JPH05263294A - 電着塗装装置 - Google Patents

電着塗装装置

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JPH05263294A
JPH05263294A JP9214692A JP9214692A JPH05263294A JP H05263294 A JPH05263294 A JP H05263294A JP 9214692 A JP9214692 A JP 9214692A JP 9214692 A JP9214692 A JP 9214692A JP H05263294 A JPH05263294 A JP H05263294A
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JP
Japan
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electrode
neutralizing agent
diaphragm
electrodeposition
aqueous solution
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JP9214692A
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Akito Inoue
昭人 井上
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PORITETSUKUSU KK
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PORITETSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装の品質を維持しつつ電着塗装用浴槽内の
酸等の中和剤の濃度調整を有効になし得る電着塗装装置
を提供すること。 【構成】 被塗物1を吊持する第1の電極部と、これに
対応し塗膜形成物質の水溶液Wを介して配設された第2
の電極部2とを備え、第2の電極部2は複数の隔膜電極
装置3により構成され、各隔膜電極装置3は、耐食性部
材から成る電極部材30と,電極部材30に吸引される
中和剤を抽出する中和剤抽出用隔膜部9と,抽出された
中和剤の外部送出を案内する通水案内路14とを備えて
いる。この各隔膜電極装置3,4に、搬送水を送り込み
且つ該搬送水と中和剤とを同時に取り出す極液循環機構
50を装備し、又各隔膜電極装置3の内の一部又は全部
に、該各隔膜電極装置3で抽出された中和剤を電着浴槽
100内の塗膜形成物質の水溶液中に投入する中和剤リ
サイクル機構60を装備したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電着塗装装置に係り、
更に詳述すると、被塗物を吊持する第1の電極部と該第
1の電極部に対応して配設される第2の電極部とを備
え、この第2の電極部として複数の隔膜電極装置が使用
されて成る電着塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装には、一般にアニオン型塗料を
用いたものと、カチオン型塗料を用いたものとがある
が、そのいずれにおいても、被塗物における塗膜の均一
性および密着性が優れており且つ公害の発生が少ないこ
とから、昨今においては、特に金属塗装の下塗り若しく
は1コート仕上げ等に好適なものとして、例えば自動車
ボディの自動塗膜処理等に広く応用されている。
【0003】電着塗装に用いられる塗料の内、前述した
アニオン型塗料としては、例えば分子量2000の樹脂
にカルボキシル基を付着せしめて水溶性としたものが使
用され、また、前記カチオン型塗料としては、当該塗料
の樹脂成分にアミノ基を付着せしめて水溶性としたもの
が使用されている。一方、これらの水溶性塗料であって
も水中に溶解した後の電離度は微弱である。このため、
現在では、アニオン型塗料の場合は例えばトリエチルア
ミン等のアルカリ性中和剤を混入し、また、カチオン型
塗料の場合は酢酸等の酸性中和剤を混入し、それぞれ中
和せしめて水中での電離度の増大を図ったものが使用さ
れている。
【0004】このように、各塗料の樹脂成分の性質に応
じて電離度の増大を図るための中和剤が混入されるが、
一方、被塗物の電着処理が進み溶液中の塗料の樹脂成分
が減少すると塗料が外部から順次補給される。同時に中
和剤も電離度増大用として塗料と共に順次補給される。
このため、被塗物の電着処理の進行と共に塗料の消費が
進行すると、前述した溶液中には中和剤としてのアミン
又は酢酸が連続的に蓄積され、これに起因して塗面の再
溶解もしくはピンホールの発生等の現象が生じ、電着塗
装の効率が著しく害されるという事態が生じる。
【0005】一方、昨今においては、例えば特公昭45
−22231号公報にみられるように、一方の電極とし
ての被塗物および水溶液からイオン交換膜等によって他
方の電極を分離するとともに、当該イオン交換膜等によ
って水溶液中からアミン又は酢酸を浸透抽出して前述し
た水溶液中の中和剤の増加を防止するという所謂pH管
理が行われ実効が図られている。
【0006】ここで、カチオン型塗料を用いたカチオン
電着について更に詳述する。従来より、カチオン電着に
おいては、隔膜としてアニオン交換膜が使用されてい
る。このアニオン交換膜は、通常、酸除去の電気効率
(酸のクーロン除去率)として、8〜10×10-6〔モ
ル/クーロン〕の値を有している。この場合、電着浴槽
内の電着用水溶液(ED浴塗料)に加えられる酸(中和
剤)としては、電着浴槽に補給される塗料に含まれる量
Aだけである。
【0007】一方、ED浴塗料から外部に持ち出される
酸としては、電着塗装後に水洗液として用いられるU
F濾液に含まれて持ち出される部分(量Aの10〜20
〔%〕):塗膜に含まれて持ち出される部分(量Aの
5〜10〔%〕):隔膜電極によって除去される部分
(量Aの70〜80〔%〕)、の合計の量Bである。こ
の場合、量Aと量Bが等しくなるのが理想的ではある
が、調整が困難なため、一般には「B>A」となるよう
にして、不足気味になる酸を外部から補給している。
【0008】かかる理由により、電着浴槽内に装備され
た電極の全てを酸抽出用の隔膜電極にした場合、極端に
酸の除去が過剰となって中和剤である酸の欠乏を惹起
し、定期的に外部より酸の補給が必要になる等,ED浴
塗料中の中和剤管理が面倒になり、酸の無駄な消費にも
なる。このため、今日では、一部の電極を隔膜を持たな
い所謂裸電極で構成することにより、酸除去のバランス
をとっている。
【0009】上述したように、8〜10×10-6〔モル
/クーロン〕の除去率では酸の除去が過剰となり、一
方、5〜6×10-6〔モル/クーロン〕ではおよそ理想
的な酸除去のバランスとなるため、かかる酸除去率を有
する中性膜が使用される場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の裸電極を一部に使用する手法には、最近における
高品質な塗装の仕上がり要求に応える上で、次のような
重大な不都合が有る。即ち、裸電極の表面に析出する無
機顔料を主成分とするスラッジが問題となり、また、塗
料中の有用成分の内に電極部材(通常SUS316が使
用される場合が多い)の電食を促進させる成分がふくま
れることが多く、通電により激しい電食を起こす。通
常、SUS316の電食率は流れる電流に対して、2〜
3×10-6〔グラム/クーロン〕程度であるが、上記の
場合には100〜150×10-6〔グラム/クーロン〕
にも達することがある。このため、電食によって極から
溶出した重金属イオン(鉄,クロム,ニッケル等)等が
塗料に混入し、塗装面の肌荒れ,防錆力低下,重金属に
よる着色問題等の障害が生じていた。
【0011】更に、装置全体を前述した理想的な酸除去
のバランスに設定した場合であっても、使用したイオン
交換膜の機能低下等によって経時的に酸除去の効率が低
下するという事態が生じていた。一方、電着塗装時に装
置に印加される電着塗装用の電源電圧の僅かな増加変動
等によって酸の除去が過剰となる場合が多く、これを補
うため外部より酸等の中和剤を別途補給しなければなら
ないという不都合がしばしば生じていた。
【0012】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに、塗装の品質を維持しつつ電着塗装用
浴槽内の酸等の中和剤の濃度調整を有効になし得る電着
塗装装置を提供することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、電着浴槽内
に配設され被塗物を吊持可能に形成された第1の電極部
と、この第1の電極部に対応して配設された第2の電極
部とを備えている。この第2の電極部と被塗物吊持用の
第1の電極部との間には、塗膜形成物質の水溶液が介在
されている。この水溶液を介して第1の電極部と第2の
電極部との間に通電する手段を備えている。
【0014】ここで、第2の電極部は複数の隔膜電極装
置により構成されている。これらの各隔膜電極装置は、
耐食性部材から成る電極部材と,この電極部材に吸引さ
れ水溶液中の中和剤を浸透抽出する中和剤抽出用隔膜部
と,この中和剤抽出用隔膜部で浸透抽出された中和剤を
外部から送り込まれる搬送水と共に当該隔膜電極装置内
部から外部に送り出されるのを案内する通水案内路とを
備えている。この各隔膜電極装置には、搬送水を送り込
み且つ該搬送水と中和剤とを同時に取り出す極液循環機
構が装備されている。更に、各隔膜電極装置の内の一部
又は全部に、当該各隔膜電極装置で浸透抽出された中和
剤を必要に応じて前記電着浴槽内の塗膜形成物質の水溶
液中に投入する中和剤リサイクル機構を装備する、等の
構成を採っている。これによって前述した目的を達成し
ようとするものである。
【0015】
【作用】本発明の動作例として、本発明をカチオン型塗
料を使用するカチオン電着塗装装置に実施した場合につ
いて説明する。まず、被塗物1を負極とすると共に複数
の各隔膜電極装置3の各管状電極30を正極として直流
電源200を印加すると、通常と同様直ちに電着塗装が
開始され、水溶液W中で正電荷を有する塗料樹脂成分と
顔料のコロイド分子が負極の被塗物1に向かって移動
し、被塗物1の表面に付着して放電したのち、塗料の固
形物が凝集して塗膜が形成される。
【0016】一方、水溶液中には、負電荷を有する酢酸
が蓄積される状態となるが、この酢酸は、前述した電着
塗装の開始と同時に各隔膜電極装置3の各管状電極30
に向かって移動を開始する。ここにおいて、各隔膜電極
装置3では負電荷を備えた酢酸分子を容易に通過せしめ
るアニオン膜9が使用されているため、正電位の当該隔
膜電極装置3の管状電極に吸引される酢酸分子は、電子
力線に沿って当該アニオン交換膜9を容易に通過して管
状電極30の周囲から該管状電極30に達して放電す
る。この場合、放電した中和剤も低濃度では殆ど全量が
電離しているため、通電中は陽極に引かれているので、
管状電極30とアニオン交換膜9との間に集積される。
【0017】この管状電極30とアニオン交換膜9との
間には、前述したように例えば純水等の搬送水が極液循
環機構50によって強制的に流通されている。このた
め、集積された酢酸はこの搬送水とともに連続的に外部
へ排出される。この搬送水及び酢酸等の極液の循環及び
その再使用のタイミングについては、前述したように主
制御部80によってその全体が有効に制御されるように
なっている。
【0018】
【第1実施例】以下、本発明の第1実施例を図1ないし
図3に基づいて説明する。この図1ないし図3に示す第
1実施例は、本発明をカチオン型塗料を使用するカチオ
ン電着塗装装置に実施した場合を示すものである。
【0019】この図1に示す実施例は、電着浴槽100
内に配設され被塗物1を吊持する第1の電極部と、被塗
物1に対応して配設された第2の電極部2とを備えてい
る。電着浴槽100内には、塗膜形成物質の水溶液(カ
チオン型塗料の水溶液)Wが収容されている。この塗膜
形成物質の水溶液Wを介して被塗物1と第2の電極部2
との間に直流電源200を印加することにより電気泳動
によって水溶液W中の塗膜形成物質が被塗物1に電着塗
装されるようになっている。
【0020】第2の電極部2は、複数の隔膜電極装置3
により構成されている。これらの各隔膜電極装置3は、
図2に示すように耐食性部材から成る電極部材としての
管状電極30と、この管状電極30に吸引され水溶液W
中の中和剤(カチオン型塗料を使用のため酢酸等の酸が
使用されている)を浸透抽出する中和剤抽出用隔膜部と
してのアニオン交換膜9と、このアニオン交換膜9で浸
透抽出された中和剤としての酸を外部から送り込まれる
搬送水(純水もしくは酸濃度の低い極液)と共に外部に
送り出されるのを案内する通水案内路14とを備えてい
る。
【0021】この各隔膜電極装置3には、図1に示すよ
うに、搬送水を送り込み且つ該搬送水と中和剤とを同時
に取り出す極液循環機構50が装備されている。更に、
各隔膜電極装置3の内の一部又は全部に、当該各隔膜電
極装置3で浸透抽出された中和剤を必要に応じて電着浴
槽100内の塗膜形成物質の水溶液中に投入する中和剤
リサイクル機構60が装備されている。
【0022】ここで、隔膜電極装置3を更に詳述する。
この隔膜電極装置3は、図2に示すように、本体部11
と,電極機構12と,この両者間に設定された通水案内
路14とを備えている。本体部11は、同軸上に所定間
隔をおいて配設された第1及び第2の絶縁管15,16
と、これらの各絶縁管15,16を連結する比較的硬質
の隔膜支持部材17と、この隔膜支持部材17の外周に
巻装された中和剤抽出用の隔膜部であるアニオン交換膜
9と、このアニオン交換膜9の外面に更に巻装された外
布18とにより構成されている。この外布18は、例え
ば化学繊維等から成り且つ張力に対し充分耐久性がある
通水性を備えたものが使用されている。
【0023】隔膜支持部材17は、非導電性の網状部材
もしくは通水性ある多孔質部材によって比較的長い管状
に形成され、第1および第2の絶縁管15,16をその
両端部の内径側にて連結するように配設されている。ま
た、アニオン交換膜9は、円筒状に形成され、後述する
ように隔膜支持部材17の外周に巻装されている。この
アニオン交換膜9は、隔膜支持部材17に巻回されてい
るため、外圧に対して機械的強度が著しく増強された状
態となっている。更に、このアニオン交換膜9の外周面
には、その全域にわたって前述した如く外布18が螺線
状に巻装され、これによって内圧に対しても充分な耐圧
強度が付加されたものとなっている。
【0024】アニオン交換膜9および外布18が巻装さ
れた隔膜支持部材17の両端部の外周側には、所定間隔
をおいて第2図に示す如く第1および第2の枠体20,
21が配設され、同時にこの枠体20,21の内径側に
ポッテイング材41が充填され、これによって、各絶縁
管15,16と隔膜支持部材17およびアニオン交換膜
9,外布18とが同時に且つ強固に一体化された構造と
なっている。この場合、第1の枠体20は筒状に形成さ
れており、ポッテイング材41の充填に際しては当該固
形化前のポッテイング材41が流出するのを防止するた
めにリング部材22が第1の枠体20内に配設されてい
る。
【0025】また、第2の枠体21は、有底筒状に形成
され、その内側に隔膜支持部材17および絶縁管16等
が挿入された状態で前述した如くポッテイング材41が
充填され、その全体が同時に一体的に固着された構造と
なっている。ポッテイング材41としては、本実施例で
はエポキシ樹脂が使用されているが、ウレタン樹脂,若
しくはフェノール樹脂等であってもよい。
【0026】第1および第2の絶縁管15,16として
は、本実施例では硬質の塩化ビニール管が使用されてい
る。この内、第1の絶縁管5には、図2に示す如く排水
部13が設けられ、その上方端部にはキャップ24が着
脱自在に装備されている。符号15Aは絶縁管15の上
端部内径側に固着されたスペーサを示す。一方、電極機
構12は、チタン製で管状に形成されその表面に酸化イ
リジウム等をコーティングしてなる管状電極30と、こ
の管状電極30の図2における上端部に装着された電極
垂下係止用の金属製蓋部材31と、この蓋部材31に設
けられた電源用接続端子32および給水部33とにより
構成されている。この内、管状電極30は、その外径が
前述した本体部11の第1および第2の各絶縁管15,
16の内径よりも更に小さく形成されている。
【0027】このため、本体部11に対する当該管状電
極30の着脱が容易となっており、同時に当該本体部1
1と管状電極30との間に通水案内部14の一部が形成
されるようになっている。また、金属製の蓋部材31
は、その外周端縁が管状電極30から突設されており、
これによって管状電極30が図2に示すように第1の絶
縁管15により係止されるようになっている。これによ
り、電極機構12は、外部から本体部11内に極く容易
に挿入配設され、また必要に応じて極く容易に外部へ離
脱せしめることができるようになっている。また、管状
電極30がチタン製で且つその表面が酸化イリジウム等
によりコーティングされていることから、重金属の溶解
に伴う重金属イオンの発生が有効に抑制されている。
【0028】通水案内部14は、アニオン交換膜9と管
状電極30との間に蓄積される酢酸などの中和剤を外部
へ排出するためのもので、具体的には上述した電極機構
12と本体部11との間の空間により構成されている。
すなわち、電極機構12の給水部33から流入される水
は、第3図中の矢印にて示すように、管状電極30内を
流下し、下方から管状電極30の外周側へ流動して行
き、同時に該管状電極30の外周側を上昇しながらアニ
オン交換膜9の内側を流動して不純物と共に排出部13
から外部へ強制的に流出されるようになっている。
【0029】本体部11の一方の枠体20部分には、図
2に示すように電着塗装に際し浴槽へ装着するための装
着用金具11Aが巻装される。また、アニオン交換膜9
の外面に巻装した外布18は、必ずしも布状のものに限
定されず、同一の補強機能および通水性を備えたもので
あれば、他の部材で置き換えてもよい。更にアニオン交
換膜9は、接合部を防水することを前提として螺旋状に
巻き付けても或いは輪切り状に形成したものを装着して
もよい。
【0030】上述した各隔膜電極装置3には、更に図1
に示すように極液循環機構50が装備されている。この
極液循環機構50は、隔膜電極装置3内に浸透抽出され
た酸を外部へ搬出するための搬送水を送り込む前述した
搬送水供給ポンプ51と、搬送水と共に送り出される酸
を一時的に蓄える循環用極液槽52と、この循環用極液
槽52に必要に応じて外部から搬送水用の純水等を送り
込む純水導入手段としての純粋導入用配管50Aとを備
えている。搬送水供給ポンプ51と隔膜電極装置3とは
配管50Bにて連結され、隔膜電極装置3と循環用極液
槽52とは配管50Cを介して連結されている。
【0031】純水導入用配管50Aには、外部からの純
水の量を調整する電磁バルブ501が装備されている。
また、循環用極液槽52内で酸濃度が適度に調整された
極液を再び搬送水として隔膜電極装置3内に送り込む配
管50Bには、極液の循環量を調整する開閉型の電磁バ
ルブ502が装備されている。更に、隔膜電極装置3か
らの極液を取り出す配管50Cには、開閉型の電磁バル
ブ503が装備されている。この内、純水導入用配管5
0Aの電磁バルブ501は、循環用極液槽51内の酸濃
度の大小によって適当にその開度が調整されるように成
っている。符号53は酸濃度を検出するための電導度セ
ンサを示し、符号80は前述した電磁バルブ501や予
め設定された所定箇所を駆動制御する主制御部を示す。
【0032】中和剤リサイクル機構60は、本実施例で
は隔膜電極装置3内に浸透抽出された酸を、極液循環機
構50を介して取り込むと共に、これを必要に応じて電
着浴槽100内に送り込むように成っている。これを更
に詳述すると、中和剤リサイクル機構60は、極液循環
機構50にて取り出された酸をリサイクル用として一時
的に貯えるリサイクル用極液槽62と、このリサイクル
用極液槽62に前述した循環用極液槽52から極液を取
り込む極液移水ポンプ61と、リサイクル用極液槽60
内の極液を必要に応じて前述した電着浴槽100に送り
込む中和剤リサイクル用ポンプ63とを備えている。符
号60Aは極液移水ポンプ61とリサイクル用極液槽6
2側とを連結する配管を示し、符号60Bは中和剤リサ
イクル用ポンプ63と前述した電着浴槽100とを連結
する配管を示す。
【0033】更に、配管60Aには、極液移水ポンプ6
1にて取り出される循環用極液槽52からの極液をリサ
イクル用極液槽62内に搬入することなく外部へ向けて
送出する外部送出用配管64が、切替え型の電磁バルブ
64Aを介して連結されている。また、リサイクル用極
液槽62内の極液を前述した電着浴槽100に送り込む
配管60Bには、中和剤リサイクル用ポンプ63にて取
り出される極液を必要に応じて外部に送出する外部送出
用配管65が、切替え型の電磁バルブ65Aを介して連
結されている。
【0034】また、前述した各隔膜電極装置3の極液送
り出し部分には、当該隔膜電極装置3内に浸透抽出され
た中和剤としての酸を電着浴槽100内に直接投入する
ための配管66が装備されている。この配管66には、
開閉型の電磁バルブ66Aが装備されている。この配管
66と電磁バルブ66Aとにより、前述した中和剤リサ
イクル機構60と同等に機能する簡易型の中和剤リサイ
クル機構70が形成され装備されている。
【0035】そして、上述した各電磁バルブ64A,6
5A,66A,501,502,503及びポンプ5
1,61,63は、予め定められたプログラムに従って
主制御部によりその動作のタイミングが規制されるよう
になっている。
【0036】ここで、前述した主制御部80の制御機能
を、上述した実施例と動作との関連において説明する。
この主制御部80は、前述した極液循環機構50,和剤
リサイクル機構60,及びこれに付属する電磁バルブ等
を、予め特定されたプログラムに従って駆動制御し、こ
れによって前述した電着浴槽100内における水溶液W
の酸濃度を常に最適な状態に設定しようとするものであ
る。即ち、この主制御部80は、具体的には、極液循
環制御機能;極液濃度制御機能(その1);極液濃
度制御機能(その2);中和剤リサイクル制御機能
(その1);中和剤リサイクル制御機能(その2);
各部個別制御機能、等を備えている。
【0037】この内、主制御部80の「極液循環制御
機能」の作動にあっては、前述した極液取水ポンプ61
及び中和剤リサイクル用ポンプ63を停止制御すると共
に、隔膜電極装置3部分の開閉型の電磁バルブ502,
503を「開」の状態に設定する。更に、電導度センサ
53,81及び搬送水供給ポンプ51を作動させ、これ
によって極液循環手段50全体を作動状態に設定する。
続いて、主制御部80は、「極液濃度制御機能(その
1)」を作動させる。即ち、電導度センサ53からの中
和剤の酸濃度情報を常時入力し、予め設定された基準濃
度と比較する。そして、中和剤の酸濃度が予め許容され
た基準濃度の上限を越えた場合には、直ちに純水導入用
配管50Aの電磁バルブ501を開制御して適当量の純
水(或いはこれに準ずる液体)を導入し、循環用極液槽
52内の中和剤の酸濃度を、当該許容された基準濃度以
下の適度の値に設定する。
【0038】また、主制御部80は、その「中和剤リ
サイクル制御機能(その1)」の作動に先立って、「
極液濃度制御機能(その2)」を作動させる。この主制
御部80の極液濃度制御機能(その2)は、循環用極
液槽52内の搬送水酸濃度が予め設定された基準濃度を
越えた場合で且つ循環用極液槽52内の中和剤の量が許
容量を越えた場合に作動し、当該循環用極液槽52内の
搬送水として使用する中和剤の適当量を、リサイクル用
極液槽62内に移す作用をなす。具体的には、切替え型
の電磁バルブ64Aをリサイクル用極液槽62に通ずる
ように設定し、続いて極液移水ポンプ61を作動させ
る。
【0039】そして、循環用極液槽52内の搬送水の水
位が該循環用極液槽52内に予め装備された下限水位検
知センサ52Bの位置まで下がるか,或いはリサイクル
用極液槽62内の水位が該リサイクル用極液槽62内に
予め装備された上限水位検知センサ62Aの位置まで上
がった場合に当該センサ52B又は62Aからの信号を
うけて,主制御部80は極液移水ポンプ61を停止制御
させる。これにより、循環用極液槽52内の搬送水とし
て使用する中和剤がリサイクル用極液槽62内に有効に
移水される。符号62Bは、リサイクル用極液槽62内
に予め装備された下限水位検知センサを示す。
【0040】一方、主制御部80は、循環用極液槽52
内の下限水位検知センサ52Bからの信号を受信する
と、直ちに電磁バルブ501を開放制御し、循環用極液
槽52内の水位が該循環用極液槽52内に予め装備され
た上限水位検知センサ52Aの位置に上がるまで,外部
から純水を導入し、これによって、前述した「極液循
環制御機能」が円滑に作用し得るように準備する。
【0041】主制御部80の「中和剤リサイクル制御
機能(その1)」は、前述した電着浴槽100の酸濃度
が基準値以下に下がった場合に作動する。具体的には、
電着浴槽100の電導度センサ81が予め設定した許容
基準値の下限値を越え降下した酸濃度信号を出力する
と、主制御部80は、まず配管60Bが電着浴槽100
に通ずるように電磁バルブ65Aを切替え制御し、続い
て中和剤リサイクル用ポンプ63を作動させてリサイク
ル用極液槽62内に収納されている比較的高い酸濃度の
溶液の適当量を電着浴槽100内に投入し、これによっ
て電着浴槽100内の溶液の酸濃度管理を有効に且つ経
済的に成し得るようになっている。
【0042】また、主制御部80の「中和剤リサイク
ル制御機能(その2)」は、電着浴槽100の酸濃度が
基準値以下に下がった場合で、特に酸濃度を長時間に微
調整する場合等に作動させるようになっている。また、
この中和剤リサイクル制御機能(その2)は、前述した
中和剤リサイクル制御機能(その1)と同時に作動させ
ることも可能となっている。
【0043】さらに、主制御部80の「各部個別制御
機能」、は、予期しない緊急事態の発生を意図して、前
述した各電磁バルブ64A,65A,66A,501,
502,503及びポンプ51,61,63を、外部指
令により個別に駆動可能としたものである。かかる機能
は、装置全体の始動調整もしくは保守点検等に際し有効
に機能する。また、この主制御部80の各部個別制御機
能については、例えば一時的に酸除去を迅速に行いたい
場合等に際しては電磁バルブ64A又は65Aを作動さ
せ、循環用極液槽52又はリサイクル用極液槽62内の
中和剤溶液を外部放出する等がそれである。
【0044】ここで、上記実施例においては、隔膜電極
装置3に中和剤リサイクル機構を装備した場合について
説明したが、前述した第2の電極部を構成する複数の隔
膜電極装置3については、その全ての隔膜電極装置3に
中和剤リサイクル機構60を装備しても,或いはその一
部の隔膜電極装置3に中和剤リサイクル機構60を装備
するように構成してもよい。
【0045】次に、この第1実施例の全体的動作を説明
する。まず、被塗物1を負極とすると共に複数の各隔膜
電極装置3の各管状電極を正極として直流電源200を
印加すると、通常と同様直ちに電極塗装が開始され、水
溶液W中で正電荷を有する塗料樹脂成分と顔料のコロイ
ド分子が負極の被塗物1に向かって移動し、被塗物1の
表面に付着して放電したのち、塗料の固形物が凝集して
塗膜が形成される。
【0046】一方、水溶液中には、負電荷を有する酢酸
が蓄積される状態となるが、この酢酸は、前述した電着
塗装の開始と同時に各隔膜電極装置3の各管状電極30
に向かって移動を開始する。ここにおいて、各隔膜電極
装置3では負電荷を備えた酢酸分子を容易に通過せしめ
るアニオン膜9が使用されているため、正電位の当該隔
膜電極装置3の管状電極に吸引される酢酸分子は、電子
力線に沿って当該アニオン交換膜9を容易に通過して管
状電極30の周囲から該管状電極30に達して放電す
る。この場合、放電した中和剤も低濃度では殆ど全量が
電離しているため、通電中は陽極に引かれているので、
管状電極30とアニオン交換膜9との間に集積される。
【0047】そして、通常の場合、この管状電極30と
アニオン交換膜9との間には、前述したように例えば純
水等の搬送水が極液循環機構50によって強制的に流通
されている。このため、集積された酢酸はこの搬送水と
ともに連続的に外部へ排出される。この搬送水及び酢酸
等の極液の循環及びその再使用のタイミングについて
は、前述したように主制御部80によってその全体が有
効に制御されるようになっている。
【0048】このように、上記図1に示す第1実施例に
おいては、電着浴槽100内の溶液の酸濃度管理を、当
該電着浴槽100内の溶液から隔膜電極装置3内に浸透
抽出される酸を再使用して行うという構成を採っている
ことから、電着浴槽100内の溶液の酸濃度管理を迅速
且つ経済的に行うことができ、隔膜電極装置3に組み込
まれている酸抽出用のアニオン交換膜9も特に厳格なも
のに限定されず、例えば従来は不良品として使用されな
かった水分同時抽出の目の粗い状態のアニオン交換膜も
有効に使用することが可能となり、従って隔膜電極装置
3も従来のものに比較してより安価に得ることができ、
更に、隔膜電極装置3内の電極をなす部分としてチタン
製で管状に形成されその表面に酸化イリジウム等をコー
ティングしてなる管状電極30を使用していることか
ら、当該電極部分からの重金属イオンの溶出を有効に抑
制することができるという利点がある。
【0049】
【第2実施例】次に、第2実施例を図4乃至図6に基づ
いて説明する。この図4乃至図6に示す第2実施例は、
前述した第1実施例の場合と同様に、電着浴槽100内
に配設され被塗物1を吊持する第1の電極部と、被塗物
1に対応して配設された複数の電極からなる第2の電極
部2Aとを備えている。この第2の電極部2Aを構成す
る各隔膜電極装置として、この図4乃至図6では、中和
剤抽出型の一方の隔膜電極装置3,3,……及び中和剤
阻止型の他方の隔膜電極装置4,4,……が使用されて
いる。これら一方と他方の各隔膜電極装置3,4は、図
4に示すように一本おきに交互に配設されている。
【0050】この内、中和剤抽出型である一方の隔膜電
極装置3は、前述した第1実施例のものと全く同一にも
のが使用されている。また、他方の隔膜電極装置4とし
ては、前述した一方の隔膜電極装置3と同一の構造のも
のが使用され、図6に示すように唯隔膜としてカチオン
交換膜9Aが使用されたものが使用されている点が異な
る。これらの各隔膜電極装置3,4については、その各
々の隔膜電極装置3,4内に、搬送水を送り込み且つ該
搬送水と中和剤とを同時に取り出す極液循環機構50が
装備されている。更に、一方の隔膜電極装置3の内の一
部又は全部には、当該各隔膜電極装置3で浸透抽出され
た中和剤を必要に応じて電着浴槽100内の塗膜形成物
質の水溶液中に投入する中和剤リサイクル機構60が装
備されている。その他の構成は前述した図1乃至図3に
示す実施例と同一となっている。
【0051】次に、この第2実施例の全体的動作を説明
する。まず、被塗物1を負極とすると共に一方の隔膜電
極装置3,3,……及び他方の隔膜電極装置4,4,…
…の各管状電極を正極として直流電圧を印加すると、通
常と同様直ちに電極塗装が開始され、水溶液中で正電荷
を有する塗料樹脂成分と顔料のコロイド分子が負極の被
塗物1に向かって移動し、被塗物の表面に付着して放電
したのち、塗料の固形物が凝集して塗膜が形成される。
【0052】一方、水溶液中には、負電荷を有する酢酸
が蓄積される状態となるが、この酢酸は、前述した電着
塗装の開始と同時に各隔膜電極装置3,3……,4,4
……の各管状電極に向かって移動を開始する。ここにお
いて、一方の各隔膜電極装置3では負電荷を備えた酢酸
分子を容易に通過せしめるアニオン膜が使用されている
ため、正電位の当該隔膜電極装置3の管状電極30に吸
引される酢酸分子は、電子力線に沿って当該アニオン交
換膜9を容易に通過して管状電極30の周囲から該管状
電極に達して放電する。この場合、放電した中和剤も低
濃度では殆ど全量が電離しているため、通電中は陽極に
引かれているので、管状電極30とアニオン交換膜9と
の間に集積される。そして、前述した図1の場合と同様
に集積された酢酸は搬送水としての純水とともに連続的
に外部へ排出される。
【0053】これに対し、他方の各隔膜電極装置4で
は、カチオン交換膜9Aが使用されているため、酸のク
ーロン除去効率は1×10-6〔グラム/クーロン〕以下
と非常に低く、水溶液W中の中和剤である酢酸(陰イオ
ン)の流れは、このカチオン交換膜9により大部分阻止
されて管状電極30側に到達することができず、酢酸が
電着浴槽100内の水溶液W中に蓄積される。この場
合、水溶液W側から管状電極30側にはマイナス(−)
の電荷は移動できないが、予め管状電極30とカチオン
交換膜9Aとの間に満たされている極液中の酸の電離に
よって生じた水素イオン〔H+ 〕が被塗物1に吸引され
カチオン交換膜9Aを通過するため、この水素イオンが
プラス〔+〕の電荷を運ぶことにより電流が流れてい
る。 但し、このカチオン交換膜9Aでは酢酸を完全に
阻止することはないので、一部が管状電極30に到達し
放電する。そして前述した場合と同様にして、管状電極
30とカチオン交換膜9Aとの間には僅かながらも酢酸
が集積される。そして、この集積された酢酸は純水とと
もに連続的に外部へ排出される。
【0054】他方の隔膜電極装置4の管状電極30はチ
タン製でその表面に酸化イリジウムをコーティングした
ものが使用されていることから、当該管状電極30より
重金属イオンが殆ど溶出することがない。
【0055】以上説明したように、本第2実施例による
と、酸の除去率を抑制すると共に、極の溶出を抑制した
他方の隔膜電極装置4と、酸を有効に除去し得るととも
に極の溶出による陽イオンの流れを阻止するアニオン膜
を備えた一方の隔膜電極装置3とを使用しているので、
従来問題となっていた中和剤である酸の過剰除去を防止
できるとともに、電着用水溶液中の塗料成分(ED浴塗
料)中に極の溶出による重金属イオンが混入するのをほ
ぼ完全に阻止することができるという利点がある。ま
た、この一方の隔膜電極装置3と他方の隔膜電極装置4
とを適当に組み合わせることにより、酸の除去率を比較
的長期間にわたって所望の値に設定し得るという利点を
も有している。
【0056】このように、上記第2実施例にあっては、
前述した第1実施例と同一の作用効果を備えていると共
に、カチオン交換膜を備えた一部の隔膜電極装置4の作
用により水溶液中の中和剤である酸の過剰除去を抑制す
ることができ、同時にアニオン交換膜を備えた残りの隔
膜電極装置3の作用により水溶液中の酸を浸透抽出して
除去することができ、上記一部の隔膜電極装置4が耐食
性部材からなる電極を備えているので当該電極が溶出す
ることがないので、重金属イオン等が水溶液中に流出す
ることがない、という利点を備えたものとなっている。
【0057】ここで、上記実施例における一方の隔膜電
極装置3,3,……及び他方の隔膜電極装置4,4,…
…の配置を、図7に示すように、被塗物1の入槽部側に
他方の隔膜電極装置4,4,……を並べ、その下流側に
隔膜電極装置3,3,……を並べてもよい。また、他方
の隔膜電極装置4の極液循環系(図6)を一方の隔膜電
極装置3の極液循環系(図1参照)より分離すると、一
方の隔膜電極装置3の極液が他方の隔膜電極装置4に供
給されることがないので、ほぼ完全に重金属の浴塗料へ
の混入を防止することができる。
【0058】
【第3実施例】次に、第3実施例を図8に基づいて説明
する。ここで前述した第2実施例と同等の構成部材につ
いては、同一の符号を用いるものとする。この図8に示
す実施例では、前述した第2実施例における一方の隔膜
電極装置3,3,……と被塗物1との間に印加される電
圧を調整する電圧調整手段90が設けられている点に特
徴を有する。その他の構成は前述した第2実施例と同一
になっている。
【0059】このように構成しても、第2実施例と同等
の作用・効果を得られるほか、電圧調整手段90の作用
により一方の各隔膜電極装置3と被塗物1との間に印加
される電圧を調整ことができるので、一層容易に電着浴
槽100内の酸の量を調整できるという利点がある。
【0060】
【第4実施例】次に、第4実施例を図9乃至図10に基
づいて説明する。この図9乃至図10に示す第4実施例
は、前述した第1実施例の場合と同様に、電着浴槽10
0内に被塗物に対応して配設される複数の電極からなる
第2の電極部2Aを備えている。この第2の電極部2A
を構成する各隔膜電極装置として、この図9乃至図10
では、中和剤抽出型の複数の隔膜電極装置3aから成る
第1の隔膜電極装置群3Aと,同じく中和剤抽出型の複
数の隔膜電極装置3bから成る第2の隔膜電極装置群3
Aとが使用されている。
【0061】この内、第1の隔膜電極装置群3Aの各隔
膜電極装置3aは、前述した第1実施例における一方の
隔膜電極装置3と同一のものが使用されている。また、
第2の隔膜電極装置群3Bの各隔膜電極装置3bは、図
10に示すように上端が開放された構造の隔膜電極装置
3bが使用されている。そして、この図10に示す隔膜
電極装置3bにあっては、隔膜として目の粗いアニオン
交換膜又は中性膜が使用されている。隔膜電極装置3b
は、その上端部が開放されている。符号301は必要に
応じて密封装備される蓋部を示す。
【0062】この第1及び第2の各隔膜電極装置群3
A,3Bについては、その各々の隔膜電極装置3a,3
b内に搬送水を送り込み且つ該搬送水と中和剤とを同時
に取り出す極液循環機構50が装備されている。また、
第2の隔膜電極装置群3Bの各隔膜電極装置3bには、
当該各隔膜電極装置3bで浸透抽出された中和剤を電着
浴槽100内の水溶液中に連続的に直接放出する中和剤
リサイクル機構が装備されている。この中和剤リサイク
ル機構としては、本実施例では中和剤抽出用隔膜部の上
端部を開放して成る極液直接放出機構302が採用され
ている。符号303は、極液循環機構50に装備され循
環極液槽52内の極液を電着浴槽100内に直接送り込
むための切り換えバルブを示す。また符号304は、前
述した極液循環機構50の機能を停止させ前述した極液
直接放出機構302を機能させるための極液循環停止バ
ルブを示す。ここで、第2の隔膜電極装置群3Bで極液
循環機構50を機能させる場合には、蓋部301が第2
の隔膜電極装置群3Bの各隔膜電極装置3bに装着され
るようになっている。その他第1及び第2の各隔膜電極
装置群3A,3Bで必要とする細部の構成及びこれらに
付属する設備等については前述した図1乃至図3に示す
実施例と同一となっている。
【0063】このようにしても、前述した第1実施例と
同等の作用効果を得られるほか、電着浴槽100内の水
溶液中の酸濃度管理を迅速且つ円滑になことができ、と
くに第2の隔膜電極装置群3Bの各隔膜電極装置の隔膜
を目の粗い比較的安価な粗いアニオン交換膜又は中性膜
を使用し得るという利点がある。
【0064】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、例えば上記実施例のように、これ
をカチオン電着塗装に使用した場合、電着浴槽内の溶液
の酸濃度管理を、当該電着浴槽内の溶液から隔膜電極装
置内に浸透抽出される酸を再使用して行うという構成を
採っていることから、電着浴槽内の溶液の酸濃度管理を
迅速且つ経済的に行うことができ、隔膜電極装置に組み
込まれている酸抽出用のアニオン交換膜も特に厳格なも
のに限定されず、例えば従来は不良品として使用されな
かった水分同時抽出の目の粗い状態のアニオン交換膜も
有効に使用することが可能となり、従って隔膜電極装置
も従来のものに比較してより安価に得ることができ、更
に、隔膜電極装置内の電極を成す部分として耐食性部材
を使用していることから、当該電極部分からの重金属イ
オンの溶出を有効に抑制することができ、 従って、電
着塗装の品質を維持しつつ、電着浴槽内の中和剤である
酸の量を容易に調整することができるという従来にない
優れた電着塗装装置を提供することができる。
【0065】尚、上記各実施例においては、各隔膜電極
装置に組み込まれている電極として管状電極を使用する
場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、箱形或いは板状の電極等を使用してもよく、この
場合にも全く同一の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体的構成図
【図2】図1中の隔膜電極装置の具体例を示す断面図
【図3】図2中における装置の搬送水の流通経路を示す
説明図
【図4】本発明の第2実施例における各隔膜電極装置の
他の配置例を示す説明図
【図5】図4中における装置のA5ーA5線に沿った断
面図
【図6】図4乃至図5中における他方の隔膜電極装置部
分と極液循環系との関係を示す説明図
【図7】図4における第2実施例の変形例を示す説明図
である
【図8】第3実施例を示す説明図である。
【図9乃至図10】第4実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 第1の電極部としての被塗物 2,2A 第2の電極部 3,3a,3b アニオン交換膜を備えた隔膜電極装
置 3A 第1の隔膜電極装置群 3B 第2の隔膜電極装置群 4 カチオン交換膜を備えた隔膜電極装置 9 アニオン交換膜 9A カチオン交換膜 14 通水案内路 30 電極部材としての管状電極 50 極液循環機構 60 中和剤リサイクル機構 62 リサイクル用極液槽 63 中和剤リサイクル用ポンプ 70 中和剤放出機構 100 電着浴槽 302 極液直接放出機構 W 塗膜形成物質の水溶液

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着浴槽内に配設され被塗物を吊持する
    第1の電極部と、前記被塗物に対応して配設された第2
    の電極部とを備え、前記被塗物と第2の電極部との間に
    前記電着浴槽内に収容された塗膜形成物質の水溶液を介
    して通電することにより前記塗膜形成物質を前記被塗物
    に電着する電着塗装装置において、前記第2の電極部を
    複数の隔膜電極装置により構成すると共に、これらの各
    隔膜電極装置が、耐食性部材から成る電極部材と,この
    電極部材に吸引される前記水溶液中の中和剤を浸透抽出
    する中和剤抽出用隔膜部と,この中和剤抽出用隔膜部で
    浸透抽出された中和剤の外部送出を案内する通水案内路
    とを備えた構成とし、この各隔膜電極装置に、当該各隔
    膜電極装置内に搬送水を送り込み且つ該搬送水と中和剤
    とを同時に取り出す極液循環機構を装備すると共に、前
    記各隔膜電極装置の内の一部又は全部に、当該各隔膜電
    極装置で浸透抽出された中和剤を必要に応じて前記電着
    浴槽内の塗膜形成物質の水溶液中に投入する中和剤リサ
    イクル機構を装備したことを特徴とする電着塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記中和剤リサイクル機構が、前記極液
    循環機構によって搬出される前記隔膜電極装置内の中和
    剤を蓄えるリサイクル用極液槽と、このリサイクル用極
    液槽に蓄えられた中和剤を必要に応じて前記電着浴槽内
    に送り込む中和剤リサイクル用ポンプとを備えているこ
    とを特徴とした請求項1記載の電着塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記中和剤リサイクル機構が、前記極液
    循環機構によって搬出される前記隔膜電極装置内の中和
    剤を前記隔膜電極装置の上端部から開閉バルブを介して
    前記電着浴槽内に直接放出する中和剤放出機構により構
    成されていることを特徴とした請求項1記載の電着塗装
    装置。
  4. 【請求項4】 電着浴槽内に配設された第1の電極部と
    しての被塗物と、該被塗物に対応して配設された第2の
    電極部とを備え、前記被塗物と第2の電極部との間に前
    記電着浴槽内に収容された塗膜形成物質の水溶液を介し
    て通電することにより前記塗膜形成物質を前記被塗物に
    電着する電着塗装装置において、前記第2の電極部を、
    耐食性部材からなる電極部材と,この電極部材と前記水
    溶液との間に介装され前記電極部材に吸引される水溶液
    中の中和剤を浸透抽出する中和剤抽出用隔膜部と,この
    中和剤抽出用隔膜部で浸透抽出される中和剤の外部送出
    を案内する通水案内路とを備えた複数の隔膜電極装置か
    ら成る一方の隔膜電極装置群と、耐食性部材からなる電
    極部材と,この電極部材と前記水溶液との間に介装され
    前記電極部材に吸引される水溶液中の中和剤の抽出を阻
    止する中和剤阻止用隔膜部と,この中和剤抽出用隔膜部
    で囲まれた前記電極部材部分の中和剤の外部送出を案内
    する通水案内路とを備えた複数の隔膜電極装置から成る
    他方の隔膜電極装置群とにより構成し、これら一方と他
    方の各隔膜電極装置群の各々に、前記搬送水を送り込み
    且つ該搬送水と極液もしくは中和剤とを同時に取り出す
    極液循環機構を装備し、前記一方の隔膜電極装置群の内
    の一部又は全部の隔膜電極装置に、当該各隔膜電極装置
    で浸透抽出された中和剤を必要に応じて前記電着浴槽内
    の塗膜形成物質の水溶液中に投入する中和剤リサイクル
    機構を装備したことを特徴とする電着塗装装置。
  5. 【請求項5】 電着浴槽内に配設された第1の電極部と
    しての被塗物と、該被塗物に対応して配設された第2の
    電極部とを備え、前記被塗物と第2の電極部との間に前
    記電着浴槽内に収容された塗膜形成物質の水溶液を介し
    て通電することにより前記塗膜形成物質を前記被塗物に
    電着する電着塗装装置において、前記第2の電極部を、
    耐食性部材からなる電極部材と,この電極部材と前記水
    溶液との間に介装され前記電極部材に吸引される水溶液
    中の中和剤を浸透抽出する中和剤抽出用隔膜部と,この
    中和剤抽出用隔膜部で浸透抽出される中和剤の外部送出
    を案内する通水案内路とを備えた複数の隔膜電極装置か
    ら成る第1の隔膜電極装置群と、耐食性部材からなる電
    極部材と,この電極部材と前記水溶液との間に介装され
    前記電極部材に吸引される水溶液中の中和剤を浸透抽出
    する中和剤抽出用隔膜部とを備えた複数の隔膜電極装置
    から成る第2の隔膜電極装置群とにより構成し、前記第
    1の隔膜電極装置群の各隔膜電極装置に、前記搬送水を
    送り込み且つ該搬送水と極液もしくは中和剤とを同時に
    取り出す極液循環機構を装備し、前記第2の隔膜電極装
    置群の各隔膜電極装置に、当該各隔膜電極装置で浸透抽
    出された中和剤を前記電着浴槽内の水溶液中に連続的に
    直接放出する中和剤リサイクル機構を装備したことを特
    徴とする電着塗装装置。
  6. 【請求項6】 前記中和剤リサイクル機構が、前記中和
    剤抽出用隔膜部の上端部を開放して成る極液直接放出機
    構であることを特徴とした請求項5記載の電着塗装装
    置。
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