JPH05293345A - 半透性複合膜 - Google Patents
半透性複合膜Info
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- JPH05293345A JPH05293345A JP9684092A JP9684092A JPH05293345A JP H05293345 A JPH05293345 A JP H05293345A JP 9684092 A JP9684092 A JP 9684092A JP 9684092 A JP9684092 A JP 9684092A JP H05293345 A JPH05293345 A JP H05293345A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】種々の分子量を有する液体混合物から、特に中
低分子量の成分を選択的に分離する分画性に優れ、かつ
製膜性、透水性、および耐熱性、耐久性などの耐久性に
優れた半透性複合膜。 【構成】異方性構造を有する高分子多孔膜であって、陽
イオン交換基を有する高分子化合物を含有し、かつ表面
に該陽イオン交換基を介してイオン結合により分子量5
00以上のポリアミンの薄層を有する半透性複合膜。
低分子量の成分を選択的に分離する分画性に優れ、かつ
製膜性、透水性、および耐熱性、耐久性などの耐久性に
優れた半透性複合膜。 【構成】異方性構造を有する高分子多孔膜であって、陽
イオン交換基を有する高分子化合物を含有し、かつ表面
に該陽イオン交換基を介してイオン結合により分子量5
00以上のポリアミンの薄層を有する半透性複合膜。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良された半透性複合膜
に関する。さらに詳しくは、陽イオン交換基を有する高
分子化合物を含有し、かつ異方性構造を有する高分子多
孔質膜の表面に例えばポリエチレンイミンなどのポリア
ミンの薄層をイオン結合を用いて安定に存在させること
により、耐熱性、耐薬品性及び中低分子量成分の分画性
に優れた半透性複合膜に関する。
に関する。さらに詳しくは、陽イオン交換基を有する高
分子化合物を含有し、かつ異方性構造を有する高分子多
孔質膜の表面に例えばポリエチレンイミンなどのポリア
ミンの薄層をイオン結合を用いて安定に存在させること
により、耐熱性、耐薬品性及び中低分子量成分の分画性
に優れた半透性複合膜に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】一般に膜処理による溶
液、液体混合物等の液体状混合物から特定の成分を選択
的に透過させて分離、濃縮、精製を行う方法は省エネル
ギープロセスとして広く実用に供されている。特に最
近、膜処理方法は、食品加工、医薬品工業、水処理など
の各種分野に適用されている。
液、液体混合物等の液体状混合物から特定の成分を選択
的に透過させて分離、濃縮、精製を行う方法は省エネル
ギープロセスとして広く実用に供されている。特に最
近、膜処理方法は、食品加工、医薬品工業、水処理など
の各種分野に適用されている。
【0003】このような膜処理法において、中低分子
量、即ち分子量が50〜2000程度である成分を、種
々の分子量を有する液体状混合物の中から選択的に分離
すること(以下、分画ともいう)ができるとされる半透
性膜は、いくつか上市されているものの、その分画性、
透過流束、また耐熱性および耐薬品性等の耐久性に対す
るユーザーの要求を満足するものが存在していない。
量、即ち分子量が50〜2000程度である成分を、種
々の分子量を有する液体状混合物の中から選択的に分離
すること(以下、分画ともいう)ができるとされる半透
性膜は、いくつか上市されているものの、その分画性、
透過流束、また耐熱性および耐薬品性等の耐久性に対す
るユーザーの要求を満足するものが存在していない。
【0004】上記した性能を有する半透膜の開発に対す
る要望は強く、種々の研究がなされている。それらの中
のいくつかを示すと、中低分子量成分の分画性を有する
膜(以下、単に分画性膜ともいう)として、まずセロフ
ァン、酢酸セルロース、硝酸セルロース等を素材とし各
種の製膜条件、例えばポリマー濃度、溶剤の種類や蒸発
速度、添加剤の種類、凝固液組成、熱処理などの後処理
等を種々検討し、目的とする性能の向上を図ろうとする
試みがあるが、まだ充分な成果は得られていない。
る要望は強く、種々の研究がなされている。それらの中
のいくつかを示すと、中低分子量成分の分画性を有する
膜(以下、単に分画性膜ともいう)として、まずセロフ
ァン、酢酸セルロース、硝酸セルロース等を素材とし各
種の製膜条件、例えばポリマー濃度、溶剤の種類や蒸発
速度、添加剤の種類、凝固液組成、熱処理などの後処理
等を種々検討し、目的とする性能の向上を図ろうとする
試みがあるが、まだ充分な成果は得られていない。
【0005】また、芳香族ポリカチオンと芳香族ポリア
ニオンからなるポリイオンコンプレックス膜も中低分子
量の分画性を示すとされているが、製品のばらつきが大
きく実用的な大面積の膜が製造できないのが実情であ
る。
ニオンからなるポリイオンコンプレックス膜も中低分子
量の分画性を示すとされているが、製品のばらつきが大
きく実用的な大面積の膜が製造できないのが実情であ
る。
【0006】一方では、多孔性支持体上に溶質排除性の
ある緻密層をつけるという複合化膜により、目的とする
中低分子量領域での分画性を発現させる方法が提案され
ている。例えば、米国特許第3744642号明細書で
は、セルロースエステルの多孔性支持体上に付けたポリ
アミンを酸クロライドを用いて界面重縮合反応により架
橋させて複合膜を製造する方法が開示されている。ま
た、特開昭49−133282号公報ではポリスルホン
の多孔性支持体上に先ずポリエチレンイミンフィルムを
被覆し、次いでトリレンジイソシアネートのような多官
能性架橋剤を用いて界面重縮合反応により架橋させるこ
とによる逆浸透膜の製造方法が開示されている。しかし
ながら、これら多孔性支持体上にポリアミンを被覆した
場合、ポリアミンが多孔性支持体の表面にだけとどまる
ことは無く、支持体の内部にまで浸透し易い。そして、
内部に浸透したポリアミンが、後の操作の加熱時に一部
重合するため、一定の膜性能を持った膜を再現性良く製
造することが困難である。また、界面重縮合を利用する
場合には、架橋剤の溶媒として通常はヘキサンやヘプタ
ンのような水と混ざり合わない溶媒を用いるが、このよ
うな溶媒で膜を後処理した場合に膜が反り返るとか、あ
るいは界面での反応が均一に進行しにくいために、膜の
各部分での性能が異なったものしか得られず、そのため
に膜性能、特に透過流束の一定のものを得ることが困難
である。さらに、膜の各部分での不均一性のために膜の
耐薬品性や耐久性が劣るという問題がある。
ある緻密層をつけるという複合化膜により、目的とする
中低分子量領域での分画性を発現させる方法が提案され
ている。例えば、米国特許第3744642号明細書で
は、セルロースエステルの多孔性支持体上に付けたポリ
アミンを酸クロライドを用いて界面重縮合反応により架
橋させて複合膜を製造する方法が開示されている。ま
た、特開昭49−133282号公報ではポリスルホン
の多孔性支持体上に先ずポリエチレンイミンフィルムを
被覆し、次いでトリレンジイソシアネートのような多官
能性架橋剤を用いて界面重縮合反応により架橋させるこ
とによる逆浸透膜の製造方法が開示されている。しかし
ながら、これら多孔性支持体上にポリアミンを被覆した
場合、ポリアミンが多孔性支持体の表面にだけとどまる
ことは無く、支持体の内部にまで浸透し易い。そして、
内部に浸透したポリアミンが、後の操作の加熱時に一部
重合するため、一定の膜性能を持った膜を再現性良く製
造することが困難である。また、界面重縮合を利用する
場合には、架橋剤の溶媒として通常はヘキサンやヘプタ
ンのような水と混ざり合わない溶媒を用いるが、このよ
うな溶媒で膜を後処理した場合に膜が反り返るとか、あ
るいは界面での反応が均一に進行しにくいために、膜の
各部分での性能が異なったものしか得られず、そのため
に膜性能、特に透過流束の一定のものを得ることが困難
である。さらに、膜の各部分での不均一性のために膜の
耐薬品性や耐久性が劣るという問題がある。
【0007】また、特開昭54−15479号公報で
は、多孔性支持体上にポリエチレンイミンのアミノ基と
反応できる官能基を持つ多官能性架橋剤の薄膜を形成
し、次いで該薄膜をポリエチレンイミンの溶液で処理す
ることにより半透性複合膜を得る方法が開示されてい
る。しかしながら、この多孔性支持体と多官能性架橋剤
の薄膜との間が吸着による弱い接着でしかないために、
得られる複合膜は構造的に不安定であり、耐熱性や耐薬
品性に劣るという問題がある。
は、多孔性支持体上にポリエチレンイミンのアミノ基と
反応できる官能基を持つ多官能性架橋剤の薄膜を形成
し、次いで該薄膜をポリエチレンイミンの溶液で処理す
ることにより半透性複合膜を得る方法が開示されてい
る。しかしながら、この多孔性支持体と多官能性架橋剤
の薄膜との間が吸着による弱い接着でしかないために、
得られる複合膜は構造的に不安定であり、耐熱性や耐薬
品性に劣るという問題がある。
【0008】また、特開昭57−174104号公報で
は、ハロメチル基等の種々の官能基を有するポリスルホ
ン類よりなる半透膜を、ポリアミン等の多官性架橋剤の
溶液で処理することにより架橋構造を有する半透膜を得
る方法が開示されている。この半透膜は、中低分子量領
域での分画性を示すとされている。しかしながら、この
半透膜は膜全体にわたって架橋構造が付与されているた
め、膜の機械的性質が硬くて脆いという問題があり、ク
ラックが入りやすく、耐久性に乏しく、また透水性も低
く充分でない。
は、ハロメチル基等の種々の官能基を有するポリスルホ
ン類よりなる半透膜を、ポリアミン等の多官性架橋剤の
溶液で処理することにより架橋構造を有する半透膜を得
る方法が開示されている。この半透膜は、中低分子量領
域での分画性を示すとされている。しかしながら、この
半透膜は膜全体にわたって架橋構造が付与されているた
め、膜の機械的性質が硬くて脆いという問題があり、ク
ラックが入りやすく、耐久性に乏しく、また透水性も低
く充分でない。
【0009】さらに特開昭63−240901号公報で
は、膜状の芳香族エーテルイミド重合体をクロルメチル
化等のハロアルキル化を行い、次いでポリアミン化合物
を該ハロアルキル基と反応させて、第4級アンモニウム
塩基とすることにより架橋構造を有する中低分子量成分
の選択透過性膜の製造方法が開示されている。しかしな
がら、この架橋剤として用いられているポリアミン化合
物は比較的低分子量のものであり、また第4級アンモニ
ウム塩基が膜全体にわたり存在する一種の陰イオン交換
膜であるために、pHの変化に伴って容易に膜が伸縮し
てしまい、分画性能が変化するという耐久性に問題点が
ある。
は、膜状の芳香族エーテルイミド重合体をクロルメチル
化等のハロアルキル化を行い、次いでポリアミン化合物
を該ハロアルキル基と反応させて、第4級アンモニウム
塩基とすることにより架橋構造を有する中低分子量成分
の選択透過性膜の製造方法が開示されている。しかしな
がら、この架橋剤として用いられているポリアミン化合
物は比較的低分子量のものであり、また第4級アンモニ
ウム塩基が膜全体にわたり存在する一種の陰イオン交換
膜であるために、pHの変化に伴って容易に膜が伸縮し
てしまい、分画性能が変化するという耐久性に問題点が
ある。
【0010】そのほか、特開昭62−266103号公
報では、活性層にカルボン酸基またはスルホン酸基のよ
うな負固定電荷基を有する架橋ポリアミド膜の表面にポ
リエチレンイミン等の正固定電荷基を有する有機重合体
をコーティングして成る複合半透膜が提案されている。
この場合の正固定電荷基を有する有機重合体は、逆浸透
膜における2価の陽イオンを阻止性能を向上させる役割
りを果たす。しかしながら、架橋等の不溶化処理が行れ
ていないため、溶液中のイオン濃度の上昇に伴って剥が
れ落ちてしまったり、半透膜の表面汚染を回復させる為
の手段である逆方向の加圧、いわゆる逆洗によっても剥
がれ落ちてしまう。そのために、半透膜としての性能を
長期間にわたって維持することが困難であり、実用的で
ないという問題がある。
報では、活性層にカルボン酸基またはスルホン酸基のよ
うな負固定電荷基を有する架橋ポリアミド膜の表面にポ
リエチレンイミン等の正固定電荷基を有する有機重合体
をコーティングして成る複合半透膜が提案されている。
この場合の正固定電荷基を有する有機重合体は、逆浸透
膜における2価の陽イオンを阻止性能を向上させる役割
りを果たす。しかしながら、架橋等の不溶化処理が行れ
ていないため、溶液中のイオン濃度の上昇に伴って剥が
れ落ちてしまったり、半透膜の表面汚染を回復させる為
の手段である逆方向の加圧、いわゆる逆洗によっても剥
がれ落ちてしまう。そのために、半透膜としての性能を
長期間にわたって維持することが困難であり、実用的で
ないという問題がある。
【0011】したがって、本発明の目的は、以上の問題
点が克服された、改良された半透性複合膜の提供にあ
る。すなわち、中低分子量領域での分画性に優れ、なお
かつ製膜性、透水性、および耐熱性や耐薬品性などの耐
久性に優れる半透性複合膜を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、イオン性の物質を良好に分離
し得るカチオン荷電型の半透性複合膜を提供することに
ある。
点が克服された、改良された半透性複合膜の提供にあ
る。すなわち、中低分子量領域での分画性に優れ、なお
かつ製膜性、透水性、および耐熱性や耐薬品性などの耐
久性に優れる半透性複合膜を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、イオン性の物質を良好に分離
し得るカチオン荷電型の半透性複合膜を提供することに
ある。
【0012】
【問題を解決するための手段】本発明らは、上記した問
題点に鑑み鋭意研究した。その結果、多孔質膜の表面に
ポリアミンの薄層を特定した化学結合により存在させた
複合膜が、目的とする性能を発揮する知見に基づき本発
明に至ったものである。即ち、本発明によれば、陽イオ
ン交換基を有する高分子化合物を含有し、かつ異方性構
造を有する高分子多孔質膜の表面に、該陽イオン交換基
を介してイオン結合により分子量が500以上であるポ
リアミンの薄層が形成された半透性複合膜が提供され
る。
題点に鑑み鋭意研究した。その結果、多孔質膜の表面に
ポリアミンの薄層を特定した化学結合により存在させた
複合膜が、目的とする性能を発揮する知見に基づき本発
明に至ったものである。即ち、本発明によれば、陽イオ
ン交換基を有する高分子化合物を含有し、かつ異方性構
造を有する高分子多孔質膜の表面に、該陽イオン交換基
を介してイオン結合により分子量が500以上であるポ
リアミンの薄層が形成された半透性複合膜が提供され
る。
【0013】本発明の半透性複合膜において基材となる
異方性構造を有する高分子多孔質膜の素材は、相転換法
により製膜可能な例えば、ポリスルホン類、ポリエーテ
ルスルホン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、
ポリアミド類、ポリフェニレンオキサイド、ポリ−2,
6,−ジメチルフェニレンオキサイド、ポリフェニレン
スルフィドなどの縮合系高分子、または例えば、酢酸セ
ルロース、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリ
デンなどの重合系高分子などであり、特に制限されない
が、好ましくは製膜の容易さから縮合系高分子が用いら
れ、特にポリスルホン類、ポリエーテルイミド類が好ま
しく用いられる。
異方性構造を有する高分子多孔質膜の素材は、相転換法
により製膜可能な例えば、ポリスルホン類、ポリエーテ
ルスルホン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、
ポリアミド類、ポリフェニレンオキサイド、ポリ−2,
6,−ジメチルフェニレンオキサイド、ポリフェニレン
スルフィドなどの縮合系高分子、または例えば、酢酸セ
ルロース、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリ
デンなどの重合系高分子などであり、特に制限されない
が、好ましくは製膜の容易さから縮合系高分子が用いら
れ、特にポリスルホン類、ポリエーテルイミド類が好ま
しく用いられる。
【0014】また、異方性構造を有する高分子多孔質膜
に含有される陽イオン交換基を有する高分子化合物とし
ては、相転換法における溶媒に可溶であって、なおかつ
多孔質膜の上記した素材となる高分子化合物との相溶性
の良いものであれば何等制限なく用いられ、例えば、ス
ルホン酸基の導入が可能なフェニレン基を有するポリス
ルホン類、ポリエーテルイミド類、ポリスチレンあるい
はポリスチレンーエチレン共重合体、ポリスチレンープ
ロピレン共重合体、あるいはポリアリールエーテルケト
ンなどが好適である。なお、陽イオン交換基を有する高
分子化合物の陽イオン交換基としては、例えばスルホン
酸基、カルボキシル基、リン酸基等の公知の陽イオン交
換基であり特に制限されないが、通常は強酸性のスルホ
ン酸基が用いられる。このようなスルホン酸基を有する
高分子化合物は所定の高分子化合物を適当なハロゲン系
の有機溶媒に溶解させた後、硫酸やクロルスルホン酸、
あるいはリン酸トリエチルと無水硫酸の錯体等のスルホ
ン化試薬を加えるといった方法や、高分子化合物を濃硫
酸中に溶解せしめるといった従来公知のスルホン化方法
により得られる。スルホン化された高分子化合物のイオ
ン交換容量は、一般に0.01〜2.5m当量/樹脂
g、特に好ましくは0.5〜1.9m当量/樹脂gであ
る。スルホン酸基は、式−SO3Xで表され、ここでX
は水素イオン、金属イオン類または有機イオン類を示
す。上記した高分子化合物のスルホン化物を金属イオン
含有水溶液で処理すれば、スルホン酸基を金属イオン型
とすることができる。金属イオンとしては、例えばナト
リウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等の一
価イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、バ
リウムイオン等の二価イオン、あるいはそれ以上の多価
の金属イオンである。このようなスルホン酸基が水素イ
オン型である場合は、一種の固体酸として働くために、
ポリアミンをイオン結合する際に該ポリアミン分子の形
が大きく広がる結果、ポリアミンの吸着量が上がりにく
くなる。また、スルホン酸基を多価の金属イオン型にす
ると、高分子化合物がイオン架橋構造を形成するため見
かけの分子量が増加し、製膜溶媒に溶解しない場合が多
く製膜が著しく困難となるため推奨されない。したがっ
て、特に好ましいのはスルホン酸基が一価の金属イオン
型である。さらに、有機イオン類、例えば水酸化テトラ
メチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、
ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラブチル
アンモニウム等の1価の有機イオン類の水溶液でスルホ
ン酸基を処理することにより、該スルホン酸基を対応す
るアンモニウムイオン型とすることができる。このよう
な一価の有機アミン類の水溶液で処理することによりア
ンモニウムイオン型となったスルホン酸基を有する高分
子化合物は、有機溶剤に溶け易くなるため、製膜前にか
かる処理を施すことも推奨される。
に含有される陽イオン交換基を有する高分子化合物とし
ては、相転換法における溶媒に可溶であって、なおかつ
多孔質膜の上記した素材となる高分子化合物との相溶性
の良いものであれば何等制限なく用いられ、例えば、ス
ルホン酸基の導入が可能なフェニレン基を有するポリス
ルホン類、ポリエーテルイミド類、ポリスチレンあるい
はポリスチレンーエチレン共重合体、ポリスチレンープ
ロピレン共重合体、あるいはポリアリールエーテルケト
ンなどが好適である。なお、陽イオン交換基を有する高
分子化合物の陽イオン交換基としては、例えばスルホン
酸基、カルボキシル基、リン酸基等の公知の陽イオン交
換基であり特に制限されないが、通常は強酸性のスルホ
ン酸基が用いられる。このようなスルホン酸基を有する
高分子化合物は所定の高分子化合物を適当なハロゲン系
の有機溶媒に溶解させた後、硫酸やクロルスルホン酸、
あるいはリン酸トリエチルと無水硫酸の錯体等のスルホ
ン化試薬を加えるといった方法や、高分子化合物を濃硫
酸中に溶解せしめるといった従来公知のスルホン化方法
により得られる。スルホン化された高分子化合物のイオ
ン交換容量は、一般に0.01〜2.5m当量/樹脂
g、特に好ましくは0.5〜1.9m当量/樹脂gであ
る。スルホン酸基は、式−SO3Xで表され、ここでX
は水素イオン、金属イオン類または有機イオン類を示
す。上記した高分子化合物のスルホン化物を金属イオン
含有水溶液で処理すれば、スルホン酸基を金属イオン型
とすることができる。金属イオンとしては、例えばナト
リウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等の一
価イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、バ
リウムイオン等の二価イオン、あるいはそれ以上の多価
の金属イオンである。このようなスルホン酸基が水素イ
オン型である場合は、一種の固体酸として働くために、
ポリアミンをイオン結合する際に該ポリアミン分子の形
が大きく広がる結果、ポリアミンの吸着量が上がりにく
くなる。また、スルホン酸基を多価の金属イオン型にす
ると、高分子化合物がイオン架橋構造を形成するため見
かけの分子量が増加し、製膜溶媒に溶解しない場合が多
く製膜が著しく困難となるため推奨されない。したがっ
て、特に好ましいのはスルホン酸基が一価の金属イオン
型である。さらに、有機イオン類、例えば水酸化テトラ
メチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、
ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラブチル
アンモニウム等の1価の有機イオン類の水溶液でスルホ
ン酸基を処理することにより、該スルホン酸基を対応す
るアンモニウムイオン型とすることができる。このよう
な一価の有機アミン類の水溶液で処理することによりア
ンモニウムイオン型となったスルホン酸基を有する高分
子化合物は、有機溶剤に溶け易くなるため、製膜前にか
かる処理を施すことも推奨される。
【0015】本発明の異方性構造を有する高分子多孔質
膜は、表面に厚さ5μm以下、好ましくは1μm以下の
緻密な構造のスキン層を有し、その下にスポンジ構造、
あるいは指状構造と称される多孔質な層を有する膜であ
り、一般にロブ型膜とも称されている。このような異方
性構造(非対称構造ともいう)を有する膜は、高分子化
合物を適当な溶媒に溶解せしめた粘稠な溶液(製膜溶
液)をガラス板などにキャストした後、貧溶媒中に浸漬
せしめ、溶媒を除去する相転換法と称される製法により
得られる。
膜は、表面に厚さ5μm以下、好ましくは1μm以下の
緻密な構造のスキン層を有し、その下にスポンジ構造、
あるいは指状構造と称される多孔質な層を有する膜であ
り、一般にロブ型膜とも称されている。このような異方
性構造(非対称構造ともいう)を有する膜は、高分子化
合物を適当な溶媒に溶解せしめた粘稠な溶液(製膜溶
液)をガラス板などにキャストした後、貧溶媒中に浸漬
せしめ、溶媒を除去する相転換法と称される製法により
得られる。
【0016】本発明の相転換法により異方性構造を有す
る高分子多孔質膜の製造においては、一般に製膜溶液は
適切な混合比の多孔膜の素材となる高分子成分、添加剤
となる陽イオン交換基を有する高分子化合物成分と造孔
剤となる有機または無機化合物成分およびそれらを溶解
する溶媒成分から調製される。溶媒としては、非プロト
ン性極性有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N−
メチル−2−ピロリドン、N,N,−ジメチルホルムア
ミド、N,N,−ジメチルアセトアミド等である。造孔
剤となる成分は、相転換法において一般的に用いられる
化合物であり、例えばポリビニルピロリドン、ポリエチ
レングリコール等の有機高分子化合物、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等の有機溶剤あるいは塩化リチウ
ム、硝酸カリウム等の無機化合物であり特に制限されな
い。
る高分子多孔質膜の製造においては、一般に製膜溶液は
適切な混合比の多孔膜の素材となる高分子成分、添加剤
となる陽イオン交換基を有する高分子化合物成分と造孔
剤となる有機または無機化合物成分およびそれらを溶解
する溶媒成分から調製される。溶媒としては、非プロト
ン性極性有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N−
メチル−2−ピロリドン、N,N,−ジメチルホルムア
ミド、N,N,−ジメチルアセトアミド等である。造孔
剤となる成分は、相転換法において一般的に用いられる
化合物であり、例えばポリビニルピロリドン、ポリエチ
レングリコール等の有機高分子化合物、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等の有機溶剤あるいは塩化リチウ
ム、硝酸カリウム等の無機化合物であり特に制限されな
い。
【0017】本発明の製造において調製される製膜溶液
における膜素材となる樹脂を添加剤となる陽イオン交換
基を有する高分子化合物と造孔剤を合わせた成分の濃度
は、得られる膜の膜厚にも関係するが、通常、0.1〜
50重量%の範囲が好ましく、特に10〜30重量%の
範囲が好ましい。また、添加剤となる陽イオン交換基を
有する樹脂成分の割合は、最終的に得られる多孔膜の機
械的強度にも関係するが、膜素材となる樹脂を100と
したときに、通常0.1〜1,000の範囲で可能であ
るが、特に1〜200の範囲が好ましい。さらに、造孔
剤となる成分の割合は膜素材となる樹脂を100とした
ときに、通常0.1〜60の範囲が好ましく、特に1〜
30の範囲が好ましい。
における膜素材となる樹脂を添加剤となる陽イオン交換
基を有する高分子化合物と造孔剤を合わせた成分の濃度
は、得られる膜の膜厚にも関係するが、通常、0.1〜
50重量%の範囲が好ましく、特に10〜30重量%の
範囲が好ましい。また、添加剤となる陽イオン交換基を
有する樹脂成分の割合は、最終的に得られる多孔膜の機
械的強度にも関係するが、膜素材となる樹脂を100と
したときに、通常0.1〜1,000の範囲で可能であ
るが、特に1〜200の範囲が好ましい。さらに、造孔
剤となる成分の割合は膜素材となる樹脂を100とした
ときに、通常0.1〜60の範囲が好ましく、特に1〜
30の範囲が好ましい。
【0018】本発明における膜の形態は、例えば平膜
状、チューブラー膜状、キャピラリー膜状、中空糸膜状
など従来公知のものを、用途に合わせて所望の形態で利
用できる。なお、平膜状、チューブラー膜状の場合、補
強のバッキング材として、例えば織布、不織布、網など
を用いて、機械的強度および寸法安定性に優れた多孔質
膜を得ることができ極めて有効である。
状、チューブラー膜状、キャピラリー膜状、中空糸膜状
など従来公知のものを、用途に合わせて所望の形態で利
用できる。なお、平膜状、チューブラー膜状の場合、補
強のバッキング材として、例えば織布、不織布、網など
を用いて、機械的強度および寸法安定性に優れた多孔質
膜を得ることができ極めて有効である。
【0019】本発明の目的とする半透性複合膜は、上記
した陽イオン交換基を有する高分子化合物を含有し、か
つ異方性構造を有する多孔質膜の表面に、該陽イオン交
換基を介してイオン結合により、分子量が一般に500
以上であるポリアミンの薄層を一般に0.1μm以下の
厚さで存在させることによって得られる。本発明におけ
るポリアミンは、分子量が一般に500以上の重合体
で、該重合体に1ヶ以上の一級、二級または三級アミノ
基を有する高分子体である。具体的には、特に線状また
は分岐状のポリエチレンイミンが好ましいが、そのほか
ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイ
ミンとエチレンオキシドの部分反応物、ポリエチレンイ
ミンとプロピレンオキサイドとの部分反応物、アニリン
とホルマリンの縮合物、ポリベンジルクロライドとアン
モニア及び/または一級、二級アミンの反応物、あるい
は一般にエビや蟹の甲殻類の外皮から抽出されたキチン
質を酸、アルカリなどで処理して脱アセチル化して得ら
れるキトサン(ポリ−N−グルコサミン)またはその誘
導体などが好適である。ポリエチレンイミンは、一般に
水溶液として市販されているものをそのまま用いること
ができる。通常は分子量が500以上、1,000,0
00以下の広範囲のものが用いられるが、好ましくは
5,000〜500,000特に好適なのは10,00
0〜100,000の範囲である。
した陽イオン交換基を有する高分子化合物を含有し、か
つ異方性構造を有する多孔質膜の表面に、該陽イオン交
換基を介してイオン結合により、分子量が一般に500
以上であるポリアミンの薄層を一般に0.1μm以下の
厚さで存在させることによって得られる。本発明におけ
るポリアミンは、分子量が一般に500以上の重合体
で、該重合体に1ヶ以上の一級、二級または三級アミノ
基を有する高分子体である。具体的には、特に線状また
は分岐状のポリエチレンイミンが好ましいが、そのほか
ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイ
ミンとエチレンオキシドの部分反応物、ポリエチレンイ
ミンとプロピレンオキサイドとの部分反応物、アニリン
とホルマリンの縮合物、ポリベンジルクロライドとアン
モニア及び/または一級、二級アミンの反応物、あるい
は一般にエビや蟹の甲殻類の外皮から抽出されたキチン
質を酸、アルカリなどで処理して脱アセチル化して得ら
れるキトサン(ポリ−N−グルコサミン)またはその誘
導体などが好適である。ポリエチレンイミンは、一般に
水溶液として市販されているものをそのまま用いること
ができる。通常は分子量が500以上、1,000,0
00以下の広範囲のものが用いられるが、好ましくは
5,000〜500,000特に好適なのは10,00
0〜100,000の範囲である。
【0020】本発明において、多孔質膜の表面にポリア
ミンの薄層を有する複合膜は、該膜をポリアミンの溶液
と室温または加温下で接触させ、該ポリアミンの有する
一級、二級、三級アミノ基を該膜の陽イオン交換基イオ
ン結合せしめる方法により得られる。このポリアミンの
薄層は、厚さ0.001〜5.0μmの範囲で存在させ
ればよい。ポリアミンの溶液は、一般に0.1〜10.
0重量%、特に0.2〜8.0重量%の範囲が好適であ
る。市販のポリエチレンイミンを用いる場合には、その
樹脂成分が30〜99重量%の水溶液として入手できる
ので、溶媒として水を用い上記の濃度に希釈した溶液と
して用いることができるが、必要に応じて水の一部をア
ルコール類のような水と相溶可能な有機溶媒で置換して
用いることもできる。また、このようなポリエチレンイ
ミン溶液のpHは、アミノ基がプロトネートしない塩基
性の領域が必要であり、必要に応じて水酸化ナトリウム
などを加えて溶液のpHを7以上、好ましくは9〜12
に保つことが推奨される。即ち、溶液のpHが塩基性領
域である場合、ポリエチレンイミンの有する一級、二
級、三級アミノ基はプロトネートしたものの存在割合が
低いため、基材である多孔質膜の表面に存在する陽イオ
ン交換基とイオン結合するしにくい状況にあると考えら
れる。しかしながら、アミノ基はプロトネートしていな
いためにポリエチレンイミン分子の形はコンパクトにパ
ッキングしている状態であり、プロトネートしたごく一
部のアミノ基が陽イオン交換基とイオン結合してアンカ
ーとして機能する。その結果、高分子多孔質膜へのポリ
エチレンイミンの吸着量は非常に多くなり薄膜形成が容
易となる。
ミンの薄層を有する複合膜は、該膜をポリアミンの溶液
と室温または加温下で接触させ、該ポリアミンの有する
一級、二級、三級アミノ基を該膜の陽イオン交換基イオ
ン結合せしめる方法により得られる。このポリアミンの
薄層は、厚さ0.001〜5.0μmの範囲で存在させ
ればよい。ポリアミンの溶液は、一般に0.1〜10.
0重量%、特に0.2〜8.0重量%の範囲が好適であ
る。市販のポリエチレンイミンを用いる場合には、その
樹脂成分が30〜99重量%の水溶液として入手できる
ので、溶媒として水を用い上記の濃度に希釈した溶液と
して用いることができるが、必要に応じて水の一部をア
ルコール類のような水と相溶可能な有機溶媒で置換して
用いることもできる。また、このようなポリエチレンイ
ミン溶液のpHは、アミノ基がプロトネートしない塩基
性の領域が必要であり、必要に応じて水酸化ナトリウム
などを加えて溶液のpHを7以上、好ましくは9〜12
に保つことが推奨される。即ち、溶液のpHが塩基性領
域である場合、ポリエチレンイミンの有する一級、二
級、三級アミノ基はプロトネートしたものの存在割合が
低いため、基材である多孔質膜の表面に存在する陽イオ
ン交換基とイオン結合するしにくい状況にあると考えら
れる。しかしながら、アミノ基はプロトネートしていな
いためにポリエチレンイミン分子の形はコンパクトにパ
ッキングしている状態であり、プロトネートしたごく一
部のアミノ基が陽イオン交換基とイオン結合してアンカ
ーとして機能する。その結果、高分子多孔質膜へのポリ
エチレンイミンの吸着量は非常に多くなり薄膜形成が容
易となる。
【0021】逆に溶液のpHが酸性領域である場合、ポ
リエチレンイミンの有する一級、二級、三級アミノ基は
プロトネートしたものの存在割合が高いため、基材であ
る多孔質膜の表面に存在する陽イオン交換基とイオン結
合しやすい状況にあると考えられる。しかしながら、ア
ミノ基がプロトネートしているために分子内の荷電反発
によりポリエチレンイミン分子の形は大きく広がってい
る状態であり、プロトネートした大部分のアミノ基が陽
イオン交換基とイオン結合しポリイオンコンプッレクス
を形成する。その結果、多孔質膜へのポリエチレンイミ
ンの吸着量は非常に少なくなり薄膜形成が困難となる。
リエチレンイミンの有する一級、二級、三級アミノ基は
プロトネートしたものの存在割合が高いため、基材であ
る多孔質膜の表面に存在する陽イオン交換基とイオン結
合しやすい状況にあると考えられる。しかしながら、ア
ミノ基がプロトネートしているために分子内の荷電反発
によりポリエチレンイミン分子の形は大きく広がってい
る状態であり、プロトネートした大部分のアミノ基が陽
イオン交換基とイオン結合しポリイオンコンプッレクス
を形成する。その結果、多孔質膜へのポリエチレンイミ
ンの吸着量は非常に少なくなり薄膜形成が困難となる。
【0022】また、キトサン等の酸性溶液のみに溶解す
るポリアミンを用いる場合は、上記した理由により陽イ
オン交換基を有する多孔質膜表面へのポリアミンの吸着
量が少なくなるために、陽イオン交換基を有する高分子
化合物の濃度を高くするなど、多孔質膜の含有する陽イ
オン交換基密度を高くする工夫が必要である。多孔質膜
とポリアミン溶液を接触させる方法としては、例えば該
膜をポリアミン溶液上に浮かべる方法、該膜にポリアミ
ン溶液を流延する方法、ポリアミン溶液をスプレーする
方法、あるいはポリアミン溶液に一定時間浸漬する方法
などを挙げることができる。さらに、接触温度は室温〜
150℃、好ましくは50〜90℃で一定時間加熱する
ことが望ましい。加熱に要する時間は、1分〜24時間
あるいはそれ以上であり、好ましいのは5〜60分の範
囲である。
るポリアミンを用いる場合は、上記した理由により陽イ
オン交換基を有する多孔質膜表面へのポリアミンの吸着
量が少なくなるために、陽イオン交換基を有する高分子
化合物の濃度を高くするなど、多孔質膜の含有する陽イ
オン交換基密度を高くする工夫が必要である。多孔質膜
とポリアミン溶液を接触させる方法としては、例えば該
膜をポリアミン溶液上に浮かべる方法、該膜にポリアミ
ン溶液を流延する方法、ポリアミン溶液をスプレーする
方法、あるいはポリアミン溶液に一定時間浸漬する方法
などを挙げることができる。さらに、接触温度は室温〜
150℃、好ましくは50〜90℃で一定時間加熱する
ことが望ましい。加熱に要する時間は、1分〜24時間
あるいはそれ以上であり、好ましいのは5〜60分の範
囲である。
【0023】本発明の半透性複合膜では、ポリアミンを
そのアミノ基によって架橋させることができる官能基を
1ヶ以上有する化合物、例えばエポキシ化合物、アルデ
ヒド類、ジイソシアネート化合物、ジハロゲン化物など
を用いて該アミノ基を介して共有結合による架橋構造を
付与することにより、耐薬品性、耐熱性に優れた半透性
複合膜を得ることができる。これらの架橋剤を溶解する
溶媒としては、水やメチルアルコールあるいはこれらの
混合物が好適に用いられるが、多孔質膜およびポリアミ
ンの薄層を溶解せず、かつ架橋剤を溶解するものであれ
ば特に制限されない。架橋剤溶液の濃度は架橋剤の種
類、用いる溶媒により任意に選ぶことができるが、好ま
しくは0.01〜35重量%である。
そのアミノ基によって架橋させることができる官能基を
1ヶ以上有する化合物、例えばエポキシ化合物、アルデ
ヒド類、ジイソシアネート化合物、ジハロゲン化物など
を用いて該アミノ基を介して共有結合による架橋構造を
付与することにより、耐薬品性、耐熱性に優れた半透性
複合膜を得ることができる。これらの架橋剤を溶解する
溶媒としては、水やメチルアルコールあるいはこれらの
混合物が好適に用いられるが、多孔質膜およびポリアミ
ンの薄層を溶解せず、かつ架橋剤を溶解するものであれ
ば特に制限されない。架橋剤溶液の濃度は架橋剤の種
類、用いる溶媒により任意に選ぶことができるが、好ま
しくは0.01〜35重量%である。
【0024】さらに、本発明の半透性複合膜では、例え
ば塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、蟻酸、酢酸などで処理す
ることとにより、該膜の不溶化したポリアミンをプロト
ネートして正荷電を付与した半透性複合膜も有用であ
る。膜を処理する酸溶液の濃度は通常0.01〜2.0
規定であり、処理は膜を室温で1.0秒〜24時間接触
させる方法により、特に制限されない。このような膜の
表面層に存在するプロトネートしたアミノ基の正電荷の
作用により、分子量あるいは分子径が同程度の荷電分子
と非荷電分子とを含有する溶液を濾過することにより、
非荷電分子だけが透過し、正に荷電した分子が残留する
というふうな分離が可能である。
ば塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、蟻酸、酢酸などで処理す
ることとにより、該膜の不溶化したポリアミンをプロト
ネートして正荷電を付与した半透性複合膜も有用であ
る。膜を処理する酸溶液の濃度は通常0.01〜2.0
規定であり、処理は膜を室温で1.0秒〜24時間接触
させる方法により、特に制限されない。このような膜の
表面層に存在するプロトネートしたアミノ基の正電荷の
作用により、分子量あるいは分子径が同程度の荷電分子
と非荷電分子とを含有する溶液を濾過することにより、
非荷電分子だけが透過し、正に荷電した分子が残留する
というふうな分離が可能である。
【0025】
【効果】本発明の半透性複合膜は、分子量が50〜20
00程度の中低分子量成分の分画性に優れ、選択活性層
が架橋構造を有するため耐熱性および耐薬品性等の耐久
性に優れる。また、本発明の半透性複合膜は、プロトネ
ートしたアミノ基の正荷電効果により親水性が極めて高
いという性質を有するため、従来の半透性膜と比較して
透水性に優れ、なおかつ分子量あるいは分子径が同程度
の正荷電分子と非荷電分子とを濾別することが可能であ
るため、例えば蛋白質、ペプチド、アミノ酸等の生体物
質の分離において極めて有効である。
00程度の中低分子量成分の分画性に優れ、選択活性層
が架橋構造を有するため耐熱性および耐薬品性等の耐久
性に優れる。また、本発明の半透性複合膜は、プロトネ
ートしたアミノ基の正荷電効果により親水性が極めて高
いという性質を有するため、従来の半透性膜と比較して
透水性に優れ、なおかつ分子量あるいは分子径が同程度
の正荷電分子と非荷電分子とを濾別することが可能であ
るため、例えば蛋白質、ペプチド、アミノ酸等の生体物
質の分離において極めて有効である。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】なお、実施例及び比較例に示す透水性は、
東洋濾紙社製のバッチ式限外濾過装置(有効膜面積1
2.5cm2)を用い、純水を用いて操作圧1kg/c
m2で測定した流束である。また溶質の透過性は同じ装
置を用いて、同じ操作圧における所定の重量平均分子量
を有する単分散ポリエチレングリコール(PEG)の水
溶液(濃度1,000ppm)を用いて測定し、この原
液の体積が1/5に達した際の阻止率(%)を下記式で
算出した。その際、透過液及び阻止液の濃度はゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより測定した。
東洋濾紙社製のバッチ式限外濾過装置(有効膜面積1
2.5cm2)を用い、純水を用いて操作圧1kg/c
m2で測定した流束である。また溶質の透過性は同じ装
置を用いて、同じ操作圧における所定の重量平均分子量
を有する単分散ポリエチレングリコール(PEG)の水
溶液(濃度1,000ppm)を用いて測定し、この原
液の体積が1/5に達した際の阻止率(%)を下記式で
算出した。その際、透過液及び阻止液の濃度はゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより測定した。
【0028】
【数1】
【0029】実施例1 (1)陽イオン交換基を有する高分子化合物の製造 下記式(A)の繰り返し単位
【0030】
【化1】
【0031】(但し、Phはパラフェニレン基)を有す
るポリアリールエーテルケトン Victrex 45
0P(粉末状、住友化学社製)20gを97%濃硫酸1
80gに加え、0℃にて緩やかに2時間攪拌した。その
後、温度を25℃に上げ、さらに46時間緩やかに攪拌
し、粘稠な反応液を得た。これを水中に徐々に投入して
スルホン化ポリアリールエーテルケトンを凝固させた。
次いで樹脂成分を濾別し、0.1Nの水酸化ナトリウム
水溶液中に1昼夜浸漬させた。次いで水にて洗浄を行
い、洗浄液が中性になるまで、繰り返し洗浄した後これ
を濾別した。その後、風乾し、さらに60℃にて減圧乾
燥を行った。このようにして得られたスルホン化ポリア
リールエーテルケトンはイオン交換容量が2.1m当量
/樹脂gであった。
るポリアリールエーテルケトン Victrex 45
0P(粉末状、住友化学社製)20gを97%濃硫酸1
80gに加え、0℃にて緩やかに2時間攪拌した。その
後、温度を25℃に上げ、さらに46時間緩やかに攪拌
し、粘稠な反応液を得た。これを水中に徐々に投入して
スルホン化ポリアリールエーテルケトンを凝固させた。
次いで樹脂成分を濾別し、0.1Nの水酸化ナトリウム
水溶液中に1昼夜浸漬させた。次いで水にて洗浄を行
い、洗浄液が中性になるまで、繰り返し洗浄した後これ
を濾別した。その後、風乾し、さらに60℃にて減圧乾
燥を行った。このようにして得られたスルホン化ポリア
リールエーテルケトンはイオン交換容量が2.1m当量
/樹脂gであった。
【0032】(2)異方性構造を有する高分子多孔質膜
の製造 下記式(B)の繰り返し単位
の製造 下記式(B)の繰り返し単位
【0033】
【化2】
【0034】(但し、Phはパラフェニレン基)を有す
るUdelポリスルホン(ペレット状、アモコケミカル
ジャパン社製、重量平均分子量35,000)30g、
上記したスルホン化ポリアリールエーテルケトン5g、
ポリビニルピロリドンK−30(和光純薬社製、重量平
均分子量10,000)5g、N−メチル−2−ピロリ
ドン150gよりなる混合物を室温において10時間攪
拌した後、粘度30ポイズの溶液を得た。次いで、この
溶液をガラス板上に約300μmの厚さで流延した後、
5℃の純水に浸漬して凝固させることにより、厚さ約1
00μmの膜を得た。さらに、60℃温水に1時間の浸
漬処理を行った。この膜は、走査型電子顕微鏡により膜
の断面の観察を行ったところ、膜の表層部に厚さ約2μ
mの緻密な構造を有する層が確認され、その他の部分は
いわゆる指状構造と呼ばれる多孔質な層であった。
るUdelポリスルホン(ペレット状、アモコケミカル
ジャパン社製、重量平均分子量35,000)30g、
上記したスルホン化ポリアリールエーテルケトン5g、
ポリビニルピロリドンK−30(和光純薬社製、重量平
均分子量10,000)5g、N−メチル−2−ピロリ
ドン150gよりなる混合物を室温において10時間攪
拌した後、粘度30ポイズの溶液を得た。次いで、この
溶液をガラス板上に約300μmの厚さで流延した後、
5℃の純水に浸漬して凝固させることにより、厚さ約1
00μmの膜を得た。さらに、60℃温水に1時間の浸
漬処理を行った。この膜は、走査型電子顕微鏡により膜
の断面の観察を行ったところ、膜の表層部に厚さ約2μ
mの緻密な構造を有する層が確認され、その他の部分は
いわゆる指状構造と呼ばれる多孔質な層であった。
【0035】この膜について、純水の透過流束を測定し
た結果、1021L/m2・hrであった。また、重量
平均分子量が21,000、および7,100であるP
EGの単分散水溶液(濃度1,000ppm)の透過性
を測定した結果、阻止率はそれぞれ99.7%、1.1
%であった。
た結果、1021L/m2・hrであった。また、重量
平均分子量が21,000、および7,100であるP
EGの単分散水溶液(濃度1,000ppm)の透過性
を測定した結果、阻止率はそれぞれ99.7%、1.1
%であった。
【0036】(3)半透性複合膜の製造 上記異方性構造を有する膜を用いて、その緻密層の膜面
を下にして表1に示す所定の条件に調製した各種ポリエ
チレンイミン溶液の液面に40℃で2時間浮かべ反応さ
せ、複合膜を得た。なお、溶液のpHは水酸化ナトリウ
ムを用いて調整した。反応後、充分に水洗した。得られ
た複合膜について、それぞれ純水の透過流束とPEG水
溶液の透過性を測定した。その結果を表1に示す。
を下にして表1に示す所定の条件に調製した各種ポリエ
チレンイミン溶液の液面に40℃で2時間浮かべ反応さ
せ、複合膜を得た。なお、溶液のpHは水酸化ナトリウ
ムを用いて調整した。反応後、充分に水洗した。得られ
た複合膜について、それぞれ純水の透過流束とPEG水
溶液の透過性を測定した。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 実施例1における表1のNo.10で得た複合膜のポリ
エチレンイミン層に共有結合の架橋構造を付与するため
に、その複合膜を1.0重量%のグルタルアルデヒド水
溶液に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗した。この
ような処理をして得られた複合膜について、純水透過流
束を測定した結果は81.6L/m2・hrであり、ま
た各種重量平均分子量のPEG水溶液の阻止率は表2に
示す通りであった。
エチレンイミン層に共有結合の架橋構造を付与するため
に、その複合膜を1.0重量%のグルタルアルデヒド水
溶液に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗した。この
ような処理をして得られた複合膜について、純水透過流
束を測定した結果は81.6L/m2・hrであり、ま
た各種重量平均分子量のPEG水溶液の阻止率は表2に
示す通りであった。
【0039】
【表2】
【0040】なお、得られた架橋構造を有する複合膜を
pH2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸
漬して、ポリエチレンイミンのアミノ基をプロトネート
してクロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った
後、X線マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結
果、膜の表層部に厚みが約0.04μmであるクロムの
分布を確認した。また、走査型電子顕微鏡により膜断面
を観察の結果、支持膜の緻密層上にさらに緻密な構造を
有する厚さが約0.04μmの層が観察された。
pH2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸
漬して、ポリエチレンイミンのアミノ基をプロトネート
してクロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った
後、X線マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結
果、膜の表層部に厚みが約0.04μmであるクロムの
分布を確認した。また、走査型電子顕微鏡により膜断面
を観察の結果、支持膜の緻密層上にさらに緻密な構造を
有する厚さが約0.04μmの層が観察された。
【0041】さらに、上記の得られた架橋構造を有する
複合膜ついて、その耐熱性を調べるために、該膜を12
1℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約20分間処
理し、純水の透過流束および重量平均分子量960のP
EGの阻止率を測定した。さらに、同様の水蒸気処理を
繰り返し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結果
を表3に示す。
複合膜ついて、その耐熱性を調べるために、該膜を12
1℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約20分間処
理し、純水の透過流束および重量平均分子量960のP
EGの阻止率を測定した。さらに、同様の水蒸気処理を
繰り返し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結果
を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】実施例3 実施例2で得た架橋構造を有する複合膜を0.1Nの塩
酸に室温にて30分間浸漬し、ポリエチレンイミンのア
ミノ基をプロトネートした。その正電荷の効果を調べる
ために、カチオン性物質である4級アンモニウム塩及び
アニオン性物質である有機酸の水溶液(濃度1,000
ppm)の透過試験を行った結果を表4に示す。
酸に室温にて30分間浸漬し、ポリエチレンイミンのア
ミノ基をプロトネートした。その正電荷の効果を調べる
ために、カチオン性物質である4級アンモニウム塩及び
アニオン性物質である有機酸の水溶液(濃度1,000
ppm)の透過試験を行った結果を表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】実施例4 実施例1における表1のNo.10で得た複合膜に共有
結合による架橋構造を付与する処理を各種の架橋剤を用
いて行った。表5に処理に用いた架橋剤の種類と得られ
た架橋構造を有する複合膜について純水透過流束および
各種重量平均分子量のPEGの阻止率を測定した結果を
示す。
結合による架橋構造を付与する処理を各種の架橋剤を用
いて行った。表5に処理に用いた架橋剤の種類と得られ
た架橋構造を有する複合膜について純水透過流束および
各種重量平均分子量のPEGの阻止率を測定した結果を
示す。
【0046】
【表5】
【0047】実施例5 実施例1において、スルホン化ポリアリールエーテルケ
トンの添加量を種々変化させた以外は、実施例1の表中
No.10と同様にして複合膜を得た。このようにして
得られたそれぞれの複合膜の膜性能を表6に示す。
トンの添加量を種々変化させた以外は、実施例1の表中
No.10と同様にして複合膜を得た。このようにして
得られたそれぞれの複合膜の膜性能を表6に示す。
【0048】なお、表6中のNo.1は比較例に相当
し、No.5は実施例1の表中No.10において製造
した複合膜そのものである。
し、No.5は実施例1の表中No.10において製造
した複合膜そのものである。
【0049】
【表6】
【0050】実施例6 下記式(C)の繰り返し単位、
【0051】
【化3】
【0052】(但し、Phはパラフェニレン基)を有す
るポリスルホンを特公平2−52528号公報に記載の
方法に準じて製造した。
るポリスルホンを特公平2−52528号公報に記載の
方法に準じて製造した。
【0053】すなわち、ヒドロキノン13.2gを攪拌
器、窒素ガス導入管、水抜き管及び温度計を備えたフラ
スコに入れ、これにスルホラン100mlとキシレン5
0mlを加えた。マントルヒーターによる加熱下に攪拌
しながら、150℃で1時間還流を行い、この際、水約
3mlを抜き出した。次いで、温度を110℃まで下
げ、4,4’−ジクロルジフェニルスルホン34.5g
と炭酸カリウム20.7gを加えて重合反応を開始し
た。155℃で50分間還流した後、50分間の間に水
を抜きながら、200℃まで昇温し、さらに、200〜
215℃で30分間還流を続けた。この反応の間に抜き
出された水量は3.6mlであった。次いで、反応液に
スルホラン80mlを加え、100℃まで降温し、ジク
ロルメタン20mlを加えた。このようにして得た反応
混合物を純水中に投じて、ポリスルホンを凝固させ、一
晩放置した。これを濾別し、ミキサーで粉砕し、純水と
イソプロピルアルコールで洗浄した後、80℃の温度で
6時間乾燥した。
器、窒素ガス導入管、水抜き管及び温度計を備えたフラ
スコに入れ、これにスルホラン100mlとキシレン5
0mlを加えた。マントルヒーターによる加熱下に攪拌
しながら、150℃で1時間還流を行い、この際、水約
3mlを抜き出した。次いで、温度を110℃まで下
げ、4,4’−ジクロルジフェニルスルホン34.5g
と炭酸カリウム20.7gを加えて重合反応を開始し
た。155℃で50分間還流した後、50分間の間に水
を抜きながら、200℃まで昇温し、さらに、200〜
215℃で30分間還流を続けた。この反応の間に抜き
出された水量は3.6mlであった。次いで、反応液に
スルホラン80mlを加え、100℃まで降温し、ジク
ロルメタン20mlを加えた。このようにして得た反応
混合物を純水中に投じて、ポリスルホンを凝固させ、一
晩放置した。これを濾別し、ミキサーで粉砕し、純水と
イソプロピルアルコールで洗浄した後、80℃の温度で
6時間乾燥した。
【0054】上記のようにして得た繰り返し単位Cより
なるポリスルホン10gを97%濃硫酸80mlに加
え、常温にて4時間緩やかに攪拌しながら反応させ、次
いでこの反応液を水中に投入して、樹脂分を凝固させ、
洗浄液が中性になるまで充分に洗浄し、50℃にて7時
間真空乾燥させた。このようにして得られたスルホン化
ポリスルホンはイオン交換容量が1.9m当量/樹脂g
であった。
なるポリスルホン10gを97%濃硫酸80mlに加
え、常温にて4時間緩やかに攪拌しながら反応させ、次
いでこの反応液を水中に投入して、樹脂分を凝固させ、
洗浄液が中性になるまで充分に洗浄し、50℃にて7時
間真空乾燥させた。このようにして得られたスルホン化
ポリスルホンはイオン交換容量が1.9m当量/樹脂g
であった。
【0055】実施例1における陽イオン交換基を有する
高分子化合物を上記したスルホン化ポリスルホンとした
以外は、実施例1と同様にして異方性構造を有する高分
子多孔質膜を得た。
高分子化合物を上記したスルホン化ポリスルホンとした
以外は、実施例1と同様にして異方性構造を有する高分
子多孔質膜を得た。
【0056】この膜について、純水の透過流束を測定し
た結果、935l/m2・hrであった。また、重量平
均分子量が21,000および7,100であるPEG
の単分散水液(濃度1,000ppm)の透過性を測定
した結果、阻止率はそれぞれ99.4%、1.3%であ
った。
た結果、935l/m2・hrであった。また、重量平
均分子量が21,000および7,100であるPEG
の単分散水液(濃度1,000ppm)の透過性を測定
した結果、阻止率はそれぞれ99.4%、1.3%であ
った。
【0057】次に、上記した膜を用いて、その緻密層の
膜面を下にして表7に示す所定の条件に調製した各種ポ
リアリルアミン溶液の液面に40℃で2時間浮かべ反応
させ、複合膜を得た。なお、ポリアリルアミンは塩酸塩
として市販されているため、強塩基性イオン交換樹脂を
用いて脱塩酸したものを用いた。また、溶液のpHは水
酸化ナトリウムを用いて調整した。反応後、充分に水洗
した。得られた複合膜について、それぞれ純水の透過流
束とPEG水溶液の透過性を測定した。その結果を表7
に示す。
膜面を下にして表7に示す所定の条件に調製した各種ポ
リアリルアミン溶液の液面に40℃で2時間浮かべ反応
させ、複合膜を得た。なお、ポリアリルアミンは塩酸塩
として市販されているため、強塩基性イオン交換樹脂を
用いて脱塩酸したものを用いた。また、溶液のpHは水
酸化ナトリウムを用いて調整した。反応後、充分に水洗
した。得られた複合膜について、それぞれ純水の透過流
束とPEG水溶液の透過性を測定した。その結果を表7
に示す。
【0058】
【表7】
【0059】実施例7 実施例6における表7のNo.9で得た複合膜のポリア
リルアミン層に共有結合の架橋構造を付与するために、
その複合膜を5.0重量%のグルタルアルデヒド水溶液
に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗した。このよう
な処理をして得られた複合膜について、純水透過流束を
測定した結果は78.4L/m2・hrであり、また各
種の重量平均分子量を有するPEG水溶液の阻止率は表
8に示す通りであった。
リルアミン層に共有結合の架橋構造を付与するために、
その複合膜を5.0重量%のグルタルアルデヒド水溶液
に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗した。このよう
な処理をして得られた複合膜について、純水透過流束を
測定した結果は78.4L/m2・hrであり、また各
種の重量平均分子量を有するPEG水溶液の阻止率は表
8に示す通りであった。
【0060】
【表8】
【0061】なお、表7のNo.9で得た複合膜をpH
2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸漬し
て、ポリアリルアミンのアミノ基をプロトネートしてク
ロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った後、X線
マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結果、膜の
表層部に厚みが約0.03μmであるクロムの分布を確
認した。また、走査型電子顕微鏡により膜断面を観察の
結果、支持膜の緻密層上にさらに緻密な構造を有する厚
さが約0.03μmの層が観察された。
2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸漬し
て、ポリアリルアミンのアミノ基をプロトネートしてク
ロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った後、X線
マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結果、膜の
表層部に厚みが約0.03μmであるクロムの分布を確
認した。また、走査型電子顕微鏡により膜断面を観察の
結果、支持膜の緻密層上にさらに緻密な構造を有する厚
さが約0.03μmの層が観察された。
【0062】さらに、上記で得られた架橋構造を有する
複合膜ついて、その耐熱性を調べるために、該膜を12
1℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約20分間処
理し、純水の透過流束および重量平均分子量960のP
EGの阻止率を測定した。さらに、同様の処理を繰り返
し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結果を表9
に示す。
複合膜ついて、その耐熱性を調べるために、該膜を12
1℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約20分間処
理し、純水の透過流束および重量平均分子量960のP
EGの阻止率を測定した。さらに、同様の処理を繰り返
し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結果を表9
に示す。
【0063】
【表9】
【0064】実施例8 実施例7で得た架橋構造を有する複合膜を0.1Nの塩
酸に室温にて30分間浸漬し、ポリアリルアミンのアミ
ノ基をプロトネートした。その正電荷の効果を調べるた
めに、カチオン性物質である4級アンモニウム塩及びア
ニオン性物質である有機酸の水溶液(濃度1000pp
m)の透過試験を行った結果を表10に示す。
酸に室温にて30分間浸漬し、ポリアリルアミンのアミ
ノ基をプロトネートした。その正電荷の効果を調べるた
めに、カチオン性物質である4級アンモニウム塩及びア
ニオン性物質である有機酸の水溶液(濃度1000pp
m)の透過試験を行った結果を表10に示す。
【0065】
【表10】
【0066】実施例9 実施例6における表7のNo.9で得た複合膜に共有結
合による架橋構造を付与する処理を各種の架橋剤を用い
て行った。表11に、処理に用いた架橋剤の種類と得ら
れた架橋構造を有する複合膜について純水透過流束およ
び各種重量平均分子量のPEGの阻止率を測定した結果
を示す。
合による架橋構造を付与する処理を各種の架橋剤を用い
て行った。表11に、処理に用いた架橋剤の種類と得ら
れた架橋構造を有する複合膜について純水透過流束およ
び各種重量平均分子量のPEGの阻止率を測定した結果
を示す。
【0067】
【表11】
【0068】実施例10 実施例6において、スルホン化ポリスルホンの添加量を
種々変化させた以外は、実施例6の表中No.9と同様
にして複合膜を得た。このようにして得られたそれぞれ
の複合膜の膜性能を表12に示す。
種々変化させた以外は、実施例6の表中No.9と同様
にして複合膜を得た。このようにして得られたそれぞれ
の複合膜の膜性能を表12に示す。
【0069】なお、表12中のNo.1は比較例に相当
し、No.5は実施例6の表中No.9において製造し
た複合膜そのものである。
し、No.5は実施例6の表中No.9において製造し
た複合膜そのものである。
【0070】
【表12】
【0071】比較例1 下記式(B)の繰り返し単位、
【0072】
【化4】
【0073】(但し、Phはパラフェニレン基)を有す
るUdelポリスルホン(ペレット状、アモコケミカル
ジャパン社製、重量平均分子量35,000)60gを
ジクロロエタン570gに窒素雰囲気下、50℃で加熱
攪拌しながら均一に溶解した後、クロルメチルメチルエ
ーテル67gおよび塩化亜鉛11gを投入し攪拌しなが
ら50℃で8時間反応させた。次いで、反応液を30℃
まで冷却した後、大量のメチルアルコール中に沈澱させ
減圧乾燥後、クロロホルムで溶解、再沈澱させて精製し
膜の製造に供した。なお、得られたクロルメチル化ポリ
スルホンは、元素分析によって測定した塩素含量が7.
5重量%であり、この含量から計算で求められるポリス
ルホンの繰り返し単位あたりの導入されたクロルメチル
基の数が1.1個である。さらに、1H−NMR法で評
価した4.57ppmに現れるメチレン基の濃度と一致
し、クロルメチル化されていることを確認した。
るUdelポリスルホン(ペレット状、アモコケミカル
ジャパン社製、重量平均分子量35,000)60gを
ジクロロエタン570gに窒素雰囲気下、50℃で加熱
攪拌しながら均一に溶解した後、クロルメチルメチルエ
ーテル67gおよび塩化亜鉛11gを投入し攪拌しなが
ら50℃で8時間反応させた。次いで、反応液を30℃
まで冷却した後、大量のメチルアルコール中に沈澱させ
減圧乾燥後、クロロホルムで溶解、再沈澱させて精製し
膜の製造に供した。なお、得られたクロルメチル化ポリ
スルホンは、元素分析によって測定した塩素含量が7.
5重量%であり、この含量から計算で求められるポリス
ルホンの繰り返し単位あたりの導入されたクロルメチル
基の数が1.1個である。さらに、1H−NMR法で評
価した4.57ppmに現れるメチレン基の濃度と一致
し、クロルメチル化されていることを確認した。
【0074】上記したクロルメチル化ポリスルホン35
g、ポリビニルピロリドンK−30(和光純薬社製、重
量平均分子量10,000)5g、N−メチル−2−ピ
ロリドン150gよりなる混合物を室温において10時
間攪拌した後、粘度30ポイズの溶液を得た。次いで、
この溶液をガラス板上に約300μmの厚さで流延した
後、5℃の純水に浸漬して凝固させることにより、厚さ
約100μmの膜を得た。この膜を分子量が10,00
0であるポリエチレンイミンの濃度が3重量%、pHが
10の水溶液に40℃で2時間浸漬し反応させ、ポリエ
チレンイミン−クロルメチル化ポリスルホン膜を得た。
反応後、充分に水洗した。
g、ポリビニルピロリドンK−30(和光純薬社製、重
量平均分子量10,000)5g、N−メチル−2−ピ
ロリドン150gよりなる混合物を室温において10時
間攪拌した後、粘度30ポイズの溶液を得た。次いで、
この溶液をガラス板上に約300μmの厚さで流延した
後、5℃の純水に浸漬して凝固させることにより、厚さ
約100μmの膜を得た。この膜を分子量が10,00
0であるポリエチレンイミンの濃度が3重量%、pHが
10の水溶液に40℃で2時間浸漬し反応させ、ポリエ
チレンイミン−クロルメチル化ポリスルホン膜を得た。
反応後、充分に水洗した。
【0075】次いでこの膜の一部分を切り出して、pH
2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸漬し
て、ポリエチレンイミンのアミノ基をプロトネートして
クロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った後、X
線マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結果、膜
の断面全体にクロムの分布を確認した。
2に調整した2重量%のクロム酸カリウム溶液に浸漬し
て、ポリエチレンイミンのアミノ基をプロトネートして
クロム酸イオンとイオン交換させる処理を行った後、X
線マイクロアナライザーにより膜断面を観察の結果、膜
の断面全体にクロムの分布を確認した。
【0076】さらにこの膜1.0重量%のグルタルアル
デヒド水溶液に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗し
た。得られた膜について、純水透過流束を測定した結果
は41L/m2・hrであり、また各種重量平均分子量
960のPEG水溶液の阻止率は97%で良好な性能で
あった。
デヒド水溶液に60℃で20時間浸漬し、次いで水洗し
た。得られた膜について、純水透過流束を測定した結果
は41L/m2・hrであり、また各種重量平均分子量
960のPEG水溶液の阻止率は97%で良好な性能で
あった。
【0077】この膜について、その耐熱性を調べるため
に、121℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約2
0分間処理し、純水の透過流束および重量平均分子量9
60のPEGの阻止率を測定した。さらに、同様の処理
を繰り返し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結
果、処理回数が4回までは性能の劣化は認められなかっ
たが、5回目の処理で膜にクラックが発生し、PEGの
阻止率は0%になった。
に、121℃の1.7Kg/cm2の高圧水蒸気で約2
0分間処理し、純水の透過流束および重量平均分子量9
60のPEGの阻止率を測定した。さらに、同様の処理
を繰り返し行い、同様の膜性能の測定を行った。その結
果、処理回数が4回までは性能の劣化は認められなかっ
たが、5回目の処理で膜にクラックが発生し、PEGの
阻止率は0%になった。
Claims (3)
- 【請求項1】 陽イオン交換基を有する高分子化合物を
含有し、かつ異方性構造を有する高分子多孔質膜の表面
に、該陽イオン交換基を介してイオン結合により分子量
が500以上であるポリアミンの薄層を有する半透性複
合膜。 - 【請求項2】 ポリアミンの薄層が架橋構造を有する特
許請求の範囲第1項に記載の半透性複合膜。 - 【請求項3】 ポリアミンのアミノ基がプロトネートさ
れた特許請求の範囲第1項に記載の半透性複合膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9684092A JPH05293345A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 半透性複合膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9684092A JPH05293345A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 半透性複合膜 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05293345A true JPH05293345A (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=14175721
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9684092A Pending JPH05293345A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 半透性複合膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05293345A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001206964A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-07-31 | Asahi Glass Co Ltd | 一価陽イオン選択透過性陽イオン交換膜及びその製造方法 |
| JP2003516245A (ja) * | 1999-12-13 | 2003-05-13 | ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド | 化学防護被覆 |
| JP2010138308A (ja) * | 2008-12-12 | 2010-06-24 | Tokuyama Corp | 改質炭化水素系陽イオン交換膜およびその製造方法 |
| JP2011026592A (ja) * | 1999-04-30 | 2011-02-10 | Haering Thomas | ポリマーアミンの段階的なアルキル化 |
| CN102000511A (zh) * | 2010-12-07 | 2011-04-06 | 天津工业大学 | 一种表面紫外辐照接枝制备荷正电中空纤维纳滤膜的方法 |
-
1992
- 1992-04-16 JP JP9684092A patent/JPH05293345A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011026592A (ja) * | 1999-04-30 | 2011-02-10 | Haering Thomas | ポリマーアミンの段階的なアルキル化 |
| JP2003516245A (ja) * | 1999-12-13 | 2003-05-13 | ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド | 化学防護被覆 |
| JP2011245867A (ja) * | 1999-12-13 | 2011-12-08 | Gore Enterprise Holdings Inc | 化学防護被覆 |
| JP2001206964A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-07-31 | Asahi Glass Co Ltd | 一価陽イオン選択透過性陽イオン交換膜及びその製造方法 |
| WO2001055247A1 (en) * | 2000-01-28 | 2001-08-02 | Asahi Glass Company, Limited | Cation-exchange membrane selectively permeable to monovalent cation and process for producing the same |
| EP1188784A4 (en) * | 2000-01-28 | 2003-05-02 | Asahi Glass Co Ltd | For single-valued cations, selectively transient cation excimer cream and method of making same |
| US6569301B2 (en) | 2000-01-28 | 2003-05-27 | Asahi Glass Company, Limited | Cation exchange membrane selectively permeable to monovalent cations and method for its production |
| JP2010138308A (ja) * | 2008-12-12 | 2010-06-24 | Tokuyama Corp | 改質炭化水素系陽イオン交換膜およびその製造方法 |
| CN102000511A (zh) * | 2010-12-07 | 2011-04-06 | 天津工业大学 | 一种表面紫外辐照接枝制备荷正电中空纤维纳滤膜的方法 |
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