JPH05307935A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置

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JPH05307935A
JPH05307935A JP11092192A JP11092192A JPH05307935A JP H05307935 A JPH05307935 A JP H05307935A JP 11092192 A JP11092192 A JP 11092192A JP 11092192 A JP11092192 A JP 11092192A JP H05307935 A JPH05307935 A JP H05307935A
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electrode
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pulse
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傳 篠田
Masayuki Wakitani
雅行 脇谷
Toshiyuki Nanto
利之 南都
Shinji Kanagu
慎次 金具
Tatsutoshi Kanae
達利 金江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、蛍光体により種々の色のマトリクス
表示を行う3電極構造の面放電型のプラズマディスプレ
イパネルとその駆動制御系とからなるプラズマディスプ
レイ装置に関し、高精細で明るい表示を実現することを
目的とする。 【構成】基板21の内面上に複数のアドレス電極A及び
これらを被覆するように設けられた蛍光体28とを有し
てなるマトリクス表示方式の面放電型のプラズマディス
プレイパネル1と、1ラインの表示に際して、一方の表
示電極Yに対して消去パルスPDを印加し、これと並行
して消去パルスPDによる電界を打ち消すための電界制
御パルスPCを各アドレス電極Aに対して選択的に印加
するように構成された消去アドレス方式の駆動制御系2
とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体により種々の色
のマトリクス表示を行う3電極構造の面放電型のプラズ
マディスプレイパネル(PDP)とその駆動制御系とか
らなるプラズマディスプレイ装置に関する。
【0002】プラズマディスプレイ装置は、液晶表示装
置に比べて高速の表示が可能であり且つ表示画面の大型
化が容易であることから、OA機器及び広報表示などの
分野での利用が浸透し始めている。また、例えば高品位
テレビジョンの分野などでの進展が期待されている。
【0003】このような用途の拡大にともなって、プラ
ズマディスプレイ装置に対して、特にカラー表示の高輝
度化の要求が強まってきた。
【0004】
【従来の技術】マトリクス表示方式のPDPは、縦横に
並ぶ単位発光領域を選択的に発光させて任意の文字や図
形を表示する。
【0005】この種のPDPの内、蛍光体によるカラー
表示に適した3電極構造の面放電型PDPは、図4に模
式的に示すように、互いに平行に隣接した表示電極(面
放電のための主電極)X,Yからなる複数の電極対と、
各電極対と直交する複数のアドレス電極Aとを有する。
各電極対はそれぞれ表示の1ライン(行)に対応し、各
アドレス電極Aはそれぞれ表示の1列に対応する。
【0006】一般に、一方の表示電極Xは複数のライン
間で電気的に共通化され、他方の表示電極Yはライン毎
に電気的に独立とされる。表示電極X,Yによって単位
発光領域EU毎に面放電セルCが画定され、表示電極Y
とアドレス電極Aとによって各面放電セルCの点灯(放
電)又は非点灯の選択(アドレス)が行われる。
【0007】図10は従来の面放電型のPDP1jの1
つの単位発光領域EUに対応する部分の断面構造を示す
分解斜視図、図11は従来のPDP1jに適した駆動方
法を示す電圧波形図である。なお、図10ではガラス基
板11の内面(表示電極X,Yの形成面)における単位
発光領域EUの範囲を2点鎖線で示してある。
【0008】PDP1jでは、放電空間30を挟んで対
向するガラス基板11,21の内、表示面H側のガラス
基板11の内面上に表示電極X,Yが配置されている。
これら表示電極X,Yは、それぞれ幅の広い帯状透明導
電膜(ネサ膜など)41とその導電性を補う幅の細い帯
状金属膜(Cr−Cu−Crなど)42とから構成さ
れ、これにより表示面Hに対する遮光が最小限に抑えら
れている。
【0009】表示電極X,Yを被覆するようにAC駆動
のための誘電体槽17が設けられ、この誘電体層17の
上に、放電空間30を単位発光領域EUに区画するため
の格子状の隔壁19Wが設けられている。なお、誘電体
層17の表面は、隔壁19Wを設けた後の段階で図示し
ないMgOからなる保護膜によって被覆されている。
【0010】一方、背面側のガラス基板21の内面上に
は、アドレス電極Aと、隔壁19Wとともに放電空間3
0を区画し且つその間隙寸法を規定する帯状の隔壁29
と、所定発光色の蛍光体28とが設けられている。
【0011】アドレス電極Aは、単位発光領域EUの一
端側に寄せるように、すなわち単位発光領域EUの両側
の隔壁29の一方に隣接するように配置され、蛍光体2
8はアドレス電極Aと他方の隔壁29との間のガラス基
板21の表面上に配置されている。
【0012】以上の構成のPDP1jの表示に際して
は、アドレス方式として、ライン単位の書込み(壁電荷
の蓄積状態の形成)と選択消去とを順に行ういわゆる消
去アドレス方式の1種であって、その選択消去に自己消
去放電を利用する方式が用いられる。
【0013】すなわち、図11に示すように、1ライン
の表示に対応するライン表示期間Tの初期のアドレスサ
イクルCAにおいて、まず表示電極Xに対して波高値V
wの正極性の書込みパルスPWを印加し、同時に表示す
べきラインに対応した表示電極Yに対して波高値Vsの
負極性の放電維持パルスPSを印加する。図中で放電維
持パルスPSに付した斜線はライン毎に選択的に印加す
ることを示している。
【0014】これにより、表示電極X,Yの間の相対的
な電位差、つまり面放電セルCに加わるセル電圧が放電
開始電圧を越えることから、1ラインに対応する全ての
面放電セルCで面放電が生じる。面放電によって印加電
圧と逆の極性の壁電荷が誘電体層17に蓄積し、これに
ともなってセル電圧が所定値まで下がると、面放電は停
止する。この過程で面放電セルCは書込み状態となる。
【0015】続いて、表示電極X,Yに対して交互に放
電維持パルスPSを印加する。そうすると、壁電荷に放
電維持パルスPSの電圧Vsが重畳してセル電圧が放電
開始電圧を越えることから、放電維持パルスPSの印加
毎に面放電が生じる。
【0016】このように複数回の放電を生じさせること
によって書込み状態を安定化させた後、アドレスサイク
ルCAの終段において、表示に不要の壁電荷を消去(選
択消去)するために、1ライン内で非点灯とする単位発
光領域EUに対応したアドレス電極Aに対して波高値V
aの正極性の選択放電パルスPAを印加し、同時に表示
電極Yに対して放電維持パルスPSを印加する。図中で
選択放電パルスPAに付した斜線は1ライン内の各単位
発光領域EU毎に選択的に印加することを示している。
【0017】選択放電パルスPAの立上がりエッジにお
いて、アドレス電極Aと表示電極Yとの交差部で放電空
間30の間隙方向の対向放電が生じる。そして、この放
電により面放電セルC内に過剰の壁電荷が蓄積し、選択
放電パルスPAが立ち下がり且つ放電維持パルスPSが
立上がった時点で、壁電荷のみによる放電(自己消去放
電)が生じる。自己消去放電は、電極から放電電流が供
給されないことから、その持続時間が短い。そのため、
壁電荷は中和の形で消失する。
【0018】その後の表示サイクルCHでは、表示電極
X,Yに対して交互に放電維持パルスPSを印加する。
これにより、放電維持パルスPSの立下がりエッジ毎
に、自己消去放電で壁電荷が消失していない面放電セル
Cのみが断続的に点灯し、このときに生じた紫外線によ
って蛍光体28が励起されて発光する。表示サイクルC
Hでは、放電維持パルスPSの周期を適当に選ぶことに
よって表示の輝度が調整される。
【0019】以上の動作はライン表示期間T毎に繰り返
され、各ラインについて順に表示が行われる。なお、書
込みを例えば全ラインに対して一括に行い、壁電荷の選
択消去のみをライン毎に順に行うことにより、1画面の
表示期間(フィールド)の中の書込み期間を短縮して表
示の高速化を図ることもできる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、表示
の高精細化(すなわち単位発光領域EUの微細化)を図
ろうとすると、実用の上で十分な輝度が得られないとい
う問題があった。
【0021】つまり、アドレス電極Aの幅は、アドレス
を確実なものとするため、表示電極Yとの対向面積が一
定値以上となるように選定する必要がある。ところが、
従来のPDP1jでは、上述のように蛍光体28がアド
レス電極Aを放電空間30に露出させるように配置され
ていたので、高精細になるほど単位発光領域EU内でア
ドレス電極Aの占める割合が大となる。その結果、実質
的な発光面積(蛍光体28の形成面積)が小さくなり、
所定の輝度を確保することができなくなる。
【0022】そこで、蛍光体28をアドレス電極Aの表
面を含めてガラス基板21の内面を覆うように設けるこ
とが考えられる。しかし、その場合には、アドレス電極
Aと放電空間30との間に蛍光体28(絶縁体)が介在
することになるので、蛍光体28に蓄積する壁電荷に起
因してアドレス電極Aと表示電極Yとの間の放電及び自
己消去放電が損なわれ、余剰点灯又は点灯ミスが生じて
しまう。
【0023】本発明は、上述の問題に鑑み、高精細で明
るい表示を実現することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る装
置は、上述の課題を解決するため、図1〜図3に示すよ
うに、放電空間30を挟む基板対の一方の基板11の内
面上に、互いに平行な表示電極X,Yからなる複数の電
極対及びこれらを前記放電空間30に対して被覆する誘
電体層17を有し、他方の基板21の内面上に、前記表
示電極X,Yと交差する複数のアドレス電極A及びこれ
らを被覆するように設けられた蛍光体28とを有してな
るマトリクス表示方式の面放電型のプラズマディスプレ
イパネル1と、1ラインの表示に際して、前記表示電極
X,Yに対応した全ての面放電セルに対する書込みの後
に、前記一方の表示電極Yに対して消去パルスPDを印
加し、これと並行して前記消去パルスPDによる電界を
打ち消すための電界制御パルスPCを前記各アドレス電
極Aに対して選択的に印加するように構成された消去ア
ドレス方式の駆動制御系2とを備えてなる。
【0025】請求項2の発明に係る装置は、前記プラズ
マディスプレイパネル1と、1ラインの表示に際して、
前記一方の表示電極Yに対して放電維持パルスPSを印
加し、これと並行して前記各アドレス電極Aに対して書
込みのための選択放電パルスPAを印加するように構成
された書込みアドレス方式の駆動制御系3とを備えてな
る。
【0026】請求項3の発明に係る装置は、前記書込み
アドレス方式の駆動制御系3が、1ラインの表示に際し
て、前記表示電極X,Yに対応した全ての面放電セルに
ついて、書込み放電及び消去放電を生じさせることによ
って、前記蛍光体28に正電荷を蓄積させ且つ前記誘電
体層17に負電荷を蓄積させた後に、当該一方の表示電
極Yに対して、他方の表示電極Xとの相対電位が負電位
となるように放電維持パルスPSを印加するとともに、
前記アドレス電極Aに対して、当該表示電極Yとの相対
電位が正電位となるように選択放電パルスPAを印加す
るように構成されてなる。
【0027】
【作用】単位発光領域EUにおいて、アドレス電極Aの
形成面を含めてガラス基板21の内面のほぼ全面が蛍光
体28による発光面となり、これによって高輝度の表示
が可能になる。
【0028】ライン単位の書込みの後、表示電極Yに微
小幅の消去パルスPDが印加され、これにより、表示電
極X,Y間の面放電が生じて壁電荷がライン単位で消失
する。ただし、このとき表示内容に応じてアドレス電極
Aに選択的に電界制御パルスPCを印加することによっ
て部分的に面放電が抑えられ、点灯すべき面放電セルC
については書込み状態が保持される。
【0029】このような選択消去を行う消去アドレス方
式においては、アドレス電極Aと表示電極X,Yとの間
の放電は生じないので、アドレス電極Aと放電空間30
との間に介在する蛍光体28には、アドレスの障害とな
る壁電荷が蓄積しない。
【0030】一方、いわゆる書込みアドレス方式による
場合には、アドレス電極A上の電荷の蓄積によって、波
高値Vaの低い選択放電パルスPAによるアドレスが可
能となる。そして、アドレスに先立ってアドレス電極A
上に正電荷を蓄積させておくことにより、表示サイクル
CHにおける各電極間の電位関係を蛍光体28に対する
イオン衝撃を抑える上で有利なものとすることができ
る。
【0031】
【実施例】図1は本発明の第1実施例に係るプラズマデ
ィスプレイ装置100の構成を概略的に示すブロック
図、図2は図1のPDP1の要部の断面構造を示す分解
斜視図である。なお、図2において、図10と同一機能
を有する構成要素には、形状の差異に係わらず同一の符
号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0032】まず、図2において、PDP1は、一対の
表示電極X,Yとアドレス電極Aとが単位発光領域EU
に対応づけられた3電極構造の面放電型PDPである。
表示電極X,Yは、それぞれ帯状透明導電膜41と帯状
金属膜42とから構成され、表示面H側のガラス基板1
1の内面上に配置されている。
【0033】表示電極X,Yを被覆する誘電体層17の
上には、表示電極X,Yと直交する方向に延びる低融点
ガラスからなる帯状の隔壁19が設けられ、これにより
放電空間30が表示電極X,Yの延長方向に単位発光領
域EU毎に区画されている。
【0034】PDP1では、表示のライン間の放電の干
渉(放電の結合)を防止するため、各表示電極X,Yの
幅及び放電ギャップの和(電極対の幅)が、電極対の配
列のピッチ(単位発光領域EUの表示電極X,Yと直交
する方向の長さに相当し、その値は例えば220μm程
度である)の0.7倍以下の値に選定されている。
【0035】一方、背面側のガラス基板21には、上述
の隔壁19とほぼ同一の高さを有し且つ同一方向に延び
る帯状の隔壁29が設けられており、この隔壁29とガ
ラス基板11側の隔壁19とによって放電空間30の間
隙寸法が規定されている。
【0036】隔壁29の間には、例えば銀ペーストのパ
ターン印刷及び焼成による所定幅のアドレス電極Aが配
置されている。そして、隔壁29の内の表示面H側との
当接部分及びその近傍を除いて、ガラス基板21の内面
上を覆い尽くすように蛍光体28が設けられている。つ
まり、PDP1では、隔壁29の側面及びアドレス電極
Aの表面を含めて、単位発光領域EUにおける放電空間
30のガラス基板21側の壁面に対して、そのほぼ全面
に蛍光体28が設けられている。
【0037】以上の構造のPDP1においては、従来の
PDP1jに比べて、隔壁29及びアドレス電極Aを覆
う分だけ発光面積が増大しており、高輝度の表示が可能
である。また、隔壁29の側面も発光面となることか
ら、表示の視野角が大きい。
【0038】次に、図1において、プラズマディスプレ
イ装置100は、PDP1とその駆動のための駆動制御
系2とから構成され、これらPDP1及び駆動制御系2
は図示しないフレキシブルプリント配線板を介して互い
に電気的に接続されている。
【0039】駆動制御系2は、スキャン制御部110を
中心に、表示電極X,Y及びアドレス電極Aにそれぞれ
対応したX電極駆動回路141、Y電極駆動回路14
2、A電極駆動回路143、A/D変換部120、及び
フレームメモリ130などから構成されている。
【0040】各駆動回路141〜143は、放電用の高
耐圧のスイッチング素子及びそのオンオフ動作のための
論理回路などからなり、スキャン制御部110による制
御に従って、各電極X,Y,Aに所定の駆動電圧(放電
維持パルスPS、書込みパルスPW、消去パスルPD、
及び電界制御パルスPC)を印加する。
【0041】AD変換部120は、表示情報として外部
から与えられるアナログ入力信号を量子化してデジタル
信号である画像データに変換する。フレームメモリ13
0は、AD変換部120から出力される1フレーム分の
画像データを格納する。
【0042】スキャン制御部110は、後述の消去アド
レス方式によって、フレームメモリ130に格納された
1フレームの画像データに基づいて、各駆動回路141
〜143の制御を行う。
【0043】そのため、スキャン制御部110には、各
パルスPS,PW,PD,PCに対応したスイッチング
制御信号を発生する放電維持パルス発生回路111、書
込みパルス発生回路112、消去パスル発生回路11
3、及び電界制御パルス発生回路114が設けられてい
る。
【0044】以上の構成のプラズマディスプレイ装置1
00では、選択放電を生じさせずに選択消去を行う消去
アドレス方式によって、マトリクス表示が行われる。図
3はプラズマディスプレイ装置100に係る駆動方法を
示す電圧波形図である。
【0045】プラズマディスプレイ装置100では、ラ
イン表示期間Tの初期のアドレスサイクルCAにおい
て、まず、従来と同様に、表示電極Yに対する放電維持
パルスPSの印加と同時に、表示電極Xに対して書込み
パルスPWを印加する。図中で放電維持パルスPSに付
した斜線はライン毎に選択的に印加することを示してい
る。これにより、1ラインに対応する全ての面放電セル
Cが書込み状態となる。
【0046】続いて、表示電極X,Yに対して交互に放
電維持パルスPSを印加して書込み状態を安定化させた
後、アドレスサイクルCAの終段において、表示電極Y
に対して消去パルスPDを印加して面放電を生じさせ
る。
【0047】消去パルスPDはそのパルス幅が微小(1
〜2μs)である。このため、消去パルスPDによる面
放電で壁電荷がライン単位で消失する。ただし、消去パ
ルスPDとタイミングを合わせて、ライン内の発光させ
る単位発光領域EUに対応したアドレス電極Aに対して
波高値Vcの正極性の電界制御パルスPCを印加する。
図中で電界制御パルスPCに付した斜線は1ライン内の
各単位発光領域EU毎に選択的に印加することを示して
いる。
【0048】電界制御パルスPCが印加された単位発光
領域EUでは、消去パルスPDによる電界が打ち消さ
れ、これにより消去に係る面放電が抑えられて表示に必
要な壁電荷が残る。すなわち、点灯すべき面放電セルC
の書込み状態を保持する形の選択消去によるアドレスが
行われる。
【0049】このようなアドレスにおいては、アドレス
電極Aと表示電極X,Yとの間では放電が生じないの
で、上述のようにアドレス電極A上に絶縁体である蛍光
体28が存在しても、蛍光体28にはアドレスの障害と
なる壁電荷が蓄積しない。したがって、誤点灯のない正
しい表示を行うことができる。
【0050】なお、アドレスサイクルCAに続く表示サ
イクルCHでは、表示電極X,Yに対して交互に放電維
持パルスPSを印加して蛍光体28を発光させる。そし
て、以上の動作をライン表示期間T毎に繰り返して1画
面の表示を行う。
【0051】図5は本発明の第2実施例に係るプラズマ
ディスプレイ装置200の構成を概略的に示すブロック
図、図6はプラズマディスプレイ装置200に係る駆動
方法を示す電圧波形図、図7(a)〜(h)は図6の各
タイミングa〜hに対応した電荷蓄積状態を模式的に示
す断面図である。なお、図5においては、図1と同一機
能を有する構成要素には同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0052】プラズマディスプレイ装置200は、図2
で説明した構造のPDP1とその駆動のための駆動制御
系3とから構成されている。駆動制御系3は、スキャン
制御部210を中心に構成されている。このスキャン制
御部210には、放電維持パルス発生回路211、及び
選択放電パルス発生回路214が設けられている。
【0053】プラズマディスプレイ装置200では、書
込みアドレス方式によってマトリクス表示が行われる。
すなわち、図6に示すように、ライン表示に際して、表
示電極Yに対して選択的に放電維持パスルPSを印加す
るとともに、表示内容に応じてライン内で発光させる単
位発光領域EUに対応したアドレス電極Aに対して選択
的に選択放電パルスPAを印加する。これにより、アド
レス電極Aと表示電極Yとの間で対向放電(選択放電)
が生じて面放電セルCが所定の書込み状態となり、この
時点でアドレスが終わる。
【0054】ただし、本実施例では、アドレスに先立っ
て、以下のような手順で蛍光体28に対するイオン衝撃
を緩和するための電荷蓄積状態が形成される。まず、常
時においては、表示電極X,Yに対して正極性の放電維
持電圧Vsを印加しておく。つまり、表示電極X,Yの
パルスベース電位を正電位とする。
【0055】アドレスサイクルCAの初期に、表示電極
Xに対して、その電位が所定の負電位(−Vw)となる
ような書込みパルスPWを印加し、ライン単位の面放電
を生じさせる。
【0056】これにより、図7(a)に示すように、誘
電体層17の内の表示電極X上の部分(以下、これを
「表示電極Xの上部」という)に印加電圧の逆極性の電
荷である正電荷(放電ガスのイオン)が蓄積し、誘電体
層17の内の表示電極Y上の部分(以下、これを「表示
電極Yの上部」という)に負電荷(電子)が蓄積する。
また、アドレス電極Aと表示電極X,Yとの相対的な電
位関係により、アドレス電極Aを被覆する蛍光体28の
内の表示電極Xとの対向部に負電荷が蓄積し、表示電極
Yとの対向部に正電荷が蓄積する。
【0057】次に、表示電極Xをパルスベース電位に戻
すとともに、表示電極Yを例えば接地電位(0ボルト)
とする。つまり、表示電極Yに対して放電維持パルスP
Sを印加する。このときの面放電により、図7(b)に
示すように、表示電極X,Yの上部の電荷の極性が入れ
替わる。また、アドレス電極A上の表示電極Xの対向部
の電極が正電荷に入れ替わる。
【0058】続けて、表示電極Xに放電維持パルスPS
を印加した後に、表示電極Yをパルスベース電位に戻
し、再び表示電極X,Yの上部の電荷の極性を入れ替え
る〔図7(c)〕。
【0059】そして、表示電極Xに放電維持パルスPS
を印加した状態(接地電位とした状態)で、表示電極Y
にも放電維持パルスPSを印加し、1μs程度の微小時
間t1だけタイミングをずらせて、表示電極X及び表示
電極Yを順にパルスベース電位に戻す。これにより、表
示電極Xをパルスベース電位に戻した時点で面放電が生
じるが、微小時間t1後に表示電極X,Yが同電位にな
るので、面放電は即座に停止して表示電極X,Yの上部
の電荷が一旦消失する。
【0060】しかし、その後においては、パルスベース
電位が正電位であり、表示電極X,Yとアドレス電極A
との間に電位差が生じることから、図7(d)に示すよ
うに、表示電極X及び表示電極Yの上部には一様に負電
荷が蓄積し、アドレス電極A上には一様に正電荷が蓄積
する。
【0061】このように1ラインに対応する全ての面放
電セルCについて電荷蓄積状態を形成した後、アドレス
サイクルCAの終段において、アドレスのために表示電
極Yとアドレス電極Aとの間で選択放電を生じさせる。
このときの対向放電により、図7(e)に示すように、
表示電極Yの上部には正電荷が蓄積し、表示電極Yに対
して相対的に正電位となる表示電極X及びアドレス電極
Aの上部には負電荷が蓄積する。
【0062】以降の表示サイクルCHにおいては、表示
電極X,Yに対して交互に放電維持パルスPSを印加し
て蛍光体28を発光させる。その際、表示電極X,Yの
一方がパルスベース電位に対して負電位に下がった瞬間
毎に面放電が生じることになるが、その面放電の発生時
点において、表示電極X,Yと容量結合状態のアドレス
電極Aは、負電位に下がった表示電極X,Yに対して相
対的に正電位となる。このため、アドレス電極A側への
正電荷(イオン)の移動が抑えられ、蛍光体28に対す
るイオン衝撃が緩和される。
【0063】なお、表示サイクルCHにおいて、表示電
極X,Y及びアドレス電極Aの上部では、図7(f)〜
(h)に示すように電荷の極性が入れ替わる。書込みア
ドレス方式では、選択放電パルスPAの立上がりエッジ
での放電によりアドレスが終わることから、選択放電パ
ルスPAの直後の自己消去放電でアドレスが終わる消去
アドレス方式を用いた場合と異なり、アドレス電極A上
への壁電荷の蓄積による悪影響が現れず、かえって壁電
荷により選択放電パルスPAの波高値Vaが小さいとき
にもアドレスが安定したものとなる。
【0064】上述の実施例によれば、PDP1におい
て、ガラス基板21の表面とともに隔壁29の側面にも
蛍光体28を有するので、表示の高輝度化及び視野角の
改善を図ることができる。
【0065】すなわち、図8に示すように、蛍光体28
を背面側のガラス基板21上に配置した反射型のPDP
1において、蛍光体28を隔壁29の側面上にも設けた
場合(図中に実線で示す)には、蛍光体28をガラス基
板21の表面上のみに設けた場合(図中に破線で示す)
と比べて、表示面Hの真正面(視野角0°)での輝度が
およそ1.35倍に高まる。加えて、広範囲(視野角が
−60°〜+60°の範囲)にわたって、真正面と同程
度又はそれ以上の輝度が得られる。
【0066】特に輝度の視野角依存性に着目すると、図
9に示すように、蛍光体28を隔壁29の側面上にも設
けた反射型のPDP1は、蛍光体28を表示面H側のガ
ラス基板11上に配置した透過型のPDPよりも優れ
る。
【0067】上述の実施例において、マトリクス表示の
1画素に複数の単位発光領域EUを対応づけ、且つそれ
ら単位発光領域EUに互いに発光色の異なる蛍光体28
を設けることによって、多色又はフルカラーの表示を行
うことができる。また、ライン表示期間Tを分割し、各
分割期間内の面放電の回数を適宜設定して階調表示を行
うこともできる。
【0068】図3において、複数のラインについて一括
して書込みを行い、その後にライン毎に選択消去(消去
パルスPD及び電界制御パルスPCによる書込み状態の
選択的な保持)を行って、表示の高速化を図ることがで
きる。また、図6においても、複数のラインについて一
括して上述の電荷蓄積状態を形成し、その後に各ライン
について順にアドレスを行って表示の高速化を図ること
ができる。
【0069】上述の実施例において、用途に応じて、反
射型のPDP1に代えて透過型のPDPを用いてもよ
い。また、各パルスの波高値、パルス幅、及び印加タイ
ミングは適宜変更することができる。例えば、図6にお
いて、パルスベース電位を接地電位とし、放電維持パル
スPSとして表示電極X,Yに対して負極性の電圧を印
加するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、高精細で明るい表示を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るプラズマディスプレ
イ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1のPDPの要部の断面構造を示す分解斜視
図である。
【図3】図1のプラズマディスプレイ装置に係る駆動方
法を示す電圧波形図である。
【図4】面放電型PDPの電極構成を模式的に示す平面
図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るプラズマディスプレ
イ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図6】図5のプラズマディスプレイ装置に係る駆動方
法を示す電圧波形図である。
【図7】図6の各タイミングに対応した電荷蓄積状態を
模式的に示す断面図である。
【図8】視野角と面平均輝度の関係を示すグラフであ
る。
【図9】視野角と相対輝度の関係を示すグラフである。
【図10】従来の面放電型のPDPの1つの単位発光領
域に対応する部分の断面構造を示す分解斜視図である。
【図11】従来のPDPに適した駆動方法を示す電圧波
形図である。
【符号の説明】
100,200 プラズマディスプレイ装置 1 PDP(面放電型プラズマディスプレイパネル) 2,3 駆動制御系 30 放電空間 11,21 ガラス基板(基板) X,Y 表示電極 17 誘電体層 A アドレス電極 28 蛍光体 PW 書込みパルス PS 放電維持パルス PD 消去パルス PC 電界制御パルス PA 選択放電パルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金具 慎次 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 金江 達利 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間(30)を挟む基板対の一方の基
    板(11)の内面上に、互いに平行な表示電極(X)
    (Y)からなる複数の電極対及びこれらを前記放電空間
    (30)に対して被覆する誘電体層(17)を有し、他
    方の基板(21)の内面上に、前記表示電極(X)
    (Y)と交差する複数のアドレス電極(A)及びこれら
    を被覆するように設けられた蛍光体(28)とを有して
    なるマトリクス表示方式の面放電型のプラズマディスプ
    レイパネル(1)と、 1ラインの表示に際して、前記表示電極(X)(Y)に
    対応した全ての面放電セルに対する書込みの後に、前記
    一方の表示電極(Y)に対して消去パルス(PD)を印
    加し、これと並行して前記消去パルス(PD)による電
    界を打ち消すための電界制御パルス(PC)を前記各ア
    ドレス電極(A)に対して選択的に印加するように構成
    された消去アドレス方式の駆動制御系(2)とを備えて
    なることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】放電空間(30)を挟む基板対の一方の基
    板(11)の内面上に、互いに平行な表示電極(X)
    (Y)からなる複数の電極対及びこれらを前記放電空間
    (30)に対して被覆する誘電体層(17)を有し、他
    方の基板(21)の内面上に、前記表示電極(X)
    (Y)と交差する複数のアドレス電極(A)及びこれら
    を被覆するように設けられた蛍光体(28)とを有して
    なるマトリクス表示方式の面放電型のプラズマディスプ
    レイパネル(1)と、 1ラインの表示に際して、前記一方の表示電極(Y)に
    対して放電維持パルス(PS)を印加し、これと並行し
    て前記各アドレス電極(A)に対して書込みのための選
    択放電パルス(PA)を印加するように構成された書込
    みアドレス方式の駆動制御系(3)とを備えてなること
    を特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のプラズマディスプレイ装置
    において、 前記書込みアドレス方式の駆動制御系(3)が、1ライ
    ンの表示に際して、前記表示電極(X)(Y)に対応し
    た全ての面放電セルについて、書込み放電及び消去放電
    を生じさせることによって、前記蛍光体(28)に正電
    荷を蓄積させ且つ前記誘電体層(17)に負電荷を蓄積
    させた後に、当該一方の表示電極(Y)に対して、他方
    の表示電極(X)との相対電位が負電位となるように放
    電維持パルス(PS)を印加するとともに、前記アドレ
    ス電極(A)に対して、当該表示電極(Y)との相対電
    位が正電位となるように選択放電パルス(PA)を印加
    するように構成されてなることを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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