JPH05290975A - 薄膜elディスプレイ装置 - Google Patents
薄膜elディスプレイ装置Info
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- JPH05290975A JPH05290975A JP4082460A JP8246092A JPH05290975A JP H05290975 A JPH05290975 A JP H05290975A JP 4082460 A JP4082460 A JP 4082460A JP 8246092 A JP8246092 A JP 8246092A JP H05290975 A JPH05290975 A JP H05290975A
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- Japan
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- light emitting
- electron trap
- thin film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄膜ELディスプレイ装置の駆動電圧を10
0V以下に低減する。 【構成】 少なくとも一方の発光層4と絶縁層3,5の
間に、電子トラップ層7,8を設ける。 【効果】 駆動電圧の低減により、駆動用ICの負担が
大幅に軽くなり低消費電力化が達成され、駆動用ICの
コストが低減しカラー薄膜ELディスプレイ装置の低価
格化が達成される。
0V以下に低減する。 【構成】 少なくとも一方の発光層4と絶縁層3,5の
間に、電子トラップ層7,8を設ける。 【効果】 駆動電圧の低減により、駆動用ICの負担が
大幅に軽くなり低消費電力化が達成され、駆動用ICの
コストが低減しカラー薄膜ELディスプレイ装置の低価
格化が達成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜ELデイスプレイ
装置及びその製造方法に関する。
装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜EL素子の素子構造及び電子
注入機構に関しては、蛍光体同学会編、蛍光体ハンドブ
ック(オーム社)、pp.85−90(1987).に論じ
られている。図13に、従来の薄膜EL素子の断面素子
構造を示す。発光層4の両側を絶縁層3,5でサンドイ
ッチ状に挾んだ二重絶縁膜構造であり、これらの各薄膜
層を透明電極ITO2を付けたガラス基板1上に形成
し、Al(アルミニウム)等の背面電極6を蒸着する。発
光層4と絶縁層3,5の膜厚は各々1.0μm、0.5μ
m程度である。
注入機構に関しては、蛍光体同学会編、蛍光体ハンドブ
ック(オーム社)、pp.85−90(1987).に論じ
られている。図13に、従来の薄膜EL素子の断面素子
構造を示す。発光層4の両側を絶縁層3,5でサンドイ
ッチ状に挾んだ二重絶縁膜構造であり、これらの各薄膜
層を透明電極ITO2を付けたガラス基板1上に形成
し、Al(アルミニウム)等の背面電極6を蒸着する。発
光層4と絶縁層3,5の膜厚は各々1.0μm、0.5μ
m程度である。
【0003】図14及び図15は、従来の薄膜EL素子
のエネルギーバンド構造である。これを用いて、動作機
構を説明する。電圧を印加しない場合、各層のバンドは
平坦である(図14)。電子の注入源は、発光層と絶縁層
の界面準位である。印加電圧を増加するとバンドの湾曲
が大きくなる。バンドの湾曲により界面準位/伝導帯間
のトンネル障壁が100Å程度まで減少すると、界面準
位から伝導帯へ電子がトンネル放出される(図15)。発
光層の伝導帯に放出された伝導電子は、発光層中の発光
中心と衝突し、発光中心をイオン化する。イオン化した
発光中心と伝導電子が再結合するとEL発光が生じる。
電圧を零にすると、伝導電子は界面準位及び発光中心と
再結合し、再びバンドは平坦になる(図14)。
のエネルギーバンド構造である。これを用いて、動作機
構を説明する。電圧を印加しない場合、各層のバンドは
平坦である(図14)。電子の注入源は、発光層と絶縁層
の界面準位である。印加電圧を増加するとバンドの湾曲
が大きくなる。バンドの湾曲により界面準位/伝導帯間
のトンネル障壁が100Å程度まで減少すると、界面準
位から伝導帯へ電子がトンネル放出される(図15)。発
光層の伝導帯に放出された伝導電子は、発光層中の発光
中心と衝突し、発光中心をイオン化する。イオン化した
発光中心と伝導電子が再結合するとEL発光が生じる。
電圧を零にすると、伝導電子は界面準位及び発光中心と
再結合し、再びバンドは平坦になる(図14)。
【0004】他の従来技術として特開平2−30090
号公報、特開平2−7389号公報及び特開昭59−1
54794号公報に開示された薄膜EL素子が挙げられ
る。これらには発光層と絶縁層の間に界面層が設けられ
たものである。
号公報、特開平2−7389号公報及び特開昭59−1
54794号公報に開示された薄膜EL素子が挙げられ
る。これらには発光層と絶縁層の間に界面層が設けられ
たものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図15に示した如く従
来の薄膜EL素子は、発光層中への電子注入を引き起こ
すために必要な電界強度(しきい電界強度)が、1.0〜
2.0×106V/cmと高かった。この電界強度を得る
ためには、素子に150〜300Vの駆動電圧を印加す
る必要があった。このため、薄膜ELディスプレイ装置
の駆動に高価な高耐圧ICを使う必要があった。
来の薄膜EL素子は、発光層中への電子注入を引き起こ
すために必要な電界強度(しきい電界強度)が、1.0〜
2.0×106V/cmと高かった。この電界強度を得る
ためには、素子に150〜300Vの駆動電圧を印加す
る必要があった。このため、薄膜ELディスプレイ装置
の駆動に高価な高耐圧ICを使う必要があった。
【0006】また、発光層と絶縁層の間に界面層が設け
られた前記従来技術でも、その駆動電圧を低減できる
が、その界面層が発光層の発光中心を成す成分を含んで
いるため、発光層中でイオン化した発光中心と界面層中
の添加成分との間で電気二重層が形成されにくい。その
結果、内部電解強度の勾配を差ほど急俊にできず、前記
駆動電圧の低下は充分とは言えなかった。
られた前記従来技術でも、その駆動電圧を低減できる
が、その界面層が発光層の発光中心を成す成分を含んで
いるため、発光層中でイオン化した発光中心と界面層中
の添加成分との間で電気二重層が形成されにくい。その
結果、内部電解強度の勾配を差ほど急俊にできず、前記
駆動電圧の低下は充分とは言えなかった。
【0007】本発明の目的は、薄膜ELディスプレイ装
置の駆動電圧を100V以下、約20Vまでに低減する
ことである。
置の駆動電圧を100V以下、約20Vまでに低減する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、母体材料および発光中心からなる発光層と、
この発光層を挟む絶縁層と、該絶縁層の表面に設けた電
極とを備え、該電極を通じて発光層に交流電圧を印加す
ることにより発光するELパネルを用いた薄膜ELディ
スプレイ装置において、少なくとも一方の発光層と絶縁
層の間に、前記発光層の母体材料と同種の母体材料及び
電子のトラップ準位を形成する不純物とから成る電子ト
ラップ層を設けたことを特徴とするものである。
本発明は、母体材料および発光中心からなる発光層と、
この発光層を挟む絶縁層と、該絶縁層の表面に設けた電
極とを備え、該電極を通じて発光層に交流電圧を印加す
ることにより発光するELパネルを用いた薄膜ELディ
スプレイ装置において、少なくとも一方の発光層と絶縁
層の間に、前記発光層の母体材料と同種の母体材料及び
電子のトラップ準位を形成する不純物とから成る電子ト
ラップ層を設けたことを特徴とするものである。
【0009】前記の薄膜ELディスプレイ装置におい
て、発光層は赤色、緑色及び青色の各層から成るフルカ
ラー型であり、各発光層の各電子トラップを形成する各
不純物の濃度を、各電子トラップ層にかかる内部電界強
度がほぼ等しくなる濃度にしたものがよい。また、発光
層は母体材料CaSに発光中心Euを添加した赤色発光
のCaS:Eu層より成り、電子トラップ層は母体材料
CaSにSmを添加したCaS:Sm層であるものがよ
い。また、発光層は母体材料SrSに発光中心Ceを添
加した青緑色発光のSrS:Ce層であり、電子トラップ
層は母体材料SrSにSmを添加したSrS:Sm層であ
るものがよい。
て、発光層は赤色、緑色及び青色の各層から成るフルカ
ラー型であり、各発光層の各電子トラップを形成する各
不純物の濃度を、各電子トラップ層にかかる内部電界強
度がほぼ等しくなる濃度にしたものがよい。また、発光
層は母体材料CaSに発光中心Euを添加した赤色発光
のCaS:Eu層より成り、電子トラップ層は母体材料
CaSにSmを添加したCaS:Sm層であるものがよ
い。また、発光層は母体材料SrSに発光中心Ceを添
加した青緑色発光のSrS:Ce層であり、電子トラップ
層は母体材料SrSにSmを添加したSrS:Sm層であ
るものがよい。
【0010】また本発明は、ガラス基板上に透明電極及
び下部絶縁層を順次積層する工程と、電子トラップを形
成する不純物を含んだ母体材料よりなる蒸着用ペレット
及び発光中心成分を含んだ前記母体材料よりなる蒸着用
ペレットを用いて前記下部絶縁層の上に下部電子トラッ
プ層、発光層及び上部電子トラップ層を順次電子ビーム
蒸着させる工程と、前記上部電子トラップ層の上に上部
絶縁層を形成する工程と、を含む薄膜ELディスプレイ
装置の製造方法である。
び下部絶縁層を順次積層する工程と、電子トラップを形
成する不純物を含んだ母体材料よりなる蒸着用ペレット
及び発光中心成分を含んだ前記母体材料よりなる蒸着用
ペレットを用いて前記下部絶縁層の上に下部電子トラッ
プ層、発光層及び上部電子トラップ層を順次電子ビーム
蒸着させる工程と、前記上部電子トラップ層の上に上部
絶縁層を形成する工程と、を含む薄膜ELディスプレイ
装置の製造方法である。
【0011】
【作用】図3乃至図5は、本発明の薄膜EL素子のエネ
ルギーバンド構造である。これを用いて本発明の作用を
説明する。従来素子のエネルギーバンド構造と異なる点
は、発光層/絶縁層間に電子トラップ層がある点であ
る。発光層と電子トラップ層は同じ母体材料を用いてい
るため伝導帯と価電子帯は連続している。電子トラップ
層の禁制帯中には不純物による深い電子トラップが形成
される。伝導帯端から測定した電子トラップの深さは、
母体CaSに不純物Smを添加した場合、約1.3eVで
ある。従って、室温ではこの電子トラップに捕獲された
電子は熱的に放出されることはない。
ルギーバンド構造である。これを用いて本発明の作用を
説明する。従来素子のエネルギーバンド構造と異なる点
は、発光層/絶縁層間に電子トラップ層がある点であ
る。発光層と電子トラップ層は同じ母体材料を用いてい
るため伝導帯と価電子帯は連続している。電子トラップ
層の禁制帯中には不純物による深い電子トラップが形成
される。伝導帯端から測定した電子トラップの深さは、
母体CaSに不純物Smを添加した場合、約1.3eVで
ある。従って、室温ではこの電子トラップに捕獲された
電子は熱的に放出されることはない。
【0012】次に、本発明の薄膜EL素子のエネルギー
バンド構造の電圧印加による変化を説明する。電圧を一
回も印加していない場合、各層のバンドは平坦である
(図3)。電圧印加によりEL発光が生じる過程は、従来
素子と同じである(図4)。ところが、電圧を零にしても
バンドは平坦には戻らず、図5に示すように界面近傍の
発光層のバンドが急俊に湾曲する。これは、電圧印加に
よって発光層が伝導状態になると、電子トラップ層と隣
接発光層の間で電荷が移動し、2層の接合部に内部電界
が形成されるためである。即ち、電子トラップは発光中
心から放出された電子を捕獲して負に帯電し、隣接発光
層は発光中心がイオン化して正に帯電する。負に帯電し
た電子トラップ層と正に帯電した隣接発光層は、半導体
のpn接合に対応する接合を形成する。電子トラップ層
と隣接発光層の厚さを各々50Å、電子トラップ濃度と
発光中心濃度を各々1×1019cm~3とした場合、pn
接合モデルを用いて計算した電子トラップ層/隣接絶縁
層接合部にかかる内部電界強度の大きさは、0.9×1
06V/cmになる。本発明の素子の場合、発光層にか
かる電界強度は、この内部電界強度と外部から印加した
電界強度の和である。従って、しきい電界強度が1.0
×106V/cmの薄膜EL素子の場合、電圧印加により
図5の状態になると、それ以後は50V以下の印加電圧
で容易に電子注入され、EL発光が生じる。
バンド構造の電圧印加による変化を説明する。電圧を一
回も印加していない場合、各層のバンドは平坦である
(図3)。電圧印加によりEL発光が生じる過程は、従来
素子と同じである(図4)。ところが、電圧を零にしても
バンドは平坦には戻らず、図5に示すように界面近傍の
発光層のバンドが急俊に湾曲する。これは、電圧印加に
よって発光層が伝導状態になると、電子トラップ層と隣
接発光層の間で電荷が移動し、2層の接合部に内部電界
が形成されるためである。即ち、電子トラップは発光中
心から放出された電子を捕獲して負に帯電し、隣接発光
層は発光中心がイオン化して正に帯電する。負に帯電し
た電子トラップ層と正に帯電した隣接発光層は、半導体
のpn接合に対応する接合を形成する。電子トラップ層
と隣接発光層の厚さを各々50Å、電子トラップ濃度と
発光中心濃度を各々1×1019cm~3とした場合、pn
接合モデルを用いて計算した電子トラップ層/隣接絶縁
層接合部にかかる内部電界強度の大きさは、0.9×1
06V/cmになる。本発明の素子の場合、発光層にか
かる電界強度は、この内部電界強度と外部から印加した
電界強度の和である。従って、しきい電界強度が1.0
×106V/cmの薄膜EL素子の場合、電圧印加により
図5の状態になると、それ以後は50V以下の印加電圧
で容易に電子注入され、EL発光が生じる。
【0013】図6は、電子トラップ層中の内部電界強度
の電子トラップ濃度依存性である。内部電界強度は、電
子トラップ濃度に比例して増加することがわかる。従っ
て、しきい電界強度が1.0×106V/cm以上の素子
の場合は、電子トラップ濃度を1×1019cm~3以上に
増加して内部電界強度を増加すれば、駆動電圧を約20
Vまで低減できる。
の電子トラップ濃度依存性である。内部電界強度は、電
子トラップ濃度に比例して増加することがわかる。従っ
て、しきい電界強度が1.0×106V/cm以上の素子
の場合は、電子トラップ濃度を1×1019cm~3以上に
増加して内部電界強度を増加すれば、駆動電圧を約20
Vまで低減できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面より説明する。
図1は本発明にかかる薄膜EL素子の一実施例を示す要
部断面図である。1はガラス基板、2はインジウム・錫
酸化物(ITO)よりなる透明電極、3は五酸化タンタル
(Ta2O5)よりなる下部絶縁層、7は母体材料CaSにト
ラップ準位を形成する不純物としてSmを1.0mol
%添加したCaS:Sm下部電子トラップ層、4は母体材
料CaSに発光中心としてEuを0.3mol%添加した
CaS:Eu発光層、8は母体材料CaSにトラップ準位
を形成する不純物としてSmを1.0mol%添加した
CaS:Sm上部電子トラップ層、5は五酸化タンタル
(Ta2O5)よりなる上部絶縁層、6はアルミニウム(Al)
よりなる背面電極を示す。
図1は本発明にかかる薄膜EL素子の一実施例を示す要
部断面図である。1はガラス基板、2はインジウム・錫
酸化物(ITO)よりなる透明電極、3は五酸化タンタル
(Ta2O5)よりなる下部絶縁層、7は母体材料CaSにト
ラップ準位を形成する不純物としてSmを1.0mol
%添加したCaS:Sm下部電子トラップ層、4は母体材
料CaSに発光中心としてEuを0.3mol%添加した
CaS:Eu発光層、8は母体材料CaSにトラップ準位
を形成する不純物としてSmを1.0mol%添加した
CaS:Sm上部電子トラップ層、5は五酸化タンタル
(Ta2O5)よりなる上部絶縁層、6はアルミニウム(Al)
よりなる背面電極を示す。
【0015】上記構造の薄膜EL素子は、次のようにし
て作成する。まず、コーニング7059ガラス基板1上
にインジウム・錫酸化物(ITO)よりなる透明電極2を
抵抗加熱真空蒸着法により形成する。その上にTa2O5
よりなる厚さ0.5μmの下部絶縁層3をスパッタリン
グ法により形成する。次いで上記下部絶縁層3上に電子
トラップを形成する不純物Smを1.0mol%含有し
たCaSよりなる蒸着用ペレットと発光中心Euを0.3
mol%含有したCaSよりなる蒸着用ペレットを用い
て厚さ0.1μmの下部電子トラップ層7、厚さ1.0μ
mの発光層4、及び厚さ0.1μmの上部電子トラップ
層8を電子ビ−ム蒸着法により図1に示した順序で同一
蒸着チャンバー内で連続形成する。さらにその上にTa2
O5よりなる厚さ0.5μmの上部絶縁層5をスパッタリ
ング法により形成する。最後にその上にAlよりなる背
面電極6を蒸着形成する。
て作成する。まず、コーニング7059ガラス基板1上
にインジウム・錫酸化物(ITO)よりなる透明電極2を
抵抗加熱真空蒸着法により形成する。その上にTa2O5
よりなる厚さ0.5μmの下部絶縁層3をスパッタリン
グ法により形成する。次いで上記下部絶縁層3上に電子
トラップを形成する不純物Smを1.0mol%含有し
たCaSよりなる蒸着用ペレットと発光中心Euを0.3
mol%含有したCaSよりなる蒸着用ペレットを用い
て厚さ0.1μmの下部電子トラップ層7、厚さ1.0μ
mの発光層4、及び厚さ0.1μmの上部電子トラップ
層8を電子ビ−ム蒸着法により図1に示した順序で同一
蒸着チャンバー内で連続形成する。さらにその上にTa2
O5よりなる厚さ0.5μmの上部絶縁層5をスパッタリ
ング法により形成する。最後にその上にAlよりなる背
面電極6を蒸着形成する。
【0016】図2に、本発明の薄膜EL素子の輝度−電
圧特性を示す。同図には、比較のために発光層の厚さが
等しく電子トラップ層がない従来素子の輝度−電圧特性
を示す。従来素子の発光開始電圧が約200Vであるの
に対して、本発明の素子の発光開始電圧は1回目の駆動
時は220Vと電子トラップ層がある分高くなるが、1
回駆動した後は約20Vまで減少する。
圧特性を示す。同図には、比較のために発光層の厚さが
等しく電子トラップ層がない従来素子の輝度−電圧特性
を示す。従来素子の発光開始電圧が約200Vであるの
に対して、本発明の素子の発光開始電圧は1回目の駆動
時は220Vと電子トラップ層がある分高くなるが、1
回駆動した後は約20Vまで減少する。
【0017】本実施例では、不純物Smによる電子トラ
ップ濃度を1.0mol%としたので発光開始電圧が約
20Vになったが、Sm濃度を変えればSm濃度に比例
して電子トラップ層にかかる内部電界強度を1.0〜2.
0×106V/cmの範囲で変えることができるため、
これに応じて発光開始電圧を変化させることができる。
また本実施例の薄膜EL素子は、CaS:Eu発光層を
用いた赤色発光EL素子であったが、SrS:Ceを発光
層とし、SrS:Smを電子トラップ層とすれば、発光開
始電圧が約20Vの低電圧駆動青緑色薄膜EL素子が実
現できる。
ップ濃度を1.0mol%としたので発光開始電圧が約
20Vになったが、Sm濃度を変えればSm濃度に比例
して電子トラップ層にかかる内部電界強度を1.0〜2.
0×106V/cmの範囲で変えることができるため、
これに応じて発光開始電圧を変化させることができる。
また本実施例の薄膜EL素子は、CaS:Eu発光層を
用いた赤色発光EL素子であったが、SrS:Ceを発光
層とし、SrS:Smを電子トラップ層とすれば、発光開
始電圧が約20Vの低電圧駆動青緑色薄膜EL素子が実
現できる。
【0018】また本実施例では、電子トラップを形成す
るための不純物としてSmを用いているが、CaSまた
はSrS中に室温付近ではトラップ電子が熱的に放出さ
れない程度に深い電子トラップを形成する不純物であれ
ば他のものでもよい。例えば、Ce、Pr、Nd等の希
土類元素でもよい。
るための不純物としてSmを用いているが、CaSまた
はSrS中に室温付近ではトラップ電子が熱的に放出さ
れない程度に深い電子トラップを形成する不純物であれ
ば他のものでもよい。例えば、Ce、Pr、Nd等の希
土類元素でもよい。
【0019】次に、電子トラップ層を発光層と絶縁層の
間に挾むことにより、薄膜EL素子の駆動電圧を下げる
ことが、フルカラーELディスプレイに及ぼす効果を説
明する。図7は、本発明にかかるフルカラーの薄膜EL
ディスプレイ装置の概略図である。14はELディスプ
レイ表示部であり、例えばアルミニウム(Al)で形成
したX1,X2,……,XmからなるX電極9と、Y1,
Y2,……,Ynからなる透明なY電極10を対向させ
る。図8に前記ELディスプレイ表示部の要部断面図を
示す。前記X電極9の上に下部絶縁層11、上部絶縁層
13及びこれらに挾まれた層12を前記実施例で説明し
た方法で積層する。最後に前記透明なY電極10を積層
する。X電極9に走査回路15を接続し、Y電極10に
信号回路16を接続し、X電極9とY電極10の各交点
(Xi,Yj)(i=1,2,……,m,j=1,2,
……,n)を単純マトリクス駆動することによりELデ
ィスプレイ表示部にフルカラー画像を表示する。
間に挾むことにより、薄膜EL素子の駆動電圧を下げる
ことが、フルカラーELディスプレイに及ぼす効果を説
明する。図7は、本発明にかかるフルカラーの薄膜EL
ディスプレイ装置の概略図である。14はELディスプ
レイ表示部であり、例えばアルミニウム(Al)で形成
したX1,X2,……,XmからなるX電極9と、Y1,
Y2,……,Ynからなる透明なY電極10を対向させ
る。図8に前記ELディスプレイ表示部の要部断面図を
示す。前記X電極9の上に下部絶縁層11、上部絶縁層
13及びこれらに挾まれた層12を前記実施例で説明し
た方法で積層する。最後に前記透明なY電極10を積層
する。X電極9に走査回路15を接続し、Y電極10に
信号回路16を接続し、X電極9とY電極10の各交点
(Xi,Yj)(i=1,2,……,m,j=1,2,
……,n)を単純マトリクス駆動することによりELデ
ィスプレイ表示部にフルカラー画像を表示する。
【0020】フルカラーELディスプレイの場合、下部
絶縁層11と上部絶縁層13に挾まれた層12は、図8
に示すように、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の
各3原色発光する層が電極と平行にストライプ状に並ん
だ層になっている。
絶縁層11と上部絶縁層13に挾まれた層12は、図8
に示すように、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の
各3原色発光する層が電極と平行にストライプ状に並ん
だ層になっている。
【0021】従来のディスプレイでは、例えば図10
(a)〜(c)に示したように、R層にはEuを0.3
mol/%添加した、CaS:Eu,G層にはTbを2
mol%添加したZnS:Tb,B層にはCeを0.1
mol%添加したSrS:Ce発光層を用いる。この場
合の3層の輝度−電圧特性を図11に示す。発光層毎に
発光開始電圧が異なることがわかる。従って、ディスプ
レイを駆動する際には発光色毎に3種類の電圧を用いる
必要があり、駆動回路および駆動方法が複雑になるとい
う問題があった。
(a)〜(c)に示したように、R層にはEuを0.3
mol/%添加した、CaS:Eu,G層にはTbを2
mol%添加したZnS:Tb,B層にはCeを0.1
mol%添加したSrS:Ce発光層を用いる。この場
合の3層の輝度−電圧特性を図11に示す。発光層毎に
発光開始電圧が異なることがわかる。従って、ディスプ
レイを駆動する際には発光色毎に3種類の電圧を用いる
必要があり、駆動回路および駆動方法が複雑になるとい
う問題があった。
【0022】本発明によるR層,G層,B層を図9に示
す。R層としてはCaS:En発光層をCaS:Sm電
子トラップ層で挾んだ層を用い、G層としてはZnS:
Tb発光層をZnS:Cu電子トラップ層で挾んだ層を
用い、B層としては、SrS:Ce発光層をSrS:S
m電子トラップ層で挾んだ層を用いる。発光開始電圧の
高い層ほど、電子トラップを形成する不純物濃度を高く
することにより、図12に示したように内部電界強度が
より大きくなるため、発光開始電圧をより減少させるこ
とができる。その結果、図12に示すように、R,G,
B各層の発光開始電圧を一致できるため、各層毎に駆動
回路及び駆動方法を変える必要がなく単純化できる。そ
の結果、低コストでフルカラーELディスプレイ装置を
製造することができる。
す。R層としてはCaS:En発光層をCaS:Sm電
子トラップ層で挾んだ層を用い、G層としてはZnS:
Tb発光層をZnS:Cu電子トラップ層で挾んだ層を
用い、B層としては、SrS:Ce発光層をSrS:S
m電子トラップ層で挾んだ層を用いる。発光開始電圧の
高い層ほど、電子トラップを形成する不純物濃度を高く
することにより、図12に示したように内部電界強度が
より大きくなるため、発光開始電圧をより減少させるこ
とができる。その結果、図12に示すように、R,G,
B各層の発光開始電圧を一致できるため、各層毎に駆動
回路及び駆動方法を変える必要がなく単純化できる。そ
の結果、低コストでフルカラーELディスプレイ装置を
製造することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明により、カラー薄膜EL素子の駆
動電圧を約20Vまで低減できる。この結果、駆動用I
Cの負担が大幅に軽くなり低消費電力化が達成され、駆
動用ICのコストが低減しカラー薄膜ELディスプレイ
装置の低価格化が達成される。
動電圧を約20Vまで低減できる。この結果、駆動用I
Cの負担が大幅に軽くなり低消費電力化が達成され、駆
動用ICのコストが低減しカラー薄膜ELディスプレイ
装置の低価格化が達成される。
【図1】本発明に係る薄膜ELディスプレイ装置の要部
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の薄膜EL素子の輝度−駆動電圧特性を
示す図である。
示す図である。
【図3】本発明の薄膜EL素子のエネルギーバンド構造
図である。
図である。
【図4】本発明の薄膜EL素子のエネルギーバンド構造
図である。
図である。
【図5】本発明の薄膜EL素子のエネルギーバンド構造
図である。
図である。
【図6】内部電界強度の電子トラップ濃度依存性を示す
図である。
図である。
【図7】本発明に係るフルカラーELディスプレイ装置
の概略平面図である。
の概略平面図である。
【図8】同フルカラーELディスプレイ表示部の断面図
である。
である。
【図9】(a)(b)(c)は本発明の3原色発光層を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図10】(a)(b)(c)は従来の3原色発光層を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図11】従来の3原色発光EL素子の輝度−駆動電圧
特性を示す図である。
特性を示す図である。
【図12】本発明の3原色発光EL素子の輝度−駆動電
圧特性を示す図である。
圧特性を示す図である。
【図13】従来の薄膜EL素子の断面素子構造図であ
る。
る。
【図14】従来の薄膜EL素子のエネルギーバンド構造
図である。
図である。
【図15】従来の薄膜EL素子のエネルギーバンド構造
図である。
図である。
1 ガラス基板 2 透明電極 3 下部絶縁層 4 発光層 5 上部絶縁層 6 背面電極 7 下部電子トラップ層 8 上部電子トラップ層
Claims (5)
- 【請求項1】 母体材料および発光中心からなる発光層
と、この発光層を挟む絶縁層と、該絶縁層の表面に設け
た電極とを備え、該電極を通じて発光層に交流電圧を印
加することにより発光するELパネルを用いた薄膜EL
ディスプレイ装置において、少なくとも一方の発光層と
絶縁層の間に、前記発光層の母体材料と同種の母体材料
及び電子のトラップ準位を形成する不純物とから成る電
子トラップ層を設けたことを特徴とする薄膜ELディス
プレイ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜ELディスプレイ
装置において、発光層は赤色、緑色及び青色の各層から
成るフルカラー型であり、各発光層の各電子トラップを
形成する各不純物の濃度を、各電子トラップ層にかかる
内部電界強度がほぼ等しくなる濃度にしたことを特徴と
する薄膜ELディスプレイ装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の薄膜ELディスプレイ
装置において、発光層は母体材料CaSに発光中心Eu
を添加した赤色発光のCaS:Eu層より成り、電子ト
ラップ層は母体材料CaSにSmを添加したCaS:Sm
層であることを特徴とする薄膜ELディスプレイ装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の薄膜ELディスプレイ
装置において、発光層は母体材料SrSに発光中心Ce
を添加した青緑色発光のSrS:Ce層であり、電子トラ
ップ層は母体材料SrSにSmを添加したSrS:Sm層
であることを特徴とする薄膜ELディスプレイ装置。 - 【請求項5】 ガラス基板上に透明電極及び下部絶縁層
を順次積層する工程と、電子トラップを形成する不純物
を含んだ母体材料よりなる蒸着用ペレット及び発光中心
成分を含んだ前記母体材料よりなる蒸着用ペレットを用
いて前記下部絶縁層の上に下部電子トラップ層、発光層
及び上部電子トラップ層を順次電子ビーム蒸着させる工
程と、前記上部電子トラップ層の上に上部絶縁層を形成
する工程と、を含む薄膜ELディスプレイ装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4082460A JPH05290975A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 薄膜elディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4082460A JPH05290975A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 薄膜elディスプレイ装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05290975A true JPH05290975A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=13775124
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4082460A Pending JPH05290975A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 薄膜elディスプレイ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05290975A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105528967A (zh) * | 2014-10-24 | 2016-04-27 | 严敏 | 一种复合led玻璃基板显示模组的制备方法和显示模组 |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP4082460A patent/JPH05290975A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105528967A (zh) * | 2014-10-24 | 2016-04-27 | 严敏 | 一种复合led玻璃基板显示模组的制备方法和显示模组 |
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