JPH05294623A - 酸化亜鉛薄膜の製造方法 - Google Patents
酸化亜鉛薄膜の製造方法Info
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- JPH05294623A JPH05294623A JP10436192A JP10436192A JPH05294623A JP H05294623 A JPH05294623 A JP H05294623A JP 10436192 A JP10436192 A JP 10436192A JP 10436192 A JP10436192 A JP 10436192A JP H05294623 A JPH05294623 A JP H05294623A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 均一かつ緻密でC軸が基板の表面に垂直に配
向した酸化亜鉛薄膜を簡便かつ低コストで製造する方法
の開発。 【構成】 亜鉛化合物,溶媒および沸点250℃以下の
含窒素有機化合物を混合し、加温,攪拌して塗布液を調
製し、次いで該塗布液を基板に塗布したのち、熱処理し
てなる酸化亜鉛薄膜の製造方法。
向した酸化亜鉛薄膜を簡便かつ低コストで製造する方法
の開発。 【構成】 亜鉛化合物,溶媒および沸点250℃以下の
含窒素有機化合物を混合し、加温,攪拌して塗布液を調
製し、次いで該塗布液を基板に塗布したのち、熱処理し
てなる酸化亜鉛薄膜の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛薄膜の製造方法
に関し、さらに詳しくは、センサ,表面波デバイス,バ
リスタ,透明電極等の材料,γ線の発光材料,光導波路
素子,強誘電性薄膜作成用基板等として有用な均一かつ
緻密なC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜
を簡便かつ低コストで製造する方法に関するものであ
る。
に関し、さらに詳しくは、センサ,表面波デバイス,バ
リスタ,透明電極等の材料,γ線の発光材料,光導波路
素子,強誘電性薄膜作成用基板等として有用な均一かつ
緻密なC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜
を簡便かつ低コストで製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、酸化亜鉛薄膜は、光学的に透明
で、圧電性やn−型半導体特性を有し、例えば表面波デ
バイス,バリスタ,透明電極等に幅広く利用できる材料
である。このように、酸化亜鉛薄膜は利用価値が高いた
め、簡便で安価な製造方法が望まれている。従来、金属
酸化物薄膜の製造方法、特にC軸が基板の表面に垂直に
配向している薄膜の製造方法としては、例えば真空蒸着
法,スパッタリング法,気相化学反応法(CVD法),
噴霧熱分解法(スプレーパイロリシス法)等がよく用い
られている。しかしながら、従来の方法においては、薄
膜製造設備が大がかりとなり、大面積の薄膜を製造する
ことが困難であり、C軸が基板の表面に垂直に配向して
いない薄膜も製造されていた。また、高橋らは第30回
セラミックス基礎科学討論会予稿集(1991年)にお
いて、イソプロパノールに亜鉛n−プロポキシドおよび
/または酢酸亜鉛2水和物をジエタノールアミンと共に
溶解し、基板に塗布後熱処理することにより得られる酸
化亜鉛薄膜を開示している。この酸化亜鉛薄膜は、原料
であるジエタノールアミンの沸点が270℃と高温のた
め、配向薄膜が得られない。また、他のアミンを用いて
塗布液を調製しているが、加熱および攪拌処理を施して
いないため透明な塗布液が得られない。
で、圧電性やn−型半導体特性を有し、例えば表面波デ
バイス,バリスタ,透明電極等に幅広く利用できる材料
である。このように、酸化亜鉛薄膜は利用価値が高いた
め、簡便で安価な製造方法が望まれている。従来、金属
酸化物薄膜の製造方法、特にC軸が基板の表面に垂直に
配向している薄膜の製造方法としては、例えば真空蒸着
法,スパッタリング法,気相化学反応法(CVD法),
噴霧熱分解法(スプレーパイロリシス法)等がよく用い
られている。しかしながら、従来の方法においては、薄
膜製造設備が大がかりとなり、大面積の薄膜を製造する
ことが困難であり、C軸が基板の表面に垂直に配向して
いない薄膜も製造されていた。また、高橋らは第30回
セラミックス基礎科学討論会予稿集(1991年)にお
いて、イソプロパノールに亜鉛n−プロポキシドおよび
/または酢酸亜鉛2水和物をジエタノールアミンと共に
溶解し、基板に塗布後熱処理することにより得られる酸
化亜鉛薄膜を開示している。この酸化亜鉛薄膜は、原料
であるジエタノールアミンの沸点が270℃と高温のた
め、配向薄膜が得られない。また、他のアミンを用いて
塗布液を調製しているが、加熱および攪拌処理を施して
いないため透明な塗布液が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
上記従来技術の欠点を解消し、均一かつ透明で緻密なC
軸が基板の表面に垂直な配向を有する亜鉛酸化薄膜を、
簡便かつ低コストで製造する方法を開発すべく鋭意研究
を重ねた。
上記従来技術の欠点を解消し、均一かつ透明で緻密なC
軸が基板の表面に垂直な配向を有する亜鉛酸化薄膜を、
簡便かつ低コストで製造する方法を開発すべく鋭意研究
を重ねた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、亜鉛化合物,
沸点が250℃以下の溶媒および沸点が250℃以下の
添加剤を混合し、35〜120℃に加温,攪拌して得ら
れる塗布液を用いることによって、上記目的を達成でき
ることを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成し
たものである。すなわち本発明は、亜鉛化合物,沸点が
250℃以下の含酸素有機化合物および沸点が250℃
以下の含窒素有機化合物を混合し、35〜120℃に加
温,攪拌して塗布液を調製し、次いで該塗布液を基板に
塗布したのち、熱処理することを特徴とする酸化亜鉛薄
膜の製造方法を提供するものである。
沸点が250℃以下の溶媒および沸点が250℃以下の
添加剤を混合し、35〜120℃に加温,攪拌して得ら
れる塗布液を用いることによって、上記目的を達成でき
ることを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成し
たものである。すなわち本発明は、亜鉛化合物,沸点が
250℃以下の含酸素有機化合物および沸点が250℃
以下の含窒素有機化合物を混合し、35〜120℃に加
温,攪拌して塗布液を調製し、次いで該塗布液を基板に
塗布したのち、熱処理することを特徴とする酸化亜鉛薄
膜の製造方法を提供するものである。
【0005】本発明において、原料の亜鉛化合物は、特
に限定されないが、例えば塩化亜鉛,硝酸亜鉛,硫酸亜
鉛等の無機化合物や酢酸亜鉛,蟻酸亜鉛,アセチルアセ
トナト亜鉛,亜鉛アルコキシド等の有機化合物が挙げら
れる。好ましくは、酢酸亜鉛および亜鉛アルコキシドで
ある。また、沸点が250℃以下の含酸素有機化合物は
上記亜鉛化合物を溶解する溶媒として用いられる。この
溶媒は、特に限定されないが、例えばメタノール,エタ
ノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブ
タノール,イソブタノール,sec−ブタノール,t−
ブタノール,エチレングリコールモノメチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数1〜
5の脂肪族アルコール類あるいはその誘導体、アセト
ン,アセチルアセトン,メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルエーテル,ジエチルエーテル等のエーテ
ル、酢酸,プロピオン酸等のカルボン酸等を挙げること
ができる。これらの中で特に炭素数1〜5の脂肪族アル
コールが好適である。また、上記溶媒は、場合に応じて
それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用
いてもよい。
に限定されないが、例えば塩化亜鉛,硝酸亜鉛,硫酸亜
鉛等の無機化合物や酢酸亜鉛,蟻酸亜鉛,アセチルアセ
トナト亜鉛,亜鉛アルコキシド等の有機化合物が挙げら
れる。好ましくは、酢酸亜鉛および亜鉛アルコキシドで
ある。また、沸点が250℃以下の含酸素有機化合物は
上記亜鉛化合物を溶解する溶媒として用いられる。この
溶媒は、特に限定されないが、例えばメタノール,エタ
ノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブ
タノール,イソブタノール,sec−ブタノール,t−
ブタノール,エチレングリコールモノメチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数1〜
5の脂肪族アルコール類あるいはその誘導体、アセト
ン,アセチルアセトン,メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルエーテル,ジエチルエーテル等のエーテ
ル、酢酸,プロピオン酸等のカルボン酸等を挙げること
ができる。これらの中で特に炭素数1〜5の脂肪族アル
コールが好適である。また、上記溶媒は、場合に応じて
それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用
いてもよい。
【0006】さらに本発明においては、上記溶媒に対す
る亜鉛化合物の溶解性を向上させるために、沸点が25
0℃以下の含窒素有機化合物が添加剤として用いられ
る。この添加剤としては、アミンが好ましく、例えばモ
ノエタノールアミン,2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等の水酸基含有アミン、n−プロピルアミ
ン,イソプロピルアミン等の炭素数1〜15のアルキル
アミン、アニリン等の芳香族アミン等が挙げられる。こ
れらの中で特に水酸基含有アミンが好適である。また、
上記添加剤はそれぞれ単独で用いてもよく、場合に応じ
て二種以上を組合わせて用いてもよい。ここで、上記沸
点が250℃を超える溶媒および添加物を用いた場合、
得られる酸化亜鉛薄膜中に溶媒および添加物が残留し、
薄膜の配向を阻害する。
る亜鉛化合物の溶解性を向上させるために、沸点が25
0℃以下の含窒素有機化合物が添加剤として用いられ
る。この添加剤としては、アミンが好ましく、例えばモ
ノエタノールアミン,2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等の水酸基含有アミン、n−プロピルアミ
ン,イソプロピルアミン等の炭素数1〜15のアルキル
アミン、アニリン等の芳香族アミン等が挙げられる。こ
れらの中で特に水酸基含有アミンが好適である。また、
上記添加剤はそれぞれ単独で用いてもよく、場合に応じ
て二種以上を組合わせて用いてもよい。ここで、上記沸
点が250℃を超える溶媒および添加物を用いた場合、
得られる酸化亜鉛薄膜中に溶媒および添加物が残留し、
薄膜の配向を阻害する。
【0007】本発明は、まず亜鉛化合物,溶媒,添加剤
を混合して塗布液を調製する。この塗布液の調製におい
て、各成分の混合順序については特に制限はなく、任意
の順序で混合を行ってもよい。例えば、亜鉛化合物と溶
媒を混合した後、添加剤を添加する調製方法が挙げられ
る。また、混合時には35〜120℃に加温し、各成分
を混合して配向した薄膜の作成に必要な均一透明溶液を
調製する。ここで、溶媒および添加剤の沸点以上で加温
する場合は、還流して行うのがよい。また、この加温は
溶媒に対して溶解性の低い亜鉛化合物の溶解度を増加さ
せ、添加剤との反応を促進させるためにも重要な操作で
ある。好ましい加温は、40〜95℃である。その後、
溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を高めてもよい。
を混合して塗布液を調製する。この塗布液の調製におい
て、各成分の混合順序については特に制限はなく、任意
の順序で混合を行ってもよい。例えば、亜鉛化合物と溶
媒を混合した後、添加剤を添加する調製方法が挙げられ
る。また、混合時には35〜120℃に加温し、各成分
を混合して配向した薄膜の作成に必要な均一透明溶液を
調製する。ここで、溶媒および添加剤の沸点以上で加温
する場合は、還流して行うのがよい。また、この加温は
溶媒に対して溶解性の低い亜鉛化合物の溶解度を増加さ
せ、添加剤との反応を促進させるためにも重要な操作で
ある。好ましい加温は、40〜95℃である。その後、
溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を高めてもよい。
【0008】上記塗布液における亜鉛化合物の濃度につ
いては特に制限はなく、低濃度でもよいが、0.001モ
ル/リットル以上が好ましい。また、添加剤の添加量
は、通常、亜鉛化合物1モルに対し、0.5モル以上であ
ればよい。さらに、上記塗布液には、本発明の目的が損
なわれない範囲で、所望に応じ酢酸等の酸や上記含酸素
有機化合物以外のアルカリ等の添加剤、あるいは水を添
加してもよいし、粘度等を調整する目的で他の有機溶媒
を添加してもよく、さらには使用する溶媒に溶解する他
の金属の化合物、例えばアルミニウム,インジウム,ス
ズ,ビスマス等の金属化合物を添加してもよい。
いては特に制限はなく、低濃度でもよいが、0.001モ
ル/リットル以上が好ましい。また、添加剤の添加量
は、通常、亜鉛化合物1モルに対し、0.5モル以上であ
ればよい。さらに、上記塗布液には、本発明の目的が損
なわれない範囲で、所望に応じ酢酸等の酸や上記含酸素
有機化合物以外のアルカリ等の添加剤、あるいは水を添
加してもよいし、粘度等を調整する目的で他の有機溶媒
を添加してもよく、さらには使用する溶媒に溶解する他
の金属の化合物、例えばアルミニウム,インジウム,ス
ズ,ビスマス等の金属化合物を添加してもよい。
【0009】このようにして調製された塗布液は加水分
解が起こりにくく、安定性に優れている。次に、この塗
布液を基板上に塗布するが、この塗布方法については特
に制限はなく、溶液からの薄膜の形成に従来慣用されて
いる方法、例えば、スプレー法,ディップコート法,ス
ピンコート法等を用いることができる。基板上に塗布さ
れたゲル膜は熱処理が施されるが、この熱処理は通常2
00〜800℃、好ましくは300〜700℃の範囲で
行われる。また、熱処理時間は10分ないし5時間程度
で充分である。この熱処理によって、ゲル膜は、熱処理
温度が250℃付近より結晶化を開始する。このように
して形成された酸化亜鉛薄膜はサイズの均一な酸化亜鉛
粒子からなるため透明性が良好であり、C軸が基板の表
面に垂直な配向を有するものである。また、その膜厚は
通常0.01〜10μmの範囲である。本発明において用
いられる基板は、塗布液及び熱処理に耐えるものであれ
ばよく、例えば耐熱ガラス,石英ガラス,単結晶,セラ
ミックス,プラスチック等の基板を用いることができ
る。
解が起こりにくく、安定性に優れている。次に、この塗
布液を基板上に塗布するが、この塗布方法については特
に制限はなく、溶液からの薄膜の形成に従来慣用されて
いる方法、例えば、スプレー法,ディップコート法,ス
ピンコート法等を用いることができる。基板上に塗布さ
れたゲル膜は熱処理が施されるが、この熱処理は通常2
00〜800℃、好ましくは300〜700℃の範囲で
行われる。また、熱処理時間は10分ないし5時間程度
で充分である。この熱処理によって、ゲル膜は、熱処理
温度が250℃付近より結晶化を開始する。このように
して形成された酸化亜鉛薄膜はサイズの均一な酸化亜鉛
粒子からなるため透明性が良好であり、C軸が基板の表
面に垂直な配向を有するものである。また、その膜厚は
通常0.01〜10μmの範囲である。本発明において用
いられる基板は、塗布液及び熱処理に耐えるものであれ
ばよく、例えば耐熱ガラス,石英ガラス,単結晶,セラ
ミックス,プラスチック等の基板を用いることができ
る。
【0010】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 実施例1 エチレングリコールモノメチルエーテルに酢酸亜鉛2水
和物を濃度0.75モル/リットルとなるように加え、更
にモノエタノールアミン(沸点:170℃)を酢酸亜鉛
2水和物と同じモル量をスターラーで攪拌しながら添加
し、60℃で30分間攪拌して塗布液を得た。得られた
塗布液にシリカガラス基板を室温で浸漬した後、約3.5
cm/分で基板を塗布液から引上げ電気炉で500℃,
10分間熱処理して透明なゲル膜を得た。この浸漬−引
上げ−熱処理を3回繰り返して行った。得られた薄膜
は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂直に配
向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約1100Å
(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 実施例1 エチレングリコールモノメチルエーテルに酢酸亜鉛2水
和物を濃度0.75モル/リットルとなるように加え、更
にモノエタノールアミン(沸点:170℃)を酢酸亜鉛
2水和物と同じモル量をスターラーで攪拌しながら添加
し、60℃で30分間攪拌して塗布液を得た。得られた
塗布液にシリカガラス基板を室温で浸漬した後、約3.5
cm/分で基板を塗布液から引上げ電気炉で500℃,
10分間熱処理して透明なゲル膜を得た。この浸漬−引
上げ−熱処理を3回繰り返して行った。得られた薄膜
は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂直に配
向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約1100Å
(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0011】実施例2 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにメタ
ノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛
薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC
軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であっ
た。膜厚は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測
定)であった。
ノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛
薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC
軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であっ
た。膜厚は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測
定)であった。
【0012】実施例3 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにn−
ブタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化
亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定による
とC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であ
った。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡による
測定)であった。
ブタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化
亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定による
とC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であ
った。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡による
測定)であった。
【0013】実施例4 モノエタノールアミンの代わりにn−プロピルアミン
(沸点:48℃)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定
によるとC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄
膜であった。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡
による測定)であった。
(沸点:48℃)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定
によるとC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄
膜であった。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡
による測定)であった。
【0014】実施例5 実施例1で得られた塗布液にアルミニウムイソプロポキ
シドを含有亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用
いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得
た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板
の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚
は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測定)であっ
た。
シドを含有亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用
いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得
た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板
の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚
は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測定)であっ
た。
【0015】実施例6 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにエタ
ノールを用いて得られた塗布液に酢酸インジウムを含有
亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用いた以外
は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得た。得られ
た薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂
直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約110
0Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
ノールを用いて得られた塗布液に酢酸インジウムを含有
亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用いた以外
は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得た。得られ
た薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂
直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約110
0Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0016】比較例1 モノエタノールアミンの代わりにジエタノールアミン
(沸点:270℃)を用いた以外は、実施例1と同様に
して酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折に
よると配向性のない酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約
1100Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
(沸点:270℃)を用いた以外は、実施例1と同様に
して酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折に
よると配向性のない酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約
1100Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0017】比較例2 加熱しなかった以外は、実施例3と同様にして塗布液を
作成した。得られた塗布液には沈澱が生じ、均一で透明
な塗布液を得ることはできなかった。
作成した。得られた塗布液には沈澱が生じ、均一で透明
な塗布液を得ることはできなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、均一透明で緻密なC軸
が基板の表面に垂直な配向を有する(導電性,圧電性に
優れている)亜鉛酸化薄膜を、簡便かつ低コストで製造
することができる。本発明によって製造される酸化亜鉛
薄膜は、センサ,表面波デバイス,バリスタ,透明電極
等の材料やγ線の発光材料,光導波路素子,強誘電性薄
膜作成用基板等として有効な利用が期待される。
が基板の表面に垂直な配向を有する(導電性,圧電性に
優れている)亜鉛酸化薄膜を、簡便かつ低コストで製造
することができる。本発明によって製造される酸化亜鉛
薄膜は、センサ,表面波デバイス,バリスタ,透明電極
等の材料やγ線の発光材料,光導波路素子,強誘電性薄
膜作成用基板等として有効な利用が期待される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛薄膜の製造方法
に関し、さらに詳しくは、センサ,表面波デバイス,バ
リスタ,透明電極等の材料,γ線の発光材料,光導波路
素子,強誘電性薄膜作成用基板等として有用な均一かつ
緻密なC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜
を簡便かつ低コストで製造する方法に関するものであ
る。
に関し、さらに詳しくは、センサ,表面波デバイス,バ
リスタ,透明電極等の材料,γ線の発光材料,光導波路
素子,強誘電性薄膜作成用基板等として有用な均一かつ
緻密なC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜
を簡便かつ低コストで製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、酸化亜鉛薄膜は、光学的に透明
で、圧電性やn−型半導体特性を有し、例えば表面波デ
バイス,バリスタ,透明電極等に幅広く利用できる材料
である。このように、酸化亜鉛薄膜は利用価値が高いた
め、簡便で安価な製造方法が望まれている。従来、金属
酸化物薄膜の製造方法、特にC軸が基板の表面に垂直に
配向している薄膜の製造方法としては、例えば真空蒸着
法,スパッタリング法,気相化学反応法(CVD法),
噴霧熱分解法(スプレーパイロリシス法)等がよく用い
られている。しかしながら、従来の方法においては、薄
膜製造設備が大がかりとなり、大面積の薄膜を製造する
ことが困難であり、C軸が基板の表面に垂直に配向して
いない薄膜も製造されていた。また、高橋らは第30回
セラミックス基礎科学討論会予稿集(1991年)にお
いて、イソプロパノールに亜鉛n−プロポキシドおよび
/または酢酸亜鉛2水和物をジエタノールアミンと共に
溶解し、基板に塗布後熱処理することにより得られる酸
化亜鉛薄膜を開示している。この酸化亜鉛薄膜は、原料
であるジエタノールアミンの沸点が270℃と高温のた
め、配向薄膜が得られない。また、他のアミンを用いて
塗布液を調製しているが、加熱および攪拌処理を施して
いないため透明な塗布液が得られない。
で、圧電性やn−型半導体特性を有し、例えば表面波デ
バイス,バリスタ,透明電極等に幅広く利用できる材料
である。このように、酸化亜鉛薄膜は利用価値が高いた
め、簡便で安価な製造方法が望まれている。従来、金属
酸化物薄膜の製造方法、特にC軸が基板の表面に垂直に
配向している薄膜の製造方法としては、例えば真空蒸着
法,スパッタリング法,気相化学反応法(CVD法),
噴霧熱分解法(スプレーパイロリシス法)等がよく用い
られている。しかしながら、従来の方法においては、薄
膜製造設備が大がかりとなり、大面積の薄膜を製造する
ことが困難であり、C軸が基板の表面に垂直に配向して
いない薄膜も製造されていた。また、高橋らは第30回
セラミックス基礎科学討論会予稿集(1991年)にお
いて、イソプロパノールに亜鉛n−プロポキシドおよび
/または酢酸亜鉛2水和物をジエタノールアミンと共に
溶解し、基板に塗布後熱処理することにより得られる酸
化亜鉛薄膜を開示している。この酸化亜鉛薄膜は、原料
であるジエタノールアミンの沸点が270℃と高温のた
め、配向薄膜が得られない。また、他のアミンを用いて
塗布液を調製しているが、加熱および攪拌処理を施して
いないため透明な塗布液が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
上記従来技術の欠点を解消し、均一かつ透明で緻密なC
軸が基板の表面に垂直な配向を有する亜鉛酸化薄膜を、
簡便かつ低コストで製造する方法を開発すべく鋭意研究
を重ねた。
上記従来技術の欠点を解消し、均一かつ透明で緻密なC
軸が基板の表面に垂直な配向を有する亜鉛酸化薄膜を、
簡便かつ低コストで製造する方法を開発すべく鋭意研究
を重ねた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、亜鉛化合物,
沸点が250℃以下の溶媒および沸点が250℃以下の
添加剤を混合し、35〜120℃に加温,攪拌して得ら
れる塗布液を用いることによって、上記目的を達成でき
ることを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成し
たものである。すなわち本発明は、亜鉛化合物,沸点が
250℃以下の含酸素有機化合物および沸点が250℃
以下の含窒素有機化合物を混合し、35〜120℃に加
温,攪拌して塗布液を調製し、次いで該塗布液を基板に
塗布したのち、熱処理することを特徴とする酸化亜鉛薄
膜の製造方法を提供するものである。
沸点が250℃以下の溶媒および沸点が250℃以下の
添加剤を混合し、35〜120℃に加温,攪拌して得ら
れる塗布液を用いることによって、上記目的を達成でき
ることを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成し
たものである。すなわち本発明は、亜鉛化合物,沸点が
250℃以下の含酸素有機化合物および沸点が250℃
以下の含窒素有機化合物を混合し、35〜120℃に加
温,攪拌して塗布液を調製し、次いで該塗布液を基板に
塗布したのち、熱処理することを特徴とする酸化亜鉛薄
膜の製造方法を提供するものである。
【0005】本発明において、原料の亜鉛化合物は、特
に限定されないが、例えば塩化亜鉛,硝酸亜鉛,硫酸亜
鉛等の無機化合物や酢酸亜鉛,蟻酸亜鉛,アセチルアセ
トナト亜鉛,亜鉛アルコキシド等の有機化合物が挙げら
れる。好ましくは、酢酸亜鉛および亜鉛アルコキシドで
ある。また、沸点が250℃以下の含酸素有機化合物は
上記亜鉛化合物を溶解する溶媒として用いられる。この
溶媒は、特に限定されないが、例えばメタノール,エタ
ノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブ
タノール,イソブタノール,sec−ブタノール,t−
ブタノール,エチレングリコールモノメチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数1〜
5の脂肪族アルコール類あるいはその誘導体、アセト
ン,アセチルアセトン,メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルエーテル,ジエチルエーテル等のエーテ
ル、酢酸,プロピオン酸等のカルボン酸等を挙げること
ができる。これらの中で特に炭素数1〜5の脂肪族アル
コールが好適である。また、上記溶媒は、場合に応じて
それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用
いてもよい。
に限定されないが、例えば塩化亜鉛,硝酸亜鉛,硫酸亜
鉛等の無機化合物や酢酸亜鉛,蟻酸亜鉛,アセチルアセ
トナト亜鉛,亜鉛アルコキシド等の有機化合物が挙げら
れる。好ましくは、酢酸亜鉛および亜鉛アルコキシドで
ある。また、沸点が250℃以下の含酸素有機化合物は
上記亜鉛化合物を溶解する溶媒として用いられる。この
溶媒は、特に限定されないが、例えばメタノール,エタ
ノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブ
タノール,イソブタノール,sec−ブタノール,t−
ブタノール,エチレングリコールモノメチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数1〜
5の脂肪族アルコール類あるいはその誘導体、アセト
ン,アセチルアセトン,メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルエーテル,ジエチルエーテル等のエーテ
ル、酢酸,プロピオン酸等のカルボン酸等を挙げること
ができる。これらの中で特に炭素数1〜5の脂肪族アル
コールが好適である。また、上記溶媒は、場合に応じて
それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用
いてもよい。
【0006】さらに本発明においては、上記溶媒に対す
る亜鉛化合物の溶解性を向上させるために、沸点が25
0℃以下の含窒素有機化合物が添加剤として用いられ
る。この添加剤としては、アミンが好ましく、例えばモ
ノエタノールアミン,2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等の水酸基含有アミン、n−プロピルアミ
ン,イソプロピルアミン等の炭素数1〜15のアルキル
アミン、アニリン等の芳香族アミン等が挙げられる。こ
れらの中で特に水酸基含有アミンが好適である。また、
上記添加剤はそれぞれ単独で用いてもよく、場合に応じ
て二種以上を組合わせて用いてもよい。ここで、上記沸
点が250℃を超える溶媒および添加物を用いた場合、
得られる酸化亜鉛薄膜中に溶媒および添加物が残留し、
薄膜の配向を阻害する。
る亜鉛化合物の溶解性を向上させるために、沸点が25
0℃以下の含窒素有機化合物が添加剤として用いられ
る。この添加剤としては、アミンが好ましく、例えばモ
ノエタノールアミン,2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等の水酸基含有アミン、n−プロピルアミ
ン,イソプロピルアミン等の炭素数1〜15のアルキル
アミン、アニリン等の芳香族アミン等が挙げられる。こ
れらの中で特に水酸基含有アミンが好適である。また、
上記添加剤はそれぞれ単独で用いてもよく、場合に応じ
て二種以上を組合わせて用いてもよい。ここで、上記沸
点が250℃を超える溶媒および添加物を用いた場合、
得られる酸化亜鉛薄膜中に溶媒および添加物が残留し、
薄膜の配向を阻害する。
【0007】本発明は、まず亜鉛化合物,溶媒,添加剤
を混合して塗布液を調製する。この塗布液の調製におい
て、各成分の混合順序については特に制限はなく、任意
の順序で混合を行ってもよい。例えば、亜鉛化合物と溶
媒を混合した後、添加剤を添加する調製方法が挙げられ
る。また、混合時には35〜120℃に加温し、各成分
を混合して配向した薄膜の作成に必要な均一透明溶液を
調製する。ここで、溶媒および添加剤の沸点以上で加温
する場合は、還流して行うのがよい。また、この加温は
溶媒に対して溶解性の低い亜鉛化合物の溶解度を増加さ
せ、添加剤との反応を促進させるためにも重要な操作で
ある。好ましい加温は、40〜95℃である。その後、
溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を高めてもよい。
を混合して塗布液を調製する。この塗布液の調製におい
て、各成分の混合順序については特に制限はなく、任意
の順序で混合を行ってもよい。例えば、亜鉛化合物と溶
媒を混合した後、添加剤を添加する調製方法が挙げられ
る。また、混合時には35〜120℃に加温し、各成分
を混合して配向した薄膜の作成に必要な均一透明溶液を
調製する。ここで、溶媒および添加剤の沸点以上で加温
する場合は、還流して行うのがよい。また、この加温は
溶媒に対して溶解性の低い亜鉛化合物の溶解度を増加さ
せ、添加剤との反応を促進させるためにも重要な操作で
ある。好ましい加温は、40〜95℃である。その後、
溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を高めてもよい。
【0008】上記塗布液における亜鉛化合物の濃度につ
いては特に制限はなく、低濃度でもよいが、0.001モ
ル/リットル以上が好ましい。また、添加剤の添加量
は、通常、亜鉛化合物1モルに対し、0.5モル以上であ
ればよい。さらに、上記塗布液には、本発明の目的が損
なわれない範囲で、所望に応じ酢酸等の酸や上記含酸素
有機化合物以外のアルカリ等の添加剤、あるいは水を添
加してもよいし、粘度等を調整する目的で他の有機溶媒
を添加してもよく、さらには使用する溶媒に溶解する他
の金属の化合物、例えばアルミニウム,インジウム,ス
ズ,ビスマス等の金属化合物を添加してもよい。
いては特に制限はなく、低濃度でもよいが、0.001モ
ル/リットル以上が好ましい。また、添加剤の添加量
は、通常、亜鉛化合物1モルに対し、0.5モル以上であ
ればよい。さらに、上記塗布液には、本発明の目的が損
なわれない範囲で、所望に応じ酢酸等の酸や上記含酸素
有機化合物以外のアルカリ等の添加剤、あるいは水を添
加してもよいし、粘度等を調整する目的で他の有機溶媒
を添加してもよく、さらには使用する溶媒に溶解する他
の金属の化合物、例えばアルミニウム,インジウム,ス
ズ,ビスマス等の金属化合物を添加してもよい。
【0009】このようにして調製された塗布液は加水分
解が起こりにくく、安定性に優れている。次に、この塗
布液を基板上に塗布するが、この塗布方法については特
に制限はなく、溶液からの薄膜の形成に従来慣用されて
いる方法、例えば、スプレー法,ディップコート法,ス
ピンコート法等を用いることができる。基板上に塗布さ
れたゲル膜は熱処理が施されるが、この熱処理は通常2
00〜800℃、好ましくは300〜700℃の範囲で
行われる。また、熱処理時間は10分ないし5時間程度
で充分である。この熱処理によって、ゲル膜は、熱処理
温度が250℃付近より結晶化を開始する。このように
して形成された酸化亜鉛薄膜はサイズの均一な酸化亜鉛
粒子からなるため透明性が良好であり、C軸が基板の表
面に垂直な配向を有するものである。また、その膜厚は
通常0.01〜10μmの範囲である。本発明において用
いられる基板は、塗布液及び熱処理に耐えるものであれ
ばよく、例えば耐熱ガラス,石英ガラス,単結晶,セラ
ミックス,プラスチック等の基板を用いることができ
る。
解が起こりにくく、安定性に優れている。次に、この塗
布液を基板上に塗布するが、この塗布方法については特
に制限はなく、溶液からの薄膜の形成に従来慣用されて
いる方法、例えば、スプレー法,ディップコート法,ス
ピンコート法等を用いることができる。基板上に塗布さ
れたゲル膜は熱処理が施されるが、この熱処理は通常2
00〜800℃、好ましくは300〜700℃の範囲で
行われる。また、熱処理時間は10分ないし5時間程度
で充分である。この熱処理によって、ゲル膜は、熱処理
温度が250℃付近より結晶化を開始する。このように
して形成された酸化亜鉛薄膜はサイズの均一な酸化亜鉛
粒子からなるため透明性が良好であり、C軸が基板の表
面に垂直な配向を有するものである。また、その膜厚は
通常0.01〜10μmの範囲である。本発明において用
いられる基板は、塗布液及び熱処理に耐えるものであれ
ばよく、例えば耐熱ガラス,石英ガラス,単結晶,セラ
ミックス,プラスチック等の基板を用いることができ
る。
【0010】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 実施例1 エチレングリコールモノメチルエーテルに酢酸亜鉛2水
和物を濃度0.75モル/リットルとなるように加え、更
にモノエタノールアミン(沸点:170℃)を酢酸亜鉛
2水和物と同じモル量をスターラーで攪拌しながら添加
し、60℃で30分間攪拌して塗布液を得た。得られた
塗布液にシリカガラス基板を室温で浸漬した後、約3.5
cm/分で基板を塗布液から引上げ電気炉で500℃,
10分間熱処理して透明なゲル膜を得た。この浸漬−引
上げ−熱処理を3回繰り返して行った。得られた薄膜
は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂直に配
向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約1100Å
(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 実施例1 エチレングリコールモノメチルエーテルに酢酸亜鉛2水
和物を濃度0.75モル/リットルとなるように加え、更
にモノエタノールアミン(沸点:170℃)を酢酸亜鉛
2水和物と同じモル量をスターラーで攪拌しながら添加
し、60℃で30分間攪拌して塗布液を得た。得られた
塗布液にシリカガラス基板を室温で浸漬した後、約3.5
cm/分で基板を塗布液から引上げ電気炉で500℃,
10分間熱処理して透明なゲル膜を得た。この浸漬−引
上げ−熱処理を3回繰り返して行った。得られた薄膜
は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂直に配
向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約1100Å
(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0011】実施例2 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにメタ
ノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛
薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC
軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であっ
た。膜厚は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測
定)であった。
ノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛
薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC
軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であっ
た。膜厚は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測
定)であった。
【0012】実施例3 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにn−
ブタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化
亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定による
とC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であ
った。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡による
測定)であった。
ブタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化
亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定による
とC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であ
った。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡による
測定)であった。
【0013】実施例4 モノエタノールアミンの代わりにn−プロピルアミン
(沸点:48℃)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定
によるとC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄
膜であった。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡
による測定)であった。
(沸点:48℃)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折測定
によるとC軸が基板の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄
膜であった。膜厚は、約1600Å(走査型電子顕微鏡
による測定)であった。
【0014】実施例5 実施例1で得られた塗布液にアルミニウムイソプロポキ
シドを含有亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用
いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得
た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板
の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚
は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測定)であっ
た。
シドを含有亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用
いた以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得
た。得られた薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板
の表面に垂直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚
は、約770Å(走査型電子顕微鏡による測定)であっ
た。
【0015】実施例6 エチレングリコールモノメチルエーテルの代わりにエタ
ノールを用いて得られた塗布液に酢酸インジウムを含有
亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用いた以外
は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得た。得られ
た薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂
直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約110
0Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
ノールを用いて得られた塗布液に酢酸インジウムを含有
亜鉛に対して3モル%添加し塗布液として用いた以外
は、実施例1と同様にして酸化亜鉛薄膜を得た。得られ
た薄膜は、X線回折測定によるとC軸が基板の表面に垂
直に配向した酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約110
0Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0016】比較例1 モノエタノールアミンの代わりにジエタノールアミン
(沸点:270℃)を用いた以外は、実施例1と同様に
して酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折に
よると配向性のない酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約
1100Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
(沸点:270℃)を用いた以外は、実施例1と同様に
して酸化亜鉛薄膜を得た。得られた薄膜は、X線回折に
よると配向性のない酸化亜鉛薄膜であった。膜厚は、約
1100Å(走査型電子顕微鏡による測定)であった。
【0017】比較例2 加熱しなかった以外は、実施例3と同様にして塗布液を
作成した。得られた塗布液には沈澱が生じ、均一で透明
な塗布液を得ることはできなかった。
作成した。得られた塗布液には沈澱が生じ、均一で透明
な塗布液を得ることはできなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、均一透明で緻密なC軸
が基板の表面に垂直な配向を有する(導電性,圧電性に
優れている)亜鉛酸化薄膜を、簡便かつ低コストで製造
することができる。本発明によって製造される酸化亜鉛
薄膜は、センサ,表面波デバイス,バリスタ,透明電極
等の材料やγ線の発光材料,光導波路素子,強誘電性薄
膜作成用基板等として有効な利用が期待される。
が基板の表面に垂直な配向を有する(導電性,圧電性に
優れている)亜鉛酸化薄膜を、簡便かつ低コストで製造
することができる。本発明によって製造される酸化亜鉛
薄膜は、センサ,表面波デバイス,バリスタ,透明電極
等の材料やγ線の発光材料,光導波路素子,強誘電性薄
膜作成用基板等として有効な利用が期待される。
Claims (1)
- 【請求項1】 亜鉛化合物,沸点が250℃以下の含酸
素有機化合物および沸点が250℃以下の含窒素有機化
合物を混合し、35〜120℃に加温,攪拌して塗布液
を調製し、次いで該塗布液を基板に塗布したのち、熱処
理することを特徴とする酸化亜鉛薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10436192A JPH05294623A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 酸化亜鉛薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10436192A JPH05294623A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 酸化亜鉛薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05294623A true JPH05294623A (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=14378697
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10436192A Pending JPH05294623A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 酸化亜鉛薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05294623A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR20040107318A (ko) * | 2003-06-13 | 2004-12-20 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 산화아연의 전해증착법 |
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| JP2007022851A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | ポーラス酸化亜鉛膜、同製造方法、ポーラス酸化亜鉛膜を備えた色素増感型太陽電池、光触媒、化学センサー又は蛍光体、ポーラス酸化亜鉛膜形成用前駆体、同製造方法 |
| JP2008098637A (ja) * | 2006-10-12 | 2008-04-24 | Xerox Corp | 薄膜トランジスタ |
| WO2010131621A1 (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-18 | 国立大学法人 宮崎大学 | ドープ酸化亜鉛薄膜製造用組成物、酸化亜鉛薄膜の製造方法、帯電防止薄膜、紫外線カット薄膜、透明電極薄膜 |
| JP2010267383A (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-25 | Tosoh Finechem Corp | ドープ酸化亜鉛薄膜形成用組成物及びドープ酸化亜鉛薄膜の製造方法 |
| JP2011512029A (ja) * | 2008-01-31 | 2011-04-14 | ノースウエスタン ユニバーシティ | 溶液処理型高移動度無機薄膜トランジスタ |
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| CN115491194A (zh) * | 2021-06-18 | 2022-12-20 | 广东聚华印刷显示技术有限公司 | 氧化锌的前驱体溶液及其制备方法与发光器件 |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP10436192A patent/JPH05294623A/ja active Pending
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