JPH05293370A - 脱臭フィルタおよびその製造方法 - Google Patents

脱臭フィルタおよびその製造方法

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JPH05293370A
JPH05293370A JP4147018A JP14701892A JPH05293370A JP H05293370 A JPH05293370 A JP H05293370A JP 4147018 A JP4147018 A JP 4147018A JP 14701892 A JP14701892 A JP 14701892A JP H05293370 A JPH05293370 A JP H05293370A
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一志 木村
Yasuhiko Fukazawa
康彦 深沢
Hiroshi Uehara
洋 上原
Yutaka Imai
裕 今井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維状脱臭剤に熱可塑性合成繊維を融着させ
て脱臭フィルタを得る。 【構成】 繊維状活性炭に第一鉄塩とトコフェロール類
とを添着して繊維状脱臭剤とし、この脱臭剤とメルトブ
ロー繊維等の熱可塑性合成繊維とを予め気流中で混合
し、その後熱可塑性合成繊維を脱臭剤に融着させて脱臭
フィルタとする。脱臭剤はアンモニア・硫化水素・メル
カプタン等の悪臭ガスの脱臭に効果があり、熱可塑性合
成繊維は除じん用濾材としての機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、繊維状脱臭剤に熱可
塑性合成繊維を融着させてなる脱臭フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、防じんマスクや工業用フィルタに
おいて除じん機能を有する濾材と、アンモニア・硫化水
素・メルカプタン等の悪臭ガスに対する脱臭剤とを組み
合わせた脱臭フィルタが知られている。脱臭剤は、粉末
状・粒子状・繊維状等の活性炭を通気性容器に充填した
り、接着剤を介して不織布等の繊維表面に固着したり、
2枚の不織布で挟持したりして利用する手段が周知であ
る。また、この他に鉄(II)イオン、マンガン(I
I)イオン等の金属イオンが悪臭ガスに対するすぐれた
脱臭効果を有することが知られており、例えば、特開平
1−290685号公報にはマンガン(II)イオンに
対しアスコルビン酸・オキシ多塩基酸等を結合させた組
成物を活性炭に担持させる技術、特開平3−21310
7号公報にはFe,Mn,Cr等の金属とオキシ多塩基
酸との反応生成物を2枚の不織布で挟持する技術が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】防じん用濾材と組み合
わせる脱臭剤に活性炭を使用する場合には、悪臭ガスに
対する活性炭の飽和吸着量と単位時間当りの吸着量とが
実用上必ずしも高くないから、脱臭が不十分になりがち
であるとか、それを避けるために多量の活性炭を必要と
するという問題がある。脱臭フィルタを使い捨ての防じ
んマスクに使用する場合、この問題は特に深刻である。
【0004】また、粉状・粒状の活性炭を通気性の容器
に収納して使用する方法は容器が嵩張りがちであるうえ
に、容器の中で活性炭が動いて一箇所に偏在し、通気に
対し活性炭を一様な厚みに維持することが難しいという
問題がある。この種活性炭を接着剤を介して不織布等に
固着して使用する方法は、脱臭剤を薄いシート状にでき
るから、用途によっては使い勝手がよくなる反面、活性
炭が接着剤で被覆され脱臭能力が低下したり、活性炭が
不織布等から脱落し易いという問題がある。
【0005】繊維状活性炭は、商品名「活性炭素繊維K
F」(東洋紡(株)製)等として一般に知られているも
ので、繊維状の濾材と組み合わせて使用するのに都合が
よい形状をしている。しかし、繊維状活性炭は一般に脆
く、これを併用したシート状の濾材は型崩れを起こし易
いから、そのままでは防じんマスクのフィルタに使用し
難いという問題がある。
【0006】前記特開平1−290685号、特開平3
−213107号公報に開示された鉄(II)イオン等
を脱臭剤に利用する技術では活性炭にまさる脱臭効果を
期待できるが、使い捨て防じんマスクに応用可能なよう
にこの種脱臭剤をシート状形態に加工する技術は知られ
ていない。
【0007】そこで、この発明は繊維状活性炭に第一鉄
塩とトコフェロール類とを添着して繊維状脱臭剤とし、
すぐれた脱臭能力と寿命とを得るとともに、この脱臭剤
に熱可塑性合成繊維を融着させてフィルタとすることに
より、前記従来の問題を解決することを課題にしてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明が前記課題を解
決するために要旨とするところは、繊維状活性炭に、そ
の重量に対し第一鉄塩を鉄の量で3〜20重量%および
トコフェロール類を10〜30重量%添着してなる繊維
状脱臭剤10〜50重量%と、平均繊径0.1〜15μ
mを有し繊径分布範囲0.01〜100μmの熱可塑性
合成繊維90〜50重量%との混合物であって、この熱
可塑性合成繊維を繊維状脱臭剤に融着させて、脱臭フィ
ルタを構成することにある。
【0009】この発明の好ましい実施態様においては、
熱可塑性合成繊維としてメルトブロー繊維を使用する。
【0010】また、脱臭フィルタの製造方法にあって
は、繊維状脱臭剤と熱可塑性合成繊維を気流中で混合し
た後、得られた混合物における熱可塑性合成繊維に溶融
処理を施して繊維状脱臭剤に融着させることが特徴であ
る。
【0011】
【作用】かかる脱臭フィルタでは、繊維状活性炭に吸着
された悪臭ガスを第一鉄塩の鉄(II)イオンで分解し
て脱臭し、鉄(II)イオンは鉄(III)イオンとな
った後にトコフェロール類により還元されて鉄(II)
イオンとなり、再び悪臭ガスを分解する。このような鉄
(II)イオンの脱臭機能は活性炭よりはるかに強力で
あるから、この脱臭フィルタは、脱臭機能にすぐれ、か
つその寿命が長い。
【0012】熱可塑性合成繊維に極細繊維、殊にメルト
ブロー繊維を使うと、高い粉じん捕集効率と低い通気抵
抗とを維持することが可能な除じん用濾材を得ることが
できる。
【0013】この熱可塑性合成繊維と繊維状脱臭剤とを
混合し、繊維を互いに絡み合わせるとともに、熱可塑性
合成繊維を繊維状脱臭剤に融着させることで、型崩れや
脱臭剤の脱落が少なく、すぐれた脱臭機能を有するシー
ト状の脱臭フィルタを得ることができる。
【0014】比較的比重の小さい熱可塑性合成繊維と繊
維状脱臭剤とは、気流中で混合することにより脆い繊維
状脱臭剤に著しい損傷を与えることなく一様に混合する
ことができる。
【0015】
【実施例】この発明に係る脱臭フィルタの詳細を実施例
に基づいて説明すると、以下のとおりである。
【0016】繊径10〜15μmの繊維状活性炭を、α
−・β−・γ−トコフェロールのいずれか、またはそれ
らの混合物の3%エタノール溶液に浸漬したのち乾燥
し、活性炭重量比で25%のトコフェロールを添着した
繊維状活性炭を得た。さらに、この活性炭を硫酸第一鉄
の2%水溶液に浸漬したのち乾燥し、活性炭重量比で1
5%の鉄(II)イオンを添着してなる繊維状脱臭剤を
得た。
【0017】一方、垂直ダクトの上端にこの繊維状脱臭
剤を投入するホッパーを有し、下端側には水平方向に走
行するメッシュ無端ベルトを備えるとともに、ダクト中
間には繊維放出側がそのダクト内側に臨み、繊維供給側
がダクト外側に臨む針刃ロールを有する繊維混合装置を
用意した。この針刃ロールの供給側には、平均繊径0.
1〜15μmを有し、繊径分布範囲が0.01〜100
μmのポリプロピレンのメルトブロー繊維を供給し、こ
の繊維を針刃でほぐしながらダクト内へ投入する。この
繊維が90〜50重量%となるように、ホッパーからは
繊維状脱臭剤を10〜50重量%の割合で投入する。メ
ッシュベルトの裏側にはバキューム装置を設けてその吸
気流がダクトを通って流れるようにしてあり、その空気
流を利用してメルトブロー繊維と繊維状脱臭剤とを混合
し、メッシュベルト上に堆積させてウエブとする。この
ウエブを直径0.5〜5mmのホーンを適宜のピッチで
配列した超音波溶接機にかけ、メルトブロー繊維を間欠
的に溶融し、繊維状脱臭剤に融着させてシート状の脱臭
フィルタを得た。
【0018】この脱臭フィルタの性能評価の結果は以下
のとおりである。 (1)悪臭ガス試験 ポリプロピレンのメルトブロー繊維90重量%、繊維状
脱臭剤10重量%、坪量200g/m2の脱臭フィルタ
1gの小片を試験片として用意し、一方、試験ガスとし
てアンモニア約100ppm、硫化水素約50ppm、
メルカプタン約5ppmをそれぞれ別の10リットル容
器に封入した。封入直後の初期濃度(Co)を測定して
から、試験片を容器に投入し、一定時間毎にガス濃度
(C)を測定して次式により濃度減衰率を求めた。濃度
検知器として、アンモニアには検知管、硫化水素とメル
カプタンとには臭いセンサーを使用し、求めた結果を図
1、図3および図4に示した。
【0019】減衰率=(C+CB)/Co ただし、CBはガス濃度各測定時における容器のガス吸
着量なお、アンモニアについては繊維状活性炭だけの場
合のガス濃度変化を比較のために測定し、結果を図1に
併記し、また、同一試験片を繰り返し使用したときの結
果を図2に示した。 (2)粉じん試験 ポリプロピレンのメルトブロー繊維90重量%、繊維状
脱臭剤10重量%、坪量150g/m2からなる有効径
80mmの脱臭フィルタに対し、平均粒径0.3μmの
シリカ粉じん30mg/m3からなる粉じん混合空気を
線速10cm/分で通気して、粉じん堆積量に対する粉
じん捕集効率および通気抵抗の関係を求め、その結果を
図5に示した。
【0020】図1から明らかなように、この脱臭フィル
タは、繊維状活性炭と比べアンモニアガス濃度の減衰率
が大きく、すぐれた脱臭機能を有することがわかる。
【0021】図2から明らかなように、脱臭フィルタは
繰り返し使用しても減衰速度と減衰率とに大きな変化が
なく、寿命の長い脱臭機能を有していることがわかる。
繊維状活性炭は繰り返し3回目で脱臭能力を失ってい
る。
【0022】図3および図4から明らかなように、脱臭
フィルタは硫化水素およびメルカプタンの脱臭について
も有効である。
【0023】図5から明らかなように、脱臭フィルタは
粉じん堆積量の増加にもかかわらず、高い粉じん捕集効
率と低い通気抵抗とを維持しており、高性能な除じん機
能を有していることがわかる。
【0024】なお、得られた脱臭フィルタは熱可塑性合
成繊維と繊維状脱臭剤とが一様に混合され、絡み合い、
かつ、よく融着しており、脱臭剤は容易に脱落すること
がなかった。
【0025】
【発明の効果】この発明に係る脱臭フィルタは、活性炭
で吸着した悪臭ガスを第一鉄塩として添着した鉄(I
I)イオンで分解して脱臭し、その後の鉄(III)イ
オンはトコフェロールで還元して鉄(II)イオンとす
ることができるから、脱臭力が強く、しかも、脱臭剤と
しての寿命が長い。
【0026】繊径の小さい熱可塑性合成繊維が間欠的に
融着して繊維状脱臭剤の繊維形状を保持しているから、
この繊維の活性炭としての吸着表面積を犠牲にすること
が少なく、活性炭が容易に脱落することのないシート状
の脱臭フィルタを得ることができる。
【0027】熱可塑性合成繊維にメルトブロー繊維を使
用した脱臭フィルタは、微細粉じんに対する除じん機能
が優れている。
【0028】空気流中で熱可塑性合成繊維と繊維状脱臭
剤とを混合することによって、比重の小さい両材料を一
様に混合することができ、しかも繊維状脱臭剤に損傷を
与えることが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱臭フィルタによるアンモニアガス濃度の減衰
率曲線。
【図2】脱臭フィルタを繰り返し使用したときの図1と
同様の減衰率曲線を(a)、(b)、(c)によって示
す。
【図3】脱臭フィルタによる硫化水素濃度の減衰率曲
線。
【図4】脱臭フィルタによるメルカプタン濃度の減衰率
曲線。
【図5】脱臭フィルタの集じん特性曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 裕 東京都千代田区四番町7番地 興研株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状活性炭に、その重量に対し第一鉄塩
    を鉄の量で3〜20重量%、およびトコフェロール類を
    10〜30重量%添着してなる繊維状脱臭剤10〜50
    重量%と、平均繊径0.1〜15μmを有し、繊径分布
    範囲0.01〜100μmの熱可塑性合成繊維90〜5
    0重量%との混合物であって、前記熱可塑性合成繊維が
    前記繊維状脱臭剤に融着していることを特徴とする脱臭
    フィルタ。
  2. 【請求項2】前記熱可塑性合成繊維がメルトブロー繊維
    である請求項1記載の脱臭フィルタ。
  3. 【請求項3】繊維状活性炭に、その重量に対し第一鉄塩
    を鉄の量で3〜20重量%、およびトコフェロール類を
    10〜30重量%添着してなる繊維状脱臭剤10〜50
    重量%と、平均繊径0.1〜15μmを有し、繊径分布
    範囲0.01〜100μmの熱可塑性合成繊維90〜5
    0重量%とを気流中で混合し、得られた混合物における
    前記熱可塑性合成繊維に対して溶融処理を施し、該熱可
    塑性合成繊維を前記繊維状脱臭剤に融着することを特徴
    とする脱臭フィルタの製造方法。
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