JPH0525546A - 高ねじり強度軸形状機械部品の製造方法 - Google Patents
高ねじり強度軸形状機械部品の製造方法Info
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- JPH0525546A JPH0525546A JP17813191A JP17813191A JPH0525546A JP H0525546 A JPH0525546 A JP H0525546A JP 17813191 A JP17813191 A JP 17813191A JP 17813191 A JP17813191 A JP 17813191A JP H0525546 A JPH0525546 A JP H0525546A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 焼割れを防止し、優れたねじり強さを有する
部品の製造方法を提供する。 【構成】 C:0.4〜0.8%を含有する鋼を用いて
軸形状部品を製造する時、所定の形状に加工後、高周波
焼入れ−焼戻しにより有効硬化層深さtと部品半径rの
比t/rを0.4〜0.8とし、かつ断面内平均硬さを
550以上とするか、またはC:0.3〜0.5%を含
有する鋼を用いて軸形状部品を製造する時、所定の形状
に加工後、浸炭焼入れ−焼戻しによりt/rを0.2〜
0.6とし、かつ断面内平均硬さHVaを550以上と
する。ただし断面を半径方向に同心円状にn個のリング
に分割し、n番目のリング状部分の硬さをHVn、面積
をSnとした時、 【数1】
部品の製造方法を提供する。 【構成】 C:0.4〜0.8%を含有する鋼を用いて
軸形状部品を製造する時、所定の形状に加工後、高周波
焼入れ−焼戻しにより有効硬化層深さtと部品半径rの
比t/rを0.4〜0.8とし、かつ断面内平均硬さを
550以上とするか、またはC:0.3〜0.5%を含
有する鋼を用いて軸形状部品を製造する時、所定の形状
に加工後、浸炭焼入れ−焼戻しによりt/rを0.2〜
0.6とし、かつ断面内平均硬さHVaを550以上と
する。ただし断面を半径方向に同心円状にn個のリング
に分割し、n番目のリング状部分の硬さをHVn、面積
をSnとした時、 【数1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高ねじり強度軸形状機械
部品の製造方法にかかわり、例えば、図1の(A)〜
(C)に示したようにセレーション部を有するシャフ
ト、フランジ付シャフト、外筒付シャフト等の自動車の
動力伝達系を構成する部品として、優れたねじり強さを
有する軸形状機械部品の製造方法に関するものである。
部品の製造方法にかかわり、例えば、図1の(A)〜
(C)に示したようにセレーション部を有するシャフ
ト、フランジ付シャフト、外筒付シャフト等の自動車の
動力伝達系を構成する部品として、優れたねじり強さを
有する軸形状機械部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の動力伝達系を構成する部品は、
近年の自動車エンジンの高出力化にともない、高強度化
(ねじり強さの向上)の指向が強い。これらの部品は、
通常中炭素鋼を所定の部品に成形加工し、高周波焼入れ
−焼戻しを施して製造されている。高周波焼入れ材のね
じり強さは、例えば「いすず技報、第67号9頁」にみ
られるように、高周波焼入れ深さを深くするほど向上す
る。しかしながら、現状ではねじり強さ(表面最大せん
断応力:以下τmax と呼ぶ)約150kgf/mm2 しか実現
できていない。
近年の自動車エンジンの高出力化にともない、高強度化
(ねじり強さの向上)の指向が強い。これらの部品は、
通常中炭素鋼を所定の部品に成形加工し、高周波焼入れ
−焼戻しを施して製造されている。高周波焼入れ材のね
じり強さは、例えば「いすず技報、第67号9頁」にみ
られるように、高周波焼入れ深さを深くするほど向上す
る。しかしながら、現状ではねじり強さ(表面最大せん
断応力:以下τmax と呼ぶ)約150kgf/mm2 しか実現
できていない。
【0003】また、特公昭63−62571号公報には
C;0.30〜0.38%、Mn;0.6〜1.5%、
B;0.0005〜0.0030%、Ti;0.01〜
0.04%、Al;0.01〜0.04%からなる鋼を
ドライブシャフトに成形し、高周波焼入れによる高周波
焼入れ深さと鋼部材半径の比を0.4以上とするドライ
ブシャフトの製造方法が示されている。しかしながら、
前記公報によるドライブシャフト材ではその第1図にみ
られるように、やはり、τmax は約160kgf/mm2 程度
しか実現できていない。
C;0.30〜0.38%、Mn;0.6〜1.5%、
B;0.0005〜0.0030%、Ti;0.01〜
0.04%、Al;0.01〜0.04%からなる鋼を
ドライブシャフトに成形し、高周波焼入れによる高周波
焼入れ深さと鋼部材半径の比を0.4以上とするドライ
ブシャフトの製造方法が示されている。しかしながら、
前記公報によるドライブシャフト材ではその第1図にみ
られるように、やはり、τmax は約160kgf/mm2 程度
しか実現できていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したτ
max =150〜160kgf/mm2 の強さレベルは、自動車
の動力伝達系部品の強さレベルとして十分であるとは言
えないのが現状である。一方、高周波焼入れ材では、高
強度化にともなって焼割れが発生しやすくなり、その抑
制が現在重要な課題の一つとなっている。
max =150〜160kgf/mm2 の強さレベルは、自動車
の動力伝達系部品の強さレベルとして十分であるとは言
えないのが現状である。一方、高周波焼入れ材では、高
強度化にともなって焼割れが発生しやすくなり、その抑
制が現在重要な課題の一つとなっている。
【0005】本発明の目的は、τmax が180kgf/mm2
以上の優れたねじり強さを有し、かつ焼割れ感受性の小
さい軸形状を有する高周波焼入れ、あるいは浸炭焼入れ
部品の製造方法を提供しようとするものである。
以上の優れたねじり強さを有し、かつ焼割れ感受性の小
さい軸形状を有する高周波焼入れ、あるいは浸炭焼入れ
部品の製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用】本発明者らは、優
れたねじり強さを有し、かつ焼割れ感受性の小さい部品
を実現するために、鋭意検討を行い、次の知見を得た。 (1)ねじり強さは、下記で定義される断面内平均硬さ
に比例して向上し、τma x が180kgf/mm2 以上の優れ
たねじり強さを得るためには断面内平均硬さHVaを5
50以上とすることが必要である。
れたねじり強さを有し、かつ焼割れ感受性の小さい部品
を実現するために、鋭意検討を行い、次の知見を得た。 (1)ねじり強さは、下記で定義される断面内平均硬さ
に比例して向上し、τma x が180kgf/mm2 以上の優れ
たねじり強さを得るためには断面内平均硬さHVaを5
50以上とすることが必要である。
【0007】断面内平均硬さの定義;図2に示したよう
に、断面を半径方向に同心円状にn個のリングに分割
し、n番目のリング状部分の硬さをHVn、面積をSn
とした時、
に、断面を半径方向に同心円状にn個のリングに分割
し、n番目のリング状部分の硬さをHVn、面積をSn
とした時、
【0008】
【数3】
【0009】(2)断面内平均硬さの増加は、高炭素鋼
を用いて焼入れ深さをより深くするか、もしくは中炭素
鋼を用いてより深く浸炭焼入れすることによって実現可
能である。ただし、ともに焼入れ深さを深くし過ぎる
と、焼割れを起こす危険性があるので、焼入れ深さに上
限が存在する。 (3)さらに、上記に加えて、高周波焼入れ−焼戻し
後、または浸炭焼入れ−焼戻し後、ショットピーニング
処理を行うことにより、さらにねじり強さは増加する。
を用いて焼入れ深さをより深くするか、もしくは中炭素
鋼を用いてより深く浸炭焼入れすることによって実現可
能である。ただし、ともに焼入れ深さを深くし過ぎる
と、焼割れを起こす危険性があるので、焼入れ深さに上
限が存在する。 (3)さらに、上記に加えて、高周波焼入れ−焼戻し
後、または浸炭焼入れ−焼戻し後、ショットピーニング
処理を行うことにより、さらにねじり強さは増加する。
【0010】本発明は以上の新規なる知見に基づいてな
されたものであって、その要旨とするところは、重量比
として、C:0.4〜0.8%を含有する鋼を用いて軸
形状機械部品を製造するに際して、所定の部品形状に成
形加工後、高周波焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深
さtと部品半径rの比t/rを0.4〜0.8とし、か
つ上記で定義される断面内平均硬さHVaを550以上
とするか、またはC:0.3〜0.5%を含有する鋼を
用いて軸形状機械部品を製造するに際して、所定の部品
形状に成形加工後、浸炭焼入れ−焼戻しにより、有効硬
化層深さtと部品半径rの比t/rを0.2〜0.6と
し、かつ上記で定義される断面内平均硬さHVaを55
0以上とし、またはさらに熱処理後、アークハイト0.
5mmA以上の強さでショットピーニング処理を行うこ
とを特徴とする高ねじり強度軸形状機械部品の製造方法
にある。
されたものであって、その要旨とするところは、重量比
として、C:0.4〜0.8%を含有する鋼を用いて軸
形状機械部品を製造するに際して、所定の部品形状に成
形加工後、高周波焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深
さtと部品半径rの比t/rを0.4〜0.8とし、か
つ上記で定義される断面内平均硬さHVaを550以上
とするか、またはC:0.3〜0.5%を含有する鋼を
用いて軸形状機械部品を製造するに際して、所定の部品
形状に成形加工後、浸炭焼入れ−焼戻しにより、有効硬
化層深さtと部品半径rの比t/rを0.2〜0.6と
し、かつ上記で定義される断面内平均硬さHVaを55
0以上とし、またはさらに熱処理後、アークハイト0.
5mmA以上の強さでショットピーニング処理を行うこ
とを特徴とする高ねじり強度軸形状機械部品の製造方法
にある。
【0011】以下に、本発明を詳細に説明する。請求項
1の発明で、重量比として、C:0.4〜0.8%を含
有する鋼を用いるのは次の理由による。Cは高周波焼入
れ硬化層の硬さを増加させるのに有効な元素であるが、
0.4%未満では硬さが不十分であり、また0.8%を
超えると靭性の劣化を招くとともに、焼割れが発生しや
すくなるため、含有量を0.4〜0.8%に定めた。
1の発明で、重量比として、C:0.4〜0.8%を含
有する鋼を用いるのは次の理由による。Cは高周波焼入
れ硬化層の硬さを増加させるのに有効な元素であるが、
0.4%未満では硬さが不十分であり、また0.8%を
超えると靭性の劣化を招くとともに、焼割れが発生しや
すくなるため、含有量を0.4〜0.8%に定めた。
【0012】次に、請求項1の発明では、軸形状機械部
品を製造するに際して、所定の部品形状に成形加工後、
高周波焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深さtと部品
半径rの比t/rを0.4〜0.8とし、かつ上記で定
義される断面内平均硬さHVaを550以上とするので
あるが、以下にその理由を述べる。高周波焼入れ材のね
じり強さは、高周波焼入れ深さを深くするほど向上する
が、有効硬化層深さがt/rで0.4未満では、ねじり
強さ向上効果が小さく、また0.8を超えると表層の圧
縮残留応力が低下するため、焼割れ発生の危険性が増
す。以上の理由で、有効硬化層深さtと部品半径rの比
t/rを0.4〜0.8とした。ここで、本発明でいう
部品半径rは、図1に示したシャフト部の半径である。
なお、断面が非軸対称な部位については、本発明では、
断面積より求められる円相当半径を用いて部品半径rと
する。また、有効硬化層深さは、JISG 0559で
規定する高周波焼入れ硬化層深さ測定方法に基づく有効
硬化層深さである。
品を製造するに際して、所定の部品形状に成形加工後、
高周波焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深さtと部品
半径rの比t/rを0.4〜0.8とし、かつ上記で定
義される断面内平均硬さHVaを550以上とするので
あるが、以下にその理由を述べる。高周波焼入れ材のね
じり強さは、高周波焼入れ深さを深くするほど向上する
が、有効硬化層深さがt/rで0.4未満では、ねじり
強さ向上効果が小さく、また0.8を超えると表層の圧
縮残留応力が低下するため、焼割れ発生の危険性が増
す。以上の理由で、有効硬化層深さtと部品半径rの比
t/rを0.4〜0.8とした。ここで、本発明でいう
部品半径rは、図1に示したシャフト部の半径である。
なお、断面が非軸対称な部位については、本発明では、
断面積より求められる円相当半径を用いて部品半径rと
する。また、有効硬化層深さは、JISG 0559で
規定する高周波焼入れ硬化層深さ測定方法に基づく有効
硬化層深さである。
【0013】次に、ねじり強さは、図3に示したよう
に、断面内平均硬さに比例して向上し、τmax が180
kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを得るためには断面内
平均硬さHVaを550以上とすることが必要であり、
それ未満ではねじり強さが不足するため、断面内平均硬
さHVaを550以上とした。次に、請求項2の発明
で、重量比として、C:0.3〜0.5%を含有する鋼
を用いるのは次の理由による。Cは浸炭焼入れ材の芯部
硬さを増加させるのに有効な元素であるが、0.3%未
満では硬さが不十分であり、また0.5%を超えると靭
性の劣化を招くとともに、焼割れが発生しやすくなるた
め、含有量を0.3〜0.5%に定めた。
に、断面内平均硬さに比例して向上し、τmax が180
kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを得るためには断面内
平均硬さHVaを550以上とすることが必要であり、
それ未満ではねじり強さが不足するため、断面内平均硬
さHVaを550以上とした。次に、請求項2の発明
で、重量比として、C:0.3〜0.5%を含有する鋼
を用いるのは次の理由による。Cは浸炭焼入れ材の芯部
硬さを増加させるのに有効な元素であるが、0.3%未
満では硬さが不十分であり、また0.5%を超えると靭
性の劣化を招くとともに、焼割れが発生しやすくなるた
め、含有量を0.3〜0.5%に定めた。
【0014】次に、請求項2の発明では、軸形状機械部
品を製造するに際して、所定の部品形状に成形加工後、
浸炭焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深さtと部品半
径rの比t/rを0.2〜0.6とし、かつ上記で定義
される断面内平均硬さHVaを550以上とするのであ
るが、以下にその理由を述べる。浸炭焼入れ材のねじり
強さは、浸炭焼入れ深さを深くするほど向上するが、有
効硬化層深さがt/rで0.2未満では、ねじり強さ向
上効果が小さく、また0.6を超える浸炭処理は極めて
長時間を要し、製造コストが顕著に増大する。以上の理
由で、有効硬化層深さtと部品半径rの比t/rを0.
2〜0.6とした。ここで、本発明でいう部品半径r
は、図1に示したシャフト部の半径である。なお、断面
が非軸対称な部位については、本発明では、断面積より
求められる円相当半径を用いて部品半径rとする。ま
た、有効硬化層深さは、JIS G 0557で規定す
る浸炭硬化層深さ測定方法に基づく有効硬化層深さであ
る。なお、断面内平均硬さHVaを550以上とするの
は第1項発明と同じ理由である。なお、第2項発明にお
ける浸炭時の炭素ポテンシャルは特に規定しないが、
0.6〜1.0wt%の範囲が望ましい。
品を製造するに際して、所定の部品形状に成形加工後、
浸炭焼入れ−焼戻しにより、有効硬化層深さtと部品半
径rの比t/rを0.2〜0.6とし、かつ上記で定義
される断面内平均硬さHVaを550以上とするのであ
るが、以下にその理由を述べる。浸炭焼入れ材のねじり
強さは、浸炭焼入れ深さを深くするほど向上するが、有
効硬化層深さがt/rで0.2未満では、ねじり強さ向
上効果が小さく、また0.6を超える浸炭処理は極めて
長時間を要し、製造コストが顕著に増大する。以上の理
由で、有効硬化層深さtと部品半径rの比t/rを0.
2〜0.6とした。ここで、本発明でいう部品半径r
は、図1に示したシャフト部の半径である。なお、断面
が非軸対称な部位については、本発明では、断面積より
求められる円相当半径を用いて部品半径rとする。ま
た、有効硬化層深さは、JIS G 0557で規定す
る浸炭硬化層深さ測定方法に基づく有効硬化層深さであ
る。なお、断面内平均硬さHVaを550以上とするの
は第1項発明と同じ理由である。なお、第2項発明にお
ける浸炭時の炭素ポテンシャルは特に規定しないが、
0.6〜1.0wt%の範囲が望ましい。
【0015】次に、本発明では高周波焼入れ−焼戻し
後、または浸炭焼入れ−焼戻し後、さらにアークハイト
0.5mmA以上の強さでショットピーニング処理を行
うことができる。ショットピーニングの強さの指標とし
ては、例えば「自動車技術、Vol.41、No.7、
1987、726〜727頁」に記載されているよう
に、通常「アークハイト」が用いられる。これは、アル
メンストリップ(厚さによりN、A、C3種類)と呼ば
れる薄い鋼片にショットを投射し、アルメンストリップ
の反り返った弧の高さ(アークハイト)でショットピー
ニングの強さを評価する方法である(アークハイトはア
ルメンストリップN、A、C間で換算可能)。本発明で
は、最も一般的に用いられているアルメンストリップA
を用いた時のアークハイトでショットピーニングの強さ
を限定した。本発明におけるショットピーニングの目的
は表層の圧縮残留応力を増加させて、ねじり強さの一層
の向上を図るためである。ただし、ショットピーニング
の強さがアークハイト0.5mmA未満ではその効果が
小さいのでアークハイトを0.5mmA以上とした。
後、または浸炭焼入れ−焼戻し後、さらにアークハイト
0.5mmA以上の強さでショットピーニング処理を行
うことができる。ショットピーニングの強さの指標とし
ては、例えば「自動車技術、Vol.41、No.7、
1987、726〜727頁」に記載されているよう
に、通常「アークハイト」が用いられる。これは、アル
メンストリップ(厚さによりN、A、C3種類)と呼ば
れる薄い鋼片にショットを投射し、アルメンストリップ
の反り返った弧の高さ(アークハイト)でショットピー
ニングの強さを評価する方法である(アークハイトはア
ルメンストリップN、A、C間で換算可能)。本発明で
は、最も一般的に用いられているアルメンストリップA
を用いた時のアークハイトでショットピーニングの強さ
を限定した。本発明におけるショットピーニングの目的
は表層の圧縮残留応力を増加させて、ねじり強さの一層
の向上を図るためである。ただし、ショットピーニング
の強さがアークハイト0.5mmA未満ではその効果が
小さいのでアークハイトを0.5mmA以上とした。
【0016】なお、本発明対象鋼としては、上記の如く
Cの範囲のみしか限定しないが、C以外の成分を下記の
範囲で含有させることが望ましい。 Si:0.01〜0.5% Mn:0.50〜2.0% S:0.01〜0.10% Al:0.015〜0.05% N:0.005〜0.020% さらに焼入れ性の向上を目的として、必要に応じて、 Cr:1.5%以下 Ni:3.5%以下 Mo:1.0%以下 の1種または2種以上を含有させる。
Cの範囲のみしか限定しないが、C以外の成分を下記の
範囲で含有させることが望ましい。 Si:0.01〜0.5% Mn:0.50〜2.0% S:0.01〜0.10% Al:0.015〜0.05% N:0.005〜0.020% さらに焼入れ性の向上を目的として、必要に応じて、 Cr:1.5%以下 Ni:3.5%以下 Mo:1.0%以下 の1種または2種以上を含有させる。
【0017】また、さらに高周波加熱時、浸炭加熱時の
オーステナイト粒の粗大化防止をはかることを目的とし
て、必要に応じて、 Ti:0.040%以下 Nb:0.1%以下 V:0.3%以下 の1種または2種以上を含有させる。
オーステナイト粒の粗大化防止をはかることを目的とし
て、必要に応じて、 Ti:0.040%以下 Nb:0.1%以下 V:0.3%以下 の1種または2種以上を含有させる。
【0018】さらにP:0.030%以下に制限する。
また、本発明では高周波焼入れ条件、浸炭焼入れ条件お
よび焼戻し条件は上記で規定した以外は特に限定せず、
本発明の要件を満足する方法であればいずれの条件でも
よい。また、本発明では高周波焼入れの前に焼準、焼
鈍、球状化焼鈍、焼入れ−焼戻し等の熱処理を必要に応
じて行うことができる。なお、高周波焼入れ、浸炭焼入
れの前に焼準、焼鈍、球状化焼鈍を行わない場合には、
鋼材素材の熱間圧延による製造を仕上温度;700〜8
50℃、仕上圧延後700〜500℃の温度範囲の平均
冷却速度;0.05〜0.7℃/秒の条件で行うのが望
ましい。
また、本発明では高周波焼入れ条件、浸炭焼入れ条件お
よび焼戻し条件は上記で規定した以外は特に限定せず、
本発明の要件を満足する方法であればいずれの条件でも
よい。また、本発明では高周波焼入れの前に焼準、焼
鈍、球状化焼鈍、焼入れ−焼戻し等の熱処理を必要に応
じて行うことができる。なお、高周波焼入れ、浸炭焼入
れの前に焼準、焼鈍、球状化焼鈍を行わない場合には、
鋼材素材の熱間圧延による製造を仕上温度;700〜8
50℃、仕上圧延後700〜500℃の温度範囲の平均
冷却速度;0.05〜0.7℃/秒の条件で行うのが望
ましい。
【0019】以下に、本発明の効果を実施例により、さ
らに具体的に示す。 (実施例)表1、表2の組成を有する鋼材を26mmφ
の棒鋼に圧延し、800℃加熱−炉冷の条件で焼鈍を行
った後、平行部が16mmφのねじり試験片に機械加工
した。その後、一部は表3に示す条件で高周波焼入れを
行い、その後170℃×1時間の条件で焼戻しを、また
残りは表4に示す条件で浸炭焼入れを行い、その後17
0℃×1時間の条件で焼戻しを行った。これらの試料に
ついてねじり試験を行った。なお、一部の試料について
は、高周波焼入れ−焼戻し後、または浸炭焼入れ−焼戻
し後、アークハイト0.6〜1.5mmAの条件でショ
ットピーニング処理を行った。
らに具体的に示す。 (実施例)表1、表2の組成を有する鋼材を26mmφ
の棒鋼に圧延し、800℃加熱−炉冷の条件で焼鈍を行
った後、平行部が16mmφのねじり試験片に機械加工
した。その後、一部は表3に示す条件で高周波焼入れを
行い、その後170℃×1時間の条件で焼戻しを、また
残りは表4に示す条件で浸炭焼入れを行い、その後17
0℃×1時間の条件で焼戻しを行った。これらの試料に
ついてねじり試験を行った。なお、一部の試料について
は、高周波焼入れ−焼戻し後、または浸炭焼入れ−焼戻
し後、アークハイト0.6〜1.5mmAの条件でショ
ットピーニング処理を行った。
【0020】表5、表6に高周波焼入れ−焼戻し材の、
また表7、表8に浸炭焼入れ−焼戻し材の各鋼材のねじ
り強さ評価結果を、有効硬化層深さt/r、平均硬さH
Va、高周波加熱時または浸炭焼入れ時の焼割れの有
無、およびショットピーニングの有無(有りの場合はア
ークハイト値)と併せて示す。表5、表6、表7、表8
から明らかなように、本発明法による試料はいずれもτ
max が180kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを有し、
かつ焼割れ感受性が小さいことがわかる。
また表7、表8に浸炭焼入れ−焼戻し材の各鋼材のねじ
り強さ評価結果を、有効硬化層深さt/r、平均硬さH
Va、高周波加熱時または浸炭焼入れ時の焼割れの有
無、およびショットピーニングの有無(有りの場合はア
ークハイト値)と併せて示す。表5、表6、表7、表8
から明らかなように、本発明法による試料はいずれもτ
max が180kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを有し、
かつ焼割れ感受性が小さいことがわかる。
【0021】一方、高周波焼入れ−焼戻し材について
は、比較例1はCの含有量が本発明の範囲を下回った場
合であり、比較例3は有効硬化層深さt/rと平均硬さ
HVaが本発明の範囲を下回った場合であり、比較例7
は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲を下回った場合
であり、いずれもτmax が180kgf/mm2 以上のねじり
強さを達成していない。また、比較例12はCの含有量
が本発明の範囲を上回った場合であり、比較例8、1
1、20、23は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲
の上限値を上回った場合であり、いずれもが焼割れが発
生している。
は、比較例1はCの含有量が本発明の範囲を下回った場
合であり、比較例3は有効硬化層深さt/rと平均硬さ
HVaが本発明の範囲を下回った場合であり、比較例7
は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲を下回った場合
であり、いずれもτmax が180kgf/mm2 以上のねじり
強さを達成していない。また、比較例12はCの含有量
が本発明の範囲を上回った場合であり、比較例8、1
1、20、23は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲
の上限値を上回った場合であり、いずれもが焼割れが発
生している。
【0022】次に、浸炭焼入れ−焼戻し材については、
比較例aはCの含有量が本発明の範囲を下回った場合で
あり、比較例eは有効硬化層深さt/rと平均硬さHV
aが本発明の範囲を下回った場合であり、比較例h、n
は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲を下回った場合
であり、いずれもτmax が180kgf/mm2 以上のねじり
強さを達成していない。また、比較例iはCの含有量が
本発明の範囲を上回った場合であり、比較例c、oは有
効硬化層深さt/rが本発明の範囲の上限値を上回った
場合であり、いずれもが焼割れ発生している。
比較例aはCの含有量が本発明の範囲を下回った場合で
あり、比較例eは有効硬化層深さt/rと平均硬さHV
aが本発明の範囲を下回った場合であり、比較例h、n
は有効硬化層深さt/rが本発明の範囲を下回った場合
であり、いずれもτmax が180kgf/mm2 以上のねじり
強さを達成していない。また、比較例iはCの含有量が
本発明の範囲を上回った場合であり、比較例c、oは有
効硬化層深さt/rが本発明の範囲の上限値を上回った
場合であり、いずれもが焼割れ発生している。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明法を用いれ
ば、τmax が180kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを
有し、かつ焼割れ感受性の小さい高ねじり強度軸形状機
械部品の製造が可能であり、近年の自動車エンジンの高
出力化を許容し得る動力伝達系部品の製造が可能とな
り、産業上の効果は極めて顕著なるものがある。
ば、τmax が180kgf/mm2 以上の優れたねじり強さを
有し、かつ焼割れ感受性の小さい高ねじり強度軸形状機
械部品の製造が可能であり、近年の自動車エンジンの高
出力化を許容し得る動力伝達系部品の製造が可能とな
り、産業上の効果は極めて顕著なるものがある。
【図1】軸形状部品の例を示し、(A)はセレーション
部を有するシャフト、(B)はフランジ付シャフト、
(C)は外筒付シャフトを示した図である。各部位の名
称は次の通りである。
部を有するシャフト、(B)はフランジ付シャフト、
(C)は外筒付シャフトを示した図である。各部位の名
称は次の通りである。
10 シャフト、
11、12 セレーション
20、21 シャフト、
22 フランジ
30、31、32 シャフト、
33 外筒部
【図2】断面内平均硬さの定義を説明するための、断面
を半径方向に同心円状にn個のリングに分割した状態を
示す図である。
を半径方向に同心円状にn個のリングに分割した状態を
示す図である。
【図3】断面内平均硬さHVaと静的ねじり強さτmax
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 重量比として、C:0.4〜0.8%を
含有する鋼を用いて軸形状機械部品を製造するに際し
て、所定の部品形状に成形加工後、高周波焼入れ−焼戻
しにより、有効硬化層深さtと部品半径rの比t/rを
0.4〜0.8とし、かつ下記で定義される断面内平均
硬さHVaを550以上とすることを特徴とする高ねじ
り強度軸形状機械部品の製造方法。 断面内平均硬さの定義;断面を半径方向に同心円状にn
個のリングに分割し、n番目のリング状部分の硬さをH
Vn、面積をSnとした時、 【数1】 - 【請求項2】 重量比として、C:0.3〜0.5%を
含有する鋼を用いて軸形状機械部品を製造するに際し
て、所定の部品形状に成形加工後、浸炭焼入れ−焼戻し
により、有効硬化層深さtと部品半径rの比t/rを
0.2〜0.6とし、かつ下記で定義される断面内平均
硬さHVaを550以上とすることを特徴とする高ねじ
り強度軸形状機械部品の製造方法。 断面内平均硬さの定義;断面を半径方向に同心円状にn
個のリングに分割し、n番目のリング状部分の硬さをH
Vn、面積をSnとした時、 【数2】 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法によって製
造した部品を、さらにアークハイト0.5mmA以上の
強さでショットピーニング処理を行うことを特徴とする
高ねじり強度軸形状機械部品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17813191A JP3194093B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 高ねじり強度シャフト部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17813191A JP3194093B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 高ねじり強度シャフト部品の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0525546A true JPH0525546A (ja) | 1993-02-02 |
| JP3194093B2 JP3194093B2 (ja) | 2001-07-30 |
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ID=16043196
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17813191A Expired - Fee Related JP3194093B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 高ねじり強度シャフト部品の製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3194093B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1081237A3 (de) * | 1999-09-02 | 2004-05-12 | Benteler Ag | Verfahren zur Herstellung eines biegesteifen, torsionsweichen Rohrprofils |
| CN105420463A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-23 | 重庆大江工业有限责任公司 | 一种重型汽车簧端鞍座内腔中频淬火工艺及定位夹具 |
| JP2020100862A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 静捩り強度ならびに捩り疲労強度に優れた浸炭用鋼材による自動車用機械部品 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010065815A (ja) | 2008-09-12 | 2010-03-25 | Ntn Corp | 動力伝達軸 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6027729A (ja) * | 1983-07-27 | 1985-02-12 | Honda Motor Co Ltd | クランクケ−スリ−ドバルブ型2サイクルエンジン |
| JPS6362571A (ja) * | 1986-09-03 | 1988-03-18 | Toshiba Chem Corp | ダイボンデイングペ−ストの吐出装置 |
| JPS63203226A (ja) * | 1987-02-19 | 1988-08-23 | Toyota Motor Corp | 高強度クランクシヤフトの製造方法 |
| JPH01259129A (ja) * | 1988-04-11 | 1989-10-16 | Topy Ind Ltd | 中程度の炭素を含む覆帯用ブッシング及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-07-18 JP JP17813191A patent/JP3194093B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| EP1081237A3 (de) * | 1999-09-02 | 2004-05-12 | Benteler Ag | Verfahren zur Herstellung eines biegesteifen, torsionsweichen Rohrprofils |
| EP1577404A1 (de) * | 1999-09-02 | 2005-09-21 | Benteler Ag | Verfahren zur Herstellung eines biegesteifen, torsionsweichen Rohrprofils |
| CN105420463A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-23 | 重庆大江工业有限责任公司 | 一种重型汽车簧端鞍座内腔中频淬火工艺及定位夹具 |
| CN105420463B (zh) * | 2015-12-23 | 2017-05-31 | 重庆大江工业有限责任公司 | 一种重型汽车簧端鞍座内腔中频淬火工艺及定位夹具 |
| JP2020100862A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 静捩り強度ならびに捩り疲労強度に優れた浸炭用鋼材による自動車用機械部品 |
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