火物原料の乾燥方法 |
| JPH06293555A (ja) * | 1993-04-08 | 1994-10-21 | Shinagawa Refract Co Ltd | 耐火物練り土、造粒物等の乾燥方法 |
| GB2281016A (en) * | 1993-08-10 | 1995-02-15 | Ea Tech Ltd | Microwave-assisted processing of materials |
| CA2233623C (en) * | 1995-10-03 | 2006-08-29 | David A. Barclay | Microwave assisted chemical processes |
| JPH1157476A (ja) * | 1997-08-25 | 1999-03-02 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法 |
| JP2003137662A (ja) * | 2001-10-30 | 2003-05-14 | Kyocera Corp | セラミックス焼結体の製造方法 |
| JP5632229B2 (ja) * | 2010-08-06 | 2014-11-26 | 美濃窯業株式会社 | マイクロ波乾燥装置およびそれを用いた無機材料成形体の製造方法 |
| JP6815124B2 (ja) * | 2016-08-04 | 2021-01-20 | 蘇州松之源環保科技有限公司Suzhou Songzhiyuan Environmental Protection Technology Co., Ltd. | 熱風循環式加熱装置およびこの熱風循環式加熱装置を用いた分離膜構造体の製造方法 |
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1987
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