JPH05311532A - 混繊糸およびその製造方法 - Google Patents

混繊糸およびその製造方法

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JPH05311532A
JPH05311532A JP4109865A JP10986592A JPH05311532A JP H05311532 A JPH05311532 A JP H05311532A JP 4109865 A JP4109865 A JP 4109865A JP 10986592 A JP10986592 A JP 10986592A JP H05311532 A JPH05311532 A JP H05311532A
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Japan
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yarn
mixed
pitch
filament
entanglement
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JP4109865A
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English (en)
Inventor
Masumi Fujimoto
倍已 藤本
Hisao Inuyama
久夫 犬山
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】異なる染色性を有するフィラメント糸若しくは
異色のフィラメント糸が2種以上(n種)混繊されてな
る混繊糸であって、前記n種のフィラメント糸は交絡ピ
ッチ9.5mm以上20mm以下の交絡をそれぞれ有し、か
つ、混繊交絡ピッチ5mm以上2000mm以下、平均混繊
交絡ピッチ300mm以下で混繊されていることを特徴と
する混繊糸およびその製造方法。 【効果】カットパイル織編物の後染めで先染め調杢感が
得られ、フィラメント糸で先染め紡績糸の複数本合撚糸
をパイルに使用した場合のような、明瞭で自然なイレギ
ュラリティーのある杢感と良好な風合いを発揮するカッ
トパイル用混繊糸が、合理的、低コストにて得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビロード、パイルトリ
コット、シンカーパイルニットなどのカットパイル織編
物などで、杢感を表現できる混繊糸およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カットパイル織編物で杢感を表現する方
法として、例えば紡績糸の先染糸を合撚する方法、ある
いはフィラメント糸からなる400〜800T/m程度
の加撚糸の先染糸を合撚してパイル糸に使用する方法が
従来より知られている。これらの方法は、明瞭で自然な
イレギュラリティーのある杢感が得られる方法である
が、しかしながら前者は細物用用途に使用することが困
難であり、また後者は下撚と上撚が必要であり加工コス
トが高くなるという欠点を有していた。
【0003】一方、後染で杢感を表現する方法は、パイ
ル織物の異色効果を得るためのカーペット用加工糸とし
て異なる染色性を有するフィラメント糸を使用し交絡処
理する方法が、特開昭55−84429号公報、特開平
2−300343号公報、特開平2−300344号公
報などに提案されている。しかしながら、これらの方法
は、トータル繊度が約2000デニール、単繊維繊度が
約15デニールと太繊度糸を用い、単繊維の移動が少な
いループパイルにおいて異色効果を得ることができたと
しても、最終的に交絡を解いて使用されるカットパイル
に採用すると、単繊維がばらばらに解きほぐされて結果
的に均一に分散し、無地染め調になってしまうという問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の問題点を解消し、異色に先染された紡績糸を複数本
合撚した糸、あるいは異色に先染された加撚フィラメン
ト糸を複数本合撚した糸をカットパイル糸に使用した場
合のような、明瞭で自然なイレギュラリティーのある杢
感を表現できる混繊糸を得ることを目的とし、また、そ
の様な混繊糸を合理的に、低コストで製造することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次の構成を有する。異なる染色性を有す
るフィラメント糸若しくは異色のフィラメント糸が2種
以上(n種)混繊されてなる混繊糸であって、前記n種
のフィラメント糸は交絡ピッチ9.5mm以上20mm以下
の交絡をそれぞれ有し、かつ、混繊交絡ピッチ5mm以上
2000mm以下、平均混繊交絡ピッチ300mm以下で混
繊されていることを特徴とする混繊糸。および、異なる
染色性を有するフィラメント糸若しくは異色のフィラメ
ント糸を2種以上(n種)用いて混繊交絡するに際し、
予め前記n種のフィラメント糸それぞれに交絡ピッチ
9.5mm以上20mm以下の交絡をエア交絡処理を施して
付与した後、さらに前記n種のフィラメント糸を混繊交
絡することを特徴とする混繊糸の製造方法。
【0006】以下、図面を参照しながら本発明について
さらに詳細に説明する。図1は、本発明に係る混繊糸の
一例をモデル的に示す概略図である。また、図1では、
非巻縮の塩基性染料可染ポリエステルフィラメント糸
(A)と、主としてポリエチレンテレフタレートからな
るポリエステルフィラメント捲縮糸(B)からなるもの
を示している。
【0007】本発明の混繊糸を構成する2種以上(n
種)のフィラメント糸(以下、構成フィラメント糸とい
う)は、それぞれが特定の交絡ピッチの交絡を有するよ
うに交絡されており、さらにそれらは特定の混繊交絡ピ
ッチを有するように混繊され本発明の混繊糸を構成す
る。本発明の混繊糸は、カットパイルにした後において
も明瞭な杢感を得ることができ、それは構成フィラメン
ト糸がそれぞれ有する交絡によるフィラメント集束効果
によって発揮される。そのため、各構成フィラメント糸
が均一に混繊されないように、構成フィラメント糸の交
絡ピッチはそれぞれ20mm以下であることが重要であ
り、18mm以下であることはより好ましい。
【0008】構成フィラメント糸の交絡ピッチがそれぞ
れ20mmを越える場合には、カットパイルとすると構成
フィラメント糸が均一に分散し、無地染め調になってし
まうので好ましくない。また、本発明の混繊糸は、構成
フィラメント糸を部分的に混繊交絡し、高次加工性の高
い糸にするため、各構成フィラメント糸には相互に交絡
可能な開繊部が適当に存在することが必要であり、その
ため構成フィラメント糸の交絡ピッチ9.5mm以上であ
ることが重要であり、10mm以上であることはより好ま
しい。
【0009】さらに本発明において、混繊交絡は5mm以
上2000mm以下の範囲に分布し、その平均混繊交絡ピ
ッチが300mm以下であることが重要である。5mm未満
の短かいピッチでは自然感が少なくなり、2000mmを
越える長いピッチでは構成フィラメント糸の分離による
チーズからの解舒性、製編織性不良をまねくので好まし
くない。また、平均混繊交絡ピッチが300mmを越える
ものも、解舒性、製編織性不良をまねくので好ましくな
い。
【0010】図3は、本発明に係る混繊糸の他の一例を
モデル的に示す概略図である。
【0011】図4は、本発明に係る混繊糸をカットパイ
ル編物に用いた一例のパイル面の杢感を示すモデル図で
ある。
【0012】また、構成フィラメント糸の混繊交絡ピッ
チを適宜選定することで、カットパイルの杢感を変える
ことができる。例えば、各構成フィラメント糸の各単繊
維が比較的集団となって存在し、かつパイル面に均一に
分散させたい場合は、図3−1のようにA糸とB糸をで
きるだけ均一で短ピッチに混繊交絡すれば、得られるカ
ットパイルは図4−1のように比較的均一分散に近いも
のとなる。一方、杢の自然感、イレギュラリティーを得
るには、図3−2のように混繊交絡ピッチが比較的長い
ものと短いものとを分散して存在せしめると、図4−2
のように自然でイレギュラリティーのある杢感のあるカ
ットパイルを得ることができる。
【0013】ここでいう構成フィラメント糸の交絡ピッ
チ、混繊交絡ピッチ分布幅及び平均混繊交絡ピッチは、
次のように求めた値である。まず初めに、構成フィラメ
ント糸の交絡ピッチの求め方を説明する。加工糸に0.
1グラム/デニールの荷重を掛けた状態で50cm間に印
をつける。この加工糸を適当なバットの中に満たした水
道水上に自由状態で浮かせ、図1に示すような交絡集束
部Sと開繊部Kが目立つようにして、交絡集束部の数を
読み取って、次式により交絡ピッチを求め、それを50
個所について測定し、その平均値を構成フィラメント糸
の交絡ピッチとする。 交絡ピッチ(mm)=500/(交絡集束部の数) 次に、混繊交絡ピッチ分布幅及び平均混繊交絡ピッチの
求め方を説明する。加工糸を垂直にたらした状態で、ま
ず分解針で構成フィラメント糸の任意のいずれか1種の
構成フィラメント糸が他の構成フィラメント糸と分離し
ている点を探し、この分離部に加工糸トータルデニール
の1/30グラムの重さのフックを入れて落下が止まる
点を見つけ、この下部を第1の混繊交絡集束部S′とす
る。次に、この第1の混繊交絡集束部S′において他の
構成フィラメント糸と開繊していない任意のいずれかの
フィラメント糸が他の構成フィラメント糸と分離する部
分を、第1の混繊交絡集束部S′より下方で分解針を用
いて探し、この分離部分に前記フックを入れて落下が止
まる点を見つけ、この下部を第2の混繊交絡集束部とす
る。順次この操作を繰返す。
【0014】第1の混繊交絡集束部と第2の混繊交絡集
束部の各中央の間の長さを第1番目の交絡ピッチ(m
m)、第2の混繊交絡集束部と第3の混繊交絡集束部の
各中央の間の長さを第2番目の交絡ピッチ(mm)として
読み取り、50個所の混繊交絡ピッチを求め、その最小
値と最大値を求める。この操作を10回繰返し、最小値
10回の平均値と最大値10回の平均値とによって決ま
る範囲を混繊交絡ピッチ分布幅とする。また平均混繊交
絡ピッチは、前記の方法で測定した50個所の混繊交絡
ピッチ(10回)の測定値の平均値とする。
【0015】本発明の構成フィラメント糸の組合わせ
は、異染色性または異色性を示すフィラメント糸が2種
以上の組合わせであれば良い。その組合わせは、(1)
染着速度が異なる、(2)飽和染料吸尽率が異なる、
(3)異なる品種の染料に染色性を示す、(4)顔料練
込みで明度や色相が異なる、(5)明度や色相が異なる
色に染色した糸、(6)(1) 〜(5) の組合わせ、等が挙
げられ、ポリエステル、ポリアミドなどからなるフィラ
メント糸が用いられる。
【0016】なかでも、染色堅牢度等の観点から、塩基
性染料可染ポリエステルフィラメント糸と、主としてポ
リエチレンテレフタレートからなるポリエステルフィラ
メント糸との組合せが好ましい。ここでいう塩基性染料
可染ポリエステルフィラメント糸とは、例えば5−ナト
リウムスルホイソフタレートなどを共重合したポリエス
テルである。主としてポリエチレンテレフタレートから
なるポリエステルフィラメント糸とは、95モル%以上
がエチレンテレフタレートからなるポリエステルのこと
をいい、酸化チタン等の艶消剤、耐光剤、難燃剤等の添
加物が添加されていてもよい。
【0017】一方、フィラメント糸の巻縮状態は、構成
フィラメント糸のいずれもが非巻縮の紡糸・延伸糸でも
よく、構成フィラメント糸のいずれもが巻縮糸、または
構成フィラメント糸のいずれかが巻縮糸という組合せで
も良い。好ましくは、パイルの風合い、杢の大きさ、染
色堅牢度などの面から、塩基性染料可染ポリエステルフ
ィラメント糸の非巻縮糸と、主としてポリエチレンテレ
フタレートからなるポリエステルフィラメント糸の巻縮
糸との組合せが望ましい。さらに構成フィラメント糸の
いずれかが巻縮糸、またはいずれも巻縮糸の場合におい
て、巻縮糸の伸縮復元率は特に限定されないが、パイル
の風合いや杢の大きさ、明瞭さの観点から2〜10%で
あることが好ましい。なお、ここでいう伸縮復元率はJ
IS L−1077−1966 5.8項に準じて測定
した値をいう。
【0018】次に、本発明の混繊糸の製造方法について
説明する。本発明の製造方法で最も重要な点は、構成フ
ィラメント糸それぞれ別々に交絡し、さらにそれらを混
繊交絡することにある。すなわち、構成フィラメント糸
にそれぞれ交絡ピッチが9.5mm以上20mm以下の範囲
である交絡を付与した後、それらを混繊交絡する。ま
た、交絡ピッチは適度に分散していることが好ましい。
【0019】図2は、本発明に係る混繊糸の製造方法の
一例を示す工程概略図である。図2では、主としてポリ
エチレンテレフタレートからなるポリエステルフィラメ
ント糸に予め仮撚加工処理、熱処理およびエア交絡処理
を施し、一方塩基性染料可染ポリエステルフィラメント
糸にエア交絡処理を施すことによって、それぞれの交絡
処理した後、さらに混繊交絡する方法を示したものであ
る。
【0020】主としてポリエチレンテレフタレートから
なるポリエステルフィラメント糸2は供給ローラ3に供
給され、供給ローラ3とニップローラ6の間で加熱体4
及び仮撚スピンドル5によって仮撚加工され、さらにニ
ップローラ6とニップローラ9の間で後熱処理体7で熱
処理され、引続き、ニップローラ9と引取ローラ13の
間の第1圧縮流体処理ノズル11で処理が施され、交絡
ピッチ9.5mm以上20mm以下の交絡が付与される。一
方、並行して、塩基性染料可染ポリエステルフィラメン
ト糸1は供給ローラ8と引取ローラ12の間の第1圧縮
流体処理ノズル10で処理が施され、交絡ピッチ9.5
mm以上20mm以下の交絡が付与される。さらに、前記2
種のフィラメント糸は、引取ローラ12および13と引
取ローラ15との間の第2圧縮流体処理ノズル14で混
繊交絡処理が施され、巻取機16でチーズ17に巻取ら
れる。
【0021】本発明の製造方法において、図2ではフィ
ラメント糸1は非巻縮加工で、フィラメント糸2は巻縮
加工する例を示したが、本発明で得られる加工糸の用
途、狙いによってフィラメント糸2も捲縮加工を施さず
直接ニップローラ9に供給し、いずれのフィラメント糸
も非巻縮加工で混繊してもよいし、あるいは、フィラメ
ント糸1も図2の供給ローラ3から後熱処理体7の様な
装置を設けて、いずれのフィラメント糸も巻縮加工し混
繊してもよい。
【0022】また、図2の供給ローラ3からニップロー
ラ9までの工程と、ニップローラ8あるいは9から引取
ローラ15までの工程とを分離し、ニップローラ8ある
いは9までの前半の工程で一旦巻取った後、ニップロー
ラ8あるいは9からの後半の工程を実施してもよい。
【0023】一方、図2では、第1圧縮流体処理ノズル
10および11と第2圧縮流体処理ノズル14の間に引
取ローラ12および13を介して加工する例を示してあ
るが、引取ローラ12および13を省いて、ニップロー
ラ8および9と引取ローラ15の間に第1圧縮流体処理
ノズル10および11と第2圧縮流体処理ノズル14を
連続して設置して実施してもよい。
【0024】本発明の製造方法において、使用する原糸
の繊度は、用途に応じて適宜設定すればよいが、風合い
や外観の面から構成フィラメント糸のトータル繊度が1
00〜500デニール、それぞれの単繊維デニールが5
デニール以下の範囲であることが好ましい。
【0025】また本発明の製造方法では、一般に2段ヒ
ーター仮撚と称される工程を用いることができるが、優
れたパイルの風合いや杢の大きさ、明瞭さを得るため
に、得られた加工糸の伸縮復元率が2%以上10%以下
となる条件を採用することが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の混繊糸および
その製造方法、効果について詳細に説明する。
【0027】実施例1〜6、比較例1〜4 図2のような加工機を用いて、5−ナトリウムスルホイ
ソフタレート1.8 モル%共重合ポリエチレンテレフタレ
ートを用いて通常の方法により溶融紡糸延伸して得られ
た塩基性染料可染ポリエステルフィラメント糸(75デ
ニール、36フィラメント、ブライト、丸断面)をフィ
ラメント糸1として供給し、一方、ポリエチレンテレフ
タレートを用い通常の溶融紡糸・延伸方法により得たポ
リエチレンテレフタレートフィラメント糸(75デニー
ル、36フィラメント、セミダル、丸断面)をフィラメ
ント糸2に供給して糸加工を行なった。
【0028】加工条件は、供給ローラ3の表面速度12
2m/min 、加熱体4は190℃×1.2m、仮撚スピ
ンドル回転数は30万rpm 、ニップローラ6の表面速度
119m/min 、後熱処理体7は210℃×1.0m、
ニップローラ9の表面速度103m/min 、供給ローラ
8の表面速度103m/min 、第1圧縮流体処理ノズル
10,11への圧縮空気圧力2.7kg/cm2 、引取ロー
ラ12,13の表面速度102m/min 、第2圧縮流体
処理ノズル14への圧縮空気圧力3.7kg/cm2 、巻取
速度102m/min で加工した。
【0029】得られた加工糸において、塩基性染料可染
ポリエステルフィラメント糸(A)の交絡ピッチは1
6.2、ポリエチレンテレフタレート糸(B)の交絡ピ
ッチは15.2、両糸の混繊交絡ピッチ分布幅は6.9
〜1170.1mm、平均混繊交絡ピッチは220.5mm
であった。
【0030】この加工糸をパイル糸に使用し、地糸はポ
リエチレンテレフタレートフィラメント糸(75デニー
ル、36フィラメント、セミダル、丸断面)を用いて地
糸1×1および1×2、パイル糸1×6のサテン組織ト
リコットを編成し、通常の方法によりカットパイルトリ
コットの仕上げ加工、および塩基性染料で塩基性染料可
染ポリエステル糸を茶色に染色し、ポリエチレンテレフ
タレート糸は白残しの染色加工をした(実施例1)。得
られたトリコットは、茶色と白の明瞭な杢感があり、か
つ自然なイレギュラリティーのある杢感があって、良好
な風合いのカットパイルトリコットが得られた。
【0031】また、第1圧縮流体処理ノズル10,11
への圧縮空気圧力、またはノズルの種類(ノズル入口と
出口の糸ガイド間距離が異なるA,Bの2種)を表1に
示すように変更した他、実施例1と同様の方法により糸
加工を行なった。得られた加工糸の交絡ピッチ、A糸と
B糸の混繊交絡ピッチ分布幅や平均混繊交絡ピッチを測
定した結果を表1に併記した。さらに、実施例1と同様
の方法によりパイルトリコットを編成・染色・仕上げ加
工した。得られたトリコットの杢感の評価結果も表1に
併記した。
【0032】表1から分かるように、A糸およびB糸そ
れぞれの交絡ピッチが20mmを越える加工糸(比較例
1,2)の編地は、風合いやチーズからの解舒性は良好
であるが、茶色の塩基性染料可染ポリエステルフィラメ
ント糸と白色のポリエチレンテレフタレート糸が単繊維
オーダーで比較的均一に混繊してしまい、明瞭で大きな
杢感が得られなかった。また、A糸およびB糸それぞれ
の交絡ピッチが9.5mm未満、混繊交絡ピッチの最大値
が2000mmを越え、平均混繊交絡ピッチが300mmを
越える場合(比較例3,4)は、整経時にチーズからの
解舒性が悪く、整経張力ムラや糸切れが多発した。
【0033】
【表1】 実施例7〜14 ポリエチレンテレフタレート糸(100デニール、36
フィラメント、ブライト、丸断面)を通常のピン仮撚機
を用いて加工速度130m/min 、仮撚数2500T/
m、仮撚方向Z、第1ヒーター190℃×1.2m、第
1ヒーターでのフィード率+2%、第2ヒーター210
℃×1.0m、第2ヒーターでのフィード率+16%で
仮撚加工し巻き取り、いわゆる2段ヒーター仮撚加工糸
とした。得られた加工糸の伸縮復元率は、5.4%であ
った。この加工糸を図2におけるフィラメント2とし、
仮撚処理工程(図2における供給ローラ3から後熱処理
体7までの工程)を用いないで、ニップローラ9に直接
供給し、一方フィラメント糸1として、通常の方法によ
り溶融紡糸・延伸して得られた塩基性染料可染ポリエス
テル糸(50デニール、36フィラメント、ブライト、
丸断面)を用い、供給ローラ8に供給し、糸加工した。
【0034】加工条件は、供給ローラ8およびニップロ
ーラ9の表面速度500m/min 、第1圧縮流体処理ノ
ズル10,11への圧縮空気圧力3.0kg/cm2 、引取
ローラ12,13の表面速度490.5m/min 、第2
圧縮流体処理ノズルへの圧縮空気圧力4.0kg/cm2
巻取速度491.5m/min で加工した(実施例7)。
得られた加工糸のフィラメント糸1の交絡ピッチ、フィ
ラメント糸2の交絡ピッチ、両糸の混繊交絡ピッチ分布
幅、両糸の平均混繊交絡ピッチを表2に示した。
【0035】この加工糸をパイル糸に使用し、実施例1
と同一条件で編成して、塩基性染料可染ポリエステルを
黒に染色し、ポリエチレンテレフタレートフィラメント
糸は白残しの染色・仕上げ加工したところ、黒と白の明
瞭な杢感があり、かつ自然なイレギュラリティーのある
杢感があって、良好な風合いのパイルトリコットが得ら
れた。
【0036】また、実施例1と同様の方法により糸加工
を行ない、フィラメント糸2を仮撚数および第2ヒータ
ーでのフィード率を変更して予め仮撚加工した後、実施
例7と同一条件で混繊交絡加工した加工糸、また仮撚加
工しないで混繊交絡加工した加工糸、さらにまたフィラ
メント糸1についても仮撚加工後混繊交絡加工した加工
糸(表2において仮撚の有無を示した)について実施例
7と同一条件で編成・染色・仕上げ加工した結果を表2
に示す。
【0037】実施例7〜14に示すように、いずれも優
れたパイルトリコットを得ることができた。なかでも、
通常のポリエチレンテレフタレート糸または塩基性染料
可染ポリエステル糸のいずれかが巻縮糸で、その伸縮復
元率が2〜10%の範囲になる組合せが本発明の目的と
する大きく明瞭な杢感が得られ、かつ風合い的にも良好
なものが得られた。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の混繊糸およ
びその製造方法によれば、カットパイル織編物の後染め
で先染め調杢感が得られ、フィラメント糸で先染め紡績
糸の複数本合撚糸をパイルに使用した場合のような、明
瞭で自然なイレギュラリティーのある杢感と良好な風合
いを発揮するカットパイル用混繊糸が、合理的、低コス
トにて得ることができる。本発明で得られる混繊糸は、
特にカットパイル織編物のパイル糸として最適で椅子張
り地等のインテリア用や車のシート材、サイド材等の車
内装用織編物に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る混繊糸の一例をモデル的に示す概
略図である。
【図2】本発明に係る混繊糸の製造方法の一例を示す工
程概略図である。
【図3】本発明に係る混繊糸の他の一例をモデル的に示
す概略図である。
【図4】本発明に係る混繊糸をカットパイル編物に用い
た一例のパイル面の杢感を示すモデル図である。
【符号の説明】
A:塩基性染料可染ポリエステルフィラメント糸 B:ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸 S:交絡集束部 K:開繊部 S′:混繊交絡集束部 K′:分離開繊部 1,2:フィラメント糸 3:供給ローラ 4:加熱体 5:仮撚スピンドル 6:ニップローラ 7:後熱処理体 8:供給ローラ 9:ニップローラ 10,11:第1圧縮流体処理ノズル 12,13:引取ローラ 14:第2圧縮流体処理ノズル 15:引取ローラ 16:巻取機 17:チーズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04B 21/04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる染色性を有するフィラメント糸若し
    くは異色のフィラメント糸が2種以上(n種)混繊され
    てなる混繊糸であって、前記n種のフィラメント糸は交
    絡ピッチ9.5mm以上20mm以下の交絡をそれぞれ有
    し、かつ、混繊交絡ピッチ5mm以上2000mm以下、平
    均混繊交絡ピッチ300mm以下で混繊されていることを
    特徴とする混繊糸。
  2. 【請求項2】n種のフィラメント糸の中で、少なくとも
    1種は捲縮糸であることを特徴とする請求項1記載の混
    繊糸。
  3. 【請求項3】巻縮糸の伸縮復元率が2%以上10%以下
    であることを特徴とする請求項2記載の混繊糸。
  4. 【請求項4】主としてポリエチレンテレフタレートから
    なるポリエステルフィラメント糸と、該糸と異染色性を
    有する塩基性染料可染ポリエステルフィラメント糸の2
    種が混繊されてなることを特徴とする請求項1,2また
    は3記載の混繊糸。
  5. 【請求項5】異なる染色性を有するフィラメント糸若し
    くは異色のフィラメント糸を2種以上(n種)用いて混
    繊交絡するに際し、予め前記n種のフィラメント糸それ
    ぞれに交絡ピッチ9.5mm以上20mm以下の交絡をエア
    交絡処理を施して付与した後、さらに前記n種のフィラ
    メント糸を混繊交絡することを特徴とする混繊糸の製造
    方法。
  6. 【請求項6】n種のフィラメント糸の中で、少なくとも
    1種のフィラメント糸に予め仮撚加工することを特徴と
    する請求項5記載の混繊糸の製造方法。
  7. 【請求項7】主としてポリエチレンテレフタレートから
    なるポリエステルフィラメント糸と、該糸と異染色性を
    有する塩基性染料可染ポリエステルフィラメント糸の2
    種を用いることを特徴とする請求項5または6記載の混
    繊糸の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005501974A (ja) * 2000-02-29 2005-01-20 プリズマ ファイバーズ インク. 織物効果糸及びその製造方法
CN114108148A (zh) * 2020-08-31 2022-03-01 东华大学 仿生纤维以及仿生纤维的制造装置

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