JPH0526841B2 - - Google Patents
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- JPH0526841B2 JPH0526841B2 JP60094369A JP9436985A JPH0526841B2 JP H0526841 B2 JPH0526841 B2 JP H0526841B2 JP 60094369 A JP60094369 A JP 60094369A JP 9436985 A JP9436985 A JP 9436985A JP H0526841 B2 JPH0526841 B2 JP H0526841B2
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- chromium
- blowing
- hot metal
- chromium ore
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21C—PROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
- C21C5/00—Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
- C21C5/005—Manufacture of stainless steel
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Description
本発明は、固定のクロム鉱石を上底吹き可能な
複合吹錬転炉に装入して溶融し、これを還元して
有利にステンレス溶鋼などを製造できるようにし
たクロム鉱石の溶融還元法に関する。 従来において、ステンレス溶鋼等を製造するた
めの含クロム溶銑並びに母合金は、主として電気
炉でクロム鉱石をコークスと共に溶解することに
よつて製造されていた。この処方は多大のエネル
ギーを消耗する。 この確立された処方に対し、近年、上底吹き可
能な複合吹錬転炉によるクロム鉱石の直接溶融還
元法が検討されつつある。複合吹錬転炉は、炉底
に羽口を有すると共に上吹きランスを備えた転炉
であり、炉底の羽口から不活性ガス、また場合に
よつては酸素ガスを導入することができる。した
がつて、炉内装入物に充分な撹拌を与えることが
でき、また雰囲気制御もできる点で有利な面をも
つている。この特性を活かして、クロム鉱石を直
接的に溶融還元しようとする研究が種々なされて
いるが、まだ、実操業技術としては確立されてい
ないのが実情である。 複合吹錬転炉によるクロム鉱石の溶融還元を実
現するには、炉体耐火物の溶損が生じない条件下
で溶融還元を促進する適正条件の把握が必要であ
るが、実操業例のデータが不足し、実際には、ど
のようにしたら最も効率よくクロム鉱石の溶融還
元を進行させることができるか不明な点が多い。
特にクロム鉱石に同伴する脈石分(MgO、Al2O3
等)の溶融滓化を迅速に行わねばならなくなるが
これはどのようにしたら効率よく実施できるか不
明である。 本発明はこのような問題を克服することを目的
としたものであり、複合吹錬転炉によるクロム鉱
石の溶融と還元を実操業的に有利に実現する方法
を提供しようとするものである。 本発明によるクロム鉱石の複合吹錬転炉による
溶融還元法は、 母溶銑とクロム鉱石を上底吹き可能な複合吹錬
転炉に装入し、さらにフラツクスを溶融物のスラ
グ塩基度が0.5〜1.3となるように添加したうえ、
底吹き撹拌を行いながら酸素上吹き吹錬してクロ
ム鉱石を溶融滓化するクロム鉱石の溶融工程と、 この溶融滓化された溶融物にコークスを添加
し、酸素吹錬を実施するかまたはせずして高C含
クロム溶銑を製造する加炭還元工程と、そして、
得られた高C含クロム溶銑を脱炭精錬する脱炭精
錬工程と、からなる。 以下に本発明の内容を詳述する。 本発明において使用する上底吹き可能な転炉
は、炉底に不活性ガス例えば窒素ガスやアルゴン
ガスその他のガスを吹き込むことができる羽口を
もち且つ酸素上吹きランスを備えた複合吹錬転炉
である。 クロム鉱石の溶融工程とこれに引き続く加炭還
元工程は、少なくともこの複合吹錬転炉で実施す
る。クロム鉱石の溶融工程、加炭還元工程および
脱炭精錬工程を1基の複合吹錬転炉で実施するこ
ともできるが、より好ましくは、複合吹錬転炉を
少なくとも2基準備し、一方の1基でクロム鉱石
の溶融工程と加炭還元工程を実施し、脱炭精錬工
程は他方の1基で実施するのがよい。各工程を順
をおつて以下に説明する。 〔クロム鉱石の溶融滓化工程〕 この工程では、母溶銑とクロム鉱石とフラツク
スを添加して溶融物を製造する。母溶銑としては
Crを含有しない普通銑でもよいが、20重量%以
下のCrを含有する含クロム溶銑を使用するのが
有利である。含クロム溶銑は、通常の方法に従つ
て電気炉で製造することができる。クロム鉱石は
この母溶銑の装入と時期を同じくして装入する。
すなわちクロム鉱石の複合吹錬転炉への装入は、
クロム鉱石の溶融滓化を促進する意味から、母溶
銑装入時つまり初期に行う(クロム鉱石の還元剤
の添加時期とはずらす)のが望ましい。そして、
本工程において、クロム酸化物、鉄酸化物および
その他の脈石系の固体酸化物からなくクロム鉱石
を迅速に溶融滓化するには、フラツクスの添加と
その適正な調整、底吹き撹拌および酸素吹錬が必
要となる。 フラツクスは生成するスラグの塩基度および脈
石を含めたスラグの融点を調整するために添加す
る。添加するフラツクスとしてはCaOやSiO2な
どを含むものを使用するが、この種類と量は、ス
ラグの塩基度(CaO/SiO2)が0.5〜1.3、好まし
くは0.6〜1.2となるように選定するのがよい。こ
れよりスラグ塩基度の高い高塩基性スラグの場合
には、その溶融温度が高くなつて限られた時間内
にクロム鉱石の溶融を終了せしめるのが困難とな
る。また、これよりスラグ塩基度が低い低塩基性
スラグの場合には、クロム鉱石の溶融滓化は促進
されるものの、炉体耐火物の溶損が助長されるの
で好ましくない。すなわち、フラツクスの添加に
よつて、スラグの塩基度が0.5〜1.3、好ましくは
0.6〜1.2の範囲となるようにスラグ組成をコント
ロールすることによつて、クロム鉱石の溶融滓化
が促進され且つ炉体耐火物の溶損も比較的小さく
抑えることができる。 そして、このようにフラツクスを添加してクロ
ム鉱石を完全に溶融滓化するには、底吹き撹拌お
よび酸素吹錬が必要となる。底吹きガスとしては
窒素ガスやアルゴンガスを使用することができ
る。この底吹き撹拌により母溶銑と固体物質であ
るクロム鉱石およびフラツクスが混合され、ま
た、この撹拌状態にある混合物に酸素吹錬が実施
されると母溶銑中の主としてCの酸化反応が充分
におこなわれ、これに基づく発熱が生じる結果、
クロム鉱石とフラツクスを完全に溶融滓化するこ
とができる。 〔加炭還元工程〕 本発明においては、このクロム鉱石の溶融滓化
が実質上完了してからコークスを添加する。この
加炭は、滓化したCr2O3の還元に供することを主
目的とするものである。しかしCr2O3以外の酸化
物例えばFeOなどの還元や、後の脱炭精錬工程で
の熱源としても供される。この加炭の時期をクロ
ム鉱石が実質上溶融滓化した後とすることによつ
て、スラグ中に存在するCr2O3やFeOなどの酸化
物の還元が有利に行い得ることがわかつた。 この加炭操作は、前工程から引続き不活性ガス
を底吹きを続行しながら炉頂からコークスを添加
すればよい。粉炭吹き込みができる羽口であれば
この撹拌用ガスに同伴して粉炭吹き込みを実施し
てもよい。底吹き撹拌だけでコークスを溶解させ
ることができ、またこの底吹きを伴う加炭操作に
よつてスラグ中のCr2O3やFeOを還元することが
できる。この場合、羽口から酸素を同時に供給し
てもよい。酸素を供給する場合には、溶銑中のク
ロムの過度の酸化を防止する意味から送酸速度を
小さくするのがよい。一方、上吹きランスから送
酸する場合においても、溶銑中のクロムの過度の
酸化を防止するために送酸速度を小さくするのが
よい。かような酸素供給を行わなくても、底吹き
撹拌下での加炭だけでCr2O3やFeOの還元を行う
ことも可能である。また、加炭を数回に分けて実
施し、送酸を必要に応じて実施することも有利で
ある。いずれにしても、送酸する場合には、クロ
ムの酸化が起こらないような充分なC濃度に加炭
がなされていることが必要である。すなわち加炭
操作によつてC濃度を充分に高めることがCr2O3
の還元を有利には実施するうえで重要な要件とな
る。 この工程において推奨される処方は、底吹き撹
拌しながらコークスを添加し、充分なC濃度にな
つたら送酸を開始し、この送酸によつてC濃度が
低下した時期を見計らつて再び加炭を実施し、軽
度の送酸を実施するかまたは送酸を停止して底吹
き撹拌だけを行うという処方である。加炭の回数
と送酸の回数は必要に応じて増減することができ
るが、最後の段階では高いC濃度に維持したまま
送酸を停止する必要があり、次なる撹拌によつて
Cr2O3濃度を大幅に低下させ溶解物からのクロム
の還元回収をほぼ終了させ得る。そして、このよ
うにCr2O3濃度が低下した状態からクロムを更に
還元回収するには、Fe−Si等の金属系還元材を
添加して強制還元すればよい。この処方によると
Cr2O3はほぼ100%クロムに還元することが可能
となる。 このようにして、本工程の特徴は、加炭操作、
撹拌操作、そして必要に応じての送酸操作によつ
て、前工程でクロム鉱石が充分に溶融滓化してス
ラグ中に存在しているCr2O3やFeOを還元するこ
とにある。この工程終了時におけるCr2O3の還元
率は90%以上とすることができる。したがつてこ
の工程終了時の複合吹錬転炉内には、当初に装入
されたクロム鉱石中のクロム源の実質上全てが還
元された高C含クロム溶銑とスラグとからなる融
解物が存在することになる。得られた高C含クロ
ム溶銑は、スラグと分離されたあと、次の脱炭精
錬工程に供される。 〔脱炭精錬工程〕 前工程で生成したスラグは、クロム鉱石中の脈
石分や投入されたフラツクス成分などからなり、
比較的多量に発生する。このスラグを分離した高
C含クロム溶銑を本工程では精錬対象とする。ス
ラグの分離は、前二工程を実施した複合吹錬転炉
から溶銑を取鍋に受銑することによつて行うのが
実操業上有利である。そして、受銑した溶銑を脱
炭精錬炉に装入して脱炭精錬を実施する。この脱
炭精錬炉としては、前二工程を実施した複合吹錬
転炉を使用することができるが、別の精錬炉を使
用することもできる。この別の精錬炉としては同
じく複合吹錬転炉、取鍋精錬炉例えばVOD炉な
どを使用することができる。いずれにしてもこれ
らの精錬炉はCrの酸化損失を抑え、目標とする
Cレベルすなわち低炭素域まで脱炭することがで
きるものであればよい。すなわち、代表的には大
気圧下で不活性ガスによつて溶銑を撹拌しながら
脱炭精錬するか、もしくは減圧下で脱炭精錬する
など、従来のステンレス溶鋼等の製造に用いられ
ている任意の脱炭精錬炉を使用することができ
る。 本発明法においては、前工程において多量のコ
ークスを添加している関係上、得られた高C含ク
ロム溶銑中のS濃度はこのコークス量に応じて高
くなつている。このため脱硫処理を必要とするこ
とになるが、これは前工程終了後の取鍋へ受銑さ
れた段階で脱硫剤を添加して取鍋脱硫するか、脱
炭精錬の後で通常の脱硫処理を実施すればよい。 脱炭反応を進行させるさいに不可避的に生成し
たCr2O3は脱炭精錬炉として複合吹錬転炉を使用
した場合にはこの炉でSiを添加することによつて
還元回収することができ、また転炉と取鍋精錬炉
を併用する場合には、転炉で得られた粗溶鋼とス
ラグの両者を取鍋精錬炉に移し、この精錬炉でSi
を添加してクロムの回収を行うことができる。 つぎに本発明法の代表的な実施例を挙げる。 実施例 1 電気炉で溶解されたC:4.0%、Cr:16.8%、
S:0.008%の溶銑45トンを複合吹錬転炉に装入
し、表1にその組成を示すクロム鉱石3トンおよ
び硅砂290Kgを添加し、底吹きN2:85Nm3/Hr×
1羽口、上吹き酸素:流量5200Nm3/Hr、ラン
ス高さ1400mmで酸素吹錬を開始し、酸素の供給量
を1000Nm3まで送酸してクロム鉱石の溶融を行つ
たところ、添加したクロム鉱石は完全に溶融滓化
した。この時のC濃度は2.1%、Crは16.7%、温
度は1565℃であり、スラグはその塩基度(CaO/
SiO2)が1.2でその溶融温度は1480℃のものであ
つた。なお本例において、硅砂290Kgを添加した
が、この硅砂に代えて当量のSiをFeSiで装入し
ても同じ結果が得られる(以下、クロム鉱石の溶
融滓化工程)。
複合吹錬転炉に装入して溶融し、これを還元して
有利にステンレス溶鋼などを製造できるようにし
たクロム鉱石の溶融還元法に関する。 従来において、ステンレス溶鋼等を製造するた
めの含クロム溶銑並びに母合金は、主として電気
炉でクロム鉱石をコークスと共に溶解することに
よつて製造されていた。この処方は多大のエネル
ギーを消耗する。 この確立された処方に対し、近年、上底吹き可
能な複合吹錬転炉によるクロム鉱石の直接溶融還
元法が検討されつつある。複合吹錬転炉は、炉底
に羽口を有すると共に上吹きランスを備えた転炉
であり、炉底の羽口から不活性ガス、また場合に
よつては酸素ガスを導入することができる。した
がつて、炉内装入物に充分な撹拌を与えることが
でき、また雰囲気制御もできる点で有利な面をも
つている。この特性を活かして、クロム鉱石を直
接的に溶融還元しようとする研究が種々なされて
いるが、まだ、実操業技術としては確立されてい
ないのが実情である。 複合吹錬転炉によるクロム鉱石の溶融還元を実
現するには、炉体耐火物の溶損が生じない条件下
で溶融還元を促進する適正条件の把握が必要であ
るが、実操業例のデータが不足し、実際には、ど
のようにしたら最も効率よくクロム鉱石の溶融還
元を進行させることができるか不明な点が多い。
特にクロム鉱石に同伴する脈石分(MgO、Al2O3
等)の溶融滓化を迅速に行わねばならなくなるが
これはどのようにしたら効率よく実施できるか不
明である。 本発明はこのような問題を克服することを目的
としたものであり、複合吹錬転炉によるクロム鉱
石の溶融と還元を実操業的に有利に実現する方法
を提供しようとするものである。 本発明によるクロム鉱石の複合吹錬転炉による
溶融還元法は、 母溶銑とクロム鉱石を上底吹き可能な複合吹錬
転炉に装入し、さらにフラツクスを溶融物のスラ
グ塩基度が0.5〜1.3となるように添加したうえ、
底吹き撹拌を行いながら酸素上吹き吹錬してクロ
ム鉱石を溶融滓化するクロム鉱石の溶融工程と、 この溶融滓化された溶融物にコークスを添加
し、酸素吹錬を実施するかまたはせずして高C含
クロム溶銑を製造する加炭還元工程と、そして、
得られた高C含クロム溶銑を脱炭精錬する脱炭精
錬工程と、からなる。 以下に本発明の内容を詳述する。 本発明において使用する上底吹き可能な転炉
は、炉底に不活性ガス例えば窒素ガスやアルゴン
ガスその他のガスを吹き込むことができる羽口を
もち且つ酸素上吹きランスを備えた複合吹錬転炉
である。 クロム鉱石の溶融工程とこれに引き続く加炭還
元工程は、少なくともこの複合吹錬転炉で実施す
る。クロム鉱石の溶融工程、加炭還元工程および
脱炭精錬工程を1基の複合吹錬転炉で実施するこ
ともできるが、より好ましくは、複合吹錬転炉を
少なくとも2基準備し、一方の1基でクロム鉱石
の溶融工程と加炭還元工程を実施し、脱炭精錬工
程は他方の1基で実施するのがよい。各工程を順
をおつて以下に説明する。 〔クロム鉱石の溶融滓化工程〕 この工程では、母溶銑とクロム鉱石とフラツク
スを添加して溶融物を製造する。母溶銑としては
Crを含有しない普通銑でもよいが、20重量%以
下のCrを含有する含クロム溶銑を使用するのが
有利である。含クロム溶銑は、通常の方法に従つ
て電気炉で製造することができる。クロム鉱石は
この母溶銑の装入と時期を同じくして装入する。
すなわちクロム鉱石の複合吹錬転炉への装入は、
クロム鉱石の溶融滓化を促進する意味から、母溶
銑装入時つまり初期に行う(クロム鉱石の還元剤
の添加時期とはずらす)のが望ましい。そして、
本工程において、クロム酸化物、鉄酸化物および
その他の脈石系の固体酸化物からなくクロム鉱石
を迅速に溶融滓化するには、フラツクスの添加と
その適正な調整、底吹き撹拌および酸素吹錬が必
要となる。 フラツクスは生成するスラグの塩基度および脈
石を含めたスラグの融点を調整するために添加す
る。添加するフラツクスとしてはCaOやSiO2な
どを含むものを使用するが、この種類と量は、ス
ラグの塩基度(CaO/SiO2)が0.5〜1.3、好まし
くは0.6〜1.2となるように選定するのがよい。こ
れよりスラグ塩基度の高い高塩基性スラグの場合
には、その溶融温度が高くなつて限られた時間内
にクロム鉱石の溶融を終了せしめるのが困難とな
る。また、これよりスラグ塩基度が低い低塩基性
スラグの場合には、クロム鉱石の溶融滓化は促進
されるものの、炉体耐火物の溶損が助長されるの
で好ましくない。すなわち、フラツクスの添加に
よつて、スラグの塩基度が0.5〜1.3、好ましくは
0.6〜1.2の範囲となるようにスラグ組成をコント
ロールすることによつて、クロム鉱石の溶融滓化
が促進され且つ炉体耐火物の溶損も比較的小さく
抑えることができる。 そして、このようにフラツクスを添加してクロ
ム鉱石を完全に溶融滓化するには、底吹き撹拌お
よび酸素吹錬が必要となる。底吹きガスとしては
窒素ガスやアルゴンガスを使用することができ
る。この底吹き撹拌により母溶銑と固体物質であ
るクロム鉱石およびフラツクスが混合され、ま
た、この撹拌状態にある混合物に酸素吹錬が実施
されると母溶銑中の主としてCの酸化反応が充分
におこなわれ、これに基づく発熱が生じる結果、
クロム鉱石とフラツクスを完全に溶融滓化するこ
とができる。 〔加炭還元工程〕 本発明においては、このクロム鉱石の溶融滓化
が実質上完了してからコークスを添加する。この
加炭は、滓化したCr2O3の還元に供することを主
目的とするものである。しかしCr2O3以外の酸化
物例えばFeOなどの還元や、後の脱炭精錬工程で
の熱源としても供される。この加炭の時期をクロ
ム鉱石が実質上溶融滓化した後とすることによつ
て、スラグ中に存在するCr2O3やFeOなどの酸化
物の還元が有利に行い得ることがわかつた。 この加炭操作は、前工程から引続き不活性ガス
を底吹きを続行しながら炉頂からコークスを添加
すればよい。粉炭吹き込みができる羽口であれば
この撹拌用ガスに同伴して粉炭吹き込みを実施し
てもよい。底吹き撹拌だけでコークスを溶解させ
ることができ、またこの底吹きを伴う加炭操作に
よつてスラグ中のCr2O3やFeOを還元することが
できる。この場合、羽口から酸素を同時に供給し
てもよい。酸素を供給する場合には、溶銑中のク
ロムの過度の酸化を防止する意味から送酸速度を
小さくするのがよい。一方、上吹きランスから送
酸する場合においても、溶銑中のクロムの過度の
酸化を防止するために送酸速度を小さくするのが
よい。かような酸素供給を行わなくても、底吹き
撹拌下での加炭だけでCr2O3やFeOの還元を行う
ことも可能である。また、加炭を数回に分けて実
施し、送酸を必要に応じて実施することも有利で
ある。いずれにしても、送酸する場合には、クロ
ムの酸化が起こらないような充分なC濃度に加炭
がなされていることが必要である。すなわち加炭
操作によつてC濃度を充分に高めることがCr2O3
の還元を有利には実施するうえで重要な要件とな
る。 この工程において推奨される処方は、底吹き撹
拌しながらコークスを添加し、充分なC濃度にな
つたら送酸を開始し、この送酸によつてC濃度が
低下した時期を見計らつて再び加炭を実施し、軽
度の送酸を実施するかまたは送酸を停止して底吹
き撹拌だけを行うという処方である。加炭の回数
と送酸の回数は必要に応じて増減することができ
るが、最後の段階では高いC濃度に維持したまま
送酸を停止する必要があり、次なる撹拌によつて
Cr2O3濃度を大幅に低下させ溶解物からのクロム
の還元回収をほぼ終了させ得る。そして、このよ
うにCr2O3濃度が低下した状態からクロムを更に
還元回収するには、Fe−Si等の金属系還元材を
添加して強制還元すればよい。この処方によると
Cr2O3はほぼ100%クロムに還元することが可能
となる。 このようにして、本工程の特徴は、加炭操作、
撹拌操作、そして必要に応じての送酸操作によつ
て、前工程でクロム鉱石が充分に溶融滓化してス
ラグ中に存在しているCr2O3やFeOを還元するこ
とにある。この工程終了時におけるCr2O3の還元
率は90%以上とすることができる。したがつてこ
の工程終了時の複合吹錬転炉内には、当初に装入
されたクロム鉱石中のクロム源の実質上全てが還
元された高C含クロム溶銑とスラグとからなる融
解物が存在することになる。得られた高C含クロ
ム溶銑は、スラグと分離されたあと、次の脱炭精
錬工程に供される。 〔脱炭精錬工程〕 前工程で生成したスラグは、クロム鉱石中の脈
石分や投入されたフラツクス成分などからなり、
比較的多量に発生する。このスラグを分離した高
C含クロム溶銑を本工程では精錬対象とする。ス
ラグの分離は、前二工程を実施した複合吹錬転炉
から溶銑を取鍋に受銑することによつて行うのが
実操業上有利である。そして、受銑した溶銑を脱
炭精錬炉に装入して脱炭精錬を実施する。この脱
炭精錬炉としては、前二工程を実施した複合吹錬
転炉を使用することができるが、別の精錬炉を使
用することもできる。この別の精錬炉としては同
じく複合吹錬転炉、取鍋精錬炉例えばVOD炉な
どを使用することができる。いずれにしてもこれ
らの精錬炉はCrの酸化損失を抑え、目標とする
Cレベルすなわち低炭素域まで脱炭することがで
きるものであればよい。すなわち、代表的には大
気圧下で不活性ガスによつて溶銑を撹拌しながら
脱炭精錬するか、もしくは減圧下で脱炭精錬する
など、従来のステンレス溶鋼等の製造に用いられ
ている任意の脱炭精錬炉を使用することができ
る。 本発明法においては、前工程において多量のコ
ークスを添加している関係上、得られた高C含ク
ロム溶銑中のS濃度はこのコークス量に応じて高
くなつている。このため脱硫処理を必要とするこ
とになるが、これは前工程終了後の取鍋へ受銑さ
れた段階で脱硫剤を添加して取鍋脱硫するか、脱
炭精錬の後で通常の脱硫処理を実施すればよい。 脱炭反応を進行させるさいに不可避的に生成し
たCr2O3は脱炭精錬炉として複合吹錬転炉を使用
した場合にはこの炉でSiを添加することによつて
還元回収することができ、また転炉と取鍋精錬炉
を併用する場合には、転炉で得られた粗溶鋼とス
ラグの両者を取鍋精錬炉に移し、この精錬炉でSi
を添加してクロムの回収を行うことができる。 つぎに本発明法の代表的な実施例を挙げる。 実施例 1 電気炉で溶解されたC:4.0%、Cr:16.8%、
S:0.008%の溶銑45トンを複合吹錬転炉に装入
し、表1にその組成を示すクロム鉱石3トンおよ
び硅砂290Kgを添加し、底吹きN2:85Nm3/Hr×
1羽口、上吹き酸素:流量5200Nm3/Hr、ラン
ス高さ1400mmで酸素吹錬を開始し、酸素の供給量
を1000Nm3まで送酸してクロム鉱石の溶融を行つ
たところ、添加したクロム鉱石は完全に溶融滓化
した。この時のC濃度は2.1%、Crは16.7%、温
度は1565℃であり、スラグはその塩基度(CaO/
SiO2)が1.2でその溶融温度は1480℃のものであ
つた。なお本例において、硅砂290Kgを添加した
が、この硅砂に代えて当量のSiをFeSiで装入し
ても同じ結果が得られる(以下、クロム鉱石の溶
融滓化工程)。
【表】
ついで、コークスを2.5トン投入し、酸素をさ
らに1500Nm3供給した結果、C:2.0%、Cr:
17.8%、S:0.033%となり、クロム鉱石の約50
%が還元された。さらにコークスを1.5トン追加
投入し、酸素供給なしに30分保持した。その結果
溶銑の組成は、C:3.2%、Cr:18.7%、S:
0.043%となり、クロム鉱石中のCr2O3の約95%が
還元された。 その後、Fe−Siを投入して一部残存する未還
元CrのSiによる還元を実施した(加炭還元工
程)。 得られた高C含クロム溶銑を取鍋に受銑して、
これを別の複合吹錬転炉に移し、底吹きN2:
85Nm3/Hr×1羽口、酸素流量:6700Nm3/Hr
で15分間の脱炭精錬を行つた。その結果、C:
0.07%、Cr:18.2%、S:0.037%のステンレス溶
鋼が得られ、さらにFe−Si450Kg投入により吹錬
中に生成したCr2O3の還元を行い、また、
CaO500KgおよびCaF2150Kgの投入により脱硫処
理を行つた。その結果、C:0.05%、Cr:18.6
%、S:0.010%のステンレス溶鋼が得られた
(脱炭精錬工程)。 実施例 2 母溶銑としてC:3.9%、Cr:8.5%、S:0.007
%の溶銑を使用した以外は、実施例1と同様のク
ロム鉱石の溶融滓化工程および加炭還元工程を繰
り返した。その結果、C:3.1%、Cr:10.5%、
S:0.045%の高C含クロム溶銑が得られた。 得られた高C含クロム溶銑を取鍋に受銑して、
これを別の複合吹錬転炉に移し、底吹きN2:
35Nm3/Hr×4羽口、酸素流量:7700Nm3/Hr
で13分間の脱炭精錬を行つた。その結果、C:
0.09%、Cr:10.0%、S:0.040%のステンレス溶
鋼が得られ、さらにFe−Si500Kg投入により吹錬
中に生成したCr2O3の還元を行つた結果、C:
0.05%、Cr:10.5%、S:0.04%のステンレス溶
鋼が得られた。この溶鋼は、次に、仕上精錬炉で
あるVOD炉において脱硫処理され、Sは0.005%
まで低下した。 比較例 本例は加炭を初期に行つた例である。 電気炉で溶解されたC:3.7%、Cr:19.8%、
S:0.007%の溶銑43トンを複合吹錬転炉に装入
し、同時に表1にその組成を示すクロム鉱石2.9
トン、コークス2.4トンおよびCaO1.4トンを添加
し、底吹きN2:50Nm3/Hr×2羽口、上吹き酸
素:流量5200Nm3/Hr、ランス高さ1600mmで酸
素吹錬を開始し、酸素供給量を3530Nm3まで送酸
し、C:0.71%までの吹錬を行つた。そのときの
温度は1745℃、スラグは、その融点が1720℃付近
の塩基度が高いものであつた。そして、酸素吹錬
後のCrは19.7%止まりでクロム鉱石中のCr2O3の
還元は殆ど進行しなかつた。これはクロム鉱石の
溶融が十分ではない状態でC濃度が0.71%まで低
下したからであろう。
らに1500Nm3供給した結果、C:2.0%、Cr:
17.8%、S:0.033%となり、クロム鉱石の約50
%が還元された。さらにコークスを1.5トン追加
投入し、酸素供給なしに30分保持した。その結果
溶銑の組成は、C:3.2%、Cr:18.7%、S:
0.043%となり、クロム鉱石中のCr2O3の約95%が
還元された。 その後、Fe−Siを投入して一部残存する未還
元CrのSiによる還元を実施した(加炭還元工
程)。 得られた高C含クロム溶銑を取鍋に受銑して、
これを別の複合吹錬転炉に移し、底吹きN2:
85Nm3/Hr×1羽口、酸素流量:6700Nm3/Hr
で15分間の脱炭精錬を行つた。その結果、C:
0.07%、Cr:18.2%、S:0.037%のステンレス溶
鋼が得られ、さらにFe−Si450Kg投入により吹錬
中に生成したCr2O3の還元を行い、また、
CaO500KgおよびCaF2150Kgの投入により脱硫処
理を行つた。その結果、C:0.05%、Cr:18.6
%、S:0.010%のステンレス溶鋼が得られた
(脱炭精錬工程)。 実施例 2 母溶銑としてC:3.9%、Cr:8.5%、S:0.007
%の溶銑を使用した以外は、実施例1と同様のク
ロム鉱石の溶融滓化工程および加炭還元工程を繰
り返した。その結果、C:3.1%、Cr:10.5%、
S:0.045%の高C含クロム溶銑が得られた。 得られた高C含クロム溶銑を取鍋に受銑して、
これを別の複合吹錬転炉に移し、底吹きN2:
35Nm3/Hr×4羽口、酸素流量:7700Nm3/Hr
で13分間の脱炭精錬を行つた。その結果、C:
0.09%、Cr:10.0%、S:0.040%のステンレス溶
鋼が得られ、さらにFe−Si500Kg投入により吹錬
中に生成したCr2O3の還元を行つた結果、C:
0.05%、Cr:10.5%、S:0.04%のステンレス溶
鋼が得られた。この溶鋼は、次に、仕上精錬炉で
あるVOD炉において脱硫処理され、Sは0.005%
まで低下した。 比較例 本例は加炭を初期に行つた例である。 電気炉で溶解されたC:3.7%、Cr:19.8%、
S:0.007%の溶銑43トンを複合吹錬転炉に装入
し、同時に表1にその組成を示すクロム鉱石2.9
トン、コークス2.4トンおよびCaO1.4トンを添加
し、底吹きN2:50Nm3/Hr×2羽口、上吹き酸
素:流量5200Nm3/Hr、ランス高さ1600mmで酸
素吹錬を開始し、酸素供給量を3530Nm3まで送酸
し、C:0.71%までの吹錬を行つた。そのときの
温度は1745℃、スラグは、その融点が1720℃付近
の塩基度が高いものであつた。そして、酸素吹錬
後のCrは19.7%止まりでクロム鉱石中のCr2O3の
還元は殆ど進行しなかつた。これはクロム鉱石の
溶融が十分ではない状態でC濃度が0.71%まで低
下したからであろう。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 母溶銑とクロム鉱石を上底吹き可能な複合吹
錬転炉に装入し、さらにフラツクスを溶融物のス
ラグ塩基度が0.5〜1.3となるように添加したう
え、底吹き攪拌を行いながら酸素上吹き吹錬して
クロム鉱石を溶融滓化するクロム鉱石の溶融工程
と、 この溶融滓化された溶融物にコークスを添加
し、酸素吹錬を実施するかまたはせずして高C含
クロム溶銑を製造する加炭還元工程と、 得られた高C含クロム溶銑を脱炭精錬する脱炭
精錬工程と、 からなるクロム鉱石の溶融還元法。 2 母溶銑は20重量%以下のCrを含有する含ク
ロム溶銑である特許請求の範囲第1項記載のクロ
ム鉱石の溶融還元法。 3 脱炭精錬工程は、クロム鉱石の溶融工程およ
び加炭還元工程とは別の精錬炉で実施する特許請
求の範囲第1項または第2項記載のクロム鉱石の
溶融還元法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9436985A JPS61253311A (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | クロム鉱石の溶融還元法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9436985A JPS61253311A (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | クロム鉱石の溶融還元法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61253311A JPS61253311A (ja) | 1986-11-11 |
| JPH0526841B2 true JPH0526841B2 (ja) | 1993-04-19 |
Family
ID=14108400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9436985A Granted JPS61253311A (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | クロム鉱石の溶融還元法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61253311A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT412349B (de) * | 2003-06-25 | 2005-01-25 | Voest Alpine Ind Anlagen | Verfahren zur herstellung einer legierten metallschmelze und erzeugungsanlage hierzu |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61166910A (ja) * | 1985-01-18 | 1986-07-28 | Nippon Steel Corp | クロム含有合金の製造方法 |
-
1985
- 1985-05-01 JP JP9436985A patent/JPS61253311A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61253311A (ja) | 1986-11-11 |
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