JPH05310A - 熱間圧延機のワイパー装置及びその制御方法 - Google Patents
熱間圧延機のワイパー装置及びその制御方法Info
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- JPH05310A JPH05310A JP15490791A JP15490791A JPH05310A JP H05310 A JPH05310 A JP H05310A JP 15490791 A JP15490791 A JP 15490791A JP 15490791 A JP15490791 A JP 15490791A JP H05310 A JPH05310 A JP H05310A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 仕上げ圧延材前段スタンドの圧延ロールの肌
荒れを防止ぎ、ロール肌荒れに起因する噛み込みスケー
ル疵を低減しうるワイパー装置とその制御方法の提供。 【構成】 連続式熱間仕上げ圧延機の入側に配設され、
水切り板11をロール4の外周面に押圧することによっ
てロール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮断しう
る構造のワイパー装置において、水切り板先端部とロー
ル外周面との間隙を調整する調整手段を設け、間隙から
流出するロール冷却水によってロール噛込み時の被圧延
材表面を冷却する。また、前段の少なくとも一つ以上の
スタンドの入側に上記ワイパー装置を配設し、スタンド
のロール表面に作用する負荷に応じて水切り板先端部と
ロール外周面との間隙を調整する。更に、水切り板先端
部とロール外周面との間隙を、被圧延材3の先端部圧延
時と後端部圧延時の少なくとも一方では、被圧延材の定
常部圧延時よりも小さくすることによって、被圧延材先
後端部の過冷却を防止する。
荒れを防止ぎ、ロール肌荒れに起因する噛み込みスケー
ル疵を低減しうるワイパー装置とその制御方法の提供。 【構成】 連続式熱間仕上げ圧延機の入側に配設され、
水切り板11をロール4の外周面に押圧することによっ
てロール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮断しう
る構造のワイパー装置において、水切り板先端部とロー
ル外周面との間隙を調整する調整手段を設け、間隙から
流出するロール冷却水によってロール噛込み時の被圧延
材表面を冷却する。また、前段の少なくとも一つ以上の
スタンドの入側に上記ワイパー装置を配設し、スタンド
のロール表面に作用する負荷に応じて水切り板先端部と
ロール外周面との間隙を調整する。更に、水切り板先端
部とロール外周面との間隙を、被圧延材3の先端部圧延
時と後端部圧延時の少なくとも一方では、被圧延材の定
常部圧延時よりも小さくすることによって、被圧延材先
後端部の過冷却を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯の熱間圧延に関
し、特に仕上げ前段スタンドの圧延ロールの肌荒れを防
止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵を低減
しうるワイパー装置とその制御方法に関するものであ
る。
し、特に仕上げ前段スタンドの圧延ロールの肌荒れを防
止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵を低減
しうるワイパー装置とその制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】連続式熱間仕上げ圧延機の前段スタンド
においては、高クロムロールあるいはアダマイトロール
が圧延ロールとして使用されている。これらのロールで
は圧延中の高温の被圧延材との接触により、表面に黒皮
と呼ばれるマグネタイトを主体とした酸化被膜が形成さ
れる特徴がある。この黒皮は被圧延材とロール母材との
金属間接触を防止して、ロール摩耗を防ぐとともに、圧
延ロール出側における被圧延材の表面を平滑にする効果
を有する。
においては、高クロムロールあるいはアダマイトロール
が圧延ロールとして使用されている。これらのロールで
は圧延中の高温の被圧延材との接触により、表面に黒皮
と呼ばれるマグネタイトを主体とした酸化被膜が形成さ
れる特徴がある。この黒皮は被圧延材とロール母材との
金属間接触を防止して、ロール摩耗を防ぐとともに、圧
延ロール出側における被圧延材の表面を平滑にする効果
を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧延の
進行に伴い、この黒皮が部分的に剥離して、いわゆるロ
ール肌荒れが発生することがある。黒皮が剥離すると、
剥離した部分の圧延ロール表面は凹状となるため、この
ような圧延ロールで圧延された被圧延材の表面は部分的
に凸状となる。この凸状の部分は次スタンドの圧延ロー
ルにて再び平滑にされるが、その際、被圧延材表面の凸
状の部分に生成された二次スケールが被圧延材内部に噛
込まれ、最終製品で噛込みスケール疵と呼ばれる表面品
質欠陥となる場合がある。
進行に伴い、この黒皮が部分的に剥離して、いわゆるロ
ール肌荒れが発生することがある。黒皮が剥離すると、
剥離した部分の圧延ロール表面は凹状となるため、この
ような圧延ロールで圧延された被圧延材の表面は部分的
に凸状となる。この凸状の部分は次スタンドの圧延ロー
ルにて再び平滑にされるが、その際、被圧延材表面の凸
状の部分に生成された二次スケールが被圧延材内部に噛
込まれ、最終製品で噛込みスケール疵と呼ばれる表面品
質欠陥となる場合がある。
【0004】図4は熱間仕上げ圧延での噛込みスケール
疵の種類別発生比率を調べたものである。流星状スケー
ル疵は黒皮が帯状に剥離した場合、散砂状スケール疵は
黒皮が点状に剥離した場合に発生するものである。紡錘
状スケール疵は黒皮の剥離とは無関係に発生するもので
あり、被圧延材表面の二次スケールが単純に圧延ロール
に押込まれたものと推定されている。したがって、噛込
みスケール疵の発生は殆どが前段スタンドのロール肌荒
れに起因していることがわかる。
疵の種類別発生比率を調べたものである。流星状スケー
ル疵は黒皮が帯状に剥離した場合、散砂状スケール疵は
黒皮が点状に剥離した場合に発生するものである。紡錘
状スケール疵は黒皮の剥離とは無関係に発生するもので
あり、被圧延材表面の二次スケールが単純に圧延ロール
に押込まれたものと推定されている。したがって、噛込
みスケール疵の発生は殆どが前段スタンドのロール肌荒
れに起因していることがわかる。
【0005】黒皮の剥離現象に関しては、これまでに多
くの研究がなされており、その発生原因としては圧延中
の加熱、冷却に伴うロール表層部の熱応力疲労、ロール
バイトでの表面温度上昇による黒皮の軟化、圧延負荷に
よるロール表面の転動疲労、ロールと被圧延材界面での
剪断力等が考えられている。実際には、これらの要因の
いくつかが組合わさって黒皮の剥離に至るものと思われ
る。
くの研究がなされており、その発生原因としては圧延中
の加熱、冷却に伴うロール表層部の熱応力疲労、ロール
バイトでの表面温度上昇による黒皮の軟化、圧延負荷に
よるロール表面の転動疲労、ロールと被圧延材界面での
剪断力等が考えられている。実際には、これらの要因の
いくつかが組合わさって黒皮の剥離に至るものと思われ
る。
【0006】黒皮の剥離防止技術に関しては、これまで
にロール冷却を増強してロール表面温度を低下させる方
法、圧延潤滑を行ってロール界面での剪断力を低減する
方法が試みられている。これらの方法は黒皮の剥離防止
に対していくらかの効果は認められているが、未だ十分
ではない。図5は昭和63年度塑性加工春季講演会の技
術懇談会資料「熱間圧延ワークロールの表面損傷と圧延
条件」、p.22に紹介されたロール冷却の増強によるロー
ル表面温度の低減効果を示す。ロール冷却の増強による
ロール表面温度の低減量はロールバイト以外の部分では
30℃〜60℃と大きいが、最もロール表面温度が上昇
するロールバイトの部分では20℃程度である。熱間圧
延潤滑は近年多くのミルで採用されているが、熱間仕上
げ圧延機前段スタンドでは噛込み角が大きく、潤滑性を
向上させるとスリップによる噛込み不良の心配があるた
め、ロール界面での摩擦係数低減には限界がある。
にロール冷却を増強してロール表面温度を低下させる方
法、圧延潤滑を行ってロール界面での剪断力を低減する
方法が試みられている。これらの方法は黒皮の剥離防止
に対していくらかの効果は認められているが、未だ十分
ではない。図5は昭和63年度塑性加工春季講演会の技
術懇談会資料「熱間圧延ワークロールの表面損傷と圧延
条件」、p.22に紹介されたロール冷却の増強によるロー
ル表面温度の低減効果を示す。ロール冷却の増強による
ロール表面温度の低減量はロールバイト以外の部分では
30℃〜60℃と大きいが、最もロール表面温度が上昇
するロールバイトの部分では20℃程度である。熱間圧
延潤滑は近年多くのミルで採用されているが、熱間仕上
げ圧延機前段スタンドでは噛込み角が大きく、潤滑性を
向上させるとスリップによる噛込み不良の心配があるた
め、ロール界面での摩擦係数低減には限界がある。
【0007】本発明は以上の実状に鑑みてなされたもの
であり、仕上げ圧延機前段スタンドの圧延ロールの肌荒
れを防止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵
を低減しうるワイパー装置とその制御方法を提供するこ
とを目的とする。
であり、仕上げ圧延機前段スタンドの圧延ロールの肌荒
れを防止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵
を低減しうるワイパー装置とその制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、本発明は連続式熱間仕上げ圧延機の入側に配設さ
れ、水切り板をロール外周面に押圧することによってロ
ール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮断しうる構
造のワイパー装置において、前記水切り板先端部とロー
ル外周面との間隙を調整する調整手段を設け、前記間隙
から流出するロール冷却水によってロール噛込み時の被
圧延材表面を冷却するようにしたものである。
め、本発明は連続式熱間仕上げ圧延機の入側に配設さ
れ、水切り板をロール外周面に押圧することによってロ
ール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮断しうる構
造のワイパー装置において、前記水切り板先端部とロー
ル外周面との間隙を調整する調整手段を設け、前記間隙
から流出するロール冷却水によってロール噛込み時の被
圧延材表面を冷却するようにしたものである。
【0009】また、上述の発明を実施するにあたり、前
段の少なくとも一つ以上のスタンドの入側に上記ワイパ
ー装置を配設し、前記スタンドのロール表面に作用する
負荷に応じて前記水切り板先端部とロール外周面との間
隙を調整するようにした。更に、上記水切り板先端部と
ロール外周面との間隙を、被圧延材の先端部圧延時と後
端部圧延時の少なくとも一方では、被圧延材の定常部圧
延時よりも小さくすることによって、被圧延材先後端部
の過冷却を防止するようにしたものである。
段の少なくとも一つ以上のスタンドの入側に上記ワイパ
ー装置を配設し、前記スタンドのロール表面に作用する
負荷に応じて前記水切り板先端部とロール外周面との間
隙を調整するようにした。更に、上記水切り板先端部と
ロール外周面との間隙を、被圧延材の先端部圧延時と後
端部圧延時の少なくとも一方では、被圧延材の定常部圧
延時よりも小さくすることによって、被圧延材先後端部
の過冷却を防止するようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明は連続式熱間仕上げ圧延機の前段スタン
ド1入側に、水切り板11先端部とロール12外周面と
の間隙を調整する調整手段を設けたワイパー装置5を配
設し、当該スタンドのロール表面に作用する負荷に応じ
て該間隙を調整して、該間隙から流出するロール冷却水
によって、圧延ロール噛込み時の被圧延材表面を冷却
し、ロールバイトでのロール表面温度を低下させること
により、ロール表層部の熱応力疲労、ロールバイトでの
表面温度上昇による黒皮の軟化を防ぎ、ロール肌荒れの
発生を防止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール
疵の発生を防止するとともに、被圧延材の温度が低下し
やすい被圧延材先後端部の圧延時には、定常部圧延時よ
りも上記間隙を小さくすることによって、該間隙から流
出するロール冷却水を少なくして被圧延材の過冷却を防
止し、被圧延材の過冷却に起因する通板不良やロールキ
ズ等の圧延トラブルの発生を防止するものである。
ド1入側に、水切り板11先端部とロール12外周面と
の間隙を調整する調整手段を設けたワイパー装置5を配
設し、当該スタンドのロール表面に作用する負荷に応じ
て該間隙を調整して、該間隙から流出するロール冷却水
によって、圧延ロール噛込み時の被圧延材表面を冷却
し、ロールバイトでのロール表面温度を低下させること
により、ロール表層部の熱応力疲労、ロールバイトでの
表面温度上昇による黒皮の軟化を防ぎ、ロール肌荒れの
発生を防止し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール
疵の発生を防止するとともに、被圧延材の温度が低下し
やすい被圧延材先後端部の圧延時には、定常部圧延時よ
りも上記間隙を小さくすることによって、該間隙から流
出するロール冷却水を少なくして被圧延材の過冷却を防
止し、被圧延材の過冷却に起因する通板不良やロールキ
ズ等の圧延トラブルの発生を防止するものである。
【0011】本発明の狙いは、圧延ロール噛込み時の被
圧延材表面を冷却し、ロールバイトでのロール表面温度
を低下させることにある。一般に、圧延及び水冷直後の
被圧延材表面温度は急激に低下し、その後、板内部から
の復熱により短時間で回復上昇する。通常、連続式熱間
仕上げ圧延機入側のデスケーリング装置出側から仕上げ
第1スタンド入側までの被圧延材の通過時間および仕上
げ圧延機の前段スタンド間の被圧延材の通過時間は2〜
4秒程度かかる。したがって、デスケーリング水あるい
は圧延ロールとの接触で冷却された被圧延材表面は次ス
タンドの圧延ロール噛込み時には、板中心部温度に近い
値まで復熱してしまう。
圧延材表面を冷却し、ロールバイトでのロール表面温度
を低下させることにある。一般に、圧延及び水冷直後の
被圧延材表面温度は急激に低下し、その後、板内部から
の復熱により短時間で回復上昇する。通常、連続式熱間
仕上げ圧延機入側のデスケーリング装置出側から仕上げ
第1スタンド入側までの被圧延材の通過時間および仕上
げ圧延機の前段スタンド間の被圧延材の通過時間は2〜
4秒程度かかる。したがって、デスケーリング水あるい
は圧延ロールとの接触で冷却された被圧延材表面は次ス
タンドの圧延ロール噛込み時には、板中心部温度に近い
値まで復熱してしまう。
【0012】本発明は、通常ロール冷却水が被圧延材に
直接かかることを防止する目的で設置されているワイパ
ー装置を、水切り板の先端部とロール外周面との間隙を
調整可能な構造ものとし、該間隙を調整して間隙から流
出するロール冷却水によってロール噛込み直前に被圧延
材表面を冷却するようにしたので、復熱のための時間を
なくし、最も効果的に被圧延材のロール噛込時の表面温
度を低下させることができる。
直接かかることを防止する目的で設置されているワイパ
ー装置を、水切り板の先端部とロール外周面との間隙を
調整可能な構造ものとし、該間隙を調整して間隙から流
出するロール冷却水によってロール噛込み直前に被圧延
材表面を冷却するようにしたので、復熱のための時間を
なくし、最も効果的に被圧延材のロール噛込時の表面温
度を低下させることができる。
【0013】図3は、仕上げ第2スタンドの入側におい
て本発明を実施した場合と従来の第2スタンド圧延ロー
ル噛込み時の被圧延材の板厚方向温度分布を差分法で計
算した例を示す。水切り板とロールの間隙より流出する
冷却水による水冷の熱伝達係数は1300kcal/m2hr ℃
として計算した。また、被圧延材の板厚は15mmとし
た。本発明を実施した場合、従来に比較して圧延ロール
噛込み時の被圧延材の表面温度は70℃程低い。また、
図3に示す板厚方向温度分布を有する被圧延材を第2ス
タンドで圧延した場合、ロールバイトでのロール表面温
度は本発明では従来に比較して約40℃低い。
て本発明を実施した場合と従来の第2スタンド圧延ロー
ル噛込み時の被圧延材の板厚方向温度分布を差分法で計
算した例を示す。水切り板とロールの間隙より流出する
冷却水による水冷の熱伝達係数は1300kcal/m2hr ℃
として計算した。また、被圧延材の板厚は15mmとし
た。本発明を実施した場合、従来に比較して圧延ロール
噛込み時の被圧延材の表面温度は70℃程低い。また、
図3に示す板厚方向温度分布を有する被圧延材を第2ス
タンドで圧延した場合、ロールバイトでのロール表面温
度は本発明では従来に比較して約40℃低い。
【0014】本発明において、水切り板とロールの間隙
の調整を当該スタンドのロール表面に作用する負荷に応
じて行なうようにしたのは、被圧延材の温度が高く、圧
延圧力が高い場合に噛込みスケール疵が発生しやすいこ
とによる。図6は本発明を実施していない場合の圧延サ
イクル内の噛込みスケール疵発生状況と第2スタンドの
ロール表面に作用する負荷の大きさの関係の一例を示し
たもので、ロール表面に作用する負荷の大きさを表すパ
ラメータとして平均圧延圧力とロールバイトでのロール
表面強度の比( 以下ロール負荷比率と呼ぶ) を考えてい
る。ロール表面強度は前段スタンドで使用している高ク
ロム鋳鉄ロールの高温での軟化特性曲線から、ロールバ
イトにおける計算ロール表面温度に対応するロール強度
として求めた。図6に示す例ではロール負荷比率0.33以
上で噛込みスケール疵の発生率が高くなっている。従っ
て、この例においては、噛込みスケールキズの発生を防
止するには少なくともロール負荷比率0.33以上では水切
り板とロールとの間に間隙を設けて被圧延材表面をロー
ル冷却水で冷却する必要があるが、ロール負荷比率0.33
未満では必ずしも間隙を設ける必要はない。一方、被圧
延材の先後端部は温度が下がりやすいので、定常部と同
じようにロール冷却水による冷却を行なうと過冷却とな
り通板不良やロールキズ等の圧延トラブルが発生するこ
とが懸念される。従って、ロール負荷比率に応じて間隙
を調整してロール冷却水による冷却を行なう場合でも先
後端部は定常部よりも間隙を小さくする、あるいは零と
することが望ましい。
の調整を当該スタンドのロール表面に作用する負荷に応
じて行なうようにしたのは、被圧延材の温度が高く、圧
延圧力が高い場合に噛込みスケール疵が発生しやすいこ
とによる。図6は本発明を実施していない場合の圧延サ
イクル内の噛込みスケール疵発生状況と第2スタンドの
ロール表面に作用する負荷の大きさの関係の一例を示し
たもので、ロール表面に作用する負荷の大きさを表すパ
ラメータとして平均圧延圧力とロールバイトでのロール
表面強度の比( 以下ロール負荷比率と呼ぶ) を考えてい
る。ロール表面強度は前段スタンドで使用している高ク
ロム鋳鉄ロールの高温での軟化特性曲線から、ロールバ
イトにおける計算ロール表面温度に対応するロール強度
として求めた。図6に示す例ではロール負荷比率0.33以
上で噛込みスケール疵の発生率が高くなっている。従っ
て、この例においては、噛込みスケールキズの発生を防
止するには少なくともロール負荷比率0.33以上では水切
り板とロールとの間に間隙を設けて被圧延材表面をロー
ル冷却水で冷却する必要があるが、ロール負荷比率0.33
未満では必ずしも間隙を設ける必要はない。一方、被圧
延材の先後端部は温度が下がりやすいので、定常部と同
じようにロール冷却水による冷却を行なうと過冷却とな
り通板不良やロールキズ等の圧延トラブルが発生するこ
とが懸念される。従って、ロール負荷比率に応じて間隙
を調整してロール冷却水による冷却を行なう場合でも先
後端部は定常部よりも間隙を小さくする、あるいは零と
することが望ましい。
【0015】
【実施例】図1は本発明を実施した連続式熱間仕上げ圧
延機の設備概略を示す。圧延ロール4 は前段の第1〜第
3スタンドには高クロムロールを、後段の第4〜第7ス
タンドにはニッケルグレンロールを使用した。前段の第
3スタンドについて、スタンド1 入側のワイパー装置5
と水切り板11先端部とロール4 外周面との間隙が調整可
能な構造としている。図2は本発明による上面ワイパー
装置の一例を示す。油圧シリンダー8 の作動によってワ
イパー装置5 の本体9 が支点10を軸に仮想線で示したよ
うに回転して水切り板11の先端とロール5 の外周面との
間隙が変化し、ロール冷却水ヘッダ13から吐出された冷
却水を間隙から流出させる。間隙の調整は、例えば、油
圧シリンダー8 に接続された制御装置14にロール径、圧
下位置、及び目標とする水切り板11とロール4 との間隙
を入力し、該目標間隙を達成するためのシリンダーラム
位置の設定値を演算し、ラム位置検出装置を用いてラム
位置を設定値に制御することによって行なう。あるい
は、水切り板11をロール4に押圧する方向にシリンダー8
を作動させ、一定時間ラム位置検出値の変化がなくな
った時点で間隙を零と判断して、その位置を基準として
目標間隙に相当する分だけラム位置を変更してもよい。
また、他の調整手段として、水切り板11とロール4 との
間隙を直接測定する装置、例えば、位置検出装置付きの
エアシリンダ装置をワイパー装置本体9 に取り付け、間
隙の検出値を目標値となるように油圧シリンダー8 を制
御してもよい。また、ロール表面に作用する負荷の大き
さ( 本実施例ではロール負荷比率) を算出するために第
1〜第2スタンド間および第2〜第3スタンド間には被
圧延材の表面温度を検出するための温度計6 を設置して
いる。第1スタンド入側の被圧延材の表面温度は、デス
ケーリング装置7 前面に設置された仕上げ圧延機入側温
度計を利用して推定した。そして、測定あるいは推定し
た被圧延材の表面温度と圧延荷重から求めた平均圧延圧
力とよりロール負荷比率を求め、ロール負荷比率が0.3
以上のとき、水切り板先端部11とロール4外周面との間
隙を5mm とし、ロール負荷比率が0.3 未満のときは間隙
を零となるようにした。但し、被圧延材の先端部圧延時
および後端部圧延時にはロール負荷比率とは関係なく常
に間隙を零となるようにした。この結果、図7に示すよ
うに、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵による
熱延製品の表面品質不良率を、従来の0.31%(3ケ月平
均) から0.08%(2ケ月平均) に低減させることができ
た。また、本発明実施中には、被圧延材の先後端部の過
冷却に起因する圧延トラブルも発生しなかった。
延機の設備概略を示す。圧延ロール4 は前段の第1〜第
3スタンドには高クロムロールを、後段の第4〜第7ス
タンドにはニッケルグレンロールを使用した。前段の第
3スタンドについて、スタンド1 入側のワイパー装置5
と水切り板11先端部とロール4 外周面との間隙が調整可
能な構造としている。図2は本発明による上面ワイパー
装置の一例を示す。油圧シリンダー8 の作動によってワ
イパー装置5 の本体9 が支点10を軸に仮想線で示したよ
うに回転して水切り板11の先端とロール5 の外周面との
間隙が変化し、ロール冷却水ヘッダ13から吐出された冷
却水を間隙から流出させる。間隙の調整は、例えば、油
圧シリンダー8 に接続された制御装置14にロール径、圧
下位置、及び目標とする水切り板11とロール4 との間隙
を入力し、該目標間隙を達成するためのシリンダーラム
位置の設定値を演算し、ラム位置検出装置を用いてラム
位置を設定値に制御することによって行なう。あるい
は、水切り板11をロール4に押圧する方向にシリンダー8
を作動させ、一定時間ラム位置検出値の変化がなくな
った時点で間隙を零と判断して、その位置を基準として
目標間隙に相当する分だけラム位置を変更してもよい。
また、他の調整手段として、水切り板11とロール4 との
間隙を直接測定する装置、例えば、位置検出装置付きの
エアシリンダ装置をワイパー装置本体9 に取り付け、間
隙の検出値を目標値となるように油圧シリンダー8 を制
御してもよい。また、ロール表面に作用する負荷の大き
さ( 本実施例ではロール負荷比率) を算出するために第
1〜第2スタンド間および第2〜第3スタンド間には被
圧延材の表面温度を検出するための温度計6 を設置して
いる。第1スタンド入側の被圧延材の表面温度は、デス
ケーリング装置7 前面に設置された仕上げ圧延機入側温
度計を利用して推定した。そして、測定あるいは推定し
た被圧延材の表面温度と圧延荷重から求めた平均圧延圧
力とよりロール負荷比率を求め、ロール負荷比率が0.3
以上のとき、水切り板先端部11とロール4外周面との間
隙を5mm とし、ロール負荷比率が0.3 未満のときは間隙
を零となるようにした。但し、被圧延材の先端部圧延時
および後端部圧延時にはロール負荷比率とは関係なく常
に間隙を零となるようにした。この結果、図7に示すよ
うに、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵による
熱延製品の表面品質不良率を、従来の0.31%(3ケ月平
均) から0.08%(2ケ月平均) に低減させることができ
た。また、本発明実施中には、被圧延材の先後端部の過
冷却に起因する圧延トラブルも発生しなかった。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
仕上げ圧延機前段スタンドでのロール肌荒れ発生を防止
し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵による熱
延製品の表面品質不良率を著しく低減することができ、
歩留りの向上および熱延製品の表面品質向上への貢献は
多大である。
仕上げ圧延機前段スタンドでのロール肌荒れ発生を防止
し、ロール肌荒れに起因する噛込みスケール疵による熱
延製品の表面品質不良率を著しく低減することができ、
歩留りの向上および熱延製品の表面品質向上への貢献は
多大である。
【図1】本発明を実施した連続式熱間仕上げ圧延機の設
備概略図である。
備概略図である。
【図2】本発明によるワイパー装置の一例の概略図であ
る。
る。
【図3】従来と本発明実施時との圧延ロール噛込み時の
被圧延材の板厚方向温度分布の比較を示す図である。
被圧延材の板厚方向温度分布の比較を示す図である。
【図4】噛込みスケール疵の種類別発生比率を示す図で
ある。
ある。
【図5】従来技術におけるロール冷却の増強とロール表
面温度の低減効果の関係を示す図である。
面温度の低減効果の関係を示す図である。
【図6】従来の噛込みスケール疵発生状況とロール表面
に作用する負荷の関係を示す図である。
に作用する負荷の関係を示す図である。
【図7】噛込みスケール疵による熱延製品の表面品質不
良率の月別推移を示す図である。
良率の月別推移を示す図である。
1 仕上げ圧延機前段スタンド
2 仕上げ圧延機後段スタンド
3 被圧延材
4 圧延ロール
5 圧延機入側ワイパー装置
6 温度計
7 デスケーリング装置
8 油圧シリンダ
9 ワイパー装置本体
10 支点
11 水切り板
13 冷却水ヘッダ
14 制後装置
Claims (3)
- 【請求項1】 連続式熱間仕上げ圧延機の入側に配設さ
れ、水切り板をロール外周面に押圧することによってロ
ール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮断しうる構
造のワイパー装置において、前記水切り板の先端部とロ
ール外周面との間隙を調整する調整手段を設けたことを
特徴とする熱間圧延機のワイパー装置。 - 【請求項2】 連続式熱間仕上げ圧延機において被圧延
材を圧延するにあたり、前段の少なくとも一つ以上のス
タンドの入側に水切り板をロール外周面に押圧すること
によってロール外周面に沿ったロール冷却水の流れを遮
断するワイパー装置を配設し、前記スタンドのロール表
面に作用する負荷に応じて、前記水切り板の先端部とロ
ール外周面との間隙を調整することを特徴とする熱間圧
延機のワイパー装置の制御方法。 - 【請求項3】 水切り板先端部とロール外周面との間隙
を、被圧延材の先端部圧延時と後端部圧延時の少なくと
も一方では、被圧延材の定常部圧延時よりも小さくする
ことを特徴とする請求項2に記載の熱間圧延機のワイパ
ー装置の制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15490791A JPH05310A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 熱間圧延機のワイパー装置及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15490791A JPH05310A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 熱間圧延機のワイパー装置及びその制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05310A true JPH05310A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15594571
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15490791A Pending JPH05310A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 熱間圧延機のワイパー装置及びその制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05310A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6528602B1 (en) | 1999-09-07 | 2003-03-04 | Alcon Universal Ltd. | Foldable ophthalmic and otorhinolaryngological device materials |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP15490791A patent/JPH05310A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6528602B1 (en) | 1999-09-07 | 2003-03-04 | Alcon Universal Ltd. | Foldable ophthalmic and otorhinolaryngological device materials |
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