JPH05310531A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH05310531A
JPH05310531A JP11131592A JP11131592A JPH05310531A JP H05310531 A JPH05310531 A JP H05310531A JP 11131592 A JP11131592 A JP 11131592A JP 11131592 A JP11131592 A JP 11131592A JP H05310531 A JPH05310531 A JP H05310531A
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JP
Japan
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monomer
aqueous
weight
emulsion
polymer emulsion
Prior art date
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Pending
Application number
JP11131592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Hosokawa
均 細川
Susumu Sugawara
享 菅原
Koichi Nakamura
浩一 中村
Michitaka Sawada
道隆 澤田
Takehiro Tsutsumi
武弘 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリマーエマルジョンを構成するポリマー粒
子が化学組成の異なる少なくとも二層から成る多層構造
を有し、かつ内層にフッ素系重合体を含む水性複合ポリ
マーエマルジョンを固形分換算で1〜60重量%含有する
化粧料。 【効果】 成膜性、撥水・撥油性に優れ、汗や皮脂によ
って流れたり、落ちたりせず、化粧崩れがしにくく、べ
たつき等のない良好な使用感を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料に関するものであ
り、更に詳しくは、つや、造膜性、撥水・撥油性等に優
れた水性ビニル樹脂エマルジョンを含有する毛髪化粧
料、皮膚化粧料等の化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら毛髪化粧料、メークアップ化粧料、薬用化粧料等の化
粧料には各種の造膜性ポリマーが用いられてきた。この
造膜性ポリマーとしては、水溶性ポリマーや油溶性ポリ
マーが用いられてきたが、一般に前者では耐水性が悪く
汗や水でとれやすい、また、後者では耐油性が悪く、皮
脂でとれやすく、また溶剤として揮発性有機溶剤を使わ
ざるを得ないといった問題点があった。このため、両者
の欠点を有しない造膜性物質として水性のポリマーエマ
ルジョン(ラテックス)が注目されてきたが、つや、造
膜性、撥水・撥油性等の特性に十分満足のいくポリマー
エマルジョンは得られていないのが現状である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討の結果、特定の水性複合ポリ
マーエマルジョンが、化粧料の造膜成分として好適に用
い得ることを見出し本発明に至った。即ち、本発明は、
ポリマーエマルジョンを構成するポリマー粒子が化学組
成の異なる少なくとも二層から成る多層構造を有し、か
つ内層にフッ素系重合体を含む水性複合ポリマーエマル
ジョンを固形分換算で1〜60重量%含有することを特徴
とする化粧料を提供するものである。
【0004】本発明に用いられる多層構造を有する水性
複合ポリマーエマルジョンは、塗料分野においていくつ
か知られており、例えば、英国特許第928,251 号明細書
には、3段階にわけて乳化重合することによって得られ
た多層構造ポリマーラテックスが耐水性の良い塗膜性能
の優れた水性の光沢ペイント素材となることが、また米
国特許第3,256,233 号明細書には、重合を2〜3段階に
わけて行い、生成した層構造をもったポリマーラテック
スとアルカリ可溶性のスチレン/無水マレイン酸系の交
互共重合体とからなる水性の光沢ペイントが、更に米国
特許第3,236,798 号明細書には、重合を段階的に行った
アクリロニトリルとアクリル酸エチルの共重合体ラテッ
クスが耐溶剤性の優れたラテックスペイント素材となる
ことが記載されているが、化粧料への応用例は見当たら
ない。
【0005】多層構造をとることによって、ロールなど
で混練する従来技術のブレンド方法では困難であった、
ガラス転移温度が高く、かつ、相溶性の悪いポリマーど
うしの組み合わせや、ガラス相〜結晶相〜ゴム相の共存
するポリマーの生成などの種々の組み合わせが可能にな
るが、本発明者らはさらに今回内層のポリマーをフッ素
系重合体とすることにより、内層にフッ素系重合体を用
いない多層構造ポリマーエマルジョンに比べて、良好な
成膜性と表面がべたつかないなどの良好な使用感が両立
可能となり、また、優れた撥水・撥油性が得られるな
ど、化粧料として好適に用い得ることを見出した。
【0006】このような多層構造を有する粒子からなる
水性複合ポリマーエマルジョンの製造方法としては、一
般的に、水媒体中で段階的に乳化重合を行う方法等が知
られている。例えば、いわゆるシード乳化重合により内
層と外層とを異なる組成の単量体を組み合わせて生成せ
しめる方法がある(色材協会誌,50(5), 267 −275(1
977)等)が、本発明においても内層を形成するステッ
プにおいては同様の方法が用いうる。
【0007】本発明においては、外層のポリマーの軟化
温度はできるだけ低い方が成膜性の面で有利である。内
層のポリマーをフッ素系重合体とすることにより、外層
のポリマーの軟化温度を0℃以下としても塗膜のべたつ
きは生じない。但し−30℃以下になると若干べたつきは
生じるが、内層のポリマーとしてフッ素系重合体を用い
ない場合に比べ大きく異なる。
【0008】内層部と外層部のポリマーの重量比につい
て述べると、外層部のポリマーは内層部のポリマに対し
て、 0.1〜20重量倍が好ましく、より好ましくは 0.5〜
5重量倍である。 0.1重量倍未満及び20重量倍を越えた
場合は、内層部もしくは外層部のポリマーの性質がより
支配的になるため、上記のような複合ポリマーエマルジ
ョンとしての効果は期待できない。尚、シード重合を1
段階行えば内層と外層の二層からなる複合ポリマーエマ
ルジョンが得られるが、更にシード重合を繰り返して行
い、更に多層構造の複合ポリマーエマルジョンを得るこ
とも可能である。その場合は内層のうちの一層もしくは
内層全てがフッ素系重合体であっても構わない。
【0009】本発明において、外層を構成するポリマー
は、重合可能な二重結合を有するモノマーを重合するこ
とによって得られる。用いられる単量体としては特に制
限はなく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレ
ン、クロルスチレンなどのスチレン系単量体;t−ブチ
ルアクリルアミドなどの N−置換(メタ)アクリルアミ
ド;並びにアクリロニトリル、メタクリロニトリルなど
が挙げられ、これらの一種または二種以上から選択する
ことができる。
【0010】また内層は重合可能な二重結合を有するフ
ッ素系単量体単独またはそれと共重合し得る重合可能な
二重結合を有する単量体とを重合することにより得られ
る。用いられるフッ素系単量体としては、トリフルオロ
エチルメタクリレート、2,2,3,3 −テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4 −ヘキサフルオロブ
チルメタクリレート、パーフルオロオクチルメタクリレ
ート、パーフルオロオクチルアクリレート等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。フッ素系単量
体と共重合させる単量体としては外層用のポリマーとし
て用いる上記単量体と同様の単量体が挙げられるが、目
的とする多層構造エマルジョンを得るためには疎水性の
高い単量体を用いる方が好ましい。
【0011】従って、用いる単量体は重合して得られる
ポリマーの親水性/疎水性、及び軟化温度の高/低を考
慮して選択すればよい。これらを適宜組み合わせて乳化
剤を用いた乳化重合、シード乳化重合、乳化剤を用いな
いソープフリー重合等、公知の手法により多層構造を有
する水性複合ポリマーエマルジョンを作製することがで
きる。
【0012】本発明において用いられる特に好ましい水
性複合ポリマーエマルジョンは、塩生成基を有し重合可
能な二重結合を有する単量体 0.5〜15重量%と、それと
共重合し得る重合可能な二重結合を有する単量体85〜9
9.5重量%とを共重合して得られる共重合体の有機溶剤
溶液に水を加えた後、有機溶剤を留去して得られる水性
ビニル樹脂エマルジョン(A) の存在下で、重合可能な二
重結合を有するフッ素系単量体5〜100 重量%と、それ
と共重合し得る単量体0〜95重量%とからなる単量体
(B) を重合して得られる水性複合ポリマーエマルジョン
である。
【0013】本発明において、水性ビニル樹脂エマルジ
ョン(A) の製造に用いられる塩生成基を有し重合可能な
二重結合を有する単量体としては、アニオン性単量体、
カチオン性単量体、両性単量体等が挙げられる。アニオ
ン性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸等の不飽和カルボン酸モノマー又はそれらの無水
物あるいは塩;スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン
酸モノマーまたはそれらの塩;ビニルホスホン酸、アシ
ッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート等の不飽和
リン酸モノマー等が挙げられる。カチオン性単量体とし
ては、 N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N −ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等の
ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルまたは(メタ)アクリルアミド類; N,N−ジメチルア
ミノスチレン、 N,N−ジメチルアミノメチルスチレンの
如きジアルキルアミノ基を有するスチレン類;4−ビニ
ルピリジン、2−ビニルピリジンの如きビニルピリジン
類;或いはこれらをハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベ
ンジル、アルキルまたはアリールスルホン酸、または硫
酸ジアルキルの如き公知の四級化剤で四級化したもの等
が挙げられる。両性単量体としては、 N−(3−スルホ
プロピル)−N −メタクリロイルオキシエチル−N,N −
ジメチルアンモニウムベタイン、 N−カルボキシメチル
−N −メタクリロイルオキシエチル−N,N −ジメチルア
ンモニウムベタイン等が挙げられる。
【0014】これら塩生成基を有し重合可能な二重結合
を有する単量体と共重合し得る重合可能な二重結合を有
する単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
n−ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレ
ン、クロルスチレンなどのスチレン系単量体;t−ブチ
ルアクリルアミドなどの N−置換(メタ)アクリルアミ
ド;並びにアクリロニトリル、メタクリロニトリルなど
が挙げられ、これらの一種又は二種以上から選択するこ
とができる。
【0015】本発明において、塩生成基を有し重合可能
な二重結合を有する単量体と、それと共重合し得る重合
可能な二重結合を有する単量体の配合割合は、前者 0.5
〜15重量%、後者85〜99.5重量%であり、より好ましく
は前者2〜10重量%、後者90〜98重量%である。塩生成
基を有し重合可能な二重結合を有する単量体の量が0.5
重量%未満では安定な水性ビニル樹脂エマルジョンは得
られず、15重量%を越えると、実用性のある耐水性を有
する樹脂は得られない。
【0016】上記の塩生成基を有し重合可能な二重結合
を有する単量体と、それと共重合し得る重合可能な二重
結合を有する単量体とを共重合させるには、公知のラジ
カル開始剤を用い、溶液重合法、バルク重合法、沈澱重
合法等の公知の重合法により共重合させればよい。後に
水系に転相することから、溶液重合法を用い重合後直ち
に次の工程に移るのが好ましい。又、重合の後、水系に
転相させる前に得られた共重合体を公知の方法で精製す
ることも可能である。得られた共重合体の重量平均分子
量は10,000〜500,000 が好適であり、50,000〜200,000
がより好ましい。重量平均分子量が10,000未満では塗膜
の物性が劣り、また500,000 を越えると転相が困難とな
り、水性ビニル樹脂エマルジョンが得られなくなる。
【0017】共重合体の塩生成基がイオン化されていな
い場合は必要に応じて中和剤によりイオン化を行う。塩
生成基を有し重合可能な二重結合を有する単量体とし
て、既に塩となっている単量体を用いる場合は、中和剤
によるイオン化は不要であるが、そうでない場合は、中
和剤によりイオン化した方が毛髪や皮膚に対する刺激性
が少ないため好ましい。中和剤としては塩生成基の種類
に応じてそれぞれ公知の酸、塩基を用いればよい。酸と
しては、例えば塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、プロピオ
ン酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸等の有機酸が挙げ
られる。また塩基としては例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化
ナトリウム等が挙げられる。中和度に特に制限はない
が、得られた水性ビニル樹脂エマルジョンのpHが中性付
近になるように中和するのが望ましい。
【0018】こうして得られた共重合体を水系に転相
し、水性樹脂とするには、共重合体をアルコール系、ケ
トン系、エステル系、エーテル系等の有機溶剤の溶液と
し、これに水を加え、上記有機溶剤を留去すればよい。
上記有機溶剤溶液の濃度は共重合体の組成及び分子量に
よって適宜決定されるが、通常10〜80重量%であり、好
ましくは20〜70重量%である。有機溶剤としては上記の
ものの中でも、アルコール系及び/またはケトン系の有
機溶剤が転相がうまく行えるので好ましい。尚、溶液重
合法による場合、重合の溶剤としては任意に選ぶことが
できるが、上記のような有機溶剤を用いれば、重合から
転相までの工程が簡略化されるので好ましい。本発明に
用いられるアルコール系溶剤としては、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール
等が挙げられ、好ましくはイソプロパノールである。ケ
トン系溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等が挙げられ、好ましくはメチル
エチルケトンである。これらは1種または2種以上混合
して用いられる。
【0019】上記のような有機溶剤溶液から水系への転
相は従来公知の手法により行うことができ、有機溶剤溶
液を撹拌下、室温〜80℃、好ましくは室温〜60℃の温度
で水を加えればよい。このように、水系に転相した後、
常圧下もしくは減圧下で有機溶剤を留去することによ
り、水性ビニル樹脂エマルジョン(A) が得られる。
【0020】上記水性ビニル樹脂エマルジョン(A) の存
在下で重合させる単量体(B) 中の重合可能な二重結合を
有するフッ素系単量体としては、トリフルオロエチルメ
タクリレート、2,2,3,3 −テトラフルオロプロピルメタ
クリレート、2,2,3,3,4,4 −ヘキサフルオロブチルメタ
クリレート、パーフルオロオクチルメタクリレート、パ
ーフルオロオクチルアクリレート等が挙げられ、これら
の一種または二種以上から選択することができる。また
これらのフッ素系単量体と共重合し得る単量体として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、クロルスチ
レンなどのスチレン系単量体;t−ブチルアクリルアミ
ドなどの N−置換(メタ)アクリルアミド;並びにアク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、こ
れらの一種または二種以上から選択することができる。
【0021】単量体(B) 中の重合可能な二重結合を有す
るフッ素系単量体と、それと共重合させる単量体の配合
割合は、前者5〜100 重量%、後者0〜95重量%が好ま
しく、より好ましくは、前者30〜70重量%、後者30〜70
重量%である。フッ素系単量体が5重量%未満では、フ
ッ素導入の効果が発現せず、べたつき防止、撥水・撥油
性などの効果がなくなってしまう。
【0022】重合方法としては、水性ビニル樹脂エマル
ジョン(A) に上記単量体(B) 及び公知のラジカル開始剤
を加えて重合させればよい。ラジカル開始剤は過硫酸カ
リウム、過硫酸ナトリウム、2,2'−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)ジクロライドなどの水溶性ラジカル開始
剤、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルなどの油溶性ラジカ
ル開始剤のどちらか一方もしくは両方併用して使用する
ことができる。水溶性の開始剤を使用するときには通常
の乳化重合の手法で重合することができ、油溶性の開始
剤を使用するときには単量体溶液に溶解して水性ビニル
樹脂エマルジョン(A) に加えればよい。重合温度は開始
剤の分解速度を考慮して自由に設定できる。単量体(B)
の使用量は、水性ビニル樹脂エマルジョン(A) 中の樹脂
分と単量体(B) の合計量が全系の50重量%以下となる範
囲が好ましい。50重量%を越えると、安定な水性複合ポ
リマーエマルジョンは得られにくい。また、単量体(B)
の使用量は水性ビニル樹脂エマルジョン(A) 中の樹脂分
の0.05〜10重量倍が好ましく、更に好ましくは 0.2〜2
重量倍である。0.05重量倍未満では新たに生じた単量体
(B) の共重合体の割合が低すぎるため所期の目的は達し
得ない。10重量倍を越えると安定な水性複合ポリマーエ
マルジョンが得られにくい。このようにして、水性ビニ
ル樹脂エマルジョン(A) の存在下で乳化剤を用いずに一
種または二種以上の単量体(B) を重合することができる
が、もし安定な水性複合ポリマーエマルジョンが得られ
にくい場合は系にメタノール、エタノールなどのアルコ
ール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン系溶媒といった水溶性溶媒を加えて重合を行い、重合
終了後留去することにより安定な水性複合ポリマーエマ
ルジョンが得られやすい。この場合は、例えば、単量体
(B) と上記水溶性溶媒とを予め混合し、これを水性ビニ
ル樹脂エマルジョン(A) に添加すればよい。こうして得
られる水性複合ポリマーエマルジョンは、化粧料として
使用した場合、良好な成膜性と撥水・撥油性及びべたつ
き防止性を有するものである。
【0023】得られた水性複合ポリマーエマルジョン粒
子の微細構造は未だ明らかではないが、第二段階の重
合、即ち、水系に転相して得られた水性ビニル樹脂エマ
ルジョン(A) の存在下で単量体(B) の重合を行う際に、
水性ビニル樹脂エマルジョン(A) が単量体(B) の液滴及
び生成ポリマー粒子の分散安定剤として働いているの
か、あるいは水性ビニル樹脂エマルジョン(A) がシード
として働き、単量体(B) を吸収して重合が行われるかの
いずれかと思われる。いずれにせよ、出来上がったポリ
マーエマルジョンにおいて水性ビニル樹脂エマルジョン
(A) はイオン基を有し、比較的親水性であるので粒子の
表面近傍もしくは外層部に存在し、単量体(B) の重合体
は粒子の中心部もしくは内層を形成すると思われる。
【0024】水性ビニル樹脂エマルジョン(A) 、及び単
量体(B) の重合体の物性は単量体を適宜選択することに
より任意に設計可能であるが、水性ビニル樹脂エマルジ
ョン(A) 中の樹脂分の軟化温度は−30℃以上が好まし
く、より好ましくは−10℃以上である。軟化温度が−30
℃未満では塗膜が若干べとつく原因となり、使用感の低
下につながる。尚、本発明において、軟化温度は熱応力
歪測定装置(TMA)を用いて 0.1〜0.2mm×3mm×20mmの
試料片の熱変形開始点の温度を測定した値である(昇温
速度5℃/min)。
【0025】本発明の化粧料において、上記水性複合ポ
リマーエマルジョンは塗膜形成基剤として用いられ、そ
の含有量は1〜60重量%(固形分として)である。1重
量%より少ない場合には実用上十分な塗膜が得にくく、
60重量%を越える場合には化粧料の粘度が高くなり、製
剤化や皮膚、毛髪への適用が困難となる。本発明の化粧
料中には上記水性複合ポリマーエマルジョン以外に顔
料、染料、防腐剤、香料、必要であれば可塑剤、成膜助
剤等を配合することができる。可塑剤、成膜助剤として
は、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、カルビトール、ブチルカルビトール、セロソルブア
セテート、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビ
トールアセテート等の公知のものが使用できるが、水性
複合ポリマーエマルジョンの貯蔵安定性、塗膜の耐水性
の面から、その配合量は0〜15重量%程度が望ましい。
【0026】
【実施例】次に水性複合ポリマーエマルジョンの合成
例、本発明の化粧料の実施例を掲げて本発明を具体的に
説明するが、本発明がこれらに限定されないことは勿論
である。なお、例中の部及び%は特記しない限り全て重
量基準である。
【0027】合成例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
のついた反応器にメチルエチルケトン50部を仕込み、窒
素ガスを流し溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートに
メチルエチルケトン35部、メチルメタクリレート54部、
n−ブチルアクリレート42部、アクリル酸4部及びアゾ
ビスイソブチロニトリル0.2 部を仕込んだ。撹拌下、反
応器内を80℃まで昇温し、滴下ロートより上記モノマー
及びラジカル開始剤のメチルエチルケトン溶液を 2.5時
間かけて滴下した。モノマーの滴下終了2時間後、アゾ
ビスイソブチロニトリル 0.2部をメチルエチルケトン10
部に溶解した溶液を加えた。3時間同じ温度で熟成後、
再びアゾビスイソブチロニトリル 0.1部をメチルエチル
ケトン5部に溶解したものを加え、更に5時間反応を続
け、共重合体を得た。得られた共重合体の一部を単離
し、分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー
によって測定したところ、その重量平均分子量は80,000
であった。尚、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーの検量線はポリスチレンを標準物質として作成した
(溶媒:テトラヒドロフラン)。反応終了後の共重合体
溶液を室温まで冷却し、トリエチルアミン 5.6部を加え
て中和し、更に300rpmで撹拌下イオン交換水 400部を加
えた後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し、更
に50℃で水を留去することにより濃縮し、固形分25%の
水性ビニル樹脂エマルジョンを得た。得られた水性ビニ
ル樹脂エマルジョンの一部を乾燥して樹脂を取り出し、
樹脂の軟化温度を熱応力歪測定装置(セイコー電子工業
(株)製 TMA/SS−10)で測定したところ18℃であっ
た。
【0028】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度
計、窒素導入管のついた反応器に上記水性ビニル樹脂エ
マルジョンを 200部、水 100部を仕込み、窒素ガスを流
し溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートに2,2,3,3 −
テトラフルオロプロピルメタクリレート20部、t−ブチ
ルメタクリレート30部、エタノール 100部、2,2'−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.2部を仕込ん
だ。撹拌下、滴下ロートにより上記モノマーのエタノー
ル溶液を1時間かけて上記反応器内に滴下した。反応器
内を70℃まで昇温した後、過硫酸カリウム 0.2部を水10
部に溶解した溶液を加えた。6時間同じ温度で熟成し
て、重合反応を終了した。反応器内を50℃まで冷却後、
減圧下50℃でエタノール及び水を留去することより濃縮
し、固形分35%の水性複合ポリマーエマルジョンを得
た。得られた水性複合ポリマーエマルジョンの一部を乾
燥して樹脂を取り出し、樹脂の軟化温度を熱応力歪測定
装置(セイコー電子工業(株)製 TMA/SS−10)で測定
したところ、20℃と78℃に2つの軟化温度が観察され
た。
【0029】合成例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
のついた反応器に合成例1で合成した水性ビニル樹脂エ
マルジョンを 200部、水 100部を仕込み、窒素ガスを流
し、溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートにトリフル
オロエチルメタクリレート20部、t−ブチルメタクリレ
ート10部、n−ブチルメタクリレート30部、エタノール
90部、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.2部を仕込んだ。撹拌下、滴下ロートより上記モノマ
ー及びラジカル開始剤のエタノール溶液を1時間かけて
上記反応器内に滴下した。反応器内を60℃まで昇温し、
6時間同じ温度で熟成して、重合反応を終了した。合成
例1と同様な方法でエタノール及び水を留去し、固形分
35%の水性複合ポリマーエマルジョンを得た。得られた
水性複合ポリマーエマルジョン中の樹脂の軟化温度は19
℃と45℃であった。
【0030】合成例3 合成例1と同様な方法でメチルメタクリレート34.5部、
n−ブチルアクリレート57部、N,N −ジメチルアミノエ
チルメタクリレート 8.5部をメチルエチルケトン中で重
合し、共重合体を得た。この共重合体の重量平均分子量
は、82,000であった。次にこの共重合体にコハク酸 3.2
部を加え中和し、合成例1と同様な方法で水に転相し、
固形分25%の水性ビニル樹脂エマルジョンを得た。得ら
れた水性ビニル樹脂エマルジョンの一部を乾燥して樹脂
を取り出し、樹脂の軟化温度を測定したところ−10℃で
あった。
【0031】合成例1と同様な反応器に上記水性ビニル
樹脂エマルジョンを 200部、水27部を仕込み、窒素ガス
を流し、溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートにパー
フルオロオクチルメタクリレート12部、t−ブチルメタ
クリレート18部、エタノール100 部、2,2'−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1 部を仕込んだ。撹
拌下、滴下ロートより上記モノマー及びラジカル開始剤
のエタノール溶液を1時間かけて上記反応器内に滴下し
た。反応器内を60℃まで昇温し、6時間同じ温度で熟成
して、重合反応を終了した。合成例1と同様な方法でエ
タノール及び水を留去し、固形分35%の水性複合ポリマ
ーエマルジョンを得た。得られた水性複合ポリマーエマ
ルジョン中の樹脂の軟化温度は−8℃と83℃であった。
【0032】実施例1(アイシャドウ) 下記に示す製法で下記組成のクリームタイプのアイシャ
ドウを製造した。 <組 成> パラフィンワックス 3.0 % ステアリン酸 3.0 流動パラフィン 8.5 ラノリン 1.0 ソルビタンモノステアレート 1.5 グリセリン 5.5 トリエタノールアミン 1.5 ヒドロキシエチルセルロース 0.5 水性複合ポリマーエマルジョン(合成例1, 固形分35%) 10.0 パール顔料 10.0 群 青 2.0 イオン交換水 残 量 香 料 微 量 防腐剤 微 量 <製 法>イオン交換水にヒドロキシエチルセルロー
ス、グリセリン、トリエタノールアミンを溶解し、その
後、加温してパール顔料及び群青を均一に分散する。次
いで、パラフィンワックス等の油相成分を加熱溶解し、
前記水相中に攪拌しながら添加し乳化を行う。冷却後、
合成例1で得られた水性複合ポリマーエマルジョン及び
香料、防腐剤を加えて青色のクリームタイプアイシャド
ウとする。このアイシャドウは撥水・撥油性ともに優
れ、べたつきもなく使用感が良好なものであった。
【0033】実施例2(マスカラ) 下記に示す製法で下記組成のマスカラを製造した。 <組 成> 水性複合ポリマーエマルジョン(合成例2, 固形分35%) 45.0 % 黒色酸化鉄 15.0 カオリン 10.0 キサンタンガム 0.5 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート 1.5 グリセリン 5.0 イオン交換水 残 量 香 料 微 量 防腐剤 微 量 <製 法>イオン交換水にキサンタンガム、カオリン及
び合成例2で得られた水性複合ポリマーエマルジョンを
添加し、均一に攪拌混合した後に、黒色酸化鉄、グリセ
リン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートから
なる着色ペーストを添加して均一に混合し、香料及び防
腐剤を加えて黒色のマスカラとする。このマスカラは耐
水(汗)性に優れたものであった。
【0034】実施例3(アイライナー) 下記に示す製法で下記組成の液状皮膜タイプのアイライ
ナーを製造した。 <組 成> 水性複合ポリマーエマルジョン(合成例3, 固形分35%) 60.0 % カーボンブラック 5.0 二酸化チタン 2.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0 グリセリン 3.0 ヒドロキシエチルセルロース 1.0 イオン交換水 残 量 香 料 微 量 防腐剤 微 量 <製 法>イオン交換水にポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレートを溶解し、それにカーボンブラック
及び二酸化チタンを混合し、コロイドミルを用いて均一
に分散させる。これをグリセリン、ヒドロキシエチルセ
ルロース及び合成例3で得られた水性複合ポリマーエマ
ルジョンを添加し、均一に混合し、最後に香料、防腐剤
を添加して黒色の皮膜タイプアイライナーとする。この
アイライナーは、耐水(汗)性に優れたものであった。
【0035】
【発明の効果】本発明に係わる水性複合ポリマーエマル
ジョンは、成膜性、撥水・撥油性に優れているものであ
り、これを含有する本発明の化粧料は、汗や皮脂によっ
て流れたり、落ちたりしない、化粧崩れのしにくい化粧
料であると同時に、べたつき等のない良好な使用感を有
する。本発明の化粧料は、このような特徴を有するの
で、各種ファンデーション類、アイシャドウ、アイライ
ナー、アイブロウ、マスカラ等のアイメイクアップ化粧
料類、パック、口紅、ほほ紅、毛髪用着色料、サンスク
リーン剤等の皮膚化粧料や毛髪化粧料、薬用化粧料に広
く応用することができるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーエマルジョンを構成するポリマ
    ー粒子が化学組成の異なる少なくとも二層から成る多層
    構造を有し、かつ内層にフッ素系重合体を含む水性複合
    ポリマーエマルジョンを固形分換算で1〜60重量%含有
    することを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 水性複合ポリマーエマルジョンが、塩生
    成基を有し重合可能な二重結合を有する単量体 0.5〜15
    重量%と、それと共重合し得る重合可能な二重結合を有
    する単量体85〜99.5重量%とを共重合して得られる共重
    合体の有機溶剤溶液に水を加えた後、有機溶剤を留去し
    て得られる水性ビニル樹脂エマルジョン(A) の存在下
    で、重合可能な二重結合を有するフッ素系単量体5〜10
    0 重量%を含有する単量体(B) を重合して得られる水性
    複合ポリマーエマルジョンであることを特徴とする請求
    項1記載の化粧料。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2005508303A (ja) * 2001-07-16 2005-03-31 ロレアル 粒子分散液を含む化粧品組成物

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