JPH05310746A - 抗菌性抗生物質t−2636類およびその製造法 - Google Patents

抗菌性抗生物質t−2636類およびその製造法

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JPH05310746A
JPH05310746A JP4188474A JP18847492A JPH05310746A JP H05310746 A JPH05310746 A JP H05310746A JP 4188474 A JP4188474 A JP 4188474A JP 18847492 A JP18847492 A JP 18847492A JP H05310746 A JPH05310746 A JP H05310746A
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liters
antibiotic
aqueous solution
cyd
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JP4188474A
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English (en)
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Setsuo Harada
節夫 原田
Mikio Shirasaki
幹雄 白崎
Kazuo Nakahama
一雄 中濱
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】感染症の予防・治療に有用な抗菌性抗生物質T
−2636P,Q,R,S,TあるいはUおよびそれら
の製造法を提供する。 【構成】式[I]の抗菌性抗生物質T−2636P,
Q,R,S,T,U;ストレプトミセス属に属しT−2
636群を産生しうる菌を培養し、該抗生物質を産生蓄
積せしめて後これを採取するT−2636P,Q,R,
S,T,Uの製造法、ならびに該抗生物質を含有する水
溶液中にシクロデキストリン類を添加し、吸着性樹脂に
該水溶液中からT−2636物質を採取する該物質の精
製方法。 [式中RはO、またはOHと下記の基との組合せある
いはHとOHとの組合せを;RはHまたはOHを;R
はH、またはCOCHを示す]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は病原微生物による感染症
の治療剤として有用な新規化合物に関する。さらに詳し
くは、本発明はランカシジン(Lankacidin)群抗生物質
に属する新規化合物を感染症治療剤として応用するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ランカシジン群抗生物質は、微生物たと
えばストレプトミセス・ロチエイ・バール・ボルビリス
Streptomyces rochei var. volubilis)(ATCC−
21250,FERM P−6155,IFO 125
07)に代表される特開昭58−179496号公報に
記載の菌により生産されるか、該菌の生産物から微生物
学的〔特開昭59−183695および63−2456
83号公報など〕または化学的手法で変換されることに
よって製造される下記一般式〔II〕,〔III〕および〔I
V〕で表される17員環抗生物質の総称で、抗生物質T
−2636とも称される。これらの抗生物質およびエス
テル誘導体の製造法,物性,構造式,生体内運命,生物
活性などについては、武田研究所報,第41巻,第81
〜113頁(1982年)に総説として記載されてい
る。
【化4】
【化5】
【化6】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】細菌によって惹起され
る疾病は抗生物質投与による治療法の発達によってかな
り克服されている。しかし、従来の抗生物質を長期ある
いは大量に投与することによる起因菌の変化(菌交代現
象)あるいは耐性菌の出現(耐性化現象)は現在の感染
症医療分野で大きな問題となっている。これらの問題を
克服するために、当分野では常に新しいタイプの感染症
治療剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑みて、新たな観点から研究を重ねた結果、Strept
omyces rochei var. volubilis に代表される特開昭5
8−179496号公報に記載の微生物が、新規抗菌性
抗生物質を産生していることを見い出し,脂溶性中性区
分からT−2636PおよびRを,脂溶性酸性区分から
T−2636TおよびUを単離した。さらに、Streptom
yces rochei var. volubilis の発酵液中に存在する酵
素によって、T−2636PおよびRの14位が脱アセ
チル化したT−2636QおよびSを得た。以上述べた
化合物の物理化学的および生物学的性質から、該化合物
が天然物としては全て新規物質であることを確かめた。
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究を重
ね、本発明を完成した。すなわち本発明は、(1)下記
式〔I〕で示される抗菌性抗生物質T−2636P,
Q,R,TあるいはU,またはそれらの塩、(2)スト
レプトミセス属に属し、下記式〔I〕で示される抗菌性
抗生物質T−2636P,Q,R,S,TあるいはUを
生産しうる菌を培地に培養し、培養物中に該抗生物質の
一種または二種以上を生成蓄積せしめ、これを採取する
ことを特徴とする抗菌性抗生物質T−2636P,Q,
R,S,TあるいはUの製造法、(3)抗菌性抗生物質
T−2636P,Q,R,S,TあるいはUを採取する
工程において、該抗生物質を含有する水溶液中にシクロ
デキストリン系化合物を添加し、吸着性樹脂を用いて、
該水溶液から該抗生物質を精製することを特徴とする上
記(2)項に記載の製造法、および(4)ランカシジン
群抗生物質を含有する水溶液中にシクロデキストリン系
化合物を添加し、吸着性樹脂を用いて、該水溶液からラ
ンカシジン群抗生物質を採取することを特徴とするラン
カシジン群抗生物質の精製法に関する。
【化7】 (a)T−2636P:上記式〔I〕中、R1はOを示
し、R2はOHを示し、R3は−COCH3を 示す。 (b)T−2636Q:上記式〔I〕中、R1はOを示
し、R2はOHを示し、R3は−Hを示す。 (c)T−2636R:上記式〔I〕中、R1はHおよび
OH(2'位はR(rectus)を示す)を示し、R2はHを
示し、R3は−COCH3を示す。 (d)T−2636T:
【化8】 (e)T−2636U:
【化9】 (f)T−2636S:上記式〔I〕中、R1はHおよび
OH(2'位はR(rectus)を示す)を示し、R2はHを
示し、R3は−Hを示す。(T−2636TおよびUは
2',5''−位のジアステレオマーである。) 本件の抗菌性抗生物質を得るためには、例えば特開昭5
8−179496号公報などに記載されているT−26
36類抗生物質を生産しうる菌(T−2636P,Q,
R,S,TあるいはUを生産しうる菌を含む)であれば
いずれの菌を用いても良いが、なかでもストレプトミセ
ス属菌が好ましく、特に Streptomycesrochei var. vol
ubilis の1菌株を用いて発酵させると最も効率的にT
−2636類を含む培養液が得られる。
【0005】培養物から目的とする化合物T−2636
類の各成分を採取する方法を以下に述べる。該化合物は
脂溶性を示すため、この性質を利用する一般的手段を用
いればよい。培養物中T−2636類は主としてろ液中
に含まれるので、まず培養液をpH1.5ないし11,
好ましくはpH3ないし7に調整後、ろ過助剤を加えて
ろ過、あるいは遠心分離によって菌体を除去し、得られ
た培養ろ液に水と混和しない有機溶媒(たとえば、クロ
ロホルム、酢酸エチル、メチルイソブチルケトンあるい
はイソブタノールなど)を加え、T−2636類を抽出
する。抽出液を重曹水および水で洗浄後、有機溶媒層を
濃縮するとT−2636類の中性脂溶性成分を含有する
粗物質が得られる。また、重曹水溶液を再び酸性(pH
2ないし3)とし有機溶媒で抽出すると酸性脂溶性成分
が得られる。この粗物質をさらに精製し、純粋なT−2
636類の各成分を得るには種々のクロマトグラフィー
法が有利に用いられる。担体としてはシリカゲル、結晶
セルロース、セファデックスLH−20(ファルマシア
社製、スウェーデン)などが用いられ、これらは通常カ
ラムクロマトグラフィー法で行なわれる。カラムから活
性物質を溶出するには適当な有機溶媒(たとえば、n−
ヘキサン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、ジク
ロロエタン、アセトン、メタノールなど)が単独で、あ
るいは混合して用いられる。
【0006】しかし、この方法は実験室的には適当であ
るが、大量生産には適さない。そこで、本発明者らは、
ランカシジン群抗生物質を含有する水溶液中にシクロデ
キストリン(CyDと略称することもある)系化合物
〔シクロデキストリンまたは親水性シクロデキストリン
誘導体〕(好ましくは、β−CyD)を添加し、吸着性
樹脂を用いて、該水溶液からランカシジン群抗生物質を
採取する方法を見い出した。すなわち、担体としては吸
着性樹脂、例えば、ダイアイオン HP−20およびS
P−207(三菱化成社製),アンバーライトXAD−
IおよびII(ローム.アンド.ハース社製,米国)など
が有利に用いられる。担体は適当量のシクロデキストリ
ン系化合物(CyD類)によってあらかじめ処理され、
通常カラムクロマトグラフィー法で行なわれる。カラム
から活性物質を溶出するには、適当量のCyD類を含有
する水あるいは適当な有機溶媒(たとえば、アセトン、
アセトニトリルあるいはメタノールなど)と水との混合
溶媒が用いられる。溶出画分の有機溶媒を除去後、水と
混和しない有機溶媒(たとえばクロロホルム、酢酸エチ
ル、メチルイソブチルケトンまたはブタノールなど)で
目的物を抽出する。抽出液を水で洗浄後、有機溶媒層を
濃縮すると目的物を含有する粗結晶が得られる。粗結晶
をさらに精製し、純粋な目的物を得るには再結晶法が有
利に用いられる。再結晶溶媒としては、例えば、ジエチ
ルエーテル、酢酸エチル、アセトン、メタノールあるい
はエタノールなどが有利に用いられる。また、分取用高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)によっても精製
することができる。担体としてはオクタデシルシラン
(ODS)系およびシリカゲル系のものが有利に用いら
れる。例えばODSの場合、移動相としてはメタノール
あるいはアセトニトリルと塩類含有水溶液の混合溶液が
有利に用いられる。この場合、化合物の安定化のため
に、適当量のCyD類を添加してもよい。目的物を含む
溶出液を水と混和しない適当な有機溶媒で抽出し、抽出
液を濃縮、残渣を上述の適当な有機溶媒などから結晶化
あるいは粉末化して目的物を得る。
【0007】本明細書におけるシクロデキストリン系化
合物とは、非修飾型のα−,β−,γ−またはδ−Cy
D(PHARM TECH JAPAN, ,183−188(198
8),Anegew. Chem. Int. Ed. Engl., 19,344−
362(1980)等参照)、およびシクロデキストリ
ンに種々の有機化合物を結合させ、水溶性などをさらに
増大させた修飾型のシクロデキストリンなどを指す。後
者は、親水性シクロデキストリン誘導体とも称される。
非修飾型のCyDの中では、β−CyDが好ましく、親
水性シクロデキストリン誘導体としては、ランカシジン
群抗生物質を包接しうる親水性のCyD誘導体であれば
いずれでもよいが、なかでもβ−シクロデキストリンの
親水性誘導体が好ましく、例えば水酸基で置換されてい
てもよい炭素数1〜4のアルキル基1〜3個で修飾され
たシクロデキストリン〔例、ジメチル(DM)−β−C
yD,トリメチル(TM)−β−CyDなどのアルキル化
シクロデキストリン、ヒドロキシエチル(HE)−β−
CyD,2−ヒドロキシプロピル(2−HP)−β−Cy
D,3−ヒドロキシプロピル(3−HP)−β−CyD
などのヒドロキシアルキル化シクロデキストリンな
ど〕,糖残基なかでもグリコシル基1〜6個(とりわ
け、1〜2個)で修飾されたシクロデキストリン〔例、
グリコシル(G1)−β−CyD,マルトシル(G2)−
β−CyD,ジマルトシル((G22)−β−CyDなど
の分枝シクロデキストリンなど〕などのエーテル型親水
性シクロデキストリン誘導体が挙げられる。なお、マル
トシル化シクロデキストリンは、ランカシジン群抗生物
質以外の水に難溶性の抗生物質との包接体を形成させる
こともできる。
【0008】本件の抗菌性抗生物質の培養液中には、ラ
ンカシジン群抗生物質のC−14位をエステル化および
脱アシル化する酵素が生産されており、14−位に水酸
基を有する化合物はエステル体に、14−位にエステル
基を有する化合物は脱エステル体に変換されうる。例え
ば、T−2636PおよびQ,またはT−2636Rお
よびSはこの酵素によってアシル基の授受を行ない、相
互に変換される。なお、これらエステル変換の反応条件
などは文献〔ジャーナル.オブ.アンチビオテクス(J.
Antibiotics),26巻,647頁,1973年〕中に
記載されている。
【0009】次に、T−2636類の各成分の高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)上の保持時間(Rt)
は〔表1〕に示す通りである。
【表1】 また、各成分の薄層クロマトグラフィー(TLC)上の
Rf値は〔表2〕に示す通りである。
【表2】
【0010】後述の実施例によって得られたT−263
6P,Q,R,S.TおよびUの物理化学的性状を以下
に示す。なお、 呈色反応は全てのサンプルでT−263
6Pと同じである。T−2636P (1)外観:白色粉末 (2)旋光度:−197°(c 0.55, EtOH)(24
℃) (3)分子量:m/z 517(M+),(EI マス.スペ
クトルより) (4)元素分析値:(%)(水分1モルとして計算) 実測値:C,60.80; H,7.04; N,2.48 計算値:C,60.55; H,6.96; N,2.62; O,2
9.87 (5)分子式:C2735NO9(517) (6)紫外部吸収(UV)スペクトル:MeOH中, 極大値:228nm (ε50,800) (7)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr錠剤中,主な
吸収を示す(波数,cm-1) 3400, 1730, 1710, 1680, 1510, 1360, 1250, 1050, 10
20, 970(〔図1〕参照) (8)13C核磁気共鳴(NMR)スペクトル:75MHz, d
6-DMSO中,δppm 210.5(s), 196.4(s), 170.1(s), 169.4(s), 159.6(s),
140.2(d),137.6(s), 134.8(d), 134.6(d), 133.1(s), 1
29.9(d), 125.0(d),124.5(d), 77.2(d), 74.4(d), 7
1.7(d), 71.3(d), 56.1(s),51.3(d), 45.7(d), 33.
7(t), 24.4(q), 21.0(q), 20.3(q),12.8(q), 12.2
(q), 8.9(q) (〔図2〕参照) (9)呈色反応: 陽性;リンモリブデン酸,硫酸,過マンガン酸カリウ
ム,よう素 陰性;坂口,ドラーゲンドルフ
【0011】T−2636Q (1)外観:白色粉末 (2)旋光度:−174°(c 0.35, EtOH)(25
℃) (3)分子量:m/z 476(M+H)+,(SI マス.
スペクトルより) (4)元素分析値:(%)(水分0.25モルとして計
算) 実測値:C,62.71; H,7.53; N,2.77 計算値:C,62.55; H,7.03; N,2.92; O,2
7.50 (5)分子式:C2533NO8(475) (6)UVスペクトル:MeOH中, 極大値:228nm (ε47,300) (7)IRスペクトル:KBr錠剤中,主な吸収を示す
(波数,cm-1) 3400, 1740, 1710, 1680, 1640, 1510, 1360, 1260, 10
50, 1010, 970(〔図3〕参照) (8)13C NMRスペクトル:75MHz, d6-DMSO中,δ
ppm 211.0(s), 196.5(s), 170.2(s), 159.6(s), 137.5(s),
135.6(d),134.6(d), 133.6(s), 132.5(d), 131.3(d), 1
30.0(d), 124.5(d),77.4(d), 74.9(d), 71.8(d), 6
7.8(d), 56.0(s), 51.1(d),45.7(d), 37.1(t), 24.
4(q), 20.3(q), 13.0(q), 12.3(q),9.1(q) (〔図
4〕参照)
【0012】T−2636R (1)外観:無色針状晶 (2)融点:162−163℃(dec) (3)旋光度:−215°(c 0.49, EtOH)(25
℃) (4)分子量:m/z 399(M+−CO2−AcO),(E
I マス.スペクトルより) (5)元素分析値:(%)(水分0.5モルとして計算) 実測値:C,63.42; H,7.45; N,2.68 計算値:C,63.26; H,7.47; N,2.73; O,2
6.53 (6)分子式:C2737NO8(503) (7)UVスペクトル:MeOH中, 極大値:228nm (ε52,100) (8)IRスペクトル:KBr錠剤中,主な吸収を示す
(波数,cm-1) 3390, 1740, 1710, 1660, 1520, 1450, 1370, 1320, 12
40, 1020, 960(〔図5〕参照) (9)13C NMRスペクトル:75MHz, d6-DMSO中,δ
ppm 210.6(s), 173.7(s), 170.4(s), 169.4(s), 140.6(d),
136.8(s),134.6(s), 132.8(d), 131.9(d), 130.2(d), 1
25.2(d), 123.9(d),74.3(d), 72.8(d), 71.4(d), 6
7.0(d), 56.3(s), 50.4(d),45.7(d), 37.2(t), 33.
7(t), 21.0(q), 20.7(q), 20.2(q),12.3(q), 11.9
(q), 8.9(q) (〔図6〕参照)
【0013】T−2636S (1)外観:白色粉末 (2)旋光度:−186°(c 0.57, EtOH)(25
℃) (3)分子量:m/z 462(M+H)+,(SI マス.
スペクトルより) (4)元素分析値:(%)(水分0.5モルとして計算) 実測値:C,63.60; H,7.85; N,2.97 計算値:C,63.81; H,7.71; N,2.98; O,2
5.50 (5)分子式:C2535NO7(461) (6)UVスペクトル:MeOH中, 極大値:227nm (ε48,900) (7)IRスペクトル:KBr錠剤中,主な吸収を示す
(波数,cm-1) 3400, 1740, 1710, 1650, 1520, 1450, 1380, 1270, 10
10, 970(〔図7〕参照) (8)13C NMRスペクトル:75MHz, d6-DMSO中,δ
ppm 211.1(s), 173.7(s), 170.5(s), 136.7(s), 135.9(d),
135.0(s),132.8(d), 131.9(d), 130.3(d), 127.6(d), 1
25.2(d), 74.9(d),73.0(d), 67.9(d), 67.0(d), 5
6.3(s), 50.2(d), 45.8(d),37.2(t), 37.2(t), 20.
7(q), 20.1(q), 12.3(q), 12.2(q),9.1(q) (〔図
8〕参照)
【0014】T−2636T (1)外観:無色結晶 (2)融点:172−174℃(dec.) (3)旋光度:−172°(c 0.60, EtOH)(24
℃) (4)分子量:m/z 658(M+H)+,(SI マス.
スペクトルより) (5)元素分析値:(%)(水分0.5モルとして計算) 実測値:C,61.08; H,6.71; N,2.05 計算値:C,61.25; H,6.65; N,2.10; O,3
0.00 (6)分子式:C3443NO12(657) (7)UVスペクトル:MeOH中, 極大値:228nm (ε56,600) (8)IRスペクトル:KBr錠剤中,主な吸収を示す
(波数,cm-1) 3420, 1760, 1700, 1660, 1530, 1250(〔図9〕参照) (9)13C NMRスペクトル:75MHz, DMSO中,δppm 210.9(s), 173.2(s), 173.0(s), 171.5(s), 170.2(s),
169.4(s),146.1(d), 140.5(d), 137.1(s), 134.5(s), 1
32.7(s), 132.7(d),132.0(d), 130.1(d), 124.9(d), 1
23.9(d), 84.8(d), 74.8(s),74.4(d), 72.8(d), 7
1.4(d), 56.1(s), 50.8(d), 45.7(d),37.2(t), 33.
7(t), 31.2(t), 23.3(q), 21.0(q), 20.3(q),20.3
(t), 12.3(q), 11.9(q), 8.9(q) (〔図10〕参
照)
【0015】T−2636U (1)外観:無色結晶 (2)融点:174−176℃(dec.) (3)旋光度:−141°(c 0.54, EtOH)(24
℃) (4)分子量:m/z 658(M+H)+,(SI マス.
スペクトルより) (5)元素分析値:(%) 実測値:C,61.81; H,6.63; N,2.11 計算値:C,62.09; H,6.59; N,2.13; O,2
9.19 (6)分子式:C3443NO12(657) (7)UVスペクトル:MeOH中, 極大値:228nm (ε59,200) (8)IRスペクトル:KBr錠剤中,主な吸収を示す
(波数,cm-1) 3400, 1750, 1730, 1710, 1680, 1520, 1240(〔図1
1〕参照) (9)13C NMRスペクトル:75MHz, DMSO中,δppm 210.9(s), 173.2(s), 172.6(s), 172.0(s), 170.3(s),
169.4(s),145.6(d), 140.5(d), 137.0(s), 134.6(s), 1
33.7(s), 132.7(d),132.0(d), 130.1(d), 125.0(d), 12
4.0(d), 84.4(d), 74.4(s),74.4(d), 72.8(d), 71.
4(d), 56.4(s), 50.7(d), 45.7(d),37.3(t), 33.7
(t), 31.3(t), 21.8(q), 21.0(q), 20.5(t),20.2
(q), 12.4(q), 11.9(q), 8.9(q) (〔図12〕参
照)
【0016】以上のデータおよびNMRスペクトラムの
詳細な検討などから、上記化合物の構造式は下記と推定
される。
【化10】
【化11】 なお上述したデータから明らかなように,T−2636
K,TおよびUは2',5''−位のジアステレオマーであ
る(T−2636Kについては特開昭58−52285
号公報参照)。次に、これらの抗生物質の生物活性につ
いて述べる。〔表3〕にT−2636QおよびSの各種
病原細菌に対する抗菌力を示す。
【0017】
【表3】 *1 バクト・アンティビオティック・メディウム3(デ
ィフコ・ラボラトリーズ,米国)17.5g,バクト・
イースト・エキストラクト(ディフコ・ラボラトリー
ズ,米国)5.0g,蒸留水1000ml(pH無調製)
からなる培地を用い、接種菌液として約106CFU/m
lを用い、寒天希釈法によって測定した。さらに、T−
2636Qの腹腔内投与による急性毒性をマウスを用い
て調べたところ400mg/kgの投与量でも全く死亡例が
認められなかった。これらのデータから明らかなよう
に、上述したランカシジン群(T−2636)抗生物質
は多剤耐性菌を含むグラム陽性菌に対して強い抗菌性を
示し、ほ乳動物に対する毒性が極めて弱い。従って、該
抗生物質はほ乳類の病原微生物による感染症の治療など
に広く用いることができる。
【0018】本発明の化合物を有効成分とする抗菌剤
は、ほ乳類の病原微生物による感染症の予防および治療
薬として有用であり、該化合物を薬理学的に許容される
担体と混合することにより得られる。本剤は、非経口剤
(たとえば、注射剤,点滴剤,液剤,懸濁液剤および坐
剤)あるいは経口剤(たとえば、カプセル剤,錠剤,シ
ロップ剤,散剤および顆粒剤)またはそのほかの医薬と
して適切な剤型で提供できる。非経口剤,例えば注射剤
を製造する際には等張化剤(例、グルコース,ソルビト
ール,マンニトール,塩化ナトリウムなど),保存剤
(例、ベンジルアルコール,クロロブタノール,パラヒ
ドロキシ安息香酸メチルなど),抗凝固剤(例、デキス
トラン硫酸,ヘパリンなど),溶解補助剤(例、シクロ
デキストリン類,ツイーンなど),安定化剤(例、ポリ
エチレングリコール,ポリ乳酸など)などが含まれてい
てもよい。投与に当たっては、これらの抗生物質を慣用
の水性希釈剤中に溶解し、液剤として用いる。希釈剤と
してはぶどう糖水溶液,生理食塩水,リンゲル液,栄養
補給剤液などが含まれる。また、経口剤には添加剤(た
とえば、賦形剤,結合剤,崩壊剤,滑沢剤,着色剤,矯
味剤,安定化剤など)が含まれていてもよい。これらの
製剤は経口的あるいは非経口的に投与され、ヒトに用い
る場合の投与量は対象疾病の種類,程度,患者の年齢な
どで変動し得るが、通常、抗生物質含量として、1日成
人1人当たり約0.1g〜5g、とりわけ0.2g〜2g
が疾患の治療に用いられることが好ましい。
【0019】以下実施例によって本発明の内容をさらに
具体的に説明するが、これによって本発明が限定される
ものではない。なお、培地におけるパーセントは、特に
断りのない限り重量/容量パーセント(%)を表す。 実施例1 グルコース3%,プロフロ(トレーダー・オイル社製,
米国)1%,コーン・スチープ・リカー3.5%,硫酸
マグネシウム0.02%,燐酸第二カリウム0.1%,β
−シクロデキストリン1%,炭酸カルシウム1.5%,
硫酸第二鉄0.014%,アクトコール(武田薬品工業
株式会社製)0.05%からなる培地50 0mlを10%
かせいソーダ水溶液でpH6.5に調整したのち、2リ
ットル容坂 口フラスコに分注し、綿栓をしてから滅菌
した。これにStreptomyces rocheivar. volubilis (I
FO−12507)の凍結保存菌を接種したのち、28
℃で 48時間往復振盪培養機上で培養した。200リ
ットル容発酵槽に上記の坂口フラスコ培養培地と同じ組
成の培地70リットルを調整,滅菌したのち、上記坂口
フラスコ培養液10mlを接種し、通気量0.5vvm(単位
当たりの毎分の通気容量),撹拌回転数190rpmで2
8℃,24時間培養して種培養とした。200リ ット
ル容発酵槽にデキストリン14%,プロフロ0.5%,
コーン・スチープ・ リカー1.5%,コーン・グルテン
・ミール1.5%,脱脂大豆粉培地(商品名,日本大豆
製油社製)2%,硫安0.5%,食塩0.5%,硫酸第一
鉄0.1%,F SアンチフォームF−20(ダウコーニ
ング社製,米国)0.2%,β−CyD2.4%からなる
培地を、10%かせいソーダ水溶液でpH7.7に調
整,滅菌することにより、80リットルの主発酵培地を
調製した。これに、上記種培養液5リットルを移植し、
通気量1vvm,撹拌回転数190rpm,温度24℃で21
6時間培養した。
【0020】実施例2 実施例1のようにして得られた培養液(11リットル)
中に水(10リットル)とβ−CyD(56g)を加
え、ハイフロスーパーセル(約1kg,ジョンズ・マンビ
ル社製,米国)を加えてろ過し、ろ液(21リットル)
を得た。このろ液に酢酸エチル(10リットル)を加え
て、40℃で20分間撹拌したのち、無水酢酸(100
ml)を添加し、さらに40℃で20分間撹拌した。反応
液を遠心分離(2000×g,10分)し、酢酸エチル
画分を得た。得られた酢酸エチル画分を8%重炭酸ナト
リウム水溶液(2リットル)および水(2リットル×
2)で洗浄した。かくして得られた抽出液(8.4リッ
トル)を、減圧濃縮し、濃縮液をろ過後、ろ液をさらに
減圧濃縮し、濃縮液(240ml)を得た。この濃縮液に
水(480m)を加え、減圧濃縮して残留溶媒を除去
し、T−2636Aの結晶を晶出させた。得られた晶出
液に重炭酸ナトリウム(19.2g)を加えて、30℃
で1時間混合しつつ放置する。結晶をろ取後、水(17
00ml)により洗浄し、結晶を50℃で40時間減圧乾
燥して、T−2636Aを含む粗結晶(63g)を得
た。
【0021】実施例3 実施例2のようにして得られた粗結晶(5.2g)をシ
リカゲルクロマトグラフィー(500ml,キーゼルゲル
60,70−230メッシュ,エー・メルク社製,独)
に付し、トルエン中にアセトンを順次添加した溶出液に
溶出した。40%アセトン溶出画分を濃縮後、酢酸エチ
ル−エーテルから結晶化し、T−2636R(235m
g)を無色針状晶として得た。この母液の結晶化粉末
(485mg)を再びシリカゲルクロマトグラフィー(5
0ml)に付し、トルエン中にアセトンを順次添加した溶
出液にて展開し、20%アセトン溶出画分よりT−26
36Pの粗物質(197mg)を得た。さらに、分取HP
LC〔カラム:YMC PackD−ODS−5(山村化
学研究所製),溶離液:50% MeOH/0.02Mり
ん酸緩衝液pH7.5,流速:10ml/min〕にて分画
し、活性画分を集め、メタノールを除去後、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を水洗後、無水硫酸ナトリウ
ムで脱水,濃縮し、T−2636P(124mg)を白色
粉末として得た。
【0022】実施例4 実施例3で得られたT−2636P(200mg,0.3
87mmol)をメタノール(2ml)に溶解し、水(8m
l),Streptomyces rochei var. volubilis(IFO−
12507)の培養液から調製されたエステラーゼ(4
0mg),β−CyD(520mg,0.458mmol)をそれ
ぞれ加え、室温にて3時間撹拌した。反応液をイソブタ
ノール(200ml×3)で抽出後、イソブタノール層を
水(100ml×2)で洗浄した。イソブタノール層を濃
縮乾固後、メタノール/ジエチルエーテルから粉末化
し、T−2636Q(73mg)を白色粉末として得た。
【0023】実施例5 実施例3で得られたT−2636R(500mg,0.9
94mmol)をメタノール(20ml)に溶解し、水(80
ml),実施例4に記載のエステラーゼ(100mg)を加
え、室温にて3時間撹拌した。反応液をイソブタノール
(300ml×3)で抽出後、イソブタノール層を水洗
(200ml)した。イソブタノール層を濃縮乾固後、シ
リカゲルクロマトグラフィー(100ml)に付し、トル
エン中にアセトンを順次添加した溶出液で溶出した。5
0%アセトン溶出画分を濃縮後、n−ヘキサン/酢酸エ
チルより粉末化し、T−2636S(175mg)を白色
粉末として得た。
【0024】実施例6 グルコース3%,プロフロ1%,コーン・スチープ・リ
カー3.5%,硫酸マグネシウム0.02%,燐酸第二カ
リウム0.1%,β−CyD1%,炭酸カルシウム1.5
%,硫酸第二鉄0.01%,アクトコール0.05%から
なる培地500mlを10%かせいソーダ水溶液でpH
6.8に調整したのち、2リットル容坂口フラスコに分
注し、綿栓をしてからオートクレーブで滅菌した。これ
Streptomyces rochei var. volubilis (IFO−1
2507)の凍結保存菌を接種したのち、28℃で48
時間往復振盪培養機上で培養した。200リットル容発
酵槽に上記の坂口フラスコ培養培地と同じ組成の培地7
0リットルを調整,滅菌したのち、上記坂口フラスコ培
養液10mlを接種し、通気量0.5vvm,撹拌回転数19
0rpmで26℃,24時間培養して種培養とした。20
0リットル容発酵槽にデキストリン14%,プロフロ
0.5%,コーン・スチープ・リカー1.3%,コーン・
グルテン・ミール0.5%,脱脂大豆粉培地3%,硫安
0.3%,食塩0.5%,硫酸第一鉄0.1%,FSアン
チフォームF−20 0.01%,β−CyD2.4%か
らなる培地を、10%かせいソーダ水溶液でpH6.6
に調整,滅菌することにより、115リットルの主発酵
培地を調製した。これに上記種培養液5リットルを移植
し、通気量0.5vvm,撹拌回転数190〜230rpm,
pH5,温度25℃で138時間培養した。
【0025】実施例7 実施例6のように処理して得られた培養液(125リッ
トル)に、β−CyD(3kg),水(150リットル)
を加え、1時間撹拌した後、ラジオライトNo.600
(昭和化学工業社製)にてろ過した。ろ液(225リッ
トル)をメチルイソブチルケトン(MIBK,75リッ
トル×3)で抽出、MIBK層を2%炭酸水素ナトリウ
ム水(55リットル×2)で、さらに水(70リットル
×2)で洗浄した。洗MIBK層を濃縮乾固した後、酢
酸エチル(20リットル)に溶解し、濃縮,酢酸エチル
から結晶化し、T−2636C(628g)を無色結晶
として得た。
【0026】実施例8 実施例7で得たT−2636Cの粗結晶(215g,純
度82%)に、β−CyD(650g),水(17リッ
トル)を加え、4℃にて1時間撹拌した。ろ紙(No.
2,東洋濾紙社製)にてろ過後、あらかじめ0.01M
β−CyD水溶液(14リットル)で処理されたダイヤ
イオンHP−20(7リットル,三菱化成工業社製)の
カラムクロマトグラフィーに付し、0.01Mβ−CyD
水溶液(14リットル)および10%メタノール/0.
01Mβ−CyD水溶液(15リットル)にて水洗後、
60%メタノール/0.01Mβ−CyD水溶液(42リ
ットル)にて溶出した。溶出液を14リットルにまで濃
縮後、酢酸エチル(5リットル×4)抽出し、酢酸エチ
ル層を水洗(6リットル×3)し、無水硫酸ナトリウム
で脱水した。ろ過後、酢酸エチル層を濃縮すると、T−
2636Cが晶出した。これをろ取して粗結晶(144
g)が得られた。これを酢酸エチルから再結晶化し、T
−2636Cが無色結晶(132g)として得られた。 融点 197−199℃(dec.) 比旋光度:〔α〕D −228°(c 0.57,Me
OH)(27℃) 元素分析:分子式C2533NO7 計算値, C 65.30 H 7.20 N 3.13 実測値, C 65.34 H 7.24 N 3.05 UV:226nm(ε46,800) IR(KBr):1750, 1710, 1680cm-1 13 C NMR(75MHz):δppm (DMSO-d6中),9.1(q),
12.2(q), 12.3(q),20.3(q), 24.4(q), 37.2(t), 37.2
(t), 45.8(d), 51.1(d), 56.2(s), 67.9(d),72.9(d), 7
5.0(d), 124.0(d), 127.6(d), 130.3(d), 132.3(d), 13
2.5(d),135.1(s), 135.9(d), 137.5(s), 159.5(s), 17
0.2(s), 196.5(s), 211.0(s)
【0027】実施例9 実施例2で得られたT−2636Aの粗結晶(105
g,純度92%)をメタノール(600ml)に懸濁し、
β−CyD(296g),水(2.4リットル)を加え、
37℃にて30分間撹拌後、実施例4に記載のエステラ
ーゼ(12.5g)を加え、37℃で3時間撹拌した。
反応液に水(7.2リットル),β−CyD(59.2
g)を加え、さらに30分間室温にて撹拌した。次に限
外ろ過によりろ 過液(21リットル)を得た。これを
あらかじめ0.01Mβ−CyD水溶液(8リットル)で
処理されたダイヤイオンHP−20(4リットル)のク
ロマトグラフィーに付し、0.01Mβ−CyD水溶液
(12リットル),20%メタノール/0.01Mβ−
CyD水溶液(12リットル)にてそれぞれ洗浄した
後、60%メタノール/0.01Mβ−CyD水溶液(2
1リットル)にて溶出した。溶出液は(9リットル)に
まで濃縮した後、酢酸エチル(3リットル×3)で抽出
し、酢酸エチル層は、水洗(3リットル×3)後、無水
硫酸ナトリウムにて脱水した。ろ過後、濃縮,アセトン
−酢酸エチルから結晶化するとT−2636C(53
g)が無色結晶として得られた。
【0028】実施例10 実施例2で得られたT−2636Aの粗結晶(10g,
純度92%)に、β−CyD(93g),水(5リット
ル)を加え、室温にて1時間撹拌した。ろ紙(No.2,
東洋濾紙社製)にてろ過後、あらかじめ0.01Mβ−
CyD水溶液(0. 8リットル)で処理されたダイヤイ
オンHP−20(0.4リットル,三菱化成 工業社製)
のカラムクロマトグラフィーに付し、0.01Mβ−Cy
D水溶液(0.8リットル)および20%メタノール/
0.01Mβ−CyD水溶液(1.2リットル)にて洗浄
後、60%メタノール/0.01Mβ−CyD水溶液
(2.4リッ トル)および80%メタノール/0.01
Mβ−CyD水溶液(2リットル)にて溶出した。溶出
液を0.9リットルにまで濃縮後、酢酸エチル(0.3リ
ットル×2)抽出し、酢酸エチル層を水洗(0.2リッ
トル×2)し、無水硫酸ナトリウ ムで脱水した。ろ過
後、酢酸エチル層を濃縮すると、T−2636Aが晶出
した。これをろ取して粗結晶(6.2g)が得られた。
このうち1gを酢酸エチル, エーテルから再結晶化
し、T−2636Aが無色結晶(0.58g)として得
ら れた。
【0029】実施例11 グルコース3%,プロフロ1%,コーン・スチープ・リ
カー3.5%,硫酸マグネシウム0.02%,燐酸第二カ
リウム0.1%,G2−β−CyD1.3%,炭酸カルシウ
ム1.5%,硫酸第二鉄0.01%,アクトコール0.0
5%からなる培地(500ml)を10%かせいソーダ水
溶液でpH6.8に調整したのち、2リットル容坂口フ
ラスコに分注し、綿栓をしてからオートクレーブで滅菌
した。これにStreptomyces rochei var. volubilis(I
FO−12507)の凍結保存菌を接種したのち、28
℃で48時間往復振盪培養機上で培養した。200リッ
トル容発酵槽に上記の坂口フラスコ培養培地と同じ組成
の培地70リットルを調整,滅菌したのち、上記坂口フ
ラスコ培養液10mlを接種し、通気量0.5vvm,撹拌回
転数190rpmで26℃,24時間培養して種培養とし
た。200リットル容発酵槽にデキストリン14%,プ
ロフロ0.5%,コーン・スチープ・リカー1.3%,コ
ーン・グルテン・ミール0.5%,脱脂大豆粉培地3
%,硫安0.3%,食塩0.5%,硫酸第一鉄0.1%,
FSアンチフォームF−20 0.01%,G2−β−C
yD3.1%からなる培地を、10%かせいソーダ水溶液
でpH6.6に調整,滅菌することにより、115リッ
トルの主発酵培地を調製した。これに上記種培養液5リ
ットルを移植し、通気量0.5vvm,撹拌回転数190〜
200rpm,pH5,温度25℃で138時間培養し
た。
【0030】実施例12 実施例11のように処理して得られた培養液(100リ
ットル)にG2−β−CyD(3.9kg),水(150リ
ットル)を加え、1時間撹拌した後、ラジオライトNo.
600(9.0kg)にてろ過 した。ろ液(231リット
ル)をさらに分子量10,000の限外ろ過膜(ミリ ポ
ア社製)でろ過し、ろ液(273リットル)を得た。H
PLC(〔表1〕に記載の条件)で活性代謝物の生産量
を調べたところ、T−2636Cが610g,T−26
36Fが210g生産されていた。
【0031】実施例13 実施例6のように処理して得られた培養液(110リッ
トル)にβ−CyD(2.0kg,日本食品化工社製)お
よび水(100リットル)を加え30分撹拌後、ラジオ
ライト 600(9.0kg,昭和化学工業社製)にてろ過
した。ろ液(253リットル)をpH5.7に調整後、
酢酸エチル(80リットル×3)で抽出、 酢酸エチル
層(224リットル)を2%炭酸水素ナトリウム水(8
0リットル×2)で転溶した。炭酸水素ナトリウム層
(163リットル)は、pH3.0に調 整後、酢酸エチ
ル(60リットル×2)で再抽出、酢酸エチル層(11
7リットル)は水(40リットル×2)で洗浄後、濃縮
乾固し、粗物質(37.9g)を 得た。粗物質を酢酸エ
チル(2.0リットル)に溶解後、2%炭酸水素ナトリ
ウ ム水(0.7リットル×3)で転溶した。転溶液をp
H6.8に調整し、酢酸エチルを除去後、β−CyD(2
2.7g)を加え30分間撹拌した。これをあらかじめ
0.01M β−CyD水溶液(2リットル)で処理され
たダイヤイオン HP−20(1.0リットル,三菱化成
工業社製)のカラムクロマトグラフィーに付し、0.0
1M β−CyD水溶液(2.0リットル)にて洗浄後、
20%メタノール/0.01M β−CyD水溶液(3.0
リットル)および50%メタノール/0.0 1M β−
CyD水溶液(6.0リットル)にて溶出した。溶出液の
メタノールを 除去し、pH3.0に調整後、酢酸エチル
(1.6リットル×2)で抽出した。酢酸エチル層を水
洗(0.5リットル×2)し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃 縮乾固し、粗粉末(17.5g)を得た。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(0.6リット
ル,キーゼルゲル60,70−230メッシュ,エー・
メ ルク社製,ドイツ)に付し、トルエン中にアセトン
を順次添加した溶出液にて展開し、50%アセトン溶出
画分からT−2636Tを含む粗画分(3.49g)
を,70%アセトン(1%酢酸含有)溶出画分からT2
636−Uを含む粗画分(3.64g)を得た。T−2
636Tを含む粗画分は、分取高速液体クロマトグラフ
ィー(カラム:YMC Pack S−343 S−15 O
DS(山村化学研 究所製),溶離液:28%メタノー
ル/0.02Mリン酸緩衝液pH7.5,流速:10ml
/min)にて分画し、保持時間48分から68分のピ
ークを集め、メタノールを除去し、pH3.0に補正
後、酢酸エチル抽出した。水洗後、無水 硫酸ナトリウ
ムにて脱水し、濃縮後、酢酸エチル,エーテルから結晶
化し、T−2636T(580mg)を無色結晶として
得た。また、T−2636Uを含む粗画分は、分取高速
液体クロマトグラフィー(カラム:YMC Pack S−
34 3 S−15 ODS(山村化学研究所製),溶離
液:28%メタノール/0.0 2Mリン酸緩衝液pH
7.5,流速:10ml/min)にて分画し、保持時
間 72分から90分のピークを集め、メタノールを除
去し、pH3.0に補正後、 酢酸エチル抽出した。水洗
後、無水硫酸ナトリウムにて脱水し、濃縮後、酢酸エチ
ル,エーテルから結晶化し、T−2636U(470m
g)を無色結晶として得た。
【発明の効果】本発明によって得られる抗菌性抗生物質
T−2636P,Q,R,S,TおよびUは、病原微生
物による感染症の予防・治療に有利に用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】はT−2636PのIRスペクトラムを示す。
【図2】はT−2636Pの13C−NMRスペクトラム
を示す。
【図3】はT−2636QのIRスペクトラムを示す。
【図4】はT−2636Qの13C−NMRスペクトラム
を示す。
【図5】はT−2636RのIRスペクトラムを示す。
【図6】はT−2636Rの13C−NMRスペクトラム
を示す。
【図7】はT−2636SのIRスペクトラムを示す。
【図8】はT−2636Sの13C−NMRスペクトラム
を示す。
【図9】はT−2636TのIRスペクトラムを示す。
【図10】はT−2636Tの13C−NMRスペクトラ
ムを示す。
【図11】はT−2636UのIRスペクトラムを示
す。
【図12】はT−2636Uの13C−NMRスペクトラ
ムを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:465) 7804−4B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式〔I〕で示される抗菌性抗生物質T
    −2636P,Q,R,TあるいはU,またはそれらの
    塩。 【化1】 (a)T−2636P:上記式〔I〕中、R1はOを示
    し、R2はOHを示し、R3は−COCH3を示す。 (b)T−2636Q:上記式〔I〕中、R1はOを示
    し、R2はOHを示し、R3は−Hを示す。 (c)T−2636R:上記式〔I〕中、R1はHおよび
    OH(2'位はR(rectus)を示す)を示し、R2はHを
    示し、R3は−COCH3を示す。 (d)T−2636T: 【化2】 (e)T−2636U: 【化3】
  2. 【請求項2】ストレプトミセス属に属し、抗菌性抗生物
    質T−2636P,Q,R,S,TあるいはUを生産し
    うる菌を培地に培養し、培養物中に該抗生物質の一種ま
    たは二種以上を生成蓄積せしめ、これを採取することを
    特徴とする抗菌性抗生物質T−2636P,Q,R,
    S,TあるいはUの製造法。 (f)T−2636S:上記式〔I〕中、R1はHおよび
    OH(2'位はR(rectus)を示す)を示し、R2はHを
    示し、R3は−Hを示す。
  3. 【請求項3】抗菌性抗生物質T−2636P,Q,R,
    S,TあるいはUを採取する工程において、該抗生物質
    を含有する水溶液中にシクロデキストリン系化合物を添
    加し、吸着性樹脂を用いて、該水溶液から該抗生物質を
    精製することを特徴とする請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】ランカシジン群抗生物質を含有する水溶液
    中にシクロデキストリン系化合物を添加し、吸着性樹脂
    を用いて、該水溶液からランカシジン群抗生物質を採取
    することを特徴とするランカシジン群抗生物質の精製
    法。
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