JPH05302297A - 合成パルプ及びそれを用いた製品 - Google Patents

合成パルプ及びそれを用いた製品

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JPH05302297A
JPH05302297A JP3886391A JP3886391A JPH05302297A JP H05302297 A JPH05302297 A JP H05302297A JP 3886391 A JP3886391 A JP 3886391A JP 3886391 A JP3886391 A JP 3886391A JP H05302297 A JPH05302297 A JP H05302297A
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pulp
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Hyoe Hatakeyama
兵衛 畠山
Shigeo Hirose
重雄 廣瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 でん粉をパルプ原料として用いることで、地
球環境破壊の問題を生じることのない新しい合成パル及
びパルプ製品を得る。 【構成】 分子量の水酸基を介して疎水基を導入した水
不溶性でん粉繊維からなる合成パルプ。前記合成パルプ
を紙層繊維成分として用いた紙及び不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、でん粉を原料とした新
規な合成パルプ、それを用いた製品に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来、パルプ原料として
は、木材が一般的に用いられている。この木材は、蒸解
液で蒸解し、そのリグニン分を除去してパルプに変換さ
れる。ところで、近年、自然環境破壊の点から、木材の
伐採に制限を受けるようになってきたため、パルプ原料
用木材の入手にも困難を生じるようになってきている。
従って、木材に代る新しいパルプ原料の開発が要望され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自然環境破
壊の問題を生じることのない新しいパルプ原料を用い
て、パルプ及びパルプ製品を得ることをその課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、でん粉がすぐれた
パルプ原料となり得ることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0005】即ち、本発明によれば、分子中に水酸基を
介して疎水基を導入した水不溶性でん粉繊維からなるパ
ルプ及びそのパルプ製品が提供される。
【0006】本発明で用いるでん粉としては、従来公知
のもの、例えば、トウモロコシ、小麦、米、ジャガイ
モ、さつまいも等を原料として得られる各種でん粉が挙
げられる。
【0007】本発明の合成パルプは、水不溶性でん粉と
した後、繊維化することによって製造される。
【0008】水不溶性でん粉は、でん粉に対し、そので
ん粉分子に含まれる水酸基を介して疎水基を導入するこ
とにより製造される。
【0009】でん粉分子に疎水基を導入する方法として
は、従来公知の方法、例えば、アシル化剤を反応させる
方法、アルキル化剤を反応させる方法、疎水性ビニルモ
ノマーをグラフト重合させる方法、イソシアネートを反
応させる方法等が挙げられる。
【0010】前記アシル化剤を反応させる方法では、で
ん粉分子はo−アシル化され、エステル基が導入され
る。アシル化剤としては、カルボン酸、カルボン酸無水
物、カルボン酸ハライドが挙げられる。この場合、カル
ボン酸としては、炭素数1〜30の飽和又は不飽和脂肪
族カルボン酸の他、芳香族や脂環族のカルボン酸が挙げ
られる。フッ素原子を含有するアシル化剤を用いること
により、耐熱性の良い水不溶性でん粉を得ることができ
る。
【0011】前記アルキル化剤を反応させる方法では、
でん粉分子はo−アルキル化され、エーテル基が導入さ
れる。アルキル化剤としては、炭素数1〜30のアルキ
ルハライドが用いられる。
【0012】前記疎水性ビニルモノマーを反応させる方
法では、でん粉分子は、その水酸基を介してグラフト重
合化される。疎水性ビニルモノマーとしては、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン等のオレフィンの他、スチレ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチ
レン等のオレフィン系モノマーの他、アクリル酸やメタ
クリル酸等の不飽和カルボン酸のアルキルエステル等が
挙げられる。
【0013】前記イソシアネートを反応させる方法で
は、でん粉分子は、その水酸基を介してウレタン結合が
導入される。この場合、イソシアネートとしては、脂肪
族系、芳香族系、脂環族系のモノ又はポリイソシアネー
ト及びそれらの変性体が用いられる。ポリイソシアネー
トを用いる場合、ポリオール化合物を併用するのが好ま
しい。
【0014】ポリイソシアネートとしては、例えば、脂
肪族系ポリイソシアネートについては、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネートについ
ては、イソホロンジイソシアネート、芳香族ポリイソシ
アネートについては、トリレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス
(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げ
られる。ポリイソシアネート変性体については、例え
ば、ウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシア
ネートビューレット、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリマー、イソホロンジイソシアネートトリマー等
が挙げられる。ポリオール化合物としては、ポリウレタ
ンの製造に一般的に用いられているポリエーテル系やポ
リエステル系のポリオール化合物を用いることができ
る。このようなものの具体例としては、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリ
エタノールアミン、ソルビトール等の低分子量ポリオー
ル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド
/プロピレンオキシド共重合体等のポリエーテルポリオ
ール;ポリカプロラクトン、ポリβ−メチルδ−ブチロ
ラクトン、ジオールと二塩基酸からのポリエステル等が
挙げられる。その他、水酸基含有液状ポリブタジエン、
ポリカーボネートジオール、アクリルポリオール等が挙
げられる。
【0015】前記したでん粉分子中の水酸基を介して疎
水基を導入する反応において、その疎水基の導入量は、
でん粉分子が水に対して実質的に溶解しない程度であれ
ばよく、一般的には、でん粉分子中に存在する水酸基の
数の10%以上、好ましくは30%〜80%に疎水基を
結合させればよい。前記のようにして得た分子中の水酸
基を介して疎水基の導入された水不溶性でん粉は、その
疎水基の導入により、有機溶媒に対する良好な溶解性を
有している。
【0016】水不溶性でん粉の繊維化は、水不溶性でん
粉を有機溶媒に溶解して溶液となし、この溶液を、紡糸
ノズルから繊維状に押出し、紡糸することにより行うこ
とができる。繊維の太さは、通常、10〜300デニー
ル程度である。
【0017】水不溶性でん粉を溶解させる溶媒として
は、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、メタノール、エタノール等の有機溶媒
が用いられる。紡糸法としては、乾式法及び湿式法のい
ずれも採用可能である。湿式法の場合、凝固浴として
は、水不溶性でん粉を溶解しない溶媒、例えば、水、酸
水溶液、アルカリ水溶液等が挙げられる。
【0018】本発明の合成パルプは、前記のようにして
得た水不溶性でん粉繊維からなるもので、その繊維太さ
及び繊維長はそのパルプの用途に応じて適当に決める。
例えば、パルプ紙を得る場合には、繊維太さ:20〜2
00デニール、繊維長:0.2〜5mmの範囲にするの
がよい。また、不織布を得る場合には、その製法にもよ
るが、一般には、繊維太さ:1〜20デニール、繊維
長:1〜100mmの範囲にするのがよい。
【0019】本発明の合成パルプを用いることにより、
紙、不織布等の各種合成パルプ繊維製品を製造し得る
が、その製造は、従来公知の方法に従って容易に行うこ
とができ、従来使用されているパルプ繊維の代りに本発
明の合成パルプを用いればよい。
【0020】
【発明の効果】本発明の合成パルプは、でん粉を原料と
して製造されることから、木材パルプの場合に見られた
ような自然環境破壊の問題は何ら生じない。しかも、本
発明の合成パルプの製造では、木材パルプの製造で副生
する廃棄処理の困難な廃液を生じるようなこともなく、
また、塩素を用いるような漂白工程も何ら必要とされな
い。
【0021】本発明のパルプは、従来の木材パルプと同
様に、紙や不織布の原料として使用される他、プラスチ
ックに対する充填剤等としても有利に使用される。
【0022】
【実施例】次の本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下において示す部及び%はいずれも重量
基準である。
【0023】実施例1 でん粉100部と、酢酸300部を混合し、これに60
%過塩素酸10部と無水酸酢100部を加えてアセチル
化反応を行った。次に得られた反応生成物を激しく撹拌
した大量の水中に投入し、フレーク状アセチル化でん粉
を得た。次に、風乾したフレーク状アセチル化でん粉1
00部を、アセトン300部に溶解し、得られた溶液を
常法に従って紡糸ノズルを介して水中に噴出させて凝固
させて繊維を得た。
【0024】実施例2 反応容器内にでん粉100部と水500部を入れて、で
ん粉の水溶液を得た。速に、反応容器内を窒素置換した
後、メタクリル酸メチル20部を加え、さらに30%過
酸化水素水1部を添加して良く撹拌し、その後、塩化第
二鉄0.01部を加えて室温で3時間グラフト重合反応
を行った。生成したでん粉のグラフト化生成物を濾別
し、水洗し風乾した。次に、得られた生成物100部を
アセトン300部に溶解し、実施例1と同様にして繊維
化を行なった。
【0025】実施例3 でん粉100部と30%過酸化水素水20部とを良く混
合し、これを室温で2時間放置した。次に過剰の過酸化
水素水を除去した後、でん粉を水洗し、メタクリル酸メ
チル30部とともに、水500部中に分散させ、容器内
を窒素置換した。その後に、塩化第二鉄0.1部を加
え、3時間グラフト重合反応させた。得られたグラフト
化でん粉を濾別し、水洗後風乾した。次に、このグラフ
ト化デンプン100部をアセトン300部に溶解し、実
施例1と同様にして繊維化を行った。
【0026】実施例4 デンプン100部を分子量400のポリエチレングリコ
ール100部に分散させ、オートクレーブ中、220℃
で2時間加熱した。得られた溶液20部にポリエチレン
グリコール30部を加え、得られた溶液50部と、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート50部とを混合して室温
で反応させ、得られた反応液をノズルから乾燥気流中に
噴出させて紡糸し、繊維を得た。この繊維は、これを1
10℃の恒温槽内に保持して硬化反応を完結させた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中の水酸基を介して疎水基を導入し
    た水不溶性でん粉繊維からなる合成パルプ。
  2. 【請求項2】 請求項1の合成パルプを紙層繊維成分と
    して用いた紙。
  3. 【請求項3】 請求項1の合成パルプを繊維成分として
    用いた不織布。
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